JP2005299475A - 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム - Google Patents

排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム Download PDF

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Abstract

【課題】 連続再生型DPF装置やNOx触媒の再生に関して、未燃燃料を排気ガスに添加する再生制御中に排気温度が低下する場合において、再生制御を適切な時期に中止することにより、白煙の発生を防止しながら、効率よくDPFやNOx触媒を再生できる排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システムを提供する。
【解決手段】 排気ガス浄化装置13の上流側に排気温度センサ22を配置すると共に、再生制御手段33Cによる再生制御中に、前記排気温度センサ22の検出温度Tdmが所定の判定温度Td0以下になった時には、所定の遅延時間tlag を経過した後に前記再生手段33Cによる再生制御を中止する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気ガスに対して、連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタによる粒子状物質の浄化を行ったり、NOx触媒によるNOxの浄化を行ったりする排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システムに関するものである。
ディーゼル内燃機関から排出される粒子状物質(PM:パティキュレート・マター:以下PMとする)やNOxの排出量は、年々規制が強化されてきており、PMをディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter :以下DPFとする)と呼ばれるフィルタで捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減する技術や、NOx吸蔵還元型触媒や直接還元型NOx触媒等のNOx触媒でNOxを還元して浄化する技術が開発されている。
このPMを捕集するDPFにはセラミック製のモノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタや、セラミックや金属を繊維状にした繊維型タイプのフィルタ等があり、これらのDPFを用いた排気ガス浄化システムは、他の排気ガス浄化システムと同様に、内燃機関の排気通路の途中に設置され、内燃機関で発生する排気ガスを浄化して排出している。
これらのDPF装置に、DPFの上流側に酸化触媒を設けた連続再生型DPF装置や、触媒付きフィルタに担持させた触媒の作用によってPMの燃焼温度を低下させ、排気ガスによってPMを焼却する連続再生型DPF装置等がある。
この上流側酸化触媒の連続再生型DPF装置は、NO2 (二酸化窒素)によるPMの酸化が、排気ガス中の酸素によりPMを酸化することにより、低温で行われることを利用したもので、酸化触媒とフィルタとから構成され、この上流側の白金等を担持した酸化触媒により、排気ガス中のNO(一酸化窒素)を酸化してNO2 にして、このNO2 で、下流側のフィルタに捕集されたPMを酸化してCO2 (二酸化炭素)とし、PMを除去している。
また、触媒付きフィルタの連続再生型DPF装置は、酸化セリウム(CeO2 )等の触媒を有する触媒付きフィルタで構成され、低中温域(300℃〜600℃程度)では、触媒付きフィルタにおける排気ガス中のO2 (酸素)を使用した反応(4CeO2 +C→2Ce2 3 +CO2 ,2Ce2 3 +O2 →4CeO2 等)によりPMを酸化し、PMが排気ガス中のO2 で燃焼する温度より高い高温域(600℃程度以上)では、排気ガス中のO2 (酸素)によりPMを酸化している。
そして、この触媒付きフィルタの連続再生型DPF装置等でも、上流側に酸化触媒を設けて、排気ガス中の未燃HC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)の酸化反応により、これらの大気中への放出を防止しながら、フィルタ入口排気温度を上昇させて、PMの酸化除去を促進することが行われている。
