JP2005307746A - 排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルターの捕集PMを効率良く燃焼除去する排気浄化装置を提供する。
【解決手段】 エンジンの排気中に含まれる未燃成分を触媒作用により燃焼させる酸化触媒26と、この酸化触媒26の下流側に介装され排気中に含まれるスートを捕集するDPF(パティキュレートフィルター)25と、酸化触媒に導かれる未燃成分を増やすDPF25の強制再生を行う昇温手段とを備える排気浄化装置において、DPF25に堆積するスート堆積量を算出するスート堆積量算出手段と、DPF25の強制再生時に算出されるスート堆積量が閾値2より減少することを判定したらDPF25の強制再生を停止する強制再生停止手段とを備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ディーゼルエンジンの排気中に含まれる粒子状物質(Particulate Matter)を除去処理するための排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下PMと称する)の主成分は、炭素粒子(以下スートと称する)とミスト状HCである有機溶剤可溶成分(SOF)である。
近年、ディーゼルエンジンの排気中に含まれるPMを低減する排気浄化装置として、上流側から酸化触媒(DOC)とPMを捕集するフィルタ(DPF)が並んで設けられた連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、CR−DPFと称する)の開発が注目されている。このCR−DPFは、エンジンの排気中に含まれるPMをフィルタに捕集しつつ、その捕集PMを燃焼除去するものである。酸化触媒はフィルタの上流側に設けられ、酸化触媒において排気中に含まれるNOをNO2に変換することによりフィルタにおける捕集PMの比較的低い低温域で燃焼させることができる。また、酸化触媒における酸化反応熱によりフィルタを加熱する。
特許文献1に開示された排気浄化装置は、排圧センサで検出されるパティキュレートフィルター入口の排圧に基づいて、PM堆積量を推定する。排気温度センサにより検出される酸化触媒入口の排気温度を制御する等により、パティキュレートフィルターでPMがNO2とともに燃焼する燃焼速度を制御して、PM堆積量を所定の範囲内に調整するようになっている。
特許文献2に開示された排気浄化装置は、スートの推定堆積量を算出し、このスートの推定堆積量が所定値を超えたとき、強制再生条件が成立したものと判定し、昇温手段を作動させて強制再生が実施されるようになっている。
特開2002−21623号公報 特開2003−83031号公報
しかしながら、従来の排気浄化装置は、強制再生時にパティキュレートフィルターに堆積したスートをほとんど残らず燃焼させる制御を行っているため、強制再生時間が長くかかり、燃費、耐久性の面から改善の余地があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルターの捕集スートを効率良く燃焼除去する排気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明では、エンジンの排気中に含まれる未燃成分を触媒作用により燃焼させる酸化触媒と、この酸化触媒の下流側に介装され排気中に含まれるスートを捕集するパティキュレートフィルターと、酸化触媒に導かれる未燃成分を増やすパティキュレートフィルターの強制再生を行う昇温手段とを備えた排気浄化装置において、パティキュレートフィルターに堆積するスート堆積量を算出するスート堆積量算出手段と、パティキュレートフィルターの強制再生時に算出されるスート堆積量が閾値より減少することを判定したらパティキュレートフィルターの強制再生を停止する強制再生停止手段とを備えた。
本発明によると、パティキュレートフィルターの強制再生時にパティキュレートフィルターに堆積したスートを適度に残して燃焼させる制御を行っているため、パティキュレートフィルターの強制再生直後の運転時からスート捕集効率が高く維持され、スートがパティキュレートフィルターを通過して外部に排出されることを抑えられる。これは、パティキュレートフィルターはスートの堆積量が少ない状態よりも、スートがある程度堆積している状態の方がスートの捕集効率が高まることが確認されている(図4参照)。
