JP2006010265A - 蓄熱システム及びこれに用いられる加温管保持部材並びに蓄熱システムの施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 屋根の外観を損なわずに太陽熱を蓄積することができる蓄熱システムを提供すること。
【解決手段】 循環媒体を加温するための加温手段4と、循環媒体を循環させる循環媒体循環手段6と、熱を温水として蓄えるための貯湯タンク8と、貯湯タンクを通して蓄熱水を循環させる蓄熱水循環手段10と、循環媒体と蓄熱水との間で熱交換を行うための熱交換器12と、を備えた蓄熱システム。家屋の野地板と瓦との間には、この瓦に接触するように加温管保持部材18が配設され、加温手段4は加温管保持部材18に接触するように収容された加温管16を有し、瓦及び加温管保持部材18は粘土から形成され、瓦からの熱が加温管保持部材18及び加温管16を介して循環媒体に伝達される。
【選択図】 図1
【解決手段】 循環媒体を加温するための加温手段4と、循環媒体を循環させる循環媒体循環手段6と、熱を温水として蓄えるための貯湯タンク8と、貯湯タンクを通して蓄熱水を循環させる蓄熱水循環手段10と、循環媒体と蓄熱水との間で熱交換を行うための熱交換器12と、を備えた蓄熱システム。家屋の野地板と瓦との間には、この瓦に接触するように加温管保持部材18が配設され、加温手段4は加温管保持部材18に接触するように収容された加温管16を有し、瓦及び加温管保持部材18は粘土から形成され、瓦からの熱が加温管保持部材18及び加温管16を介して循環媒体に伝達される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、太陽熱により温められた瓦からの熱を温水として蓄える蓄熱システムに関する。また、このような蓄熱システムにおける加温管を保持するための加温管保持部材に関する。更に、このような蓄熱システムを施工するための施工方法に関する。
従来から、太陽熱を利用した太陽熱温水生成装置が知られている。この太陽熱温水生成装置は太陽熱を吸収するためのガラス管や金属管などを通した箱型の機器本体を備え、この機器本体が屋根の上に設置される。このような太陽熱温水生成装置では、ガラス管(金属管)を通して水などの液体が流れ、かく流れる液体が太陽熱を吸収して加温され、このように太陽熱を利用して温水が生成される。
このような太陽熱温水生成装置は、通常、屋根の上に直接的に設置されるか、又は屋根の上に設けられた支持機構を介して設置されている。そのため、屋根の設置個所に部分的に大きな負荷が作用する、屋根の外観が大きく変わる、或いは、屋根瓦の外形が見えなくなるなどの問題がある。また、屋根の上に設置された太陽熱温水生成装置には、太陽光が当たり、また雨、風などに晒されるため、装置本体やガラス管(金属管)などの材質劣化が激しく、それ故に、これらに対して充分な耐久性があるものを使用しなければならず、このことに起因して、太陽熱温水生成装置の製造コストが高くなるという問題がある。
このようなことから、屋根の瓦やスレートの下に可撓性を有する熱交換パイプを通した熱交換マットを備えた熱交換システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この熱交換システムでは、熱交換マットが屋根の瓦などの下に配置されるように構成され、それ故に、屋根の外観を維持したままの取付状態において、太陽により温められた瓦の熱が熱交換パイプを流れる液体に伝えられ、その加温された液体との熱交換によって温水が生成される。
この熱交換マットを備えた熱交換システムにおいては、野地板に所定間隔をおいて凹部が設けられ、この凹部に熱交換パイプが収容され、このように熱交換パイプを通すことによって熱交換マットが形成される。従って、熱交換パイプのための凹部を野地板に多数形成しなければならず、そのための作業が煩雑て手間がかかり、施工コストも高くなる問題がある。
また、野地板の凹部に熱交換パイプが収容されるので、野地板に葺かれる瓦と野地板(換言すると、熱交換パイプ)との間には、瓦の種類によっては空間が存在し、このように空間が生じた場合、瓦からの熱が熱交換パイプに効率良く伝達されず、充分な蓄熱特性が得られないという問題がある。
本発明の目的は、簡単な構造でもって、太陽によって温められた瓦の熱を加温管を介してそこを流れる循環媒体に伝達し、その伝達された熱を温水として蓄えることができる蓄熱システムを提供することである。
また、本発明の他の目的は、屋根に葺かれる瓦の下に所望の通りに加温管を配設することができる加温管保持部材を提供することである。
また、本発明の更に他の目的は、屋根の瓦と野地板との間に所望の通りに加温管を配設して太陽熱を利用して温水を生成することができる蓄熱システムの施工方法を提供することである。
また、本発明の更に他の目的は、屋根の瓦と野地板との間に所望の通りに加温管を配設して太陽熱を利用して温水を生成することができる蓄熱システムの施工方法を提供することである。
本発明の請求項1に記載の蓄熱システムは、循環媒体を加温するための加温手段と、前記加温手段を通して前記循環媒体を循環させる循環媒体循環手段と、熱を温水として蓄えるための貯湯タンクと、前記貯湯タンクを通して蓄熱水を循環させる蓄熱水循環手段と、前記循環媒体循環手段を流れる前記循環媒体と前記蓄熱水循環手段を流れる前記蓄熱水との間で熱交換を行うための熱交換器と、を備えており、
家屋の野地板と前記野地板に葺かれた瓦との間には、前記瓦に接触するように加温管保持部材が配設され、前記加温手段は前記加温管保持部材に接触するように収容された加温管を有し、前記瓦及び前記加温管保持部材は粘土から形成されており、
前記瓦が太陽により温められると、前記瓦からの熱が前記加温管保持部材を介して前記加温管に伝達され、前記加温管を通して流れる間に前記循環媒体が太陽熱を利用して温められることを特徴とする。
家屋の野地板と前記野地板に葺かれた瓦との間には、前記瓦に接触するように加温管保持部材が配設され、前記加温手段は前記加温管保持部材に接触するように収容された加温管を有し、前記瓦及び前記加温管保持部材は粘土から形成されており、
前記瓦が太陽により温められると、前記瓦からの熱が前記加温管保持部材を介して前記加温管に伝達され、前記加温管を通して流れる間に前記循環媒体が太陽熱を利用して温められることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の蓄熱システムでは、前記加温管保持部材には長手方向に延びる収容溝が設けられ、また前記野地板には屋根の傾斜方向に間隔をおいて横桟が設けられ、前記加温管保持部材は隣接する横桟間に嵌合するように配設され、前記加温管保持部材の前記収容溝は前記屋根の傾斜方向に延び、前記収容溝内に前記加温管が収容されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の蓄熱システムでは、前記加温管保持部材には長手方向に延びる収容溝が設けられ、また前記野地板には屋根の傾斜方向に間隔をおいて横桟が設けられ、前記加温管保持部材は、横桟に取り付けられた瓦の上端面に当接するように配設され、前記加温管保持部材の前記収容溝は前記屋根の傾斜方向に対して実質上垂直な横方向に延び、前記収容溝内に前記加温管が収容されