JP2005303348A - アンテナおよび通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特にUWB通信に使用するアンテナとして望ましい特性すなわち群遅延特性、放射パターン特性、ポート特性が広帯域にわたり平坦でかつ小型の広帯域のアンテナを実現する。
【解決手段】放射器2とグランドプレーン3から構成されるアンテナにおいて、放射器2の形状は2次元平面図形に、縮小しn個複製しそれを円周上に配置し元の図形に上書きする変換操作Tを有限回行って得られる図形を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】放射器2とグランドプレーン3から構成されるアンテナにおいて、放射器2の形状は2次元平面図形に、縮小しn個複製しそれを円周上に配置し元の図形に上書きする変換操作Tを有限回行って得られる図形を用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明はアンテナおよび通信装置に関し、特に、UWB(Ultra Wide Band)通信などに用いられる広帯域アンテナに適用して好適なものである。
UWBと呼ばれる通信方式は、パルス幅が非常に狭く、非常に広帯域のパルス信号を用いる通信方式である。すなわち、UWBでは、比帯域すなわち中心周波数と周波数帯域幅の比が25%以上または500MHz幅以上の広い周波数帯域を利用し、情報を超短時間のパルスのストリームとして送信することで、数m程度以内の近距離において数百Mbpsの高速通信を実現することができる。そして、UWBでは、広い周波数帯域を利用しつつ、単位周波数当たりのエネルギー密度を低く抑えることで、既存通信システムに妨害を与えることなく、高速高容量の通信を行うことができる。
このUWB通信では信号が広帯域に渡るため、実際に通信を行うには広帯域の素子が必要であり、特に、アンテナに関しては、小型で広帯域特性を有するものが求められている。また、UWB通信に用いられるアンテナの特性は、SパラメータS11のようなポート特性のみでなく、指向性パターンやインパルスレスポンス(群遅延特性)も平坦であることが要求される。特に、超短時間のパルスを使用するUWB通信において、群遅延特性は重要である。この群遅延特性が平坦でないと、アンテナから放射されるパルス波形に歪みが発生し、主に時間領域での処理が行われるUWB通信の品質を著しく劣化させる。
このアンテナの候補として、円錐型などの進行波型のアンテナや対数周期型アンテナなどが挙げられる。また、アンテナ形状として自己相似図形を使用するいわゆるフラクタルアンテナは、特許文献1〜4および非特許文献1に開示されているように、小型でかつ広帯域特性を得ることができるとされている。このフラクタルアンテナの代表例として、シェルピンスキー図形を用いたものがある。
図12(A)は、シェルピンスキーアンテナの概略構成を示す斜視図、図12(B)〜図12(D)は、シェルピンスキー図形の生成方法を示す平面図である。
図12(A)において、グランドプレーン132上には、放射器131が垂直に配置され、放射器131とグランドプレーン132との間には、給電源133が接続されている。ここで、放射器131には、シェルピンスキー図形と呼ばれる自己相似三角形のアンテナパターンが用いられている。
図12(A)において、グランドプレーン132上には、放射器131が垂直に配置され、放射器131とグランドプレーン132との間には、給電源133が接続されている。ここで、放射器131には、シェルピンスキー図形と呼ばれる自己相似三角形のアンテナパターンが用いられている。
シェルピンスキー図形は、図12(B)〜図12(D)に示すように、三角形の中央を順次取り除く変換を繰り返して生成することができる。すなわち、この変換は、座標軸を取り、原点Oと点P(a,b)と点Q(−a、b)によって囲まれた三角形内の任意の点S(x,y)を、以下の操作によって3つの点S0(x0,y0)、S1(x1,y1)、S2(x2,y2)へ写像する作業である。
S(x、y)→S0(0.5x、0.5y)
→S1(0.5a+0.5x、0.5b+0.5y)
→S2(‐0.5a‐0.5x、0.5b+0.5y)
図12(B)では、P(a,b)=P(1,√3)、Q(a,b)=Q(‐1,√3)の場合を例示している。この変換を繰り返すと、図12(B)→図12(C)→図12(D)のように順次変化させることができる。なお、図12(A)では、この変換が4回行われた場合を示している。この変換は繰り返して行われるため、自己相似形となり、この図形を2倍に拡大すると、元の図形に重ねることができる。すなわち、元の三角形の高さをHとすると、1回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/2、2回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/4、3回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/8、4回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/16となる。自己相似図形を用いてアンテナを構成すると、自己相似という特徴的な形状により、その周波数特性が等比級数的に繰り返されるようになる。
スペイン特許広報第PCT/ES99/00296(WO0122528)号明細書
特表2003−510871号公報
米国特許第US6104349号明細書
米国特許第US6127977号明細書
IEEE TRANS.ANTENNAS AND PROPAGATION、 VOL. 46、 No. 4、 APRIL 1998
→S1(0.5a+0.5x、0.5b+0.5y)
→S2(‐0.5a‐0.5x、0.5b+0.5y)
