JP2006048875A - 光情報記録再生装置 - Google Patents

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良和 菅沼
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Abstract

【課題】 短時間でビームエキスパンダ手段の最適補正位置を求めてその位置調整を行うことができる光情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】 レーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段16と、光記録媒体からの反射光を受光する光検出器26と、出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路30と、フォーカス誤差信号に基づいてビームエキスパンダ手段の最適位置を求める収差制御手段32等とからなる光情報記録再生装置において、フォーカス誤差信号のS字特性の全振幅と上振幅等の比率値とビームエキスパンダ手段の位置との相関関係と、初期比率値とを記憶する記憶部を有し、収差制御手段は、調整用S字特性を得る工程と、調整用S字特性の比率値と、初期比率値と、相関関係とに基づいてビームエキスパンダ手段の仮位置を求める工程と、各位置における各出力信号に基づいて最適補正位置を求める工程と、最適補正位置にビームエキスパンダ手段を位置させる工程とを実行するように制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク等の光記録媒体の情報を記録、または記録した情報を再生する光学式の光情報記録再生装置に係り、特に、ディスクのカバー層の厚みずれによって生ずる球面収差を初期補正した後、温度変化等によって再び発生する球面収差を補正する光情報記録再生装置に関するものである。
従来、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)等の光記録媒体に代表される低記録密度の光ディスクにおいては、ディスクのカバー層の厚みずれによって生じる球面収差は無視できていた。しかし、最近の短波長レーザ光及び高開口数の対物レンズを使った高記録密度の光情報記録再生装置においては、ディスクのカバー層の厚みずれによって生じる球面収差は、無視できることができず、このため、記録/再生動作前にディスクのカバー層の膜厚に適した補正を実施し、初期段階で球面収差を最小にするようにしている。しかし、長時間動作後では、装置の内部温度の上昇に伴い、光源の波長変動が発生し、これによって再び球面収差が発生するため、動作後の補正が必要になる。このような場合、従来装置にあっては、例えば特許文献1にあるように、記録再生装置内に温度検出手段を設け、検出温度と球面収差量検出手段との関係をテーブルデータとして保存しておき、前記テーブルから球面収差量検出手段の推定値を算出して、球面収差を最小にする適正値とする方法や、上記テーブルデータに光ピックアップの出力信号であるRF信号レベル、RF信号ジッタ、エラーレートを組み合わせて補正を行う方法が提案されている。
特開平10−106012号公報
ところで、上記した従来装置にあっては、温度検出手段を構成するセンサやアンプ等は一般的にはその特性にばらつきを伴うため、この温度検出手段から得られる数値は誤差が生じ、この結果、テーブルデータより得られる推定量が球面収差を最小にする適正値と合致しない場合が生ずる、といった問題があった。
また、このテーブルデータを光ピックアップの出力信号であるRF信号等と組み合わせて推定量を求める場合、上記したばらつきの範囲の全域に亘って測定を行わなければならないことから、ばらつきの範囲が大きい場合には、その分、出力信号の測定回数が増大して適正値を求めるために長時間を要する、といった問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、短時間でビームエキスパンダ手段の最適補正位置を求めてその位置調整を行うことができる光情報記録再生装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、光源から出射されるレーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段と、前記ビームエキスパンダ手段から出射される前記ビーム幅が調整された前記レーザ光を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記ビームエキスパンダ手段を介して