JP2006044293A - 車輌の運動制御装置 - Google Patents

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JP2006044293A JP2004223979A JP2004223979A JP2006044293A JP 2006044293 A JP2006044293 A JP 2006044293A JP 2004223979 A JP2004223979 A JP 2004223979A JP 2004223979 A JP2004223979 A JP 2004223979A JP 2006044293 A JP2006044293 A JP 2006044293A
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Yoshinori Maeda
義紀 前田
Kazuya Okumura
和也 奥村
Shigekazu Yogo
繁一 余合
Mitsutaka Tsuchida
充孝 土田
Kansuke Yoshisue
監介 吉末
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Abstract

【課題】操舵に対し遅れて発生する車輌のロールが低減されるよう左右輪間の制駆動力差を制御することにより、操舵に対し遅れて発生する車輌のロールのオーバーシュートや振動を低減し、運転者が異和感や不安感を感じる虞れを低減する。
【解決手段】左右前輪の実舵角δが演算され(S20)、車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させるために車輌に付与すべき左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMtが演算され(S30)、アクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき運転者による車輌全体の要求制駆動力Fが演算され(S40)、目標ヨーモーメントMt及び要求制駆動力Fに基づき各車輪の目標制駆動力Xiが演算され(S50)、各車輪の制駆動力が目標制駆動力Xiになるよう電動発電機12FL〜12RR若しくは摩擦制動装置16が制御される(S60)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車輌の運動制御装置に係り、更に詳細には左右輪間の制駆動力差を制御する車輌の運動制御装置に係る。
自動車等の車輌の運動制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、車輌の実ヨーレートが運転者の運転操作に基づく車輌の目標ヨーレートになるよう後輪の舵角及び左右後輪の駆動力を制御する運動制御装置が従来より知られている。
かかる運動制御装置によれば、後輪の舵角及び左右後輪の駆動力が制御されるので、後輪の舵角のみを制御する運動制御装置や左右後輪の駆動力のみを制御する運動制御装置の場合に比して、より高度な車輌の姿勢制御を行うことができる。
特開2003−000000号公報
しかし上述の如き従来の運動制御装置に於いては、後輪の舵角及び左右後輪の駆動力が制御されるが、車輌の実ヨーレートが運転者の運転操作に基づく車輌の目標ヨーレートになるようにしか制御されないため、車輌の旋回時のロールを適正に制御することができない。
即ち、車輌の旋回時には運転者による操舵に遅れて車輌の横加速度が発生し、車輌の横加速度に遅れて車輌のロール運動が発生する。ロール運動は車輌の横加速度に対し二次の遅れ系の現象であり、操舵に対し遅れて車輌のロールのオーバーシュートや振動が発生するため、車輌の実ヨーレートが車輌の目標ヨーレートになるように制御されてもこれらの現象を効果的に低減することができず、そのため車輌の旋回状況によっては運転者が異和感や不安感を感じることが避けられない。
本発明は、車輌の実ヨーレートが車輌の目標ヨーレートになるよう後輪の舵角若しくは左右後輪の駆動力を制御する従来の運動制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、操舵に対し遅れて発生する車輌のロールが低減されるよう左右輪間の制駆動力差を制御することにより、操舵に対し遅れて発生する車輌のロールのオーバーシュートや振動を低減し、運転者が異和感や不安感を感じる虞れを低減することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち左右輪間に制駆動力差を付与可能な車輌の運動制御装置にして、車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントを演算し、車輌に付与されるヨーモーメントが前記目標ヨーモーメントになるよう左右輪間の制駆動力差を制御することを特徴とする車輌の運動制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、操舵輪の舵角に基づく車輌の目標横加速度に対応する車輌のロール角として車輌の目標ロール角を演算するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、操舵輪の操舵に対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して車輌の目標横加速度に対応する車輌の目標ロール角を演算するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、左右輪間に制駆動力差を付与することに対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して左右輪間の制駆動力差を制御するよう構成される(請求項4の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントが演算され、車輌に付与されるヨーモーメントが目標ヨーモーメントになるよう左右輪間の制駆動力差が制御されるので、左右輪間の制駆動力差によるヨーモーメントによって車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させ、これにより操舵に対し遅れて発生する車輌のロールのオーバーシュートや振動を低減し、運転者が異和感や不安感を感じる虞れを低減することができる。
