JP2006014465A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交流入力電源がオフ時に、誤動作や他の部品が破壊やダメージを受けることなく、安全に動作停止することができるスイッチング電源装置を実現する。
【解決手段】 他励式にて、FETQ1を制御して、直流入力を所望する電圧に安定化して直流出力として出力するための制御回路12を設ける。前記直流入力により制御回路12を起動するための起動用電源を生成する各起動用抵抗R1、R2を互いにシリーズに接続して設ける。前記直流入力の電圧をモニターし、上記電圧が所定値以下となると、第一制御信号を出力する電圧検出回路2を設ける。制御回路12は、前記第一制御信号の入力によりFETQ1の制御を一時停止するためのミュート部を備える。電圧検出回路2は、各起動用抵抗R1、R2間の接続点の直流をモニターする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、起動回路を有する制御回路を備えた、他励式のAC−DCコンバータといったスイッチング電源装置に関するものである。
従来、スイッチング電源装置は、電圧変換効率を高め、かつ小型化・軽量化が可能なものとして知られている。これは、スイッチング電源装置においては、トランスの一次側の巻線を流れる電流を高周波数にてスイッチング(断接)することで、トランスの二次側に流れる交流を制御して所望する電圧に変換することから、上記トランスでの変換効率を向上でき、また上記トランスを小型化・軽量化できるからである。
上記スイッチング電源装置には、上記スイッチングを制御するための制御ICを用いた他励式のスイッチング制御のものと、この制御ICを使用しない自励式のスイッチング制御のものとが知られている。
このような他励式のスイッチング制御を用いたスイッチング電源装置の第一従来例を図6に示す。上記スイッチング電源装置は、交流入力を整流回路(D1〜D4)で整流した直流を主スイッチング素子Q1で任意の周波数にてスイッチングした交流が、トランスT1の一次側主巻線N1に印加され、トランスT1の二次側巻線N2から所望する電圧の交流を整流用ダイオードD6および平滑用コンデンサC5を介し直流に変換して出力するものである。
このとき、二次側の直流電圧を検出する出力電圧検出部21からフォトカプラPCを介してフィードバックされる出力電圧情報に応じて前記主スイッチング素子Q1を、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御する制御回路(制御手段)22が制御ICとして設けられていることで、前記直流の出力電圧を所望とする値に安定化できるようになっている。
上記スイッチング電源装置においては、制御回路22に対する電源(補助電源)として、入力初期時には整流回路(D1〜D4)および平滑用コンデンサC3により整流した直流を各抵抗R1、R2による所定電圧の直流、出力安定時にはトランスT1の1次側副巻線N3からの交流を整流用ダイオードD6および平滑用コンデンサC5により整流した所定電圧の直流が使用されている。各抵抗R1、R2については、耐圧を考慮して複数使用されている。
ところが、第一従来例のスイッチング電源装置は、入力電圧が低下すると、補助電源電圧も低下するため、制御回路22による主スイッチング素子Q1のスイッチング制御が不安定となって、定常時よりスイッチングロスが増大化し、また主スイッチング素子Q1が破壊される危険性も生じるという不都合を有している。
そこで、上記不都合を回避するために、低電圧シャットダウン機能が付加されているスイッチング電源回路が第二従来例として知られている。第二従来例のスイッチング電源回路においては、例えば図7に示すように、整流回路(D1〜D4)および平滑用コンデンサC3により整流した直流の電圧を検出する電圧検出回路41と、電圧検出回路41からの出力信号により、制御回路22への補助電源の直流をショートによりオフするためのスイッチ回路31とが設けられている。
