JP2005509794A - ガスタービンエンジン制御装置における適応スケジュールのための方法と装置 - Google Patents

ガスタービンエンジン制御装置における適応スケジュールのための方法と装置 Download PDF

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Abstract

エンジンサージ回避装置と、エンジン反応時間の低下を最小限にしながらエンジンサージの発生防ぐように加速スケジュール(即ち、P2.5抽気弁とNDOT)を適応する方法が開示されている。ここに開示されているサージ回避装置と方法はNDOTとP2.5抽気スケジュールの両者を最適態様で適用することにより達成される。

Description

関連出願の参照
本出願は2001年11月15日出願の、米国仮出願第60/335,387号、“ガスタービンエンジン制御装置のための適応加速スケジュール”の優先権を主張し、前記米国出願全部が本出願において引用されている。
政府の権利
米国政府は本発明において支払い済みの許諾権と、DAAH10-99-2-0005の条件により規定される正当な条件で限定された状況の下で特許権者が第三者へ許諾する、米国陸軍省により与えられた権利とを有する。
発明の背景
1. 発明の分野
本開示は、ガスタービンエンジンに使用される制御装置に係り、更に詳しくは、航空機のコンピュータの非揮発性メモリーに記憶された適応加速スケジュールによりエンジンのサージの発生を防ぐ装置を備えた、ヘリコプター用制御装置に関する。
2. 関連技術の背景
ガスタービンの作動中に、“サージ”として知られている状態に遭遇することがある。エンジンサージは圧縮機羽根の速度と流入空気との間の不整合と一般にみなされている。エンジンサージは典型的にはエンジン停止の発生の予兆である。エンジンサージは出力の突然の大きな喪失、空気流の喪失、温度の上昇と機械部の振動により特徴ずけられる。温度の上昇と機械部の振動はエンジン、特にタービン羽根に実質的な応力をかける。エンジンサージは他の作動条件においても起きているが、加速中に起きることが最も多い。
エンジンサージの発生がないことを確実にする先行の試みは航空機の飛行制御計算機に記憶された、燃料流量あるいは加速スケジュールを確立することに集中されてきた。加速スケジュールは従来、エンジン製造会社により提供され、時間をかけて開発される。加速スケジュールは燃料流量を調整することにより、エンジンがサージ、停止、加熱がないようにする。加速スケジュールはエンジンの作動特性の関数であり、従って、特定のエンジン型に特有あるいは固有のものである。スケジュールは、ガス発生器測定速度(NG)と、エンジン流入空気温度と圧力との関数としてガス発生器速度要求変化率(NDOTDemand)を表す。スケジュールは直線でなく複素形である。スケジュールが複素形なのは一部には、エンジンが圧縮器の停止領域で作動しないようにする必要があるためである。
このように、例えば、先行技術の燃料制御が加速スケジュールにより前もってプログラムされており、理論上は、燃料流がスケジュールの要求に沿って維持されていれば、エンジンはサージの発生なく加速される。注目されなければならないのは、過剰の燃料がサージ中にエンジンに供給されると、エンジンは、多分、サージ条件あるいは多岐のサージを経験することである。それ故、先行技術の制御装置はサージ限界として知られている安全要素を典型的には備える。サージ限界は加速スケジュールを導出するのに考慮さて、エンジンはサージが起こる前に、予定率の追加燃料流を受け入れることができる。
エンジン制御は新しいエンジンの作動特性のために設計され、その作動特性を生かすようになされる。しかし、エンジン及び/あるいはエンジンの燃料計量装置の特性は、装置が年を経るにつれて、時間とともに変化する。従って、当初加速スケジュール及び/あるいはサージ限界がどんなに十分であろうとも、エンジンがサージを起こさないことをもはや確実にすることはできない。