また上記請求項2の構成によれば、操舵輪の舵角に基づく車輌の目標横加速度に対応する車輌のロール角として車輌の目標ロール角が演算されるので、車輌の実ロール角を追従させる目標としての目標ロール角を確実に演算することができる。
また上記請求項3の構成によれば、操舵輪の操舵に対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して車輌の目標横加速度に対応する車輌の目標ロール角が演算されるので、操舵輪の操舵に対する車輌の横加速度発生の遅れが考慮されない場合に比して、車輌の目標横加速度に対応する車輌の目標ロール角を適正に演算することができる。
また上記請求項4の構成によれば、左右輪間に制駆動力差を付与することに対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して左右輪間の制駆動力差が制御されるので、左右輪間に制駆動力差を付与することに対する車輌の横加速度発生の遅れが考慮されない場合に比して、左右輪間の制駆動力差を適正に制御することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
図3に示されている如く、車輌100のロール剛性をKrとし、車輌のばね上質量をMsとし、車輌のロール軸102と重心との間の距離をHsとし、車輌のロール角をφとし、図3には示されていないショックアブソーバによるばね上の単位ロール角速度当りのロールモーメントをCrとし、重力加速度をgとすると、車輌100がそのロール軸102の周りにロールする場合のロールモーメントの和ΣMxは下記の式1により表される。
Figure 2006044293
また車輌100のロール慣性モーメントをIrとすると、車輌100のロール軸102の周りに作用する外力の和ΣLは下記の式2により表される。
Figure 2006044293
車輌100のロール軸102の周りに作用する力の釣り合いより上記ロールモーメントの和ΣMx及び外力の和ΣLは互いに等しいので、上記式1及び2より下記の式3が成立する。
Figure 2006044293
上記式3をラプラス変換し、車輌のロール角φについて解くことにより、車輌のロール角φは下記の式4により表される。
Figure 2006044293
但し上記式4に於けるGrは下記の式5により表されるロールゲインである。
Figure 2006044293
操舵による車輌の横加速度をGysとし、左右輪の制駆動力差ヨーモーメントによる車輌の横加速度をGymとすると、車輌の横加速度GyはGysとGymとの和であるので、Gy=Gys+Gymである。
車輌のロールのオーバーシュートや振動をなくすべく、操舵による車輌の横加速度をGysに対応する車輌のロール角GrGysを車輌の目標ロール角とし、左右輪の制駆動力差によるヨーモーメントを車輌に付与することによって車輌のロール角を目標ロール角に追従させるとすると、上記式4より車輌の目標ロール角GrGys(S)は下記の式6により表される。
Figure 2006044293
また上記式6を左右輪の制駆動力差ヨーモーメントによる車輌の横加速度をGym(S)について解くと、横加速度Gym(S)は下記の式7により表される。
Figure 2006044293
車輌の横加速度Gyの一次及び二次の進み時定数をそれぞれT1及びT2とし、車輌のヨー減衰比をζとし、車輌の固有振動数をωnとし、実舵角δに対する横加速度ゲインをGgysとすると、操舵(前輪の実舵角δ)に対する車輌の横加速度Gyの応答は既知であり、下記の式8により表される。
Figure 2006044293
また左右輪の制駆動力差ヨーモーメントをMとし、車速をVとし、前輪(一輪分)のコーナリングパワーをKcfとし、後輪(一輪分)のコーナリングパワーをKcrとし、車輌のヨー慣性モーメントをIyとし、車輌の重心と前輪車軸との間の車輌前後方向の距離をLfとし、車輌の重心と後輪車軸との間の車輌前後方向の距離をLrとし、車輌のヨーレートをγとし、車輌のスリップ角をβとすると、周知の如く車輌の横方向の力の釣り合いより下記の式9が成立し、車輌の重心周りのヨー方向の力の釣り合いより下記の式10が成立する。
Figure 2006044293
上記式9及び10の連立方程式をラプラス変換し、ヨーレートγ及びスリップ角βについて解き、更にGy=V(γ+dβ/dt)の関係を用いることにより、左右輪の制駆動力差ヨーモーメントMに対する横加速度ゲインをGgymとして、左右輪の制駆動力差ヨーモーメントMに対する車輌の横加速度Gyの応答は下記の式11により表される。
Figure 2006044293
上記式8及び11を上記式7に代入し、左右輪の制駆動力差ヨーモーメントM(S)について解くことにより、左右輪の制駆動力差ヨーモーメントM(S)は下記の式12により表され
Figure 2006044293
但し上記式12に於けるGmは下記の式13により表されるモーメントゲインである。
Figure 2006044293
従って本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、上記式12に対応する下記の式14に従って左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMt(S)を演算するよう構成される(好ましい態様1)。
Figure 2006044293