電圧検出回路41は、各ツエナーダイオードZD1、ZD2と各抵抗R3、R4とを互いにシリーズに接続して有している。ツエナーダイオードZD1の他の端子は、平滑用コンデンサC3とトランスT1の一次側主巻線N1との間に接続されている。抵抗R4の他の端子はアースされている。ツエナーダイオードZD2と抵抗R3との中点に一方の端子が接続されたダイオードD5を備えている。
スイッチ回路31は、抵抗R5と、スイッチとしてのトランジスタQ2とを有している。抵抗R5は、制御回路22の補助電源とトランジスタQ2のエミッタとの間に接続されている。トランジスタQ2のベースにはダイオードD5の他方の端子が接続されている。トランジスタQ2のコレクタはアースされている。
次に、第二従来例のスイッチング電源回路の動作について説明する。電圧検出回路41は、ブリッジダイオードでの整流後に接続されており、AC入力電圧が通常の動作状態のAC100V入力から電源がオフになると、電源入力電圧から零ボルトに向かって降下する途中、各ツエナーダイオードZD1、ZD2のツエナー電圧以下になり、各ツエナーダイオードZD1、ZD2の電流がゼロになりスイッチング用のダイオードD5のカソード側の電圧がアノード側より低くなってダイオードD5から各抵抗R3、R4を介してアースに電流が流れる。
そして、トランジスタQ2のベース電圧がエミッタ電圧より低くなってトランジスタQ2がオンして抵抗R5とトランジスタQ2のエミッタ・コレクタを通してアースに電流が流れ、制御回路22の補助電源(Vcc)の電圧がトランジスタQ1の飽和電圧の0.2V程度に下がり制御回路22は動作停止する。これにより、第二従来例のスイッチング電源回路は、低電圧シャットダウン機能を有している。
第三従来例として、特開平5−83933号公報に記載のスイッチング電源が挙げられる。第三従来例のスイッチング電源は、整流平滑回路の出力端子に一端を接続した第1の抵抗Rと、抵抗Rの他端に一端を接続した第2〜4の抵抗R〜Rと、抵抗Rの他端に、カソードを接続した第1のツエナーダイオードZと、ベースをツエナーダイオードZのアノードにコレクタを抵抗Rの他端に接続した第1のNPNトランジスタQと、ベースをトランジスタQのコレクタに、コレクタを抵抗Rの他端に接続した第2のNPNトランジスタQと、トランジスタQのコレクタに一端を接続した第5の抵抗Rと、ベースを抵抗Rの他端にエミッタをスイッチング制御回路の基準電圧端子に接続した第1のPNPトランジスタQと、一端をトランジスタQのコレクタに他端をスイッチング制御回路のデッドタイム制御端子に接続した第6の抵抗Rとからなる交流電圧検出回路を設けたものである。
特開平5−83933号公報(公開日:1993年4月2日)
上記第二従来例のスイッチング電源回路の問題点を、その動作図である図8を用いて説明する。上記第二従来例のスイッチング電源回路では、入力電源オフ時(平滑用コンデンサC3の電圧が降下し始めたとき)、出力端子P3の電圧もオフするが、約3秒後に出力電圧にパルスが現れて、後段に接続される機器が誤動作する(例えば、音響機器の場合、ボツ音がスピーカから発生する)という問題点が生じている。
この問題点の動作メカニズムは、入力電源オフ後、出力電圧が降下して第二従来例のスイッチング電源回路におけるトランスT1の1次側副巻線N3に発生する電圧も同時に降下し、制御回路22のVcc電圧も降下して制御回路22が一旦動作停止する。次に、平滑用コンデンサC3に残っていた電気が各抵抗R1、R2を介して流れ込み制御回路22のVcc電圧が動作図の図8のごとく上昇して、約3秒後に制御回路22が起動して出力に電圧が発生する。このとき入力電源はオフされたままであるため出力電圧はすぐに降下してしまう。
次に、上記第二従来例のスイッチング電源回路は入力電圧がオフ時に平滑用コンデンサC3の整流電圧が各ツエナーダイオードZD1、ZD2のツエナー電圧より降下したときに制御回路22が動作を停止する。この問題点としては一般的にツエナーダイオードZD1とツエナーダイオードZD2のツエナー電圧は上限で36V程度であるために、平滑用コンデンサC3の電圧が72V以下になったときに、動作するのである(入力電源電圧に換算すると約50V)。
