JP2005292948A - 省エネ装置および配電線システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧を一定に制御する省エネ装置では、消費電力が電源電圧の自乗に比例しないインバータ機器に対しては、必ずしも有効でない。
【解決手段】需要家内の配電線系統に設置し接続する負荷の電力消費量を最小にする省エネ装置であって、設置した点から負荷側の電力を計測する電力計測手段と、前記電力計測手段で計測した電力計測値が最小となるように出力電圧を制御する電圧制御手段とを備えた。また、本発明の省エネ装置は、電圧制御手段から出力される電圧値に上下限値を設定して所定範囲内に制限するリミッタを設けた。また電力計測手段は、配電線系統から分岐した分岐回路ごとに求めた電力を合計して求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は省エネのための機器に関する。
近年、省エネルギの観点から、オフィス、家庭の別を問わず、電力消費量を削減する方向を目指す活動が行われており、それを支援するための省エネ装置が提案されている。
その一例として、図22、図23を用いて従来の省エネ装置の技術について説明する。図22は、その従来の省エネ装置を用いたシステムの構成を示す概略図を示す。また図23は、従来より主として省エネの対象としている家電機器である照明器具における電圧―消費電力特性の傾向を示す図である。そして図23に示すように、照明器具が負荷となる場合は、電圧が上がるほど消費電力が増加する、いわゆる抵抗性の負荷特性を示す。
一方、電力の供給先から供給される電力は、契約電力を使用しても電力供給規定(101V±6V)を満足するように引き込み線などの電圧降下を想定して高めに電圧設定されており、このため、負荷が軽い状態では、電圧は高めになる。従って、従来の省エネ装置は、定格電圧よりも高くなりがちな電圧を対象機器の定格値或いは定格値より低めに設定して、消費電力を抑制して省エネを図ろうとするものであった。これにより白熱電球やインバ−タでない一般の蛍光灯に対しては電圧降下分の自乗にほぼ比例した省エネを実現している。
図22において、具体的な省エネ装置43の構成としては、図に示す通り、負荷となる機器46に供給する配電線45を通る電圧を電圧計測手段44により計測し、計測した電圧信号47を電圧制御手段48に入力し、電圧制御手段48は、出力電圧を所定範囲になるように制御していた。すなわち、従来の省エネ装置43は、最低限出力電圧の制御機能を有していればよかった。
なお、従来技術として、特許文献1に、モータを有する負荷設備の消費電力を求め、現状設備の消費電力とインバータ制御運転の消費電力の差を求め、消費電力の差に基づいて消費電力に基づいたメリット料金を求める省エネルギー運転方法が提案されている。
特開2001−155083号公報(図1)
しかしながら上記した従来の省エネ装置は、主として抵抗性負荷の照明器具などに対しては有効であるが、消費電力が電源電圧の自乗に比例しないインバータ機器に対しては、必ずしも有効でない。これについて図を用いて説明する。
図2は、インバータ機器の例としてインバータエアコンの電源用に入力する入力電圧と、それに対応する消費電流および消費電力の変化分の関係を示す図である。図2で示すように、インバータ機器では、照明器具などの抵抗性負荷でないので、必ずしも入力電圧が低い方が消費電力が最小になるわけではなく、消費電流はむしろ電源電圧が高い方が小さくなり、消費電力も低くなっている。
また、抵抗性負荷とインバータ機器が混在している場合、機器の稼動状態によっては、必ずしも電圧を下げると省エネになるとは限らない。即ち、照明器具など抵抗性負荷の消費電力が小さくて、インバータ機器の消費電力が大きい場合はむしろ電圧を上げた方が省
エネになる。さらに、抵抗性負荷とインバータ負荷の比率によっては、定格電圧付近が消費電力の極小点になることも有り得る。
以上のように、本実施の形態においては、インバータでない蛍光灯のような抵抗性の負荷に対しては、電源電圧が定格電圧より高すぎる場合に電源電圧を下げることで、大幅な省エネ効果を得ることができる。
