JP2005295864A - 脱粒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、穀稈の穂部に対して、横から叩打して適当な目合と線径の網状体に高速で衝突させることにより、穀粒に対し曲げ荷重を作用させて脱粒性を高め、穂切れの発生をなくし完全な単粒化を図ることにある。
【解決手段】 本発明は、挟持搬送される穀稈の穂部に対し、横から強制打撃を付与し対向側の網状体に衝突させて脱粒する強制打撃ロ−タを設けてあることを特徴とする。また、前記網状体は目合のピッチを株元側より穂先側において密に構成してあることを特徴とする。また、前記網状体の上手側にはこの網目を通して選別風を圧送する風選手段を設けてあることを特徴とする。また、前記強制打撃ロ−タは、表面が網体で略楕円形に構成され、穀稈の穂部を挟んだ状態で交互に叩き合い、互いに受け合うように一対設けて対向配置してあることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、穀稈の穂部に衝撃を付与して脱粒する脱粒装置に関し、農業機械の技術分野に属する。
脱粒装置の従来技術として、挟持搬送される穀稈の穂部に対し、回転する扱歯を穀稈の稈身方向で株元側から穂先側に作用させて脱粒する円筒型扱胴(周知)によるものや、特許文献1に示されるもののように、相対向する一対の脱粒ベルト相対速度差による捻り作用で穂先部の脱粒を行うものや、また、特許文献2に示されるもののように、挟持搬送される穀稈の穂部に向けて上下から挟むように金属或は樹脂性のペレットを噴射衝突させて脱粒を行うものが存在する。
特開2000−4653号公報 特開平1−120222号公報
扱歯による脱粒は、穀粒に対し引張荷重であるため、穂切れ発生、藁屑発生が多く、これによって、枝梗の増発、消費馬力の増加、機外損失の増加を伴うものであった。
ベルト相対速度差による脱粒は、捻り作用だけでは扱き作用があまり働かないため、充分な脱粒性能が得られない問題がある。
また、ペレット噴射衝突による脱粒は、穀稈の穂部全ての穀粒に対してペレットを確実に作用させることが困難で脱粒残しが多く発生する。また、ペレットの回収も困難で装置が複雑化し実用に供し難いものである。
本発明の課題とするところは、上記問題点を解消するために、穀稈の穂部に対して、これを横から叩打して適当な目合と線径の網状体に高速で衝突させることにより、穀粒に対して引張荷重でなく、曲げ荷重を作用させて脱粒性を高め、穂切れの発生をなくして完全な単粒化を図ることにある。
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講じた。すなわち、請求項1記載の本発明は、挟持搬送される穀稈の穂部に対し、横から強制打撃を付与し対向側の網状体に衝突させて脱粒する強制打撃ロ−タを設けてあることを特徴とする。
高速回転する強制打撃ロ−タが、挟持搬送される穀稈の穂部に対して横から叩打し、対向側に面した適当な目合を有する網状体に衝突させて脱粒する。これにより、穂部の穀粒に対して引張荷重でなく、曲げ荷重が作用するため、穂切れの発生がなく単粒化が容易となる。
請求項2記載の本発明は、請求項1において、前記網状体は目合のピッチを株元側より穂先側において密に構成してあることを特徴とする。
網の目合ピッチは、ある程度大きい(広い)方が脱粒しやすいが、枝梗付着粒が発生しやすい。逆に、ピッチが小さい(狭い)と脱粒はし難いが枝梗付着粒は発生しにくい。このことから、葉茎部の密度の高い株元側ほど目合ピッチを粗くし、穂先側ほど密にすることで、穂部の全域で均等に脱粒させることができる。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2において、前記網状体の上手側にはこの網目を通して選別風を圧送する風選手段を設けてあることを特徴とする。
