JP2005337654A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホットガスモードでのクーラ運転における冷媒・オイルの回収性の向上と、ホットガス運転停止時の電磁弁からの異音発生の低減を図ることができる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】 弁手段の切替操作により、圧縮機10から吐出された冷媒を凝縮器14、膨張弁16および蒸発器18を通して圧縮機に戻す冷房モード運転と、圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器をバイパスして直接絞り21a、蒸発器を通して圧縮機に戻す暖房モード運転とが可能な冷凍サイクル装置において、圧縮機を停止してホットガス運転を止めた後、所定時間T6経過後に、弁手段を暖房モードの閉回路から冷房モードの閉回路に切り替えるようにしている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、暖房時には圧縮機より吐出された高温、高圧のガス冷媒(ホットガス)を室外熱交換器(凝縮器)をバイパスさせて減圧して室内熱交換器(蒸発器)に導き、該室内熱交換器をガス冷媒の放熱器として使用して空気を加熱するホットガスバイパス機能を有する冷凍サイクル装置に関するもので、特に車両用空調装置として好適である。
従来、車両用空調装置では、冬期暖房時に温水(エンジン冷却水)を暖房用熱交換器に循環させ、この暖房用熱交換器にて温水を熱源として空調空気を加熱するようにしている。この場合、温水温度が低いときには車室内への吹出空気温度が低下して必要な暖房能力が得られない場合がある。
そこで、従来からホットガスバイパスにより暖房機能を発揮させる冷凍サイクル装置が提案されている。この従来装置では、エンジン始動時のように温水温度が所定温度より低いときには、冷凍サイクル中の圧縮機吐出ガス冷媒(ホットガス)を室外熱交換器(凝縮器)をバイパスして室内熱交換器(蒸発器)に導入して、室内熱交換器でガス冷媒から空調空気に放熱することにより、暖房機能を発揮できるようにしている。この従来のホットガスバイパスにより暖房機能を発揮させる冷凍サイクル装置として、例えば、特許文献1及び特許文献2が知られている。しかしながら、冷凍サイクル中の高温高圧ガス冷媒を利用したホットガスサイクルは、冷媒封入量の過不足が暖房能力に大きな影響を与える。
特開平11−344264号公報 特開2003−35458号公報
そのため、これら従来の冷凍サイクル装置においては、一般に図7に示されるようなホットガス運転制御を採用している。このホットガス運転制御では、ホットガス運転を停止(ホットガスSW OFF、外気温カット、水温カット、連続運転OFF)と同時に圧縮機(コンプレッサ)と電磁弁とをOFFとしている。即ち、従来においては、図7に示すようにホットガス運転条件である、ホットガススイッチ(SW)がONで、外気温度≦T1(所定温度)で、エンジン水温≦T2(所定温度)の諸条件が満たされたときに、起動判定がYESとなり、まず、圧縮機(コンプレッサ)がONとなり、電磁弁がOFFの状態でクーラ運転を行って、冷媒を凝縮器(コンデンサ)から回収し、このクーラ運転時間≧T3(所定時間)で、圧縮機をOFFにしてOFFモードにし、凝縮器内在とホットガスサイクル内低圧側が均圧した時点で、圧縮機と電磁弁とをONにしてホットガス運転を開始している。そして、上記ホットガス運転条件を満足しない場合或いはホットガス連続運転時間がT4(所定時間)を越えた場合に、圧縮機と電磁弁とをOFFにしてホットガス運転を停止している。
このように、ホットガスモード(暖房モード)ではホットガス運転を上記諸条件でON(運転)⇔OFF(停止)するように制御しており、運転を再開時にはホットガスサイクル内の冷媒・オイル(冷媒中に混入している潤滑オイル)確保を目的にクーラ運転を一定時間行い、これらの回収を図っている。この際、車室内温(=蒸発器)がある程度暖まった状態では凝縮器へ冷媒が多く寝込み、その回収性が悪化する心配がある。この原因として、従来のホットガス運転の停止と同時に電磁弁をOFF(開弁)していることが起因していると考えられる。つまり、ホットガス運転中は凝縮器はバイパスされており、外気によって常に冷やされ、凝縮器内部は外気温に応じた飽和圧力となっているが、ホットガスサイクルの低圧(=圧縮機の吸入圧力)より低い状態であるため、ホットガス運転のOFF(停止)と同時に電磁弁をOFF(開弁)すると、冷媒がホットガスサイクル側から凝縮器へ流れ、蒸発器が暖められた状態ではこの現象がより顕著になると考えられる。