モリソン(Morrison)米国特許第4,490,791号は、先行技術である、加速スケジュールを変更あるいは適応させることにより、時間の経過による部品の劣化を調整する装置と方法を開示している。エンジンサージに応答して、加速スケジュールの、サージに出会った領域が下げられるか減らされてサージ限界を上げる。この開示されている装置は、エンジン圧縮機のサージ中の排出圧の減衰率を感知して前以てプログラムされた燃料流加速スケジュールを変更してサージ限界を上げる。このように、格納された加速スケジュールの限界点のそれぞれに対応する“変更子”がメモリーに格納された適応加速スケジュールが提供されている。変更子は最初は1に等しいスケールファクターである。
しかし、サージが検出される度に、サージが経験された、加速スケジュール上の点に対応する変更子が前以て選択されたパーセンテージにより決定される。加速スケジュールからの燃料流に関する情報は変更子で乗算され、その結果、検出されたサージに続き、以後の加速はサージ点を囲む小さい訂正速度帯内で変更される。
加速スケジュールを適応する別の装置と方法は2002年6月出願の、米国特許出願第10/194,811、“エンジンサージ区別方法”、に開示されており、この出願の開示は当出願にすべて引用されている。開示された装置は、加速スケジュールを適応すると、不真正エンジンサージと真正エンジンサージとを区別する。
先行技術装置は多くのサージの発生が起こるのを防ぐけれども、加速スケジュールを適応することに起因する遅いエンジン反応をほとんど考慮しない。その結果、航空機は飛行中の適応の後に、代表的にはメインテナンスのために着陸して、エンジンは航空機が飛行するに足ると断言される前に修理される。
従って、将来のサージの発生を防ぐために加速スケジュールを変更し、エンジン反応時間への衝撃を最小限にし、よって、次の通常に計画されたメインテナンス時まで航空機が飛行できるようにし、修理時間を減らす適応方法が必要である。
発明の概要
本発明の開示は、航空機のコンピュータの不揮発性メモリーに記憶された加速スケジュールをエンジンサージの発生が起きるのを防ぎながら、エンジン反応時間を最小に短縮するエンジンサージ回避装置と方法に関する。ここに開示されたサージ回避装置と方法はこの目的をNDOT スケジュールと中間圧縮機(P2.5)の抽気スケジュールの両者を最適な態様で適応することにより達成する。
本発明の好ましい実施例に沿って、ガスタービンエンジンにおける最初のサージの発生に続くサージの発生を防ぐ方法が開示されている。ガスタービンエンジンは典型的には、直列に流れが連通された低圧圧縮機、高圧圧縮機、燃焼器、高圧タービンと低圧タービンとからなる。方法はガスタービンエンジンの過渡温度限界を確立することと、燃焼器の吐き出しガス温度を予測することからなる。次に、予測燃焼器の吐き出しガス温度は確立経過温度と比較される。予測燃焼器の吐き出しガス温度が確立過渡温度より低い場合には、低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更してエンジンサージ回避限界を改良する。これに代えて、燃焼器の吐き出しガス温度が確立過渡温度より低い場合には、エンジンサージ回避限界を改良するためにエンジン燃料流量スケジュールを変更する。
ここに開示されている方法は、燃焼器の吐き出しガス温度をエンジンハウジングに作動可能に取り付けられた検知装置により測定する工程を更に備えることが考えられる。これに代えて、方法は、複数個のエンジン作動パラメターを測定し、熱力学エンジンモデルと複数個のエンジン作動パラメターを使って圧縮器の吐き出しガス温度を予測することを更に備えてもよい。複数個の作動パラメターは、構成要素の作動温度;構成要素の取り入れと排出空気/ガス温度あるいは圧力;軸、ベアリング速度あるいはギア回転速度;とエンジンシャフトトルクといったパラメターを含むことができる、しかし、これらのパラメターに限定されるものではない。エンジンモデルは測定された作動パラメターにもとずく構成要素の効率と未知の作動パラメターを予測するのに使われることができる。
予測燃焼器の排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジン燃料流スケジュールを変更する前に、燃料流スケジュールの最大可能変更が確立され、燃料流スケジュールの最大可能変更が達成されたかどうか決定がなされることが現在考えられる。最大可能変更が達成された場合、低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールがエンジンサージ限界を改良するために変更する。