しかしながら、これらの連続再生型DPF装置においても、排気温度が約350℃以上の時には、このフィルタ(DPF)に捕集されたPMは連続的に燃焼して浄化され、フィルタは自己再生するが、排気温度が低い場合やNOの排出が少ない内燃機関の運転状態、例えば、内燃機関のアイドル運転や低負荷・低速度運転等の低排気温度状態が継続した場合においては、排気温度が低く触媒の温度が低下して活性化しないため、酸化反応が促進されず、また、NOが不足するので、上記の反応が生ぜず、PMを酸化してフィルタを再生できないため、PMのフィルタへの堆積が継続されて、フィルタが目詰まりが進行する。そのため、このフィルタの目詰まりによる排圧上昇の問題が生じる。
このフィルタの目詰まりに対して、この目詰まりが所定の目詰まり量を超えた時に排気温度を強制的に昇温させて捕集されているPMを強制的に燃焼除去することが考えられている。このフィルタの目詰まりの検出手段としては、フィルタの前後差圧で検出する方法やエンジンの運転状態から捕集されるPM量を予め設定したマップデータ等から算出してPM累積量を求めて検出する方法等があり、また、排気温度の昇温手段としては、筒内(シリンダ内)噴射における噴射制御による方法や排気管内への直接燃料噴射における燃料制御による方法がある。
この筒内噴射制御は、排気温度がフィルタの上流に設けた酸化触媒又はフィルタに担持された酸化触媒の活性温度よりも低い場合に、マルチ噴射(多段遅延噴射)を行って排気ガスを昇温し、その活性温度よりも上昇したらポスト噴射(後噴射)を行って、排気ガス中の燃料を酸化触媒で燃焼して排気ガスをフィルタに捕集されたPMが燃焼する温度以上に昇温して、捕集されたPMを燃焼除去してフィルタを再生させる。
通常、これらの連続再生型DPF装置では、このPMの蓄積量が予め設定したPMの蓄積限界値に到達した時に、自動的に、内燃機関の運転状態を強制再生モード運転に変更して排気温度を強制的に上昇させたり、NOxの量を増加させたりして、フィルタに捕集されたPMを酸化して除去して再生処理を行っている。
そして、このフィルタの強制再生におけるポスト噴射実行中に、内燃機関の負荷が下がるような車両の運転がなされる場合があるが、この場合に、排気温度が低下し酸化触媒の温度が活性温度よりも下がってしまうため、ポスト噴射によって排気ガス中に添加された未燃燃料が酸化されずに白煙として排出されるという問題が生じる。
一方、NOx触媒に関しても、連続再生型DPF装置と同様の問題がある。
NOx触媒の一つであるNOx吸蔵還元型触媒は、アルミナ等の触媒担体上に、酸化・還元反応を促進する白金やパラジウム等の貴金属類とバリウム等のアルカリ土類金属等で形成されるNOxを吸蔵及び放出する機能を有するNOx吸蔵材を担持した触媒である。このNOx吸蔵還元型触媒は、流入する排気ガスの空燃比がリーン状態(酸素過多状態)で雰囲気中にO2 (酸素)が存在する場合はNO(一酸化窒素)は貴金属類により酸化されてNO2 (二酸化窒素)となり、NOx吸蔵材に硝酸塩として蓄積される。
そして、このNOx吸蔵材のNOx吸収能力が飽和に達する前に、排気ガスの空燃比をリッチ状態(低酸素濃度状態)にし、雰囲気中にO2 が存在しなくすると、NOx吸蔵材からNO2 が放出され、NOx吸蔵材のNOx吸収能力が回復し、再生される。また、この放出されたNO2 は、貴金属類により還元されてN2 (窒素)となり浄化される。
また、直接還元型NOx触媒は、β型ゼオライト等の担体にロジウム、パラジウム等の金属を担持させ、更に、セリウムを配合したり、鉄を担体に加えたりしたものであり、リーン状態では、NOxをN2 に直接還元する。しかし、この還元の際に触媒の活性物質である金属にO2 が吸着して還元性能が低下するので、排気ガスの空燃比をリッチ状態にして、この触媒の活性物質からO2 を放出させて活性化し、触媒を再生している。
このように、NOx吸蔵還元型触媒も直接還元型NOx触媒も、リッチ状態(ここでは、理論空燃比状態も含む)の時にNOx浄化能力を回復して再生する触媒であり、この再生制御に関しては、筒内燃料噴射制御におけるポスト噴射や、排気管内直接燃料噴射等により、未燃燃料を排気ガス中に添加してリッチ状態を作り出している。
そして、これらのNOx触媒においても、NOx触媒の再生制御中に、排気温度が低下した場合には、未燃燃料を排気ガスに添加して排気ガスの空燃比をリッチ状態にしても、NOx触媒の再生が行われず、排気ガス中に添加された未燃燃料が無駄に排出されてしまい、白煙が発生したり、燃費が悪化するという問題がある。
