JP2005305584A - アーム機構運動解析装置 - Google Patents

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幸裕 高野
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川崎  哲治
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裕之 立川
Takashi Aihara
隆司 藍原
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Abstract

【課題】 負荷が取り付け可能で且つ柔軟な構成部材から成るアーム機構の運動を、誰もが経験や勘に頼らず、必要最小限のパラメータを入力することにより、より少ない演算量で有限要素法と同等の解析精度にて解析することができ、これによって解析時の資源と時間の無駄使いを防止すること。
【解決手段】 パラメータ入力部102において、アームのヤング率Eと、アームの断面2次モーメントIと、アーム長Lと、負荷の質量mと、アームの質量maとをパラメータとして入力し、これを用いて固有振動数演算部104が固有振動数fを計算する。つまり、負荷の重心回りの慣性モーメントJ0と、アームの重心回りの慣性モーメントJaとを削除したJaLL=mL2+ma(L/2)2の数式から等価質量JaLLを求め、この等価質量JaLLと、kθ=4EI/3Lのバネ定数kθとを、f=(1/2π)√(kθ/JaLL)の数式に当てはめて固有振動数fを計算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロボットにおいて、柔軟な構成部材から成るアーム機構の運動をシミュレーションするアーム機構運動解析装置に関する。
従来、アーム機構等の機構系の設計では機構を構成しているリンク部材は剛体と考え、その挙動を解析していた。しかし、最近では機構系の軽量化を図るための要求からリンク部材の剛性が十分でなくなり、剛体と考えられない場合がでてきている。また、高速・高精度の位置決めを行うための要求も強く、これまで無視してきた微小振動を考慮しなければならなくなっている。これらの要求に答えるためにリンク部材の柔軟性を考慮した振動の解析が必要となってきている。
また、機構系の振動を解析する場合には複雑に絡む要因の中から、主要因だけを抜き出して出来るだけ簡単な低自由度のモデルで、尚且つ出来れば線形のモデルを構築していた。具体的には、図7に示すように、例えば、実際の機構として片持ち梁1の先端におもり2を取り付けたときの振動モデルは、図8に示すように梁1とおもり2との質量によって決定されると同等の等価質量を持つ剛体マス要素3と、その振動特性を表すバネ要素4と、減衰要素5とによって構成される振動モデルとして振動現象をモデル化し、この運動方程式を計算することで振動現象を解析していた。
しかしながら、その解析手法では、実際の機構が簡単な場合には振動現象を同等に再現可能であるが、機構が複雑な形状の場合や、実際の解析対象の境界条件(例えば、リンク機構の拘束条件やアーム機構にかかる荷重条件)が複雑である場合には、振動現象を再現することが難しいので、実機との誤差が大きい解析結果となってしまう。これを補うため、実験とその観測によりモデルの修正が必要となるので、多大な時間を浪費していた。また、実際の機構形状は複雑であるため、あらゆる機構形状をこの手法を用いてモデル化する(形状を入力する)ことは不可能に近い。
このため、最近では後述で説明する有限要素法という解析手法が手離し難い有力な解析手法として定着しつつある。これは、解析対象の形状をそのままデータとして入力するだけで、特別の習練を必要とせず、誰にでも簡単に振動現象を計算することが可能であり、かつ、精度の高い解析を行うことが可能となっている。また、この解析手法を用いた機構システムシミュレーションプログラムが多く市販されており、より汎用性を持ち、より使い易く、手軽に振動現象を解析できる環境が整っている。
有限要素法は、図7に示した実際の機構に関しては、図9に示したように形状を各要素6に分割し、且つ、境界条件7を設定することで、その各要素6を形成する節点8毎に変位や応力を計算するものである。
この種の従来の解析装置として、例えば非特許文献1に記載のものがある。
広島県立東部工業技術センター研究報告No.13(2000)「機械の動的評価と信頼性技術に関する研究」
上述した従来のアーム機構の運動を解析する手法において、有限要素法を用いるモデル化手法では、あらゆる機構形状をモデル化することが容易である。しかし、その様々な解析対象に対応するため、市販プログラムには多くの計算機能が付加され、また、使い易さを重視しているため多くのGUI(Grgp11ical User Interface)機能を有している。この結果、プログラムが大きくなり、且つ、解析対象を容易に入力可能であるが故にモデルが複雑になり(当然、データ数も多くなり)、無駄に計算を繰返すという資源と時間の無駄使いを招くという問題がある。
