JP2006064201A - 熱交換器のヘッダタンク及び熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造 - Google Patents

熱交換器のヘッダタンク及び熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧冷媒に対して十分な耐圧性を確保しながら、チューブ幅との相違や圧力損失の増大を招くことがなく、またコスト削減を図ることができる熱交換器のヘッダタンクを提供する。
【解決手段】ヘッダタンク140を、流通路124が形成されるタンク部121と、チューブ110の端部111が挿入されるチューブ挿入孔122aを有するプレート部122とで構成し、タンク部121のチューブ挿入孔122aと対向しない部分に、プレート部122と接触してタンク部121の流通路124を2つ以上に仕切る仕切部126を設け、またタンク部121のチューブ挿入孔122aと対向する部分に、タンク部121の2つ以上の流通路124と連通する連通部125を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば炭酸ガスなどの冷媒と外部空気との間で熱交換を行う熱交換器のヘッダタンク、及びこのヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造に関する。
従来より、図12に示すような熱交換器が知られている。この図12に示す熱交換器1は、複数本のチューブ2を積層配置したコア部3と、チューブ2の積層方向に沿って内部に流体が流通する図示しない流通路が形成された一対のヘッダタンク4とから構成されている。
コア部3は、複数のチューブ2及び波形に形成される複数のフィン5が交互に積層され、これらフィン5のうち、最上部及び最下部に位置するものが補強部材6により補強されている。各ヘッダタンク4の両端部にはエンドキャップ7がロウ付けされている。また、一方のヘッダタンク4の中間部には、流通路を塞ぐ図示しないセパレータが挿入されており、このセパレータより上部、下部のそれぞれに入口ジョイント8及び出口ジョイント9が設けられている。このうち、入口ジョイント8は、例えば図示しない圧縮機の吐出側から高温の冷媒を受け入れたとき、入口ジョイント8から前記セパレータより上部のチューブ2群を図12の左側から右側へ流れて他方のヘッダタンク4内に流入した後、セパレータより下部のチューブ2群を図12の右側から左側に流れて出口ジョイント9から図示しない膨張弁へ流出するようになっている。この間、複数のチューブ2を通る際に外部空気との間で熱交換されて高温の冷媒が冷却される。なお、図12では、一方のヘッダタンク4に入口ジョイント8及び出口ジョイント9を設けたものを図示したが、この他に、一方のヘッダタンクに入口ジョイントを設け、他方のヘッダタンクに出口ジョイントを設けた熱交換器もあり、この場合には冷媒が一方のヘッダタンクから他方のヘッダタンクに向かってチューブ群を流れる。
図13(a)〜(c)は、ヘッダタンク4の構成例を示す部分断面図である。図13(a)のヘッダタンク4は、タンク部41とプレート部42とをロウ付けにより一体化したものであり、ヘッダタンク4に挿入された1本のチューブ2に対して1つの内部流路43が形成される構造となっている。図13(b)及び(c)は、異なる断面形状とした場合の構造を示している。
また、特許文献1には、ヘッダタンクの耐圧強度を確保するために、タンク部分の断面形状を略円形状の多穴構造とし、内圧を受ける内部流路の断面積を小さくすることで高耐圧仕様に対応するようにしたものが開示されている。
特開平11−226685号公報
ところで、図12(図13)に示すような構造の熱交換器を高温高圧の炭酸ガス(CO2)を冷媒とした冷凍サイクルに適用するには、ヘッダタンクを構成する部材にかかる応力を下げるために、流路断面を小さくする必要がある。しかしながら、流路断面を単純に小さくしてしまうと、チューブ幅との相違が生じたり、断面積の縮小による圧力損失の増大を招くことが考えられる。また、特許文献1に示すような押出し材を用いて複数の流路を成形した場合は、チューブ挿入穴と内部流路の連通路を切削加工などで成形する必要があり、コスト増の要因となっている。
本発明の目的は、炭酸ガスの冷媒に対して十分な耐圧性を確保しながら、チューブ幅との相違や圧力損失の増大を招くことがなく、また押出し材を使用した場合に比べてコストの削減を図ることができる熱交換器のヘッダタンクを提供することにある。