このように、ホットガスサイクル側と凝縮器側の圧力差が大きく、かつ蒸発器が暖められた状態では、凝縮器への冷媒の寝込みが多く、クーラ運転での寝込み冷媒の回収性が悪化し、ホットガスサイクル内の冷媒・オイル不足を招くという問題があった。
また、もう一つの問題として、ホットガス運転のOFF(停止)時の電磁弁からの異音の発生がある。これは、ホットガスサイクル側と凝縮器側との圧力差が大きい状態で電磁弁をOFF(開弁)しているため、電磁弁の前後で急激な圧力変化が生じているためである。即ち、ホットガスサイクル側と凝縮器側との圧力差が大きいと、電磁弁から発生する異音が大きいという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホットガスモードでのクーラ運転における冷媒・オイルの凝縮器からの回収性の向上と、ホットガス運転のOFF(停止)時の電磁弁からの異音発生の低減を図ることができる冷凍サイクル装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の冷凍サイクル装置を提供する。
請求項1に記載の冷凍サイクル装置は、弁手段の切替操作により、圧縮機から吐出された冷媒を、凝縮器、第1減圧装置及び蒸発器を通して圧縮機に戻す冷房モード運転と、圧縮機から吐出された冷媒を、凝縮器をバイパスさせて直接第2減圧装置及び蒸発器を通して圧縮機に戻すことで、蒸発器を放熱器として作動させる暖房モード運転とを行うことができる冷凍サイクル装置であって、圧縮機をOFFにしてホットガス運転の停止後、所定時間経過後に弁手段を暖房モードの閉回路から冷房モードの閉回路に切り替えるようにしたものである。これにより、ホットガス運転が停止して、ホットガスサイクルの高圧が低下し、このサイクル内の圧力がある程度均圧した状態で弁手段が暖房モード運転から冷房モード運転に切り替わるので、凝縮器への過度な冷媒流れを防止することができると共に、弁手段からの異音を低減させることができる。
請求項2の冷凍サイクル装置は、圧縮機のOFFによるホットガス運転の停止後、一定時間経過後に弁手段を暖房モード運転が可能な閉回路から冷房モード運転が可能な閉回路に切り替えていたのに代えて、ホットガス運転の停止後、圧縮機の吐出側の圧力が所定の値になったときに、弁手段の上記切り替えを行うようにしたものである。この場合においても、請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の冷凍サイクル装置は、圧縮機のOFFによるホットガス運転の停止後、一定時間経過後に弁手段を暖房モード運転が可能な閉回路から冷房モード運転が可能な閉回路に切り替えていたのに代えて、ホットガス運転の停止後、圧縮機の吐出側の圧力変化が所定の値になったときに、弁手段の上記切り替えを行うようにしたものである。この場合においても、請求項1と同様の効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置について説明する。図1は、車両用空調装置における冷凍サイクル装置に本発明を適用した実施形態を示している。圧縮機10は、例えば、電磁クラッチ11を介して水冷式の車両エンジン12により駆動される。圧縮機10の吐出側は、切り替え弁手段である冷房側電磁弁13を介して凝縮器14に接続され、この凝縮器14の出口側は、冷媒の気液を分離して液冷媒を溜める受液器15に接続される。凝縮器14は、圧縮機10等と共に車両エンジンルーム内に配置され、駆動モータ14bにより駆動される電動式の冷却ファン14aにより送風される外気(冷却空気)と熱交換する室外熱交換器である。
受液器15の出口側は、第1減圧装置である温度式膨張弁16に接続されている。この温度式膨張弁16の出口側は、逆止弁17を介して蒸発器18に接続されている。蒸発器18の出口側は、アキュムレータ19を介して圧縮機10の吸入側に接続している。
こうして、圧縮機10の吐出側から冷房用電磁弁(弁手段)13→凝縮器14→受液器15→温度式膨張弁(第1減圧装置)16→逆止弁17→蒸発器18→アキュムレータ19を経て圧縮機10の吸入側に戻る閉回路により通常の冷房用冷凍サイクルCが構成される。
温度式膨張弁16は周知の如く、通常の冷凍サイクル運転時(冷房モード時)に蒸発器18出口の冷媒の過熱度が所定値に維持されるように弁開度(冷媒流量)が調整される。また、アキュムレータ19は冷媒の気液を分離して液冷媒を溜め、ガス冷媒および底部付近の少量の液冷媒(オイルが溶け込んでいる)を圧縮機10側へ吸入させる。