そして、パティキュレートフィルターの強制再生時にスートの燃焼速度が高く維持されることにより強制再生時間が短くなり、燃費の低減、耐久性の向上がはかれる。これは、パティキュレートフィルターはスートの堆積量が少ない状態よりも、スートがある程度堆積している状態の方がスートの燃焼速度が高まることが確認されている(図3参照)。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1において、10はディーゼルエンジンであり、このエンジン10の吸気通路11にターボ過給機12のコンプレッサ12a、インタクーラ13、吸気絞り弁14が介装される。エンジン10の排気通路15にターボ過給機12のタービン12b、排気絞り弁16、CR−DPF17が介装される。図1において、21はEGR(排気還流)装置のEGRバルブである。
CR−DPF17は、酸化触媒26とDPF25とから構成される。排気通路15には酸化触媒26の下流側にDPF25が介装される。
DPF(パティキュレートフィルター)25は、ハニカム構造体に形成され、その格子状に区画される流路(セル)の入口と出口が交互に目封じされる。つまり、入口の目封じされる流路と出口の目封じされる流路とが交互に隣接され、これらを区画する多孔質の隔壁が排気の通過を許容するようになっている。この例においては、隔壁に捕集されるPMの燃焼可能な着火温度を低めに設定するため、触媒(プラチナ等)付きパティキュレートフィルターが採用される。
酸化触媒26は、酸化触媒と、この酸化触媒を担持するハニカム構造体とを備え、ハニカム構造体の格子状に区画される流路を通過する排気に含まれる未燃成分を酸化処理するものであり、酸化触媒における酸化反応熱によりDPF25が加熱されるとともに、排気中に含まれるNOをNO2に変換することによりDPF25におけるスートの酸化反応が促される。
エンジン10はコモンレール式燃料噴射装置22を備える。この燃料噴射装置22は、コモンレールに燃料を蓄圧する高圧ポンプと、このコモンレールを介して導かれる加圧燃料を各気筒に噴射する燃料噴射ノズルとを備え、この燃料噴射ノズルの作動がコントロールユニット20によって制御される。コントロールユニット20の制御に必要な検出手段として、エンジン回転数Neを検出する回転センサ(クランク角センサを兼ねる)およびエンジン負荷qを検出する負荷センサのほか、CR−DPF17の入口圧力と大気圧(出口圧力)との差圧を検出する差圧センサ30、酸化触媒26の出口温度(DPF25の入口温度)を検出する温度センサ31aとDPF25の出口温度を検出する温度センサ31b、吸気流量を検出するエアフローセンサ等が設けられる。
コントロールユニット20は、燃料の噴射制御を行うのにあたり、通常の制御マップと、強制再生用の昇温マップが格納されている。
コントロールユニット20は、通常運転時にエンジン回転数Neとエンジン負荷qとから通常の制御マップに基づいて燃料噴射ノズルへの燃料噴射信号(噴射量の指令および噴射時期の指令)を決定する。
コントロールユニット20は、DPF25の強制再生が必要な時期を判定すると、通常の制御マップから強制再生用の昇温マップに切換え、CR−DPF17の雰囲気温度が所定値(例えば、230℃)を下回るときは、触媒の予熱手段を駆動するほか、必要があれば昇温マップに基づいて燃料のメイン噴射に続いて燃焼可能なタイミングでアフタ噴射を行う燃料噴射信号を決定する一方、CR−DPF17の雰囲気温度が所定値以上のときは、昇温マップに基づいてメイン噴射の後から圧縮上死点より大幅に遅れるタイミングでポスト噴射を行う燃料噴射信号を決定する。コントロールユニット20において、このポスト噴射を行う制御が酸化触媒26に導かれる未燃成分を増やす強制再生を行う昇温手段に相当する。
酸化触媒26の予熱手段については、EGRバルブ21、吸気絞り弁14または排気絞り弁16、可変ノズル機構(VNT)がエンジン10の排気温度を積極的に高める制御に利用される。例えば、EGRバルブ21の開度を大きくすることにより、エンジン10に再循環するEGRガス量が増え、EGRガスの熱によりDPF25の温度も上昇する。
DPF25の強制再生が必要な時期の判定については、DPF25のPM堆積量(推定量)が所定値以上のときにDPF25の強制再生時期を判定する判定手段と、DPF25前後の差圧(またはCR−DPF17の入口圧力)が所定値以上のときにDPF25の強制再生時期を判定する判定手段と、PM堆積量に基づく強制再生の完了から計測される運転時間(または運転距離)が強制再生用に設定のインターバルに達するとその間に強制再生の履歴がないときにDPF25の強制再生時期を判定する判定手段と、運転時間(または運転距離または強制再生の回数)がPM堆積量を定期的に初期化する0リセット強制再生用のインターバルに達すると強制再生を判定する第二判定手段とが全て設定されている。