また、資源と時間の無駄使いを防ぐために、モデルをできるだけ簡略化して有限要素法による解析が行われる場合が多い。しかし、前述の通り機構が複雑になると実機構をどの様に簡略化するかは、多くの場合、経験と解析者の勘に頼るところが多いので、有限要素法を用いたとしても誰もが容易に解析を行うことができないという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、負荷が取り付け可能で且つ柔軟な構成部材から成るアーム機構の運動を、誰もが経験や勘に頼らず、必要最小限のパラメータを入力することにより、より少ない演算量で有限要素法と同等の解析精度にて解析することができ、これによって解析時の資源と時間の無駄使いを防止することができるアーム機構運動解析装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1によるアーム機構運動解析装置は、移動自在な移動手段に一端が可動自在に取り付けられた柔軟な機構部材から成るアームと、このアームの先端に取り付けられた負荷とから構成され、移動手段の移動によって振動するアーム機構の固有振動数を演算するアーム機構運動解析装置において、アーム機構材料特性と、アーム機構断面形状特性と、アーム機構長さと、アーム負荷質量とを入力して前記固有振動数を演算することを特徴としている。
この構成によれば、アーム機構材料特性と、アーム機構断面形状特性と、アーム機構長さと、アーム負荷質量とを入力して前記固有振動数を演算するようにしたので、負荷の重心回りの慣性モーメントと、アームの重心回りの慣性モーメントとを用いないで固有振動数を計算するようにした。この場合、上記双方の慣性モーメントを用いないが、その計算結果である固有振動数の解析誤差は7%程度となり、現実的にツールとして使用するに耐えうる解析誤差(10%以内)を満足している。しかも、上記双方の慣性モーメントを用いないので、それら慣性モーメントを用いる場合に比べ固有振動数の計算負荷を大幅に削減することができる。
また、アーム機構運動解析に必要となる入力値を経験不要な項目に絞り込んで入力することができるので、シミュレーションツールであるアーム機構運動解析装置を使用する解析者のスキルによらずに、誰でも簡単に簡易的モデルでの解析が可能となる。
また、本発明の請求項2によるアーム機構運動解析装置は、請求項1において、前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、断面2次モーメントを直接入力することを特徴としている。
この構成においても、シミュレーションツールであるアーム機構運動解析装置を使用する解析者のスキルによらずに、誰でも簡単に簡易的モデルでの解析が可能となる。
また、本発明の請求項3によるアーム機構運動解析装置は、請求項1において、前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、入力されたアームの断面形状と断面形状寸法とから断面2次モーメントを求めることを特徴としている。
この構成によれば、アーム機構運動解析に必要となる断面2次モーメントを、該当アームの断面形状と断面形状寸法とを指定することによって断面2次モーメントを入力することができるので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力が容易となる。
また、本発明の請求項4によるアーム機構運動解析装置は、請求項1において、前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、各種アームの断面形状と当該断面形状の断面2次モーメントとを対応付けて記憶しておき、指定された断面形状に対応付けられた断面2次モーメントを選択することを特徴としている。
この構成によれば、アーム機構運動解析に必要となる断面2次モーメントを、該当アームの断面形状を指定することによって断面2次モーメントを入力することができるので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力がより容易となる。
また、本発明の請求項5によるアーム機構運動解析装置は、請求項1において、前記アーム機構材料特性としてアーム機構材料のヤング率を用い、ヤング率を直接入力することを特徴としている。
この構成によれば、アーム機構運動解析に必要となるヤング率を直接入力するので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力が容易となる。
また、本発明の請求項6によるアーム機構運動解析装置は、請求項1において、前記アーム機構材料特性としてアーム機構材料のヤング率を用い、各種アームの材料名と当該材料のヤング率とを対応付けて記憶しておき、指定された材料名に対応付けられたヤング率を選択することを特徴としている。
この構成によれば、アーム機構運動解析に必要となるヤング率を、該当アームの材料名を入力することによって選択可能としたので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力がより容易となる。
以上説明したように本発明のアーム機構運動解析装置によれば、負荷が取り付け可能で且つ柔軟な構成部材から成るアーム機構の運動を、誰もが経験や勘に頼らず、必要最小限のパラメータを入力することにより、より少ない演算量で有限要素法と同等の解析精度にて解析することができ、これによって解析時の資源と時間の無駄使いを防止することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るアーム機構運動解析装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すアーム機構運動解析装置100は、パラメータ入力部(入力手段又は指定手段)102と、固有振動数演算部(演算手段)104と、パラメータ選択部(第1及び第2の選択手段)106と、パラメータDB(データベース:第1及び第2の記憶手段)108と、表示部(表示手段)110とを備え、これら要素をバス接続して構成したシミュレーションツールである。