前記光記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、前記光検出器からの出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路と、前記演算回路から得られる前記フォーカス誤差信号に基づいて前記ビームエキスパンダ手段の最適位置を求める収差制御手段と、前記収差制御手段からの指示に基づいて前記ビームエキスパンダ手段を前記レーザ光の光軸方向に移動させる駆動手段と、からなる光情報記録再生装置において、フォーカス誤差信号のS字特性の全振幅と上振幅、或いは下振幅との比である比率値と前記ビームエキスパンダ手段の位置との関係を示す予め求められた相関関係と、前記ビームエキスパンダ手段の初期位置におけるフォーカス誤差信号のS字特性の比率値である予め求められた初期比率値とを記憶する記憶部を有し、前記収差制御手段は、前記ビームエキスパンダ手段の位置調整用のS字特性の比率値と、前記初期比率値と、前記相関関係とに基づいて最適補正位置に前記ビームエキスパンダ手段を位置させる手段であることを特徴とする光情報記録再生装置である。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記調整用S字特性を得る工程は、前記出力信号が所定の状態になったこと応答して実行される。
本発明の光情報記録再生装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
温度検出手段の代わりにフォーカス誤差信号のS字特性の振幅の比率値(振幅バランス)を用いることによってビームエキスパンダ手段の仮位置を求めるようにしたので、その誤差範囲(ばらつき)が少なくなり、すなわち出力信号の測定範囲が少なくなり、その結果、出力信号の測定回路を少なくして短時間でビームエキスパンダ手段の最適補正位置を求め、その最適補正位置にビームエキスパンダ手段を迅速に位置させることができる。
以下に、本発明に係る光情報記録再生装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る光情報記録再生装置の一例に示す構成図、図2はフォーカス誤差信号と対物レンズとの関係を示すグラフ、図3はビームエキスパンダ手段の第2レンズの位置とS字特性の比率値(上振幅/全振幅)との関係を示すグラフ、図4は従来装置におけるビームエキスパンダ手段の第2レンズの位置と温度センサ値との関係を示すグラフである。
まず、図1に示すように、この光情報記録再生装置2は、光源である例えば半導体レーザ素子4より出射されるレーザ光L1を、光記録媒体である例えば光ディスクDへ導き、この反射光を検出する光ピックアップを構成する光学系6を有している。具体的には、この光学系6は以下に示す光学部品を有している。図中、8はレーザ光L1を平行光化するコリメータレンズ、10はグレーティング、12はレーザ光L1を偏光させつつその一部を反射する偏光ビームスプリッタ、14はレーザ光L1の一部を受けるレーザモニタ検出器、16は上記偏光ビームスプリッタ12を通過した光を透過してビームの幅調整を行うビームエキスパンダ手段であり、このビームエキスパンダ手段16は光軸上に配置された第1レンズ16Aと第2レンズ16Bとを有している。
また、18はビームエキスパンダ手段16を透過したレーザ光L1を光ディスクDに向けて立ち上げる立ち上げミラー、20は立ち上げミラー18からのレーザ光L1を通す1/4波長板、22は1/4波長板20を通過したレーザ光L1を光ディスクDに集光して光スポットを形成する対物レンズである。また、24は上記光ディスクDにて反射されて戻ってきて更に上記偏光ビームスプリッタ12にて反射された光を通す検出レンズ、26は検出レンズ24を通過した反射光を通すシリンドリカルレンズ、28はシリンドリカルレンズ26を通過した反射光を受ける光検出器であり、この光検出器28は例えば周知の4分割センサ等よりなる。
上記光検出器28の検出信号に基づいて、再生信号やトラッキング信号等の必要な信号が図示しない回路により得られるが、ここでは演算回路30によりフォーカス誤差信号S1が得られるようになっている。32は本発明の特徴とする収差制御手段であり、例えばマイクロコンピュータ等により構成されている。この収差制御手段32は、この装置全体の動作も制御し、演算等において必要とされる情報を記録する記憶部33を有している。この収差制御手段32では、後述する動作を行って、上記ビームエキスパンダ手段16に関する指示信号S2を出力するようになっている。