図12(B)では、P(a,b)=P(1,√3)、Q(a,b)=Q(‐1,√3)の場合を例示している。この変換を繰り返すと、図12(B)→図12(C)→図12(D)のように順次変化させることができる。なお、図12(A)では、この変換が4回行われた場合を示している。この変換は繰り返して行われるため、自己相似形となり、この図形を2倍に拡大すると、元の図形に重ねることができる。すなわち、元の三角形の高さをHとすると、1回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/2、2回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/4、3回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/8、4回目の変換で取り除かれた三角形の高さはH/16となる。自己相似図形を用いてアンテナを構成すると、自己相似という特徴的な形状により、その周波数特性が等比級数的に繰り返されるようになる。
しかしながら、円錐型などの進行波型のアンテナや対数周期型アンテナなどでは、広い帯域に渡って一様な特性を得ようとすると、アンテナが大型化する。また、フラクタルアンテナは、小型で広帯域特性を実現できるものの、帯域内での特性が一様でなく、一様な特性を得ようとすると、アンテナが大型化する。
アンテナが大型化すると、一般に指向性特性は周波数特性を持つようになる。逆に、これらのアンテナのサイズを制限すると、一般に周波数特性が平坦でなくなり、例えば、シェルピンスキー図形を用いたフラクタルアンテナでは、そのリップル周期が項比2で等比級数的に変化するようになる。特許文献1乃至4では、アンテナ素子にフラクタル図形を用いると、広帯域化および小型化が可能であるとされているが、これらの文献の中にはUWB通信に使用できるような広帯域の周波数特性、指向性パターン特性および群遅延特性が得られるフラクタル図形は明記されていない。
アンテナが大型化すると、一般に指向性特性は周波数特性を持つようになる。逆に、これらのアンテナのサイズを制限すると、一般に周波数特性が平坦でなくなり、例えば、シェルピンスキー図形を用いたフラクタルアンテナでは、そのリップル周期が項比2で等比級数的に変化するようになる。特許文献1乃至4では、アンテナ素子にフラクタル図形を用いると、広帯域化および小型化が可能であるとされているが、これらの文献の中にはUWB通信に使用できるような広帯域の周波数特性、指向性パターン特性および群遅延特性が得られるフラクタル図形は明記されていない。
近年、米国FCCにより認可されたUWB通信用の周波数帯は3.1GHz〜10.6GHzである。その比帯域は100%以上あり、このような広帯域の周波数帯に利用できる小型アンテナについては報告されていない。
そこで、本発明の目的は、小型化を図りつつ、群遅延特性、放射パターン特性および2ポート特性の平坦性を広帯域に渡って確保することが可能なアンテナおよび通信装置を提供することである。
そこで、本発明の目的は、小型化を図りつつ、群遅延特性、放射パターン特性および2ポート特性の平坦性を広帯域に渡って確保することが可能なアンテナおよび通信装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係るアンテナによれば、放射器の形状が、2次元平面図形を縮小して得られた図形を円周上に配置する操作と、その配置された部分を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形であることを特徴とする。
これにより、放射器の形状が自己相似図形となり、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、縮小図形を円周上に配置することによって、群遅延特性を平坦化することができる。
これにより、放射器の形状が自己相似図形となり、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、縮小図形を円周上に配置することによって、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、前記放射器の形状は、2次元平面図形を縮小する操作と、前記縮小された図形をn(nは1以上の整数)個だけ複製する操作と、前記複製された図形を円周上に配置する操作と、前記円周上に配置された図形を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形であることを特徴とする。
これにより、放射器の形状を自己相似図形とすることが可能となり、外側を回る電流経路を長くすることが可能となる。このため、アンテナの小型化を可能としつつ、広帯域化を図ることが可能となるとともに、縮小図形を円周上に配置することにより、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記グランドプレーンは前記放射器と同一基板上に置かれていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記グランドプレーンは前記放射器と同一基板上に置かれていることを特徴とする。
これにより、グランドプレーンと放射器とを同一平面上に配置することが可能となり、複雑な立体構造を不要として、プリント基板等にプリントパターンとしてアンテナを実装することが可能となる。このため、アンテナの実装を容易化することが可能となり、コスト増を抑制しつつ、アンテナの群遅延特性を平坦化することが可能となるとともに、小型化および広帯域化を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記グランドプレーンは前記放射器が配置された基板面と対向する面に配置され、前記放射器に接続されたマイクロストリップラインを備えることを特徴とする。
これにより、放射器が配置された基板面の反対側から給電を行うことが可能となる。このため、放射器が配置された基板をプリント基板と共用することが可能となり、放射器が配置された基板に電子部品などを配置することを可能とし、しかもマイクロストリップラインにより給電点の移動を可能とし部品配置の自由度が増大し、アンテナが搭載された通信装置の小型化を図ることができる。