しかしながら、この場合では、入力電源電圧が230Vのとき、入力電圧が50Vに降下しないと動作しないことになる。この場合50V動作時のトランジスタQ1やヒューズを流れる電流は電圧の降下に反比例して増加するためにヒューズが切れたりトランジスタQ1が破壊されたりすることがある。
さらに、トランスT1の1次側副巻線N3の端子に発生する電圧の出力インピーダンスは低いため、トランジスタQ2に流れ込む電流が大きくなることによりトランジスタQ2が破壊されることもある。このような問題点は、前記第三従来例のスイッチング電源においても同様に生じるものである。
本発明に係るスイッチング電源装置は、上記課題を解決するために、他励式にて、主スイッチング素子を制御して、直流入力を所望する電圧に安定化して直流出力として出力するための制御手段を有するスイッチング電源装置において、前記直流入力により前記制御手段を起動するための起動用電源を生成する複数の起動用抵抗を互いにシリーズに接続して有している起動用電源回路と、前記直流入力の電圧をツエナーダイオードにより検出し、上記電圧値が所定値以下となると、第一制御信号を出力する電圧検出スイッチ回路とを備え、前記制御手段は、前記第一制御信号の入力により前記主スイッチング素子の制御を一時停止するためのミュート部を備え、前記電圧検出スイッチ回路は、前記起動用電源回路における複数の起動用抵抗間の接続点の何れかの直流を前記ツエナーダイオードによりモニターするようになっていることを特徴としている。
上記構成によれば、前記電圧検出スイッチ回路が、前記起動回路の複数の抵抗間の接続点の直流をモニターすることで、電圧検出スイッチ回路に入力され、検出される直流の電圧を低下させることができる。これにより、上記構成は、ツエナーダイオードやスイッチ素子の耐圧が小さいものを用いることができて、従来のように耐圧を確保するために複数のツエナーダイオードを互いにシリーズに用いる必要がなくなり、回路構成を簡便化できる。
さらに、上記構成は、制御手段への補助電源のための整流回路に使用されるコンデンサと、電圧検出スイッチ回路との間に、複数の起動用抵抗の少なくとも一つの起動用抵抗が介在した上で、第一制御信号を前記制御手段のミュート部のミュート端子に入力して、主スイッチング素子への制御を停止するから、制御手段への補助電源のための整流回路に使用されるコンデンサの影響を防止できて、従来生じていた、主トランジスタ素子の破壊や他の電子装置への悪影響を回避できる。
上記スイッチング電源装置では、前記電圧検出スイッチ回路は、前記ツエナーダイオードの検出結果に応じて作動して前記第一制御信号を出力するためのスイッチ素子とを有していてもよい。
上記スイッチング電源装置においては、前記スイッチ素子は、トランジスタで有り、前記電圧検出スイッチ回路は、前記トランジスタの保護用のダイオードを、前記ツエナーダイオードと前記トランジスタとの間に備えていてもよい。
上記構成によれば、保護用のダイオードを備えたことで、用いるスイッチ素子のトランジスタの耐圧が小さくできて、低コスト化や小型化できる。
上記スイッチング電源装置では、前記電圧検出スイッチ回路は、前記ツエナーダイオードに対する第一のバイアス抵抗を有していてもよい。
上記構成によれば、第一のバイアス抵抗を有することにより、用いるツエナーダイオードの耐圧の小さいものを使用できて、低コスト化や小型化できる。
上記スイッチング電源装置においては、印加電圧を分圧により低減するための、第二のバイアス抵抗を有していてもよい。
上記構成によれば、さらに、第二のバイアス抵抗を有することにより、用いるツエナーダイオードの耐圧のさらに小さいものを使用できて、低コスト化や小型化できる。
上記スイッチング電源装置では、前記電圧検出スイッチ回路は、過電流防止のための電流制限用抵抗を備えていてもよい。
上記スイッチング電源装置においては、さらに、交流入力から、前記直流入力を生成するための入力側整流回路を備えていてもよい。