34は、上記指示信号S2を受けて上記ビームエキスパンダ手段16を移動させる駆動手段であり、この駆動手段34は、上記指示信号S2を直接的に受けて駆動信号S3を出力する駆動回路36と、上記ビームエキスパンダ手段16を実際に動かす駆動機構38とにより構成されている。
上記駆動機構38は、リードスクリュー40が連結されて上記駆動信号S3によって動作するステッピングモータ42を有している。そして、このリードスクリュー40には、上記第1及び第2レンズ16A、16Bの内の一方のレンズである第2レンズ16Bを保持するレンズホルダ44のネジ部が螺合されており、上記リードスクリュー40の正逆回転によってこれに沿って移動できるようになっている。これに対して、上記第1レンズ16Aは、上記第2レンズ16Bの移動を案内するガイドロッド46の一端に固定されており、このガイドロッド46には、第2レンズ16Bの原点位置を検出するための原点検出器48が設置されている。尚、第2レンズ16Bに代えて、第1レンズ16Aを移動できるように構成してもよい。
また光検出器28の出力側には、出力信号(RF信号)の状態、例えばRF信号のレベル、RF信号ジッタ、またはエラーレート等を計測するための状態計測部50が設けられており、その結果は、上記制御手段32へ入力されるようになっている。ここで上記記憶部33には、フォーカス誤差信号のS字特性の全振幅と上振幅、或いは下振幅との比である比率値と上記ビームエキスパンダ手段16の位置との関係を示す予め求められた相関関係と、上記ビームエキスパンダ手段の初期位置におけるフォーカス誤差信号のS字特性の比率値である予め求められた初期比率値とを記憶する。また上記収差制御手段32は、上記ビームエキスパンダ手段16の位置調整用のS字特性である調整用S字特性を得る工程と、上記調整用S字特性の比率値と、上記初期比率値と、上記相関関係とに基づいて上記ビームエキスパンダ手段16の仮位置を求める工程と、上記仮位置と該位置の前後複数の位置との各位置における各出力信号に基づいて最適補正位置を求める工程と、上記最適補正位置に前記ビームエキスパンダ手段16を位置させる工程とをそれぞれ実行するように制御する。
次に、以上のように構成された本発明の動作について説明する。
まず一般的な動作について説明する。
半導体レーザ素子4から出射されたレーザ光L1はコリメータレンズ8で平行光化され、偏光ビームスプリッタ12により、レーザモニタ検出器14側と対物レンズ22側に向かう光に分けられる。対物レンズ22側に向かう光はビームエキスパンダ手段16の第1レンズ16A及び第2レンズ16Bを透過し、全反射の立ち上げミラー18により光ディスクDの面上に向けて折り曲げられ、1/4波長板20を透過して対物レンズ22により光ディスクD上に集光される。この光ディスクDからの反射光は対物レンズ22を逆向きに透過し、上記した光路を偏光ビームスプリッタ12まで逆向きに進み、この偏光ビームスプリッタ12により折り曲げられて、検出レンズ24、シリンドリカルレンズ26を透過して光検出器28で受光される。そして、所定の出力信号(RF信号)S0は演算回路30へ入力される。尚、再生信号やトラッキング誤差信号は図示しない他の回路で形成される。
上記演算回路30は、光検出器28の各受光部からの出力に基づいてフォーカス誤差信号S1を演算する。ここではフォーカス誤差信号S1は非点収差法により得られる。このフォーカス誤差信号S1は2分割されて、一方は図示しないフォーカス制御系に供給されて対物レンズ22に対して実際にフォーカス制御を行うが、他方は上記収差制御手段32側に供給されて、必要に応じて収差補正動作を行う。例えば駆動回路36は上記収差制御手段32より出力される指示信号S2に基づいて駆動信号S3をステッピングモータ42へ出力し、これを駆動してリードスクリュー40を回転する。このリードスクリュー40の回転に伴って第2レンズ16Bを光軸方向に沿って移動すると、球面収差が変化することになる。このように球面収差が変化すると上記フォーカス誤差信号S1の振幅値が変化し、この振幅値は球面収差の量が”0”になる位置で最大値をとる。
例えば図2は対物レンズ22の位置とフォーカス誤差信号のS字特性との関係を示しており、光ディスクDに対して対物レンズ22を接近、或いは離間させるとS字を描くような特性を示し、これをS字特性と称する。このS字特性の中心点P0が合焦点であり、上向きに突となる最大値と、下向きに突となる最大値を有している。図2中において、曲線a1は第2レンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置にある場合を示し、曲線a2は第2レンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置から負側にある場合を示し、曲線a3は第2レンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置から正側にある場合を示す。ここで「正側」とは光ディスクDに対して対物レンズ22を接近させる方向を示し、「負側」とは光ディスクDに対して対物レンズ22を離間させる方向を示す。