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の蓄熱システムでは、前記循環媒体循環手段には温水を生成するための熱源機が配設され、瓦を加温するときには、前記熱源機によって生成された温水が前記加温管を通して循環されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の蓄熱システムでは、屋根の一部には第1加温手段が設けられ、この屋根の残りの一部には第2加温手段が設けられ、太陽熱を利用して温水を生成するときには、循環媒体が前記第1加温手段を通して循環され、また瓦を加温するときには、前記熱源機が作動され、前記熱源機により生成された温水が前記第1加温手段及び第2加温手段を通して循環されることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の加温管保持部材は、細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の一端部には載置段部が設けられ、屋根の傾斜方向下側の瓦の上端部が前記一対の側壁の前記載置段部に載置され、前記傾斜方向上側の瓦が前記下側の瓦の上端部を覆うように前記一対の側壁の上面に載置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の加温管保持部材は、細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の一方はそれらの他方よりも高く形成され、前記一対の側壁の一方が屋根の傾斜方向下側の瓦の上端面に当接するように配設され、前記傾斜方向上側の瓦が前記下側の瓦の上端部並びに前記底壁及び前記一対の側壁を覆うように載置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の加温管保持部材は、細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の各々は、幅方向中央に向けて高くなるように、その上面が上方に傾斜して延びており、横方向に隣接する一対の瓦の一方は前記一対の側壁の一方の上面に載置され、前記一対の瓦の他方は前記一対の側壁の他方の上面に載置されることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に記載の蓄熱システムの施工方法は、屋根の野地板と瓦との間に配設される加温管及びこれを保持する加温管保持部材を備えた蓄熱システムの施工方法であって、
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記横桟間に嵌合するように前記加温管保持部材を取り付け、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に延びるように前記加温管を収容し、その後前記野地板及び前記加温管保持部材を覆うように瓦を葺くことを特徴とする。
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記横桟間に嵌合するように前記加温管保持部材を取り付け、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に延びるように前記加温管を収容し、その後前記野地板及び前記加温管保持部材を覆うように瓦を葺くことを特徴とする。
また、本発明の請求項10に記載の蓄熱システムの施工方法は、屋根の野地板と瓦との間に配設される加温管及びこれを保持する加温管保持部材を備えた蓄熱システムの施工方法であって、
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記傾斜方向下側の横桟に瓦を取り付け、次に前記加温管保持部材を前記瓦の上端面に当接するように配設し、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に対して実質上垂直な方向に延びるように加温管を収容し、その後前記瓦の上端部並びに前記加温管保持部材及び前記横桟の傾斜方向上側の横桟を覆うように上側の瓦を葺くことを特徴とする。
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記傾斜方向下側の横桟に瓦を取り付け、次に前記加温管保持部材を前記瓦の上端面に当接するように配設し、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に対して実質上垂直な方向に延びるように加温管を収容し、その後前記瓦の上端部並びに前記加温管保持部材及び前記横桟の傾斜方向上側の横桟を覆うように上側の瓦を葺くことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の蓄熱システムによれば、野地板と瓦との間に加温管保持部材が配設され、この加温管保持部材に加温管が収容されるので、加温管が屋根の上に配設されることがなく、屋根の外観をそのままの状態に保つことができる。また、加温管保持部材は瓦に接触するように配設され、加温管は加温管保持部材に接触するように収容されるので、太陽により温められた瓦からの熱は加温管保持部材及び加温管を介して循環媒体に伝達され、太陽熱を温水として効率良く蓄熱することができる。また、瓦及び加熱管保持部材が粘土から形成されているので、太陽熱の熱伝達が良く、このことによっても効率良く蓄熱することができる。また、加熱管を保持するのに加温管保持部材を用いるので、野地板に特別な加工を施す必要がなく、従来の野地板上に加熱管保持部材を配設して加温管を収容すればよく、従来の屋根葺き工法をそのまま用いて施工することができる。更に、加温管が野地板と瓦との間に配設されるので、この加温管に直接太陽光が当たらず、また雨、風などに晒されることも無く、長期にわたって使用することができる。
また、本発明の請求項2に記載の蓄熱システムによれば、加温管保持部材が屋根の傾斜方向に配設される横桟間に嵌合するように配設されるので、野地板に特別な加工を施すことなく、加温管保持部材を簡単に取り付けることができる。このような加温管保持部材は屋根の傾斜方向に延びるので、縦桟として機能させることができ、従来の縦桟を省略することも可能となるが、縦桟とともに用いるようにしてもよい。加温管保持部材のこのような取付けは、和瓦の屋根に好都合に適用することができる。
また、本発明の請求項3に記載の蓄熱システムによれば、加温管保持部材が横桟に取り付けられた瓦の上端面に当接するように配設されるので、野地板に特別な加工を施すことなく、加温管保持部材を簡単に取り付けることができる。このような加温管保持部材は屋根傾斜方向に実質上垂直な横方向に延びるので、平瓦の屋根に好都合に適用することができる。
また、本発明の請求項4に記載の蓄熱システムによれば、循環媒体循環手段に熱源機が配設されているので、この熱源機を作動させて生成した温水を加温管を通して循環することができ、冬場などに瓦上に積雪があった場合にその積雪を融かすことができる。これによって、雪掻きなどを行うことなく瓦上の雪を除去することができる。