このアーム機構運動解析装置100によって、その運動が解析される解析対象のアーム機構の構成を、図2に概念的に表す。
図2に示すアーム機構50は、ベース12に矢印13で示すように移動自在に取り付けられた移動手段の一例であるステージ11と、このステージ11に一端が可動自在に取り付けられた柔軟な棒状の構成部材から成るアーム10と、このアーム10の先端に取り付けられたコ字形状の負荷9とから構成され、ベース12に対するステージ11の移動によってアーム10が作業空間を移動できるようになっている。
このアーム機構50は、図3に示す通り、ステージ11によって、アーム10を矢印13方向に移動させた場合にアーム10の剛性が十分でない場合には、仮想的な点14を回転中心として微小振動15が発生し、タクト時間の短縮や高精度なアーム位置決めを行う場合に不都合となる。このため、負荷9が先端に取り付けられたアーム10の振動解析が必要となっている。
そこで、本実施の形態では、上記の柔軟な構成部材から成るアーム10のモデルを、図4に示すように1つのバネ16で剛体10a,10bを連結して構成し、このバネ特性によってアーム機構50の振動特性のモデル化を図っている。
ここでは、アーム機構50の振動特性を表す重要なパラメータであるアーム機構50の固有振動数の解析に関して説明する。
通常、上記のモデルの場合は、下式(1)によって、柔軟な構成部材から成るアーム10を有するアーム機構50の固有振動数fを正確に計算することができる。但し、その説明には図5を参照する。
固有振動数f=(1/2π)√(kθ/JaLL) …(1)
バネ定数kθ=4EI/3L
等価質量JaLL=J0+Ja+mL2+ma(L/2)2
ここで、
E:アームのヤング率
I:アームの断面2次モーメント(アーム断面の形状によって変わる曲げ・たわみ等の変形し易さの度合を数値的に表現したもの)
L:アーム長
J0:負荷の重心17回りの慣性モーメント
Ja:アームの重心18回りの慣性モーメント
m:負荷の質量
ma:アームの質量
である。
ところで、実際のアーム機構は、図2に示したアーム機構50のように単純な機構ではなく、複雑な形状をしているために正確にその形状に係わる値を入力することは不可能であり(特に先端負荷9の部分)、このようなケースの場合、式(1)では正確に固有振動数fを計算することは困難であった。また、負荷9の部分は新たに搬送物体(図示せず)を保持可能となっているため、負荷9が搬送物体を保持した場合も実際の振動を解析する際の誤差要因となっている。
本実施の形態では、アーム機構50の振動特性であるアーム機構50の固有振動数fを、アーム機構材料特性(アーム10のヤング率E)と、アーム機構断面形状特性(アーム10の断面2次モーメントI)と、アーム機構長さ(アーム長L)と、アーム負荷質量(アーム10の先端負荷9の質量m及びアーム10の質量ma)とを、パラメータとしてアーム機構運動解析装置100に入力することによって、固有振動数fを計算するようにした。即ち、上式の等価質量が、JaLL=mL2+ma(L/2)2となるように入力パラメータを制限するようにした。
このように入力パラメータから先端負荷の重心17回りの慣性モーメントJ0と、アームの重心18回りの慣性モーメントJaとを削除した根拠を、図6を参照して説明する。図6は、アーム機構50の各解析条件(計算負荷)と、その条件における実機との解析誤差との関係を示す図である。
図中、点19は、等価質量をJaLL=J0+Ja+mL2+ma(L/2)2とした厳密解の場合を示しており、計算負荷は最も高いが、解析誤差は4%程度と最も小さくなる。また、点20はアーム質量maのみを考慮して等価質量をJaLL=maとした場合を示しており、計算負荷は最も低いが、解析誤差は20%程度と最も大きくなる。
このような大小関係となる計算負荷と解析誤差との相関関係(曲線)22をもとに、本実施の形態の入力パラメータを、厳密解と解析精度とが略同等でありながら、計算負荷を低減できるように限定した。言い換えれば、破線23で示すように現実的にツールとして使用するに耐え得る解析誤差10%以内でありながら、計算負荷を低減できるように限定した。つまり、入力パラメータから慣性モーメントJ0とJaとを削除した。
このような削除によって、入力パラメータを厳密解の場合より絞ることによって等価質量を、JaLL=mL2+ma(L/2)2とした場合、図中の点21のように解析誤差は7%程度となり、計算負荷(計算時間)、解析誤差ともに実用的なレベルを満足している。即ち、現実的にツールとして使用するに耐えうる解析誤差(10%以内)を満足している。
このように定めたアーム10材料のヤング率Eと、アーム10の断面2次モーメントIと、アーム長Lと、アーム10の先端負荷9の質量mと、アーム10の質量maとの各パラメータを、解析者がパラメータ入力部102に入力すると、この入力された各パラメータが固有振動数演算部104へ出力される。