定電力特性であるインバータ負荷に対しては状況が違ってくる。図3にインバータエアコンの例でインバータ負荷の電圧に対する消費電力,電流特性の実測値を示す。電圧を±5%変化させているのに対して電力は±1%程度しか変化しておらず、従って、電流は電圧に反比例して電圧が上がると減少し、逆に電圧が下がると増加する。この場合、配電線ロスを考慮すると電圧を下げる方が消費電力が大きくなることも有り得る。すなわち、図2に示すように、配線長が10mの場合は電圧が下がる程、消費電力も下がっているが、配線長が30mの場合は電圧が下がる程、消費電力も上がっている。20mでは定格電圧の100Vで、消費電力が最小になる。このように、配線長や負荷特性によって、消費電力が最小になる電圧が変わってくるので、省エネのためには消費電力を計測しながら消費電力が最小になる電圧に設定する必要があることがわかる。
本発明は上記従来の課題に鑑み、省エネ対象の消費電力を常時モニタしつつ、消費電力が最小になるように電源電圧制御するものである。これにより対象となる機器の負荷特性に関係なく省エネ制御を行う省エネ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の省エネ装置は、需要家内の配電線系統に設置し接続する負荷の電力消費量を最小にする省エネ装置であって、設置した点から負荷側の電力を計測する電力計測手段と、前記電力計測手段で計測した電力計測値が最小となるように出力電圧を制御する電圧制御手段とを備えた。また、本発明の省エネ装置は、電圧制御手段から出力される電圧値に上下限値を設定して所定範囲内に制限するリミッタを設けた。また電力計測手段は、配電線系統から分岐した分岐回路ごとに求めた電力を合計して求める。
また、本発明の省エネ装置は、電圧制御手段は、電力消費量が最小になる電圧値を検出し、その電圧値となるように出力電圧を制御する。また、電圧制御手段は、出力電圧を出力電圧許容範囲内で変化させて出力電力が最小になる出力電圧値を検出する。また、電圧制御手段は、所定の経過時間ごとに電力消費量が最小になる出力電圧値を検出する。また、電圧制御手段は、少なくとも3段階の出力電圧とその時の電力消費量のデータから、2次曲線近似計算を行いて最小消費電力量となる出力電圧値を検出する。
また、本発明の省エネ装置は、需要家内の配電線系統に設置し接続する負荷の電力消費量を最小にする省エネ装置であって、設置した点から負荷側の電圧を計測する電圧計測手段と、前記負荷の入力電圧が目標電圧値になるように電圧制御する電圧制御手段とを備えた。また、省エネ制御対象は、入力電圧が上がるほど消費電力が増加する抵抗性の負荷特性を有する負荷に限定して設定する。また、装置を設置する設置点から負荷までの配電線のインピーダンスを考慮して、電圧制御手段から出力する電圧値を演算して求める演算手段を有する。
消費電力を計測しながら、消費電力が最小になるように電源電圧を制御することにより、負荷の種類,配電線長などの条件に関係無く省エネ効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態1の省エネ装置について図1を用いて説明する。図1は本実施の形態における省エネ装置を用いたシステム示す図であり、4は省エネの対象となる負荷、5は負荷までの配電線を示す。また1は省エネ装置であり、電力計測手段3及び電圧制御手段2を備える。
図1において、省エネ装置1の電圧制御手段2の出力は、配電線5を介して負荷4に接続しており、電力計測手段3は配電線5と負荷4の合成の電力を測定しその結果取得した消費電力量を電圧制御手段2に入力する。そして電圧制御手段2は省エネ装置1の出力電力が最小になるように出力電圧を制御する。なお、電圧制御手段2における詳細な出力電圧の決定方法、および出力電圧制御方法については後述する。
すなわち、本実施の形態では、供給される電力系統中に設けた省エネ装置により、対象の負荷に供給する電圧を所定の範囲内になるように制御することを特徴としている。
ここで、このような特徴を備える省エネ装置が省エネに貢献する理由について図2と合わせて図3を用いて説明する。なお、図3は、配線ロスを含めたエアコン系統の入力電圧と消費電力の関係を配線の長さ別に示した図である。