また本発明の他の目的は、ヘッダタンク全体として冷媒入口側と出口側における冷媒流量の偏りを少なくすることができる熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、媒が流通する複数のチューブと冷却用のフィンとを交互に積層してなる熱交換器コアと接続され、前記各チューブに冷媒を流通させる熱交換器のヘッダタンクであって、内部に冷媒が流通する流通路が形成されるタンク部と、前記チューブの端部が挿入されるチューブ挿入孔を有するプレート部とで構成され、前記タンク部の前記チューブ挿入孔と対向しない部分に、前記プレート部と接触して前記タンク部の流通路を2つ以上に仕切る仕切部を設け、前記タンク部の前記チューブ挿入孔と対向する部分に、前記タンク部の2つ以上の流通路と連通する連通部を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記タンク部の幅(a)、板厚(t)、及びチューブの幅(b)の関係が、a−2t<b<aであり、前記タンク部の端部断面に前記チューブの端部を当接させることで前記チューブの端部を位置決めすることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記タンク部が前記チューブ挿入孔と対向する部分において、前記タンク部の端部断面が前記プレート部の主面と当接しないことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項において、少なくとも、前記タンク部と前記プレート部との嵌合部分において、前記タンク部の端部断面が前記プレート部の主面と当接することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項において、前記タンク部の少なくとも流通路側の表面にはロウ材層が存在せず、前記プレート部の両面にはロウ材層が存在することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項において、前記タンク部及び前記プレート部が、それぞれプレス加工により成型されたものであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項において、前記タンク部に設けられた前記連通部は、プレス加工により成型されたものであることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項において、前記プレート部は、両端の側壁部が外側に向かって傾斜していることを特徴とする。
また、上記他の目的を達成するため、請求項9の発明は、請求項1に記載の熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造であって、前記冷媒流通配管は、直線配管と、この直線配管の内部と連通するように接合された屈曲配管とで構成され、冷媒入口側では前記タンク部の2つ以上の流通路のうちの一つに第1直線配管が接続し、他の少なくとも1つの流通路には前記第1直線配管から分岐した第1屈曲配管が接続するとともに、冷媒出口側では前記冷媒入口側において前記第1直線配管が接続した流通路とは別の流通路に第2直線配管が接続し、他の少なくとも一つの流通路に前記第2直線配管から分岐した第2屈曲配管が接続することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9において、前記冷媒流通配管が前記直線配管の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管の開口端を接合した構造であることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項9において、前記冷媒流通配管が前記直線配管の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管の開口端との間を、接続部材を介して接合した構造であることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項9において、前記冷媒流通配管が、前記直線配管の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管の開口端との間を、冷媒流入側の下端部が前記直線配管の内部に突出するように形成された接続部材を介して接合した構造であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、1つのチューブに対して2つ以上の流通路を設ける構造としたので、各流通路の断面を小さくすることができ、これによりヘッダタンクを構成する部材にかかる応力を低減することができる。また、各流通路の断面を小さくし、且つ流路断面を略円形とした場合でも、チューブ幅との相違を生じないようにすることができる。また、一つの流通路において断面積を小さくしても、流通路全体としては十分な断面積を確保することができるため、圧力損失の増大を防ぐことができる。
