JP2006012801A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極板からの活物質脱落による短絡を防止でき、かつ電極板と電極端子との電気的接続を確保する。
【解決手段】 旋回型電極群7における正極板2からの活物質脱落防止手段を例にとれば、
該セパレータ3の負極側が、該電極群7の中心方向に折り曲げられており、 かつフレキシブルな基体を有する負極板2が負極側端面の一部に、活物質がほとんど存在しない電極端部4’を有し、該電極端部4’の少なくとも一部は、折り曲げられた該セパレータ3から露出しており、該電極端部4’の露出している部分が、負極側集電板6を介して、或いは直接、電池端子或いは電槽8と電気的に接続されている電極群7とする。
【選択図】 図4(b)

Description

本発明は、放電率に優れるハイパワー用の用途に用いられる二次電池、特にアルカリ蓄電池に有用な二次電池に関する。
最近、市場からの小型二次電池への要望は、先ず低コスト、ついで高エネルギー密度且つハイパワーなどを強く求めることが多くなってきている。かかる二次電池の電極には、大きく分けて、焼結式とペースト式の電極がある。現在主流のNi/Cd電池、Ni/MH電池及びLi二次電池においては、それぞれの正・負両電極に低コスト、軽量及び高エネルギー密度を特徴とするペースト式電極が採用されることが多い。ペースト式電極は、典型的には活物質や準活物質の粉末を主材料とするペーストを用いて、電極基体内に充填したり、基体上に塗布・乾燥させて作製する。また、電池に用いる構造としては、図1のように、正極板1と負極板2とがセパレータ3を介して渦巻状に捲回されている渦巻状の電極群7を用いることや、図2のように複数枚の正・負極がセパレータ3を介して積層された電極群7を用いることが一般的である。
この種の電池、とくに渦巻状の電極群を採用する円筒密閉形電池では、正極には1本の電極リードを設け、負極は電極群の外周に露出して直接金属電槽と接触する構造が採用されることが多い。またこの際、両電極ともペースト式を用いても、電極群を電槽へ挿入すると下端のセパレータが強く折り曲げられて電極群の下面全体を覆い正極と電槽(負極端子)との短絡が防止できた。しかし、非特許文献1及び2に記載のハイパワー用途の円筒型アルカリ蓄電池では、一般に両電極の端面に基体などを露出させ、電極群の両側から集電板をあてがう構造を必要とする。この場合は少なくとも電極群の下面の短絡を防止することが困難で、活物質の脱落のしにくい焼結式正極が使用されてきた。
Foamed Nickel Positive Electrode for A High Performance CylindricalNi-Cd Battery Power Sources 12, 203(1988) Metal Hydride Electrode for High Energy Density Sealed Nickel-MetalHydride Buttery Power Sources 12, 393(1988)
説明の都合上、二次電池の主流である渦巻状の電極群を採用する円筒密閉電池に絞って以下説明する。上記したように、ペースト式電極を正極及び負極に用いる場合は、充放電で電極の活物質又は活物質を吸収/放出する物質である準活物質(以下、これらをまとめて「活物質」という。)の粉末が膨張と収縮を繰り返す結果、電極全体が膨張するにつれて、充填した活物質などの粉末が脱落し、電極端部と対極側集電板との間に蓄積する課題がある。充電/放電サイクル後に脱落する活物質の増加は、電気的な短絡(いわゆるショート)を引き起こす。
この点、渦巻状の電極群の上底及び/又は下底を覆って、脱落した活物質と対極の端子(集電板)との接触を防止することも考えられるが、単に電極群の両底辺部分を覆ってしまうと、電極と電極端子の接触可能部位が制限されてしまい、高エネルギー密度且つハイパワー用途の二次電池には不適なものとなる。
更に、特に負極側において、電極群の端を折り曲げて、脱落した活物質と対極との接触を防止することも考えられるが、通常電極基板には、平均厚さ60μm以上有するパンチングメタルを使用しているので折り曲げにくく、無理に直角近くまで折り曲げようとした場合には、隣接する対極のコーナーを強く押圧してしまうことになるので、当該押圧部位においてセパレータを通した微小短絡が生じる危険性がある。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下の手段を用いて上記課題を解決した。
