JP2005295521A - データ変換装置、データ変換方法、それらを用いた送信回路、通信機器、および電子機器 - Google Patents
データ変換装置、データ変換方法、それらを用いた送信回路、通信機器、および電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 量子化雑音を抑圧し、かつ高効率動作が可能な送信回路およびそれに用いられるデータ変換部、データ変換方法ならびに通信機器を提供すること。
【解決手段】 本発明は、入力信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換部である。データ変換部は、入力信号を離散化することで、入力信号よりも大きさに関して分解能が低い信号を生成する信号処理部と、分解能が低い信号から入力信号を引き算することで量子化雑音を抽出する引き算部と、所望波周波数近傍の量子化雑音を抽出するフィルタと、分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音を除去する引き算部とを備える。
【選択図】 図6
【解決手段】 本発明は、入力信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換部である。データ変換部は、入力信号を離散化することで、入力信号よりも大きさに関して分解能が低い信号を生成する信号処理部と、分解能が低い信号から入力信号を引き算することで量子化雑音を抽出する引き算部と、所望波周波数近傍の量子化雑音を抽出するフィルタと、分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音を除去する引き算部とを備える。
【選択図】 図6
Description
本発明は、携帯電話、無線LAN等の通信機器に用いられる送信回路、およびオーディオ機器、映像機器等の電子機器ならびにそれらに用いられるデータ変換部、データ変換方法に関し、より特定的には、量子化雑音を抑制し、小型で高効率動作が可能な送信回路、通信機器および電子機器ならびにそれらに用いられるデータ変換器、データ変換方法に関する。
携帯電話や無線LAN等の移動通信システムの端末側に設けられる通信機器は、広いパワー増幅の範囲で出力信号の線形性を確保しつつ、かつ低消費電力で動作することが求められている。従って、このような通信機器には、出力信号の線形性を確保しつつ、かつ低消費電力で出力信号のパワー増幅を行うことができる送信回路が求められる。
図33は、従来の通信機器の構成の一例を示すブロック図である。図33において、従来の通信機器は、送信回路900、受信回路951、アンテナ共用器952、及びアンテナ953を備える。送信回路900で生成された高周波送信信号は、アンテナ共用器952を介して、アンテナ953から空間に放射される。一方、アンテナ953で受信された高周波信号は、アンテナ共用器952を介して、受信回路951に送られて、受信処理される。アンテナ共用器952として、例えば、スイッチや誘導体、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)フィルタ等を用いた共有器(デュプレクサ)が用いられる。
従来の通信機器に用いられる送信回路900としては、例えば、特開2002−325109号公報に開示されたものがある。図34は、従来の送信回路900の構成の一例を示すブロック図である。以下、図34に示す送信回路900を第1の従来例の送信回路と記す。図34において、第1の従来例の送信回路は、データ生成部901、出力端子902、デルタシグマ変調器903、角度変調部904、電圧制御部905、振幅変調部906、及びバンドパスフィルタ907を備える。
データ生成部901は、送信するデータとして、振幅データ及び位相データを生成する。振幅データは、デルタシグマ変調器903に入力される。デルタシグマ変調器903は、振幅データをデルタシグマ変調して、デルタシグマ変調信号を出力する。デルタシグマ変調信号は、電圧制御部905に入力される。電圧制御部905は、デルタシグマ変調信号によって制御された電圧を振幅変調部906に供給する。
一方、位相データは、角度変調部904に入力される。角度変調部904は、位相データを角度変調して、角度変調波信号を出力する。振幅変調部906は、角度変調波信号を、電圧制御部905から供給された電圧で振幅変調して変調波信号を生成する。振幅変調部906で生成された変調波信号は、バンドパスフィルタ907に入力される。バンドパスフィルタ907は、振幅変調部906で生成された変調波信号から、帯域外の不要な成分を取り除く。バンドバスフィルタ907で不要な成分が取り除かれた変調波信号は、端子902を介して出力される。
デルタシグマ変調器903は、例えば、振幅データを0及び実数の2値でデルタシグマ変調した場合、0及び実数の2値に離散化されたデルタシグマ変調信号を出力する。すなわち、デルタシグマ変調信号は、オン/オフの2状態しかなく、オン状態のレベルが一定であるため、振幅変調部906の非線形性の影響を受けにくい信号となる。そのため、第1の従来例の送信回路は、歪みの少ない送信信号を出力することができる。
また、上述した送信回路以外にも、従来の通信機器に用いられる送信回路900としては、例えば、特開2004−072734号公報に開示されたものがある。図35は、従来の送信回路900の構成の一例を示すブロック図である。以下、図35に示す送信回路900を第2の従来例の送信回路と記す。図35において、第2の従来例の送信回路は、入力端子911、データ変換部912、増幅器913、バンドパスフィルタ914、及び出力端子915を備える。
データ変換部912は、入力端子911を介して入力された入力信号に所定のデータ変換を施して、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力する。具体的には、データ変換部912は、入力信号に含まれる振幅成分である振幅データをデルタシグマ変調し、デルタシグマ変調した振幅データと、入力信号に含まれる位相成分である位相データとを掛け算することで、入力信号よりも分解能の低い信号を生成する。増幅器913は、データ変換部912から出力された信号を増幅して、バンドパスフィルタ914に出力する。バンドパスフィルタ914は、増幅器913で増幅された信号から、デルタシグマ変調時に発生した量子化雑音を取り除く。量子化雑音が取り除かれた信号は、出力端子915を介して出力される。
特開2002−325109号公報
特開2004−072734号公報
特開2004−072735号公報
エス・アール・ノースワーシ(S.R.Norsworthy)他、「デルタ−シグマ データ コンバータ(Delta−Sigma Data Converters)」、1996年 アイトリプルイー(1996 IEEE)
しかしながら、第1及び第2の従来例の送信回路においては、後述するような課題が存在する。この課題について、第1の従来例の送信回路(図34参照)を用いて説明する。第1の従来例の送信回路においては、振幅変調部906から出力された変調波信号は、デルタシグマ変調時に発生した量子化雑音を所望波周波数の比較的近傍まで含むことになる。図36は、振幅変調部906から出力される変調波信号の波形例を示す図である。図36において、横軸の周波数は、変調波信号の中心周波数(所望波周波数)からのずれを表している。図36から、変調波信号には、所望波周波数の比較的近傍まで高いレベルで量子化雑音が含まれていることが確認される。従って、量子化雑音を取り除くバンドパスフィルタ907には、急峻な減衰特性を有することが求められる。このような特性を有するバンドパスフィルタ907は、信号の通過損失を小さくすること、及び物理的なサイズを小さくすることが困難である。
また、送信回路が送信周波数の帯域を変化させたとき、急峻な減衰特性を有するバンドパスフィルタ907は、通過させる信号の帯域(信号の通過帯域)を頻繁に変化させる必要がある。図37は、従来の送信回路におけるバンドパスフィルタ907に必要な特性の一例を示す図である。図37において、バンドパスフィルタ907は、送信回路が送信周波数の帯域を変化させる度に、信号の通過帯域をA〜Dのように変化させている。図37に示すような特性を実現するには、バンドパスフィルタ907には、例えば、バラクタのような容量可変素子を設ける必要がある。しかし、このようなバンドパスフィルタ907には、バラクタによって損失が発生したり、回路規模が大きくなったりするという問題がある。
また、従来の送信回路において、バンドパスフィルタ907に急峻な減衰特性を求めずに、デルタシグマ変調時に発生する量子化雑音を低減しようとすると、例えば、デルタシグマ変調器903のクロック周波数を高くすることが求められる。しかし、デルタシグマ変調器903には、クロック周波数を高くすると消費電力が増加する、及び回路規模が大きくなるという問題が発生する。すなわち、第1及び第2の従来例の送信回路には、急峻な減衰特性を有するバンドパスフィルタ907や高いクロック周波数で動作するデルタシグマ変調器903等を用いる必要があるため、回路の小型化及び低消費電力化を実現させることが難しいという課題が存在する。
このような課題を解決する従来の送信回路としては、例えば、特開2004−072735号公報に開示されたものがある。図38は、従来の送信回路900の構成の一例を示すブロック図である。以下、図38に示す送信回路900を第3の従来例の送信回路と記す。図38において、第3の従来例の送信回路は、入力端子921、信号処理部922、第1の信号発生源923、第2の信号発生源924、主増幅器925、補助増幅器926、合成器927、及び出力端子928を備える。
信号処理部922は、入力端子921を介して入力された信号X0に基づいて、第1の信号発生源923に出力する信号X1と、第2の信号発生源924に出力する信号X2とを生成する。第1の信号発生源923に出力する信号X1は、入力信号X0をデルタシグマ変調したものである。また、第2の信号発生源924に出力する信号X2は、第1の信号発生源923に出力する信号X1から、入力信号X0を除去したものである。
第1の信号発生源923は、2値または多値の離散的なアナログ信号を発生させ、発生させた信号を主増幅器925に出力する。第1の信号発生源923が出力する信号は、例えば、第1の信号発生源923への入力信号X1にデルタシグマ変調を施して得られた2値のアナログ信号であり、第1の信号発生源923への入力信号X1の成分と、デルタシグマ変調を施す際に発生する量子化雑音の成分を含む信号である。一方、第2の信号発生源924は、第1の信号発生源923が出力する信号の量子化雑音成分に相当する信号を出力する。
主増幅器925は、第1の信号発生源923が出力した信号を増幅し、増幅した信号を合成器927に出力する。また、補助増幅器926は、第2の信号発生源924が出力した信号を増幅し、増幅した信号を合成器927に出力する。合成器927は、主増幅器925及び補助増幅器926が出力した信号に基づいて、第1の信号発生源923が出力した信号に含まれる量子化雑音を除去する。具体的には、合成器927は、第1の信号発生源923が出力した信号に含まれる量子化雑音と、第2の信号発生源924が出力した信号(すなわち、量子化雑音)とが等振幅逆位相になるように調整し、これらの信号を合成することで、第1の信号発生源923が出力した信号から量子化雑音を除去する。合成器927で合成された信号は、出力端子928を介して出力される。これによって、第3の従来例の送信回路は、急峻な減衰特性を有するバンドパスフィルタや高いクロック周波数で動作するデルタシグマ変調器等を用いることなく量子化雑音を抑制することができる。
しかしながら、第3の従来例の送信回路(図38参照)においては、第1の信号発生源923でデルタシグマ変調された信号(すなわち、所望波信号と量子化雑音とが含まれる信号)と、第2の信号発生源924で生成される信号(すなわち、量子化雑音)とを、それぞれ別々に増幅した後で、合成器927でアナログ的に合成して量子化雑音を除去している。したがって、第3の従来例の送信回路においては、合成器927で信号が合成されるまでの経路が長く、しかもアナログ部品が多くなるため、各経路における信号の大きさ、位相、及び遅延時間を合わせる制御が面倒となり、回路の小型化及び低消費電力化を十分に進められないという課題があった。
それ故に、本発明の目的は、面倒な制御をすることなく量子化雑音を抑制し、小型で高効率動作が可能な送信回路、通信機器および電子機器ならびにそれらに用いられるデータ変換器、データ変換方法を提供することである。
本発明は、入力される信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換装置に向けられている。そして上記目的を達成させるために、本発明のデータ変換装置は、第1の演算部、第2の演算部、第3の演算部、及び第4の演算部を備える。