前述したように、負荷がインバータでない蛍光灯などの抵抗性の場合は、消費電力は電圧の自乗にほぼ比例するので、電源電圧を下げれば省エネが実現できた。しかし、一般にインバータエアコンなどのインバータ機器は定電力特性をもつことが多く、このように定電力特性をもつインバータ機器においては、抵抗性負荷とは逆に電圧を下げると電流が増え、配電線ロスが増加する場合がある。すなわち、配電線のロスを含めた総合ロスを考慮すると、例えば図3に示すように配電線の長さによっては電圧を上げた方が消費電力が減少し省エネになる場合、電圧を下げた方が省エネになる場合、あるいは中間の電位が省エネになる場合もあり、その傾向は一律ではない。
従って、負荷の種類,配電線長などの条件に関係無く省エネ効果を得るために、本実施の形態で示すように、消費電力を計測しながら、消費電力が最小になるように電源電圧を制御することで消費電力を最小に抑えることができる。
次に本実施の形態を発展させた第2の実施例について図4を用いて説明する。図4における実施例では、図1で示す省エネ装置1に、電圧制御手段2の出力電圧値に上限、下限値を設定するリミッタ6を設けたことを特徴としている。リミッタ6を設けることにより、負荷4に突出して高い、または低い電圧を入力することを防止できるので、負荷4に過電圧がかかったり、負荷4の動作不具合が発生したりすることがないようにできる。
次に、本実施の形態における省エネ装置を、需要家内における配電系統に設置する設置方法について図5を用いて説明する。図5は、上記説明した本実施の形態における省エネ装置の設置位置の例を示す図であり、7は需要家において外部から電力供給を受ける受電点、9は電源側の分岐点、10は負荷側の分岐点を示す。また、8は受電点7と分岐点9の間の幹線回路、11a〜11dは分岐点10と負荷4a〜4dの間の分岐回路、12は負荷接続点を示す。
そして、省エネ装置1は、上記した受電点7、分岐点9および10、および負荷接続点12のいずれを設置点として設置してもよい。また、省エネ装置1は、幹線回路8および分岐回路11a〜11d上のいずれの点を設置点にして設置してもよい。
このように、省エネ装置は需要家内の配電系統のいたる所に設置可能であり、任意の設置点から負荷側に供給する電源電圧を制御して、負荷の省エネ制御を行なうことができる。
さらに、設置についての別の実施例について図6を用いて説明する。図6は、省エネ装置1を分岐点の電源側に設置した例を示す図であり、電圧は電源側の分岐点9で1台の電圧計測手段で測定する。そして、複数の分岐回路の合計電力を測定するために、測定の対象となる分岐回路(本実施の形態では分岐回路11a、11b)には電流検出器13a、13bを取り付けて、分岐点9での電圧と各分岐回路11a、11bの電流とから各分岐回路の電力を測定し、その和から複数の分岐回路の合計電力を求める。
本実施例では、上記のようにして求めた各分岐回路の合計電力が最小になるように電圧を調整して省エネ制御を行う。
なお、図6において、負荷4a、4bをインバータでない抵抗性負荷である照明機器とした場合、各分岐の電力はいずれも電圧を下げれば消費電力も減少する同一傾向を示すので、省エネ装置1は複数の分岐回路の合計電力を測定しながら電圧を下げる制御を行なうだけでよい。このように、省エネ制御対象の機器を電圧―消費電力特性が同傾向のものに種類を揃えて選定することで、省エネ装置1に、無作為に対象負荷を選定するより効率的に省エネを行なうことが可能となる。
なお、図7のように分岐回路11d途中で、2次分岐点10cでさらに2次分岐している場合に、省エネ装置1を、2次分岐点の電源側に設置することにより、省エネ対象の目的とする機器を絞り込んで省エネ制御を行うこともできる。
次に、上記説明した省エネ装置1において、消費電力を最小にする出力電圧に設定する出力電圧の制御方法について図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態において行なう出力電圧の制御手順を示すフローチャートである。図8において、まずステップ1で所定時間T1を設定する。この所定時間T1は電圧出力の制御を行なう制御周期であり、本実施の形態では例えば30分としている。
また同時に経過時間T2を0にリセットする。なお、省エネ装置1にはタイマを内蔵しており、経過時間T2は以降タイマによりタイマカウントされる。