すなわち本発明は、フレキシブルな基体を有する正極板の正極側端面に活物質や準活物質などを除去した電極基体よりなる電極端部を設けて該セパレータから露出させ、セパレータとともに折り曲げて負極の端面を該セパレータで覆い、露出した正極端面の電極基体に直接正極側集電板を溶接するか、フレキシブルな基体を有する負極板の負極側電極端部に活物質若しくは準活物質などを除去した電極基体より成る電極端部を設けて該セパレータから露出させ、セパレータとともに折り曲げて正極の端面をセパレータで覆い、露出した負極端面の電極基体を電槽と直接もしくは負極側集電板を介して電槽と接続するか、或いは前記手段を両方とも用いることを主要な特徴とする。
本発明の二次電池によれば、電極群の中心方向に折り曲げられたセパレータが、正、負極板から脱落した活物質を保持し、当該正極の活物質が負極板や負極端子と接触することがない。これにより電気的短絡を防止することができる。
また、渦巻状の電極群の上面には、セパレータとともに折り曲げられた伝導性の正極基体の一部がセパレータから露出しており、電池の正極側集電板と溶接されることにより多くの接点を持って接触することができる。また、下面には、同様にして、負極基体の一部がセパレータから露出し、電池の負極側集電板や電槽と電気的に接続されていることにより、負極板と電槽とが多くの接点を持って接触することができる。従って、高率放電用の二次電池として効果的なものとすることができる。
また、前記正極及び/又は負極の電極端部を成す導電性の基体をフレキシブルなものとしたことにより、折り曲げが容易にとなるので、容易に該基体部分をセパレータから露出させることができ、更にセパレータとともに折り曲げても隣接する対極を強く押圧する必要がないので、当該押圧部位で微小短絡が生じることもない。
また、前記正、負極板の電極端部と、正、負極側集電板それぞれとの電気的接続が溶接にてなされている場合には、該正、負極板とそれぞれの集電板との接続が強固なものなり、安定性に優れる。
また、電極基体が、ニッケル、鉄、ニッケルめっき鋼板、アルミニウム、又は銅を主成分とする金属とすることで、電解液中において化学的安定性に富み、経済的な電極基体とすることができる。
また、前記負極板の電極端部が、二次元状であるか若しくは二次元加工されたものであること、及び/又は可撓性を有するものであることにより、負極板の折り曲げを容易に行うことができる。
また、前記正、負極板の電極端部の、前記セパレータから露出している部分の長さを0.2〜2.0mmとすることにより、電極板が渦巻状に捲回されている電極群において、当該電極端部が折り曲げられた後でも、前記正、負極集電板と電気的接触が容易である。なお、微小短絡を防止する観点から、電極端部の露出した部分(電極リード)の電極に比べ、他方の電極を0.5〜2.0mm短くすることが好ましい。
以上、渦巻状電極群における正、負極の構成を例に、本発明の奏する効果を説明したが、角型電池における積層された電極群における正、負極の構成でも同様の効果を奏することができる。この場合、両側から中央に向かって電極端部の露出した部分(露出リード)とセパレータを一緒に折り曲げることが好ましい。なかでも本発明の二次電池のうち、Ni/MH電池の場合、正極の活物質の主材料は、ニッケル酸化物(Ni(OH))の粉末であり、その粉末同士の結着性質にも乏しい材料であるので、負極側における正極板からの活物質脱落の問題は大きく、よって本発明が奏する効果は大きい。更に、負極側、正極側の両方を上記構成とした場合には、負極板及び正極板の両方からの活物質の脱落防止効果を有するので、セパレータも一緒に折り曲げることによりセパレータが袋状になることにより、本発明の奏する効果が最もよく発揮される。
加えて、パワーを求める電池は、一般に、正、負極とも薄型電極が使用され、必然的に電極基体も薄く、かつ物理的強度が弱くなる。このような場合は特に本発明の奏する効果が大きい。
以下、本発明について、正極板から活物質が脱落し、負極電極と短絡することを防止する手段の場合を例にとって、図面を用いて説明する。ただし本発明の様態は、これら図面の様態に限られるものではない。また、負極板の活性物質脱落による正極電極との短絡防止手段も同様の手段により達成できる。
図4(b)は、本発明における電極の構成を示すため、該電極群の負極側の一部を示した断面概要図である。電極板が渦巻状に捲回されている電極群においては、その垂直断面は、『正極板1、セパレータ3、負極板2、セパレータ3』をひとつの単位として、中心部から円周部に繰り返して複数存在することになる。図4(b)は、右側が中心方向、左側が円周部方向とした。なお、図4(a)には、該電極群の正極側の一部を示した断面概要図を示した。