上記スイッチング電源装置では、Vinが交流入力の電圧を示し、Vzd1がツエナーダイオードのツエナー電圧を示し、kが前記制御を一時停止する、交流入力の電圧の低下率の設定値を示すとき、前記起動用電源回路における、電圧が検出される接続点の前後の第一の起動抵抗と第2の起動抵抗との比(R1/R2)が、下記の式(1)に基づき、
R1/R2=((Vin×√2×k)/Vzd1)−1 …式(1)
設定されていてもよい。
本発明に係るスイッチング電源装置は、以上のように、起動回路は、複数の抵抗を互いにシリーズに接続して有しており、前記制御手段は、前記主スイッチング素子の制御を一時停止するためのミュート部を備え、前記電圧検出スイッチ回路は、前記起動回路の複数の抵抗間の接続点の直流をツエナーダイオードにてモニターするようになっており、かつ、前記停止制御信号が前記ミュート部のミュート端子に入力されるようになっている構成である。
それゆえ、上記構成では、前記電圧検出スイッチ回路が、前記起動回路の複数の抵抗間の接続点の直流をモニターすることで、電圧検出スイッチ回路に入力され、検出される直流の電圧を低下させて、ツエナーダイオードやスイッチ素子の耐圧が小さいものを用いることができて、従来のように耐圧を確保するために複数のツエナーダイオードをシリーズに用いる必要がなくなり、回路構成を簡便化できる。
その上、上記構成は、停止制御信号を前記制御手段のミュート部のミュート端子に入力して、主スイッチング素子の制御を停止するから、制御手段への補助電源のための支流回路に使用されるコンデンサの影響を、前記起動回路の複数の抵抗間の接続点の直流をモニターすることで防止できて、従来生じていた、主トランジスタ素子の破壊や他の電子装置への悪影響を回避できるという効果を奏する。
本発明に係るスイッチング電源装置の実施の各形態について図1ないし図5に基づいて説明すると以下の通りである。
(実施の第一形態)
本発明に係る実施の第一形態のスイッチング電源装置には、図1に示すように、例えば100V、60Hzの商用の交流電源が入力される各入力端子P1、P2と、各入力端子P1、P2からの交流がヒューズを介して入力されるラインフィルタL1と、ラインフィルタL1の前後にそれぞれ設けられたノイズ除去用の各ラインコンデンサC1、C2とが設けられている。なお、上記商用の交流電源の電圧としては、他に、117Vや200Vや220Vなどが挙げられる。
上記スイッチング電源装置では、ラインフィルタL1からのノイズが除去された交流入力が入力される、ホイーストンブリッジ型に組み合わされた各ダイオードD1〜D4と、各ダイオードD1〜D4からのリップル成分を備えた直流をさらに整流して、上記交流入力から直流入力を出力するための平滑用コンデンサC3とが設けられている。
また、上記スイッチング電源装置においては、平滑用コンデンサC3からの直流入力が入力される一次側主巻線N1と一次側主巻線N1とは極性が逆方向となる二次側巻線N2と、補助電源用の一次側副巻線N3とを有するトランスT1が設けられている。一次側副巻線N3は、上記トランスT1において、一次側主巻線N1と極性が順方向にて形成されている。
さらに、トランスT1の一次側主巻線N1に接続されて、上記一次側主巻線N1に流れる電流をスイッチング(断接)する電界効果型トランジスタであるFET(主スイッチング素子)Q1が、直流入力から負荷へ印加される負荷電圧を所望値に設定するために所定の周波数の交流に変換するように設けられている。本実施の形態では、上記FETQ1は、N型であるが必要に応じてP型も使用可能であり、さらに、スイッチング機能を有していれば、他のタイプの、例えばバイポーラトランジスタも使用可能である。
よって、FETQ1のドレインは、一次側主巻線N1のアース側に接続され、FETQ1のソースが各ダイオードD1〜D4のアース側に接続され、FETQ1のゲート(制御端子)が後述する制御回路12の出力端子OUTに接続されている。