更に、本発明の冷凍サイクル装置では、圧縮機10の吐出側と蒸発器18の入口側との間に、凝縮器14等をバイパスするホットガスバイパス通路20が設けてあり、このバイパス通路20には、切り替え弁手段である暖房用電磁弁21および第2減圧装置である絞り21aが直列に設けてある。この絞り21aはオリフィル、キャピラリチューブ等の固定絞りで構成することができる。
こうして、圧縮機10の吐出側から暖房用電磁弁(弁手段)21→絞り(第2減圧装置)21a→蒸発器18→アキュムレータ19を経て圧縮機10の吸入側に戻る閉回路により暖房用のホットガスヒータサイクルHが構成される。
なお、上記構成においては、切り替え弁手段として冷房用電磁弁13と暖房用電磁弁21の2つの電磁弁を使用しているが、ホットガスバイパス通路20が分岐する分岐部に切替用の電磁弁を配置することによって、1つの電磁弁で構成することも可能である。そして後述するフローチャートにおいて、電磁弁OFFとは、電磁弁が開弁し、冷房モードになること、即ち冷房用電磁弁13が開弁し、暖房用電磁弁21が閉弁することを意味し、電磁弁ONとは、電磁弁が閉弁し、暖房モードになること、即ち冷房用電磁弁13が閉弁し、暖房用電磁弁21が開弁することを意味している。
車両用空調装置の空調ケース22は車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成するもので、ブロワモータ23aにより駆動される電動式の空調用送風機23の吸入側には内外気切替箱(図示せず)が設置され、この内外気切替箱に導入された空気(車室内空気または外気)が空調用送風機23の作動により空調ケース22内を送風される。蒸発器18はこの空調ケース22内に設置される室内熱交換器であって、冷房モード時には冷凍サイクルCにより冷媒が循環して、蒸発器18での冷媒蒸発(吸熱)により空調用送風機23の送風空気が冷却される。また、暖房モード時には、ホットガスヒータサイクルHにより蒸発器18はホットガスバイパス通路20からの高温冷媒ガス(ホットガス)が流入して空気を加熱するので、放熱器としての役割を果たしている。
空調ケース22内において、蒸発器18の空気下流側には車両エンジン12からの温水(エンジン冷却水)を熱源として送風空気を加熱する温水式の暖房用熱交換器24が設置されており、この暖房用熱交換器24の下流側に設けられた吹出口(図示せず)から車室内へ空調空気を吹き出すようになっている。暖房用熱交換器24への温水回路には、温水流れを制御する温水弁25が備えられている。
空調用電子制御装置(以下ECUという)26は、マイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、予め設定されたプログラムに従って演算処理を行って、切り替え弁手段である冷房用、暖房用電磁弁13,21の開閉およびその他の電気機器(電磁クラッチ11、駆動モータ14b、ブロワモータ13a、温水弁25等)の作動を制御する。
図2はECU26を含む電気制御部のブロック図であり、車室内の空調を自動制御するのに必要な空調環境因子を検出するためのセンサ27a〜27fが備えられ、これらのセンサから検出信号がECU26に入力される。これらのセンサは、具体的には、温水式の暖房用熱交換器24に流入する冷却水(温水)温度を検出する冷却水温度センサ27a、外気温を検出する外気温センサ27b、蒸発器18を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器吹出温度センサ27c、冷凍サイクルの高圧圧力(吐出圧力:Pd)を検出する冷媒圧力センサ27d、車室内の空気温度(内気温度)を検出する内気温度センサ27e、車室内に入射する日射量を検出する日射センサ27f等である。
また、車室内計器盤付近に設置される空調操作パネル28上の各種操作スイッチ群29a〜29fからのスイッチ操作信号がECU26に入力される。この操作スイッチ群として、具体的には、冷凍サイクル装置の圧縮機10の起動又は停止を指令するエアコンスイッチ29aが設置されており、このエアコンスイッチ29aは冷房モードを設定する冷房スイッチの役割を果たす。