活物質などが除去された負極基体の一部が、負極の下方の電極端部を構成し、セパレータ3からその一部が露出して、負極集電板6と電気的に接続されている。負極の場合は、金属製の基体などは腐食されにくいので、露出した電極端部と負極集電板6は接触だけでも良いが、多数点で溶接されていると、より安定した低抵抗が得られる。また、図4(c)に示すように、電極端部4’を長くすると、隣接する電極端部4’が重なって、更に物理的な強度が向上し、かつ、抵抗値が低減し、より好ましい。もちろん、正極集電板5側においても、電極端部4を長くして、同様の構造とすることができる。なお、この溶接点は、一ヶ所に集中しない方が好ましいので、溶接点は渦巻状電極群の中心から複数本の放射状に存在することが望ましい。この負極集電板6は電槽8と接触若しくは溶接され、全体として低抵抗の電気的接続が負極2と電槽8の間で成されている。また、この構成によれば、負極が一枚で構成されていても、複数枚が間隔を開けてシリーズに構成されていても、問題なく電気的接続が可能である。
また、図4(b)に示す正極板の下方は、負極側電極端部とセパレータ3を同時に折り曲げることにより、袋状に包まれる構造になり、正極の活物質もしくは準活物質粉末などの脱落に起因する正、負極の短絡が防止される。なお、ここでは負極集電板6を使用する構成図を示したが、先に述べたように電位的な関係から負極の電極端部4’を構成する金属製の基体が腐食することがない。従って、集電板6を使用せず、負極の電極端部4’と電槽8が直接接する構造であっても良い。なお、更に確実に微小短絡を防止する観点から、図4(c)に示すように、正極1の下部を負極2より長さg(0.5〜2.0mm)だけ短くすることが好ましい。同様に、正極集電板5側では、負極2の上部を正極1より長さg(0.5〜2.0mm)だけ短くすることが好ましい。
また、図3(a)は、電極板の構造を示したものである。図中の符号は、正極板である場合を示したが、負極板も同様の構造である。また、図3(b)は、図3(a)の電極板1のA−A’断面における簡易断面図を示す。導電性の電極基体に活物質や準活物質を主とする混合物が、該基体の両側から充填及び/又は塗着され最終的にはロールプレスなどで加工されている。
電極の電極端部4は、該電極の端面に沿って活物質などがほとんど除去された基体で構成され、セパレータ3と共に折り曲げられ易くなっている。なお、当該電極端部4は、活物質などの充填や塗着操作に先立ってプレスなどで二次元化に近づけておくと、活物質の除去などが容易で好ましい。また、活物質などがほとんど電極端部4に存在しない方が後の溶接操作などが容易になって望ましい。
本発明における正極板1及び負極板2の電極基体の材料には、耐電解液性を有する導電物質、中でも金属を用いることが好ましい。具体的にはNi/Ca電池やNi/MH電池で代表されるアルカリ蓄電池では、ニッケル、鉄、ニッケルメッキ鋼板、Li電池系ではアルミニウム、又は銅のいずれかを主成分とする金属を例として挙げることができる。
本発明の二次電池の説明例では、正極の活物質脱落防止のため、渦巻状に捲回している該セパレータ3の少なくとも一端を、該電極群の中心方向に(図4(b)の例では右側に向けて)折り曲げる。このような構成にすれば、セパレータ3の当該折り曲げられた部分が正極の脱落した活物質を保持するため、負極電極との短絡は生じない。折り曲げたのちに負極の電極端部4’をセパレータから露出させるためには、負極の電極端部4’の端面をセパレータ3の端面より長くすることにより行う。セパレータ3を電極群の円周方向ではなく、中心方向に折り曲げるのは、折り曲げが容易であることと共に電極群の径が太くなって電槽への挿入に支障をきたすことを防ぐためである。
本発明では、負極板2の電極端部4’のセパレータ3から露出した部分を用いて、電池の負極集電板6や電槽8と電気的に接続する。図4(b)には、負極側集電板6を介して、負極板2の電極端部4’と電池の電槽8、つまり負極の電池端子とを電気的に接続した場合を例示した。かかる負極側集電板6は、負極の電極端部4’と電極端子との接続を介在するものである。
なお、電気的な導通のため、電極端部4’と負極集電板6とが接触又は溶着されていればよいので、本願における薄型電極では、隣接する電極端部4’同士が重なってもよい。また、充放電の繰り返しで電極の三次元的に伸張が起こった際の微小短絡の危険性を更に低減するため、正極の例で記載したように、負極端子側において正極1の下部を負極2の下部より上方に0.5mm〜2.0mmずらすことがより好ましい。
