JP2006067708A - モータ - Google Patents

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拓朗 平井
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Abstract

【課題】スロット高調波による騒音の低減を図ることができるモータを提供する。
【解決手段】ステータ12内周にロータ24が配されたモータ10において、各ティース16の内周側の先端部に1個のステータ側疑似スロット20が軸方向に沿って設けられ、ロータ24は、各ポールピース28の外周側の先端部に2個のロータ側疑似スロット30,30が軸方向に沿って設けられ、スロット高調波の次数を高周波領域に移行させ、特定のスロット高調波が重複して発生しないようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブラシレスDCモータなどのモータに関するものである。
従来、ステータ(固定子)やロータ(回転子)のコアは、鋼板よりなるコア板を打ち抜きつつ積層して製造している(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来のモータ100におけるステータのティース102とロータのポールピース104の相対向する部分の拡大図である。このように、従来のモータ100は1つのティース102からの磁束が1つのポールピース104に伝わり、回転力が生じる。
特開2002−247788公報
上記のようなモータ100においては、ロータとステータのスロット数に依存したスロット高調波が発生し、モータ100の音響特性に影響を与えている。すなわち、モータ100の回転時において、ロータとステータのスロット高調波が多重する周波数では、その特定音が耳障りとなり、モータ騒音となる。
図5に示す表が、ステータのスロット数が12、ロータのスロット数が10であり、極対数が5、回転数が1000(rpm)のときの、ステータとロータのスロット高調波を理論的に示したものである。
この図5に示すように、1000Hzのスロット高調波が4ヵ所確認され、このスロット高調波が多重して騒音となる。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、スロット高調波による騒音の低減を図ることができるモータを提供する。
請求項1に係る発明は、ステータとロータを有するモータにおいて、前記ステータは、リング状のコアの内周部から等間隔に複数のティースが突出し、前記各ティースにコイルがそれぞれ巻回されて、前記巻回された各コイルは前記隣接するティース間のスロットにそれぞれ収納され、前記ティースの内周側の先端部に、一または複数の溝であるステータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられ、前記ロータは、回転軸を中心として複数のポールピースが等間隔に放射状に配され、前記隣接するポールピースの間のスロットにマグネットが配され、前記ポールピースの外周側の先端部に、一または複数の溝であるロータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられたことを特徴とするモータ。
請求項2に係る発明は、前記ティースの内周側の先端部に1個のステータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられ、前記ポールピースの外周側の先端部に2個のロータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられたことを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項3に係る発明は、前記モータは、ブラシレスDCモータ、ブラシレス同期モータ、または、ブラシレスサーボモータであることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項4に係る発明は、前記モータは、前記ステータの内周に前記ロータが配されたインナーロータ型モータであることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項5に係る発明は、前記モータは、前記ステータの外周に前記ロータが配されたアウターロータ型モータであることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項1に係る発明のモータであると、ステータのティース及びロータのポールピースの先端部に溝を設けることにより、擬似的にスロット数が増え、スロット高調波の分散を図ることができる。すなわち、スロット高調波の次数を高周波領域に移行させ、特定のスロット高調波が重複して発生しないようにした。
以下、本発明の一実施形態であるモータ10について図1〜図3に基づいて説明する。
(1)モータ10の構造