次にステップ2で、経過時間T2タイマより取得する。そして、ステップ3でT2とT1を比較し、30分経過するまでステップ1から3を繰り返す。
次に、経過時間がT2、すなわち30分を超えたら、ステップ4へ進み、変数nを0に設定し、ステップ5で出力電圧VnをVn=95+0.5n(V)で求める。そしてステップ6で出力電圧Vnにおける負荷の消費電力Wnを測定し、各出力電圧Vnとその時の消費電力Wnを内蔵するメモリに記憶する。さらにステップ7でnを1増加し、ステップ8でnを20と比較し、nが20を超えるまでステップ5から8までを繰り返す。すなわち、省エネ装置の出力電圧を例えば95Vから105Vまで0.5V刻みで1段階ずつ上げていき、
出力電圧95Vから105Vまで各段階での出力電圧と消費電力をメモリに記憶させる。
次に、出力電圧Vnが105Vまでの消費電力を計測終了したら、ステップ9で、メモリに記憶した内容から消費電力Wnの最小値、及びその時の出力電圧Vnを求め、さらに今後の出力電圧をVnに固定する。そして、ステップ1に戻り、次の30分間経過するま
で、省エネ装置からの出力電圧はVnを維持する。
なお、各段階のVn,Wnをメモリに記憶する代わりに、電圧を昇圧してい行く各段階で、常にWnの最小値とその時のVnのみを更新、記憶させてもよい。それによりメモリ容量を節約できる。
なお、上記設定値は一例であり、刻み幅及び経過時間をより細かくすれば、出力電圧の変化を大きくすることなく、より連続に近い処理を行なうことができる。また、刻み幅を粗くすればより短時間で次の出力電圧設定値を見つけることができる。出力電圧の可変範囲もより広く取れば、省エネ効果が大きくなるし、狭くとれば、より短時間で次の出力電圧設定値を見つけることができる。
また、最初の設定電圧を決定してから2回目以降は、ステップ6からステップ9までを図9に示すステップ10におきかえてもよい。すなわちステップ9では、所定時間T1(30分)経過後、前回決定した出力電圧をV、所定の電圧幅をdVとした時に、省エネ装置1による現在の出力電圧Vを基準に±dV変化させて、出力電圧3段階での負荷側の消費電力を測定する。この時、出力電圧を±dV変化させた時の電圧が電圧制御範囲の上下限値を逸脱する場合は、逸脱する出力電圧は上下限値に設定し直す。そして、以上3段階の電圧における消費電力が最も小さくなる出力電圧値を次に出力する電圧に設定し、次の所定時間の間固定する。なおdVの値としては、1V〜3V程度が妥当である。
また、dVの値を小さく(例えば0.2V程度)し、所定の時間も小さく(例えば30秒)すれば、大きく変化することなく、殆ど連続に消費電力の最小化を行なうことができる。 また、上記例では、消費電力の測定を3段階にしたが、測定段階の数は4段階以上でも構わない。
さらに、図9で示した出力電圧の決定する方法については、3段階のうちのいずれかから決定するのではなく、各電圧値における消費電力値から2次曲線近似によって消費電力値を最小にする電圧値を求めてもよい。すなわち、図10に示すように、3段階の出力電圧値V1、V2、V3の各出力電圧値における消費電力をそれぞれW(V1)、W(V2)、W(V3)を求め、その3点から2次曲線近似を行い、その2次近似曲線から、消費電力の極小点W(Vn)とその時の出力電圧Vnを求める。そして、図9のフローチャートのステップ1に戻り、次の所定時間T1(30分間)は電源電圧の設定電圧をVnに固定する。
なお、図10は任意の3点から2次近似曲腺により求める極小点が電圧制御範囲内である場合を示しているが、求めた極小点が電圧制御範囲を逸脱する場合について図11を用いて説明する。図11は、3段階の出力電圧値V1、V2、V3から求めた極小点Vが電圧制御範囲の上限値を超えた場合の近似曲線を示す図であり、この場合は電圧制御範囲の上限値をVhを電源電圧の設定電圧Vnとする。
なお、以上は、インバータ機器のように、消費電力量を最小にする電圧値が不定である場合の出力電圧値の設定方法について説明したが、抵抗性負荷の場合は、負荷が省エネになる電圧として例えば定格電圧より5%程度低めに一定にするのが最も良い。したがって、配電線に接続する機器が抵抗性負荷の特性を持つ場合は、図12に示すように、配電線に電圧計測手段16のみを設け、電圧計測手段16で計測した電圧値を電圧制御手段2に入力することで、電圧制御手段2は、出力する電圧値が一定となるように制御を行なうことができる。このようにすることで、電流値の計測を省略でき、電圧値の計測のみで省エネの制御が可能となる。