DPF25の強制再生時期はこのような複数の異なる方法に基づいて判定される。コントロールユニット20は、これら何れかの判定を受けると、そのときの判定方法に対応する強制再生モードとしてPM堆積量に応じた強制再生温度および強制再生時間を設定する。
ところで、DPF25の強制再生時にDPF25に堆積したスートをほとんど残らず燃焼させると、強制再生時間が長くかかり、燃費の悪化や、耐久性の低下を招く可能性があった。
そこで、コントロールユニット20は、前記したDPF25のPM堆積量が所定値以上のときにDPF25の強制再生時期を判定する判定手段として、DPF25に堆積するスート堆積量Yを算出するスート堆積量算出手段と、算出されるスート堆積量Yが閾値1以上に増えることを判定して前記強制再生を開始する強制再生開始手段と、DPF25の強制再生時に算出されるスート堆積量Yが閾値2より減少することを判定したらDPF25の強制再生を停止する強制再生停止手段とを備え、DPF25の強制再生を自動的に行い停止する構成とする。
図2のフローチャートはDPF25の強制再生を行う制御ルーチンの例を示しており、これはコントロールユニット20において一定周期毎に実行される。
これについて説明すると、まず、ステップ1にて、エンジン回転数Neとエンジン負荷q等のエンジン運転状態情報と、CR−DPF17の前後差圧、DPF25の入口温度、出口温度等のDPF25の状態情報を読み込み、これらの情報からDPF25に対するスート堆積量Yを算出する。
ここでは、スート堆積量Yは、図2に示す(1)式に基づいて、エンジン10からDPF25に流入するスート量Aを運転時間毎に積算した値から、DPF25の連続再生または強制再生によって燃焼するスート量Bを積算した値を差し引いて求められる。
続くステップ2にて、算出されるスート堆積量Yが閾値1以上に増えるか否かを判定する。閾値1はDPF25に対するスート堆積量Yの上限値である。
スート堆積量Yが閾値1以上に増えたことが判定された場合、ステップ3に進んで、通常の制御マップに基づいて燃料噴射制御を行う捕集モードから、強制再生用の昇温マップに基づいて燃料噴射制御を行う強制再生モードに移行し、DPF25の強制再生が行われる。CR−DPF17の雰囲気温度が所定値(例えば、230℃)を下回るときは、触媒の予熱手段を駆動する。
続くステップ4にて、ステップ1と同じく、エンジン運転状態情報とDPF25の状態情報からDPF25に対するスート堆積量Yを算出する。
続くステップ5にて、算出されるスート堆積量Yが閾値2より減少するか否かを判定する。閾値2はDPF25に対するスート堆積量Yの下限値である。
スート堆積量Yが閾値2より減少したことが判定された場合、ステップ6に進んで、DPF25の強制再生を終了する。
図3は、強制再生時のある運転条件におけるDPF25のスート堆積量とスート燃焼速度の関係を示す特性図である。これから、スート堆積量が増えるのにしたがってとスート燃焼速度が高まることがわかる。そして、スート堆積量が例えば20%以上の領域では、スート燃焼速度が例えば40%以上となり、スート堆積量の増加に対するスート燃焼速度が高まる割合が大きく得られる。一方、スート堆積量が例えば20%より少ない領域では、スート燃焼速度が例えば40%より低くなり、スート堆積量の増加に対するスート燃焼速度が高まる割合が小さい。なお、ここでは強制再生制御開始時のスート堆積量を例えば100%とし、強制再生制御開始時のスート燃焼速度を例えば100%としている。
図3の特性図から、閾値2は強制再生時にスートの燃焼速度が例えば40%以上に得られるスート堆積量に相当する値に設定する。
図4は、ある運転条件におけるDPF25のスート堆積量とスート捕集効率の関係を示す特性図である。これから、スート堆積量が増えるのにしたがってスート燃焼捕集効率が高まることがわかる。そして、スート堆積量が10%以上の領域では、スート捕集効率が例えば70%以上得られる。