第1の演算部は、入力される信号を離散化して、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する。第2の演算部は、第1の演算部によって生成された分解能の低い信号から、第1の演算部において発生した量子化雑音成分を抽出する。第3の演算部は、第2の演算部によって抽出された量子化雑音成分から、中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出する。第4の演算部は、第1の演算部によって生成された分解能の低い信号と、第3の演算部によって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分とに基づいて、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する。
また、本発明のデータ変換装置は、以下の構成とすることもできる。第1の演算部は、入力される信号を量子化して、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部を備える。第2の演算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、入力される信号を引き算して、信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する第1の引き算部を備える。第3の演算部は、第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するフィルタを備える。第4の演算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第2の引き算部を備える。
好ましくは、入力される信号が直交データである場合、信号処理部は、座標変換部、デルタシグマ変調器、及び掛け算部を備える。座標変換部は、直交データの大きさを示す振幅データを生成し、直交データから振幅データを割り算して位相データを生成することで、直交データを振幅データ及び位相データに座標変換する。すなわち、位相データは、直交座標系で表されるデータとして出力される。デルタシグマ変調器は、振幅データを、2値以上にデルタシグマ変調し、振幅データの分解能を低下させる。掛け算部は、デルタシグマ変調器でデルタシグマ変調された振幅データと、位相データとを掛け算することで、直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する。
また、入力される信号が直交データである場合、信号処理部は、少なくとも1つの引き算部、少なくとも1つのベクトル積分部、及びベクトル量子化部を備える構成としてもよい。引き算部には、直交データが入力される。ベクトル積分部は、引き算部に接続され、直交データの各要素を積分する。ベクトル量子化部は、ベクトル積分部によって積分された直交データに対して、少なくとも2以上の離散値を用い、積分された直交データの大きさが入力された直交データの大きさよりも小さい最大の離散値となるようにし、かつ、積分された直交データの位相が入力された直交データの位相と等しくなるようにして量子化し、入力された直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する。引き算部は、入力された直交データからベクトル量子化部によって量子化された直交データを引き算する。
また、別の実施形態として、入力される信号が直交データを基に変調された変調波信号である場合、信号処理部は、デルタシグマ変調器を備える。デルタシグマ変調器は、例えば、入力される信号を2値以上にデルタシグマ変調することによって、入力される変調波信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力する。
例えば、信号処理部における雑音伝達関数の零点が1である場合、データ変換装置が備えるフィルタは、ローパスフィルタである。
また、例えば、信号処理部における雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である場合、データ変換装置が備えるフィルタは、バンドパスフィルタである。
また、データ変換装置が備えるフィルタのカットオフ周波数は、フィルタがローパス型である場合、信号処理部におけるサンプリング周波数の1/2よりも小さいことが好ましい。また、データ変換装置が備えるフィルタのカットオフ周波数は、フィルタがバンドパス型である場合、入力される信号の中心周波数からサンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、入力される信号の中心周波数にサンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことが好ましい。
また、本発明は、入力信号に所定の処理を施して送信信号を出力する送信回路にも向けられている。そして上記目的を達成させるために、本発明の送信回路は、データ変換部、変調増幅部、及びバンドパスフィルタを備える。
データ変換部は、入力信号の全て又は一部が入力され、入力される信号に所定のデータ変換を施して出力する。変調増幅部は、データ変換部によって変換された信号を基にして、変調または増幅の少なくとも一方を行う。バンドパスフィルタは、変調増幅部によって変調又は増幅の少なくとも一方が行われた信号から、所定のカットオフ周波数で帯域外の不要な成分を除去することで、送信信号を出力する。より詳細には、データ変換部は、信号処理部、第1の引き算部、フィルタ、及び第2の引き算部を備える。
信号処理部は、入力される信号を離散化して、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する。第1の引き算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、入力される信号を引き算して、信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する。フィルタは、第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出する。第2の引き算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する。
入力信号が直交データである場合、データ変換部には直交データが入力される。変調増幅部は、データ変換部によって変換された信号を変調するベクトル変調部と、ベクトル変調部によって変調された信号を所定の出力レベルまで増幅する増幅部とを備える。
例えば、ベクトル変調部は、データ変換部によって変換された信号を直交変調によって変調することができる。
また、別の実施形態として、入力信号が直交データである場合、データ変換部には直交データが入力される。この場合、変調増幅部は、極座標系変換部、角度変調部、振幅変調部、及び電圧制御部とを備える。極座標系変換部は、データ変換部によって変換された信号を、極座標データに変換して振幅データ及び位相データを出力する。角度変調部は、位相データを角度変調することで角度変調波信号を出力する。振幅変調部は、角度変調波信号を振幅データの大きさに応じた電圧で振幅変調する。電圧制御部は、振幅データの大きさに応じて振幅変調部に供給する電圧を制御する。
また、別の実施形態として、入力信号が直交データを基に変調された変調波信号である場合、データ変換部には、変調波信号が入力される。この場合、変調増幅部は、前記データ変換部によって変換された信号を所定の出力レベルまで増幅する増幅部を備える。
また、別の実施形態として、入力信号が振幅データ及び位相データからなる極座標データである場合、データ変換部には、振幅データが入力される。この場合、変調増幅部は、角度変調部、振幅変調部、及び電圧制御部を備える。角度変調部は、位相データを角度変調することで、角度変調波信号を出力する。振幅変調部は、角度変調波信号をデータ変換部から出力された信号の大きさに応じた電圧で振幅変調する。電圧制御部は、データ変換部から出力された信号の大きさに応じて、振幅変調部に供給する電圧を制御する。
また、別の実施形態として、本発明の送信回路は、データ変換部及び変調増幅部を備える構成とすることもできる。データ変換部は、入力信号の一部が入力され、入力される信号に所定のデータ変換を施して出力する。変調増幅部は、データ変換部によって変換された信号を基にして、変調または増幅の少なくとも一方を行うことで送信信号を出力する。より詳細には、データ変換部は、スカラーデータである変調波信号や振幅データが入力される。データ変換部は、信号処理部、第1の引き算部、フィルタ、及び第2の引き算部を備える。
信号処理部は、入力される信号を離散化して、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する。第1の引き算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、入力される信号を引き算して、信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する。フィルタは、第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出する。第2の引き算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する。
送信回路には、振幅データ及び位相データからなる極座標データが入力される。この場合、データ変換部には、振幅データが入力される。また、変調増幅部は、電圧制御部、ローパスフィルタ、角度変調部、及び振幅変調部を備える。電圧制御部は、データ変換部によって変換された信号によって出力電圧を制御する。ローパスフィルタは、電圧制御部によって制御された電圧を、所定のカットオフ周波数で帯域制限して、帯域外の雑音成分を除去する。角度変調部は、位相データを角度変調することで角度変調波信号を出力する。振幅変調部は、角度変調波信号をローパスフィルタによって出力された電圧で振幅変調する。
直交データが入力されるデータ変換部に用いられる信号処理部は、座標系変換部、デルタシグマ変調器、及び掛け算部を備える。座標変換部は、直交データの大きさを示す振幅データを生成し、直交データから振幅データを割り算して位相データを生成することで、直交データを振幅データ及び位相データに座標変換する。デルタシグマ変調器は、振幅データを2値以上にデルタシグマ変調し、前記振幅データの分解能を低下させる。掛け算部は、デルタシグマ変調器でデルタシグマ変調された振幅データと、位相データとを掛け算し、直交データよりも分解能が低い信号を出力する。
また、直交データが入力されるデータ変換部に用いられる信号処理部は、少なくとも1つの引き算部、少なくとも1つのベクトル積分部、及びベクトル量子化部を備える構成とすることもできる。引き算部には、直交データが入力される。ベクトル積分部は、引き算部に接続され、直交データの各要素を積分する。ベクトル量子化部は、ベクトル積分部によって積分された直交データに対して、少なくとも2以上の離散値を用い、積分された直交データの大きさが入力された直交データの大きさよりも小さい最大の離散値となるようにし、かつ、積分された直交データの位相が入力された直交データの位相と等しくなるようにして量子化し、入力された直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する。引き算部は、入力された直交データからベクトル量子化部によって量子化された直交データを引き算する。
また、スカラーデータである変調波信号や振幅データが入力されるデータ変換部に用いられる信号処理部は、デルタシグマ変調器を備える。デルタシグマ変調器は、入力される信号を2値以上にデルタシグマ変調することによって、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力する。
例えば、信号処理部における雑音伝達関数の零点が1である場合、データ変換部が備えるフィルタは、ローパスフィルタである。
また、例えば、信号処理部における雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である場合、データ変換部が備えるフィルタは、バンドパスフィルタである。
また、例えば、デルタシグマ変調器の極が大きさ1の複素数である場合、データ変換器が備えるフィルタは、バンドパスフィルタである。
また、例えば、デルタシグマ変調器の極が大きさ1の複素数である場合、データ変換器が備えるフィルタは、バンドパスフィルタである。
データ変換部が備えるフィルタのカットオフ周波数は、フィルタがローパス型である場合、信号処理部におけるサンプリング周波数の1/2よりも小さいことが好ましい。また、データ変換部が備えるフィルタのカットオフ周波数は、フィルタがバンドパス型である場合、入力される信号の中心周波数からサンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、入力される信号の中心周波数にサンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことが好ましい。