予測燃焼器の排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジン燃料流量を変更する工程はエンジンコアシャフト速度を予測することを備える。
低圧圧縮機の抽気空気流量スケジュールは抽気弁位置を低圧圧縮機シャフト速度の全域にわたって規定するのが好ましい。更に、燃料流量スケジュールがエンジン・コアシャフト速度の全域にわたってエンジンのコアシャフトの加速度を規定する。代表的な実施例においては、エンジンの加速度とコアシャフト速度は低圧圧縮機取り入れ空気の温度により補正される。
本開示は、ガスタービンにおける最初のサージの発生に続くサージの発生を防ぐ装置にも向けられる。前記のように、ガスタービンエンジンは縦列に流れ連通された低圧圧縮機、高圧圧縮機、燃焼器、高圧タービンと低圧タービンとを好ましくは備える。代表的な装置は、ガスタービンエンジンの過渡温度限界を確立するメカニズムと、燃焼器の排出ガス温度を予測するメカニズムと、予測燃焼排出ガス温度を確立された過渡温度限界と比較する装置とを備える。装置は、予測燃焼器の排出ガス温度が確立過渡温度限界よりも低い場合には、エンジンサージ回避限界を改良するために、不揮発性コンピュータメモリーに記憶された低圧圧縮機の抽気空気流量スケジュールを変更するメカニズムを備える。装置は、予測燃焼器の排出ガス温度が確立過渡温度限界よりも高い場合には、エンジンサージ回避限界を改良するために不揮発性コンピュータメモリーに記憶されたエンジン燃料流量スケジュールを変更する構成部材を備える。
好ましい実施例において、装置はエンジンハウジングに作動可能に取り付けられた感知器を更に備える。これに代えて、複数個エンジン作動パラメターを測定し、測定されたパラメターにもとずき、熱力学エンジンモデルを使用して燃焼器排出ガス温度を予測するメカニズムを備える。
当技術に精通した者は、本発明がエンジンサージの発生を回避すると共にエンジン反応時間の悪化を最小にすることを容易に評価するであろう。
本明細書に開示された制御装置のこれらのまた他の固有の特徴は以下の記載と添付の図面と添付の特許請求の範囲から更に容易に明らかになるであろう。
本開示のこれらのまた他の特徴は次の好ましい実施例の詳細な記載から当技術に通常に精通した者に容易に明らかであろう。
好ましい実施例の詳細な説明
さて、図面を参照すると、図面において本発明の同じ部材は同じ参照番号で同定される、典型的な航空機ガスタービン10が概略的に第1図に示されている。エンジン10は低圧圧縮機12、高圧圧縮機14と環状燃焼器16を含む、縦列の流れに連通された複数個の従来の構成部材を備える。エンジン10は、高圧タービン18、例えば、単一段であってもよいと、低圧タービン20、例えば、単一段であってもよいと、分離された燃料噴射器(図示せず)を有するあとバーナー即ち増幅器22と、あとバーナーと協働する面積可変排気ノズル24をされに備える。
低圧圧縮機12、高圧圧縮機14、高圧タービン18と低圧タービン12のそれぞれは、従来の構造の、円周方向に離間された回転子翼列と、回転子翼列と協働する固定子羽根列あるいはノズル列を有する。高圧タービン18は高圧圧縮機14にコアシャフト、即ち回転子26により固定接続されている。低圧タービン20は、低圧タービン20に関連する低圧圧縮機シャフト即ち回転子28により低圧圧縮機12に固定接続されている。
複数個の従来の燃料噴射器30が燃焼器16の上流流入端の周りに取り付けられ、従来の燃料制御弁32と流れ連通して配置されている。燃料制御弁32は、適切に圧縮され、噴射器30へ燃料制御弁32を通して計量されて流されるために燃料制御弁32へ供給される燃料34aを容れる燃料タンク34に適切に接続されている。
エンジン10は、また、どのような従来の形態であってもよく、燃料弁32を制御し燃焼器16への燃料流、Wfと呼ぶ、を計測するために燃料制御弁32に適切に電気接続されたデジタルにプログラム可能のコントローラ36を有する。