更に、空調操作パネル28には、ホットガスヒータサイクルによる暖房モードを設定するホットガス暖房スイッチ29b、空調の吹出モードを切り替える吹出モード切替スイッチ29c、車室内の温度を所望の温度に設定する温度設定スイッチ29d、送風機23のON,OFFおよび風量切替を指令するブロワスイッチ29e、内外気切替箱での外気導入モードと内気循環モードの切替を指令する内外気切替スイッチ29f等が設置されている。
以上の構成よりなる本発明の冷凍サイクル装置の作動を説明する。まず、最初に冷凍サイクル部分の作動を説明すると、夏期の冷房モード時には、ECU26により、冷房用電磁弁13が開弁され、暖房用電磁弁21が閉状態とされる。電磁クラッチ11が接続状態となり、圧縮機10が車両エンジン12にて駆動されると、圧縮機10の吐出ガス冷媒は、開状態の冷房用電磁弁13を通過して凝縮器14に流入する。
凝縮器14では、冷却ファン14aにより送風される外気にて冷媒が冷却されて凝縮する。そして、凝縮器14通過後の冷媒は受液器15で気液分離され、液冷媒のみが温度式膨張弁16で減圧されて、低温低圧の気液2相状態となる。
次に、この低圧冷媒は逆止弁17を通過して蒸発器18内に流入して送風機23の送風する空調空気から吸熱して蒸発する。蒸発器18で冷却された空調空気は車室内へ吹き出して車室内を冷房する。蒸発器18で蒸発したガス冷媒はアキュムレータ19を介して圧縮機10に吸入され、圧縮される。
冬期の暖房モード時には、ECU26により冷房用電磁弁13が閉弁され、暖房用電磁弁21が開弁され、ホットガスバイパス通路20が開通する。このため、圧縮機10の高温吐出ガス冷媒(ホットガス)が開状態の暖房用電磁弁21を通って絞り21aで減圧された後、蒸発器18に流入する。このとき、逆止弁17はホットガスバイパス通路20からのガス冷媒が温度式膨張弁16を通過して凝縮器14側へ流れるのを防止する。従って、冷凍サイクル装置は、圧縮機10の吐出側→暖房用電磁弁21→絞り21a→蒸発器18→アキュムレータ19→圧縮機10の吸入側に戻る閉回路であるホットガスヒータサイクルHで運転される。
そして、絞り21aで減圧された後の高温吐出ガス冷媒が蒸発器18にて送風空気に放熱して、送風空気を加熱する。ここで、蒸発器18にてガス冷媒から放出される熱量は、圧縮機10の圧縮仕事量に相当するものである。このとき、温水式の暖房用熱交換器24に温水弁25を介してエンジン12の温水を流すことにより、送風空気を熱交換器24においてさらに加熱することができ、車室内へ温風を吹き出すことができる。蒸発器18で放熱したガス冷媒はアキュムレータ19を介して圧縮機10に吸入され、圧縮される。
なお、エンジン12の温水温度が低いときは、圧縮機10が作動しても、送風機23を停止させるウォームアップ制御を実施することにより、車室内への低温空気の吹き出しを阻止することができる。
次に、本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置の第1実施例の作動(ホットガス運転制御)を図3のフローチャートにより説明する。図3は、ECU26により実行される制御ルーチンであり、車両エンジン12のイグニッションスイッチが投入されてエンジン12が始動されると、図3のルーチンがスタートする。まず、ステップS100でホットガス運転条件である3つの条件、(1)ホットガススイッチ(SW)がONであること。(2)外気温度が所定温度T1以下であること、外気温度≦T1、(3)エンジン水温が所定温度T2以下であること、エンジン水温≦T2、が確立されているかどうかが判断される。ここで、所定温度T1(例えば、−15℃)は、ホットガスヒータサイクルHによる暖房モード運転が必要であるかどうかを判定するための温度であり、また、所定温度T2は、暖房用熱交換器24における温水熱源の暖房能力が車室内暖房のために必要なレベルであるかを判定するための温度であり、エンジン水温が所定温度T2(例えば、80℃)より高いときは、暖房用熱交換器24における温水熱源の暖房能力が車室内暖房のための必要なレベルに到達しているので、ホットガスヒータサイクルHによる暖房モード運転が不要となる。ステップS100がYESの場合は、次のステップS101に進み、起動すべきか否かが判定される。なお、ステップS100及びS101でNDの場合は、スタートに戻る。