これにより、放射器が配置された基板面の反対側から給電を行うことが可能となる。このため、放射器が配置された基板をプリント基板と共用することが可能となり、放射器が配置された基板に電子部品などを配置することを可能とし、しかもマイクロストリップラインにより給電点の移動を可能とし部品配置の自由度が増大し、アンテナが搭載された通信装置の小型化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記グランドプレーンは前記放射器の面と直交して置かれていることを特徴とする。
これにより、グランドプレーンの下側からアンテナへの給電を行うことが可能となり、放射器を給電回路から分離することができる。このため、不要な結合をなくしノイズや不要放射の影響を低減することが可能となるとともに、アンテナの小型化および広帯域化を可能としつつ、群遅延特性を平坦化することができる。
これにより、グランドプレーンの下側からアンテナへの給電を行うことが可能となり、放射器を給電回路から分離することができる。このため、不要な結合をなくしノイズや不要放射の影響を低減することが可能となるとともに、アンテナの小型化および広帯域化を可能としつつ、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記円周上に配置された図形は、少なくとも一部が元の図形と重なるように配置されていることを特徴とする。
これにより、縮小図形を円周上に配置させつつ、自己相似図形を電磁的に結合させることが可能となり、アンテナの小型化を可能としつつ、広帯域化を図ることが可能となるとともに、群遅延特性を平坦化することができる。
これにより、縮小図形を円周上に配置させつつ、自己相似図形を電磁的に結合させることが可能となり、アンテナの小型化を可能としつつ、広帯域化を図ることが可能となるとともに、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記重なり部分の面積は、前記円周上に配置された縮小図形の面積の20〜80%の範囲内であることを特徴とする。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、多重反射を低減することを可能として、位相特性の劣化を抑制することができる。このため、超短時間パルスの伝送を効率よく行うことが可能となり、パルス波形の歪みを抑制することを可能として、UWB通信の品質を向上させることができる。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、多重反射を低減することを可能として、位相特性の劣化を抑制することができる。このため、超短時間パルスの伝送を効率よく行うことが可能となり、パルス波形の歪みを抑制することを可能として、UWB通信の品質を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記2次元平面図形は、円環、楕円または繭型であることを特徴とする。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、群遅延特性を平坦化することが可能となる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、前記放射器の形状は、2次元平面図形を縮小する操作と、前記縮小された図形をn(nは1以上の整数)個だけ複製する操作と、前記複製された図形を円周上に配置する操作と、前記円周上に配置された図形を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形をさらに横方向に縮小または拡大して得られる図形であることを特徴とする。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、群遅延特性を平坦化することが可能となる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、前記放射器の形状は、2次元平面図形を縮小する操作と、前記縮小された図形をn(nは1以上の整数)個だけ複製する操作と、前記複製された図形を円周上に配置する操作と、前記円周上に配置された図形を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形をさらに横方向に縮小または拡大して得られる図形であることを特徴とする。
これにより、アンテナの周波数特性をより一層平坦かつ広帯域に調整することができ、広帯域アンテナを設計する上での自由度を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記変換回数は1であり、複製個数nは8であることを特徴とする。
これにより、自己相似図形を生成する際に、アンテナ特性を確保することを可能としつつ、放射器の形状が無駄に微細化されることを防止することが可能となる。このため、アンテナの設計を容易に行うことが可能となるとともに、アンテナ作成時における加工精度を緩和すること可能となり、コスト増を抑制しつつ、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、前記変換回数は1であり、複製個数nは8であることを特徴とする。
これにより、自己相似図形を生成する際に、アンテナ特性を確保することを可能としつつ、放射器の形状が無駄に微細化されることを防止することが可能となる。このため、アンテナの設計を容易に行うことが可能となるとともに、アンテナ作成時における加工精度を緩和すること可能となり、コスト増を抑制しつつ、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係るアンテナによれば、放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、前記放射器の形状が、第1の円環と、前記第1の円環を縮小して第(N−1)の円環と電磁的に結合可能なように円周上に配置された第Nの円環(Nは2以上の連続した値をとる整数)とを備えることを特徴とする。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、放射器の形状を自己相似図形とすることが可能となり、多重反射を低減することを可能としつつ、外側を回る電流経路を長くすることが可能となる。このため、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、位相特性の劣化を抑制することを可能として、群遅延特性を平坦化することができる。