通常の作動において、流れ線38に示される空気は、低圧圧縮機12に入り、高圧圧縮機14を通過しながら加圧され、燃焼器16内で燃料34aと混合され、流れ線40で示された高温燃焼ガスを発生するために適切に点火される。燃焼ガス40燃焼器16から排出され高圧タービン18に入り、高圧タービン18は、高圧圧縮機14を駆動するエネルギーを燃焼ガス40から抽出する。所望の場合は、エンジン10を従来の態様で制御するのに使用するために、可変面積排気ノズル24の排気面積を変えるために可変面積排気ノズル24をコントローラ36に適切に作動可能に接続して、追加の燃料がエンジン10からの推力を増幅するためにあとバーナー22内へ導入され点火されてもよい。
多様のエンジン作動状態を検出するために多様の感知器がエンジンをするためにコントローラ36に作動可能に接続される。例えば、コア回転子26を高圧圧縮機14の回転子翼の半径方向外端といった従来の位置でコア回転子26に接触させて、コア回転子26の作動中の回転速度(NG)を測定する従来のコアシャフト速度感知器42をエンジン10は有する。速度感知器42はコントローラ36で使用されるNGを表す適切な電気信号を与える。コア速度NGは実際の速度であり、エンジンの制御に使用されるコントローラ36内の速度を補正することは従来行われている。補正されたコア速度NGcは、低圧圧縮機12と高圧圧縮機14との間に適切に取り付けられ、高圧圧縮機14に入る空気38の温度を測定し、対応する電気信号をコントローラ36へ与える温度感知器44により典型的には達成される。コア速度NGは典型的には、測定値を圧縮機流入絶対温度の平方根で除して、標準日温度で標準化することにより補正される。
感知器43も低圧圧縮機(NL)の速度を測定するのに使われることができ、信号はコントローラ36内で補正されて作動温度を説明することができる。
上述のように、サージは圧縮機翼の速度と流入エンジン空気との不整合と一般に認識されており、エンジン停止の前兆である。ガスタービンエンジンにおける停止状態の発生を感知する種々の技術が開発されてきた。一般に、中途での停止の兆しは次の事項の1個あるいはそれ以上により示される:異常なエンジン音、急速な排気ガス温度の変動、RPMの変動、エンジン圧率の低下あるいは変動、圧縮機の脈動による振動、あるいは出力水準の変化に対する不十分なエンジン反応。過激な停止の前兆は、大きなエンジン音、エンジンの入り口及び/あるいは排気口における炎、蒸気あるいは煙により示され、エンジンの誤作動あるいは作動停止が伴うであろう(例えば、“航空機ガスタービンエンジン技術(Aircraft Gas Turbine Engine Technology)、第2版、1979、アイ、イ、トリーガ(I.E. Treager)、マックグロウ-ヒルズ社(Mcgraw-Hill, Inc.)、123-126頁参照)。
エンジンサージを検出する公知の先行技術はエンジン制御パラメターを実際のエンジンパラメターと比較する技術を含む。例えば、エンジン制御により要求されるエンジン速度(NDOTdemand)とエンジン速度の実際の変化率(NDOTactual)との間の存在し続ける差はサージ状態の兆しと思われる。もうひとつの技術はエンジンサージを検出するのにエンジンのサインを使い、燃焼器のバーナー圧力の測定に主として拠るものである。特に、この技術は燃焼器のバーナー圧力の過渡突出を感知することに拠る。第3の全体的に更に複雑な技術は、個々には重要視されかつ補完しあう多くのエンジンパラメターと航空機体パラメターを採用する。
しかし、サージを検出する装置と方法は本出願の目的ではなく、本出願のサージ回避装置の例示の実施例は本明細書に開示されているサージ回避論理を実行する前にサージ検出装置(SDS)から信号を受ける。SDSの出力はサージフラグ(SRGFLG)信号である。SRGFLG信号は、エンジン停止の発生を回避するため、あるいはエンジン停止から回復するために格納された加速スケジュールを適応するのに使用する本発明の制御装置あるいはサージ回避装置への入力信号として採用される。もちろん、SRGFLG信号はパイロットへ音声及び/あるいは映像サージ指示をあたえるのにも採用されてもよい。