ステップS101の起動判定がYESの場合は、ステップS102に進み、圧縮機10が起動(ON)され、弁手段である電磁弁が開弁(OFF)される。この場合、圧縮機10が電磁クラッチ11の作動によってエンジン12に接続されることによって起動される。また、弁手段である電磁弁は、冷房用電磁弁13と暖房用電磁弁21とが組み合わされて1つの電磁弁で構成されており、電磁弁OFF(開)とは、冷房用電磁弁13が開弁され、暖房用電磁弁21が閉弁されることを意味している。したがって、ステップS102では、冷房モードによるクーラ運転が始動され、凝縮器14等に寝込んでいる冷媒の回収が図られる。次に、ステップS103では、クーラ運転が所定時間T3以上続いたかどうかが判断され、YESの場合は、次のステップS104に進み、NOの場合は、更にクーラ運転が続けられる。
ステップS104では、電磁弁はOFF(開)状態のままで、圧縮機10が作動を停止する。即ち電磁クラッチ11が切られる。この状態で、次のステップS105で凝縮器14内在とホットガスサイクル内低圧側とが均圧したかどうかが判断される。YESの場合は、次のステップS106に進み、NOの場合は、上記の状態が継続される。
ステップS106では、圧縮機10の作動が続けられ、電磁弁が閉弁(NO)される。即ち、冷房用電磁弁13が閉じられ、暖房用電磁弁21が開けられる。こうして、暖房モードであるホットガス運転が開始される。続いて、ステップS107で上記したホットガス運転条件が満たされているかどうかが判断される。YESの場合は、ステップS108に進み、ホットガス連続運転時間が所定時間T4以内であるかどうかがチェックされる。所定時間T4以内である(YES)場合は、この状態が継続し、所定時間T4を越えていたら、ステップS109に進み、圧縮機10の作動を停止する。即ち、電磁クラッチ11を切って、エンジン12と圧縮機10の結合を解除する。こうして、ホットガス運転は停止するが、電磁弁はON(閉)状態を保つ。即ち、サイクルのモードは、ホットガスヒータサイクルHのモードのままである。
次に、ステップS110で電磁弁のON(閉)時間が所定時間T6以上であるかどうかが判断され、NOの場合は、電磁弁のON状態が続けられ、YESの場合は、ステップS111に進み、電磁弁がOFF(開)となる。即ち、冷房用電磁弁13が開弁され、暖房用電磁弁21が閉弁され、サイクルの閉回路が暖房モードから冷房モードに切り替わる。この場合、T6>T4の関係にある。即ち、実施例1では、暖房モードにおけるホットガス運転を、圧縮機10のOFFによって停止してからも、しばらくは、電磁弁はON(閉)状態で、サイクルの閉回路は暖房モードのままであり、その後、電磁弁をOFF(開)にして、サイクルの閉回路を冷房モードにしている。
次いで、ステップS112で電磁弁のOFF(開)時間が所定時間T5以上になったら、ステップS102に戻り、クーラ運転による冷媒の回収が繰り返えされる。
前に戻って、ステップS109で前記したホットガス運転条件を満たしていない(NO)の場合は、ステップS113に進み、圧縮機10が作動を停止される。次いで、ステップS114で電磁弁のON(閉)時間が所定時間T6以上(YES)になったら、ステップS115に進み、電磁弁をOFF(開)にして、サイクルの閉回路を暖房モードから冷房モードに切り替える。
ステップS114で電磁弁のON(閉)時間が所定時間T6にまで達していないときは、ステップS116に進み、ホットガス運転条件を満たしているかどうかが判断され、YESの場合は、ステップS106に戻り、NOの場合は、ステップS113に戻る。
このように、従来では、図7に示すようにホットガス運転の停止と同時に圧縮機10の作動を停止(OFF)し、かつ電磁弁をOFF(開)として、サイクルの閉回路を暖房モードから冷房モードに切り替えていたが、本実施例1では、ホットガス運転後、まず圧縮機10の作動を停止(OFF)し、この圧縮機10の停止から所定時間T6経過後に電磁弁をOFF(開)にして、サイクルの閉回路を暖房モードから冷房モードに切り替えている。これにより、ホットガスサイクルの高圧が低下し、サイクル内の圧力がある程度均圧した状態で、電磁弁をOFF(開)とすることで、凝縮器14への過度な冷媒流れが防止できると共に、電磁弁からの異音を低減させることができる。
図4は、圧縮機の作動を停止しホットガス運転を停止した3分後に電磁弁をOFFにした場合の実験データをグラフで表示したものである。このグラフで、縦軸は、電磁弁電圧V又は圧力MPaを、横軸は時間の経過を表わしている。また、太い実線は圧縮機10の吐出側の圧力MPaを、太い点線は圧縮機10の吸入側の圧力MPaを、細い実線は凝縮器14内の圧力MPaを、細い点線は圧縮機10の出力である圧縮機DUTYを、一点鎖線は電磁弁電圧Vをそれぞれ表わしている。このグラフから解るように、圧縮機10が作動し、電磁弁がON(閉)(冷房側電磁弁13が閉で、暖房側電磁弁21が開)のホットガス運転時は、圧縮機10の吐出側の圧力は約1.65MPaであり、吸入側の圧力は約0.35MPaで、凝縮器14内の圧力は約0.15MPaであった。したがって、ホットガス運転時は、圧縮機10の吐出側の圧力と凝縮器14内の圧力差は、約1.5MPa程ある。
