JP2005298300A - 水素改質装置 - Google Patents

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幸雄 笠原
Tsutomu Miyamoto
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Abstract


【課題】発生水素量のコントロールを精密に行えるとともに、小型化を確実に促進できる水素改質装置を提供すること。
【解決手段】触媒保持部4が物理的に連結された可動部6によって上下に直接移動して、触媒5と水素液体燃料7とが接触し、これにより触媒反応を生じさせる構成にした。従って、その移動量により触媒5と水素液体燃料7との接触面積の調節を確実に行うことができ、水素発生量を精密にコントロールできるという効果がある。また、反応の対象物の供給量を調節する付帯機構が必要ないので、取り扱いの簡便な小型の水素改質装置1を得ることができるという効果もある。
【選択図】 図1


Description

本発明は、水素液体燃料に触媒を接触させて水素を発生させる水素改質装置に関する。
水素を利用する例として、燃料電池は、外部から燃料(水素)と空気(酸素)とを連続的に別々の電極に供給し、これらを電極に含ませた触媒を利用して、電気化学的に反応させて電気エネルギーを取り出すものである。その中でも高分子固体電解質膜を用いたものは、低温で作動できて小型化が可能なので期待されている。
本来、このような燃料電池では、電極に直接水素を供給するのがよいが、気体の水素は取り扱いが面倒で、高圧容器が必要になるなどの問題があった。従って、液体のメタノールを燃料として供給して、電極内で触媒によって水素を発生させるダイレクトメタノール方式(Direct Methanol Fuel Cell,DMFC)が主流となっている。この方式は、液体のメタノールを燃料としているため、小型燃料カートリッジによって燃料補給が可能で、システムをコンパクトにできて取り扱いやすい。しかし、高分子固体電解質膜をメタノールが透過する現象(クロスオーバ現象)があり、水素を直接供給する燃料電池と比較して、発電能力が20〜30%に低下するという問題があった。
以上のような燃料電池の例に限らず、高圧容器が不要で、水素を必要に応じて供給できる装置はいろいろな分野で望まれている。その中で、液体の燃料を必要に応じて改質して気体の水素を発生させる装置が工夫されている。
例えば、水の収められた容器内で、水に落下させるMg粒子の供給量を調節して水素を発生させる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、固体の触媒を容器内の下方に位置させて、滴下する金属水素錯化合物のアルカリ水溶液の供給量を調整することにより、水素を発生させる装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、容器内に液体の金属水素錯化合物をポンプで供給量を調節しながら注入して、容器内に設けられた触媒と反応させて、水素を発生させる装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−292302号公報(第1〜第2頁、図1) 特開2003−146605号公報(第2〜第3頁、図1) 特開2002−29702号公報(第2〜第3頁、図1)
ところで、上記各文献では、水素発生反応に必要な反応対象物の供給量を調節することによって、水素発生量を調節している。しかし、これら反応対象物は粒子や粉体の集合物および液体などの流動体であるために、その供給量を精度よく制御することは困難であり、水素発生量を精密に調節できないという問題がある。特に、特許文献3では、液体を容器に注入するためのポンプも必要となり、装置の小型化が難しいという問題がある。
本発明の目的は、発生水素量のコントロールを精密にでき、小型の水素改質装置を提供することにある。
本発明の水素改質装置は、水素液体燃料貯蔵部と、前記水素液体燃料貯蔵部内の水素液体燃料に浸漬自在に設けられて触媒を保持する触媒保持部と、前記水素液体燃料および前記触媒の反応により発生した水素の水素量を検出する検出手段と、この検出手段での検出結果に応じて前記触媒保持部の浸漬量を調節するコントローラとを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、触媒が保持された触媒保持部が、直接移動して水素液体燃料中に浸漬し、反応する構成なので、この浸漬量を水素発生量に応じて制御することにより、水素液体燃料と触媒との接触面積の調節が確実に行なわれ、水素発生量が精密にコントロールされる。また、反応の対象物の供給量を調節する付帯機構が必要ないので、小型の水素改質装置が得られる。
