JP2005347316A - 熱伝導性シート - Google Patents

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卓也 信藤
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Abstract

【課題】本発明の課題は、例えば発熱性電子部品等の発熱体と放熱器等との間に介在せしめられる熱伝導性シートであって、耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性に優れ、金型成形時における離型性に優れる熱伝導性シートを提供することにある。
【解決手段】本発明の熱伝導性シートは、内層と、該内層の両面に形成される外層からなる。該内層は、金属アルコキシドと、片末端または両末端に該金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノポリシロキサンと、熱伝導性フィラーとを含む有機・無機ハイブリッド配合物を、多孔性シートに含浸し、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる層からなり、該外層は、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる有機・無機ハイブリッド層からなる。

Description

本発明は、例えば発熱性電子部品等の発熱体と放熱器等との間に介在せしめられる熱伝導性シートに関するものである。
電気機器や電子機器の高性能化に伴い、これらの発熱性電子部品の消費電力が高くなっている。そのため発熱性電子部品から発生する熱量も増加傾向にあり、発熱性電子部品から効率良く熱を除去することが、電気機器や電子機器の熱対策上の重要な課題となっている。
そこで、発熱性電子部品を冷却する方法として、一般的に、発熱性電子部品の表面に金属板や放熱器(ヒートシンク)等の放熱体を、熱伝導性シートや、グリースを介して、圧接し、放熱面積を大きくすることが行われている。該熱伝導性シートには、特に高い電気絶縁性、熱伝導性が要求されている。
また該熱伝導性シートには、シート(もしくはテープ)としての機械的強度が求められるため、強度を向上させるためのガラスクロスを内包した熱伝導性シートも提供されている。
上記熱伝導性シートの材料として、電気絶縁性、耐熱性、柔軟性等の観点より、シリコーンゴムをベースポリマーとする組成物に、熱伝導性充填剤を配合させたものが使用されていた(例えば、特許文献1参照)。このような熱伝導性シートは、電気絶縁性、熱伝導性等に優れ、汎用されている。
特開平7−11010号公報
熱伝導性充填剤を配合したシリコーンゴム組成物からなる熱伝導性シートは、電気絶縁性、熱伝導性に優れるものの、180℃以上の高温条件下で長時間連続使用できる耐熱性を有しておらず、問題となっている。
また熱伝導性シートのベースポリマーとして使用するシリコーンポリマーは高温度下において、側鎖のメチル基の酸化による架橋によって架橋点が増加する事により硬度上昇、伸び低下などの物理特性が低下する。またシロキサン結合が解重合を起こしポリマーが切断される事によるシロキサンの低分子化や環状シロキサンが発生し硬度低下、軟化現象が起こり、さまざまな熱劣化現象が発生する。
シリコーンポリマーをベースとした熱伝導性シートは、その表面に粘着性を有する為、粘着防止の為の打ち粉を付ける為、電子機器の組み立て工程やクリーンルームを汚染するという問題がある。
所で、該シリコーンゴム組成物は粘度が高く流動性が悪いので、トランスファー成形法によってシート状に成形されることが多い。トランスファー成形法は、一般的に寸法精度の良い成形品が得られることで知られているが、該シリコーンゴム組成物を使用する場合、該シリコーンゴム組成物の離型性が悪いので、型崩れし易く、熱伝導性シートが変形してしまう場合があり、問題となっている。
本発明は上記課題を解決するための手段として、内層と、該内層の両面に形成される外層を有し、該内層は、金属アルコキシドと、片末端または両末端に該金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノポリシロキサンと、熱伝導性フィラーとを含む有機・無機ハイブリッド配合物を、多孔性シートに含浸し、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる層であり、該外層は、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる有機・無機ハイブリッド層である熱伝導性シートを提供するものである。