また、本発明の請求項5に記載の蓄熱システムによれば、屋根の一部、例えば太陽光が照射される南側の部分に第1加温手段が、この屋根の残りの一部、例えば太陽光がほとんど照射されない北側の部分に第2加温手段が設けられている。太陽熱を利用して温水を生成する、即ち太陽熱を蓄熱するときには、循環媒体が第1加熱手段を通して循環され、循環媒体を無駄に循環させることなく、太陽熱を効率良く蓄熱することができる。また、瓦を加温するときには熱源機が作動され生成された温水が第1加温手段及び第2加温手段を通して循環されるので、冬場などに瓦上に積雪があった場合に屋根全体に積もった雪を融かすことができる。
また、本発明の請求項6に記載の加温管保持部材によれば、底壁と一対の側壁とから規定される収容溝に加温管が収容されるので、加温管を加温管保持部材に簡単に取り付けることができる。また、一対の側壁の一端部に載置段部が設けられ、この載置段部に屋根の傾斜方向下側の瓦の上端部が載置され、屋根の傾斜方向上側の瓦がこの下側の瓦の上端部を覆うように一対の側壁の上面に載置されるので、屋根の傾斜方向に重ねて葺かれる瓦と野地板との間の空間に所要の通りに取り付けることができる。このような加温管保持部材は屋根の傾斜方向に例えば横桟間に配設されるので、和瓦の屋根に好都合に用いることができる。
また、本発明の請求項7に記載の加温管保持部材によれば、底壁と一対の側壁とから規定される収容溝に加温管が収容されるので、加温管を簡単に取り付けることができる。また、一対の側壁の一方がそれらの他方よりも高く形成され、この一方の側壁が屋根の傾斜方向下側の瓦の上端面に当接するように配設されるので、傾斜方向下側の瓦を利用して野地板と瓦との間の空間に所要の通りに取り付けることができる。このような加温管保持部材は屋根の傾斜方向に対して実質上垂直な横方向に配置されるので、平瓦の屋根に好都合に用いることができる。
また、本発明の請求項8に記載された加温管保持部材によれば、底壁と一対の側壁とから規定される収容溝に加温管が収容されるので、加温管を簡単に取り付けることができる。また、一対の側壁の各々が、幅方向中央に向けて高くなるように、その上面が傾斜して延びており、横方向に隣接する一対の瓦の一方がこの一対の側壁の一方の上面に載置され、横方向に隣接する一対の瓦の他方がこの一対の側壁の他方の上面に配置されるので、隣接する一対の瓦と野地板との間の空間に所要の通りに取り付けることができる。このような加温管保持部材は屋根の傾斜方向に例えば横桟間に配設されるので、神社などの屋根に好都合に用いることができる。
また、本発明の請求項9に記載の蓄熱システムの施工方法によれば、野地板に取り付けた横桟間に加温管保持部材を嵌合し、かく取り付けた加温管保持部材に加温管を収容し、その後野地板及び加温管保持部材を覆うように瓦を葺くので、従来の和瓦の施工工法を変更することなくこの蓄熱システムの施工を行うことができる。
また、本発明の請求項10に記載の蓄熱システムの施工方法によれば、野地板に取り付けた横桟に瓦を取り付け、この瓦の上端面に当接するように加温管保持部材を配設し、かく配設した加温管保持部材に加温管を収容し、その後葺いた瓦の上端部及び加温管保持部材を覆うように上側の瓦を葺くので、従来の平瓦の施工方向を変更することなくこの蓄熱システムの施工を行うことができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う蓄熱システム及びこれに用いられる加温管保持部材並びに蓄熱システムの施工方法の最良の実施形態について説明する。
〔蓄熱システムの第1の実施形態〕
まず、図1〜図3を参照して、第1の実施形態の蓄熱システムについて説明する。図1は、第1の実施形態の蓄熱システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図2は、図1の蓄熱システムの制御系を簡略的に示すブロック図であり、図3は、図2の制御系による制御を示すフローチャートである。
〔蓄熱システムの第1の実施形態〕
まず、図1〜図3を参照して、第1の実施形態の蓄熱システムについて説明する。図1は、第1の実施形態の蓄熱システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図2は、図1の蓄熱システムの制御系を簡略的に示すブロック図であり、図3は、図2の制御系による制御を示すフローチャートである。
図1において、図示の蓄熱システム2は、循環媒体を加温するための加温手段4と、加温手段4を通して循環媒体を循環させる循環媒体循環手段6と、熱を温水として蓄える貯湯タンク8と、貯湯タンク8内の水(又は温水)を循環させる蓄熱水循環手段10と、熱交換器12とを備えている。
加温手段4は加熱管16から構成され、家屋の野地板14と野地板14に葺かれた瓦(図示せず)との間に配設され、この空間に配設された加熱管保持部材18に収容される。尚、加熱管保持部材18及びこれに関連する構成については、後述する。夏場などにおいては、太陽熱によって瓦の温度は50℃を超える温度まで上昇するので、加温管16は、耐久性、耐熱クリープ性及び保湿性を有し、また結露しにくい、例えばポリブデンなどの樹脂性パイプから構成される。
循環媒体循環手段6はこの加温管16に関連して設けられ、循環媒体を加温管16を通して循環する。循環媒体循環手段6は、加温管16に接続された循環媒体循環流路17と、循環媒体循環流路17に配設された供給ポンプ20とを備えている。供給ポンプ20が作動すると、循環媒体が循環媒体循環流路17及び加温管16を通して矢印で示すように循環される。循環媒体は水などの液体でよく、凍結などの発生を防止するためには不凍液を用いるのが望ましい。
この実施形態では、加温管16に関連して、野地板14と瓦との間の空間の温度を検出するための第1温度センサ18が配設されている。また、循環流体循環流路17には、循環する循環流体の温度を検出するための第2温度センサ22が配設されている。
蓄熱水循環手段10は貯湯タンク8に関連して設けられ、蓄熱水を循環する蓄熱水循環流路24を備え、この蓄熱水循環流路24が貯湯タンク8に接続されている。蓄熱水循環手段10は、蓄熱水循環流路24に配設された送給ポンプ26と、蓄熱水循環流路24を開閉する開閉弁28とを備えている。開閉弁28が開状態に保持された状態において送給ポンプ26が作動すると、貯湯タンク8の底部の蓄熱水が矢印で示すように蓄熱水循環流路24を通して貯湯タンク8の上部に送給され、このようにして貯湯タンク8内の蓄熱水が循環される。
熱交換器12は循環媒体循環流路17及び蓄熱水循環流路24との間に配設され、この熱交換器12において、循環媒体循環流路17を流れる循環媒体と蓄熱水循環流路24を流れる蓄熱水との間で熱交換され、循環媒体からの熱が蓄熱水に伝達されて温水として貯湯タンク8に蓄えられる。
貯湯タンク8には給水ライン30及び給湯ライン32が接続され、この給水ライン30を通して水道水などの水(この水が蓄熱水となる)が貯湯タンク8に送給され、また給湯ライン30を通して給湯タンク8内の温水(蓄熱された蓄熱水)がカラン(図示せず)に出湯される。この貯湯タンク8内には、貯湯された蓄熱水の温度を検出するための第3温度センサ34が配設されている。
貯湯タンク8には給水ライン30及び給湯ライン32が接続され、この給水ライン30を通して水道水などの水(この水が蓄熱水となる)が貯湯タンク8に送給され、また給湯ライン30を通して給湯タンク8内の温水(蓄熱された蓄熱水)がカラン(図示せず)に出湯される。この貯湯タンク8内には、貯湯された蓄熱水の温度を検出するための第3温度センサ34が配設されている。