本発明では、前記触媒保持部が略直線上を移動する構成が好ましい。
この発明では、触媒保持部が略直線上を移動する動きであるので、移動機構が簡単になり、より小型化が可能である。従って、装置全体としても小型になる。
本発明では、前記検出手段は圧力センサである構成が好ましい。
この発明では、検出手段が圧力センサであることによって、水素改質装置内の圧力に応じた水素発生量の精密なコントロールが可能になる。また、圧力を必要最小限の適正な圧力に設定すれば、耐圧構造も必要でなくなり装置全体が小型になる。
本発明では、前記水素液体燃料貯蔵部が脱着可能である構成が好ましい。
この発明では、水素液体燃料貯蔵部が脱着可能であるので、使用済み燃料の補充や交換の操作を水素液体燃料貯蔵部である容器ごと行えて、バルブやポンプ等の供給機構の操作が不要となり、取り扱いが簡便になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る水素改質装置1の水素が発生していない状態の全体概念図を、図2には、水素が発生している状態の全体概念図を示した。
図1において、水素改質装置1は、燃料電池13に供給する水素を水素液体燃料7と触媒5との反応により生じさせるものであって、内部に水素液体燃料7が貯蔵された水素液体燃料貯蔵部3と、発生した水素が一時的に貯蔵される水素貯蔵部2とを備えており、止め具14を用いることで、水素液体燃料貯蔵部3が水素貯蔵部2に対して脱着可能に設けられている。この二つの接続部分には、発生する水素が漏れないように、パッキン15が設けられている。これら主要構成部の構造は、数気圧に耐える構造でよい。
ここで、水素液体燃料7としては、メタノール、シクロヘキサン、デカリン等の炭化水素やホウ素化水素ナトリウム、水素化アルミニウムリチュウム等の金属水素錯化合物のアルカリ水溶液を使用できる。
水素貯蔵部2と水素液体燃料貯蔵部3が接続されて形成された空間内部には、触媒5が保持された触媒保持部4が設けられている。触媒保持部4は、上下に移動する可動部6に連結されていて、水素貯蔵部2と水素液体燃料貯蔵部3との間を、図1の矢印で示すように直線的に移動し、水素液体燃料7に浸漬自在となっている。ここで、可動部6と水素貯蔵部2との摺動部は、パッキン等で気密性が確保されている(図示せず)。
触媒5が保持された触媒保持部4の構造は、メッシュ状等の隙間がある構造で、水素液体燃料7が容易に触媒保持部4に浸入できるようになっており、触媒5と効率よく接触する。そして、図2に示すように、触媒保持部4が水素燃料貯蔵部3に入って、触媒5と水素液体燃料7が接触すると、その接触面積に応じた量の水素が発生し、発生した水素は、矢印で示すように水素貯蔵部2に貯蔵される。
触媒5は、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、ロジウム、白金、パラジウム、白金、金、銀あるいはこれらを含んだ合金など公知のものが使用できる。また、これらをカーボン微粉体に担持したものであってもよいし、これらの表面をフッ化処理したものも使用できる。
また、触媒5の単位体積当りの表面積を大きくすれば、水素液体燃料7との接触面積も広がり、水素発生の効率がよくなり、触媒保持部4の小型化も可能になる。触媒の単位体積あたりの表面積を広げるには、粒子状や粉末状であってもよいし、その他多孔質構造やフラクタクル構造など、種々のよく知られた面積を広げる構造を使用することができる。
ここで、粒子や粉末の密度あるいは前述の構造を浸漬の深さ方向に対して均一にすれば、浸漬量に対して接触面積が比例することになり、水素発生量の制御も行いやすい。
可動部6は、小型のピエゾ素子を利用した超音波モータ8で駆動される。可動部6の駆動は、ラックおよびピニオン等の回転運動を直線運動に変換するものであってもよい。超音波モータ8は、コントローラ9に電気的に接続されており、このコントローラ9からの駆動信号によって駆動される。
コントローラ9には、水素貯蔵部2内部に設けられた検出手段としての圧力センサ10、および水素改質装置1と燃料電池13とを結ぶ供給路12の途中に設けられた供給弁11も接続されている。
水素発生量の調整方法を以下に述べる。
まず、水素改質装置1、燃料電池13が搭載された装置の起動は、次に述べる方法で行うことができる。
供給弁11に、水素貯蔵部2の内部が所定の圧力以上になったら自動的に弁を開放する差圧作動弁としての機能を持たせておき、起動のときのみ、一次、二次電池等を電源として超音波モータ8を駆動し、触媒保持部4を下に下げて水素を発生させる。水素貯蔵部2の内部が所定の圧力に達すると、発生した水素は燃料電池13に供給されて、燃料電池13が発電を開始する。ここで、コントローラ9および超音波モータ8の電源を燃料電池13に切換可能に設けておけば、起動後の動作が燃料電池13を電源として行える。このようにすれば、起動用の二次電池の容量を少なくでき、装置が小型になる。
