JP2005294463A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

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厚志 二宮
Shinya Koike
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Abstract

【課題】アルミニウム電解コンデンサのケースの内圧が上昇し、圧力弁が作動した時の素子変形を抑えて、陽極と陰極間のショートを確実に防止できる簡易な構造を提供する。
【解決手段】陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に電解液を含浸し、圧力弁を有する有底ケースに収納したアルミニウム電解コンデンサにおいて、
上記コンデンサ素子とケース底面との間に、棒状または板状の素子支持具を介在させ、
素子支持具は、アルミニウム、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかからなり、
棒状の素子支持具は丸棒または中心部ほど幅広になっている棒状であり、
板状の素子支持具は円板状であり、中心部から外周部にかけて、同心円状、螺旋状、または多角形状に通気孔が設けられ、中心部に通気孔が設けられるか、または、
ケースとコンデンサ素子間に空隙を形成する雲形状の板であることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ケースの底に圧力弁を有するアルミニウム電解コンデンサに関するものであり、特に、弁作動時の危険を回避できるアルミニウム電解コンデンサの構造に関するものである。
従来、アルミニウム電解コンデンサは、図2のような、酸化皮膜誘電体を表面に形成したアルミニウム陽極箔8と陰極箔7との間にセパレータ9(電解紙)を介して巻回したコンデンサ素子6に、電解液を含浸し、封口体2を取り付け、アルミニウムケース5に挿入後、ケース先端を絞り加工によって封口体表面のゴムに嵌合させて(カーリングと称する)、組み立てている(図1、図4)。
アルミニウム電解コンデンサに電圧を印加すると漏れ電流が流れるが、漏れ電流が増加すると、電解液が電気分解されガスが発生する。また、定格電圧を超えて使用すると、電解液の蒸発・気化・電気分解によって、コンデンサの内圧が上昇する。そして、所定の圧力を超えると、ケース5に形成してある脆弱部(圧力弁10)が作動する(図14)。
圧力弁10が作動すると、コンデンサの中のガスが放出されるので、爆発を防ぐことができる。
しかしながら、コンデンサ素子は陽極箔8と陰極箔7の間に電解紙9を介しただけであるので、圧力弁10が作動したときの勢いで、電極がずれることにより機械的に電極が接触し、電極間ショートする場合がある。
また、ガス放出の勢いでコンデンサ素子6の一部がタケノコ状に外部へ飛び出す場合があり、飛び出した状態で電極間がショートすると、ショートしたときの火花が発火源となり、コンデンサ素子6の電解紙の一部に着火し、セットを炎上させるなど、被害が拡大する場合がある。
従来の技術としては、作動時の発熱による発火を抑えるため難燃発泡剤を含むシートをケース内面に収納していた(例えば特許文献1参照)。
また、素子の巻きズレによる陽極箔と金属ケースによるショートを防止するためにケースと素子の間に絶縁フィルムまたは絶縁材を挿入し、素子巻き取り時のズレによるショートを防止していた(例えば、特許文献2、3参照)。
特開昭63−312620 実開平05−079938 特開平04−074409
素子巻き取り時のズレによる陽極箔8とケース5のショートを防止するために20〜100μmの電気絶縁フィルムをケース底面に取り付けた構造では、内圧が上昇し、圧力弁10が作動した際の素子変形を防ぐことができず、陽極と陰極間のショートを防ぐことができなかった。
また、難燃発泡剤を含むシートをケース5内面に収納する目的は、弁が作動する際、発生する200℃以上の熱でシートを溶解させ、難燃発泡剤を分解させて延焼を防止することにあるが、構造が複雑になると共に、サイズが大形化するという問題がある。
そして、コンデンサ素子6を完全に覆うシートでは作動の際に圧力弁10が塞がれてしまい、作動が妨げられるという問題がある。
上記のような問題があったため、ケースの内圧が上昇し、圧力弁が作動した時の素子変形を抑えて、陽極と陰極間のショートを確実に防ぐことができる簡易な構造が求められていた。
本発明は、上記課題を解決するものであり、化成皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に電解液を含浸し、圧力弁を有する有底ケースに収納したアルミニウム電解コンデンサにおいて、
上記コンデンサ素子とケース底面との間に、棒状または板状の素子支持具を介在させたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
また、上記の棒状または板状の素子支持具が、アルミニウム、アルミニウム合金、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかからなることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
さらに、上記の棒状の素子支持具が丸棒または中心部ほど幅広になっている棒状であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
そして、上記の板状の素子支持具が円板状であり、中心部から外周部にかけて、同心円状、螺旋状、または多角形状に通気孔を設けたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
そして、上記の板状の素子支持具の中心部に通気孔を設けたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
さらに、上記の板状の素子支持具がケースとコンデンサ素子間に空隙を形成する雲形状の板であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサである。
上記コンデンサ素子とケース底面との間に、アルミニウム、アルミニウム合金、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかからなる、棒状または板状の素子支持具を介在させ、板状の支持具の場合は通気孔または空隙を設けることにより、ケースの内圧が上昇し、圧力弁が作動した時の素子変形を抑えて、陽極と陰極間のショートを確実に防ぐことができる。