そのため、連続再生型DPFの酸化触媒が活性温度以上にあるか、NOx触媒が再生可能な温度以上にあるか、否かの判定は重要であるが、これらの触媒の温度の判定は、通常は触媒の上流側で検出される排気温度で代用している。これは、触媒の温度を直接検出して行うのが望ましいが、触媒自体の温度を検出するのが難しいためである。
この排気温度の代用のため、この負荷低下時の白煙の排出を防止しようとして、排気温度が触媒活性温度や触媒再生温度よりも下がった時に、直ちにポスト噴射等による再生制御を中止すると、DPFやNOx触媒の再生の効率が悪くなってしまう。つまり、排気温度が活性温度や再生温度よりも下がっても、実際に触媒の温度が活性温度や再生温度よりも下がって、触媒活性や再生能力が低下するまでには時間がかかるので、しばらくの間はポスト噴射による排気昇温及びPMの燃焼除去や、NOx触媒の再生が可能であるのにもかかわらず、ポスト噴射を中止してしまうことになるので、PMの除去によるDPFの再生効率や、NOx触媒の再生効率が悪くなるのである。
そして、フィルタやNOx触媒の再生処理ではマルチ噴射やポスト噴射等を行うため、通常運転よりも燃費が悪くなり、効率があまり良くない制御であるので、可能な限り短時間で終了することが望ましい。また、一方で、ポスト噴射を中止する排気温度の判定温度を活性温度や再生温度よりも低目に設定すると、白煙が発生し易くなってしまうという問題が生じる。
なお、酸化触媒付きのDPFの再生をポスト噴射に行う際にホワイトスモーク(白煙)が発生するのを防止するために、ポスト噴射の噴射量をDPFに捕集された排気微粒子(PM)を除去可能な発熱量に見合う基本の噴射量に向かって漸増するように噴射量を設定する内燃機関の燃料噴射制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この燃料噴射制御は、再生開始初期におけるホワイトスモークの発生を防止するためのものであり、上記のような、強制再生中の排気温度の低下に起因する白煙防止には役立たない。
また、エンジンの排気温度が酸化触媒の活性温度領域よりも低温領域となる場合に吸気シャッタと排気シャッタのいずれか一方または双方を絞る制御を行うディーゼルエンジンの排気浄化装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この排気浄化装置では、吸気シャッタや排気シャッタを絞ることにより、EGRガスの再循環量を増加し、排気温度を上昇させようとするものであり、排気温度の昇温には効果を奏することができるが、走行中に吸気シャッタや排気シャッタを絞るとドライバビリティに悪影響が生じる場合がある。
特開2004−11446号公報 特開2002−276405号公報
本発明の目的は、内燃機関の排気ガスを浄化するための排気ガス浄化システムに備えた連続再生型DPF装置やNOx触媒の再生に関して、未燃燃料を排気ガスに添加する再生制御中に排気温度が低下する場合において、再生制御を適切な時期に中止することにより、白煙の発生を防止しながら、効率よくDPFやNOx触媒を再生できる排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システムを提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の排気ガス浄化システムの制御方法は、車両に搭載された内燃機関の排気ガス通路に触媒機能を有する排気ガス浄化装置を備えると共に、該排気ガス浄化装置の再生開始時期を判定する再生時期判定手段と、未燃燃料を排気ガスに添加して該排気ガス浄化装置を再生させる再生制御手段と、前記再生時期判定手段が再生開始時期であると判断した時に前記再生制御手段による再生制御を行う排気ガス浄化装置制御手段を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記排気ガス浄化装置の上流側に排気温度センサを配置すると共に、前記再生制御手段による再生制御中に、前記排気温度センサの検出温度が所定の判定温度以下になった時には、所定の遅延時間を経過した後に前記再生手段による再生制御を中止することを特徴として構成される。
また、上記の排気ガス浄化システムの制御方法において、前記排気ガス浄化装置が、連続再生型DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)装置であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気温度を上昇させて強制的に捕集物を燃焼して該連続再生型DPF装置を再生させる手段を含むことを特徴とする。