次に目標ヨーモーメントMtを達成するための各車輪の目標制駆動力の演算要領について説明する。
駆動側を正として左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の目標制駆動力をXti(i=fl、fr、rl、rr)とし、運転者による車輌全体の要求制駆動力をFとし、前輪及び後輪のトレッドをそれぞれDf及びDrとすると、下記の式15及び16が成立する。
Xtfl+Xtfr+Xtrl+Xtrr=F ……(15)
Df(Xtfr−Xtfl)+Dr(Xtrr−Xtrl)=2Mt ……(16)
また前後輪の制駆動力配分比をj:(1−j)(但し0≦j≦1である)とし、前後輪のヨーモーメント配分比をk:(1−k)(但し0≦k≦1である)とすると、下記の式17及び18が成立する。
(1−j)(Xtfl+Xtfr)−j(Xtrl+Xtrr)=0 ……(17)
Df(1−k)(Xtfr−Xtfl)−Dr・k(Xtrr−Xtrl)=0 ……(18)
上記式15〜18を行列式にまとめると、下記の式19が成立し、式19より各車輪の目標制駆動力Xtiを演算することができる。
Figure 2006044293
上記式19の各項を下記式20〜22の通りに置き換えると、上記式19は下記式23となる。
Figure 2006044293
AX=B ……(23)
上記式23の解Xを求める方法として一般的な逆行列A-1を求める方法があるが、行列AをLU分解することで比較的容易に解Xを求めることができるので、LU分解法を採用する。
行列Aは下記の式24及び25にて表される単位下方三角行列L及び単位上方三角行列Uに分解可能である。
Figure 2006044293
上記式23は下記の式26となるので、UX=Cを満たすベクトルCを設定し、下記の式27を満たすベクトルCを求める。
A・X=LUX=B ……(26)
LC=B ……(27)
求めるべきベクトルCをCT=[C0 C1 C2 C3]とすると、上記式27は下記式28となる。
Figure 2006044293
上記式28より、ベクトルCの各要素C0〜C3は下記の式29〜32の通りに求められる。
C0=F ……(29)
C1=2M−DfC0
=2M−DfF ……(30)
C2=−(1−j)C0
=−(1−j)F ……(31)
C3=−Df(1−k)C0−(1−k)C1−DrC2
=−Df(1−k)F−(1−k)(2M−DfF)+Dr(1−j)F
=−2M(1−k)+Dr(1−j)F ……(32)
上記式UX=Cは下記の式33となる。
Figure 2006044293
上記式33をXについて解くことにより、下記の式34〜37の通り各車輪の目標制駆動力Xtiを演算することができる。
Figure 2006044293
尚一般に、前輪のトレッドDf及び後輪のトレッドDrは実質的に互いに等しく、Dr/Df≒1、Dr−Df≒0であるので、上記式34〜37より各車輪の目標制駆動力Xtiを下記の式38〜41の通り演算することができる。
Figure 2006044293
従って本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、上記式34〜37に従って各車輪の目標制駆動力Xtiを演算するよう構成される(好ましい態様2)。
また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、上記式38〜41に従って各車輪の目標制駆動力Xtiを演算するよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、運転者による車輌全体の要求制駆動力は運転者の駆動操作量及び制動操作量に基づいて演算されるよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、車輌はそれぞれ対応する車輪を駆動する独立の電動機を有するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様5の構成に於いて、電動機は回生制動を行うよう構成される(好ましい態様6)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1はホイールインモータ式の四輪駆動車に適用された本発明による車輌の運動制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ左右の後輪を示している。左右の前輪10FL及び10FRにはそれぞれホイールインモータである電動発電機12FL及び12FRが組み込まれており、左右の前輪10FL及び10FRは電動発電機12FL及び12FRにより駆動され、電動発電機12FL及び12FRは駆動力制御用電子制御装置14により制御される。電動発電機12FL及び12FRはそれぞれ左右前輪の発電機としても機能し、回生発電機としての機能(回生駆動)も駆動力制御用電子制御装置14により制御される。
同様に、左右の後輪10RL及び10RRにはそれぞれホイールインモータである電動発電機12RL及び12RRが組み込まれており、左右の前輪10RL及び10RRは電動発電機12RL及び12RRにより駆動され、電動発電機12RL及び12RRも駆動力制御用電子制御装置14により制御される。電動発電機12RL及び12RRはそれぞれ左右後輪の発電機としても機能し、回生発電機としての機能も駆動力制御用電子制御装置14により制御される。
尚図1には詳細に示されていないが、駆動力制御用電子制御装置14はマイクロコンピュータと駆動回路とよりなり、マイクロコンピュータは例えば中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリメモリ(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のものであってよい。また通常走行時には図1には示されていないバッテリに充電された電力が駆動回路を経て各電動発電機12FL〜12RRへ供給され、車輌の減速制動時には各電動発電機12FL〜12RRによる回生制動により発電された電力が駆動回路を経てバッテリに充電される。