この蓄熱システム2は、図2に示す制御系によって作動制御される。図2を参照して、蓄熱システム2は制御手段36を備え、この制御手段36は例えばマイクロプロセッサから構成される。図示の制御手段36は、作動制御手段38、温度比較手段40、作動信号生成手段42、停止信号生成手段44、第1メモリ46及び第2メモリ48を含んでいる。作動制御手段36は送給ポンプ20,26などを後述する如く作動制御し、温度比較手段40は第1及び第2温度センサ18,22の検出温度と設定温度(後述する)とを比較する。また、作動信号生成手段42は後述する如く作動信号を生成し、停止信号生成手段44は後述する如く停止信号を生成する。第1メモリ46には、循環媒体循環手段6の送給ポンプ20を作動させる際の設定温度(第1温度)が記憶され、この第1温度は例えば20℃程度に設定される。また、第2メモリ48には、蓄熱水循環手段10の送給ポンプ26を作動させる際の設定温度(第2温度)が記憶され、この第2温度は例えば30℃程度に設定される。
蓄熱システム2は、更に、運転操作するための操作手段50を備えるとともに、運転状態などを表示するためのモニタ52を備えている。操作手段50からの操作信号は制御手段36に送給され、また第1〜第3温度センサ18,22,34からの検出信号も制御手段に送給される。
次に、主として図3を参照して、上述した蓄熱システム2の動作について説明する。太陽熱を蓄熱するには、操作手段50を運転操作してシステムを稼動すればよい。蓄熱システム2の稼動状態においては、まず、第1温度センサ18の検出温度が第1温度(例えば、20℃)を超えているかが判断される(ステップS1)。即ち、温度比較手段40は第1温度と第1温度センサ18の検出温度を比較し、第1温度センサ18の検出温度が第1温度を超えると、作動信号生成手段42が作動信号を生成し、この作動信号に基づいて循環媒体循環手段6の送給ポンプ20が作動される(ステップS2)。第1温度センサ18の温度が第1温度を超えると、太陽熱によって瓦が温まり、加温管保持部材18及び加温管16を介して循環流体を加温することが可能となる。
送給ポンプ20が作動すると、循環媒体が循環媒体循環流路17及び加温管16を通して循環され、加温管16を通して循環される間に、瓦からの熱が加温管保持部材18及び加温管16を介して循環媒体に伝達され、太陽熱を利用して循環媒体が加温される。
このように循環媒体が加温されると、第2温度センサ22の検出温度が第2温度(例えば、30℃)を超えたかが判断される(ステップS3)。即ち、温度比較手段40は第2温度と第2温度センサ22の検出温度を比較し、第2温度センサ22の検出温度が第2温度を超えると、ステップS4に進む。第2温度センサ22の温度が第2温度を超えると、太陽熱によって循環媒体循環流路17を循環する循環媒体の温度が熱交換するに充分に加温され、熱交換器12における熱交換が可能となる。
ステップS4においては、作動信号生成手段42による生成される作動信号に基づいて開閉弁28が開状態となり、更にこの作動信号に基づいて送給ポンプ26が作動される(ステップS5)。かくすると、貯湯タンク8内の蓄熱水が蓄熱水循環流路24を通して循環され、熱交換器12において、循環媒体循環流路17を流れる循環媒体と蓄熱水循環流路24を流れる蓄熱水との間で熱交換が行われ、熱交換により加温された蓄熱水が貯湯タンク8に貯湯され、このようにして太陽熱が温水として貯湯タンク8に貯えられる。
このような蓄熱中においては、第2温度センサ22の検出温度が第2温度以下に低下したかが判断される(ステップS6)。太陽熱の伝達が弱くなり(例えば、夕方になって太陽が沈みかける)、循環媒体の温度が低下して第2温度センサ22の検出温度が第2温度以下に下がると、熱交換器12における熱交換ができなくなるので、停止信号生成手段44は停止信号を生成し、この停止信号に基づいて送給ポンプ26が停止し(ステップS7)、また開閉弁28が閉状態となる(ステップS8)。かくすると、蓄熱水が循環されなくなり、太陽熱の蓄熱が終了する。
その後、第2温度センサ22の検出温度が第2温度を超えたかが判断され(ステップS9)、第2温度を超えるとステップS4に戻り、開閉弁28が開状態になり、送給ポンプ26が作動し、蓄熱水の蓄熱水循環流路24を通しての循環が行われ、太陽熱の蓄熱が再開される。一方、第2温度センサ22の検出温度が第2温度を超えないと、ステップS10に進み、第1温度センサ18の検出温度が第1温度以下になったかが判断される(ステップS10)。そして、第1温度センサ18の検出温度が第1温度以下まで低下すると、停止信号生成手段44は停止信号を生成し、この停止信号に基づいて送給ポンプ20の作動が停止する(ステップS11)。このように第1温度センサ18の温度が第1温度以下まで下がると、瓦に太陽光が充分当たらなくなったことを示し、このまま循環媒体を循環されても循環媒体を加温することができなくなるので、送給ポンプ20の作動が停止され、循環媒体の循環が終了し、このようにして蓄熱システム2の蓄熱動作が終了する。
〔蓄熱システムの第2の実施形態〕
次に、図4〜図7を参照して、第2の実施形態の蓄熱システムについて説明する。図4は、第2の実施形態の蓄熱システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図5は、図4の蓄熱システムの制御系を簡略的に示すブロック図であり、図6は、図5の制御系による制御の温水による蓄熱運転を示すフローチャートであり、図7は、図5の制御系による制御の融雪運転を示すフローチャートである。尚、以下の実施形態において、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
次に、図4〜図7を参照して、第2の実施形態の蓄熱システムについて説明する。図4は、第2の実施形態の蓄熱システムの全体を簡略的に示すシステム図であり、図5は、図4の蓄熱システムの制御系を簡略的に示すブロック図であり、図6は、図5の制御系による制御の温水による蓄熱運転を示すフローチャートであり、図7は、図5の制御系による制御の融雪運転を示すフローチャートである。尚、以下の実施形態において、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図4において、図示の蓄熱システム2Aは、屋根の一部、例えば南側の屋根に設けられる第1加熱手段4Aと、屋根の残り、例えば北側の屋根に設けられる第2加熱手段4Bを備えている。第1及び第2加熱手段4A,4Bは実質上同一の構成であり、第1の実施形態と同様に、加温管16A,16Bから構成され、かかる加温管16A,16Bが屋根に葺かれた瓦(図示せず)と野地板14との間の空間に配設された加温管保持部材18に収容されている。
また、この実施形態では、循環媒体循環手段6Aの循環媒体循環流路17は一対の分岐流路51,53を有し、一方の分岐流路51が第1加温手段16Aに接続され、他方の分岐流路53が第2加温手段16Bに接続されている。一対の分岐流路51,53との上流側分岐部には第1切換弁58が設けられ、それらとの下流側分岐部には第2切換弁60が設けられている。第1及び第2切換弁58,60は、第1の状態にあるときには一方の分岐流路51を開放し、他方の分岐流路543を閉塞し、循環媒体を分岐流路51及び第1加熱手段16Aを通して循環し、また第2の状態にあるときのは双方の分岐流路51,53を開放し、循環媒体を分岐流路51,53及び第1及び第2加温手段4A,4Bを通して循環する。