この連続再生型DPF装置としては、フィルタに酸化触媒を担持させた連続再生型DPF装置、フィルタの上流側に酸化触媒を設けた連続再生型DPF装置、フィルタに触媒を担持させると共に該フィルタの上流側に酸化触媒を設けた連続再生型DPF装置等がある。
あるいは、上記の排気ガス浄化システムの制御方法において、前記排気ガス浄化装置が、排気ガスがリッチ状態の時にNOx浄化能力を回復して再生するNOx触媒であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気ガスをリッチ状態にすることを特徴とする。
このNOx触媒としては、リーン状態の時にNOxをNOx吸蔵材で吸蔵し、リッチ状態(ここでは理論空燃比状態を含む)の時にNOx吸蔵材に吸蔵したNOxを放出すると共に、この放出されたNOxを貴金属触媒等により還元するNOx吸蔵還元型触媒や、リーン状態の時にNOxを直接還元して分解し、リッチ状態の時にこのNOx還元能力が回復して再生される直接還元型NOx触媒等がある。
また、上記の排気ガス浄化システムの制御方法において、前記再生制御手段がポスト噴射制御を含むことを特徴とする。未燃燃料を排気ガスに添加する方法としては、このポスト噴射による方法以外にも排気管に燃料噴射装置を設け、排気管内に直接燃料を噴射する方法もあるが、ポスト噴射による方法では、排気管に設ける燃料噴射装置や配管が不要となる。
このポスト噴射等の再生制御により、排気ガス中に未燃燃料が添加され、連続再生型DPFの場合には酸化触媒によりこの未燃燃料が酸化されてフィルタに流入する排気温度が上昇し、捕集されているPMが燃焼除去される。また、NOx触媒の場合には、再生可能な温度以上の排気温度においてリッチ状態とすることにより、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵材からNOxを放出させてNOx吸蔵能力を回復したり、直接還元型NOx触媒の触媒の活性物質である金属を還元してNOx還元能力を回復したりして、NOx触媒を再生する。
そして、本発明では、排気ガス浄化装置の上流側に設けた排気温度センサで、排気ガス浄化装置に流入する排気ガスの温度を検出し、ポスト噴射あるいは排気管内直接燃料噴射を伴う再生制御中に、この排気温度が酸化触媒の活性やNOx触媒の再生温度に関係して設定される所定の判定温度よりも下がった時に、数秒オーダーの時間遅れを持たせて、再生制御を中止するように制御するものである。この再生制御を中止することにより、ポスト噴射等で排気ガスに添加された未燃燃料が白煙となって排出されることを防止し、それと共に、再生制御の中止に時間遅れを持たせることにより、効率よくPMを燃焼除去して連続再生型DPF装置の再生を行ったり、NOx触媒の再生を行うことができるようになる。
なお、連続再生型DPF装置の場合においては、排気ガスの温度が再度上昇した時は、酸化触媒の下流側でかつフィルタの上流側の排気温度センサで検出した排気温度が所定の判定値を超えた時に、ポスト噴射を伴う排気昇温制御を再開し、DPFの再生を行ってDPFの再生を完了する。この場合には、酸化触媒の下流側の排気温度センサで検出した排気温度でポスト噴射の再開を判断するので、検出された排気温度と触媒の温度との時間遅れ(タイムラグ)による白煙の発生の問題は生じない。
そして、上記の目的を達成するための本発明の排気ガス浄化システムは、次のように構成される。
この排気ガス浄化システムは、車両に搭載された内燃機関の排気ガス通路に触媒機能を有する排気ガス浄化装置を備えると共に、該排気ガス浄化装置の再生開始時期を判定する再生時期判定手段と、未燃燃料を排気ガスに添加して該排気ガス浄化装置を再生させる再生制御手段と、前記再生時期判定手段が再生開始時期であると判断した時に前記再生制御手段による再生制御を行う排気ガス浄化装置制御手段を備えた排気ガス浄化システムにおいて、前記排気ガス浄化装置の上流側に排気温度センサを配置すると共に、前記排気ガス浄化装置制御手段が、前記再生制御手段による再生制御中に、前記排気温度センサの検出温度が所定の判定温度以下になった時には、所定の遅延時間を経過した後に前記再生手段による再生制御を中止することを特徴として構成される。