また、本発明は、通信機器及び電子機器にも向けられている。そして上記目的を達成させるために、本発明の通信機器は、上記に記載の全ての送信回路と、送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備える。
また、本発明の電子機器は、増幅器と、入力信号を増幅器に入力するための信号に変換して出力するデータ変換部とを備える。データ変換部は、第1の引き算部、フィルタ、及び第2の引き算部から構成される。第1の引き算部は、入力信号を離散化して、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部と、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、入力信号を引き算して、信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する。フィルタは、第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、入力信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出する。第2の引き算部は、信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する。
また、本発明は、入力される信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換方法にも向けられている。そして上記目的を達成させるために、本発明のデータ変換方法は、入力される信号を離散化して、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成し、分解能の低い信号から入力される信号を引き算して量子化時に発生した量子化雑音成分を抽出し、抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出し、分解能の低い信号から所望波近傍の量子化雑音成分を引き算することで、入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号にデータ変換する。
以上のように本発明においては、データ変換部は、入力信号を量子化した後、量子化時に発生した量子化雑音を、所望波周波数の近傍から除去する。従って、面倒な制御をすることなく、所望波周波数近傍において量子化雑音が低減された信号を出力することができる。また、デルタシグマ変調器のクロック周波数又は次数を高くして、所望波周波数近傍の量子化雑音を低減させる必要がないので、このための消費電力を低減することができる。
また、送信回路は、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減されることによって、急峻な減衰特性を有するバンドパスフィルタを用いる必要がなくなる。そのため、送信回路全体の消費電力を低減することができる。また、送信信号の周波数帯域が変化しても、バンドパスフィルタの通過帯域を変化させる必要がないので、このための消費電力も低減することができ、かつ回路規模を小さくすることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。図1において、送信回路1は、入力端子11、出力端子12、データ変換部13、ベクトル変調部14、増幅器15、及びバンドパスフィルタ16を備える。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。図1において、送信回路1は、入力端子11、出力端子12、データ変換部13、ベクトル変調部14、増幅器15、及びバンドパスフィルタ16を備える。
データ変換部13は、入力信号に所定のデータ変換を施して出力する。ベクトル変調部14は、データ変換部13によって変換された信号を変調する。増幅器15は、ベクトル変調部14によって変調された信号を増幅する。バンドパスフィルタ16は、増幅器15によって増幅された信号から、所望の周波数帯域の信号を通過させる。なお、ベクトル変調部14、及び増幅器15は、変調増幅部を構成する。
以下、送信回路1の動作について説明する。
入力端子11には、入力信号としてベースバンド信号が入力される。ここでは、ベースバンド信号として、互いに直交するベクトルで表されるIデータ及びQデータが入力されるものとする。以下、Iデータ及びQデータのように直交座標系で表されるデータのことを直交データと記す。なお、入力信号である直交データは、多ビットで表現されるデジタル信号(すなわち、既に離散化された信号)であってもよいし、アナログ信号(離散化されていない信号)であってもよいものとする。
入力端子11には、入力信号としてベースバンド信号が入力される。ここでは、ベースバンド信号として、互いに直交するベクトルで表されるIデータ及びQデータが入力されるものとする。以下、Iデータ及びQデータのように直交座標系で表されるデータのことを直交データと記す。なお、入力信号である直交データは、多ビットで表現されるデジタル信号(すなわち、既に離散化された信号)であってもよいし、アナログ信号(離散化されていない信号)であってもよいものとする。
直交データは、入力端子11を介して、データ変換部13に入力される。データ変換部13は、入力信号である直交データを入力信号よりも分解能が低い信号に変換する。具体的には、入力信号が離散化された信号である場合、データ変換部13は、離散値同士の間隔を広くすることによって、入力信号である直交データを入力信号よりも分解能が低い信号に変換する。入力信号が離散化されていない信号である場合、データ変換部13は、入力信号を離散化することによって、入力信号である直交データを入力信号よりも分解能が低い信号に変換する。以下、離散化といえば、離散化された信号の離散値同士の間隔を広くすること、及び離散化されていない信号を離散化することの両方を意味するものとする。
データ変換部13では、入力信号の離散化に伴い、量子化雑音という所望波周波数以外の雑音成分が発生する。そこで、データ変換部13は、所望波周波数の近傍から量子化雑音を取り除き、量子化雑音が所望波周波数近傍において低減された信号を出力する。なお、データ変換部13については、後に具体的構成を挙げて説明する。
図2は、データ変換部13から出力される信号の大きさ(出力されるIデータ及びQデータの2乗和の平方根)の波形例を示す図である。ただし、データ変換部13は、入力信号を離散化することで、入力信号を2つの領域(例えば、大まかには0及び実数で表現される2つの領域)に分離したものとする。この場合、データ変換部13から出力される信号の大きさは、図2のように出力がオン/オフで切り替えられたような信号となる。このように、データ変換部13は、大きさに関して完全には離散化されていないが、オン/オフの2状態しかなく、各状態におけるレベルの変動が少ない信号を出力することができる。
データ変換部13から出力された信号は、ベクトル変調部14に入力される。ベクトル変調部14は、データ変換部13から出力された信号を変調し、変調波信号を出力する。図3は、ベクトル変調部14から出力される信号の波形例を示す図である。図3に示されるように、ベクトル変調部14は、オン及びオフ状態において包絡線の変動が小さい信号を出力することができる。ベクトル変調部14は、例えば、入力信号を直交変調することで、変調波信号を出力する。
なお、図2及び図3において、信号の波形の包絡線が一定(完全な直線)にならないのは、データ変換部13において量子化雑音の一部が除去されているためである。
ベクトル変調部14から出力された変調波信号は、増幅器15に入力される。増幅器15は、変調波信号を必要な出力レベルまで増幅して出力する。図4は、一般的な増幅器の特性を示す図である。
図4を参照して、増幅器15は、入力信号(変調波信号)のオン状態における包絡線の変動が小さいため、瞬時入力電力の変化範囲を狭い範囲で確保すればよい。瞬時入力電力の変化範囲が小さい信号は、増幅器15の非線形領域においても、歪みの影響を受けにくい。そのため、増幅器15は、非線形領域においても、歪みの小さい信号を出力することができる。また、図4から入力電力の変化に対する出力電力の変化量が小さいことがわかる。このことからも、増幅器15においては、入力電力の変化による出力電力の歪みの影響が小さいことがわかる。
増幅器15によって増幅された変調波信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バンドパスフィルタ16は、入力された変調波信号から帯域外の不要な雑音成分を除去して、所望の変調波信号を出力する。
バンドパスフィルタ16は、データ変換部13において、既に所望波周波数近傍の量子化雑音が除去されているため、急峻な減衰特性が要求されない。また、バンドパスフィル16は、送信帯域内の量子化雑音が十分除去されていれば、通過帯域を広くできるため、送信信号の周波数が変化しても通過帯域を変化させる必要がない。図5は、本発明の第1の実施形態に係る送信回路1におけるバンドパスフィルタ16に求められる特性の一例を示す図である。例えば、図30に示される従来の送信回路におけるバンドパスフィルタ907は、通過帯域をA〜Dのように変化させているが、本実施形態におけるバンドパスフィルタ16では、このように通過帯域を変化させる必要がない。
次に、データ変換部13の具体的構成を説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るデータ変換部13の構成例を示すブロック図である。図6において、データ変換部13は、入力端子131、出力端子132、信号処理部133、引き算部134、フィルタ135、及び引き算部136を備える。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るデータ変換部13の構成例を示すブロック図である。図6において、データ変換部13は、入力端子131、出力端子132、信号処理部133、引き算部134、フィルタ135、及び引き算部136を備える。
図6において、入力端子131には、ベースバンド信号として、Iデータ及びQデータが入力されてくる。Iデータ及びQデータは、信号処理部133及び引き算部134に入力される。
図7は、信号処理部133及び引き算部134に入力される信号のスペクトラムの一例を示す図である。図7において、横軸の周波数は、入力信号の中心周波数(所望波周波数)からのずれを表している。また、図8は、図7の入力信号に含まれるベクトルデータの2乗和の存在確率を示す図である。なお、データ変換部13の説明の中で示す各波形例は、1次変調として16QAM、シンボルレート20MHz、2次変調としてOFDM、FFT長64で変調された信号を図6のデータ変換部13の入力端子131から入力した場合の波形例である。
図6において、信号処理部133は、入力信号である直交データを離散化して、大きさに関して入力信号より分解能が低い信号を出力する。信号処理部133は、入力信号を離散化するときのサンプリングを高速に行う。例えば、信号処理部133は、数十倍から数千倍のオーバーサンプリングを行ってもよいものとする、このようなオーバーサンプリングを行うことで、信号処理部133は、出力信号のSN比を改善することができる。信号処理部133については、具体的構成例を挙げて後に説明する。
図9は、信号処理部133から出力される信号のスペクトラムの一例を示す図である。また、図10は、図9の信号に含まれるベクトルデータの2乗和の存在確率を示す図である。ただし、信号処理部133は、クロック周波数をシンボルレートの32倍である640MHzに設定し、入力信号を2値に離散化したものとする。図9のように、信号処理部133から出力される信号には、所望波周波数(中心周波数)の近傍まで、離散化に伴って発生する量子化雑音が高いレベルで含まれる。
また、図10において、ベクトルデータの2乗和の存在確率は、図8と比較して、ベクトルデータの大きさが0、又は定数にはっきりと離散化されている。なお、図10において、ベクトルデータの2乗和の存在確率は、マイナス20dBにピークが存在するように見えるが、表示の都合上、マイナス無限大dBからマイナス20dBまでの存在確率を積分したものを表している。ただし、実際、マイナス無限大dBに存在が集中していることがわかっている。
信号処理部133から出力された信号は、引き算部134及び引き算部136に入力される。引き算部134は、信号処理部133によって出力された信号I2及びQ2から、入力信号であるIデータ及びQデータを引き算し、Ie及びQeで示される信号を出力する。すなわち、引き算部134の出力Ie及びQeは、入力信号であるIデータ及びQデータをI及びQとすると、式(1)、式(2)で示すことができる。