一方、上記トランスT1の二次側巻線N2には、二次側巻線N2から出力される、昇圧または降圧されて電圧が所望値に調整された出力交流を整流して直流出力として出力するための整流用ダイオードD6および平滑用コンデンサC5と、上記直流出力を外部に取り出すための各出力端子P3、P4とが設けられている。さらに、各出力端子P3、P4に対しパラレルに接続された出力電圧検出部11が上記直流出力の電圧を検出するために設けられている。さらに、上記トランスT1の二次側巻線N2では、出力電圧検出部11にて検出された出力電圧値を、非接触な光学的に一次側に伝達するためのフォトカプラPCの発光部PCaが取り付けられている。
前記制御回路12は、フォトカプラPCの受光部PCbからの、出力電圧値を示す検知信号がフィードバック端子FBに入力されて、その検知信号に基づきFETQ1のゲートへの制御信号(スイッチングパルス信号)つまりFETQ1のスイッチング動作すなわちスイッチング周波数やスイッチングパルス信号のデューティー比を変える、例えばPWM制御できるようになっている制御ICである。
制御回路12には、前述の出力端子OUTとフィードバック端子FBとの他に、少なくとも、電源端子Vccと、ミュート端子Mとが設けられている。電源端子Vccは、制御回路12を駆動するための電源電圧(12V〜25V)を印加するためのものである。
トランスT1の一次側副巻線N3には、制御回路12の電源端子Vccに所定電圧の直流を補助電源として供給できるように、整流用ダイオードD6と平滑用コンデンサC4とが設けられている。平滑用コンデンサC4は、整流用および起動時の各起動用抵抗R1、R2からの起動電流蓄積用コンデンサである。
さらに、制御回路12の電源端子Vccには、制御回路12の起動用のために、各ダイオードD1〜D4からの直流入力から各起動用抵抗R1、R2を介して生成された所定電圧の直流も入力されるようになっている。
そして、本発明のスイッチング電源装置では、制御回路12に対し、予め設定された停止制御信号(第一制御信号)の入力により、FETQ1のスイッチング動作を一時停止するミュート機能(ミュート部)が付与されており、かつ、各ダイオードD1〜D4からの直流の電圧をモニターするための電圧検出回路2と、その電圧検出回路2からの検出信号により停止制御信号を出力するためのスイッチ回路1とが設けられている。
上記ミュート機能のためのミュート端子Mでは、その動作インピーダンスが数キロオームに設定されている。ミュート端子Mは、それに印加されている電圧が、所定値、例えば0.4V〜1.0V以下となると、出力端子OUTからFETQ1への制御信号を停止(ミュート)するためのものである。このようなミュート機能を発揮するための一例として、制御回路12では、ミュート端子Mに接続された反転入力端子を有する比較器(図示せず)が設けられている。上記比較器の反転入力端子には、電源電圧が定電流源(3μA〜10μA)を介して印加されている。一方、上記比較器の非反転入力端子には、0.4V〜1.0Vの所定の電圧値、例えば0.8Vが常時印加されている。
よって、ミュート端子Mを、抵抗を介してショートさせることで、上記反転入力端子の電圧を所定の電圧値、例えば0.8V以下とすることで、上記比較器からの出力を変化させ、その出力の変化により、制御回路12の出力端子OUTからのFETQ1への制御信号を停止(ミュート)することが可能となる。
電圧検出回路2は、電圧を検出するためのツエナーダイオードZD1のアノード端子と第一のバイアス抵抗R3とを互いにシリーズに接続して有し、かつ、ツエナーダイオードZD1と第一のバイアス抵抗R3との接続点に対し、カソード端子が接続されたダイオードD5を備えている。ダイオードD5は、後述のトランジスタQ2の耐圧保護用である。
電圧検出回路2においては、ツエナーダイオードZD1のカソード端子が、各起動用抵抗R1、R2の間の接続点に接続されている。つまり、ツエナーダイオードZD1に対しては、各ダイオードD1〜D4からの直流入力を各起動用抵抗R1、R2により分圧した直流が印加されることになる。第一のバイアス抵抗R3の他の端子はトランスT1の一次側副巻線N3のマイナス側に接続されている。
スイッチ回路1は、ダイオードD5のアノード端子が、ベースに接続されたトランジスタQ2と、トランジスタQ2のエミッタに接続された抵抗R5とを備えている。抵抗R5は、トランジスタQ2の電流制限用抵抗である。トランジスタQ2のコレクタは、トランスT1の一次側副巻線N3のマイナス側に接続されており、抵抗R5の他の端子は、制御回路12のミュート端子Mに接続されている。