この実施形態では、更に、循環媒体循環流路17には温水を生成するための熱源機54(例えば、ボイラなど)が配設される。この熱源機54は、屋根の瓦を加温するときに用いられる。また、操作手段50Aは融雪スイッチ62を備え、屋根に積もった雪を融かすときに操作される。この第2の実施形態における他の構成については、図1に示す構成と同様である。
次に、主として図6を参照して、蓄熱システム2Aの温水による蓄熱運転動作について説明する。操作手段50Aを操作して蓄熱運転を行うと、第1温度センサ18の検出温度が第1温度(例えば、20℃)を超えているかが判断され(ステップS21)、この検出温度が第1温度を超えると、作動信号生成手段42が作動信号を生成し、この作動信号に基づいて第1及び第2切換弁58,60が第1状態になり(ステップS22)、分岐流路51が開放され、他方の分岐流路53が閉塞される。また、この作動信号に基づいて循環媒体循環手段6Aの送給ポンプ20が作動される(ステップS23)。従って、循環媒体が循環媒体循環流路17及び第1加熱手段4Aの加温管16Aを通して循環され、この加温管16Aを通して循環される間に、瓦からの熱が加温管保持部材18及び加温管16Aを介して循環媒体に伝達され、太陽熱を利用して循環媒体が加温される。
このように第2の実施形態においては、太陽熱の蓄熱は第1加熱手段4Aの加温管16Aを通して循環される循環媒体を介して行われる。この形態のそれ以降の動作(ステップS24〜ステップS32)は、第1の実施形態の動作の流れ、即ち図3のフローチャートにおけるステップS3〜ステップS11と実質上同一であり、それの説明については省略する。
次に、主として図7を参照して、蓄熱システム2Aの融雪運転動作について説明する。融雪運転とは、屋根の瓦に積もった雪を融かす運転である。この融雪運転を行うときには、操作手段50Aの融雪スイッチ62を操作すればよい。融雪スイッチ62を操作する(ステップS41)と、作動信号生成手段42は作動信号を生成し、この作動信号に基づいて熱源機54が作動し(ステップS42)、温水が生成される。また、この作動信号に基づいて送給ポンプ20が作動し(ステップS43)、また第1及び第2切換弁58,60が第2の状態に切り換えられる(ステップS44)。従って、循環媒体循環流路17を流れる循環媒体は熱源機54で加温され、加温された循環媒体が分岐流路51,53及び加温管16A,16Bを通って循環され、循環媒体からの熱が加温管16A,16B及び加温管保持部材18を介して瓦に伝達され、この熱を用いて瓦に積もった雪を融かすことができる。
このような融雪運転中に循環媒体の温度(第1温度センサ18の検出温度)が異常温度(例えば、45℃)を超えると、制御手段36Aは異常信号を生成し、この異常信号に基づいて熱源機54の作動が強制的に停止され(ステップS46)、更に送給ポンプ20の作動が停止する。これは、第1及び第2加温手段4A,4Bに高温の循環媒体が流れることによって、これらが破損するのを防止するためである。
また、この融雪運転中に融雪スイッチ62をオフ操作すると、ステップS47からステップS48に進み、停止信号生成手段44は停止信号を生成し、この停止信号に基づいて熱源機54が停止され(ステップS48)、更に送給ポンプ20の作動も停止され、このようにして融雪運転が終了する。
〔加温管保持部材の第1の実施形態〕
次に、図8〜図12を参照して、第1(又は第2)の実施形態の蓄熱システムにおける加温管保持部材及びそれに関連する構成について説明する。図8は、蓄熱システムの施工例を説明するための平面図であり、図9は、図8におけるIX−IX線による断面図であり、図10は、加温管保持部材と瓦との位置関係を示す平面図であり、図11は、図9の蓄熱システムにおける加温管保持部材を示す斜視図であり、図12は、図10の加温管保持部材のXII−XII線による断面図である。
次に、図8〜図12を参照して、第1(又は第2)の実施形態の蓄熱システムにおける加温管保持部材及びそれに関連する構成について説明する。図8は、蓄熱システムの施工例を説明するための平面図であり、図9は、図8におけるIX−IX線による断面図であり、図10は、加温管保持部材と瓦との位置関係を示す平面図であり、図11は、図9の蓄熱システムにおける加温管保持部材を示す斜視図であり、図12は、図10の加温管保持部材のXII−XII線による断面図である。
図8〜図10において、瓦80が載置される屋根の野地板14には、屋根の傾斜方向(図8において上下方向)に間隔をおいて複数の横桟66が設けられ、瓦80はこの横桟66の上面に載置される。この形態では、瓦80の一端部(上端部)には幅方向に間隔をおいて一対の係止突起92が設けられ、かかる係止突起92が横桟66に係止するように瓦80が取り付けられる。
加温管16を収容する加温管保持部材18は、野地板14とこの野地板14上に葺かれる瓦80との間の空間に配設され、屋根の傾斜方向に隣接する一対の横桟66間に嵌合するように取り付けられる(図8及び図10参照)。加温管保持部材18には、その一端から他端まで長手方向に延びる収容溝68が設けられ、この収容溝68に加温管16が収容される。加温管16は、図示のように屋根の上側端部及び下側端部で折り返しながら屋根の傾斜方向に沿って一側端側から他側端側に向けて連続的に配設される。尚、加温管16の折り返し部分では、加温管保持部材18は省略され、このように省略することによって、加温管16の折り返しが許容され、こようにして加温管16を屋根の所定領域、例えば屋根の南側面のほぼ全域に配設することができる。
次に、主として図10〜図12を参照して加温管保持部材18について説明すると、この加温管保持部材18は、細長い矩形状の底壁82と、底壁82の両側部から上方に延びる一対の側壁84,86とを有し、底壁82及び一対の側壁84,86は加温管16を収容するための収容溝68を規定する。収容溝68の底面は、収容される加温管16の外形に対応した半円形状であり、加温管16はこの収容溝68の底面に接触するように収容される(図8参照)。
加温管保持部材18には、更に、一対の側壁84,86の一端部(図8及び図10において下側端部、図10において手前側端部)には、略矩形状に切り欠かれて載置段部88,90が設けられている。この載置段部88,90の深さは、載置される瓦80の厚さにほぼ対応し、後述するように、屋根の傾斜方向下側の瓦80の上端部が載置される。
この加温管保持部材18では、載置される瓦80の内面形状に対応して、図12に示すように、側壁84の高さは、側壁86の高さよりも幾分低く形成され、またこれら側壁84,86の上面は幾分上方に弧状に突出している。更に、側壁84,86の他端側(図10において奥側)の高さは、それらの一端部(図10において手前側)の高さよりも低くなるように形成され、野地板14に取り付けた際に、一対の側壁84,86の上面が瓦80の傾斜角度と一致するように構成されている。尚、加温管保持部材18はこような構成に限定されず、加温管16を収容する収容溝68を有する適宜のものでよい。