このように、第2レンズ16Bの位置を、球面収差”0”とする位置及びこれより前後に移動させたときのフォーカス誤差信号S1のS字特性は、第2レンズ16Bの位置が球面収差”0”とする位置の場合(曲線a1)、上側の最大値から合焦点P0までの量M1と合焦点P0から下側の最小値までの量M2が等しく、それらの振幅値も最大になる。これに対して、第2レンズ16Bの位置が球面収差”0”とする位置から負側に移動させた場合(曲線a2)、上側の最大値から合焦点P0までの量N1より、合焦点P0から下側の最小値までの量N2の方が小さくなり振幅値も減少する。逆に球面収差”0”とする位置から正側に移動させるた場合(曲線a3)、上側の最大値から合焦点P0までの量T1より、合焦点P0から下側の最小値までの量T2の方が大きくなり振幅値も減少する。ここでS字特性の基準レベルより上側の波形の振幅を上振幅、規準レベルより下側の波形の振幅を下振幅、波形全体の振幅を全振幅と、それぞれ定義する。
上記のように、球面収差が変化するとフォーカス誤差信号のS字特性の振幅値が変化し、球面収差が最小になる位置でS字特性の全振幅は最大値をとる。この性質を用いて初期球面収差補正動作を行う。この初期球面収差補正動作は、少なくとも3点以上の測定点、すなわち第2レンズ16Bの異なる位置でフォーカス誤差信号のS字特性を得てその振幅値を計測し、下記に示す数式、1、2、3を用いて、フォーカス誤差信号のS特性の全振幅が最大値をとる第2レンズ16Bの位置(初期位置)を算出する。同時に前記測定点において、フォーカス誤差信号の最大値から合焦点までの量(上振幅)と合焦点から最小値までの量(下振幅)を計測し、これらの比率値nを求める。ここで比率値nは上述したように[上振幅/全振幅]として定義する。そして、この比率値nと第2レンズ16Bの位置から両者の相関係数を導き、この相関関係を上記記憶部33に保存する。この時の初期の相関関係は図3中に曲線b0として表されている。またフォーカス誤差信号のS字特性が最大値をとる位置へ第2レンズ16Bを移動させ、ここでS字特性をとってこの上振幅及び下振幅を計測し、比率値nを求めるとこによってこれを初期比率値Aとして記憶部33に保存し、初期球面収差補正動作を完了する。
ここで第2レンズ16Bの3点の位置(x)及びその時のS字特性の全振幅(y)をそれぞれ(x1、y1)、(x2、y2)、(x3、y3)とした場合、球面収差を最小にする第2レンズ16Bの位置(初期位置)Xは次の数式1、2、3および数式4で与えられる。
y1=A・x1 +B・x1+C … 数1
y2=A・x2 +B・x2+C … 数2
y3=A・x3 +B・x3+C … 数3
上記3つの数式から求まる係数A、Bから数式4に基づいて位置Xが定まる。
X={−B/(2・A)}・K … 数4
ここでKは補正係数である。
また上記のようにして求めた第2レンズ16Bの位置と比率値nとの相関関係の一例は、図3中に示される曲線の内の一本の曲線のようになる。
次に、上記した初期球面収差補正動作の流れを図5に示すフローチャートを参照して総括的に説明する。
まず、第2レンズ16Bを異なる3点の位置x1、x2、x3へ移動し、それぞれの位置でフォーカス誤差信号のS字特性を得る(S1)。
次に上記各S字特性の全振幅y1、y2、y3から、前記数式1〜4を用いて、第2レンズ16Bの最適位置(初期位置)を求める(S2)。
次に、上記各S字特性の各比率値n1、n2、n3から第2レンズ16Bの位置と比率値nとの相関関係を求め、この相関関係を記憶部33に記憶する(S3)。
次に、第2レンズ16Bを上記初期位置に移動して、ここでフォーカス誤差信号のS字特性を得る(S4)。
そして、ここで求めたS字特性の比率値(上振幅/全振幅)を求め、これを初期比率値A1として記憶部33に記憶する(S5)。
以上のようにして、初期球面収差補正動作を終了することになる。
上記のように初期球面収差補正動作が完了したならば、通常の記録再生動作を行い、その間に、定期的に、球面収差が適正であるか否かのチェック動作を行う。このチェック動作を含む記録再生動作の流れについて図6を参照して説明する。