従って、負極側集電板6には、導電性に優れ、かつ耐電解液性を有する金属を材料とすることが好ましい。具体的には、アルカリ蓄電池の場合は、電極基材と同じくニッケル、鉄、ニッケルめっき鋼板、Li電池の場合は、正極集電板としてはアルミニウムを、負極集電板としては銅を主成分とする金属を例示することができる。負極板2の電極端部4’と、負極側集電板6との電気的接続は、当該接続を確実強固なものとするために、溶接にて行われることが好ましい。ただし、負極板2の電極端部4’と電槽8や電池端子とを直接接続することも可能である。また、電極端部4’は、図4(b)に示した例よりも、更に長くすることもできる。これにより、電極端部4’と負極側集電板6とを溶着する際に、隣り合う電極端部4’どうしも溶接することができるので、溶着をより強固なものとすることができる。
また正極板1及び負極板2の電極基体は、端部4、4’を折り曲げ容易にするため、フレキシブルな基体とすることが必要である。ここでフレキシブルな基体とは、厚さ100μm程度のセパレータ3とともに折り曲げた際に容易に90度近くまで折り曲げることができる性質をいう。フレキシブルな基体とする方法のひとつとして、基体の厚みを薄くする方法を挙げることができる。具体的は、アニールを施したニッケルの場合には、平均厚さ40μmm(約350g/mに相当)以下の金属使用量で加工したものが上記フレキシブルな基体である条件を満たす。また約3μmのニッケルメッキを施した鋼板においては、平均厚さ20μm(約250g/mに相当)以下の使用量で加工したものが上記フレキシブルな基体である条件を満たす。更に、アルミニウムや銅を基板に用いる場合は、アニールが不要であり、いずれの場合も平均厚さ50μ以下の使用量であれば、上記フレキシブルな基体である条件を満たす。
また、本発明における負極板2の電極端部4’は、二次元状であるか若しくは二次元加工されたものであることが好ましい。ここに二次元状とは、電極反応の集電性能を高めるために三次元化された元の導電性基体を加圧操作などにより二次元に近づけることである。これによって充填や塗着された活物質粉末が除去され易くなり、電極集電板や電極端子との電気的接合又は接触が改善される。また、負極板2の電極端部4’をこのような状態にすることにより、電極端部4における折り曲げ加工が容易となる。二次元加工は、金属板など電極基板として用いる材料をあらかじめローラープレス等で圧延することによって行うことができる。なお、もともと二次元的な電極基体を採用している場合は、上記の加圧操作は不必要であり、単にフレキシブルな特性を満たすだけでよい。
また、本発明における負極板2の電極端部4’のセパレータ3から露出している部分の長さは0.2〜2.0mmとすることが好ましい。露出している部分がこの範囲の長さであれば、折り曲げやすく、また負極集電板6や電槽8と電気的に接触するために、電極端部4’を露出させるのに十分だからである。
また、負極側集電板6は、その表面に微細な凹凸を無数に備え、微細に三次元化したものであることが好ましい。ここでいう無数の凹凸とは、具体的には発泡状金属板、波状加工板、直径1mm程度の凹凸を無数に設けた金属板や直径1mm程度の無数の穴開け板でその際バリを残したものなどをいう。かかる凹凸を無数に備えることにより、負極板2の電極端部4’との溶接を容易にしたり、接触強度を改善して抵抗を低減させることができる。
セパレータ3の材料には、樹脂繊維など公知の材料を用いることができる。この場合、一般には合成樹脂繊維の不織布で折り曲げに対する強度や耐電解液性などを有していれば良いが、アルカリ蓄電池では、なかでもスルホン化処理により親水性を付与したポリオレフィン系合成樹脂繊維からなる薄型不織布とすることが好ましい。該ポリオレフィン系合成樹脂繊維は薄型であり、また折り曲げた際にもクラッキングなどが生じにくいので、本発明のセパレータ3の材料として好適である。
(製造方法)