このような加温管保持部材18は瓦80と同じ粘土を用い、瓦80と同様にして製作され、このように粘土から形成することによって、太陽からの熱によって温められ易く、また温められた熱が加温管16に伝達され易く、太陽熱を効率良く蓄熱することができる。このような加温管保持部材18は、図8及び図9から理解されるように、全体が湾曲した和瓦(日本瓦ともいう)を用いた屋根に組み込むときに好都合に適用することができる。
次に、図8〜図10を参照して、上述した蓄熱システム2の施工方法について説明する。この施工方法は、いわゆる縦桟工法といわれるものに相当し、加温管保持部材18が縦桟として用いられ、横桟66間に嵌合するよう配設されるが、従来の縦桟を設け、この縦桟に並行に加温管保持部材18を設けるようにしてもよい。尚、説明の便宜上、図8に示す6枚の瓦80の部分について説明し、この説明において、下側4枚の瓦をそれぞれ瓦80b(左下側)、瓦80c(左上側)、瓦80d(右下側)、瓦80e(右上側)とし、これら瓦80b,80c,80d,80eに関連する部分について説明する。
まず、瓦80を葺くための野地板14を取り付け、この野地板14上に所定間隔(瓦80の縦方向に長さに対応する間隔)をおいて横桟66を釘などを用いて取り付ける。その後、野地板14上の隣接する横桟66間に加温管保持部材18を嵌合し、屋根の傾斜方向に直線状に並ぶように配置し、このように配置することによって、屋根の傾斜方向に並ぶ加温管保持部材18の収容溝68が上記傾斜方向に直線状に連通する。そして、屋根の一側端側、図8において左側端側から他側端側、図2において右側端側に向けて上下方向に折り返しながら加温管16を加温管保持部材18の収容溝68内に接触するように収容する。
その後、野地板14上に左下側の瓦80bから葺くようになる。瓦80bは、下側の加温管保持部材18から上側の加温管保持部材18にわたって載置され、その一側部(図8〜図10において右側部)の下側大部分は、下側の加温管保持部材18の側壁84の上面に載置され、その一側部の上端部は、上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88の上面に載置され(図10に一点鎖線80bで示す)、その一側部は、下側の加温管保持部材18の側壁84及び上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88に接触するようになる。
次に、野地板14上に左上側の瓦80cを葺くようになる。瓦80cは下側の瓦80bの上端部を覆うように載置され、その一側部(図8〜10において右側部)は、下側の横桟66近傍から瓦80bの上端部及び上側の加温管保持部材18の側壁84及び更に上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部84にわたって載置され、その一側部は、上側の加温管保持部材18の側壁84及び更に上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88に接触するようになる。このように瓦80b,80cは、下から上に向けて直線状に重なるように載置される。
次いで、野地板14上に右下側の瓦80dを葺くようになる。瓦80dの一側部(図8〜図10において右側部)は、瓦80bの一側部同様に、右横下側の加温管保持部材18から右横上側の加温管保持部材18にわたって載置され、その一側部の下側大部分は、横右下側の加温管保持部材18の側壁84の上面に載置され、その一側部の上端部は、右横横上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88の上面に載置され、その一側部は、右横下側の加温管保持部材18の側壁84及び右横上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88に接触するようになる。また、瓦80dの他側部(図8〜図10において左側部)においては、左側の瓦80bの一側部を覆うように下側の加温管保持部材18から上側の加温管保持部材18にわたって設けられ、その他側部の下側大部分は、下側の加温管保持部材18の他方の側壁86の上面に載置され、その一側部の上端部は、上側の加温管保持部材18の他方の側壁86の載置部90の上面に載置され(図10に二点鎖線80dで示す)、その他側部は、下側の加温管保持部材18の側壁86及び上側の加温管保持部材84の載置部88に接触するようになり、この加温管保持部材18の側壁86から外側に突出する部分が、加温管保持部材18及び左側の瓦80bの一側部を覆うようになる。
その後、野地板14の上の右上側の瓦80eを葺くようになる。瓦80eは右下側の瓦80dの上端部を覆うように載置され、瓦80dと同様に、瓦80eの一側部(図8〜図10において右側部)は、右横上側の加温管保持部材18から右横二つ上側の加温管保持部材18にわたって載置され、その一側部の下側大部分は、横右上側の加温管保持部材18の側壁84の上面に載置され、その一側部の上端部は、右横二つ上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88の上面に載置され、その一側部は、右横上側の加温管保持部材18の側壁84及び右横二つ上側の加温管保持部材18の側壁84の載置部88に接触するようになる。また、瓦80eの他側部(図8〜図10において左側部)においては、左側の瓦80cの一側部を覆うように上側の加温管保持部材18から二つ上側の加温管保持部材18にわたって設けられ、その他側部の下側大部分は、上側の加温管保持部材18の他方の側壁86の上面に載置され、その一側部の上端部は、二つ上側の加温管保持部材18の他方の側壁86の載置部90の上面に載置され(図10に二点鎖線80eで示す)、その他側部は、上側の加温管保持部材18の側壁86及び二つ上側の加温管保持部材84の載置部88に接触するようになり、この加温管保持部材18の側壁86から外側に突出する部分が、加温管保持部材18及び左側の瓦80cの一側部を覆うようになる。このように瓦80d,80eが、下から上に向けて直線状に重なるように載置される。
上述したように施工されるので、瓦80の一側部は隣接する加温管保持部材18の一方の側壁84(及びその載置部88)に載置接触され、その他側部は隣接する加温管保持部材18の側壁86(及びその載置部90)に載置接触されるので、太陽によって温められた瓦80の熱が加温管保持部材18に効率良く伝達され、更にこの加温管保持部材18及び加温管16を介して循環媒体に伝達される。
〔加温管保持部材の第2の実施形態〕
次に、図13〜図15を参照して、加温管保持部材の他の実施形態及びこれを用いた蓄熱システムの施工方法について説明する。図13は、他の実施形態の加温管保持部材を用いた蓄熱システムを簡略的に示す平面図であり、図14は、図13におけるXIV−XIV線による断面図であり、図15は、図13の蓄熱システムにおける加温管保持部材を示す断面図である。
次に、図13〜図15を参照して、加温管保持部材の他の実施形態及びこれを用いた蓄熱システムの施工方法について説明する。図13は、他の実施形態の加温管保持部材を用いた蓄熱システムを簡略的に示す平面図であり、図14は、図13におけるXIV−XIV線による断面図であり、図15は、図13の蓄熱システムにおける加温管保持部材を示す断面図である。