Ie=I2―I・・・(1)
Qe=Q2―Q・・・(2)
Ie=I2―I・・・(1)
Qe=Q2―Q・・・(2)
図11は、引き算部134から出力された信号のスペクトラムの一例を示す図である。引き算部134から出力された信号Ie及びQeは、信号処理部133によって出力された信号から、入力信号を引いたものである。そのため、引き算部134から出力された信号Ie及びQeは、信号処理部133で発生した量子化雑音である。
引き算部134から出力された量子化雑音Ie及びQeは、フィルタ135に入力される。フィルタ135は、量子化雑音を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、信号Ie2及びQe2を出力する。フィルタ135から出力された信号Ie2及びQe2は、引き算部136に入力される。
図12は、フィルタ135から出力された信号のスペクトラムの一例を示す図である。ただし、フィルタ135は、カットオフ周波数80MHzのローパスフィルタを用いているものとする。図12において、フィルタ135から出力された信号は、所望波周波数近傍の量子化雑音を表している。
図12は、フィルタ135から出力された信号のスペクトラムの一例を示す図である。ただし、フィルタ135は、カットオフ周波数80MHzのローパスフィルタを用いているものとする。図12において、フィルタ135から出力された信号は、所望波周波数近傍の量子化雑音を表している。
引き算部136には、信号処理部133の出力信号(量子化雑音を含む信号)と、フィルタ135の出力信号(所望波周波数近傍の量子化雑音)とが入力される。引き算部136は、信号処理部133の出力信号から、フィルタ135の出力信号を引き算する。図13は、引き算部136から出力された信号のスペクトラムの一例を示す図である。図13に示されるように、引き算部136は、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減された信号を出力する。引き算部136の出力信号It及びQtは、式(3)及び(4)で表すことができる。
It=I2−Ie2・・・(3)
Qt=Q2−Qe2・・・(4)
It=I2−Ie2・・・(3)
Qt=Q2−Qe2・・・(4)
図14は、図13の信号に含まれるベクトルデータの2乗和の存在確率を示す図である。図14において、ベクトルデータの2乗和の存在確率は、完全には離散化されていないが、図8と比較して、ダイナミックレンジが大幅に狭くなっていることが確認できる。このため、図1の送信回路1において、データ変換部13によって出力された信号を扱うベクトル変調部14、及び増幅器15は、この狭い範囲での動作を確保すればよいことになる。なお、図14において、ベクトルデータの2乗和の存在確率は、マイナス20dBにピークが存在するように見えるが、表示の都合上、マイナス無限大dBからマイナス20dBまでの存在確率を積分したものを表している。
次に、信号処理部133について、2つ具体的構成例(図15及び図16)を挙げて説明する。
まず、信号処理部133について、第1の構成例を用いて説明する。
図15は、信号処理部133の第1の構成例を示すブロック図である。図15において、信号処理部133は、入力端子1331、出力端子1332、座標系変換部1333、デルタシグマ変調器1334、及び掛け算部1335を備える。
図15は、信号処理部133の第1の構成例を示すブロック図である。図15において、信号処理部133は、入力端子1331、出力端子1332、座標系変換部1333、デルタシグマ変調器1334、及び掛け算部1335を備える。
図15において、入力端子1331には、ベースバンド信号として、Iデータ及びQデータが入力されてくる。Iデータ及びQデータは、座標系変換部1333に入力される。座標系変換部1333は、直交データであるIデータ及びQデータを、振幅データ及び位相データで表される極座標系のデータに変換する。以下、振幅データ及び位相データで表される極座標系のデータを、極座標データと記す。
すなわち、座標系変換部1333は、振幅データMと、位相データIp及びQpとを出力する。なお、位相データIp及びQpは、位相データを直交座標系で表したものである。振幅データMと位相データIp及びQpとの関係は、入力されたベースバンド信号をI及びQとすると、式(5)、式(6)、及び式(7)で表すことができる。
M=(I2+Q2)1/2・・・(5)
Ip=I/M・・・(6)
Qp=Q/M・・・(7)
すなわち、座標系変換部1333は、振幅データMと、位相データIp及びQpとを出力する。なお、位相データIp及びQpは、位相データを直交座標系で表したものである。振幅データMと位相データIp及びQpとの関係は、入力されたベースバンド信号をI及びQとすると、式(5)、式(6)、及び式(7)で表すことができる。
M=(I2+Q2)1/2・・・(5)
Ip=I/M・・・(6)
Qp=Q/M・・・(7)
座標系変換部1333から出力された振幅データMは、デルタシグマ変調器1334に入力される。デルタシグマ変調器1334は、振幅データMをデルタシグマ変調することで振幅データMの分解能を低下させた信号を、デルタシグマ変調信号Mdとして出力する。デルタシグマ変調信号Mdは、掛け算部1335に入力される。ここで、デルタシグマ変調器1334は、一次にデルタシグマ変調してもよいし、二次にデルタシグマ変調してもよい。デルタシグマ変調器1334は、次数の高いデルタシグマ変調を行う程、所望波周波数近傍の量子化雑音を低減することができる。
一方、座標系変換部1333から出力された位相データIp及びQpは、掛け算部1335に入力される。掛け算部1335は、位相データIp及びQpと、デルタシグマ変調器1334から出力されたデルタシグマ変調信号Mdとを掛け算し、直交データI2及びQ2を出力する。掛け算部1335から出力された信号I2及びQ2は、式(8)及び式(9)で示すことができる。出力端子1332は、式(8)及び式(9)で示される信号I2及びQ2を出力する。
I2=Md・Ip・・・(8)
Q2=Md・Qp・・・(9)
I2=Md・Ip・・・(8)
Q2=Md・Qp・・・(9)
このように、第1の構成例による信号処理部133は、入力信号をデルタシグマ変調して出力するため、大きさに関して入力信号より分解能が小さくなった信号を出力することができる。
次に、信号処理部133について、第2の構成例を用いて説明する。
図16は、信号処理部133の第2の構成例を示すブロック図である。図16において、信号処理部133は、入力端子1331、出力端子1332、引き算部1336、ベクトル積分部1337、及びベクトル量子化部1338を備える。
図16は、信号処理部133の第2の構成例を示すブロック図である。図16において、信号処理部133は、入力端子1331、出力端子1332、引き算部1336、ベクトル積分部1337、及びベクトル量子化部1338を備える。
図16において、入力端子1331には、ベースバンド信号として、Iデータ及びQデータが入力されてくる。Iデータ及びQデータは、引き算部1336を介して、ベクトル積分部1337に入力される。ベクトル積分部1337は、Iデータ及びQデータのそれぞれについて、ベクトル演算にて積分することで、積分された信号Iv及びQvを出力する。すなわち、ベクトル積分部1337に入力される直交データ列を(Ii、Qi)とした場合、ベクトル積分部1337からは、(Iv、Qv)=(ΣIi、ΣQi)が出力される。ベクトル積分部1337から出力された信号Iv及びQvは、ベクトル量子化部1338に入力される。
ベクトル量子化部1338は、入力信号Iv及びQvを量子化し、信号I3及びQ3を出力する。I3及びQ3は、式(10)及び式(11)、又は式(12)及び式(13)で表すことができる。ここで、aは、定数とする。なお、ベクトル量子化部1338は、入力信号の大きさに関して、2値で量子化を行ったものとする。具体的には、ベクトル量子化部1338は、入力信号の大きさ(Iv2+Qv2)1/2が所定のしきい値a以上のときは、大きさがaで位相が入力信号と等しい信号を出力し、入力信号の大きさが所定のしきい値a未満のときは、ゼロベクトルを出力している。また、引き算部1336は、入力データからベクトル量子化部1338の出力を引き算し、ベクトル積分部1337に出力する。
(Iv2+Qv2)1/2≧aのとき
I3=a・Iv/(Iv2+Qv2)1/2 ・・・(10)
Q3=a・Qv/(Iv2+Qv2)1/2 ・・・(11)
(Iv2+Qv2)1/2<aのとき
I3=0 ・・・(12)
Q3=0 ・・・(13)
(Iv2+Qv2)1/2≧aのとき
I3=a・Iv/(Iv2+Qv2)1/2 ・・・(10)
Q3=a・Qv/(Iv2+Qv2)1/2 ・・・(11)
(Iv2+Qv2)1/2<aのとき
I3=0 ・・・(12)
Q3=0 ・・・(13)
このように、第2の構成例による信号処理部133は、入力信号をベクトル積分及び量子化して出力するため、大きさに関して入力信号より分解能が小さくなった信号を出力することができる。
なお、図6において、データ変換部13におけるフィルタ135のカットオフ周波数は、ナイキストの定義により、図15及び図16におけるデルタシグマ変調器1334及びベクトル量子部1338のクロック周波数の1/2よりも小さいことが望ましい。
なお、図15において、第1の構成例による信号処理部133には、デルタシグマ変調器1334を用いることとしたが、入力信号を離散化することができる変調器であれば、デルタシグマ変調器に限定されるものではない。例えば、信号処理部133は、デルタシグマ変調器1334の代わりに、デルタ変調器やパルス幅変調(PWM)器を用いてもよいものとする。
なお、第2の構成例による信号処理部133は、引き算部1336及びベクトル積分部1337を複数用いた高次の構成としてもよい(図17、及び図18参照)。第2の構成例による信号処理部133は、このように高次の構成とすることによって、所望波周波数近傍の量子化雑音をより低減することができる。
以上のように、第1の実施形態に係るデータ変換部13は、入力信号を離散化して入力信号よりも分解能が低い信号に変換した後、離散化に伴って発生した量子化雑音を所望波周波数の近傍から除去する。従って、データ変換部は、面倒な制御をすることなく、所望波周波数近傍において量子化雑音が低減された信号を出力することができる。また、データ変換部13は、デルタシグマ変調器のクロック周波数又は次数を高くして、所望波周波数近傍の量子化雑音を低減させる必要がないので、このための消費電力を低減することができる。
また、本実施形態に係る送信回路は、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減されることによって、急峻な減衰特性を有するバンドパスフィルタを用いる必要がなくなる。そのため、送信回路全体の消費電力を低減することができる。また、送信信号の周波数帯域が変化しても、バンドパスフィルタの通過帯域を変化させる必要がないので、このための消費電力も低減することができ、かつ回路規模を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
図19は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、データ変換部が出力する信号を、変調又は増幅するための構成(変調増幅部)が、第1の実施形態(図1)と異なる。なお、第2の実施形態に係る送信回路は、データ変換部が出力する信号を、ポーラ変調することで送信信号を出力する。そのため、データ変換部については、第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図19は、本発明の第2の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、データ変換部が出力する信号を、変調又は増幅するための構成(変調増幅部)が、第1の実施形態(図1)と異なる。なお、第2の実施形態に係る送信回路は、データ変換部が出力する信号を、ポーラ変調することで送信信号を出力する。そのため、データ変換部については、第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図19において、送信回路1は、入力端子11、出力端子12、データ変換部13、極座標系変換部17、角度変調部18、振幅変調部19、電圧制御部21、及びバンドパスフィルタ16を備える。
極座標系変換部17は、入力される直交データを、極座標データである振幅データ及び位相データに変換する。角度変調部18は、位相データを角度変調する。電圧制御部21は、振幅データに応じて制御された電圧を振幅変調部19に供給する。振幅変調部19は、角度変調部18で角度変調された信号を、振幅データに応じて制御された電圧で振幅変調する。データ変換部13及びバンドパスフィルタ16は、第1の実施形態の構成と同様である。極座標変換部17、角度変調部18、振幅変調部19、及び電圧制御部21は、変調増幅部を構成する。