この状態で圧縮機10の作動を停止し、ホットガス運転を停止するが、電磁弁はON(閉)状態のままにすると、圧縮機10の吐出側の圧力は急激に低下し、吸入側の圧力も徐々に低下し、外気温の影響により圧縮機10の吐出側及び吸入側の圧力は凝縮器14内の圧力に近付いてくる。圧縮機10の作動停止から3分後には、圧縮機10の吐出側圧力は、約0.35MPaになり、吸入側圧力は約0.25MPaで、凝縮器14内の圧力は約0.15MPaであり、圧縮機10の吐出側圧力と凝縮器14内の圧力との圧力差は、約0.2MPaにまで減少した。この状態で電磁弁をOFF(開)(冷房側電磁弁13が開で、暖房側電磁弁21が閉)にして、サイクルの閉回路を冷房モードにすると、圧縮機10の吐出側圧力と凝縮器14内の圧力との圧力差が非常に小さくなっているため、凝縮器14への過度の冷媒流れを防止することができる。また、それに伴って電磁弁からの異音を低減できる。
更にまた、本実施形態では、ステップS113,S114及びS116に示されるように、圧縮機10の作動を停止したホットガス運転の停止時においても、電磁弁がON(閉)状態の間にホットガス運転条件が満足されると再び圧縮機10が作動しホットガス運転が再開されるようにしているので、従来では、ホットガス運転の再起動時に行っていたクーラ運転により凝縮器からの冷媒回収の頻度を減らすことができる。
図5は、本発明の実施形態の冷凍サイクル装置の第2実施例の作動(ホットガス運転制御)を示すフローチャートである。この第2実施例では、第1実施例のステップS110及びS114が異なるのみで、その他ステップは全て同じである。従って、図5において、第1実施例と同じステップには同じ符号を使用している。それ故、第2実施例では、第1実施例と異なる部分のみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
第1実施例では、圧縮機10の作動を停止して(ステップS109及びS114)、ホットガス運転を停止後、所定時間T6だけ電磁弁をON(閉)にした状態を維持した後(ステップS110及びS114)に、電磁弁をOFF(開)にしていた(ステップS111及びS115)。この第2実施例では、圧縮機10の作動を停止して(ステップS109及びS114)、ホットガス運転を停止してから、電磁弁をON(閉)にしたまま圧縮機10の吐出側の圧力を監視し、この圧力が所定圧力T7以下になったとき(ステップS110a及びS114a)に、電磁弁をOFF(開)にして、凝縮器14側を開通している(ステップS111及びS115)。
これは、図4に示されるようにホットガスが作動する外気温度範囲で凝縮器14内の圧力変化は小さいため、あるしきい値となる圧力(T7)まで圧縮機10の吐出側圧力が低下した後に、電磁弁をOFF(開)にして凝縮器14側を開通するようにしても、前述した第1実施例と同様の効果が得られるためである。
図6は、本発明の実施形態の冷凍サイクル装置の第3実施例の作動(ホットガス運転制御)を示すフローチャートである。この第3実施例では、第1、第2実施例のステップS110とS110a及びステップS114とS114aが異なるのみで、その他のステップは全て第1、第2実施例と同じである。従って、図6において、第1、第2実施例と同じステップには同じ符号を使用している。それ故、第3実施例では、第2実施例と異なる部分のみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
第2実施例では、圧縮機10の作動を停止して(ステップS109,S114)、ホットガス運転を停止した後も、電磁弁をON(閉)にしたままで圧縮機10の吐出側の圧力が所定圧力であるしきい圧力(T7)にまで低下した後(ステップS110a)に、電磁弁をOFF(開)にしていた。しかしながら、この実施例3では、圧縮機10が作動を停止して(ステップS109,S114)、ホットガス運転を停止した後も電磁弁をON(閉)にしたままで、圧縮機10の吐出側の圧力の変化量を監視し、この圧力変化量が所定の変化量T8以下になったとき(ステップS110b及びS114b)に、電磁弁をOFF(開)にして、凝縮器14側を開通している(ステップS111,S115)。