汎用の二次電池には図1に示す円筒密閉形と図2に示す角形密閉形の二種類がある。ここでは前者の例をとって上記本発明の二次電池における電極群の製造方法について、以下説明する。本発明における電極群7とするには、まず、正極板1、負極板2、セパレータ3の幅を調整して重ね合わせる。このとき負極板2の負極側端面には、活物質などをほとんど除去して、露出した導電性電極基体を端面に沿ってフリル状に配した電極端部4’を設ける。図4(a)、(b)及び(c)は渦巻状電極群の正極側及び負極側の概略断面図である。ここで正極板1、セパレータ3、負極板2を重ねた場合、負極側の端面が、セパレータより0.2〜2mm突出していることが好ましい。特に、充放電の繰り返しで正極及び/又は負極が三次元的に膨張する場合には、図4(c)に示すように、gを0.5mm〜2.0mm程度ずらして構成することが、長期的な微小短絡の点で好ましい。また、同図の下部に示すように、電極リードの折り曲げ部が隣接する電極リードと重なると、集電板の溶接時の強度向上の点で望ましい。
正極板1を適切にずらして電極を渦巻状に捲回させて電極群を作製すると、負極側では、セパレータ3と負極板2の電極端部4’が負極側の端面からはみ出した状態となる。図4(b)、(c)は、この段階における該電極群の負極側の一部を示した概略断面図である。セパレータ3を電極群中心方向に折り曲げると、セパレータ3は正極板1の端面を覆い、また負極板2の電極端部4’の一部は、セパレータ3から露出する。この形状であれば、正極板1から活物質が脱落しても短絡せず、かつ負極板2と負極端子6もしく電槽8との接続部位を確保できる。
(実施例1)
厚さ約30μmのニッケル箔を凹凸間ピッチ約300μmの凹凸で約300μmの見かけ厚さに立体化された電極基体に、平均径15μmのNi(OH)粉末100重量部に対し、酸化コバルト(CoO)8重量部、酸化亜鉛(ZnO)5重量部とフッ素樹脂系の微粉末2.5重量部の水溶液ペースト(含水率約21wt%)を充填、塗着し、100℃で乾燥後加圧操作を施して厚さ400μmの正極板を得た。次いで、この正極板を幅37mm、長さ450mmに切断し、1つの長辺に沿って端から2mmの間隔で充填、塗着された混合粉末をブラストで表裏から除去し、電極基体を露出させ、図3(a)及び(b)に示すサブC(Cs)サイズNi/MH電池用正極板を得た。
厚さ約20μmの同様な電極基体に、汎用の平均径約30μmのMmNis系水素吸蔵合金粉末100重量部に対し、カーボン粉末1重量部、カルボキシメチルセルロース1.5重量部とフッ素樹脂系の微粉末1重量部の水溶液ペースト(含水率14wt%)を充填、塗着し、90℃で乾燥後加圧操作を施して、厚さ230μmの負極板を得た。次いで、この負極板を幅37mm、長さ540mmに切断し、1つの長辺に沿って端から2mmの間隔で充填、塗着された混合粉末をブラストで表裏から除去し、電極基体を露出させ、図3(a)及び(b)に示すサブC(Cs)サイズNi/MH電池用負極板を得た。
得られた正極板と負極板を厚さ50〜90μm、幅38mmのポリオレフィン系不織布のセパレータとともに渦巻状の電極群を構成した。なお、この際は、正、負極の位置をずらして捲回し、それぞれの露出した基体がセパレータから0.5mm露出するように構成し、捲回後はテープで外周を固定した。この際の正極側及び負極端子側の断面概略図を図4(a)及び(b)に示した。次いで、電極群の上端側に露出した正極基体をセパレータとともに中心方向に折り曲げ、セパレータから露出した正極基体の一部に上方から微細な凹凸を備えた厚さ200μmで、電極群の径より小さい円板状のニッケル製の集電板を4条の放射状に溶接した。
一方の負極も、電極群の下端側露出した負極基体とセパレータを同様に折り曲げ、この際その状態で留めた。実施例1の基体は厚さフレキシブルな基体であるため、容易に折り曲げることができた。また、上記と基本的に同じであるが、負極のリード側の正極端部と負極端部とを0.5mm〜2.0mmずらして構成した場合の構成例を図4(c)に示す。また、同図には、折り曲げられた負極リードが隣接する負極リードと重なった構造も併せて示す。
つぎに、汎用のCsサイズ電槽の内部の底部に負極基体を円板状に切り出した基体つまり集電板を配し、ついで上記の電極群を挿入し、これに30%KOH水溶液3.5ccを注液した後、正極集電板を汎用の蓋体に溶接して、容量3700mAhのCsサイズのNi/MH電池を作製した。
なお、ここでは負極側の集電板と負極の露出基体の電気的接合を接触だけで行う例を示したが、電極群の中心部空間に電極棒を底部まで挿入して、集電板と電槽を溶接しても良い。また、正極板又は/及び負極板は、それぞれ複数枚でシリーズに渦巻状に群構成し、同様な操作で、それぞれの端子と接続しても良い。また、本実施例における、正、負極の電極基体はニッケル箔の立体化基体の例を示したが、セパレータとともに折り曲げを行う際に、操作が容易な発泡状ニッケル多孔体などを使用しても良い。
(比較例)