請求項2の発明によれば、タンク部の端部断面にチューブの端部の両端部分を当接させることでチューブの位置決めを行うことができるため、チューブの挿入に外部治具を用いる必要がなく、また、タンク部とプレート部とを嵌合させた後にチューブを取り付けることから、工程上の制約を受けることがない。また、チューブ挿入孔を二重にする必要がなく、孔の深さを規定する必要もないため、穴加工工程の増加や高い加工精度を要求されることがない。さらに、タンク部に傾斜部などを形成する必要がなく、タンク形状を複雑にする要因がないため、タンク加工の工数を削減することができる。
請求項3の発明によれば、タンク部の端部の長さを調整することにより、チューブの挿入代を任意に設定することができる。
請求項4の発明によれば、タンク部とプレート部とを組み合わせたときに位置決めを確実に行うことができるようになり、また外部から圧力を加えて嵌合部をカシメ固定したときに、流通路の変形を生じないようにすることができる。
請求項5の発明によれば、タンク部とプレート部とを組み合わせてロウ付けした際に、タンク部の端部断面で溶けたロウ材によりチューブの冷媒流路となる穴を詰まらせないようにすることができる。
請求項6の発明によれば、ヘッダタンクを押出し材のような高価な材料ではなく、安い板材で製作することができるため、材料コストを削減することができる。また、タンク部とプレート部とをプレス加工により成型できるため、熱交換器全体の加工を容易なものとなり、さらには、タンク部に傾斜部などを形成する必要がなく、タンク形状を複雑にする要因がないため、タンク加工の工数を増やすことがなく、加工コストを削減することができる。
請求項7の発明によれば、連通部を形成するために、ヘッダタンクに対する切削加工などが不要となり、加工工数の低減と加工コストの削減を図ることができる。
請求項8の発明によれば、耐圧性を向上させるために、タンク部の幅とプレート部の側壁部間のクリアランスを小さくした場合でも、タンク部とプレート部との填め合わせを容易に行うことが可能となる。
請求項9の発明によれば、冷媒入口側と出口側における圧力損失の差をほぼ均等にすることができるため、ヘッダタンク全体として冷媒流量の偏りを少なくすることができることから、炭酸ガス冷媒などを使用した場合でも十分な強度を確保することができる。
請求項10の発明によれば、2つの配管を接合するだけの簡単な構造であるため、一つの配管に複数の別配管を接合したり、ブロックの内部を加工して複数の流路を形成する場合に比べて、加工が容易であり、コストの削減を図ることができる。
請求項11の発明によれば、直線配管と屈曲配管との間を接続部材を介して接合したので、接続部分の強度を向上させることができる。
請求項12の発明によれば、接続部材によって、冷媒の流入量の少ない屈曲配管側に冷媒をより多く流入させることができるため、下端部の突出長さを適宜に設定することにより、冷媒入口側と出口側における圧力損失の差をほぼ均等にして、ヘッダタンク全体として冷媒流量の偏りを少なくすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態となる実施例について図面を参照しながら説明する。
図3は、実施例1に係わる熱交換器の全体構成を示す正面図である。この熱交換器100は、コア部101とその両端に配置されたヘッダタンク140とから構成されている。
コア部101は、内部を冷媒が流通する複数の扁平チューブ(以下、チューブという)110と、波形に形成された複数のフィン120とを交互に積層し、最外側のフィン120の更に外側に断面略コ字形状の強度部材としてのサイドプレート130を配設したものであり、一体にロウ付け接合されている。
チューブ110は、隣接するもの同士の間に空気の流通する隙間を確保した状態で互いに並行に厚さ方向に積層されており、チューブ110間の各隙間にフィン120が配設されている。
ヘッダタンク140は、コア部101の両端、すなわち複数のチューブ110の長手方向の両端部111に配設されており、内部には、チューブ110の積層方向に沿って延びる2つの流通路124(a、b)が形成されている。ヘッダタンク140には、各チューブ110の端部111がロウ付け接合されており、ヘッダタンク140の流通路124と、総てのチューブ110の内部通路とが互いに連通している。
両ヘッダタンク140の長手方向端部には、流通路124の両端を塞ぐためのエンドキャップ180がロウ付け接合されている。図中左側のヘッダタンク140内には、流通路124を長手方向に仕切るセパレータ141がロウ付けされている。そして、左側のヘッダタンク140のセパレータ141よりも上側には冷媒をヘッダタンク内に導くための入口ジョイント191が、また下側には熱交換された冷媒をヘッダタンク外に取り出すための出口ジョイント192がそれぞれロウ付けにより接合されている。