これにより、鋭角部分の増大を抑制しつつ、放射器の形状を自己相似図形とすることが可能となり、多重反射を低減することを可能としつつ、外側を回る電流経路を長くすることが可能となる。このため、アンテナの小型化および広帯域化を図ることが可能となるとともに、位相特性の劣化を抑制することを可能として、群遅延特性を平坦化することができる。
また、本発明の一態様に係る通信装置によれば、上述したいずれかのアンテナを備えることを特徴とする。
これにより、アンテナの小型化および広帯域化を可能としつつ、群遅延特性を平坦化することが可能となり、通信装置の小型化を図りつつ、数十m以内の近距離において数百Mbpsの高速通信を実現することができる。
これにより、アンテナの小型化および広帯域化を可能としつつ、群遅延特性を平坦化することが可能となり、通信装置の小型化を図りつつ、数十m以内の近距離において数百Mbpsの高速通信を実現することができる。
以下、本発明の実施形態に係る広帯域アンテナについて図面を参照しながら説明する。
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る広帯域アンテナの概略構成を示す平面図、図1(B)は、図1(A)のa−a´線で切断した断面図である。
図1において、広帯域アンテナには、基板1、放射器2およびグランドプレーン3が設けられ、放射器2およびグランドプレーン3は基板1の同一面上に配置されている。なお、基板1は誘電体から構成され、放射器2およびグランドプレーン3は金属などの導体から構成される。また、放射器2とグランドプレーン3には、給電点4、5がそれぞれ設けられている。
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る広帯域アンテナの概略構成を示す平面図、図1(B)は、図1(A)のa−a´線で切断した断面図である。
図1において、広帯域アンテナには、基板1、放射器2およびグランドプレーン3が設けられ、放射器2およびグランドプレーン3は基板1の同一面上に配置されている。なお、基板1は誘電体から構成され、放射器2およびグランドプレーン3は金属などの導体から構成される。また、放射器2とグランドプレーン3には、給電点4、5がそれぞれ設けられている。
ここで、放射器2には、導体パターン2a、2bが設けられている。そして、放射器2の形状には、導体パターン2aを縮小してn(nは1以上の整数)個だけ複製し、その複製された導体パターン2bを円周上に等間隔に配置し、その円周上に配置された導体パターン2bを導体パターン2aに上書きする変換を有限回行って得られる図形が含まれている。なお、上書きとは、導体パターン2bの形状を保存したまま、導体パターン2bが配置される部分を導体パターン2aと置き換えること、すなわち導体パターン2bの穴の部分が導体パターン2aによって潰されないようにすることをいう。
これにより、放射器2の形状を自己相似図形とすることが可能となり、外側を回る電流経路を長くすることが可能となる。このため、広帯域アンテナの小型化を可能としつつ、広帯域化を図ることが可能となるとともに、導体パターン2aと相似な導体パターン2bを円周上に配置することにより、群遅延特性を平坦化することができる。
また、導体パターン2bの少なくとも一部は、導体パターン2a上に重ねて配置することが好ましく、導体パターン2a、2bの重なり部分の面積は、導体パターン2a、2bの内側をそれぞれ塗り潰した時に、塗り潰された導体パターン2bの面積の20〜80%の範囲内であることが好ましい。また、導体パターン2a、2bの形状は、円環、楕円または繭型などの閉曲線であることが好ましい。これにより、放射器2の形状に鋭角部分が発生することを抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、多重反射を低減することを可能として、位相特性の劣化を抑制することができる。このため、超短時間パルスの伝送において、パルス波形の歪みを抑制し、通信を効率よく行うことを可能として、UWB通信の品質を向上させることができる。
また、導体パターン2bの少なくとも一部は、導体パターン2a上に重ねて配置することが好ましく、導体パターン2a、2bの重なり部分の面積は、導体パターン2a、2bの内側をそれぞれ塗り潰した時に、塗り潰された導体パターン2bの面積の20〜80%の範囲内であることが好ましい。また、導体パターン2a、2bの形状は、円環、楕円または繭型などの閉曲線であることが好ましい。これにより、放射器2の形状に鋭角部分が発生することを抑制しつつ、自己相似図形を生成することが可能となり、多重反射を低減することを可能として、位相特性の劣化を抑制することができる。このため、超短時間パルスの伝送において、パルス波形の歪みを抑制し、通信を効率よく行うことを可能として、UWB通信の品質を向上させることができる。
また、図1の広帯域アンテナでは、変換回数を1とし、導体パターン2aを複製して得られた導体パターン2bの個数nは8とした。これにより、放射器2の形状の複雑化を抑制しつつ、放射器の形状を自己相似図形とすることが可能となる。このため、広帯域アンテナの設計を容易に行うことが可能となるとともに、広帯域アンテナ作成時における加工精度を緩和すること可能となる。