従来、本願のような正、負極の集電板を使用する電極群の構成は、正、負極それぞれの露出基体に必要に応じて幅2mm程度のニッケル箔(厚さ100〜200μm)にシームレス溶接を施して強度を高め、セパレータとともに折り曲げる操作を施さずに、上下の電極群にそれぞれの集電板を当てがって、溶接を施している。また、一般のNi/MH電池では正極の基体には発泡状ニッケルが、負極の基体には鋼板にニッケルめっきを施したパンチングメタルが使用され、セパレータには本実施例1より厚い厚さ120μm程度のポリプロピレン不織布が採用される。これは、本実施例の両電極がフレキシブルであるのに対し、汎用の正、負極は捲回時に割れて鋭角部を発生し、短絡の原因となるために、セパレータを厚くする必要がある。
実施例1と同様な活物質又は準活物質を主とする微粉末混合物を用い、上記の正、負極基体を採用し、正極露出基体に200μmのニッケル箔を溶接して補強し、負極露出基体は補強せず、両極から正、負極集電板を溶接して、以後実施例1と同様にして容量3300mAhのCsサイズのNi/MH電池を作製した。
実施例1で得られたCsサイズのNi/MH電池10個の平均インピーダンスは約5mΩ、比較例で得られた電池10個の平均インピーダンスは約5.5mΩでほぼ同程度であった。
図6には、本実施例で得られたCsサイズのNi/MH電池10セルの初期放電容量及び比較例で得られた同電池10セルの初期容量の平均放電曲線をそれぞれb及びcで示す。本発明の正、負極電板の集電構造が効果的に発揮される、物理的な強度に劣る電極基体を用いた構造では、副次的な効果として薄型のセパレータが採用できることにより、電池容量が約10%増加した。
図7には、本実施例で得られたCsサイズのNi/MH電池5セルと比較例で得られた同型電池5セルのサイクル寿命試験を示す。充放電は、1Cで100%充電し、1Cで1.0Vまで20℃の雰囲気下で繰り返した。基本的には、100サイクル毎に0.1Cで120%充電、0.2Cで1.0Vまで放電を行って、容量を測定し、その結果をプロットした。
本発明による電池は、5セルともd−d’で示す範囲に入ったが、比較例の電池は4セルともサイクル数が浅いうちに微小短絡を生じて容量低下をきたした(e1〜e4)。
焼結式電極を使用する汎用の電池では、このような早い段階での微小短絡を生じにくいが、ペースト式の一種である発泡メタル式正極を用いて汎用電池の構造を採用すると上記のような結果が得られた。これは充放電の繰返しにより、正極板が伸長すると同時に電極端部から活物質粉末などが脱落し、微小短絡につながったものと考えられる。これに対し、本発明は負極及び/又は正極の露出基体の電極端部がセパレータと共に折り曲げられ、このセパレータが対極の端面を被覆するために、微小短絡が予防できたと考えられる。
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた正極を5cm×4cmに切断し、一方の長辺に沿って幅2mmで活物質粉末などを除去し、電極基体を露出させる。ついでにこの露出部を除いて実施例1と同様のセパレータで熱溶着により袋状に包んだ。負極についても実施例1で得られた電極に同様な操作を施した。
上記の正極10枚と負極11枚とを、図5(b)に示すように重ね合わせ、ついで各々の電極の露出部をセパレータと共に一方向に折り曲げ、それぞれの集電板を溶接し、角型の電槽に挿入、注液、封口を施して約7Ahの角型Ni/MH電池を得た。なお、集電板の溶接前にセパレータと共に折り曲げられた露出部に溶接しやすいように、外側の電極の露出部を逆に曲げても良い。
このような角型電池の場合でも、実施例1で説明した図4(c)に示すように、正極と負極とをずらして構成してもよい。なお、この場合、電極端部の折り曲げ時には必ずしもセパレータと共に折り曲げる必要はない。これは、例えば正極が既に袋状のセパレータに包まれていることによる。特に、このような構成法の場合、電極群(電極とセパレータ)における、電極リード部の折り曲げは、厚さ方向の両側から中心に向かって約90度の角度で曲げることが容易である。
なお、本発明の実施例1及び2は、LiCoO、LiNiO又はLiMnなどを正極の主材料とし、それを約10μm厚さのアルミニウム(Al)箔もしくはその立体化を施した基体に塗工した正極とカーボンやSn、Fe、Siなどの酸化物を主材料とし、それを約10μm厚さの銅箔もしくはその立体化を施した基体に塗工した負極とポリオレフィン系の微孔膜(厚さ約20μm)から成るセパレータ及びエチレンカーボネイトなどを主材料とする有機電解液とで構成されるLi二次電池にも、同様な原理で適用することができる。なお、正極の集電板にはAl板を、負極のそれにはCu板を使用することが好ましい。