次に、実施例1に係わるヘッダタンク140の構成について説明する。
図1は、実施例1に係わるヘッダタンク140の概略断面図であり、図5のA−A断面図に相当する。また図2は、図5のB−B断面図に相当する概略断面図である。
実施例1のヘッダタンク140は、内部に冷媒の流通する2つの流通路124を形成した断面略U字形状のタンク部121と、各チューブ110を接続するためのチューブ挿入孔122aを有する断面略コ字形状のプレート部122とを備えて構成されている。
タンク部121は、図1に示すように、プレート部122のチューブ挿入孔122aと対向しない部分には、プレート部122の主面122bと接触して流通路124を124aと124bとに仕切る仕切部126が設けられている。本実施例において、プレート部122は両面にロウ材層が形成されており、炉中ロウ付けにより、仕切部126とプレート部122の主面122bは接合される。これによって、プレート部122のチューブ挿入孔122aと対向しない部分において、流通路124aと124bとの間は仕切部126により仕切られることになる。なお、本実施例では、タンク部121の中央に仕切部126を一つ設け、流通路を2つに仕切る例について示したが、仕切部126を所定間隔で複数設けることにより、流通路をさらに複数に仕切ることもできる。
また、タンク部121は、図2に示すように、プレート部122のチューブ挿入孔122aと対向する部分には、流通路124aと124bとの間を連通する連通部125が設けられている。これによって、流通路124a、124bを流通する冷媒の一部は、チューブ110の各挿入位置においてチューブ110の幅方向に分散してチューブ110の内部に流入することになる。
プレート部122は、タンク部121と組み合わせたときに、タンク部121の上面を包むように折り曲げられる嵌合部123が長手方向に数カ所設けられている(図3参照)。この嵌合部123は、ヘッダタンク140の長手方向の所定位置であって、隣接するチューブ挿入孔122aの間に位置するように設けられている。そして、プレート部122とタンク部121とを図のように重ね合わせ、嵌合部123をタンク部121の上面を包むように内側に折り曲げてカシメ固定するとともに、その状態で炉中ロウ付けすることにより、タンク部121とプレート部122とを一体化することができる。
本実施例におけるプレート部122は、図1に示すように、両端の側壁部122cを外側に向かって角度cだけ傾斜させている。これにより、耐圧性を向上させるために、タンク部121の幅aとプレート部122の側壁部122c間のクリアランスを小さくした場合でも、タンク部121とプレート部122との填め合わせを容易に行うことが可能となる。また、プレート部122の側壁部122cには、タンク部121と組み合わせたときに、タンク部121の端部121bと接触する長さdの直線部分を設けている。この長さdはプレート部122の板厚t以上とする。これによって、ロウ付け部分において必要な強度を確保することができる。
タンク部121とプレート部122は、板材のプレス加工により成型することができる。このうちタンク部121は、流通路124a、124b、連通部125及び仕切部126をプレス加工で同時に加工することができる。
また、タンク部121とプレート部122は、その表面にロウ材層が形成されたクラッド材を用いることができる。本実施例におけるタンク部121では、端部断面121aと流通路124側の表面にロウ材層が形成されていないものを用いている。これによれば、ロウ付け時に溶けたロウ材によりチューブ110の冷媒流路となる穴を詰まらせないようにすることができる。なお、ロウ材層は、少なくとも流通路124側の表面に形成されていない構造とすることが上記効果を得るために望ましく、さらに端部断面121aにもロウ材層が形成されていない構造とすることで、より望ましい効果を得ることができる。
チューブ110は、内部に図示しない複数の冷媒流路が形成された押出多穴管構造の成形材であり、端部111がタンク部121の端部断面121aと当接することで位置決めされる。
本実施例では、タンク部121の幅a、板厚t、及びチューブ110の幅bにおいて、これらの関係が
a−2t < b < a
となるように各部の寸法を設定している。これによって、チューブ110をプレート部122のチューブ挿入孔122aに挿入したときに、タンク部121の端部断面121aにチューブ110の端部111の両端部分を確実に当接させることができる。