また、放射器2およびグランドプレーン3を基板1の同一面上に配置することにより、複雑な立体構造を不要として、プリント基板等にプリントパターンとして広帯域アンテナを実装することが可能となる。このため、広帯域アンテナの実装を容易化することが可能となり、コスト増を抑制しつつ、広帯域アンテナの群遅延特性を平坦化することが可能となるとともに、小型化および広帯域化を図ることが可能となる。
なお、図1のアンテナを3.1GHz〜10.6GHzのUWB通信用として用いた場合の好ましい寸法諸元を表1に示す。
ただし、表1の例では、導体パターン2aをイニシエータ(変換の元となる最初の図形)I0とした。また、aは、導体パターン2aを縮小して導体パターン2bを生成する際の縮小率、rは、導体パターン2bを円周上に配置する際の円の半径である。また、hは、UWB帯域の下限(3.1GHz)と上限(10.6GHz)との相乗平均周波数(5.732GHz)の電磁波の波長(52.337mm)の四分の一、すなわち、13.08mmである。また、イニシエータI0の外半径roは、hで規格化された値を示す。表1より、放射器の高さすなわちアンテナのサイズは、UWB帯域の下限周波数の電磁波の波長の四分の一(24.2mm)よりはるかに小さくすることができる。なお、本実施形態に係る広帯域アンテナでは、周波数特性が平坦であるため、表1に示した寸法諸元の±20%程度の範囲内であれば、十分な性能を得ることができる。
図2は、図1の広帯域アンテナのSパラメータS11特性を説明する図である。なお、図3のSパラメータS11特性では、図1の広帯域アンテナの規格化インピーダンスを50Ωとした。
図2において、図2のプロットK1が図1の広帯域アンテナのSパラメータS11特性を示す。なお、同図のプロットK2は、放射器2として図9のパターンを用いた場合の広帯域アンテナのSパラメータS11特性を比較して示したものである。図2から判るように、図1の広帯域アンテナでは、広い周波数範囲に渡り良好なSパラメータS11特性を得ることができる。
図2において、図2のプロットK1が図1の広帯域アンテナのSパラメータS11特性を示す。なお、同図のプロットK2は、放射器2として図9のパターンを用いた場合の広帯域アンテナのSパラメータS11特性を比較して示したものである。図2から判るように、図1の広帯域アンテナでは、広い周波数範囲に渡り良好なSパラメータS11特性を得ることができる。
図3は、図1の広帯域アンテナの水平面すなわち図1の断面a−a´および基板面に垂直に交わる面内の放射パターン特性を説明する図、図4は、図1の広帯域アンテナの垂直面内すなわち図1の断面a−a´を含む面内の放射パターン特性を説明する図である。なお、この放射パターンはオムニディレクショナル特性である。
図3および図4において、放射パターンは帯域内において周波数によらずほぼ一様であり、非常に良好な広帯域特性を示すことが判る。また、指向性パターンは水平面内において無指向性であり、周波数特性をほとんど持たないことが判る。
図3および図4において、放射パターンは帯域内において周波数によらずほぼ一様であり、非常に良好な広帯域特性を示すことが判る。また、指向性パターンは水平面内において無指向性であり、周波数特性をほとんど持たないことが判る。
また、アンテナサイズは、突起部までの1.07hであり、これは帯域下限周波数の波長の約1/7であり、非常に小型である。このため、フェーズセンターのずれが少なく、良好な位相特性(群遅延特性)を得られることが判る。
なお、上述した本実施形態では、特定の寸法で特定の周波数での特性を例示しているが、これに限られるものではない。よく知られているように、マックスウェルの方程式は、電磁波の波長により規格化すれば同一の方程式となるため、使用する波長に比例して(すなわち、周波数に反比例して)アンテナ寸法を調整すれば、同一の特性を得ることができる。
なお、上述した本実施形態では、特定の寸法で特定の周波数での特性を例示しているが、これに限られるものではない。よく知られているように、マックスウェルの方程式は、電磁波の波長により規格化すれば同一の方程式となるため、使用する波長に比例して(すなわち、周波数に反比例して)アンテナ寸法を調整すれば、同一の特性を得ることができる。
以下、本発明の実施形態に係る放射器形状の生成方法を一般化して説明する。
図5(A)〜図5(D)は、モノポールアンテナの構成例を示す平面図である。
図5(A)において、線状放射器12およびグランドプレーン13が同一面上に配置されている。また、線状放射器12とグランドプレーン13との間には、給電点14、15がそれぞれ設けられている。ここで、図1の広帯域アンテナは図5(A)に示すようなモノポールアンテナの一種であり、モノポールアンテナでは放射器12の形状が太いほど、周波数特性が広くなることが知られている。
図5(A)〜図5(D)は、モノポールアンテナの構成例を示す平面図である。
図5(A)において、線状放射器12およびグランドプレーン13が同一面上に配置されている。また、線状放射器12とグランドプレーン13との間には、給電点14、15がそれぞれ設けられている。ここで、図1の広帯域アンテナは図5(A)に示すようなモノポールアンテナの一種であり、モノポールアンテナでは放射器12の形状が太いほど、周波数特性が広くなることが知られている。
また、図5(B)において、円盤放射器22およびグランドプレーン23が同一面上に配置されている。また、円盤放射器22とグランドプレーン23との間には、給電点24、25がそれぞれ設けられている。
また、図5(C)において、円環放射器32およびグランドプレーン33が水平面上に配置されている。また、円環放射器32とグランドプレーン33との間には、給電点34、35がそれぞれ設けられている。
また、図5(C)において、円環放射器32およびグランドプレーン33が水平面上に配置されている。また、円環放射器32とグランドプレーン33との間には、給電点34、35がそれぞれ設けられている。
ここで、図5(A)の線状放射器12の代わりに、図5(B)の円盤放射器22を用いた場合や図5(C)の円環放射器32を用いた場合には、図5(A)の線状放射器12と比較して、SパラメータS11特性および放射パターンとも周波数帯域を広げることができる。