固有振動数演算部104は、各パラメータからバネ定数のkθ=4EI/3Lと、等価質量のJaLL=mL2+ma(L/2)2とを計算し、この計算されたkθとJaLLとを上式(1)に当てはめることによって、アーム機構50の固有振動数fを計算する。これによって、上述のように計算負荷(計算時間)、解析誤差ともに実用的なレベルを満足しながら固有振動数fが求められる。
また、断面2次モーメントIは、上述のように解析者がパラメータ入力部102に直接入力する方法(方法1)と、アーム10の断面2次モーメントIの計算に必要なアーム10の断面形状及び断面形状寸法をパラメータ入力部102により入力する方法(方法2)と、アーム10の断面形状をパラメータDB108から選択して入力する方法(方法3)とがある。
方法2について説明する。パラメータDB108には、アーム10の円形、四角形、六角形などの各種断面形状が記憶されている。
まず、解析者がパラメータ入力部102を操作することによって、パラメータDB108に記憶された各種断面形状を表示部110に表示させながら、該当アーム10の断面形状を指定する。次に、解析者がパラメータ入力部102を操作することによって、表示部110に表示させた当該断面形状の寸法を入力する。
断面2次モーメント演算部112は、指定された断面形状と、入力された当該断面形状の寸法とに基づいて当該断面形状の断面2次モーメントIを計算し、この計算された断面2次モーメントIを固有振動数演算部104へ出力する。
方法3について説明する。パラメータDB108には、各種アームの断面形状と、当該断面形状の断面2次モーメントIとが対応付けられて記憶されている。
解析者がパラメータ入力部102を操作することによって、パラメータDB108に記憶された断面形状を表示部110に表示させながら、該当アーム10の断面形状を指定する。この指定された断面形状に対応付けられた断面2次モーメントIがパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択され、固有振動数演算部104へ出力される。
なお、上記では、各種アームの断面形状と当該断面形状の断面2次モーメントIとが対応付けられて記憶されている場合を示したが、各メーカ標準のアームの形式等に対応付けて当該断面形状の断面2次モーメントIをパラメータDB108に記憶させておき、パラメータ入力部102を操作してメーカ名やアーム形式名を指定し、断面2次モーメントIをパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択し、固有振動数演算部104へ出力されるようにしてもよい。
ヤング率Eにおいても、解析者がヤング率Eの数値をパラメータ入力部102に直接入力する方法と、アーム10のヤング率EをパラメータDB108から選択して入力する方法とがある。
後者の方法について説明する。パラメータDB108には、各種アームの構成材料である鉄、銅、アルミニュウムなどの材料名と、当該材料のヤング率Eとが対応付けられて記憶されている。
解析者がパラメータ入力部102からアーム10の材料名を入力すると、この材料名に対応付けられたヤング率Eがパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択され、固有振動数演算部104へ出力される。
なお、上記では、アームの材料名と当該材料のヤング率Eとが対応付けられて記憶されている場合を示したが、各メーカ標準のアームの形式等に対応付けて当該アームの材料のヤング率EをパラメータDB108に記憶させておき、パラメータ入力部102を操作してメーカ名やアーム形式名を指定し、ヤング率Eをパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択し、固有振動数演算部104へ出力されるようにしてもよい。
更に上記に加え、各メーカ標準のアームの形式等に対応付けて、アーム長Lやアームの質量maもパラメータDB108に記憶させておけば、パラメータ入力部102を操作してメーカ名やアーム形式名を指定するだけで、当該アームの断面2次モーメントI、ヤング率E、アーム長L、アームの質量maを一括で選択することができるので、入力の手間を省くことができる。
以上説明したように本実施の形態のアーム機構運動解析装置100によれば、負荷の重心回りの慣性モーメントJ0と、アームの重心回りの慣性モーメントJaとを削除したJaLL=mL2+ma(L/2)2の数式から等価質量JaLLを求め、この等価質量JaLLを用いて固有振動数fを計算するようにした。この場合、双方の慣性モーメントJ0とJaを用いないが、その計算結果である固有振動数fの解析誤差は7%程度となり、現実的にツールとして使用するに耐えうる解析誤差(10%以内)を満足している。しかも、上記双方の慣性モーメントJ0とJaを用いないので、それらJ0とJaを用いる場合に比べ固有振動数fの計算負荷を大幅に削減することができる。
また、パラメータ入力部102において、アームのヤング率Eと、アームの断面2次モーメントIと、アーム長Lと、負荷の質量mと、アームの質量maとが、等価質量JaLLを計算するためのパラメータとして入力し、この入力パラメータを用いて固有振動数演算部104が固有振動数fを計算するようにした。
これによって、アーム機構運動解析に必要となる入力値を経験不要な項目に絞り込んで入力することができるので、シミュレーションツールであるアーム機構運動解析装置100を使用する解析者のスキルによらずに、誰でも簡単に簡易的モデルでの解析が可能となる。