図13及び図14において、瓦98が載置される屋根の野地板14には、屋根の傾斜方向(図13において上下方向)に間隔をおいて複数の横桟66が設けられ、瓦98はこの横桟66の上面に載置される。この形態では、瓦98の一端部(上端部)には幅方向に延びる突部106が設けられ、この突部106に係合凹部108が設けられ、かかる係合凹部108が横桟66に係合するように瓦98が取り付けられる。
この形態においても、加温管16を収容する加温管保持部材94は、野地板14とこの野地板14上に葺かれる瓦98との間の空間に配設され、横桟66に取り付けられる瓦98の上端面に当接するように取り付けられる(図14参照)。加温管保持部材94には、その一端から他端まで長手方向に延びる収容溝96が設けられ、この収容溝96に加温管16が収容される。加温管16は、図示のように屋根の右側端部及び左側端部で折り返しながら屋根の傾斜方向に沿って下端側から上端側に向けて連続的に配設される。尚、加温管16の折り返し部分では、加温管保持部材94は省略され、このように省略することによって、加温管16の折り返しが許容され、こようにして加温管16を屋根の所定領域、例えば屋根の南側面のほぼ全域に配設することができる。
次に、主として図14及び図15を参照して加温管保持部材94について説明すると、この加温管保持部材94は、上述した実施形態と同様に、細長い矩形状の底壁100と、底壁100の両側部から上方に延びる一対の側壁102,104とを有し、底壁100及び一対の側壁102,104は加温管16を収容するための収容溝96を規定し、この収容溝96の半円形状の底面に接触するように、加温管16は図15に二点鎖線で示すように収容される。この加温管保持部材94では、一方の側壁102の高さは、他方の側壁104よりも高く形成され、側壁102,104の上面は側壁102の外側に向かって上方に傾斜して高くなるように形成されている。
このような加温管保持部材94も瓦98と同じ粘土を用い、瓦98と同様にして製作され、このように形成することによって、太陽からの熱によって温められ易く、また温められた熱が加温管16に伝達され易くなる。このような加温管保持部材94は、図13及び図14から理解されるように、全体が平らな平瓦を用いた屋根に組み込むときに好都合に適用することができる。
次に、図13〜図15を参照して、上述した蓄熱システムの施工方法について説明する。この施工方法では、まず、瓦98を葺くための野地板14を取り付け、この野地板14上に所定間隔(瓦98の縦方向に長さに対応する間隔)をおいて横桟66を釘などを用いて取り付ける。その後、野地板14上の下側の横桟66から順に瓦98を取り付ける。この瓦98の取付けは、突部106の係合凹部108が横桟66に係合するように、また横方向に隣接する瓦98の側部が相互に重なるようにして行う。
次いで、取り付けた瓦98の上側に加温管保持部材94を配設し、その側壁102が瓦98の上端面に当接するように取り付ける。かく取り付けると、加温管保持部材94は屋根の傾斜方向に実質上垂直な横方向に並び、配設された加温管保持部材94の収容溝96が上記横方向に直線状に連通する。そして、かく取り付けた加温管保持部材94の収容溝96内に加温管16を接触するように収容する。
その後、葺いた瓦98の上側の横桟66に瓦98を取り付け、この上側の瓦98の取付けも上述したと同様に行い、下側の瓦98と上側の瓦98とは、図13に示すように千鳥状となるように取り付ける。このように瓦98を取り付けると、上側の瓦98の下端部は下側の瓦98の上端部及び加温管保持部材94を覆い、上側の瓦98の下端部は加温管保持部材94の側壁102,104の上面に載置接触する。そして、上述したと同様に、取り付けた瓦98の上側に、この瓦98の上端面に側壁102が当接接触するように加温管保持部材94を配設し、かく配設した加温管保持部材94の収容溝96内に加温管16を接触するように収容する。この際、加温管16は、下側の加温管保持部材94の収容溝96に収容された部分から折り返すようにして上側の加温管保持部材94の収容溝96に収容され、この加温管16の折り返しを許容するために、折り返し部位においては横桟66は省略される。
このように施工されるので、瓦98の上端部は上側の加温管保持部材94の一方の側壁102に接触され、その下端部は下側に加温管保持部材94の一対の側壁102,104に載置接触されるので、太陽によって温められた瓦98の熱が加温管保持部材94に効率良く伝達され、更にこの加温管保持部材94及び加温管16を介して循環媒体に伝達される。
〔加温管保持部材の第3の実施形態〕
次に、図16を参照して、加温管保持部材の第3実施形態について説明する。図16は、第3の実施形態の加温管保持部材を示す断面図である。
次に、図16を参照して、加温管保持部材の第3実施形態について説明する。図16は、第3の実施形態の加温管保持部材を示す断面図である。
図16において、この加温管保持部材108も、屋根の野地板とこの野地板上に葺かれる瓦118との間の空間に配設され、図8〜図13に示す実施形態と同様に、野地板に取り付けられた横桟(図示せず)間に嵌合するように取り付けられる。この加温管保持部材108は、上述したと同様に、細長い矩形状の底壁110と、底壁110の両側部から上方に延びる一対の側壁112,114とを有し、底壁110及び一対の側壁112,114は加温管16を収容するための収容溝116を規定し、この収容溝116の半円形状の底面に接触するように、加温管16が二点鎖線で示すように収容される。一対の側壁112及び側壁114の上面は幅方向中央に向けて弧状に高くなるように形成され、これらの上面形状は、載置される瓦118の内面形状に対応している。この加温管保持部材108も粘土を用いて瓦の製法により形成される。
この加温管保持部材108を用いる場合には、横方向に隣接する一対の瓦118の一方(図15において左側の瓦)の側端部が加温管保持部材108の一方の側壁112に載置接触され、それらの他方(図15において右側の瓦)が加温管保持部材108の他方の側壁114に載置接触され、瓦98の上端部は上側の加温管保持部材94の一方の側壁102に接触される。そして、隣接する瓦118の近接する側端部を覆うように、断面半円形状の瓦120が載置される。従って、このような加温管保持部材108を用いた場合においても、温められた瓦118の熱が加温管保持部材108に効率良く伝達され、更にこの加温管保持部材108及び加温管16を介して循環媒体に伝達される。
以上、本発明の蓄熱システム、この蓄熱システムに用いる加温管保持部材などの実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
2,2A 蓄熱システム
4,4A,4B 加温手段
6,6A 循環媒体循環手段
10 蓄熱水循環手段
14 野地板
16,16A,16B 加温管
18,94,108 加温管保持部材
54 熱源機
66 横桟
68,96,116 収容溝
80,98,118 瓦
88,90 載置段部
4,4A,4B 加温手段
6,6A 循環媒体循環手段
10 蓄熱水循環手段
14 野地板
16,16A,16B 加温管