以下、送信回路1の動作について説明する。
図19において、データ変換部13が、信号を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。データ変換部13から出力された信号は、極座標系変換部17に入力される。極座標系変換部17は、直交データである入力信号を、極座標系である信号に変換して出力する。すなわち、極座標系変換部17は、入力信号の座標を変換し、振幅成分からなる振幅データと、位相成分からなる位相データとを出力する。極座標系変換部17から出力される振幅データは、データ変換部13が入力信号を1ビット(0及び実数の2値)で量子化していた場合、出力がオン/オフで切り替えられたような信号となる。すなわち、極座標系変換部17は、大きさに関して完全には離散化されていないが、包絡線がオン/オフの2状態しかなく、各状態における包絡線の変動が少ない信号を出力することができる。ゆえに、極座標系変換部17から出力される信号は、振幅変調部19の非線形性の影響を受けにくい。
図19において、データ変換部13が、信号を出力するまでの動作は、第1の実施形態と同様である。データ変換部13から出力された信号は、極座標系変換部17に入力される。極座標系変換部17は、直交データである入力信号を、極座標系である信号に変換して出力する。すなわち、極座標系変換部17は、入力信号の座標を変換し、振幅成分からなる振幅データと、位相成分からなる位相データとを出力する。極座標系変換部17から出力される振幅データは、データ変換部13が入力信号を1ビット(0及び実数の2値)で量子化していた場合、出力がオン/オフで切り替えられたような信号となる。すなわち、極座標系変換部17は、大きさに関して完全には離散化されていないが、包絡線がオン/オフの2状態しかなく、各状態における包絡線の変動が少ない信号を出力することができる。ゆえに、極座標系変換部17から出力される信号は、振幅変調部19の非線形性の影響を受けにくい。
位相データは、角度変調部18に入力される。角度変調部18は、入力された位相データを角度変調し、角度変調波信号を出力する。角度変調波信号は、振幅変調部19に入力される。一方、極座標系変換部17から出力された振幅データは、電圧制御部21に入力される。電圧制御部21は、振幅データに応じて制御された電圧を振幅変調部19に供給する。振幅変調部19は、角度変調部18から出力された角度変調波信号を、振幅データに応じて制御された電圧で振幅変調することで、変調波信号を出力する。
振幅変調部19から出力された変調波信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バンドパスフィルタ16は、入力された変調波信号から帯域外の不要な量子化雑音成分を除去して、所望の変調波信号を出力する。
なお、電圧制御部21には、例えば、シリーズレギュレータやスイッチングレギュレータを適用することができる。図20は、シリーズレギュレータが適用された電圧制御部21の構成の一例を示すブロック図である。図20において、電圧制御部21は、入力端子211、電源212、出力端子213、比較部214、及びトランジスタ215を備える。
図20において、入力端子211には、振幅データが入力される。振幅データは、比較部214を介して、トランジスタ215のゲート又はベースに入力される。すなわち、トランジスタ215のゲート又はベースには、振幅データに応じた電圧が印加される。また、トランジスタ215のドレイン又はコレクタには、電源212から電圧が印加されている。そのため、トランジスタ215のソース又はエミッタからは、振幅データに応じて制御された電圧が出力される。なお、電圧制御部21は、出力を安定化させるため、トランジスタ215のソース又はエミッタから出力される電圧を、比較部214にフィードバックさせてもよい。振幅データに応じて制御された電圧は、出力端子213を介して、振幅変調部19に供給される。
図21は、スイッチングレギュレータが適用された電圧制御部21の構成の一例を示すブロック図である。電圧制御部21は、入力端子211、パルス変換部216、増幅器217、ローパスフィルタ218、及び出力端子213を備える。
図21において、入力端子211には、振幅データが入力される。振幅データは、パルス変換部216でパルス信号に変換される。パルス変換部216での変換方法としては、例えば、PWMやデルタシグマ変調などが用いられる。パルスに変換された信号は、増幅器217で増幅され、ローパスフィルタ218に送られる。増幅されたパルス信号は、ローパスフィルタ218で、パルス生成時に発生したクロック周波数あるいはスイッチング周波数のスプリアス信号を除去され、出力端子213から出力される。すなわち、振幅変調部19には、振幅データによって出力レベルが制御された電圧が供給されることになる。なお、電圧制御部21は、出力を安定化させるため、ローパスフィルタ218の出力をパルス変換部216にフィードバックしてもよい。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る送信回路1おいても、データ変換部は、所望波周波数近傍において、量子化雑音が低減された信号を出力する。そのため、本実施形態に係る送信回路1は、第1の実施形態に係る送信回路1と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図22は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、ベクトル変調部34がデータ変換部33より前に配置される点が、第1の実施形態に係る送信回路1(図1)と異なる。そのため、データ変換部33には、Iデータ及びQデータではなく、ベクトル変調部34で既に変調された信号(変調波信号)が入力される。すなわち、本実施形態に係るデータ変換部33は、第1の実施形態に係るデータ変換部13がベクトルデータである直交データを処理するのに対して、スカラーデータである変調波信号を処理する。
図22は、本発明の第3の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、ベクトル変調部34がデータ変換部33より前に配置される点が、第1の実施形態に係る送信回路1(図1)と異なる。そのため、データ変換部33には、Iデータ及びQデータではなく、ベクトル変調部34で既に変調された信号(変調波信号)が入力される。すなわち、本実施形態に係るデータ変換部33は、第1の実施形態に係るデータ変換部13がベクトルデータである直交データを処理するのに対して、スカラーデータである変調波信号を処理する。
図22において、送信回路1は、入力端子11、出力端子12、ベクトル変調部34、データ変換部33、増幅器15、及びバンドパスフィルタ16を備える。
データ変換部33は、変調波信号である入力信号に所定のデータ変換を施して出力する。ベクトル変調部34、増幅器15、及びバンドパスフィルタ16は、第1の実施形態に係る送信回路1(図1)の構成と同様である。なお、送信回路1において、ベクトル変調部34は必須の構成でない。本発明は、データ変換部33、及びデータ変換部33の出力信号を扱う送信回路1の構成に特徴があるからである。送信回路1において、ベクトル変調部34がない構成の場合、データ変換部33には、既に変調された信号(変調波信号)が入力される。また、増幅器15は、変調増幅部を構成する。
以下、送信回路1の動作について説明する。
入力端子11には、直交データであるIデータ及びQデータが入力される。Iデータ及びQデータは、ベクトル変調部34に入力される。ベクトル変調部34は、入力されたIデータ及びQデータを変調し、変調波信号を出力する。ベクトル変調部34は、例えば、入力信号を直交変調することで、変調波信号を出力する。ベクトル変調部34から出力された変調波信号は、データ変換部33に入力される。すなわち、データ変換部33には、既に変調された信号(変調波信号)が入力される。なお、データ変換部33に入力される変調波信号は、多ビットで表現されるデジタル信号(すなわち、既に離散化された信号)であってもよいし、アナログ信号(離散化されていない信号)であってもよいものとする。
入力端子11には、直交データであるIデータ及びQデータが入力される。Iデータ及びQデータは、ベクトル変調部34に入力される。ベクトル変調部34は、入力されたIデータ及びQデータを変調し、変調波信号を出力する。ベクトル変調部34は、例えば、入力信号を直交変調することで、変調波信号を出力する。ベクトル変調部34から出力された変調波信号は、データ変換部33に入力される。すなわち、データ変換部33には、既に変調された信号(変調波信号)が入力される。なお、データ変換部33に入力される変調波信号は、多ビットで表現されるデジタル信号(すなわち、既に離散化された信号)であってもよいし、アナログ信号(離散化されていない信号)であってもよいものとする。
データ変換部33は、変調波信号(入力信号)を離散化して、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号に変換する。次に、データ変換部33は、大きさに関して分解能の低い信号の所望波周波数の近傍から、量子化雑音を取り除いて出力する。図23は、本発明の第3の実施形態に係るデータ変換部33が入力信号を2値に離散化した場合の出力信号の波形例を示す図である。図23のように、データ変換部33は、完全には離散化されていないが、ピークにおける包絡線の変動が少ない信号を出力することができる。なお、図23において、ピークにおける包絡線が一定(完全な直線)にならないのは、データ変換部33において量子化雑音の一部が除去されているためである。
データ変換部33から出力された信号は、増幅器15に入力される。増幅器15は、入力信号を必要な出力レベルまで増幅して出力する。増幅器15から出力された信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バンドパスフィルタ16は、入力された信号から帯域外の不要な成分を除去して、所望の信号を出力する。
図24は、本発明の第3の実施形態に係るデータ変換部33の構成例を示すブロック図である。データ変換部33は、信号処理部333、引き算部134、フィルタ135、及び引き算部136を備える。信号処理部333は、入力信号を離散化して出力する。信号処理部333は、例えば、デルタシグマ変調器を用いて構成される。また、引き算部134、フィルタ135、及び引き算部136は、第1の実施形態に係るデータ変換部13と同様の構成である。
信号処理部333には、変調波信号が入力される。信号処理部333は、入力信号(変調波信号)をデルタシグマ変調器にてデルタシグマ変調することで、大きさに関して入力信号よりも分解能の低い信号を出力する。なお、信号処理部333が信号を出力した後の動作は、第1の実施形態に係るデータ変換部13と同様である。
なお、図24において、データ変換部33におけるフィルタ135のカットオフ周波数は、フィルタ135にローパスフィルタが用いられるとき、ナイキストの定義により、信号処理部333におけるデルタシグマ変調器のクロック周波数(すなわち、サンプリング周波数)の1/2よりも小さいことが望ましい。また、フィルタ135にバンドパスフィルタが用いられるとき、フィルタ135のカットオフ周波数は、入力される信号の中心周波数からサンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、入力される信号の中心周波数にサンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことが望ましい。
また、第3の実施形態に係るデータ変換部33には、信号処理部333とフィルタ135との間に特徴がある。図24において、信号処理部333で発生する量子化雑音信号のスペクトラムは、信号処理部333の特徴によって変化する。そのため、データ変換部33は、信号処理部333によってフィルタ135の種類を変更する。
信号処理部333において、出力される信号y(z)は、入力信号をx(z)、入力信号の伝達関数をH1(z)、量子化時に発生する量子化雑音信号をe(z)、雑音伝達関数をH2(z)とすると、式(14)で示される。
y(z)=H1(z)・x(z)+H2(z)・e(z)・・・(14)
y(z)=H1(z)・x(z)+H2(z)・e(z)・・・(14)
式(14)によって、フィルタ135には、信号処理部333から出力される量子化雑音信号H2(z)・e(z)が入力されることがわかる。量子化雑音信号H2(z)・e(z)のスペクトラムは、雑音伝達関数H2(z)の零点の位置によって変化する。そのため、データ変換部33は、信号処理部333における雑音伝達関数H2(z)の零点の位置によって、量子化雑音信号H2(z)・e(z)を低減するフィルタ135の種類を変更する。