これは、図4に示されるように圧縮機10を作動停止して、ホットガス運転を停止すると、圧縮機10の吐出側圧力はすぐに低下し、ホットガスサイクル内は均圧状態となることから、この吐出側圧力の変化量があるしきい値(T8)まで減少した後に、電磁弁をOFF(開)にして凝縮器14側を開通するようにしても、前述した実施例1と同様の効果が得られるためである。
以上説明したように、本発明は、従来ホットガス運転を停止すると同時に電磁弁をOFF(開)にしていたものを、ホットガス運転の停止と電磁弁のOFF(開)との間にタイムラグを設けることにより、凝縮器への過度の冷媒流れを防止して、冷媒回収時の回収不良を防止することができると共に、ホットガス運転停止直後の電磁弁からの異音の発生を防止することができる。
本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置を車両用空調装置に適用した全体構成図である。 空調用電子制御装置(ECU)への入出力信号を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置の第1実施例の作動フローチャートである。 ホットガス運転停止から電磁弁OFFまでの挙動を示す実験データのグラフである。 本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置の第2実施例の作動フローチャートである。 本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置の第3実施例の作動フローチャートである。 従来の冷凍サイクル装置の作動フローチャートである。
符号の説明
10…圧縮機
11…電磁クラッチ
12…エンジン
13…冷房側電磁弁(弁手段)
14…凝縮器(室外熱交換器)
16…温度式膨張弁(第1減圧装置)
18…蒸発器(室内熱交換器)
19…アキュムレータ
21…暖房用電磁弁(弁手段)
21a…絞り(第2減圧装置)
22…空調ケース
24…暖房用熱交換器
26…空調用電子制御装置(ECU)

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機と、
    前記圧縮機の吐出ガス冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮した冷媒を減圧させる第1減圧装置と、
    前記第1減圧装置で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記圧縮機の吐出側を直接、前記蒸発器の入口側に接続するホットガスバイパス通路と、
    前記ホットガスバイパス通路に設けられ、前記圧縮機の吐出ガス冷媒を減圧する第2減圧装置と、
    前記圧縮機の吐出側と前記凝縮器の入口側との連通、及び前記圧縮機の吐出側と前記ホットガスバイパス通路の入口側との連通を切り替える弁手段と、
    を備え、
    前記弁手段により前記凝縮器の入口側を開放すると共に、前記ホットガスバイパス通路の入口側を閉塞して、通常の冷房モード運転を行い、また、前記弁手段により前記凝縮器の入口側を閉塞すると共に、前記ホットガスバイパス通路の入口側を開放して、ホットガスバイパスによる暖房モード運転を行う冷凍サイクル装置において、
    前記圧縮機をOFFにしてホットガス運転の停止後、所定時間経過後に前記弁手段を暖房モード運転が可能な閉回路から冷房モード運転が可能な閉回路に切り替えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記弁手段の暖房モード運転が可能な閉回路から冷房モード運転が可能な閉回路への切り替えを前記圧縮機をOFFした後、一定時間経過後に行っていたのに代えて、前記圧縮機をOFFした後、前記圧縮機の吐出側の圧力が所定の値になったときに、前記弁手段の切り替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記弁手段の暖房モード運転が可能な閉回路から冷房モード運転が可能な閉回路への切り替えを前記圧縮機をOFFした後、一定時間経過後に行っていたのに代えて、前記圧縮機をOFFした後、前記圧縮機の吐出側の圧力変化が所定の値になったときに、前記弁手段の切り替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
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