また、省エネ装置1が省エネ対象とする機器4と距離があり、配電線のインピーダンスが無視できない場合について図13を用いて説明する。図13において、省エネ装置1は、出力電圧V0と出力電流Iを計測し電力量および力率を求める計測手段18、装置から機器までの配電線のインピーダンスZをあらかじめ記憶させた記憶手段20、電力計測手段18で求めた電力量および力率と、記憶手段20に記憶している配電線のインピーダンスZとから機器4の入力端での電圧値を演算する演算手段19を備えている。
そして省エネ装置1は、機器4の入力端での電圧値が目標電圧値V1となるように配電線のインピーダンスZを考慮して演算手段19で求めた電圧値V0を電圧制御手段17から出力する。なお、演算手段19においては、電圧値V0は、V0=V1+Z×Iで求める。
また図14は、省エネ装置1が2次側に中間タップ付のトランス21の2次側の単相3線回路に設置されている例を示す図であり、それぞれの系統に独立に電力計測回路3と電圧制御手段2を有している。そしてそれぞれ独立に電力計測とその計測した電力を小さくするように出力電圧を制御する。
このようにすることにより、各相に接続されている負荷が異なり、消費電力が最小になる電圧が異なる場合でも、各相単位で消費電力が最小になるような制御が可能となる。
続いて、これまでに上記で説明した省エネ装置1における電圧制御手段について説明する。
図15は、以上で説明した省エネ装置1を、実現する例としてインバータ回路22で構成した一例を示す図である。図15において、インバータ回路22は、配電線に2次側が直列に接続されたトランス24とインバータ部23を備えている。そしてインバータ回路22は、インバータ部23において、トランス24の2次側に出力する電圧値を制御する。この方法の一例として、トランス24の2次側の電圧を電源電圧と同相にすると出力電圧を上昇させ、逆相にすると減少させることができる。なお本インバータ回路は一例であり、他の構成でも構わない。
また、省エネ装置1における電圧制御手段の別の方法として、タップ付トランスとタップ切替手段で構成した例について図16、図17を用いて説明する。図16がタップ付トランス,図17がタップ付単巻変圧器28で構成した例である。なお電力計測手段などの他の構成は全て省略しており、いずれもタップ26、29を切替ることにより電圧をステップ的に変化させることができるものである。
なお本回路は一例であり、他の構成でも構わない。例えば、図16のタップ付トランスは2次側にタップ26があるが、1次側にタップを設け、タップ切替手段もトランスの1次側に接続しても構わない。
このように、本実施の形態の上述した各実施例における電圧制御手段として、このようなタップ付トランス又はタップ付単巻変圧器とタップ切替手段を用いて、電源電圧を制御し省エネ制御を行う。
さらに、省エネ装置1における電圧制御手段の別の方法として、リアクタンス、スイッチ素子、リアクトル、およびタップ付トランスとタップ切替手段で構成した例について図18、図19を用いて説明する。
図18において、省エネ装置1における電圧制御手段は、配電線に直列に接続されたリ
アクタンス30とその負荷側に複数のスイッチ素子31を介して複数のコンデンサ32と複数のリアクトル33を接続して構成している。
このような構成の電圧制御手段では、複数のスイッチ素子31を入り切りすることによりリアクトル30と複数のリアクトル33及びコンデンサ32の分圧回路が構成され負荷側への出力電圧を段階的に可変することができる。スイッチ素子31により、例えばリアクトル33を接続すると出力電圧は下がり、コンデンサ32を接続すると出力電圧は上がる。
ここで、リアクトル33及びコンデンサ32の容量を異なる所定の容量に設定しておけば、より少ない回路で同じ合成容量と刻み幅を実現できる。例えば、リアクトルにより、遅れ20kvarで出力電圧の刻み幅を5kvarとしたい場合、同じ容量のリアクトルで構成した場合は、5kvarのリアクトル4個とスイッチ素子4個必要となる。これに対し、リアクトルの容量を変え、スイッチ素子の切り替えの接続パターンの種類を増やすことで10kvarリアクトル1個と5kvarのリアクトル2個即ち合計3個のリアクトルと3個のスイッチ素子で同じ合成容量,刻み幅を実現できる。