左右の前輪10FL、10FR及び左右の後輪10RL、10RRの摩擦制動力は摩擦制動装置16の油圧回路18により対応するホイールシリンダ20FL、20FR、20RL、20RRの制動圧が制御されることによっても制御される。図には示されていないが、油圧回路18はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧力はブレーキペダル22の踏み込みに応じて駆動されるマスタシリンダ24の圧力に応じてオイルポンプや種々の弁装置が制動力制御用電子制御装置26によって制御されることにより制御される。
尚図1には詳細に示されていないが、制動力制御用電子制御装置26もマイクロコンピュータと駆動回路とよりなり、マイクロコンピュータは例えば中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリメモリ(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のものであってよい。
駆動力制御用電子制御装置14には、アクセル開度センサ28より運転者によって操作される図には示されていないアクセルペダルの踏み込み量としてのアクセル開度φを示す信号が入力され、また操舵角センサ30より操舵角θを示す信号が入力される。尚操舵角センサ30は車輌の左旋回方向を正として操舵角θを検出する。
制動力制御用電子制御装置26には、圧力センサ36よりマスタシリンダ圧力Pmを示す信号、圧力センサ38FL〜38RRより対応する車輪の制動圧(ホイールシリンダ圧力)Pi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。駆動力制御用電子制御装置14及び制動力制御用電子制御装置26は必要に応じて相互に信号の授受を行う。
駆動力制御用電子制御装置14は、操舵角θに基づき左右前輪の実舵角δを演算すると共に、実舵角δに基づき上記式14に従って左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMt(S)を演算する。また駆動力制御用電子制御装置14は、アクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき運転者による車輌全体の要求制駆動力F(駆動方向を正とする)を演算し、目標ヨーモーメントMt及び要求制駆動力Fに基づき上記式38〜41に従って各車輪の目標制駆動力Xi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標制駆動力Xiに基づき電動発電機12FL〜12RRに対する目標駆動電流Iti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標駆動電流Itiに基づき各電動発電機12FL〜12RRに通電される駆動電流を制御することにより各車輪の制駆動力が目標制駆動力Xiになるよう各車輪の制駆動力を制御する。
この場合駆動力制御用電子制御装置14は、何れかの車輪の目標制駆動力Xiが当該車輪の最大回生制動力よりも大きい負の値であるときには、当該車輪の制駆動力が目標制駆動力Xiになるよう電動発電機12FL〜12RRにより回生制動し、何れかの車輪の目標制駆動力Xiが当該車輪の最大回生制動力よりも小さい負の値であるときには、当該車輪の回生制動力が最大回生制動力になるよう電動発電機12FL〜12RRを制御し、目標制駆動力Xi−最大回生制動力に相当する目標摩擦制動力を示す信号を制動力制御用電子制御装置26へ出力する。制動力制御用電子制御装置26は、目標摩擦制動力を示す信号が入力されると、目標摩擦制動力に基づき当該車輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、当該車輪の制動圧が目標制動圧Ptiになるよう摩擦制動装置16を制御する。
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施例に於ける車輌の運動制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチが閉成されることにより開始され、イグニッションスイッチが開成されるまで所定の時間毎に繰返し実行される。また以下の説明に於いて、iはそれぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示すfl、fr、rl、rrである。
まずステップ10に於いてはアクセル開度センサ28により検出されたアクセル開度φを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはステアリングギヤ比をNとしてθ/Nにより左右前輪の実舵角δが演算され、ステップ30に於いては上記式14に従って左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMtが演算される。
ステップ40に於いてはアクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき図には示されていないマップ又は関数により車輌全体の要求制駆動力Fが演算され、ステップ50に於いては上記式38〜41に従って各車輪の目標制駆動力Xiが演算され、ステップ60に於いては各車輪の制駆動力が目標制駆動力Xiになるよう電動発電機12FL〜12RR若しくは摩擦制動装置16が制御される。