上記実施例1のヘッダタンク140によれば、1つのチューブ110に対して2つの流通路124a、124bを設ける構造としたので、各流通路の断面を小さくすることができ、これによりヘッダタンクを構成する部材にかかる応力を低減することができる。また、各流通路の断面を小さくし、且つ流路断面を略円形とした場合でも、チューブ幅との相違を生じないようにすることができる。また、一つの流通路において断面積を小さくしても、流通路全体としては十分な断面積を確保することができるため、圧力損失の増大を防ぐことができる。
また、タンク部121の端部断面121aにチューブ110の端部111の両端部分を当接させることでチューブ110の位置決めを行うようにしたため、チューブ110の挿入に外部治具を用いる必要がなく、また、タンク部121とプレート部122とを嵌合させた後にチューブ110を取り付けることができるため、工程上の制約を受けることがない。また、チューブ挿入孔122aを二重にする必要がなく、孔の深さを規定する必要もないため、穴加工工程の増加や高い加工精度を要求されることがない。
さらには、ヘッダタンクを押出し材のような高価な材料ではなく、安い材料で製作することができるため、材料コストを削減することができる。また、タンク部121とプレート部122とをプレス加工により成型できるため、熱交換器全体の加工を容易なものとすることができる。また同時に、流通路間を連通するための連通部125をプレス加工により成型できるため、ヘッダタンクに対する切削加工などが不要となり、加工工数の低減と加工コストの削減を図ることができる。加えて、タンク部121に傾斜部などを形成する必要がなく、タンク形状を複雑にする要因がないため、タンク加工の工数を増やすことがなく、加工コストを削減することができる。
したがって、本実施例のヘッダタンクによれば、高圧の炭酸ガスの冷媒に対して十分な耐圧性を確保しながら、チューブ幅との相違や圧力損失の増大を招くことがなく、また押出し材を使用した場合に比べてコストの削減を図ることができる。さらには、工程上の制約や加工工数を増やすことなしに、チューブの位置決めを行うことができる。
図4は、実施例2に係わるヘッダタンクの概略断面図であり、図3のB−B断面図に相当する。また図5は、図3のA−A断面図に相当する概略断面図である。以下、実施例1と同等部分を同一符号を付して説明する。
図4に示すように、ヘッダタンク140Aにおいて、タンク部121は、プレート部122のチューブ挿入孔122aと対向する部分において、タンク部121の端部断面121aがプレート部122の主面122bと当接しないように、端部121bの長さが他の部分での長さよりも短くなっている。したがって、タンク部121の端部121bの長さを調整することにより、チューブ110の挿入代を任意に設定することができる。
また、図5に示すように、タンク部121は、プレート部122のチューブ挿入孔122aと対向しない部分において、端部断面121aがプレート部122の主面122bと当接するように構成されている。これによれば、タンク部121とプレート部122とを組み合わせたときに位置決めを確実に行うことができるようになり、また外部から圧力を加えて嵌合部123をカシメ固定したときに、流通路124a、124bの変形を生じないようにすることができる。なお、タンク部121の端部断面121aがプレート部122の主面122bと当接する領域は、少なくともプレート部122の嵌合部123の周辺にあればよい。
上記実施例2のヘッダタンク140Aにおいても、高圧の炭酸ガスの冷媒に対して十分な耐圧性を確保しながら、チューブ幅との相違や圧力損失の増大を招くことがなく、また押出し材を使用した場合に比べてコストの削減を図ることができるヘッダタンクとすることができる。同様に、タンク部121とプレート部122とを板材のプレス加工により形成することにより、材料コストや加工コストを削減することができる。
とくに、本実施例によれば、プレート部122の端部121bの長さを調整することにより、チューブ110の挿入代を任意に設定することができる。
次に、実施例3として、ヘッダタンクと、このヘッダタンクへ冷媒を供給する冷媒流通配管との接続構造について説明する。
先に説明した特許文献1(特開平11−226685号公報)のように、タンク部分の断面形状を略円形状の多穴構造としたヘッダタンクに冷媒を供給する場合に、冷媒を複数の流路に分配する構造として、例えば、図6(a)〜(c)に示すようなものが考えられる。
図6(a)は、内部に流路13、14を形成したブロック11に、外部配管と接続するフランジ12を組み合わせた構造例を示している。また図6(b)は、ヘッダタンク21に供給配管22を接続し、この供給配管22と対向するヘッダ仕切部23の一部を切り欠いて、2つの流通路24a、24bを連通させるようにした構造例を示している。図6(c)は、内部に三つ又の流路32〜34を形成したブロック31を実施例2のヘッダタンク140Aに組み合わせた構造例を示している。