また図19は、コンデンサ単体の代わりにリアクトル付コンデンサを採用した例である。これはコンデンサ単体では高調波を拡大するケースがあるので、その対策である。
また、図18および図19で示すリアクトル30の代わりに電源側の配電線のリアクタンス分を活用すれば、リアクトル30は省略してもいいし、完全に無くせないとしても、容量を小さくすることができる。
さらには、無効電力発生回路を用いて電力制御する例について図20および図21を用いて説明する。図20は、上記した省エネ装置1の電圧制御手段を実現する例を示すもので、配電線に直列に接続されたリアクタンス30と、リアクトル30の負荷側に接続されたコンデンサ35とリアクタンス30の負荷側に接続されたリアクトル36と、リアクトル36の通電時間を連続に制御する位相制御手段37とからなる。そして、コンデンサ35と、リアクトル36と、リアクトルの通電時間を連続に制御する位相制御手段37により無効電力発生回路50が構成されている。
ここで図20中の位相制御手段37は、例えば図21のサイリスタ回路42に示すようなサイリスタの逆並列回路で構成され、このサイリスタ回路42は、電源周波数に同期してサイリスタの点弧角を制御することによりリアクトルを完全オフ状態からフル通電状態まで、連続制御することができる。従って、例えば、図20におけるコンデンサ35を10kvar,リアクトル36を20kvarに設定しておくと、位相制御手段37でリアクトル36の通電時間を制御することにより進み10kvarから遅れ10kvarまで連続に無効電力の制御が可能となる。これによりリアクトル30と無効電力発生回路50との分圧値で出力電圧が決定される。
また、無効電力発生回路50の別の構成例について、図21の単相結線図を用いて説明する。図21は、無効電力発生回路50の回路構成の一例を示す図であり、38、39、41はリアクトル、40はコンデンサ、42はサイリスタ回路を示す。このような回路構成でなる無効電力発生回路50において、サイリスタ回路42が無通電状態では電流はリアクトル38,39とコンデンサ40の直列回路のみに流れ、コンデンサ40の容量をリアクトル38,39の容量より大きく設定しているので、最大の進み無効電流が流れる。一方、サイリスタ回路42をフル導通状態にすると最大の遅れ電流が流れる。これはリアクトル38,41の経路で大きな電流が流れると共に、リアクトル38,41の分圧電圧がリアクトル39とコンデンサ40の直列回路に印加されるため、コンデンサ40に流れ
る進み電流が減少するからである。また本無効電力発生回路50を用いた場合、高調波電流が小さくでき、またコンデンサ,リアクトルの容量も小さくできるという特徴がある。
以上で説明したように本実施の形態によれば、消費電力を計測しながら、消費電力が最小になるように電源電圧を制御することにより、負荷の種類,配電線長などの条件に関係無く省エネ効果を得ることができる。また、出力電圧に上下限値を設定できるので、省エネの対象となる機器に過電圧がかかったり、入力電圧が低すぎて動作不具合が発生しないようにすることができる。さらに、需要家内の配電系統のいたる所に設置可能であり、省エネ対象機器の省エネだけでなく、配電線のロスも含めた省エネを実現することができる。
また、複数の分岐回路の合計電力を求めることができるので、各分岐回路の合計電力が最小になるような省エネ制御を行うことができる。また、同一傾向の電圧―電力特性の負荷のみを省エネ制御の対象とするので、対象を無作為に選定するのに比べてより効果的な省エネ制御が可能となる。また、所定の時間間隔毎に負荷の消費電力が最小になるように電源電圧の設定を変更するということであるため、稼動している機器やその稼動状態が変化して電圧―電力特性が変化しても、常に最適な省エネ制御を実現することができる。
また、所定の時間,検討する電圧を細かく設定することにより、対象となる負荷の変化に対応した省エネ制御を行うことができる。また、検討する電圧点の数を3点とすれば、演算を行うためのメモリ容量を小さくすることができる。