選別風によって、質量の軽い葉茎部と質量の重い穂部との分離が良好に行われ穂部のみを先行して網状体に衝突させることができ、脱粒性が向上する。
請求項4記載の本発明は、請求項1において、前記強制打撃ロ−タは、表面が網体で略楕円形に構成され、穀稈の穂部を挟んだ状態で交互に叩き合い、互いに受け合うように一対設けて対向配置してあることを特徴とする。
対向する一対の楕円形打撃ロ−タは、互いに逆方向に回転し、両者間を通過する穀稈の穂部に対し、一方側のロ−タが叩いたときには、この叩かれた穀稈の穂部を他方側のロ−タが表面の網体にて受けることになり、互いに叩き合い、受け合うことによって脱粒される。これにより、藁屑の発生を少なくして脱粒でき、枝梗付着粒の発生もなく、脱粒性が一層向上することになる。
要するに、請求項1の本発明によれば、挟持搬送される穀稈の穂部に対し、横から叩打して、対向側の網状体に衝突させることで脱粒するので、穂部の穀粒に対して引張荷重でなく、曲げ荷重が作用することになり、穂切れの発生がなく単粒化が容易で、脱粒性の向上を図ることができる。
請求項2の本発明によれば、請求項1の発明による作用効果を奏するものでありながら、葉茎部の密度の高い株元側ほど網の目合ピッチを粗くし、穂先側ほど密にすることで、穂部の全域で均等に脱粒させることができる。
また、請求項3の本発明によれば、請求項1又は請求項2の発明効果を奏するものでありながら、網状体の上方からこの網目を通して選別風が圧送されるので、この選別風によって、質量の軽い葉茎部と質量の重い穂部との分離を良好確実にし、穂部のみを先行させながら網状体に衝突させることができて脱粒性が向上する。
更に、請求項4の本発明によれば、互いに逆方向に回転する網状楕円形の打撃ロ−タにより、打撃ロ−タ間を通過する穀稈の穂部に対し、互いに叩き合い、且つ、互いに衝突を受け合うようにしたので、請求項1の発明効果に増して藁屑の発生、枝梗付着粒の発生をなくし、一層の脱粒性向上を図ることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に示すコンバインの構成について述べる。
走行クロ−ラ1を具備する車体2上には、前部に昇降可能な刈取部3を、後部に脱粒装置(脱穀機)4を搭載している。刈取部3の横側部には運転部を包囲するキャビン5が設置され、その後方にはグレンタンク6が装備されている。
つぎに、脱粒装置4の構成につき説明する。脱粒装置4の脱粒室7一側には穀稈を横倒し水平状態で挟持搬送する穀稈挟持搬送装置8が具備されている。
脱粒室7内には、図2及び図3に示すように、楕円形の強制打撃ロ−タ9を軸10周りに回転自在に架設し、挟持搬送される穀稈の穂部に対し、横から15m/s以上の高速で叩打させる構成としている。打撃ロ−タ9の対向側には叩打された穀稈の穂部を受け止める被衝突体として格子状或はクリンプ網状に構成された網状体11を設ける。つまり、叩打された穀稈の穂部を網状体11に衝突させることにより、穀粒の付け根部分に曲げ荷重(図4の(ロ)参照)を発生させて単粒化する構成としている。打撃ロ−タ9は、実施例では短径300ミリ、長径500ミリ程度の楕円形としてあり、該ロ−タ9と網状対11との間に穀稈を送り込むことで、穀稈の穂部が高速で叩打され上方に跳ね上げられて網状体に衝突する。この際、葉茎部は空気抵抗が大きく、比重も軽いため、穀粒付着部より速度が遅く、結果的に葉茎部から穂部の穀粒付着部が露出した形で網状体11に衝突することになる。そのため、穀粒付着部は大きな曲げ荷重を受けて、藁屑や穂切れ、枝梗付着粒を生じさせることなく確実に脱粒化することができる。