また、上記の排気ガス浄化システムにおいて、前記排気ガス浄化装置が、連続再生型DPF装置であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気温度を上昇させて強制的に捕集物を燃焼して該連続再生型DPF装置を再生させる手段を含むことを特徴とする。
あるいは、前記排気ガス浄化装置が、排気ガスがリッチ状態の時にNOx浄化能力を回復して再生するNOx触媒であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気ガスをリッチ状態にすることを特徴とする。
また、上記の排気ガス浄化システムにおいて、前記再生制御手段がポスト噴射制御を含むことを特徴とする。
本発明の排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システムによれば、連続再生型DPF装置やNOx触媒の再生に関して、未燃燃料を排気ガスに添加する再生制御中に車両の運転条件の変化等によって、排気温度が低下する場合において、再生制御を適切な時期に中止することにより、白煙の発生を防止しながら、効率よく連続再生型DPF装置やNOx触媒を再生できる。
以下、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システムについて、酸化触媒と触媒付きフィルタの組合せで構成される連続再生型DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)装置を備えた排気ガス浄化システムを例にして、図面を参照しながら説明する。
図1に、この実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システム1の構成を示す。この排気ガス浄化システム1は、ディーゼルエンジン(内燃機関)10の排気マニホールド11に接続する排気通路(排気ガス通路)12に連続再生型DPF装置(排気ガス浄化装置)13を設けて構成されている。この連続再生型DPF装置13は、上流側に酸化触媒13aを下流側に触媒付きフィルタ13bを有して構成される。
この酸化触媒13aは、セラミックのハニカム構造等の担持体に、白金(Pt)等の酸化触媒を担持させて形成され、触媒付きフィルタ13bは、多孔質のセラミックのハニカムのチャンネルの入口と出口を交互に目封じしたモノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタや、アルミナ等の無機繊維をランダムに積層したフェルト状のフィルタ等で形成される。このフィルタの部分に白金や酸化セリウム等の触媒を担持する。
そして、触媒付きフィルタ13bに、モノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタを採用した場合には、排気ガスG中のPM(粒子状物質)は多孔質のセラミックの壁で捕集(トラップ)され、繊維型フィルタタイプを採用した場合には、フィルタの無機繊維でPMを捕集する。
そして、触媒付きフィルタ13bのPMの堆積量を推定するために、連続再生型DPF装置13の前後に接続された導通管に差圧センサ21が設けられる。また、触媒付きフィルタ13bの再生制御用に、酸化触媒13aと触媒付きフィルタ13bの上流側、中間に、それぞれ、酸化触媒入口排気温度センサ22、フィルタ入口排気温度センサ23が設けられる。
これらのセンサの出力値は、エンジン10の運転の全般的な制御を行うと共に、連続再生型DPF装置13の再生制御も行う制御装置(ECU:エンジンコントロールユニット)30に入力され、この制御装置30から出力される制御信号により、エンジン10の燃料噴射装置(噴射ノズル)14や、必要に応じて、吸気マニホールド15への吸気量を調整する図示しない吸気絞り弁や、図示しないEGR通路にEGRクーラと共に設けられたEGR量を調整するEGRバルブ等が制御される。
この燃料噴射装置14は燃料ポンプ(図示しない)で昇圧された高圧の燃料を一時的に貯えるコモンレール噴射システム(図示しない)に接続されており、制御装置30には、エンジンの運転のために、アクセルポジションセンサ(APS)31からのアクセル開度、回転数センサ32からのエンジン回転数等の情報の他、車両速度、冷却水温度等の情報も入力される。