さらに、2次曲線近似で消費電力が最小となる電圧を求めることで、高精度で高速な省エネ制御か可能となる。また、省エネ装置を機器の接続点即ち配電線と機器の間に設置し、機器に供給する電圧をある目標電圧に電圧一定制御するので、対象となる機器に最適な省エネ制御が実現できる。さらに、機器までの配電線での電圧降下を差し引いて、機器の受電電圧を求めて省エネ制御を行うので、省エネ装置を対象機器の直近に設置しなくても、対象機器が最も効率よく運転する電圧を行うことができる。
また、単相3線式の系統にそれぞれ独立に電力計測回路と電圧制御手段を有しているので、各相に接続されている負荷が異なり、消費電力が最小になる電圧が異なる場合でも、各相単位で消費電力が最小になるような制御が可能となる。また、電圧制御手段を実現する例としてインバータ回路で構成しているので、より高速で高精度な出力電圧設定が可能となる。
さらに、電圧制御手段をタップ付トランスとタップ切替手段で構成しているので、省エネ装置自体のロスを小さくすることができる。また、電圧制御手段を配電線に直列に接続されたリアクタンスとその負荷側に複数のスイッチ素子を介して複数のコンデンサと複数のリアクトルを接続することで構成するので、
簡単な回路で、ロスの少ない省エネ装置を実現できる。また、リアクトル及びコンデンサの容量を異なる容量に設定することにより、より少ない回路で実現できる。さらに、簡単な回路で、ロスの少なくしかも連続値で電圧制御可能な省エネ装置を実現できる。
本発明は、電力量を計測し、消費電力が最小となるように電圧出力を行なうようにしているので、電力供給を受けて動作する機器に対し、省エネ装置として広く利用が可能である。
本発明の実施の形態における省エネ装置を用いたシステム示す図 インバータエアコンの電圧―電力,電流特性を示す図 インバータエアコンの配電線を含む消費電力の一実測例における特性を示す図 本発明の実施の形態における第2の実施例の省エネ装置を用いたシステム示す図 本実施の形態における省エネ装置の設置位置の例を示す図 省エネ装置を分岐点の電源側に設置した例を示す図 省エネ装置を2次分岐点の電源側に設置した例を示す図 本発明の実施の形態において行なう出力電圧の制御手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態の別の実施例において行なう出力電圧の制御手順を示すフローチャート 出力電圧3点から2次近似曲腺により極小点を求めることを説明する図 出力電圧3点から2次近似曲腺により極小点を求めることを説明する第2の図 本発明の実施の形態における電圧値が一定となるように制御を行なう省エネ装置を用いたシステム示す図 配電線のインピーダンスZを考慮して制御を行なう省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、2次側に中間タップ付のトランスの2次側の単相3線回路に省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、インバータ回路で構成した省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、タップ付トランスで電圧制御手段を構成した省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、タップ付単巻変圧器で電圧制御手段を構成した省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、リアクタンスとスイッチ素子を有する省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、リアクタンスとスイッチ素子を有する別の実施例の省エネ装置を用いたシステム示す図 本発明の実施の形態における、無効電力発生回路を用いて電圧制御手段を構成した省エネ装置を用いたシステム示す図 無効電力発生回路の回路構成の一例を示す図 従来の省エネ装置を用いたシステムの構成を示す概略図 電圧―消費電力特性の傾向を示す図
符号の説明
1 省エネ装置
2 電圧制御手段
3 電力計測手段
4、4a〜4g 負荷
5 配電線