本発明の二次電池は、ハイブリッド電気自動車、電動工具のようなハイパワー用途の電池として好適に産業上利用することができる。
本発明の一実施形態垂直断面を示した円筒密閉形電池の概要図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示した角型密閉形電池の概要図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示す電極板の構造である。 図3(a)における電極板のA−A’断面の簡易断面図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示す図1の正極側拡大概要図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示す図1の負極側拡大概要図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示す図1の負極側拡大概要図である。 本発明の一実施形態垂直断面を示す図2の拡大概要図である。 図5(a)における電池の上面図である。 初期の放電曲線を示すグラフである。 サイクル寿命特性を示すグラフである。
符号の説明
1 正極板
2 負極板
3 セパレータ
4、4’ 電極端部
5 正極集電板
6 負極集電板
7 電極群
8 電槽
9 正極端子キャップ
10 ゴム弁体
11 溶接点
12 接触点
13 集電板の凹凸面
14 活物質粉末を主とする混合物
15 導電性の電極基体

Claims (21)

  1. 正極板と負極板とがセパレータを介して渦巻状に捲回されている電極群を用いる二次電池であって、
    該電極群は、
    (a) 該正極板及び/又は該負極板が、フレキシブルな電極基体に活物質又は活物質を吸蔵、放出する物質(以下、準活物質と称す)を充填及び/又は塗着させたものであり、
    (b) 同心円状もしくは楕円状の渦巻状に捲回している該セパレータの少なくとも一端が、該電極群の中心方向に折り曲げられており、
    (c) 該正極板の正極側端面には活物質又は準活物質がほとんど存在しない電極基体より成る電極端部を有し、該電極端部の少なくとも一部は、折り曲げられた該セパレータから露出しており、該電極端部の露出している部分が、電池の正極端子と電気的に接続されている耐電解液性の正極側集電板と電気的に接続されている、
    及び/又は、該負極板の負極側端面には活物質又は準活物質がほとんど存在しない電極基体より成る電極端部を有し、該電極端部の少なくとも一部は、折り曲げられた該セパレータから露出しており、該電極端部の露出している部分が、電池の負極端子と接続されている耐電解液性の負極側集電板と電気的に接続されている
    構造を有することを特徴とする二次電池。
  2. 複数の正極板と複数の負極板がセパレータを介して重ね合わせた電極群を用いる二次電池であって、
    該電極群は、
    (a) 該正極板及び/又は該負極板が、フレキシブルな電極基体に活物質又は活物質を吸蔵、放出する物質(以下、「準活物質」と称す。)を充填及び/又は塗着させたものであり、
    (b) 該複数の正極板及び/又は該複数の負極板は、それぞれ一端面に活物質もしくは準活物質を除去し、露出した電極の基体を該端面に沿って有し、
    (c) 該複数の正極板及び/又は該複数の負極板は、それぞれ前記の露出した電極基体から成る電極端部を残してセパレータに包まれており、
    (d) 電極群の一面に揃えられた該複数の正極板の電極端部、及び/又は、反対面に揃えられた該複数の負極板の電極端部は、該電極群の一面を覆うように折り曲げられており、
    (e) 該折り曲げられた正極板の電極端部は、正極の電池端子と電気的に接続されている正極側集電板と電気的に接続され、及び/又は、該折り曲げられた負極板の電極端部は、負極の電池端子と電気的に接続されている負極側集電板と電気的に接続されている構造を有する二次電池。
  3. 前記正極板及び/又は前記負極板の活物質又は準活物質の粉末が除去された電極端部が、前記セパレータと共に折り曲げられている請求項1又は2記載の二次電池。
  4. 前記正極板の電極端部と正極側集電板との電気的接続が溶接にてなされており、前記負極板の電極端部と、負極側集電板との電気的接続が接触もしくは溶接にてなされている請求項1又は2記載の二次電池。