そして、本発明においては、図2に示すように、制御装置30は、エンジンの運転を制御するエンジン制御手段20Cと、排気ガス浄化システム1のためのDPF制御手段(排気ガス浄化装置制御手段)30C等を有して構成される。そして、このDPF制御手段30Cは、通常運転制御手段31C、再生時期判定手段32C、再生制御手段33C、排気昇温手段331C等を有して構成される。
通常運転制御手段31Cは、特に、連続再生型DPF装置13の再生に関係なしに行われる通常の運転を行うための手段であり、アクセルポジションセンサ31の信号及び回転数センサ32の信号に基づいて制御装置30で演算された通電時間信号により、所定量の燃料が燃料噴射装置14から噴射される通常の噴射制御が行われる。
再生時期判定手段32Cは、連続再生型DPF装置13の触媒付きフィルタ13bに捕集されるPMの捕集量を検出し、再生制御の開始時期を判定する手段であり、この捕集量の検出は、連続再生型DPF装置13の前後の差圧や、エンジンの回転速度や負荷から推定した堆積量の累積計算値や、エンジンの回転累積時間や、走行距離等で検出する。この実施の形態では、連続再生型DPF装置13の前後の差圧、即ち、差圧センサ21による測定値ΔPm を基にして検出する。
再生制御手段33Cは、未燃燃料を排気ガスに添加して排気温度を上昇させる排気昇温手段331Cを有して構成され、この排気昇温手段331Cにより、排気ガスをPMの酸化除去に適した温度や環境になるようにし、触媒付きフィルタ13bに捕集されたPMを強制的に燃焼除去して触媒付きフィルタ13bを再生する。なお、ここではポスト噴射等の筒内燃料噴射制御による再生制御を行うが、排気管内直接燃料噴射制御による再生制御を行ってもよい。
この排気昇温手段331Cは、連続再生型DPF装置13の種類に応じて多少制御が異なるが、エンジン10の筒内(シリンダ内)噴射においてマルチ噴射(多段遅延噴射)を行って、酸化触媒入口排気温度センサ22で検出される排気温度Tdmを酸化触媒13aの活性温度まで上昇させ、その後ポスト噴射(後噴射)を行って、酸化触媒13aに未燃燃料を供給して酸化させて、フィルタ入口排気温度センサ23で検知されるフィルタ入口排気温度Tfmを上げ、触媒付きフィルタ13bを昇温する。なお、吸気絞りやEGR等の吸気系制御を併用することもある。
そして、本発明においては、この排気昇温手段331Cは、再生制御手段33Cによる再生制御中に、酸化触媒入口排気温度センサ22で検出される排気温度Tdmが、所定のポスト噴射中止判定用温度(所定の判定用温度)Td0以下になった時には、所定の遅延時間(タイムラグ)Tlag を経過した後に排気温度を上昇させる制御を中止する制御を行うことを特徴として構成される。
この所定のポスト噴射中止判定用温度Td0は酸化触媒13aの触媒活性温度に関係する温度で、例えば、250℃に設定され、所定の遅延時間tlag は、数秒のオーダーであり、予め行った実験結果等に従って、例えば、5s〜10sに設定される。
この本発明の排気昇温手段331Cは、図3に例示するような制御フローにより実施できる。この図3の制御フローは、DPF制御手段30CでDPFの制御を行っている時に、再生時期判定手段32Cの判定により、通常運転制御手段31Cによる通常運転制御から、再生制御手段33Cによる再生制御に切り換えた時に、繰り返し呼ばれ、排気温度を昇温しては、リターンし、DPFの再生が完了するまで、これを繰り返す。
そして、この図3の排気昇温制御フローが、再生制御手段35Cの実行中に呼ばれると、ステップS10で、ポスト噴射実行中である否かをチェックする。このチェックはポスト噴射フラグFpがON(1)かOFF(0)かで判定する。この判定でポスト噴射実行中でない(Fp=0)の場合には、ステップS11に行き、ポスト噴射実行中である(Fp=1)の場合には、ステップS18に行く。
ステップS11では、酸化触媒入口排気温度センサ22で検出される排気温度Tdmをチェックする。そして、排気温度Tdmが極低温(Tdm≦Td1)でマルチ噴射やポスト噴射を回避すべき状態、又は、排気温度Tdmが高く(Td2≦Tdm)マルチ噴射やポスト噴射を含む排気昇温を行わなくてもPMが燃焼する高温域にある場合には、マルチ噴射やポスト噴射を行わずに排気温度Tdmのチェックのインターバルに関係する所定の制御時間を経過した後リターンする。
そして、ステップS11の排気温度Tdmのチェックで、排気温度Tdmがマルチ噴射やポスト噴射を必要とする範囲(Td1<Tdm<Td2)にある場合には、ステップS12に行く。このステップS12では、酸化触媒入口排気温度センサ22で検出される排気温度Tdmをチェックし、排気温度Tdmが酸化触媒13aの活性温度Td3以下の場合には、ステップS13でマルチ噴射を排気温度Tdmのチェックのインターバルに関係する所定の制御時間の間行い、ステップS14でポスト噴射フラグFpをOFF(Fp=0)にしてリターンする。