6 リミッタ
7 受電点
8 幹線回路
9 電源側分岐点
10 負荷側分岐点
11a〜11d 分岐回路
12 負荷接続点
28 タップ付単巻変圧器
26、29 タップ切替手段
25 タップ付トランス
26 タップ切替手段
30、33,34 リアクトル
31 スイッチ素子
32、35 コンデンサ
37 位相制御手段
50 無効電力発生回路

Claims (18)

  1. 需要家内の配電線系統に設置し接続する負荷の電力消費量を最小にする省エネ装置であって、設置した点から負荷側の電力を計測する電力計測手段と、前記電力計測手段で計測した電力計測値が最小となるように出力電圧を制御する電圧制御手段とを備えた省エネ装置。
  2. 電圧制御手段から出力される電圧値に上下限値を設定して所定範囲内に制限するリミッタを設けた請求項1記載の省エネ装置。
  3. 電力計測手段は、配電線系統から分岐した分岐回路ごとに求めた電力を合計して求める請求項1または2記載の省エネ装置。
  4. 電圧制御手段は、電力消費量が最小になる電圧値を検出し、その電圧値となるように出力電圧を制御する請求項1から3のいずれかに記載の省エネ装置。
  5. 電圧制御手段は、出力電圧を出力電圧許容範囲内で変化させて出力電力が最小になる出力電圧値を検出する請求項4記載の省エネ装置。
  6. 電圧制御手段は、所定の経過時間ごとに電力消費量が最小になる出力電圧値を検出する請求項4または5記載の省エネ装置。
  7. 電圧制御手段は、少なくとも3段階の出力電圧とその時の電力消費量のデータから、2次曲線近似計算を行いて最小消費電力量となる出力電圧値を検出する請求項5または6記載の省エネ装置。
  8. 需要家内の配電線系統に設置し接続する負荷の電力消費量を最小にする省エネ装置であって、設置した点から負荷側の電圧を計測する電圧計測手段と、前記負荷の入力電圧が目標電圧値になるように電圧制御する電圧制御手段とを備えた省エネ装置。
  9. 省エネ制御対象は、入力電圧が上がるほど消費電力が増加する抵抗性の負荷特性を有する負荷に限定して設定する請求項8記載の省エネ制御。
  10. 装置を設置する設置点から負荷までの配電線のインピーダンスを考慮して、電圧制御手段から出力する電圧値を演算して求める演算手段を有する請求項8また9記載の省エネ装置。
  11. 電圧制御手段はインバータ回路である請求項1から10のいずれかに記載の省エネ装置。
  12. 単相三線回路に設置され、電力計測手段を2系統持ち、各系統独立に負荷側の電力を計測する請求項1から7、および11のいずれかに記載の省エネ装置。
  13. 電圧制御手段は、タップ付トランスとタップ切替手段、あるいはタップ付単巻変圧器とタップ切替手段で構成される請求項1から12のいずれかに記載の省エネ装置。
  14. 電圧制御手段は、配電線に直列に接続された第1のリアクトルと、前記第1のリアクトルの負荷側に接続された第1のスイッチ手段と第1のコンデンサの複数の直列回路と、同じく前記第1のリアクトルの負荷側に接続されたスイッチ手段と第2のリアクトルの複数の直列回路とからなる請求項1から12のいずれかに記載の省エネ装置。
  15. 第1のコンデンサ及び複数の第2のリアクトルの定数が異なる請求項14記載の省エネ装置。
  16. 電圧制御手段は、配電線に直列に接続された第1のリアクトルと、前記第1のリアクトルの負荷側に接続され位相制御手段を有する無効電力発生回路とからなる請求項1から12のいずれかに記載の省エネ装置。
  17. 需要家内で配線される配電線系統と、前記配電線系統に設置し接続する機器の消費電力量を最小にするように出力電圧を制御する省エネ装置とを備える配電線システムであって、前記省エネ装置を設置する点は、外部から電力供給を受ける受電点から電源側分岐点までの幹線回路上の点、および負荷側分岐点から負荷を接続する負荷接続点までの分岐回路上の点の少なくともいずれかである配電線システム。
  18. 設置する省エネ装置は、前記省エネ装置が省エネ対象にする負荷が同傾向の電圧―消費電力特性であるように回路上の点に設置した請求項17記載の配電線システム。
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