その上、各起動用抵抗R1、R2の各抵抗値の設定は、以下の式(1)にて設定することが好ましい。このような設定は、後述する他の実施の形態でも同様に好ましい。Vinは、各入力端子P1、P2に印加する交流入力電圧を示し、Vzd1は、ツエナーダイオードZD1のツエナー電圧を示す。
R1/R2=((Vin×√2×k)/Vzd1)−1 …式(1)
R1とR2の接続点の電圧(Vr2)は((R2/R1+R2)*(Vin*0.7*√2)となり、トランジスタQ2がオンして制御回路12が停止するときのVr2の電圧はVzd1のツエナー電圧と等しくなることから、式(1)を導き出すことができる。
kは、交流入力電圧オフ時より、所定値、例えば70%に降下したときに制御回路12が、そのミュート機能を発動させてFETQ1の動作を停止させる係数で、この値kを変えることで動作停止する電圧を任意の値に設定できる。上記所定値が70%のときは、k=0.7となる。
次に、本実施の第一形態の作用・効果について説明する。本実施の形態は、ミュート機能の有する制御回路12のミュート端子Mに対し、入力電源の電圧検出信号である停止制御信号を接続して入力するスイッチ回路1および電圧検出回路2と、各起動用抵抗R1、R2の接続点から電圧検出回路1に接続して、さらに好ましくは式(1)の如く各起動用抵抗R1、R2の比を設定して組み合わせることである。
本実施の形態では、上記のように設定することで交流入力電圧に対して約70%(R1とR2の比を変えることで、約70%の値は任意の値に調整可能となった)となると、FETQ1の動作を強制的に停止させることができて、従来の問題点を回避することが可能となる。すなわち、本実施の形態では、入力電源電圧に関係なくR1とR2の比を調整することにより、任意の入力電源電圧の低下で制御回路12を動作停止する回路構成が可能となり、さらに安全に、FETQ1などの部品を破壊することなく動作停止させることができる。
また、電圧検出回路2への直流入力の電圧値の検出のために入力される電圧を、制御回路12への起動用電源と兼用することで、回路構成の簡便化を図りながら、電圧検出回路2への入力電圧が従来に比較して低くできるため、電圧検出回路2の構成を簡素化することが可能となる。
また、制御回路12のミュート端子は動作インピーダンスが一般的に数キロオームと高いために、トランジスタQ2は小型品で耐圧、電流とも低い素子が使用可能となった。また、トランジスタQ2の破壊の心配が無くなり安全に動作するようになった。
電圧検出回路2の回路は、従来のスイッチング電源回路の電圧検出回路41の回路よりツエナーダイオードZD2と抵抗R4とを省くことができる。これは電圧検出回路2への入力電圧が、従来のスイッチング電源回路より低く設定することが可能となったためである。これにより、本実施形態においては、一般的な1/2ワット抵抗の消費電力が少なくなり1個で実現できるようになった。また、ツエナーダイオードも1個で式(1)のとおり可能となる。
(実施の第二形態)
本実施の第二形態では、図2に示すように、図1に示す電圧検出回路2に対し、ツエナーダイオードZD1と、第一のバイアス抵抗R3およびダイオードD5との間に、第二のバイアス抵抗R7をシリーズに追加した電圧検出回路3が設けられている。これは、ダイオードD5のカソード電圧が第一のバイアス抵抗R3と第二のバイアス抵抗R7とにより分圧されて低く設定することが可能となり、耐圧の低いダイオードD5が使用できるようになり、低コスト化が可能となる。例えば、従来は500V耐圧品のダイオードD5を使用していたが、本実施の形態では、一般的な50Vの耐圧品のダイオードD5が使用できた結果、安価で小型部品が使用できるようになった。
(実施の第三形態)