上記熱伝導性シートは、硬度(JISタイプA硬度)が20〜95であることが望ましい。また上記多孔性シートはガラスクロスであることが望ましい。
また上記熱伝導性フィラーは、金属酸化物および/または金属窒化物および/または金属炭化物の微粒子であることが望ましい。
本発明の熱伝導性シートは、熱伝導性、電気絶縁性、耐熱性に優れ、更に、離型性に優れるものである。
本発明の熱伝導性シートは、内層と、該内層の両面に形成される外層を有する。該内層は、金属アルコキシドと、片末端または両末端に該金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノポリシロキサンと、熱伝導性フィラーとを含む有機・無機ハイブリッド配合物を、多孔性シートに含浸し、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる層からなる。また該外層は、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる有機・無機ハイブリッド層からなる。以下、本発明の熱伝導性シートについて詳細に説明する。
〔金属アルコキシド〕
本発明で使用される金属アルコキシドの金属の種類としては、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、カドミウム、タンタル、タングステン等のアルコキシドが挙げられるが、特に望ましい金属は、チタン、ジルコニウムである。
またアルコキシドの種類としては特に限定されることなく、例えばメトキシド、エトキシド、n−プロポキシド、iso−プロポキシド、n−ブトキシド、iso−ブトキシド、sec−ブトキシド、tert−ブトキシド、メトキシエトキシド、エトキシエトキシド等が挙げられる。
上記アルコキシドは、使用するオルガノポリシロキサンとの反応性を適宜検討して選択されるが、一般的に、プロポキシドを使用することが望ましい。
上記金属はアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピル等のアセト酢酸エステル等の化学修飾剤によって化学修飾されることが望ましい。
〔オルガノポリシロキサン〕
本発明で使用されるポリオルガノシロキサンとして、片末端または両末端シラノールポリジメチルシロキサン等の片末端または両末端に金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノポリシロキサン等を使用することが望ましい。
上記オルガノポリシロキサンとしては、一般に重量平均分子量が400〜70000の範囲にあるものが使用される。金属アルコキシドとの反応性の観点から、重量平均分子量が5000〜40000の範囲にあるオルガノポリシロキサンが好ましい。
重量平均分子量が上記範囲にあるオルガノポリシロキサンを使用した有機・無機ハイブリッド層は、高温条件下で連続使用しても劣化し難く、熱伝導性、絶縁性等の機能が安定している。
オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が5000未満であると、得られる有機・無機ハイブリッド層は、耐熱耐久性に欠ける。
150℃以上の高温条件下では、重量平均分子量が15000以上のオルガノポリシロキサンを使用することが望ましい。該オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が70000を超えると、ゾル液の粘度が高くなり過ぎてフィラーの配合が困難になる。
該オルガノポリシロキサンの重量平均分子量が15000未満であると、得られる有機・無機ハイブリット材料の耐熱性が劣る。
該オルガノポリシロキサンの片末端または両末端に存する金属または半金属のアルコキシドと反応可能な官能基とは、例えば以下に示される官能基(化学式1〜化学式13)である。なお化学式のRおよびR´は、メチレン、アルキレン、アルキルを示す。
Figure 2005347316
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但し、X=−OCH3、−OC2H5等のアルコキシル基、
−Cl、Br等のハロゲン原子
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また、必要に応じて、上記オルガノポリシロキサンと共に、ジアルキルジアルコキシシランを使用してもよい。
該ジアルキルジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン等が挙げられる。
〔熱伝導性フィラー〕
本発明で使用される熱伝導性フィラーとしては、金属酸化物および/または金属窒化物および/または金属炭化物の微粒子であることが望ましい。例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化バナジウム、酸化銅、酸化鉄、酸化銀等の金属酸化物、または窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の金属窒化物または金属炭化物等がある。
熱伝導性フィラーの粒子形状は、球状およびフレーク状のいずれでもよいが、その平均粒子径は、通常、0.1μm〜300μmの範囲内であることが望ましい。
熱伝導性フィラーは、金属アルコキシド溶液とオルガノポリシロキサン溶液とを混合して得られるゾル液に添加される。該ゾル液への分散性、物理特性を改善するために、該熱伝導性フィラーにダイレクトブレンド法、インテグラルブレンド法、スラリー法などによって表面処理を施しても良い。表面処理方法としては、例えば、シランカップリング剤による処理方法がある。該シランカップリング剤としては、例えば、N−ヘキシルトリエトキシシラン、N−ヘキシルトリメトキシシラン、N−オクチルトリエトキシシラン、N−デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、市販されているシランカップリング剤等がある。
なお熱伝導性フィラーは、オルガノポリシロキサン溶液に添加しても良い。該熱伝導性フィラーを添加後のオルガノポリシロキサンに、金属アルコキシド溶液を添加してゾル液を調製しても良い。
本発明で使用される熱伝導性フィラーは、粒子径の異なる2種以上の同種または異種の熱伝導性フィラーの混合物として使用することが好ましい。該熱伝導性フィラーの粒子径の差は、3倍以上であることが望ましい。
〔多孔性シート〕
本発明で使用される多孔性シートとは、内層に内包されるものであり、該内層ひいては熱伝導性シートを補強するものである。
本発明の多孔性シートとして、例えば、ガラス繊維(ガラスヤーン)、炭素繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等の合成樹脂繊維からなる平織(Plain)、綾織(Twil)、朱子織(Satin)、からみ織(Leno)、摸紗織(Mock Leno)等の織組織のクロス、ガラスロービングからなる一方向ロービングクロス、バルキーロービングクロス、バイヤスロービング、ハイブリッドロービングクロス等を使用することが出来る。
本発明の多孔性シートとして、特に望ましいのは、熱伝導性に優れるガラスヤーンからなるガラスクロス、ロービングクロスである。なお該多孔性シートは、公知のシランカップリング剤で表面処理されても良い。
本発明において多孔性シートは、通常、0.1%〜75%、より好ましくは1%〜50%の空隙率を有することが望ましい。多孔性シートの空隙率が75%を超えると、得られる熱伝導性シートの強度が不充分となる場合がある。一方、多孔性シートの空隙率が0.1%未満であると得られる熱伝導性シートの熱伝導性が不充分となる場合がある。
好ましい多孔性シートの厚みは、0.01mm〜1.00mm、より好ましくは0.02mm〜0.75mmである。
熱伝導性シートの内層に内包される多孔性シートは、1枚であってもよく、また2枚以上であってもよい。
本発明の多孔性シートは、内層から表出しないように、内層中に、完全に内包されていることが望ましい。内層から多孔性シートが表出すると該内層の表面に凹凸が生じ、得られる熱伝導性シートの表面にも凹凸を生じ、該熱伝導性シートと金属板等の他の部材との密着性が悪くなる。
〔有機・無機ハイブリッド配合物の製造〕
有機・無機ハイブリッド配合物を製造するには、まず、所望の金属アルコキシドの加水分解物を含む金属アルコキシド溶液と、上記オルガノポリシロキサン溶液とを混ぜ合わせ、上記オルガノポリシロキサンの片末端または両末端の金属アルコキシドと反応可能な官能基と金属アルコキシドとの加水分解を伴う縮合反応を行い、有機・無機ハイブリッドゾル液を調製する。
具体的には、上記オルガノポリシロキサン溶液中に上記金属アルコキシドあるいは、所望なれば上記化学修飾剤によって修飾された金属アルコキシドを滴下する。