雑音伝達関数の零点の位置によって変化するスペクトラムは、例えば、非特許文献1に開示されている。図25は、零点が1である雑音伝達関数における零点の位置を示す図である。図26は、雑音伝達関数の零点が1である信号処理部333から出力される信号のスペクトラムの一例を示す図である。図26のように、雑音伝達関数の零点が1である信号処理部333から出力される信号は、量子化雑音信号が最小となる周波数が直流(0Hz)となる。すなわち、図24において、雑音伝達関数の零点が1である信号処理部333が用いられる場合、フィルタ135には、ローパスフィルタを用いて、帯域外の量子化雑音を除去する。
なお、このような信号処理部333は、デルタシグマ変調器から構成される場合、ローパス型のデルタシグマ変調器を用いて構成される。
なお、このような信号処理部333は、デルタシグマ変調器から構成される場合、ローパス型のデルタシグマ変調器を用いて構成される。
図27は、零点が大きさ1の複素数である雑音伝達関数の零点の位置を示す図である。なお、図27において、雑音伝達関数の零点の位置は、大きさが1で偏角が±π/4である場合を示している。図28は、雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である信号処理部333から出力される信号のスペクトラムの一例を示す図である。 図28のように、雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である信号処理部333から出力される信号は、量子化雑音が最小となる周波数が、零点の偏角を2πで割った規格化周波数となる。信号処理部333は、所望波周波数と、量子化雑音が最小となる周波数が近くなるように設計される。
すなわち、図24において、雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である信号処理部333が用いられる場合、フィルタ135は、バンドパスフィルタを用いて、帯域外の量子化雑音を除去する。
なお、このような信号処理部333は、デルタシグマ変調器から構成される場合、バンドパス型のデルタシグマ変調器を用いて構成される。
すなわち、図24において、雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である信号処理部333が用いられる場合、フィルタ135は、バンドパスフィルタを用いて、帯域外の量子化雑音を除去する。
なお、このような信号処理部333は、デルタシグマ変調器から構成される場合、バンドパス型のデルタシグマ変調器を用いて構成される。
なお、信号処理部333とフィルタ135との間の特徴は、スカラーデータが入力されるデータ変換部33(図24)だけに限らず、ベクトルデータが入力されるデータ変換部にも適用することができる。そのため、雑音伝達関数の零点が1である信号処理部、及び雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数である信号処理部は、第1及び第2の実施形態におけるデータ変換部13(図6)にも適用することができる。以下にその理由を説明する。
ベクトルデータが入力されるデータ変換部13(図6)において、出力される信号I2(z)及びQ2(z)は、入力信号をI(z)及びQ(z)、入力信号の伝達関数をH1i(z)及びH1q(z)、量子化雑音信号をIe(z)及びQe(z)、雑音伝達関数をH2i(z)及びH2q(z)とすると、式(15)及び(16)で示される。
I2(z)=H1i(z)・I(z)+H2i(z)・Ie(z) ・・・(15)
Q2(z)=H1q(z)・Q(z)+H2q(z)・Qe(z) ・・・(16)
I2(z)=H1i(z)・I(z)+H2i(z)・Ie(z) ・・・(15)
Q2(z)=H1q(z)・Q(z)+H2q(z)・Qe(z) ・・・(16)
式(15)及び式(16)によって、フィルタ135には、信号処理部133から出力される量子化雑音信号H2i(z)・Ie(z)及びH2q(z)・Qe(z)が入力されることがわかる。この量子化雑音信号のスペクトラムは、スカラーデータが入力される信号処理部333と同様、雑音伝達関数H2i(z)及びH2q(z)の零点の位置によって変化する。そのため、データ変換部13は、信号処理部133における雑音伝達関数の零点の位置によって、量子化雑音信号を低減するフィルタ135の種類を変更することができる。
以上のように、第3の実施形態に係るデータ変換部においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減された信号を出力することができる。そのため、データ変換部は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態に係る送信回路においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が除去された信号が増幅器15及びバンドパスフィルタ16に入力されるため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
図29は、本発明の第4の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、第2の実施形態に係る送信回路1(図19)がデータ変換部13にて直交データを処理するのに対して、データ変換部43が極座標データである振幅データを処理する点が異なる。そのため、本実施形態に係るデータ変換部43には、直交データであるIデータ及びQデータではなく、振幅データが入力される。なお、本実施形態に係るデータ変換部43は、スカラーデータを処理するという点で、第3の実施形態に係るデータ変換部33と同様である。
図29は、本発明の第4の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、第2の実施形態に係る送信回路1(図19)がデータ変換部13にて直交データを処理するのに対して、データ変換部43が極座標データである振幅データを処理する点が異なる。そのため、本実施形態に係るデータ変換部43には、直交データであるIデータ及びQデータではなく、振幅データが入力される。なお、本実施形態に係るデータ変換部43は、スカラーデータを処理するという点で、第3の実施形態に係るデータ変換部33と同様である。
図29において、送信回路1は、出力端子12、データ生成部20、データ変換部43、角度変調部18、振幅変調部19、電圧制御部21、及びバンドパスフィルタ16を備える。
データ生成部20は、振幅データ及び位相データを出力する。データ変換部43は、振幅データに所定のデータ変換を施して出力する。角度変調部18、振幅変調部19、電圧制御部21、及びバンドパスフィルタ16は、第2の実施形態の構成と同様である。なお、角度変調部18、振幅変調部19及び電圧制御部21は、変調増幅部を構成する。
以下、送信回路1の動作について説明する。
データ生成部20は、入力されるIデータ及びQデータに基づいて(図示せず)、振幅データ及び位相データを出力する。データ生成部20は、Iデータ及びQデータから、振幅データ及び位相データを出力するという点で、第2の実施形態に係る送信回路1(図19)において説明した極座標系変換部17と同様である。
データ生成部20は、入力されるIデータ及びQデータに基づいて(図示せず)、振幅データ及び位相データを出力する。データ生成部20は、Iデータ及びQデータから、振幅データ及び位相データを出力するという点で、第2の実施形態に係る送信回路1(図19)において説明した極座標系変換部17と同様である。
なお、送信回路1において、データ生成部20は必須の構成でない。本発明は、データ変換部43の出力信号を扱う送信回路1の構成に特徴があるからである。送信回路1において、データ生成部20がない構成の場合、データ変換部43には、振幅データが直接入力される。また、角度変調部18には、位相データが直接入力される。
振幅データは、データ変換部43に入力される。データ変換部43は、入力された振幅データを離散化して、入力された振幅データよりも分解能が低い信号に変換する。データ変換部43では、振幅データの離散化に伴い、量子化雑音という所望波周波数以外の雑音成分が発生する。そこで、データ変換部43は、所望波周波数の近傍から量子化雑音を取り除き、量子化雑音が所望波周波数近傍において低減された信号を出力する。
なお、本実施形態に係るデータ変換部43は、スカラーデータである振幅データを扱うので、第3の実施形態に係る図24のデータ変換部33と同様の構成とすることができる。
データ変換部43から出力された信号は、電圧制御部21に入力される。電圧制御部21は、データ変換部43から出力された信号によって制御された電圧を振幅変調部19に供給する。一方、位相データは、角度変調部18に入力される。角度変調部18は、入力された位相データを角度変調し、角度変調波信号を出力する。角度変調波信号は、振幅変調部19に入力される。
振幅変調部19は、角度変調波信号を、データ変換部13から出力された信号によって制御された電圧で振幅変調し、変調波信号を出力する。振幅変調部19から出力された変調波信号は、バンドパスフィルタ16に入力される。バンドパスフィルタ16は、入力された変調波信号から帯域外の不要な量子化雑音成分を除去して、所望の変調波信号を出力する。
以上のように、第4の実施形態に係るデータ変換部においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減された信号を出力することができる。そのため、データ変換部は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態に係る送信回路においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が除去された信号が振幅変調部19及びバンドパスフィルタ16に入力されるため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
図30は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、データ変換部43から出力される信号が、ローパスフィルタ22を介して振幅変調器19に入力される点が、第4の実施形態に係る送信回路1(図29)と異なる。なお、本実施形態に係るデータ変換部43は、第4の実施形態と同様である。
図30は、本発明の第5の実施形態に係る送信回路1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る送信回路1は、データ変換部43から出力される信号が、ローパスフィルタ22を介して振幅変調器19に入力される点が、第4の実施形態に係る送信回路1(図29)と異なる。なお、本実施形態に係るデータ変換部43は、第4の実施形態と同様である。
図30において、送信回路1は、出力端子12、データ変換部43、角度変調部18、振幅変調部19、データ生成部20、電圧制御部21、及びローパスフィルタ22を備える。
ローパスフィルタ22は、電圧制御部21から出力された電圧から雑音成分を取り除く。データ生成部20、データ変換部43、角度変調部18、振幅変調部19及び電圧制御部21は、第4の実施形態の構成と同様である。なお、角度変調部18、振幅変調部19、電圧制御部21及びローパスフィルタ22は、変調増幅部を構成する。
以下、送信回路1の動作について説明する。
データ変換部43及び角度変調部18が、信号を出力するまでの動作は、第4の実施形態に係る送信回路1(図29)と同様である。
データ変換部43及び角度変調部18が、信号を出力するまでの動作は、第4の実施形態に係る送信回路1(図29)と同様である。
データ変換部43から出力された信号は、電圧制御部21に入力される。電圧制御部21は、データ変換部43から出力された信号に応じた電圧を、ローパスフィルタ22を介して振幅変調部19に供給する。なお、電圧制御部21には、例えば、高効率な増幅器が用いられる。この場合、電圧制御部21は、出力電圧として、増幅された振幅データを出力する。
ローパスフィルタ22は、電圧制御部21が振幅変調部19に供給する電圧から、帯域外の不要な量子化雑音成分を除去する。すなわち、振幅変調部19には、量子化雑音が除去された電圧が印加される。なお、ローパスフィルタ22には、データ変換部43において量子化雑音が除去されているため、急峻な減衰特性が要求されない。
一方、角度変調部18から出力された角度変調波信号は、振幅変調部19に入力される。振幅変調部19は、角度変調波信号を、ローパスフィルタ22を介して供給された電圧で振幅変調し、変調波信号を出力する。すなわち、出力端子12は、所望の変調波信号を出力する。