起動後、触媒5が劣化する等によって水素の発生量が減少し、水素貯蔵部2内の圧力が下がった場合、コントローラ9は、圧力センサ10で検出される水素貯蔵部2内の圧力に応じた電気信号を処理して、超音波モータ8に可動部6を下方に移動させる信号を出力し、触媒保持部4を下げる。これにより浸漬量が増加すると、発生する水素量が再び増加する。また、コントローラ9は、供給弁11を絞る信号も供給弁11に出力して水素貯蔵部2内の圧力を上げる。
また、圧力が必要以上に上昇すると、コントローラ9は、圧力センサ10で検出される水素貯蔵部2内の圧力に応じた電気信号を処理して、超音波モータ8に可動部6を上方に移動させる信号を出力して触媒保持部4を引き上げる。触媒保持部4が引き上げられると、浸漬量が減少し、水素発生量が直ちに減少する。また、コントローラ9は、供給弁11をさらに開く信号をも出力し、燃料電池13に水素を多く供給するとともに、水素貯蔵部2の内部の圧力を下げる。
以上の二つのフィードバック処理により、水素改質装置1内の起動後の圧力は一定に保たれ、水素の供給も安定的に行われる。
本実施形態では、水素の供給先として燃料電池13を示したが、供給先はこれに限られるものではない。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)触媒保持部4が、物理的に連結された可動部6によって直接移動して水素液体燃料7と接触して反応する構成なので、接触面積の調節を確実に行うことができ、水素発生量が精密にコントロールできる。また、反応の対象物の供給量を調節する付帯機構が必要ないので、取り扱いの簡便な小型の水素改質装置1が得ることができる。
(2)可動部6が略直線上を移動する動きであるので、可動構造を簡単にでき、小型にできる。従って、装置全体としても小型にできる。
(3)水素貯蔵部2に圧力センサ10を備えることによって、水素貯蔵部2内の圧力によって水素発生量のコントロールでき、高圧に保つ必要がないので耐圧構造も必要でなく水素改質装置1が小型にできる。また、水素改質装置1内の圧力を一定にでき、安定して水素を供給できる。
(4)水素液体燃料貯蔵部3が脱着可能に接続されるので、使用済み燃料の補充や交換の操作を水素液体燃料貯蔵部3である容器ごと行うことができ、バルブやポンプ等の供給機構の操作が不要となり、取り扱いを簡便にできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、触媒保持部4に触媒5が保持され、水素液体燃料7との接触によって水素を発生させていたが、本発明では、触媒5の代わりに粒子状のMgを用いて、水と反応させて水素を発生させてもよい。
また、本発明では、触媒反応をより効率的にするために、触媒担持部4に加熱機構をつけてもよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
水素改質装置の全体概念図。 水素改質装置で水素発生時の全体概念図。
符号の説明
1…水素改質装置、2…水素貯蔵部、3…水素液体燃料貯蔵部、4…触媒保持部、5…触媒、6…可動部、7…水素液体燃料、8…超音波モータ、9…コントローラ、10…検出手段である圧力センサ、11…供給弁、12…供給路、13…燃料電池。

Claims (4)

  1. 水素液体燃料貯蔵部と、
    前記水素液体燃料貯蔵部内の水素液体燃料に浸漬自在に設けられて触媒を保持する触媒保持部と、
    前記水素液体燃料および前記触媒の反応により発生した水素の水素量を検出する検出手段と、
    この検出手段での検出結果に応じて前記触媒保持部の浸漬量を調節するコントローラとを備えていることを特徴とする水素改質装置。
  2. 請求項1に記載の水素改質装置において、
    前記触媒保持部が略直線上を移動することを特徴とする水素改質装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水素改質装置において、
    前記検出手段は圧力センサであることを特徴とする水素改質装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の水素改質装置において、
    前記水素液体燃料貯蔵部が脱着可能であることを特徴とする水素改質装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100670388B1 (ko) * 2005-12-21 2007-01-17 한국생산기술연구원 휴대용 수소 발생장치
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