上記オルガノポリシロキサン溶液に使用される溶媒は、オルガノポリシロキサンや金属アルコキシドの溶解度を考慮して選択されるが、一般的に、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等を使用出来る。
オルガノポリシロキサン溶液に加えられる金属アルコキシドを化学修飾剤によって化学修飾剤する場合、該化学修飾剤は金属アルコキシド1モルに対して2モル以下の量、望ましくは0.5モル以上1モル以下の量で使用される。
上記金属アルコキシドのオルガノポリシロキサンに対する添加量は、通常モル比で1:0.1〜1:30の範囲とする。
また該金属アルコキシドに対して該オルガノポリシロキサンは80体積%程度であることが望ましい。
上記比率よりも金属成分が多いと該金属成分が粒塊を形成して、得られる有機・無機ハイブリッド層にうねりや気孔が形成され、またオルガノポリシロキサンが多いと無機成分と有機成分の相乗効果が現れず、有機成分の特性に近づく。
上記有機・無機ハイブリッドゾル液には、前記熱伝導性フィラーが添加、混合され、有機・無機ハイブリッド配合物が得られる。
該熱伝導性フィラーの添加量は、通常、有機・無機ハイブリッドゾル液100質量部に対し100〜3000質量部添加されていることが好ましいが、より好ましくは100質量部〜2500質量部である。本発明の有機・無機ハイブリッドゾル液は、フィラー分散性に優れるので、容易に該熱伝導性フィラーを均一に分散させることが出来る。
なお上記有機・無機ハイブリッドゾル液には、該熱伝導性フィラー以外に、所望により、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、接着付与剤、粘度調節剤等の充填剤を添加しても良い。以上のようにして得られる有機・無機ハイブリッドゾル液は、白濁化することなく、かつポットライフの長いゾル液となる。
〔熱伝導性シート〕
本発明の熱伝導性シートの製造方法を以下、説明する。まず上記多孔性シートにサイジングを施して該多孔性シートの空隙を埋める。該サイジングは上記多孔性シートをサイジング液に浸漬含浸して行われる。該サイジング液として、上記有機・無機ハイブリッド配合物を溶剤でサイジングに適当な粘度に希釈した希釈液が使用される。その後、該多孔性シートを常温、常湿で風乾し、所定時間、加熱乾燥すると有機・無機ハイブリッド配合物をB−ステージまで硬化させたシート(中間層)が得られる。
次いで、得られた中間層の両面に公知のコーティング法により外層を形成する。該中間層の両面に形成された外層は、該中間層と接合一体化される。まず該中間層の両面に有機・無機ハイブリッド配合物をコーティングする。コーティング後、更にホットプレスして、該中間層の両面に有機・無機ハイブリッド配合物をB−ステージまで硬化させた外層を形成するシートが得られる。
該シートを、引き続き、常温、常湿で風乾し、その後所定時間、加熱乾燥して、中間層および外層を共に完全硬化させると、本発明の熱伝導性シートが得られる。
本発明の熱伝導性シートの厚みは、 0.01mm〜5.0mmであることが望ましく、より望ましくは、0.2mm〜3.0mmである。
本発明の熱伝導性シートは、JISタイプA硬度が20〜95であることが望ましく、より望ましい硬度は35〜90である。
該熱伝導性シートの硬度が20〜95の範囲であると、該熱伝導性シートを発熱性電子部品および放熱器の間に挟持させて使用する場合、該熱伝導性シートは、弾性体であるため該発熱性電子部品および放熱器の表面の形状に併せて変形、追従することが出来、よって高い熱伝導性を発揮することが出来る。
該熱伝導性シートの硬度が20未満の場合、該熱伝導性シートは発熱性電子部品や放熱器に対する追従性、密着性に優れるものの、充分な強度を確保出来ない。
また該熱伝導性シートの硬度が95を超えると、該熱伝導性シートは発熱性電子部品や放熱器等に対する追従性、密着性に劣り、充分な熱伝導性を発揮することが出来ない。
本発明の熱伝導性シートは、一方の外層と、他方の外層が中間層を介して一体化している。一方の外層が、中間層に内包される多孔性シートの空隙を介して他方の外層と架橋しているので、本発明の熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導性が損なわれない。
また本発明の熱伝導性シートは、振動等により外層と内層が剥離しない。
また更に、本発明の熱伝導性シートは、内層に多孔性シートを内包しているので該熱伝導性シートの平面方向の伸び性が規制される。