また、図5(D)において、二重円環放射器42およびグランドプレーン43が水平面上に配置されている。また、二重円環放射器42とグランドプレーン43との間には、給電点44、45がそれぞれ設けられている。なお、二重円環放射器42は、異なるサイズの円環が複数個並列に繋がれたものである。
また、図5(D)において、二重円環放射器42およびグランドプレーン43が水平面上に配置されている。また、二重円環放射器42とグランドプレーン43との間には、給電点44、45がそれぞれ設けられている。なお、二重円環放射器42は、異なるサイズの円環が複数個並列に繋がれたものである。
図6は、図5(A)〜図5(D)の各アンテナパターンのSパラメータS11特性を説明する図である。なお、放射器12、22、32、42の高さ(グランドプレーン13、23、33、43の上端からそれぞれ計った高さ)はすべて1.14hに統一した。
図6において、プロットK11〜K14は、図5(B)の円盤放射器22、図5(C)の円環放射器32、図5(A)の線状放射器12および図5(D)の二重円環放射器42のSパラメータS11特性をそれぞれ示す。
図6において、プロットK11〜K14は、図5(B)の円盤放射器22、図5(C)の円環放射器32、図5(A)の線状放射器12および図5(D)の二重円環放射器42のSパラメータS11特性をそれぞれ示す。
図6から判るように、円盤放射器22では広い帯域特性を示すが、反射率が大きく効率が悪い。また、円環放射器22では、特定の周波数での放射が強くなる。これらの形状の放射器22、32では、UWBに使用できるほど帯域が十分広くないことが判る。
また、図5(D)のように異なるサイズの円環を2個、例えば大きさ1:2の円環を2個並列に接続し二重円環放射器42とし広帯域化を狙っても、図6から広帯域化にはほとんど効果がないことが分かる。
また、図5(D)のように異なるサイズの円環を2個、例えば大きさ1:2の円環を2個並列に接続し二重円環放射器42とし広帯域化を狙っても、図6から広帯域化にはほとんど効果がないことが分かる。
一方、以下のような変換Tにより円環を自己相似的に繰り返し重ねることにより得られる図形を放射器とすると、良好な周波数特性を得ることができた。すなわち、イニシエータをI0とすると、イニシエータI0に変換Tをn回だけ施して得られた図形Inを放射器形状として使用する。
ここで、i番目の図形をIiとすると、
Ii+1=TIi
である。ただし、Tは
ここで、i番目の図形をIiとすると、
Ii+1=TIi
である。ただし、Tは
である。
ここで、M(x,y)は図形をx方向、y方向にそれぞれ(x、y)移動する変換、S(a)は図形をa倍にサイズ変更する変換であり、*は2つの変換の結合を表す。すなわち、Σ記号の項は、与えられた図形をa倍にサイズ変換し(a<1のときは縮小し)、そ
れを半径rの円周上にn個等間隔に並べることを意味する。最後の項の1は恒等変換であり、元の図形と重ね合わせられることを示す。なお、元の図形との重ね合わせの結果、Iiの内部(穴)が元の図形によって潰れないようにするため、Σの項を上書きするものと
する。
ここで、M(x,y)は図形をx方向、y方向にそれぞれ(x、y)移動する変換、S(a)は図形をa倍にサイズ変更する変換であり、*は2つの変換の結合を表す。すなわち、Σ記号の項は、与えられた図形をa倍にサイズ変換し(a<1のときは縮小し)、そ
れを半径rの円周上にn個等間隔に並べることを意味する。最後の項の1は恒等変換であり、元の図形と重ね合わせられることを示す。なお、元の図形との重ね合わせの結果、Iiの内部(穴)が元の図形によって潰れないようにするため、Σの項を上書きするものと
する。
このような変換Tにより得られる図形を放射器の形状とすることにより、広帯域アンテナの小型化をおよび広帯域化を図ることを可能としつつ、群遅延特性を平坦化することができる。
図7は、本発明の第2実施形態に係る広帯域アンテナの放射器形状の生成方法の具体例を示す平面図である。
図7は、本発明の第2実施形態に係る広帯域アンテナの放射器形状の生成方法の具体例を示す平面図である。
図7(A)において、イニシエータI0として外半径=1、内半径=0.75の円環S1を用いた。そして、r=1、n=8、a=0.25の場合について、円環S1に対して変換Tを施すことにより、図7(A)の円環S1上に円環S2が上書きされた図7(B)の変換図形I1を得た。
また、円環S2に対して変換Tを施すことにより、図7(B)の円環S1、S2上に円環S3が上書きされた図7(C)の変換図形I2を得た。さらに、円環S3に対して変換Tを施すことにより、図7(C)の円環S1、S2、S3上に円環S4が上書きされた図7(D)の変換図形I3を得た。
また、円環S2に対して変換Tを施すことにより、図7(B)の円環S1、S2上に円環S3が上書きされた図7(C)の変換図形I2を得た。さらに、円環S3に対して変換Tを施すことにより、図7(C)の円環S1、S2、S3上に円環S4が上書きされた図7(D)の変換図形I3を得た。
ここで、縮小率aが小さいと、変換Tを繰り返して得られた図形は急激に微細化する。一方、波長に対しあまり細かい構造はアンテナ特性に影響がない。このため、変換回数はn=8の時には、1回で十分である。
また、図7(E)において、円環S1´上に円環S2´が上書きされ、円環S2´に円環S3´が上書きされている。なお、図7(E)の円環S1´〜S3´の配置関係は、図7(C)の円環S1〜S3の配置関係と同様であり、図7(E)の形状は、円環S1´〜S3´の線幅を一定としたものである。これにより、変換Tの繰り返しにより円環S1´〜S3´の線幅が急激に細くなることを防ぐことが可能となり、必要なアンテナ特性を維持しつつ、アンテナ加工を容易化することが可能となる。
また、図7(E)において、円環S1´上に円環S2´が上書きされ、円環S2´に円環S3´が上書きされている。なお、図7(E)の円環S1´〜S3´の配置関係は、図7(C)の円環S1〜S3の配置関係と同様であり、図7(E)の形状は、円環S1´〜S3´の線幅を一定としたものである。これにより、変換Tの繰り返しにより円環S1´〜S3´の線幅が急激に細くなることを防ぐことが可能となり、必要なアンテナ特性を維持しつつ、アンテナ加工を容易化することが可能となる。