図5の(a)はDPF25の強制再生時にスート堆積量が変化する特性を示し、図5の(b)はスート燃焼効率が変化する特性を示している。この特性図から、閾値2は強制再生時にスートの燃焼速度が例えば40%以上に得られるスート堆積量に相当する値に設定したことにより、スート燃焼効率が高い領域でDPF25の強制再生が行われ、スート燃焼効率が低い領域でDPF25の強制再生が行われない。ここで、スート燃焼効率はスート燃焼量を強制再生経過時間で割った値である。
図6はスート堆積量と排気圧力損失の関係を示す特性図である。これから、スート堆積量が増えるのにしたがって排気圧力損失が高まることがわかる。そして、スート堆積量が例えば100%以上の領域で排気圧力損が急増する。これから、本発明のDPF25の強制再生制御が行われることにより、常にスート堆積量が例えば20%以上に維持されるが、この領域では排気圧力損失が低く抑えられており、エンジンの燃費、出力の悪化が抑えられる。
図7は、DPF25の連続再生と強制再生が交互に行われる運転例を示している。本発明の強制再生制御を行った場合は図中実線で示すようにスート堆積量が例えば20%から100%の間で増減するのに対して、従来の強制再生制御を行った場合は図中破線で示すようにスート堆積量が0%から100%の間で増減する。これにより、本発明の強制再生制御は従来の強制再生制御に比べて強制再生が行われる運転時間が削減される。
以上のように、DPF25の強制再生時にDPF25に堆積したスートを適度に残して燃焼させる制御を行っているため、強制再生直後からスート捕集効率が高く維持され、スートがDPF25を通過して外部に排出されることを抑えられる。
さらに、閾値2は強制再生時にスートの燃焼速度が例えば40%以上に得られるスート堆積量に相当する値に設定したことにより、DPF25の強制再生時にスートの燃焼速度が高く維持されて強制再生時間が短くなり、燃費の低減、耐久性の向上がはかれる。
本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明の排気浄化装置は、ディーゼルエンジンの排気中に含まれるPMを連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルターを介して除去処理するものに利用できる。
本発明の実施形態を示す排気浄化装置のシステム図。 同じく強制再生を行う制御内容を示すフローチャート。 同じく強制再生時におけるDPFのスート堆積量とスート燃焼速度の関係を示す特性図。 同じくDPFのスート堆積量とスート捕集効率の関係を示す特性図。 同じく(a)はDPFの強制再生時にスート堆積量が変化する特性図、(b)は強制再生時にスート燃焼効率が変化する特性図。 同じくスート堆積量と排気圧力損失の関係を示す特性図。 同じくDPFの連続再生と強制再生が行われる運転において、運転時間とスート堆積量の関係を示す特性図。
符号の説明
10 エンジン
15 排気通路
17 CR−DPF
19 燃料噴射装置
20 コントロールユニット
22 燃料噴射装置
25 DPF(パティキュレートフィルター)
26 酸化触媒
31〜35 温度センサ

Claims (3)

  1. エンジンの排気中に含まれる未燃成分を触媒作用により燃焼させる酸化触媒と、この酸化触媒の下流側に介装され排気中に含まれるスートを捕集するパティキュレートフィルターと、この酸化触媒に導かれる未燃成分を増やしてパティキュレートフィルターの強制再生を行う昇温手段とを備えた排気浄化装置において、
    前記パティキュレートフィルターに堆積するスート堆積量を算出するスート堆積量算出手段と、前記パティキュレートフィルターの強制再生時に算出されるスート堆積量が閾値より減少することを判定したら前記パティキュレートフィルターの強制再生を停止する強制再生停止手段とを備えたことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 前記閾値は前記パティキュレートフィルターの強制再生時にスートの燃焼速度が所定値以上に得られるスート堆積量に相当する値に設定したことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 前記閾値は前記パティキュレートフィルターの強制再生時にスートの燃焼速度が例えば40%以上に得られるスート堆積量に相当する値に設定したことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
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