まず、光記録媒体に対して通常の記録再生動作を実行する(S21)。記録再生動作が開始されると、装置自体が次第に熱を発生することから発生するレーザ光の波長等も僅かにずれ始め、この結果、球面収差も次第に増加する傾向となる。そこで、一定の間隔で、例えば1〜60秒毎に、或いは1〜10℃変化する毎に、光ピックアップの出力信号(RF信号)の状態をチェックする(S22)。このチェック動作には2つの態様があり、S22−1とS22−2の内のいずれかを一方を選択的に実行する。例えばS22−1においては、上記RF信号のレベルは一定値(所定の値)以下になったか否かを判断する。
ここで、一定値とは、例えばRF信号の振幅が初期値から10%低減した場合をいう。この場合、NOの時、すなわちRF信号レベルが一定値以下になっていない時には、球面収差は適正な最小量なのでS21へ戻る。これに対して、YESの場合、すなわちRF信号レベルが一定値以下になった時には、球面収差が許容量以上に大きくなったことを示すので、第2レンズ16Bの位置補正動作を行う(S23)。
またS22−2においては、上記RF信号のジッタ、またはエラーレートが一定値(所定の値)以上になったか否かを判断する。ここで一定値とは、例えばRF信号のジッタが初期値から1%悪化した場合、或いはエラーレートであれば、エラーレートが初期値から一桁悪化した場合をいう。この場合、NOの時、すなわちRF信号のジッタまたはエラーレートが一定値以上になっていない時には、球面収差は適正な最小量なのでS21へ戻る。これに対して、YESの場合、すなわちRF信号のジッタまたはエラーレートが一定値以上になった時には、球面収差の許容量以上に大きくなったことを示すので、第2レンズ16Bの位置補正動作を行う(S23)。そして、上記各動作を、記録再生データがなくなるまで実行する(S24)。
次に、上記位置補正動作について説明する。この位置補正動作においては、まず、第2レンズ16Bを移動させないでそのままの状態(初期位置)でフォーカスランプ動作に入ってフォーカス誤差信号のS字特性を得て、その比率値B(=上振幅/全振幅)を求める。この比率値Bが記憶部33に記憶してある初期比率値Aと一致していれば、球面収差が大きく変動していないことになるので、この位置補正動作を終了する。
これに対して、比率値Bが初期比率値Aと一致していなければ、実際の補正動作を進める。この場合には、この補正動作では、こ記憶部33に記憶している第2レンズ位置と比率値との相関関係(図3中の曲線b0から、初期比率値A=比率値Bとなるような推定補正量L1を求めて、それに対応する仮位置P1を求める。尚、曲線b0上のP0は、第2レンズ16Bの初期位置である。
次に、上記仮位置P1と、この仮位置P1より僅かな距離ΔL1、ΔL2だけ前後に離れた位置である位置P2、P3とに、それぞれ第2レンズ16Bを位置させ、各位置P1、P2、P3において光ピックアップの出力信号(RF信号)の状態をチェックする。尚、上記ΔL1、ΔL2はそれぞれ略20μm程度である。この場合、チェック対象としてRF信号のレベルを計測した場合には、その信号レベルが最大値となった位置を最適補正位置として選択する。
またチェック対象としてRF信号ジッタ、またはエラーレートを計測した場合には、それらの値が最小値となった位置を最適補正位置として選択する。そして、この最適補正位置に第2レンズ16Bを移動させ(仮位置P1が最適補正位置の時には移動させないで)、位置補正動作を終了することになる。尚、図3中において、各位置P1、P2、P3における曲線b1、b2、b3は参考のために記載しているのであり、位置補正動作時にはこれらの曲線b1、b2、b3は求めていない。
ここで図3から明らかなように、第2レンズ16Bの位置と比率値nとの相関関係は、装置自体の温度上昇が生じても、その温度上昇後の変動量、すなわちばらつき量B1は非常に狭いので、この狭い範囲内で第2レンズ位置16Bの位置を変えて測定すればよく、その結果、少ない測定点で迅速に、且つ精度良く球面収差の補正を行うことができる。
これに対して、図4は従来装置において、直線C1が第2レンズの位置と温度センサ値との相関関係を示しており、温度変化が生ずると、先の曲線b0(図3参照)に上側及び下側で接する直線C2及び直線C3間の範囲がばらつき量B2となる。図3及び図4と比較して明らかなように、ばらつき量B2は、ばらつき量B1よりもかなり広くなっている。従って、この広いばらつき量B2の中ので第2レンズ16Bの適正な位置を探さなければならないので、測定点が多くなり、迅速な位置補正動作を行うことが困難となる。
次に、上記した位置補正動作の流れを図7に示すフローチャートを参照して総括的に説明する。