本実施の第三形態においては、図3に示すように、図1に示す電圧検出回路2に対し、ダイオードD5を省いた電圧検出回路4が設けられている。ところで、従来のスイッチング電源回路では、ダイオードD5を省くと、トランジスタQ2のベース電圧が高すぎて一般部品ではそこまで耐圧の耐えられるものはなかった。本実施の形態では、ダイオードD5を省いても、電圧検出回路4への入力電圧を低く設定されているので、トランジスタQ2において、ベース電圧の耐圧の高いものを採用する必要があるが、一般部品を用いることが可能となった。
本実施の形態は、ミュート機能付の制御回路12との組み合せによるスイッチング電源装置において、本実施の第一形態よりダイオードD5を省いた回路で従来のスイッチング電源装置の回路よりトランジスタQ2のベース電圧が低くなるので耐圧の高いもの(約100V)を採用することにより可能となった。ただし、従来のスイッチング電源回路ではトランジスタQ2のベース電圧は約330Vになるので高すぎて一般部品ではそこまでの耐圧に耐えられるものはなかった。特殊部品はあるが部品価格が10倍程度高く、形状寸法も大きくなる。
(実施の第四形態)
本実施の第四形態においては、図4に示すように、図3に示す電圧検出回路4に対し、トランジスタQ2への接続点と、第一のバイアス抵抗R3およびダイオードD5との間に、第二のバイアス抵抗R7を追加した電圧検出回路5が設けられている。本実施の形態では、トランジスタQ2のベース電圧が第二のバイアス抵抗R7と第一のバイアス抵抗R3とで分割されて低くなり、トランジスタQ2に対し、耐圧の低く、安価な部品が採用できるようになった。
すなわち、本実施の形態においては、ミュート機能付の制御回路12との組み合せによる電圧検出回路3よりダイオードD5を省き、第二のバイアス抵抗R7を追加したもので、トランジスタQ2のベース電圧の耐圧が80V程度の比較的低いトランジスタを採用することが可能となった。
上記の実施の第一ないし第四の各形態に記載の何れの回路においても、交流入力電源オフ後の直流出力の電圧に、動作図である図5に示すように、スパイクノイズの発生が防止されている。このように交流入力電源電圧が任意の電圧降下時(たとえば70%に降下した時)において、制御回路12を強制的に動作停止させることが上記スパイクノイズの発生を防止しながら可能となり、誤動作や他の部品が破壊やダメージを受けることを回避して、制御回路12およびFETQ1の動作を安全に停止することができる。
本発明のスイッチング電源装置は、簡便な回路構成により、誤動作や他の部品に対する破壊やダメージを与えることなく、安全に動作停止することができることによって、オーディオや照明やパソコンなどの電気装置および電子装置の電源として好適に利用できる。
本発明に係るスイッチング電源装置の実施の第一形態を示す回路図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の実施の第二形態を示す回路図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の実施の第三形態を示す回路図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の実施の第四形態を示す回路図である。 上記実施の第一ないし第四の各形態において、交流入力電源オフ後の直流出力の電圧にスパイクノイズが発生しなくなることを示すグラフである。 第一従来例のスイッチング電源装置の回路図である。 第二従来例のスイッチング電源装置の回路図である。 上記第二従来例において、交流入力電源オフ後の直流出力の電圧にスパイクノイズが発生することを示すグラフである。
符号の説明
1:スイッチ回路
2:電圧検出回路
11:出力電圧検出部
12:制御回路(制御手段)
P1&P2:商用電源の交流入力端子
HS1:ヒューズ
L1:ラインフィルタ
C1&C2:ラインコンデンサ
D1、D2、D3、D4:整流用ダイオード
C3:ブロックコンデンサ(整流コンデンサ)
R1&R2:起動用抵抗
ZD1:電圧検出用のツエナーダイオード
R3&R4:ツエナーダイオードZD1のバイアス抵抗
D5:トランジスタQ2の耐圧保護用ダイオード
Q2:スイッチ用のトランジスタ
R5:トランジスタQ2の電流制限用抵抗
PC:フォトカプラ
C4:整流用および起動時の起動抵抗からの起動電流蓄積用コンデンサ