本明細書全体にわたって参照番号100が付された先行技術の“適応”サージ回避装置の作動ブロック図を示す第2図を参照する。第2図に示されているように、サージ回避装置100は、1サージ発生に続くエンジン加速スケジュールを将来のサージを回避するために変更する(減少させる)。作動中に、サージ回避装置が作動されると、減少の大きさはゼロに設定される。一旦サージ検出装置(図示せず)がサージが発生したと決定すると、サージ#フラグは0から1へ移行する。これに応答して、サージ回避論理110が3点においてサージ回避変更子120を減少させる。変更子120 は、サージ発生(NGc#サージ)に対応する補正されたガス発生器シャフト速度に最も近い点において20%減少され、NGc#サージに隣接する対向しあう点において10%減少される。サージ回避論理110は変更子における点のすべてを1.0(即ち、ゼロへの減少の大きさ)を出力増加にリセットする。サージ回避変更子120は0.5 あるいは50%の加減を有する。変更子120は加速スケジュールに使用されて、エンジン制御装置は燃料流をそれなりに調節する。このサージ回避装置はサージが再発するのを防ぐが、適応が原因する遅いエンジン応答にほとんど考慮せずにサージの再発を防ぐ。
第3図を参照する。本明細書の全体にわたって参照番号200が付された、本開示のサージ回避方法のフローチャートが図示されている。第3図に示されているように、サージ発生がSDSにより検出されると、燃焼器排出ガスT4.0の過渡温度があらかじめ確立された温度限界に対比される。燃焼器排出ガスT4.0の温度はエンジンハウジングに作動可能にとりつけられた温度感知器を使用して直接に感知されることができ、あるいは、T4.0は米国特許出願第09/963,221号、発明の名称“適応航空熱力学エンジンモデル(Adaptive Aero-Thermodynamic Engine Model)”に開示されていて、この出願の開示の全体は本明細書で参照されている、例えば適応エンジンモデルを使用して予測/推定されることができる。本出願で検討されているように、予測T4,0は消耗を原因とする、時間の経過にわたる構成部材の効率の変化にもとずいて変化する。
第6図は、低圧圧縮器の効率と高圧タービンの効率の2%の低下によるT4,0と安定状態の馬力の変化をグラフに表している。前以て確立された過渡温度限界はエンジン製造業者により確立され、各エンジン設計に固有であろうということは留意されるべきである。しかし、過渡温度限界は作動データと経験にもとずいて調整されることができる。
エンジンが最初のサージ発生前にその過渡温度限界より低い温度で作動している場合には、更に多くの過渡抽気空気をスケジュールするのに十分なヘッド余地が存在する。したがって、温度限界が超えられていなければ、圧縮機の流入空気抽気弁のスケジュールは過渡抽気空気を更に増加させる/スケジュールするように適応される。過渡抽気空気を追加することは、エンジン反応時間に衝撃を与えてしまうことなしに過渡サージ限界を上げることによりエンジンサージ発生を防ぐ。過渡温度は、過渡抽気空気を増やすようにスケジュールする結果として幾分上がるものの、エンジンはその温度限界以下でなお作動する。
エンジンが最初のサージ発生前にその過渡温度限界で作動している場合には、更に多くの過渡抽気空気をスケジュールすることに関わる温度上昇のため、NDOT加速スケジュールを適応するしかない。第3図に示されているように、NDOTスケジュールを適応する前に、変更子を再考してその下限が到達されたか(即ち、その下限が飽和状態か)どうかを決定するのが好ましい。下限界が到達されていなければ、NDOTスケジュ−ルは適応される。スケジュールは前に開示されたように、あるいはいかなる公知の適応技術、例えば、米国特許第4,490,791モリソン(Morrison)特許に開示さている技術を用いて適用されることができる。NDOTを下げることもエンジンエンジンサージを防ぐが反応時間が遅くなる。しかし、この方法は確かに作動温度を下げ、従って、エンジンの性能が低下し、更なるサージに会う場合には、更なる抽気空気を使用してサージ発生を反応時間を更に低下させることなく防ぐことができる。第5a図と第5b図は基本線対NDOTとP2.5それぞれのための適応スケジュールの対比を示す。