まず、第2レンズ16Bを移動させないで初期位置の状態でフォーカス信号のS字特性をとる(S31)。次に、このS字特性の比率値B(=上振幅/全振幅)を求める(S32)。次に初期比率値Aと比率値Bとが一致するか否かをチェックし(S33)、両者が一致した場合には(YES)、球面収差が変動していないとして、位置補正動作を終了する。これに対して、両者が一致していない場合には(NO)、記憶部33に記憶されている図3に示す相関関係(曲線b)及び初期比率値Aと上記求めた比率値Bとに基づいて、初期比率値Aと比率値Bとが一致するような第2レンズ16Bの位置を仮位置P1(図3参照)として求める(S34)。尚、上記S33において、比率値Bが一定の範囲内で初期比率値Aに一致しているか否かをチェックするようにしてもよい。
次に、上記仮位置P1及びこの仮位置P1から僅かに前後に離れた位置P2、P3の各位置へ第2レンズ16Bを移動し、これらの各位置において出力信号(RF信号)を得る(S35)。
そして、各出力信号の状態より第2レンズ16Bの最適補正位置を求める(S36)。この場合、前述したように出力信号であるRF信号のレベルを測定した時には、その最大値となる位置を最適補正位置とし、RF信号ジッタ或いはエラーレートを測定した時にはその最小値となる位置を位置最適補正位置とする。そして、得られた最適補正位置に第2レンズ16Bを位置させる(S37)。これにより、第2レンズ16Bの位置補正動作を終了することになる。
尚、上記実施例では仮位置P1と、この前後2箇所の位置でRF信号を測定したが、球面収差補正の精度を上げるために、仮位置P1の前後の測定箇所を更に増加させるようにしてもよい。
また、ここでは比率値として[上振幅/全振幅]を求めたが、これに限定されず比率値として[下振幅/全振幅]を定義してもよく、この場合には、図2を参照して説明したように、特性の変化の態様が上下逆になる。
本発明に係る光情報記録再生装置の一例に示す構成図である。 フォーカス誤差信号と対物レンズとの関係を示すグラフである。 ビームエキスパンダ手段の第2レンズの位置とS字特性の比率値(上振幅/全振幅)との関係を示すグラフである。 従来装置におけるビームエキスパンダ手段の第2レンズの位置と温度センサ値との関係を示すグラフである。 初期球面収差補正動作の流れを示すフローチャートである。 球面収差が適正であるか否かのチェック動作を含む記録再生動作の流れを示すフローチャートである。 位置補正動作の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
2…光情報記録再生装置、4…半導体レーザ素子(光源)、12…偏光ビームスプリッタ、16…ビームエキスパンダ手段、16A…第1レンズ、16B…第2レンズ、22…対物レンズ、26…光検出器、30…演算回路、32…収差制御手段、33…記憶部、34…駆動手段、D…光ディスク(光記録媒体)。

Claims (2)

  1. 光源から出射されるレーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段と、前記ビームエキスパンダ手段から出射される前記ビーム幅が調整された前記レーザ光を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記ビームエキスパンダ手段を介して前記光記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、前記光検出器からの出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路と、前記演算回路から得られる前記フォーカス誤差信号に基づいて前記ビームエキスパンダ手段の最適位置を求める収差制御手段と、前記収差制御手段からの指示に基づいて前記ビームエキスパンダ手段を前記レーザ光の光軸方向に移動させる駆動手段と、からなる光情報記録再生装置において、
    フォーカス誤差信号のS字特性の全振幅と前記全振幅のゼロレベルより上側の振幅である上振幅、或いは前記全振幅のゼロレベルより下側の振幅である下振幅との比である比率値と前記ビームエキスパンダ手段の位置との関係を示す予め求められた相関関係と、前記ビームエキスパンダ手段の初期位置において予め求めた前記比率値である初期比率値とを記憶する記憶部を有し、
    前記収差制御手段は、前記ビームエキスパンダ手段の位置調整用のS字特性の比率値と、前記初期比率値と、前記相関関係とに基づいて最適補正位置に前記ビームエキスパンダ手段を位置させる手段であることを特徴とする光情報記録再生装置。
  2. 前記調整用S字特性を得る工程は、前記出力信号が所定の状態になったこと応答して実行されることを特徴とする請求項2記載の光情報記録再生装置。

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