また、ステップS12で、排気温度Tdmが酸化触媒13aの活性温度Td3より大きい場合には、ステップS15でフィルタ入口排気温度センサ23で検知されるフィルタ入口排気温度Tfmが所定のポスト噴射開始判定用温度Tf0以下か否かを判定し、以下の場合には、ステップS13に行きマルチ噴射を行う。また、大きい場合には、ステップS16で、マルチ噴射に加えてポスト噴射を排気温度Tfmのチェックのインターバルに関係する所定の制御時間の間行い、ステップS17でポスト噴射フラグFpをON(Fp=1)にしてリターンする。
ステップS18では、酸化触媒入口排気温度センサ22で検出される排気温度Tdmをチェックする。この排気温度Tdmが所定のポスト噴射中止判定用温度(所定の判定用温度)Td0より大きい場合には、ステップS16に行き、ポスト噴射を継続する。そして、この排気温度Tdmが所定のポスト噴射中止判定用温度(所定の判定用温度)Td0以下になった場合には、ステップS19で、ポスト噴射を所定の遅延時間tlag の間継続し、所定の遅延時間tlag を経過した後に、ポスト噴射を中止し、ステップS20でポスト噴射フラグFpをOFF(Fp=0)にしてリターンする。
リターンした後、この図3の制御フローは、再生制御手段35Cで触媒付きフィルタ13bの再生が完了するまで、繰り返し呼び出される。そして、再生が完了すると、再生制御手段35Cの実施が終了すると共に、この図3の制御フローの呼出しが無くなり終了する。
なお、この再生制御の後は、通常運転制御手段31Cによる通常運転制御が行われ、また、再生時期判定手段32Cにより再生開始時期であると判断されると、再生制御手段33Cによる再生が行われ、図3の制御フローが繰り返し呼ばれるようになる。これがエンジンの運転終了まで繰り返される。
この図3の制御フローにより、図4に示すように、再生中に排気温度が低下する場合において、触媒温度Tcが酸化触媒13aの活性温度Tc0(通常は、Td3=Tc0に設定される)より高い間は、ポスト噴射を継続して効率よくDPFを再生すると共に、所定の遅延時間tlag 以上の時間tLAG を経過した後、即ち、触媒温度Tcが活性温度Tc0以下になる時又はその直前にポスト噴射を中止するので、白煙の発生を防止することができる。
従って、上記の排気ガス浄化システム1の制御方法及び排気ガス浄化システム1によれば、連続再生型DPF装置13の再生に関して、再生中に排気温度が低下する場合において、ポスト噴射を適切な時期に中止することができて、白煙の発生を防止しながら、効率よく触媒付きフィルタ(DPF)13bを再生できる。
なお、上記の説明では、排気ガス浄化システムにおける排気ガス浄化装置として、フィルタに触媒を担持させると共に該フィルタの上流側に酸化触媒を設けた連続再生型DPF装置を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フィルタに酸化触媒を担持させた連続再生型DPF装置、フィルタの上流側に酸化触媒を設けた連続再生型DPF装置等の他のタイプの連続再生型DPF装置にも適用可能である。
また、本発明は、上記の説明で用いた連続再生型DPF装置に限られることなく、リッチ状態(理論空燃比状態を含む)の時にNOx浄化能力を回復するNOx吸蔵還元型触媒や直接還元型NOx触媒等を備えた排気ガス浄化システムにも適用可能である。
本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化システムのシステム構成図である。

本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化システムの制御手段の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の再生手段の制御フローの一例を示す図である。 図3の制御フローよる制御を説明するための酸化触媒入口排気温度と触媒温度との関係を時系列で示す図である。
符号の説明
1 排気ガス浄化システム
10 ディーゼルエンジン(内燃機関)
13 連続再生型DPF装置(排気ガス浄化装置)
13a 酸化触媒
13b 触媒付きフィルタ
30 制御装置(ECU)