図8は、本発明の第3〜第7実施形態に係る広帯域アンテナの放射器形状を例示する平面図である。なお、図8(A)〜(D)の放射器形状は、以下の表2の諸元に基づいてそれぞれ生成した。
図8(A)において、n=3の場合は、シェルピンスキー図形と似たような構造を持ち、特性もそれに近くなる。しかし、図8(A)の図形では、イニシエータI0が円環であるため、イニシエータI0の持つ広帯域特性が現れ、より好ましいアンテナ特性を得ることができる。なお、(1)式で示される変換Tを行うと、図8(A)の上下逆の図形が得られるが、図8(A)では、給電点が下にあると仮定して見やすいように反転して示してある。
また、図8(B)、(C)において、rの値をイニシエータI0の外径roより小さくすることにより、変換の繰り返し毎に図形が内側に出張る図形を生成することができる。また、図8(D)において、rの値をイニシエータI0の外径roより大きくすることにより、変換の繰り返し毎に図形が外側に出張る図形を生成することができる。ここで、図8(D)の図形の方が、外側を回る電流経路を長くすることが可能となり、図8(B)、(C)の図形より良好なアンテナ特性を得ることができる。
また、rを適宜調整することにより、図8(E)に示すように、変換を繰り返しても外側にも内側にも出張らず、穴の部分のみがイニシエータI0に空いた図形も作ることができる。これらの場合も含めて比較すると、外周辺の長さが一番長くなる図8の(A)、(D)の形が最も小型化に適している。
なお、広帯域アンテナの放射器形状としては、図8(A)〜(E)のどの図形を用いても良い。ただし、帯域3.1GHz〜10.6GHzのUWB用アンテナとしては、表1に示す諸元の時が良い特性を示すようである。
なお、広帯域アンテナの放射器形状としては、図8(A)〜(E)のどの図形を用いても良い。ただし、帯域3.1GHz〜10.6GHzのUWB用アンテナとしては、表1に示す諸元の時が良い特性を示すようである。
また、ここで例示しているアンテナの誘電体基板の厚さは2mm以下、非誘電率は4程度であるが、基板の厚さは極端に厚くない限り、特性上に大きな差はない。また、基板の比誘電率を低くすることにより、広域側のアンテナ特性を向上させることができる。
図9は、本発明の第8実施形態に係る広帯域アンテナの放射器形状を示す平面図である。
図9は、本発明の第8実施形態に係る広帯域アンテナの放射器形状を示す平面図である。
図9において、放射器2´の形状は、図1の放射器2の形状に対して、高さを一定としたまま、横方向にb倍に拡大または縮小されている。なお、この図9では、b=0.8の場合を例示している。これにより、SパラメータS11の特性を改善することができる。この様子を図2のプロットK2に示す。すなわち、横方向に縮小しない図1の放射器2に比較し、横方向の縮小された放射器2´では広帯域側を伸ばすことができ、特性を改善することができる。ただし、放射器2、2´の高さは同じなので、低域での特性はほとんど同じである。
図10(A)は、本発明の第9実施形態に係る広帯域アンテナの概略構成を示す平面図、図10(B)は、図10(A)のb−b´線で切断した断面図である。
図10において、広帯域アンテナには、基板111、放射器112、グランドプレーン113およびマイクロストリップライン116が設けられている。ここで、放射器112およびマイクロストリップライン116は、基板111の一方の面に配置され、放射器112はマイクロストリップライン116に接続されている。また、グランドプレーン113は、放射器112が配置された基板面と対向する面に配置されるとともに、マイクロストリップライン116は、基板111の裏面に引き出されている。そして、グランドプレーン113とマイクロストリップライン116には、給電点114、115がそれぞれ設けられ、マイクロストリップライン116を介して放射器112に給電することができる。なお、マイクロストリップライン116の幅は、基板111の誘電率と厚さにより決めることができ、規格化インピーダンスが1になるように調整することができる。
図10において、広帯域アンテナには、基板111、放射器112、グランドプレーン113およびマイクロストリップライン116が設けられている。ここで、放射器112およびマイクロストリップライン116は、基板111の一方の面に配置され、放射器112はマイクロストリップライン116に接続されている。また、グランドプレーン113は、放射器112が配置された基板面と対向する面に配置されるとともに、マイクロストリップライン116は、基板111の裏面に引き出されている。そして、グランドプレーン113とマイクロストリップライン116には、給電点114、115がそれぞれ設けられ、マイクロストリップライン116を介して放射器112に給電することができる。なお、マイクロストリップライン116の幅は、基板111の誘電率と厚さにより決めることができ、規格化インピーダンスが1になるように調整することができる。
また、放射器112には、導体パターン112a、112bが設けられている。そして、放射器112の形状には、導体パターン112aを縮小してn個だけ複製し、その複製された導体パターン112bを円周上に等間隔に配置し、その円周上に配置された導体パターン112bを導体パターン112aに上書きする変換を有限回行って得られる図形が含まれる。
ここで、放射器112が配置された基板面と対向する面にグランドプレーン113を配置することにより、放射器112が配置された基板面の反対側から給電を行うことが可能となる。このため、放射器112が配置された基板111をプリント基板と共用することが可能となり、放射器112が配置された基板面およびグランドプレーン面に電子部品などを配置することを可能として、アンテナが搭載された通信装置の小型化を図ることができる