18,94,108 加温管保持部材
54 熱源機
66 横桟
68,96,116 収容溝
80,98,118 瓦
88,90 載置段部
Claims (10)
- 循環媒体を加温するための加温手段と、前記加温手段を通して前記循環媒体を循環させる循環媒体循環手段と、熱を温水として蓄えるための貯湯タンクと、前記貯湯タンクを通して蓄熱水を循環させる蓄熱水循環手段と、前記循環媒体循環手段を流れる前記循環媒体と前記蓄熱水循環手段を流れる前記蓄熱水との間で熱交換を行うための熱交換器と、を備えており、
家屋の野地板と前記野地板に葺かれた瓦との間には、前記瓦に接触するように加温管保持部材が配設され、前記加温手段は前記加温管保持部材に接触するように収容された加温管を有し、前記瓦及び前記加温管保持部材は粘土から形成されており、
前記瓦が太陽により温められると、前記瓦からの熱が前記加温管保持部材を介して前記加温管に伝達され、前記加温管を通して流れる間に前記循環媒体が太陽熱を利用して温められることを特徴とする蓄熱システム。 - 前記加温管保持部材には長手方向に延びる収容溝が設けられ、また前記野地板には屋根の傾斜方向に間隔をおいて横桟が設けられ、前記加温管保持部材は隣接する横桟間に嵌合するように配設され、前記加温管保持部材の前記収容溝は前記屋根の傾斜方向に延び、前記収容溝内に前記加温管が収容されることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
- 前記加温管保持部材には長手方向に延びる収容溝が設けられ、また前記野地板には屋根の傾斜方向に間隔をおいて横桟が設けられ、前記加温管保持部材は、横桟に取り付けられた瓦の上端面に当接するように配設され、前記加温管保持部材の前記収容溝は前記屋根の傾斜方向に対して実質上垂直な横方向に延び、前記収容溝内に前記加温管が収容されることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱システム。
- 前記循環媒体循環手段には温水を生成するための熱源機が配設され、瓦を加温するときには、前記熱源機によって生成された温水が前記加温管を通して循環されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蓄熱システム。
- 屋根の一部には第1加温手段が設けられ、この屋根の残りの一部には第2加温手段が設けられ、太陽熱を利用して温水を生成するときには、循環媒体が前記第1加温手段を通して循環され、また瓦を加温するときには、前記熱源機が作動され、前記熱源機により生成された温水が前記第1加温手段及び第2加温手段を通して循環されることを特徴とする請求項4に記載の蓄熱システム。
- 細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の一端部には載置段部が設けられ、屋根の傾斜方向下側の瓦の上端部が前記一対の側壁の前記載置段部に載置され、前記傾斜方向上側の瓦が前記下側の瓦の上端部を覆うように前記一対の側壁の上面に載置されることを特徴とする加温管保持部材。
- 細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の一方はそれらの他方よりも高く形成され、前記一対の側壁の一方が屋根の傾斜方向下側の瓦の上端面に当接するように配設され、前記傾斜方向上側の瓦が前記下側の瓦の上端部並びに前記底壁及び前記一対の側壁を覆うように載置されることを特徴とする加温管保持部材。
- 細長い矩形状の底壁と、前記底壁の両側部から上方に延びる一対の側壁とを有し、前記底壁及び前記一対の側壁によって加温管を収容するための収容溝が規定され、前記一対の側壁の各々は、幅方向中央に向けて高くなるように、その上面が上方に傾斜して延びており、横方向に隣接する一対の瓦の一方は前記一対の側壁の一方の上面に載置され、前記一対の瓦の他方は前記一対の側壁の他方の上面に載置されることを特徴とする加温管保持部材。
- 屋根の野地板と瓦との間に配設される加温管及びこれを保持する加温管保持部材を備えた蓄熱システムの施工方法であって、
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記横桟間に嵌合するように前記加温管保持部材を取り付け、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に延びるように前記加温管を収容し、その後前記野地板及び前記加温管保持部材を覆うように瓦を葺くことを特徴とする蓄熱システムの施工方法。 - 屋根の野地板と瓦との間に配設される加温管及びこれを保持する加温管保持部材を備えた蓄熱システムの施工方法であって、
前記野地板の表面に、前記屋根の傾斜方向に間隔をおいて複数の横桟を取り付け、前記傾斜方向下側の横桟に瓦を取り付け、次に前記加温管保持部材を前記瓦の上端面に当接するように配設し、前記加温管保持部材の収容溝に前記傾斜方向に対して実質上垂直な方向に延びるように加温管を収容し、その後前記瓦の上端部並びに前記加温管保持部材及び前記横桟の傾斜方向上側の横桟を覆うように上側の瓦を葺くことを特徴とする蓄熱システムの施工方法。
Priority Applications (1)
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| JP2004190336A JP2006010265A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 蓄熱システム及びこれに用いられる加温管保持部材並びに蓄熱システムの施工方法 |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014227674A (ja) * | 2013-05-20 | 2014-12-08 | トヨタホーム株式会社 | 屋根構成部材の耐用期間予測装置 |
| JP2015522730A (ja) * | 2012-05-22 | 2015-08-06 | マルセ,フレデリク | 外部から見えない日射熱回収装置を含む目立たない瓦葺き屋根 |
| CN114576865A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-06-03 | 重庆大学 | 一种蓄热节能瓦片 |
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2004
- 2004-06-28 JP JP2004190336A patent/JP2006010265A/ja active Pending
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| US9732985B2 (en) | 2012-05-22 | 2017-08-15 | Frederic Marcais | Tiled roof of standard appearance comprising a solar radiation heat recovery device invisible from the outside |
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