かくして図示の実施例によれば、ステップ20に於いて左右前輪の実舵角δが演算され、ステップ30に於いて左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMtが演算され、ステップ40に於いてアクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき運転者による車輌全体の要求制駆動力Fが演算され、ステップ50に於いて目標ヨーモーメントMt及び要求制駆動力Fに基づき各車輪の目標制駆動力Xiが演算され、ステップ60に於いて各車輪の制駆動力が目標制駆動力Xiになるよう電動発電機12FL〜12RR若しくは摩擦制動装置16が制御される。
前述の如く、上記式14に従って演算される左右輪の制駆動力差による目標ヨーモーメントMtは車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントであり、上記式6により表わされる車輌の目標ロール角は操舵輪の舵角に基づく車輌の目標横加速度に対応する車輌のロール角として操舵輪の操舵に対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して演算され、また各車輪の目標制駆動力Xiは左右輪間に制駆動力差を付与することに対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して演算される。
従って図示の実施例によれば、左右輪間の制駆動力差によるヨーモーメントによって車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させ、これにより操舵に対し遅れて発生する車輌のロールのオーバーシュートや振動を低減し、運転者が異和感や不安感を感じる虞れを低減することができる。
特に図示の実施例によれば、各車輪の目標制駆動力Xtiは上記式38〜41に従って演算されるので、各車輪の目標制駆動力Xtiが上記式34〜37に従って演算される場合に比して、各車輪の目標制駆動力を能率よく演算することができる。
また上述の実施例に於いては、左右前輪及び左右後輪の全ての制駆動力が制御されるので、例えば左右前輪のみの制駆動力又は左右後輪のみの制駆動力により左右輪間の制駆動力差によるヨーモーメントが発生される場合に比して、左右前輪間の制駆動力差及び左右後輪間の制駆動力差を大きくすることなく確実に目標ヨーモーメントMtを達成することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、各車輪の目標制駆動力Xtiは上記式38〜41に従って演算されるようになっているが、前輪のトレッドDf及び後輪のトレッドDrが相互に異なる車輌の場合には各車輪の目標制駆動力Xtiは上記式34〜37に従って演算されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輪10FL〜10RRの全てがそれぞれ電動発電機12FL〜12RRにより制駆動されるようになっているが、例えば左右後輪が内燃機関により駆動され、左右前輪がそれぞれ電動発電機により制駆動されるよう修正されてもよく、また左右前輪が内燃機関により駆動され、左右後輪がそれぞれ電動発電機により制駆動されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輪10FL〜10RRはそれぞれ電動発電機12FL〜12RRにより直接制駆動されるようになっているが、車輪10FL〜10RRはそれぞれ歯車減速機構の如き減速機構を介して電動発電機12FL〜12RRにより制駆動されるようになっていてもよい。
また上述の実施例に於いては、電動発電機は各車輪に組み込まれたホイールインモータであるが、電動発電機は各車輪を駆動し得る限り車体に支持された電動発電機であってもよく、また上述の実施例に於ける電動発電機は車輌の制動時に回生制動を行う電動発電機であるが、電動発電機は回生制動を行わない電動機であってもよい。
ホイールインモータ式の四輪駆動車に適用された本発明による車輌の運動制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。 実施例に於ける車輌の運動制御ルーチンを示すフローチャートである。 車輌が旋回しロールする場合にロール軸周りに作用する力を示す説明図である。
符号の説明
12FL〜12RR 電動発電機
14 駆動力制御用電子制御装置
16 摩擦制動装置
22 ブレーキペダル
26 制動力制御用電子制御装置
28 アクセル開度センサ
30 操舵角センサ
32、34FL〜34RR 圧力センサ

Claims (4)

  1. 左右輪間に制駆動力差を付与可能な車輌の運動制御装置にして、車輌の実ロール角を操舵輪の舵角に基づく車輌の目標ロール角に追従させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントを演算し、車輌に付与されるヨーモーメントが前記目標ヨーモーメントになるよう左右輪間の制駆動力差を制御することを特徴とする車輌の運動制御装置。
  2. 操舵輪の舵角に基づく車輌の目標横加速度に対応する車輌のロール角として車輌の目標ロール角を演算することを特徴とする請求項1に記載の車輌の運動制御装置。
  3. 操舵輪の操舵に対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して車輌の目標横加速度に対応する車輌の目標ロール角を演算することを特徴とする請求項2に記載の車輌の運動制御装置。
  4. 左右輪間に制駆動力差を付与することに対する車輌の横加速度発生の遅れを考慮して左右輪間の制駆動力差を制御することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌の運動制御装置。
JP2004223979A 2004-07-30 2004-07-30 車輌の運動制御装置 Pending JP2006044293A (ja)

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