前記網状体11は、図4(イ)に示すように、網の目合ピッチP1〜P4…を穀稈の株元側ほど(P1>P2>P3>P4…)大きく(粗)し、穂先側ほど小さく(密)なるように構成して脱粒性の均等化を図るようにしている。
なお、前記網状体11において、図5に示すように、格子状網体の材質を超高分子ポリエチレンで構成し、網の断面形状を尖鋭状11aに構成しておくと、穂部が網に衝突した際に、穀粒本体が網に接触する機会が減少することになり、単粒化が容易となる。
また、図2及び図3に示すように、前記網状体11の上方には、該網状体の上方からこの網目を通して下方の脱粒室7内へ選別風を圧送するための風選手段として圧風フアン12を設けることにより、質量の軽い葉茎部と質量の重い穀粒付着部との分離を促進し、穀粒付着部のみ網状体に衝突させて脱粒性の向上を図るようにしている。
更に、図6に示す実施例では、互いに逆方向に回転する楕円形の強制打撃ロ−タ9,9を対向させて設け、この打撃ロ−タ9,9は互いに位相を略90度ずらして回転させるようにし、両者間を通過する穀稈の穂部に対し、互いに叩き合い、且つ、互いに衝突を受け合うように構成している。そして、各ロ−タ9,9の表面は適当な目合の網状体11,11によって構成してあると共に、該ロ−タ9,9の回転速度は穀稈がロ−タ間を往復してロ−タ表面の網状体に最大速度で衝突するよう作物の種類等によって変更可能な構成としている。
このように、相対向する一対の楕円形打撃ロ−タ9,9は、互いに逆方向に回転し、両者間を通過する穀稈の穂部に対し、一方側のロ−タ9が叩いたときには、この叩かれた穀稈の穂部を他方側のロ−タ9が表面の網体11にて受けることになり、互いに叩き合い、受け合うことによって脱粒されることになる。
次に、図7〜図9に示す別実施例について説明する。
図7に示すように、線状又は板状の格子からなる網状体11,11を上下に相対向して一対設ける。この対向する網状体11,11の間隔を約300ミリ程度とし、500rpm以上の高速で上下に往復揺動させる構成とする。そして、穀稈挟持搬送装置8により挟持搬送される穀稈を揺動する網状体11,11間に送り込むことで、穀稈の穂先部分が高速で上下方向に跳ね飛ばされ、対向する網状体に衝突して脱粒されることになる。かかる構成による場合も、穀粒の付根部分に曲げ荷重を発生させて確実に単粒化することができる。図8に示す実施例は、揺動支点Pを供給される穀稈の穂先側位置に設定し、揺動駆動機構13によって穂先側より株元側を大きく揺動させる構成としている。これにより、株元側が穂先側より衝撃が大きくなり、穂先側に対し葉茎部が密集して脱粒しにくい株元側をより高速で衝突させることができ、脱粒率を穂先から株元まで均一化することができる。また、図9に示す実施例は、相対向する上下の網状体11,11に対し、この両者間に穀稈を送込供給する穀稈挟持搬送装置8を穀稈の株元側を挟持した状態で上下方向に強制揺動させることにより、穀稈の穂部側を高速で網状体11,11に衝突させて脱粒する構成としたものである。全長の長い穀稈の株元側を揺動させることで、挟持部の小さな振幅で穂先側の振幅を大きく増幅させることができ、脱粒効果を高めることができる。
また、図10及び図11に示す実施例においては、相対向して互いに接触しながら逆方向へ回転する送込回転体21,21…と、その対向接触部の回転方向下手側に配置した格子状の網状体11とで構成され、挟持搬送される穀稈を送込回転体21,21にて挟持しながら高速で送込放出することで、網状体11に衝突させ、藁屑、穂切れ、枝梗の発生を抑制しながら、脱粒作用が効率的に行なえるようにしている。送込回転体21,21…の表面は弾性変位可能な弾性体22等で構成しておくとよい。回転体21の長さは200〜400mm程度、直径は200〜350mm程度、周速は30m/s程度あればよく、また、網状体11の目合ピッチは12mm程度、線径は2mm程度が望ましい。