以上のように、第5の実施形態に係るデータ変換部においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が低減された信号を出力することができる。そのため、データ変換部は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態に係る送信回路においては、所望波周波数近傍の量子化雑音が除去された信号が電圧制御部21、ローパスフィルタ22及び振幅変調部19に入力されるため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、第3の実施形態に係るデータ変換部33が適用されたオーディオ機器や映像機器等の電子機器について説明する。図31は、本発明のデータ変換部33が適用されたオーディオ機器の構成の一例を示すブロック図である。図31において、オーディオ機器は、端子51、データ変換部33、増幅部52、フィルタ部53及びスピーカ部54を備える。
第6の実施形態では、第3の実施形態に係るデータ変換部33が適用されたオーディオ機器や映像機器等の電子機器について説明する。図31は、本発明のデータ変換部33が適用されたオーディオ機器の構成の一例を示すブロック図である。図31において、オーディオ機器は、端子51、データ変換部33、増幅部52、フィルタ部53及びスピーカ部54を備える。
図31において、データ変換部33には、端子51を介して入力信号であるオーディオデータが入力される。データ変換部33は、第3の実施形態と同様に、入力信号であるオーディオデータを離散化して、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号に変換する。次に、データ変換部33は、大きさに関して分解能の低い信号から、所望波周波数近傍の量子化雑音を除去し、量子化雑音が低減された信号を出力する。増幅部52は、データ変換部33が出力した信号を増幅する。増幅部52によって増幅された信号は、フィルタ部53を介して、スピーカ部54に送られ、音声に変換される。フィルタ部53には、データ変換部33におけるデルタシグマ変調器(図24参照)がローパス型であるときローパスフィルタを、バンドパス型であるときにはバンドパスフィルタを用いればよい。これによって、量子化雑音が抑圧され、かつ消費電力が低減されるオーディオ機器が提供されることとなる。
図32は、本発明のデータ変換部33が適用された映像機器の構成の一例を示すブロック図である。図32において、映像機器は、端子51、データ変換部33、増幅部52、フィルタ部53及びディスプレイ部55を備える。
図32において、データ変換部33には、端子51を介して入力信号であるビデオデータが入力される。データ変換部33は、第3の実施形態と同様に、入力信号であるビデオデータを離散化して、入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号に変換する。次に、データ変換部33は、大きさに関して分解能の低い信号から、所望波周波数近傍の量子化雑音を除去し、量子化雑音が低減された信号を出力する。増幅部52は、データ変換部33が出力した信号を増幅する。増幅部52によって増幅された信号は、フィルタ部53を介して、ディスプレイ部55に送られ、映像および/または音声に変換される。これによって、量子化雑音が抑圧され、かつ消費電力が低減される映像機器が提供される。
なお、本発のデータ変換部33は、増幅器を用いる全ての電子機器に適用可能であり、適用範囲が通信機器やオーディオ機器、映像機器に限定されるものではない。
本発明に係るデータ変換器は、量子化雑音を抑制し、かつ消費電力の低減を図ることができ、携帯電話、無線LAN等の通信機器等やオーディオ機器や映像機器等の電子機器に適用することができる。
11、12、51、131、132、211、213、1331、1332 端子
13、33、43、912 データ変換部
14、34 ベクトル変調部
15、52、217、906、913、925、926 増幅器
16、22、53、135、218、907、914 フィルタ
17 極座標系変換部
18、904 角度変調部
19、905 振幅変調部
20 データ生成部
21、905 電圧制御部
54 スピーカ部
55 ディスプレイ部
133 信号処理部
134、136、1336 引き算部
212 電源
214 比較部
215 トランジスタ
216 パルス変換部
1333 座標系変換部
1334、903 デルタシグマ変調器
1335 掛け算部
1337 ベクトル積分部
1338 ベクトル量子化部
900 送信回路
901 データ生成部
922 信号処理部
923、924 信号発生源
927 合成器
951 受信回路
952 アンテナ共用部
953 アンテナ部
13、33、43、912 データ変換部
14、34 ベクトル変調部
15、52、217、906、913、925、926 増幅器
16、22、53、135、218、907、914 フィルタ
17 極座標系変換部
18、904 角度変調部
19、905 振幅変調部
20 データ生成部
21、905 電圧制御部
54 スピーカ部
55 ディスプレイ部
133 信号処理部
134、136、1336 引き算部
212 電源
214 比較部
215 トランジスタ
216 パルス変換部
1333 座標系変換部
1334、903 デルタシグマ変調器
1335 掛け算部
1337 ベクトル積分部
1338 ベクトル量子化部
900 送信回路
901 データ生成部
922 信号処理部
923、924 信号発生源
927 合成器
951 受信回路
952 アンテナ共用部
953 アンテナ部
Claims (44)
- 入力される信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換装置であって、
前記入力される信号を離散化して、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する第1の演算部と、
前記第1の演算部によって生成された分解能の低い信号から、前記第1の演算部において発生した量子化雑音成分を抽出する第2の演算部と、
前記第2の演算部によって抽出された量子化雑音成分から、中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出する第3の演算部と、
前記第1の演算部によって生成された分解能の低い信号と、前記第3の演算部によって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分とに基づいて、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第4の演算部とを備える、データ変換装置。 - 前記第1の演算部は、前記入力される信号を離散化して、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部を備え、
前記第2の演算部は、前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記入力される信号を引き算して、前記信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する第1の引き算部を備え、
前記第3の演算部は、前記第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、前記入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するフィルタを備え、
前記第4の演算部は、前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第2の引き算部を備えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ変換装置。 - 前記入力される信号は、直交データであって、
前記信号処理部は、
前記直交データの大きさを示す振幅データを生成し、前記直交データから当該振幅データを割り算して位相データを生成することで、前記直交データを当該振幅データ及び位相データに座標変換する座標変換部と、
前記振幅データを2値以上にデルタシグマ変調し、前記振幅データの分解能を低下させるデルタシグマ変調器と、
前記デルタシグマ変調器でデルタシグマ変調された振幅データと、前記位相データとを掛け算し、前記直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する掛け算部とを備えることを特徴とする、請求項2に記載のデータ変換装置。 - 前記入力される信号は、直交データであって、
前記信号処理部は、
前記直交データが入力される少なくとも1つの引き算部と、
前記引き算部に接続され、前記直交データの各要素を積分する少なくとも1つのベクトル積分部と、
前記ベクトル積分部によって積分された直交データに対して、少なくとも2以上の離散値を用い、前記積分された直交データの大きさが入力された直交データの大きさよりも小さい最大の離散値となるようにし、かつ、前記積分された直交データの位相が入力された直交データの位相と等しくなるようにして量子化し、入力された直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力するベクトル量子化部とを備え、
前記引き算部は、前記入力された直交データから前記ベクトル量子化部によって量子化された直交データを引くことを特徴とする、請求項2に記載のデータ変換装置。 - 前記入力される信号は、直交データを基に変調された変調波信号であって、
前記信号処理部は、前記変調波信号を2値以上にデルタシグマ変調することによって、前記変調波信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力するデルタシグマ変調器を備えることを特徴とする、請求項2に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項3に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項4に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項5に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項3に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項4に記載のデータ変換装置。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項5に記載のデータ変換装置。 - 前記フィルタのカットオフ周波数は、前記フィルタがローパス型である場合、前記信号処理部におけるサンプリング周波数の1/2よりも小さく、前記フィルタがバンドパス型である場合、前記入力される信号の中心周波数から前記サンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、前記入力される信号の中心周波数に前記サンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことを特徴とする、請求項2に記載のデータ変換装置。
- 入力信号に所定の処理を施して送信信号を出力する送信回路であって、
前記入力信号の全て又は一部が入力され、入力される信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換部と、
前記データ変換部によって変換された信号を基にして、変調または増幅の少なくとも一方を行う変調増幅部と、
前記変調増幅部によって変調又は増幅の少なくとも一方が行われた信号から、所定のカットオフ周波数で帯域外の不要な成分を除去することで、前記送信信号を出力するバンドパスフィルタとを備え、
前記データ変換部は、
入力される信号を離散化して、当該入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部と、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記入力される信号を引き算して、前記信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する第1の引き算部と、
前記第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、前記入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するフィルタと、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第2の引き算部とを備える、送信回路。 - 前記入力信号は、直交データであって、
前記データ変換部は、直交データが入力され、
前記変調増幅部は、
前記データ変換部によって変換された信号を変調するベクトル変調部と、
前記ベクトル変調部によって変調された信号を所定の出力レベルまで増幅する増幅部とを備えることを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。 - 前記ベクトル変調部は、直交変調にて変調することを特徴とする、請求項14に記載の送信回路。