ここに開示されている方法はNDOTとP2.5抽気スケジュールを最適に調整して過渡サージ限界と温度限界の両者を提供する。P2.5抽気スケジュールの適応量もエンジン性能試験にもとずいて前以て決定されることができ、操作経験にもとずいて調整されることができる。上述のように、第5b図は適応されP2.5抽気弁スケジュールを図示している。第5bに示されているグラフは、補正された低圧圧縮機速度が補正された低圧圧縮機速度(NLc)の約73%を超えるときに更なる抽気弁空気が与えられるように適応はスケジュールを右へ移動させることを図示している。
第4図を参照する。第4図は、第3図に記載されているサージ回避方法200にもとずいてP2.5抽気弁スケジュールかNDOT加速スケジュールを適応する、本開示の制御装置の概略を示す。NGcを示す信号がNDOTdemanded対NGcを示すスケジュールに与えられてNDOTdemandedを決定する。2個の曲線がスケジュール上にあたえられており、第1曲線は戦闘操縦の形状を示し、第2曲線は通常操縦モードを示している。NDOTcombatあるいはNDOTnormalを示す信号が和算接続210に与えられる。NDOTnormalの大きさはNDOTcombatから引かれ、結果を示す出力信号が積算論理220に与えられる。
信号NGcも、サージ回避方法200により指令されたように減少されているサージ回避変更子230に与えられる。NGcに相関関係のある変更子を示す信号が積算論理220に与えられる。積算論理220の出力は加算接続240に与えられてNDOTnormalに加算される。得られた値は燃焼器への燃料流を調整するために燃料制御装置(図示せず)に与えられる。同時に、NLcを示す信号が、指令された抽気弁位置を出力として与える抽気弁スケジュール250に与えられる。
本発明は好ましい実施例に関して記載されてきたが、本発明には種々の変化及び/あるいは変更が添付の特許請求の範囲により規定された本発明の精神あるいは範囲から逸脱することなくなされることができることを本技術に精通した者は容易に認めるであろう。
本発明が関わる技術に通常に精通している者が本発明を如何ように構成し使用するかを更に容易に理解できるように図面を参照することができる。
図1は、典型的なガスタービンエンジンと、典型的なガスタービンエンジンの燃料制御装置の概略図。 図2は、先行技術の加速スケジュール適応を図示する作動ブロック図。 図3は、本開示の適応加速スケジュール論理。 図4は、本開示のサージ回避装置を図示する機能ブロック図。 図5aは、基準線と適応燃料流加速スケジュールとのグラフによる対比。 図5bは、基準線と適応P2.5抽気弁加速スケジュールとのグラフによる対比。 図6は、低圧圧縮機の効率と高圧タービン効率の両者を2%下げることによるT4.0と安定状態の馬力(HP)の変化を表すグラフ。

Claims (16)

  1. ガスタービンエンジンにおける最初のサージ発生に続くサージ発生を防ぐ方法であって、
    a) ガスタービンエンジンの過渡温度限界を確立する工程と、
    b) 燃焼器排出ガス温度を予測する工程と、
    c) 予測燃焼器排出ガス温度を確立過渡温度限界に対比する工程と、
    d) 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より低い場合に、エンジンサージ回避限界を改良するために不揮発性コンピュータメモリーに記憶されている低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する工程と、
    e) 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジンサージ回避限界を改良するために不揮発性コンピュータメモリーに記憶されている低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する工程と、を備える方法。
  2. 燃焼器排出ガス温度をエンジンハウジングに作動可能に取り付けられた感知装置により測定する工程を更に備えた請求項1に記載の方法。
  3. a) 複数個のエンジン作動パラメターを測定する工程と、