30C DPF制御手段(排気ガス浄化装置制御手段)
31C 通常運転制御手段
32C 再生時期判定手段
33C 再生制御手段
331C 排気昇温手段
ΔPm 検出された捕集量(差圧)
Tc 酸化触媒温度
Tc0 酸化触媒の活性温度
Tdm 酸化触媒入口排気温度
Td0 所定のポスト噴射中止判定用温度
Td1 所定の極低温判定用温度
Td2 所定の高温域判定用温度
Td3 酸化触媒の活性温度
Tfm フィルタ入口排気温度
Tf0 所定のポスト噴射開始判定用温度

Claims (8)

  1. 車両に搭載された内燃機関の排気ガス通路に触媒機能を有する排気ガス浄化装置を備えると共に、該排気ガス浄化装置の再生開始時期を判定する再生時期判定手段と、未燃燃料を排気ガスに添加して該排気ガス浄化装置を再生させる再生制御手段と、前記再生時期判定手段が再生開始時期であると判断した時に前記再生制御手段による再生制御を行う排気ガス浄化装置制御手段を備えた排気ガス浄化システムにおいて、
    前記排気ガス浄化装置の上流側に排気温度センサを配置すると共に、前記再生制御手段による再生制御中に、前記排気温度センサの検出温度が所定の判定温度以下になった時には、所定の遅延時間を経過した後に前記再生手段による再生制御を中止することを特徴とする排気ガス浄化システムの制御方法。
  2. 前記排気ガス浄化装置が、連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ装置であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気温度を上昇させて強制的に捕集物を燃焼して該連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ装置を再生させる手段を含むことを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化システムの制御方法。
  3. 前記排気ガス浄化装置が、排気ガスがリッチ状態の時にNOx浄化能力を回復して再生するNOx触媒であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気ガスをリッチ状態にすることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化システムの制御方法。
  4. 前記再生制御手段がポスト噴射制御を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化システムの制御方法。
  5. 車両に搭載された内燃機関の排気ガス通路に触媒機能を有する排気ガス浄化装置を備えると共に、該排気ガス浄化装置の再生開始時期を判定する再生時期判定手段と、未燃燃料を排気ガスに添加して該排気ガス浄化装置を再生させる再生制御手段と、前記再生時期判定手段が再生開始時期であると判断した時に前記再生制御手段による再生制御を行う排気ガス浄化装置制御手段を備えた排気ガス浄化システムにおいて、
    前記排気ガス浄化装置の上流側に排気温度センサを配置すると共に、前記排気ガス浄化装置制御手段が、前記再生制御手段による再生制御中に、前記排気温度センサの検出温度が所定の判定温度以下になった時には、所定の遅延時間を経過した後に前記再生手段による再生制御を中止することを特徴とする排気ガス浄化システム。
  6. 前記排気ガス浄化装置が、連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ装置であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気温度を上昇させて強制的に捕集物を燃焼して該連続再生型ディーゼルパティキュレートフィルタ装置を再生させる手段を含むことを特徴とする請求項5記載の排気ガス浄化システム。
  7. 前記排気ガス浄化装置が、排気ガスがリッチ状態の時にNOx浄化能力を回復して再生するNOx触媒であり、前記再生制御手段が、未燃燃料を排気ガスに添加することにより、排気ガスをリッチ状態にすることを特徴とする請求項5記載の排気ガス浄化システム。
  8. 前記再生制御手段がポスト噴射制御を含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の排気ガス浄化システム。
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