- 前記入力信号は、直交データであって、
前記データ変換部は、直交データが入力され、
前記変調増幅部は、
前記データ変換部によって変換された信号を、極座標データに変換して振幅データ及び位相データを出力する極座標系変換部と、
前記位相データを角度変調することで角度変調波信号を出力する角度変調部と、
前記角度変調波信号を、前記振幅データの大きさに応じた電圧で振幅変調する振幅変調部と、
前記振幅データの大きさに応じて、前記振幅変調部に供給する電圧を制御する電圧制御部とを備えることを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。 - 前記入力信号は、直交データを基に変調された変調波信号であって、
前記データ変換部は、前記変調波信号が入力され、
前記変調増幅部は、前記データ変換部によって変換された信号を所定の出力レベルまで増幅する増幅部を備えることを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。 - 前記入力信号は、振幅データ及び位相データからなる極座標データであって、
前記データ変換部は、前記振幅データが入力され、
前記変調増幅部は、
前記位相データを角度変調することで、角度変調波信号を出力する角度変調部と、
前記角度変調波信号を、前記データ変換部から出力された信号の大きさに応じた電圧で振幅変調する振幅変調部と、
前記データ変換部から出力された信号の大きさに応じて、前記振幅変調部に供給する電圧を制御する電圧制御部とを備えることを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。 - 入力信号に所定の処理を施して送信信号を出力する送信回路であって、
前記入力信号の全て又は一部が入力され、入力される信号に所定のデータ変換を施こして出力するデータ変換部と、
前記データ変換部によって変換された信号を基にして、変調または増幅の少なくとも一方を行う変調増幅部とを備え、
前記データ変換部は、
入力される信号を離散化して、当該入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部と、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記入力される信号を引き算して、前記信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する第1の引き算部と、
前記第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、前記入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するフィルタと、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第2の引き算部とを備える、送信回路。 - 前記入力信号は、振幅データ及び位相データからなる極座標データであって、
前記データ変換部は、前記振幅データが入力され、
前記変調増幅部は、
前記データ変換部によって変換された信号によって出力電圧を制御する電圧制御部と、
前記電圧制御部によって制御された電圧を、所定のカットオフ周波数で帯域制限して、帯域外の雑音成分を除去するローパスフィルタと、
前記位相データを角度変調することで角度変調波信号を出力する角度変調部と、
前記角度変調波信号を前記ローパスフィルタによって出力された電圧で振幅変調する振幅変調部とを備える、請求項19に記載の送信回路。 - 前記信号処理部は、
前記直交データの大きさを示す振幅データを生成し、前記直交データから当該振幅データを割り算して位相データを生成することで、前記直交データを当該振幅データ及び位相データに座標変換する座標変換部と、
前記振幅データを2値以上にデルタシグマ変調し、前記振幅データの分解能を低下させるデルタシグマ変調器と、
前記デルタシグマ変調器でデルタシグマ変調された振幅データと、前記位相データとを掛け算し、前記直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する掛け算部とを備えることを特徴とする、請求項14に記載の送信回路。 - 前記信号処理部は、
前記直交データの大きさを示す振幅データを生成し、前記直交データから当該振幅データを割り算して位相データを生成することで、前記直交データを当該振幅データ及び位相データに座標変換する座標変換部と、
前記振幅データを2値以上にデルタシグマ変調し、前記振幅データの分解能を低下させるデルタシグマ変調器と、
前記デルタシグマ変調器でデルタシグマ変調された振幅データと、前記位相データとを掛け算し、前記直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力する掛け算部とを備えることを特徴とする、請求項16に記載の送信回路。 - 前記信号処理部は、
少なくとも1つの引き算部と、
前記引き算部に接続され、前記直交データの各要素を積分する、少なくとも1つのベクトル積分部と、
前記ベクトル積分部によって積分された直交データに対して、少なくとも2以上の離散値を用い、前記積分された直交データの大きさが入力された直交データの大きさよりも小さい最大の離散値となるようにし、かつ、前記積分された直交データの位相が入力された直交データの位相と等しくなるようにして量子化し、入力された直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力するベクトル量子化部とを備え、
前記引き算部は、入力された直交データから前記ベクトル量子化部によって量子化された直交データを引くことを特徴とする、請求項14に記載の送信回路。 - 前記信号処理部は、
前記直交データが入力される少なくとも1つの引き算部と、
前記引き算部に接続され、前記直交データの各要素を積分する少なくとも1つのベクトル積分部と、
前記ベクトル積分部によって積分された直交データに対して、少なくとも2以上の離散値を用い、前記積分された直交データの大きさが入力された直交データの大きさよりも小さい最大の離散値となるようにし、かつ、前記積分された直交データの位相が入力された直交データの位相と等しくなるようにして量子化し、入力された直交データよりも大きさに関して分解能が低い信号を出力するベクトル量子化部とを備え、
前記引き算部は、入力された直交データから前記ベクトル量子化部によって量子化された直交データを引くことを特徴とする、請求項16に記載の送信回路。 - 前記信号処理部は、前記入力される信号を2値以上にデルタシグマ変調することによって、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力するデルタシグマ変調器を備えることを特徴とする、請求項17に記載の送信回路。
- 前記信号処理部は、前記入力される信号を2値以上にデルタシグマ変調することによって、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を出力するデルタシグマ変調器を備えることを特徴とする、請求項18に記載の送信回路。
- 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項21に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項22に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項23に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項24に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項25に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が1であり、
前記フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする、請求項26に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項21に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項22に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項23に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項24に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項25に記載の送信回路。 - 前記信号処理部の雑音伝達関数の零点が大きさ1の複素数であり、
前記フィルタは、バンドパスフィルタであることを特徴とする、請求項26に記載の送信回路。 - 前記フィルタのカットオフ周波数は、前記フィルタがローパス型である場合、前記信号処理部におけるサンプリング周波数の1/2よりも小さく、前記フィルタがバンドパス型である場合、前記入力される信号の中心周波数から前記サンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、前記入力される信号の中心周波数に前記サンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことを特徴とする、請求項13に記載の送信回路。
- 前記フィルタのカットオフ周波数は、前記フィルタがローパス型である場合、前記信号処理部におけるサンプリング周波数の1/2よりも小さく、前記フィルタがバンドパス型である場合、前記入力される信号の中心周波数から前記サンプリング周波数の1/2を引いた周波数よりも大きく、前記入力される信号の中心周波数に前記サンプリング周波数の1/2を加えた周波数よりも小さいことを特徴とする、請求項19に記載の送信回路。
- 通信機器であって、
送信信号を生成するための送信回路と、
前記送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備え、
前記送信回路は、請求項13に記載の送信回路であることを特徴とする、通信機器。 - 通信機器であって、
送信信号を生成するための送信回路と、
前記送信回路で生成された送信信号を出力するアンテナとを備え、
前記送信回路は、請求項19に記載の送信回路であることを特徴とする、通信機器。 - 電子機器であって、
増幅器と、
入力信号を前記増幅器に入力するための信号に変換して出力するデータ変換部とを備え、
前記データ変換部は、
前記入力信号を離散化して、前記入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成する信号処理部と、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記入力信号を引き算して、前記信号処理部において発生した量子化雑音成分を抽出する第1の引き算部と、
前記第1の引き算部によって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、前記入力信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するフィルタと、
前記信号処理部によって生成された分解能の低い信号から、前記フィルタによって抽出された所望波周波数近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力する第2の引き算部とを備えることを特徴とする、電子機器。 - 入力される信号に所定のデータ変換を施して出力するデータ変換方法であって、
前記入力される信号を離散化して、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号を生成するステップと、
前記生成するステップによって生成された分解能の低い信号から、前記入力される信号を引き算して、前記生成するステップにおいて発生した量子化雑音成分を抽出するステップと、
前記量子化雑音成分を抽出するステップによって抽出された量子化雑音成分を所定のカットオフ周波数で帯域制限して、前記入力される信号の中心周波数である所望波周波数近傍の量子化雑音成分を抽出するステップと、
前記生成するステップによって生成された分解能の低い信号から、前記抽出するステップによって抽出された所望波近傍の量子化雑音成分を引き算することで、前記入力される信号よりも大きさに関して分解能の低い信号から所望波周波数近傍の量子化雑音成分が除去された信号を出力するステップとを備える、データ変換方法。
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