以下、本発明を実施例によって説明する。但し、本発明は以下に示される実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
オルガノポリシロキサン(重量平均分子量20000、XF3905、GE東芝シリコーン製)15molを加熱処理し、A液とした。
一方、ジルコニウムプロポキシド1molとアセト酢酸エチル0.5molとを窒素雰囲気下で反応させて、アセト酢酸エチルで化学修飾されたジルコニウムプロポキシドを調製し、B液とした。A液にB液を滴下、混合しゾル液(C液)を調製した。
該ゾル液(C液)100質量部に対し、アルミナ500質量部を添加、混合して、有機・無機ハイブリッド配合物を得た。
なお該アルミナは、平均粒径3.0μm(AL−30、昭和電工株式会社製)および40.0μm(AS−10、昭和電工株式会社製)の酸化アルミニウムを1:4の質量比で混合したものである。
その後、上記有機・無機ハイブリッド配合物をサイジング液として使用し、多孔性シート(ガラスクロス;TEX番手、たて;11.2、よこ;11.2、糸密度(本/25mm)、たて;60本、よこ;59本、5g/m2、空隙率;15%、厚み;0.05mm)を、該サイジング液に浸漬含浸し、その後、1日間風乾し、100℃で2時間、120℃で2時間の条件で加熱乾燥して、有機・無機ハイブリッド配合物をB−ステージまで硬化させたシート(中間層)を得た。
一方、3種のゾル液(C液)100質量部に対し、アルミナ750質量部、1000質量部および1500質量部を添加、混合して3種の有機・無機ハイブリッド配合物を調製した。なお使用したアルミナは上記アルミナと同種のアルミナである。
上記シート(中間層)に、上記有機・無機ハイブリッド配合物をコーティング剤として、上記中間層の両面にコーティングし、その後、ホットプレスして該中間層の両面にB−ステージまで硬化させた外層を形成するシートを得た。このようにして、組成の異なる3種の有機・無機ハイブリッド配合物を使用して、中間層に外層を形成した3種のシートを得た。
次いで、上記シートを加熱炉において150℃で2時間、180℃で2時間、200℃で2時間、250℃で2時間、300℃で2時間の条件下で加熱して、3種の熱伝導性シート(厚み0.30mm)を得た。
得られたシートの熱抵抗値および熱伝導率を評価した。熱抵抗値は、ASTM D5470、熱伝導率は、JIS R2616に基づき測定した。結果は表1に示した。
また、熱伝導性シートの硬度(JISタイプA硬度)と、体積固有抵抗(JIS K6249)を併せて測定した。なお熱伝導性シートの厚み(試料の厚み)は0.30mmであった。結果は表1に示した。
Figure 2005347316
結果より、何れの熱伝導性シートについて、優れた放熱効果を有することが確かめられた。
また上記の熱伝導性シート(シート3)を300℃×240時間の条件で加熱して、耐久性の評価を行った。なお硬度は、JIS K6253、伸びおよび引張り強さは、JIS K6251に準拠して測定した。
Figure 2005347316
評価の結果、上記条件下では、熱伝導性シートの分解や表面の変質等は起こらなかった。
本発明の熱伝導性シートは、発熱性電子部品と放熱器や、発熱性電子部品と金属製伝熱板との間に介在させて使用する熱伝導性シートや、LCD(Liquid Crystal Display)熱圧着用シート等に使用することが出来る。

Claims (4)

  1. 内層と、該内層の両面に形成される外層を有し、該内層は、金属アルコキシドと、片末端または両末端に該金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するオルガノポリシロキサンと、熱伝導性フィラーとを含む有機・無機ハイブリッド配合物を、多孔性シートに含浸し、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる層であり、該外層は、該有機・無機ハイブリッド配合物を加熱硬化せしめてなる有機・無機ハイブリッド層であることを特徴とする熱伝導性シート
  2. 該熱伝導性シートの硬度(JISタイプA硬度)が20〜95である請求項1に記載の熱伝導性シート
  3. 該多孔性シートはガラスクロスである請求項1に記載の熱伝導性シート
  4. 該熱伝導性フィラーは、金属酸化物および/または金属窒化物および/または金属炭化物の微粒子である請求項1に記載の熱伝導性シート
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