  5. 前記の正極板及び/又は負極板の電極基体が、ニッケル、鉄、ニッケルメッキ鋼板、アルミニウム、及び銅からなる群より選ばれる金属を主成分とする金属よりなることを特徴とする特徴とする請求項1又は2記載の二次電池。
  6. 前記正極板及び/又は前記負極板の電極端部は、該電極の基体が、二次元状であるか若しくは二次元状に加圧加工されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池。
  7. 前記正極板及び/又は前記負極板の電極端部が、可撓性を有することを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池。
  8. 前記正極板及び/又は前記負極板の電極端部の、前記セパレータから露出している部分の長さが0.2〜2.0mmであることを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池。
  9. 前記正極側集電板及び/又は前記負極側集電板の表面には、微細な凹凸を無数に備えたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の二次電池。
  10. 電極リードを設けた正極板及び/又は負極板に隣接する対極の端部は、前記電極群の中心方向に0.5〜2.0mmずらしたことを特徴とする請求項1記載の二次電池。
  11. 電極リードの折り曲げ部は隣接する同じ極の電極リードの折り曲げ部と一部重なっていることを特徴とする請求項1記載の二次電池。
  12. 前記電極群の正極板及び/又は負極板のリード部は、前記電極群の厚さ方向の両側から中心部に向かって折り曲げられていることを特徴とする請求項2記載の二次電池。
  13. 正極板及び/又は負極板の折り曲げられた電極リード部に隣接する対極の端部は、前記電極群の中心方向に0.5〜2.0mmずらしたことを特徴とする請求項2記載の二次電池。
  14. 正極板と負極板とがセパレータを介して渦巻状に捲回されている電極群を用いる二次電池であって、
    該電極群は、
    (a) 該正極板及び/又は該負極板が、フレキシブルな電極基体に活物質又は準活物質の粉末を充填及び/又は塗着させたものであり、
    (b) 渦巻状に捲回している該セパレータの少なくとも一端が、該電極群の中心方向に折り曲げられており、
    (c) 該正極板の正極側端面には活物質又は準活物質がほとんど存在しない電極基体より成る電極端部を有し、該電極端部の少なくとも一部は、折り曲げられた該セパレータから露出しており、該電極端部の露出している部分が、電池の正極端子と電気的に接続されている耐電解液性の正極側集電板と電気的に接続されている
    及び/又は該負極板の負極側端面には活物質又は準活物質がほとんど存在しない電極基体より成る電極端部を有し、該電極端部の少なくとも一部は、折り曲げられた該セパレータから露出しており、該電極端部の露出している部分が直接電槽に接しているか、耐電解液性の負極側集電板を介して電気的に接続されている構造を有することを特徴とする二次電池。
  15. 前記セパレータから露出している前記正極板及び/又は前記負極板の活物質又は準活物資の粉末が除去された電極端部が、前記セパレータと共に折り曲げられている請求項14記載の二次電池。
  16. 前記正極板の前記正極側端面と正極側集電板との電気的接続が溶接にてなされており、前記負極板の負極側電極端部と負極側集電板との電気的接続が接触もしくは溶接にてなされている請求項14記載の二次電池。
  17. 前記の正極板及び/又は負極板の電極基体が、ニッケル、鉄、ニッケルメッキ鋼板、アルミニウム、及び銅からなる群より選ばれる金属を主成分とする金属よりなることを特徴とする請求項14記載の二次電池。
  18. 前記正極板及び/又は前記負極板の、少なくとも前記セパレータから露出している部分は、二次元状であるか若しくは二次元状に加圧加工されたものであることを特徴とする請求項14記載の二次電池。
  19. 前記正極板及び/又は前記負極板の、少なくとも前記セパレータから露出している部分が、可撓性を有することを特徴とする請求項14記載の二次電池。
  20. 前記正極板及び/又は前記負極板の、前記セパレータから露出している部分の長さが0.2〜2.0mmであることを特徴とする請求項14記載の二次電池。
  21. 前記正極側集電板及び/又は前記負極側集電板の表面には、微細な凹凸を無数に備えたものであることを特徴とする請求項14記載の二次電池。
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