また、上記支持具により、内圧が上昇して圧力弁が膨張しても、ガスの逃げ道が形成されるとともに、コンデンサ素子がケース内に保持され、素子材料の飛び出しを防ぐことができるので、ショート、発火を防止することができる。
以下、本発明による実施例を、図面に基づき詳細に説明する。
図3は本発明の実施例によるアルミニウム電解コンデンサの構造であり、図4は従来例によるアルミニウム電解コンデンサの構造である。
また、図5、6は、本発明の実施例による素子支持具の構造を示す平面図、正面図および側面図であり、図7〜10は他の実施例による素子支持具の構造を示す平面図、側断面図であり、図11は他の実施例による素子支持具の構造を示す平面図、側面図である。さらに、図12は、比較例による素子支持具の構造を示す平面図、側面図である。
図13は本発明の実施例によるアルミニウム電解コンデンサの圧力弁作動時の状態を示す図であり、図14は従来例によるアルミニウム電解コンデンサの圧力弁作動時の状態を示す図である。
[実施例1〜7、比較例]
表1に図5〜11の素子支持具の形状、および通気孔の配置を示す(実施例1〜7)。また、比較例による素子支持具(図12)の形状についても示す。
図5〜11において、φDはコンデンサケースの内径であり、また、φdは素子支持具の中心部通気孔の径である。
実施例1〜7、比較例のアルミニウム棒またはアルミニウム板の素子支持具を用い、サイズφ35×50mmで、定格420V−470μFの電解コンデンサを作製し、650V、10Aの過電圧印加試験を行い、コンデンサ素子の飛び出しおよび発火の発生を調査し、表1の結果を得た(試料数は各条件30個)。
また、上記の素子支持具を使用しない従来例についても、同様の試験を行い、比較した。
Figure 2005294463
表1より明らかなように素子支持具11を用いた実施例1〜7では、コンデンサ素子の飛び出し、発火の発生が皆無であるが、素子支持具を用いない従来例ではコンデンサ素子の飛び出し、発火が発生した。
素子支持具11により、圧力弁10作動時に、コンデンサ素子6が変形したり、飛び出すことが防止され、電極間のショートが防止されていることが分かる。
また、素子支持具11は棒状または板状であり、板状の支持具の場合は通気孔または空隙が設けられているので、ケースの内圧が上昇したときも、圧力弁に内圧がそのまま伝わり、圧力弁の作動に支障を生ずることはない。
素子支持具11が円板状であり、通気孔が形成されない比較例では、圧力弁が作動せずに内圧が上昇し、カーリング部が壊れて封口部より素子が飛び出すとともに、コンデンサ素子が変形するため、コンデンサ素子の発火が発生した。
なお、上記実施例では、素子支持具の材質として、アルミニウムを使用したが、アルミニウム−マンガン合金等のアルミニウム合金、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂を用いても、同様の効果を得ることができる。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金を絶縁性樹脂で被覆した素子支持具を用いてもよい。
アルミニウム電解コンデンサの構造の模式断面図である。 アルミニウム電解コンデンサの素子の構造図である。 本発明の実施例によるアルミニウム電解コンデンサの構造を示す図である。 従来例によるアルミニウム電解コンデンサの構造を示す図である。 本発明の実施例による丸棒状支持具の平面図、正面図、側面図である。 本発明の他の実施例による中心部ほど幅広になっている棒状支持具の平面図、正面図、側面図である。 本発明の他の実施例による中心部から外周部にかけて同心円状に通気孔を設けた円板状支持具の平面図、側断面図である。 本発明の他の実施例による中心部から外周部にかけて螺旋状に通気孔を設けた円板状支持具の平面図、側断面図である。 本発明の他の実施例による中心部から外周部にかけて同心円状に通気孔を設け、かつ中心部にも通気孔を設けた円板状支持具の平面図、側断面図である。 本発明の他の実施例による中心部から外周部にかけて螺旋状に通気孔を設け、かつ中心部にも通気孔を設けた円板状支持具の平面図、側断面図である。 本発明の他の実施例による雲形状支持具の平面図、側面図である。 比較例による通気孔を設けない円板状支持具の平面図、側面図である。 本発明の実施例によるアルミニウム電解コンデンサの圧力弁作動時の状態図である 従来例によるアルミニウム電解コンデンサの圧力弁作動時の状態図である。
符号の説明
1 端子
2 封口体
3 内部端子
4 リードタブ
5 ケース
6 コンデンサ素子
7 陰極箔
8 陽極箔
9 セパレータ
10 圧力弁
11 素子支持具
12a 通気孔(中心部)
12b 通気孔(周辺部)

Claims (6)

  1. 化成皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に電解液を含浸し、圧力弁を有する有底ケースに収納したアルミニウム電解コンデンサにおいて、
    上記コンデンサ素子とケース底面との間に、棒状または板状の素子支持具を介在させたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  2. 請求項1記載の棒状または板状の素子支持具が、アルミニウム、アルミニウム合金、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかからなることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  3. 請求項1記載の棒状の素子支持具が丸棒または中心部ほど幅広になっている棒状であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  4. 請求項1記載の板状の素子支持具が円板状であり、中心部から外周部にかけて、同心円状、螺旋状、または多角形状に通気孔を設けたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  5. 請求項4記載の板状の素子支持具の中心部に通気孔を設けたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  6. 請求項1記載の板状の素子支持具がケースとコンデンサ素子間に空隙を形成する雲形状の板であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
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