また、パラメータDB108に、アーム機構50の構成要素である各種アームの断面形状と、当該断面形状の断面2次モーメントIとを対応付けて記憶しておき、この各種アームの断面形状を表示部110に表示し、この表示された各種アームの断面形状のうち任意の断面形状をパラメータ入力部102で指定し、この指定された断面形状に対応付けられた断面2次モーメントIをパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択するようにした。
これによって、アーム機構運動解析に必要となる断面2次モーメントIを、該当アームの断面形状を指定することによって断面2次モーメントIを入力することができるので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力がより容易となる。
また、パラメータDB108に、各種アームの各種断面形状を記憶しておき、各種断面形状を表示部110に表示させながら断面形状を指定し、この指定された断面形状の寸法をパラメータ入力部102から入力し、断面2次モーメント演算部112が、その指定された断面形状と入力された断面形状の寸法に基づいて断面2次モーメントIを計算するようにした。これによっても、断面2次モーメントIを容易な入力にて求めることができる。
また、パラメータDB108に、各種アームの材料名と、当該材料名の材料のヤング率Eとを対応付けて記憶し、パラメータ入力部102にて入力された材料名に対応付けられたヤング率Eをパラメータ選択部106によってパラメータDB108から選択するようにした。
つまり、アーム機構運動解析に必要となるヤング率Eを、該当アームの材料名を入力することによって選択可能としたので、アーム機構運動解析のためのパラメータ入力がより容易となる。また、ヤング率Eを直接入力する方法でもパラメータ入力を容易とすることができる。
本発明の実施の形態に係るアーム機構運動解析装置の構成を示すブロック図である。 上記実施の形態に係るアーム機構運動解析装置により運動が解析されるアーム機構の構成図である。 上記アーム機構のアーム剛性が十分でない場合に生じる不都合な微小振動の様子を示す図である。 上記アーム機構のアームが柔軟な構成部材から成る場合のアームのモデルを示す図である。 上記アーム機構の固有振動数の計算に必要なパラメータを表す図である。 上記アーム機構の各解析条件(計算負荷)と、その条件における実機との解析誤差との関係を示す図である。 従来の片持ち梁の先端におもりを取り付けたときの振動モデルを示す図である。 従来の剛体マス要素、バネ要素及び減衰要素によって構成される振動モデルを示す図である。 図7に示す振動モデルの振動を有限要素法によって計算する際の説明図である。
符号の説明
9 負荷
10a,10b 剛体
11 ステージ
12 ベース
16 バネ
50 アーム機構
100 アーム機構運動解析装置
102 パラメータ入力部
104 固有振動数演算部
106 パラメータ選択部
108 パラメータDB(データベース)
110 表示部
112 断面2次モーメント演算部

Claims (6)

  1. 移動自在な移動手段に一端が可動自在に取り付けられた柔軟な機構部材から成るアームと、このアームの先端に取り付けられた負荷とから構成され、移動手段の移動によって振動するアーム機構の固有振動数を演算するアーム機構運動解析装置において、
    アーム機構材料特性と、アーム機構断面形状特性と、アーム機構長さと、アーム負荷質量とを入力して前記固有振動数を演算する
    ことを特徴とするアーム機構運動解析装置。
  2. 前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、断面2次モーメントを直接入力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーム機構運動解析装置。
  3. 前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、入力されたアームの断面形状と断面形状寸法とから断面2次モーメントを求める
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーム機構運動解析装置。
  4. 前記アーム機構断面形状特性としてアーム機構の断面2次モーメントを用い、各種アームの断面形状と当該断面形状の断面2次モーメントとを対応付けて記憶しておき、指定された断面形状に対応付けられた断面2次モーメントを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーム機構運動解析装置。
  5. 前記アーム機構材料特性としてアーム機構材料のヤング率を用い、ヤング率を直接入力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーム機構運動解析装置。
  6. 前記アーム機構材料特性としてアーム機構材料のヤング率を用い、各種アームの材料名と当該材料のヤング率とを対応付けて記憶しておき、指定された材料名に対応付けられたヤング率を選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーム機構運動解析装置。
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