ところで、図6(a)のように、ブロック内部で流路を分岐させたものでは、流路となる穴を少なくとも3箇所開ける必要があり、またパイプにより形成した場合は、一つのパイプに少なくとも2つの別パイプを接合しなければならない。また、図6(b)のように、ヘッダ仕切部23の一部を切り欠いて連通させる構造では、ヘッダタンクの加工が難しく、強度を損なうおそれもある。しかも、外部から流入した冷媒は仕切部23に突き当たってから各流通路に流入するため、圧力損失が大きくなることが考えられる。さらに、図6(c)のように流路を三つ又にした場合は、これをブロックで形成すると加工が複雑になり、コスト増につながる。また、パイプを組み合わせて三つ又の配管とした場合は、分岐部分の接合が複雑になるため、高圧になる炭酸ガス冷媒などを使用したときに強度不足が懸念される。
本実施例は、上記課題を解決したヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造を示すものである。本実施例に示す冷媒流通配管150、160は、例えば図3に示す入口ジョイント191、出口ジョイント192にそれぞれ相当する。
図7は、実施例3に係わる冷媒流通配管の構造を示す概略断面図であり、(a)は冷媒入口側、(b)は冷媒出口側をそれぞれ示している。なお、本実施例では、冷媒流通配管と実施例2のヘッダタンク140Aとを組み合わせた例について説明するものとし、同等部分はすべて同一符号を付して説明する。
図7(a)に示すように、冷媒流通配管150は、直線配管151と、この直線配管151の内部と連通するように接合された屈曲配管152とで構成されている。冷媒入口側となる冷媒流通配管150では、流通路124bに直線配管151が接続し、もう一方の流通路124aに直線配管151から分岐した屈曲配管152が接続するように構成されている。また図7(b)に示すように、冷媒流通配管160は、直線配管161と、この直線配管161の内部と連通するように接合された屈曲配管162とで構成されている。冷媒出口側となる冷媒流通配管160では、図7(a)の冷媒入口側で直線配管151が接続した流通路124bとは異なる流通路124aに直線配管161が接続し、もう一方の流通路124bに直線配管161から分岐した屈曲配管162が接続するように構成されている。
上記構成において、冷媒入口側の冷媒流通配管150に冷媒が供給されると、冷媒は冷媒流通配管150の内部で2方向に分岐して、流通路124a、124bにそれぞれ流入する。このとき、冷媒は圧力損失の小さい直線配管151側により多く流入するため、流通路124bには流通路124aよりも多くの冷媒が流通することになる。一方、冷媒出口側の冷媒流通配管160では、流通路124aに直線配管161が接続され、流通路124bには屈曲配管162が接続されているため、冷媒は圧力損失の小さい直線配管161側から多く排出されることになる。これによると、2つの流通路における圧力損失はほぼ等しくなるため、ヘッダタンク140A全体としては、冷媒入口側と出口側における冷媒流量の偏りを少なくすることができる。なお、図7において、冷媒入口側と出口側の接続は逆であってもよい。すなわち、図7(b)を冷媒入口側の接続構造とし、図7(a)を冷媒出口側の接続構造としてもよい。
次に、直線配管と屈曲配管の接続部分について説明する。ここでは、冷媒入口側の冷媒流通配管150を例として説明するが、冷媒出口側の冷媒流通配管160についても同様に接続される。ただし、冷媒入口側と出口側は必ずしも同一構造でなくてもよい。
図8は、直線配管151と屈曲配管152の構成例を示す分解断面図である。直線配管151の側壁部151aには、内部流路とつながる開口孔151bが形成されている。この開口孔151bは、屈曲配管152の開口端152aとロウ付けにより接合されて、一体化されている。本実施例によれば、2つの配管を接合するだけの簡単な構造であるため、一つの配管に複数の別配管を接合したり、ブロックの内部を加工して複数の流路を形成する場合に比べて、加工が容易であり、コストの削減を図ることができる。また、本実施例におけるヘッダタンク140Aでは、流通路124aと124bとの間を連通する連通部125が設けられているため、冷媒を分流させるための切削加工などを施す必要がなく、ヘッダタンクの強度を損なうことがないうえ、冷媒入口側と出口側における圧力損失の差をほぼ均等にすることができるため、ヘッダタンク全体として冷媒流量の偏りを少なくすることができることから、炭酸ガス冷媒などを使用した場合でも十分な強度を確保することができる。