    b) 熱力学エンジンモデルと複数個のエンジン作動パラメターを用いて燃焼器排出ガス温度を推定する工程とを更に備えた請求項1に記載の方法。
  4. 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジン燃料流スケジュールを変更する前に、
    a) 最大許容可能変更を燃料流に確立する工程と、
    b) 燃料流スケジュールの最大許容可能変更が達成されたかを決定する工程と、
    c) 燃料流スケジュールの最大許容可能変更が達成された場合にエンジンサージ限界を改良するために低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する工程と、を更に備える請求項1に記載の方法。
  5. 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジン燃料流スケジュールを変更する工程がエンジンの高圧圧縮機の速度を予測する工程を備える請求項1に記載の方法。
  6. 低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールが低圧圧縮機シャフト速度の全範囲にわたって抽気弁の位置を規定する請求項1に記載の方法。
  7. 燃料流量スケジュールがエンジンコアシャフト速度の全範囲にわたってエンジンのコアシャフトの加速度を規定する請求項1に記載の方法。
  8. エンジンの加速度とコアシャフト速度が低圧圧縮機取り入れ空気の温度により補正される請求項7に記載の方法。
  9. ガスタービンエンジンにおいて最初のサージ発生に続くサージ発生を防ぐ装置であって、ガスタービンエンジンが縦流通された、低圧圧縮機と、高圧圧縮機と、燃焼器と、高圧タービンと低圧タービンからなり、
    a) ガスタービンエンジンの過渡温度限界を確立する装置と、
    b) 燃焼器排出ガス温度を予測する装置と、
    c) 予測燃焼器排出ガス温度を確立過渡温度限界に対比する装置と、
    d) 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より低い場合に、エンジンサージ回避限界を改良するために不揮発性コンピュータメモリーに記憶されている低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する装置と、
    e) 予測燃焼器排出ガス温度が確立過渡温度限界より高い場合に、エンジンサージ回避限界を改良するために不揮発性コンピュータメモリーに記憶されている低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する装置と、を備える装置。
  10. 燃焼器排出ガス温度をエンジンハウジングに作動可能に取り付けられた感知装置により測定する装置を更に備えた請求項9に記載の装置。
  11. a) 複数個のエンジン作動パラメターを測定する装置と、
    b) 熱力学エンジンモデルと複数個のエンジン作動パラメターを用いて燃焼器排出ガス温度を推定する装置とを更に備えた請求項9に記載の方法。
  12. a) 最大許容可能変更を燃料流に確立する工程と、
    b) 燃料流スケジュールの最大許容可能変更が達成されたかを決定する工程と、
    c) 燃料流スケジュールの最大許容可能変更が達成された場合にエンジンサージ限界を改良するために低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールを変更する工程と、を更に備える請求項9に記載の装置。
  13. エンジンの高圧圧縮機の速度を予測する装置を更に備えた請求項9に記載の装置。
  14. 低圧圧縮機抽気空気流量スケジュールが低圧圧縮機シャフト速度の全範囲にわたって抽気弁の位置を規定する請求項9に記載の装置。
  15. 燃料流量スケジュールがエンジンコアシャフト速度の全範囲にわたってエンジンのコアシャフトの加速度を規定する請求項9に記載の方法。
  16. エンジンの加速度とコアシャフト速度が低圧圧縮機取り入れ空気の温度により補正される請求項9に記載の方法。

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