D6:補助電源整流用ダイオード
N3:1次側副巻線
N1:1次側主巻線
Q1:SW用素子(FET)
N2:二次側巻線
D6:出力電圧整流用ダイオード
C5:出力電圧整流用コンデンサ
P3&P4:直流出力端子

Claims (8)

  1. 他励式にて、主スイッチング素子を制御して、直流入力を所望する電圧に安定化して直流出力として出力するための制御手段を有するスイッチング電源装置において、
    前記直流入力により前記制御手段を起動するための起動用電源を生成する複数の起動用抵抗を互いにシリーズに接続して有している起動用電源回路と、
    前記直流入力の電圧をツエナーダイオードにより検出し、上記電圧値が所定値以下となると、第一制御信号を出力する電圧検出スイッチ回路とを備え、
    前記制御手段は、前記第一制御信号の入力により前記主スイッチング素子の制御を一時停止するためのミュート部を備え、
    前記電圧検出スイッチ回路は、前記起動用電源回路における複数の起動用抵抗間の接続点の何れかの直流を前記ツエナーダイオードによりモニターするようになっていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記電圧検出スイッチ回路は、前記ツエナーダイオードの検出結果に応じて作動して前記第一制御信号を出力するためのスイッチ素子とを有していることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記スイッチ素子は、トランジスタで有り、
    前記電圧検出スイッチ回路は、前記トランジスタの保護用のダイオードを、前記ツエナーダイオードと前記トランジスタとの間に備えていることを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記電圧検出スイッチ回路は、前記ツエナーダイオードに対する第一のバイアス抵抗を有していることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記電圧検出スイッチ回路に対する印加電圧を分圧により低減するための、第二のバイアス抵抗を有していることを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記電圧検出スイッチ回路は、過電流防止のための電流制限用抵抗を備えていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のスイッチング電源装置。
  7. さらに、交流入力から、前記直流入力を生成するための入力側整流回路を備えていることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載のスイッチング電源装置。
  8. Vinが交流入力の電圧を示し、Vzd1がツエナーダイオードのツエナー電圧を示し、kが前記制御を一時停止する、交流入力の電圧の低下率の設定値を示すとき、前記起動用電源回路における、電圧が検出される接続点の前後の第一の起動抵抗と第2の起動抵抗との比(R1/R2)が、下記の式(1)に基づき、
    R1/R2=((Vin×√2×k)/Vzd1)−1 …式(1)
    設定されていることを特徴とする請求項7記載のスイッチング電源装置。
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JP2007225537A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Fujitsu Ltd 電子デバイス用試験装置及び電子デバイスの試験方法
US8084893B2 (en) 2008-04-28 2011-12-27 Fuji Electric Systems Co., Ltd. Semiconductor device for controlling switching power supply

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