図9は、直線配管151と屈曲配管152の他の構成例を示す分解断面図である。本実施例では、直線配管151と屈曲配管152との間を、接続部材170を介して接合している。ここで、接続部材170の外径は、直線配管151に形成された開口孔151bの内径とほぼ一致し、また屈曲配管152の開口端152aには、接続部材170の外径とほぼ一致する内径の切り欠き部152bが形成されている。また接続部材170を、表面にロウ材層を有するクラッド材で構成した場合は、直線配管151、屈曲配管152及び接続部材170を組み合わせて炉中ロウ付けすることにより、各部をまとめて一体化することができる。
本実施例の構成によれば、直線配管151と屈曲配管152との間を接続部材170を介して接合したので、接続部分の強度を向上させることができる。
図10は、直線配管151と屈曲配管152のさらに他の構成例を示す分解断面図。また図11は、接続部材180の概略斜視図である。本実施例は、冷媒入口側の冷媒流通配管150に適用されるもので、直線配管151に形成された開口孔151bと、屈曲配管152の開口端152aとの間を、冷媒流入側の下端部180aが直線配管151の内部に突出するように形成された接続部材180を介して接合している。また本実施例では、直線配管151とヘッダタンク140Aの流通路124bとの間を接続部材181を介して接合するとともに、屈曲配管152と流通路124aとの間を接続部材182を介して接合している。また、本実施例においても、接続部材180〜182を、表面にロウ材層を有するクラッド材で構成することができる。
本実施例において、冷媒入口側の冷媒流通配管150に供給された冷媒の多くは、接続部材180の下端部180aで受け止められて屈曲配管152側に流入することになる。このように、本実施例では、直線配管151よりも圧力損失が大きく、冷媒の流入量の少ない屈曲配管152側に冷媒をより多く流入させることができるため、下端部180aの突出長さを適宜に設定することにより、冷媒入口側と出口側における圧力損失の差をほぼ均等にして、ヘッダタンク全体として冷媒流量の偏りを少なくすることができる。また、冷媒流通配管150とヘッダタンク140Aとの間を接続部材181、182を介して接合するようにしたので、接続部分の強度を向上させることができる。
実施例1に係わるヘッダタンクにおいてチューブ挿入孔と対向しない部分の概略断面図。 実施例1に係わるヘッダタンクにおいてチューブ挿入孔と対向する部分の概略断面図。 実施例1に係わる熱交換器の全体構成を示す正面図。 実施例2に係わるヘッダタンクにおいてチューブ挿入孔と対向する部分の概略断面図。 実施例2に係わるヘッダタンクにおいてチューブ挿入孔と対向しない部分の概略断面図。 (a)〜(c)は冷媒供給部分の従来例の構造を示す説明図。 (a)、(b)は実施例3に係わる冷媒流通配管の構造を示す概略断面図。 実施例3における直線配管と屈曲配管の構成例を示す分解断面図。 実施例3における直線配管と屈曲配管の他の構成例を示す分解断面図。 実施例3における直線配管と屈曲配管のさらに他の構成例を示す分解断面図。 接続部材の概略斜視図。 従来の一般的な熱交換器の外観を示す斜視図。 (a)〜(c)は従来例におけるヘッダタンクの構成例を示す部分断面図。
符号の説明
100…熱交換器
101…コア部
110…チューブ
111…(チューブ)端部
120…フィン
121…タンク部
121a…(タンク部)端部断面
121b…(タンク部)端部
122…プレート部
122a…チューブ挿入孔
122b…(プレート部)主面
122c…(プレート部)側壁部
123…嵌合部
124a、124b…流通路
126…仕切部
130…サイドプレート
140、140A…ヘッダタンク
150、160…冷媒流通配管
151、161…直線配管
152、162…屈曲配管
170、180、181、182…接続部材
180a…下端部

Claims (12)

  1. 冷媒が流通する複数のチューブ(110)と冷却用のフィン(120)とを交互に積層してなる熱交換器コア(101)と接続され、前記各チューブ(110)に冷媒を流通させる熱交換器のヘッダタンク(140)であって、
    内部に冷媒が流通する流通路(124)が形成されるタンク部(121)と、前記チューブ(110)の端部(111)が挿入されるチューブ挿入孔(122a)を有するプレート部(122)とで構成され、
    前記タンク部(121)の前記チューブ挿入孔(122a)と対向しない部分に、前記プレート部(122)と接触して前記タンク部(121)の流通路(124)を2つ以上に仕切る仕切部(126)を設け、前記タンク部(121)の前記チューブ挿入孔(122a)と対向する部分に、前記タンク部(121)の2つ以上の流通路(124)と連通する連通部(125)を設けたことを特徴とする熱交換器のヘッダタンク。