なお、図10の広帯域アンテナの特性も図3乃至図5に示すものと同じであり、UWB通信用として良好なアンテナ特性を得ることができる。
なお、図10の広帯域アンテナの特性も図3乃至図5に示すものと同じであり、UWB通信用として良好なアンテナ特性を得ることができる。
図11は、本発明の第10実施形態に係る広帯域アンテナの概略構成を示す斜視図である。
図11において、広帯域アンテナには、放射器122およびグランドプレーン123が設けられ、放射器122はグランドプレーン123に対して垂直に配置されている。また、放射器122とグランドプレーン123には、給電点124、125がそれぞれ設けられ、放射器122への給電はグランドプレーン123の裏側から同軸ケーブルを介して行うことができる。ここで、放射器122には、導体パターン122a、122bが設けられ、導体パターン122a、122bの形状は、円環をイニシエータI0として上記に説明したような方法で作成した自己相似図形とすることができる。
図11において、広帯域アンテナには、放射器122およびグランドプレーン123が設けられ、放射器122はグランドプレーン123に対して垂直に配置されている。また、放射器122とグランドプレーン123には、給電点124、125がそれぞれ設けられ、放射器122への給電はグランドプレーン123の裏側から同軸ケーブルを介して行うことができる。ここで、放射器122には、導体パターン122a、122bが設けられ、導体パターン122a、122bの形状は、円環をイニシエータI0として上記に説明したような方法で作成した自己相似図形とすることができる。
ここで、グランドプレーン123に対して放射器122を垂直に配置することにより、放射器122をグランドプレーン123と反対側に置くことができる。このため、回路が発するノイズ等の放射器122への回りこみの影響を低減することができ、通信品質を向上させることができる。特に、受信アンテナとして使う場合に効果が大きい。なお、図11の広帯域アンテナの特性は、図1および図10の広帯域アンテナと同様の特性を得ることができる。
このように、上述した広帯域アンテナは、小型で構造が簡単でかつ、十分な広帯域特性を示し、特に、SパラメータS11に代表されるポート特性のみでなく、放射パターンや位相特性(群遅延特性)についても平坦な広帯域特性を示し、UWB通信において実用性が高いものである。このため、上述した広帯域アンテナを無線PAN(Personal Area Network)などに適用することにより、通信装置の小型化を図りつつ、数m程度の近距離において数百Mbpsの高速通信を実現することができる。
1、111 基板、2、2´、12、22、32、42、112、122 放射器、2a、2b、112a、112b、122a、122b 導体パターン、3、13、23、33、43、113、123 グランドプレーン、4、5、14、15、24、25 、34、35、44、45、114、115、124、125 給電点、51〜54、51´〜53´ 円環、116 マイクロストリップライン
Claims (12)
- 放射器の形状が、2次元平面図形を縮小して得られた図形を円周上に配置する操作と、その配置された部分を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形であることを特徴とするアンテナ。
- 放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、
前記放射器の形状は、2次元平面図形を縮小する操作と、前記縮小された図形をn(nは1以上の整数)個だけ複製する操作と、前記複製された図形を円周上に配置する操作と、前記円周上に配置された図形を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形であることを特徴とするアンテナ。 - 前記グランドプレーンは前記放射器と同一基板上に置かれていることを特徴とする請求項2記載のアンテナ。
- 前記グランドプレーンは前記放射器が配置された基板面と対向する面に配置され、前記放射器に接続されたマイクロストリップラインを備えることを特徴とする請求項2記載のアンテナ。
- 前記グランドプレーンは前記放射器の面と直交して置かれていることを特徴とする請求項2記載のアンテナ。
- 前記円周上に配置された図形は、少なくとも一部が元の図形と重なるように配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のアンテナ。
- 前記重なり部分の面積は、前記円周上に配置された縮小図形の面積の20〜80%の範囲内であることを特徴とする請求項6記載のアンテナ。
- 前記2次元平面図形は、円環、楕円または繭型であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のアンテナ。
- 放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、
前記放射器の形状は、2次元平面図形を縮小する操作と、前記縮小された図形をn(nは1以上の整数)個だけ複製する操作と、前記複製された図形を円周上に配置する操作と、前記円周上に配置された図形を元の図形に上書きする操作とを含む変換を有限回行って得られる図形をさらに横方向に縮小または拡大して得られる図形であることを特徴とするアンテナ。 - 前記変換回数は1であり、複製個数nは8であることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項記載のアンテナ。
- 放射器とグランドプレーンとを含むアンテナにおいて、
前記放射器の形状が、第1の円環と、前記第1の円環を縮小して第(N−1)の円環と電磁的に結合可能なように円周上に配置された第Nの円環(Nは2以上の連続した値をとる整数)とを備えることを特徴とするアンテナ。 - 請求項1〜11のいずれか1項記載のアンテナを備えることを特徴とする通信装置。
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