なお、上記構成において、対向する回転体に周速度差を設けておくと、穀粒の付着部に捻り作用が与えられ、脱粒し易くなる。
図12、図13に示す脱粒装置は、穀稈の穂先部分のみを切断して取り入れ、所定箇所に搬送した後、スロワ装置23にて網状体11に衝突させて脱粒させるように構成したものである。これによると、藁屑の発生が殆どなく、選別もそれほど要せず、直接、グレンタンクへ搬入することもできる。
図14〜図16に示す脱粒装置は、網状叩き板24を円周上に有して回転する脱粒ロ−タ25a,25b,25c…を複数設け、それぞれ隣接するロ−タとは逆方向に回転し、網状叩き板24が挟持搬送される穀稈の穂部に対し、上から叩いたり、下から叩いたりして脱粒する構成となっている。つまり、例えば、右回転する脱粒ロ−タ25aが穀稈の穂部を上から叩いて下方に叩き落とすものとすれば、隣接の左回転する脱粒ロ−タ25bは、穀稈穂部を下から叩いて上方に叩き上げることになり、更に、これに隣接の脱粒ロ−タ25cは前記脱粒ロ−タ25aと同方向の右回転によって上から叩いて下方に叩き落とすものとなり、従って、網状叩き板24の穂先部に作用する範囲が大きくなり、脱粒能率が向上する。
図17に開示の脱粒装置は、回転駆動可能に軸架した脱粒ロ−タ25の外周に複数の叩き羽根板26…を回転軸方向に対して斜めに設け、この高速回転する叩き羽根板26…によって挟持搬送される穀稈の穂部を叩き、脱粒ロ−タの周囲に設けた網状体11に衝突させて脱粒させる構成である。
また、図18に開示の脱粒装置は、穀稈挟持搬送装置8により穀稈の株元側を挟持して、穂先側を吸引装置(吸引フアン)27で吸引しながら強制搬送するようにし、穂先側搬送経路中には複数の網状体11,11…を設置しておき、そして、吸引力で引き伸ばされながら強制搬送される穀稈の穂先部を搬送経路中の網状体11,11…に順次衝突させて脱粒させるものである。これによれば、穂先部が吸引力によって伸びた状態で網状体に衝突されるので、脱粒効果が向上し、藁屑の発生も少なく、また、脱粒後の穀粒は吸引装置で選別回収することができる。
コンバインの側面図 脱粒装置の要部の切断正面図 同上要部の切断正面図 網状体要部の断面図(イ)及び作用図(ロ) 網状体一部の斜視図及びその断面図 脱粒装置の要部の切断正面図 脱粒装置要部の正断面図 同上要部の正断面図 同上要部の正断面図 脱粒装置の要部の切断側面図 同上要部の切断正面図 脱粒装置要部の側断面図 同上要部の斜視図 脱粒装置の要部の正面図 同上要部の側断面図 同上要部の斜視図 脱粒装置の要部の平面図及び正面図 脱粒装置の平面図
符号の説明
4 脱粒装置(脱穀機) 7 脱粒室
8 穀稈挟持搬送装置 9 強制打撃ロ−タ
11 網状体 12 圧風フアン

Claims (4)

  1. 挟持搬送される穀稈の穂部に対し、横から強制打撃を付与し対向側の網状体に衝突させて脱粒する強制打撃ロ−タを設けてあることを特徴とする脱粒装置。
  2. 前記網状体は目合のピッチを株元側より穂先側において密に構成してあることを特徴とする請求項1記載の脱粒装置。
  3. 前記網状体の上手側にはこの網目を通して選別風を圧送する風選手段を設けてあることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱粒装置。
  4. 前記強制打撃ロ−タは、表面が網体で略楕円形に構成され、穀稈の穂部を挟んだ状態で交互に叩き合い、互いに受け合うように一対設けて対向配置してあることを特徴とする請求項1記載の脱粒装置。
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