  2. 前記タンク部(121)の幅(a)、板厚(t)、及びチューブの幅(b)の関係が、
    a−2t<b<a
    であり、前記タンク部(121)の端部断面(121a)に前記チューブ(110)の端部(111)を当接させることで前記チューブ(110)の端部(111)を位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  3. 前記タンク部(121)が前記チューブ挿入孔(122a)と対向する部分において、前記タンク部(121)の端部断面(121a)が前記プレート部(122)の主面(122b)と当接しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  4. 少なくとも、前記タンク部(121)と前記プレート部(122)との嵌合部分(122b)において、前記タンク部(121)の端部断面(121a)が前記プレート部(122)の主面(122d)と当接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  5. 前記タンク部(121)の少なくとも流通路(124)側の表面にはロウ材層が存在せず、前記プレート部(122)の両面にはロウ材層が存在することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  6. 前記タンク部(121)及び前記プレート部(122)が、それぞれプレス加工により成型されたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  7. 前記タンク部(121)に設けられた前記連通部(125)は、プレス加工により成型されたものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  8. 前記プレート部(122)は、両端の側壁部(122c)が外側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱交換器のヘッダタンク。
  9. 請求項1に記載の熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造であって、
    前記冷媒流通配管(150、160)は、直線配管(151、161)と、この直線配管の内部と連通するように接合された屈曲配管(152、162)とで構成され、
    冷媒入口側では前記タンク部(121)の2つ以上の流通路(124)のうちの一つに第1直線配管(151)が接続し、他の少なくとも1つの流通路には前記第1直線配管(151)から分岐した第1屈曲配管(152)が接続するとともに、
    冷媒出口側では前記冷媒入口側において前記第1直線配管(151)が接続した流通路とは別の流通路に第2直線配管(161)が接続し、他の少なくとも一つの流通路に前記第2直線配管(161)から分岐した第2屈曲配管(162)が接続することを特徴とする熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造。
  10. 前記冷媒流通配管(150、160)は、前記直線配管(151、161)の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管(152、162)の開口端を接合した構造であることを特徴とする請求項9に記載の熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造。
  11. 前記冷媒流通配管(150、160)は、前記直線配管(151、161)の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管(152、162)の開口端との間を、接続部材(170)を介して接合した構造であることを特徴とする請求項9に記載の熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造。
  12. 前記冷媒流通配管(150)は、前記直線配管(151)の側壁部に形成された開口孔と、前記屈曲配管(152)の開口端との間を、冷媒流入側の下端部(180a)が前記直線配管(151)の内部に突出するように形成された接続部材(180)を介して接合した構造であることを特徴とする請求項9に記載の熱交換器のヘッダタンクと冷媒流通配管との接続構造。
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