モータ10は、ブラシレスDCモータであり、ステータ12内部にロータ14が配されたインナーロータ型のモータである。
ステータ12は、図2に示すようにリング状のコアバック14の内周部から24個のT状のティース16が突出し、ステータコア18を形成している。このステータコア18は、鋼板を複数枚積層してかしめたものであり、積層の後、プレモールドを施し、ティース16とコアバック14の内周側には絶縁層が設けられている。さらに、このT状のティース16の先端部、すなわちティース16の内周側の先端部には、軸方向に沿って1個の溝であるステータ側疑似スロット20がそれぞれ設けられている。
ステータコア18の24個の各ティース16には、それぞれコイル22が巻回されている。なお、図2においては図示されていないが、コイル22を巻回したステータコア18をモールド樹脂により一体成型している。
ロータ24は、リング状の連結部26の外周部から等間隔に20個のポールピース28が突出している。このポールピース28は三角状であり、連結部26とポールピース28は複数枚の鋼板を積層することにより形成されている。
三角状のポールピース28の外周側先端部には、所定の間隔を置いて2個の溝であるロータ側疑似スロット30,30が軸方向に沿って設けられている。
隣接するポールピース28とポールピース28との間には棒状の永久磁石であるマグネット32が挿入されている。このマグネット32は、S極とN極とが交互になるように挿入されている。図2において、マグネット32のハッチングを示した箇所がS極を意味している。
上記のようにしてポールピース28の間にマグネット32が挿入された状態で回転軸34と共にモールド樹脂で一体成型してロータ24を製造する。なお、図2においてロータ24のモールドしている状態については図示していない。
(2)スロット高調波の理論
モータにおけるスロット高調波の計算方法は、下記の(1)式と(2)式とにより求めることができる。
Figure 2006067708
ただし、fsはスロット高調波(Hz)である。Kは次数であり、1,2,3・・・の整数である。N1は、ステータのスロット数である。N2はロータのスロット数である。sはすべり数であり、0である。fは電源周波数(Hz)であり、Pは極対数であり、Bは−2,0,2である。Nは回転数(rpm)である。
上記のようにして、各パラメータからスロット高調波fsを求めることができる。なお、「発明が解決しようとする課題」で示した図5の表も上記の(1)式と(2)式より求めたものである。
(3)モータ10の結果
上記の(1)式と(2)式より、本実施形態のモータ10のスロット高調波を求めた結果が図3の表である。
ここで、P=5であり、N=1000(rpm)である。そして、この実験に用いたモータ10は、より実験結果を明確にし易くするため、図2のモータ10よりも簡単な構造とし、ティース16の数が12個であり、ロータ24のポールピース28の数が10個とする。そして、極対数Pが5個であり、回転数Nが1000(rpm)とする。
そして、この状態のものに、ステータ側疑似スロット20とロータ側疑似スロット30を加工することにより、ステータ12におけるスロット数が、擬似的に増加し2倍の24個となる。
ロータ24においては、ロータ側疑似スロット30を1個のポールピース28について2個づつ設けるため、スロット数が3倍の30個となる。
なお、ここでステータ12の本来のスロットとは、ティース16と隣接するティース16の間の溝のことをいい、この数が12個である。そして、本実施形態ではこの本来のスロットに、ティース16の先端部に設けたステータ側疑似スロット20が加わり、全てのスロット数が24個となる。
また、ロータ22における本来のスロットとは、ポールピース28と隣接するポールピース28との間の溝をいい、この数が10個である。そして、本実施形態ではこの本来のスロットに、ポールピース28の先端部に設けた2個のロータ側疑似スロット30,30が加わり30個となる。
上記のようにして設定されたパラメータに基づいて(1)式と(2)式からスロット高調波をそれぞれ計算すると図3の表のようになり、特定の周波数でスロット高調波の発生が無くなることとなった。例えば、従来のモータで問題となったスロット高調波1000(Hz)は、一箇所しか発生せず、1000(Hz)において騒音が発生することがない。
(変更例)
本発明は、上記実施形態に限らずその主旨を逸脱しない限り種々に変更することができる。
(1)変更例1
上記実施形態ではブラシレスDCモータにおいて説明したが、これに限らずブラシレス同期モータ、ブラシレスサーボモータにおいても実現することができる。
(2)変更例2
上記実施形態ではステータ12のティース16に1個のステータ側疑似スロット20を設け、ロータ24のポールピース28の先端に2個のロータ側疑似スロット30を設けたが、これに限らず理論的にスロット高調波が発生しないようにすることができれば、ステータ側疑似スロット20及びロータ側疑似スロット30の数は上記の数には限定されない。例えば、ステータ側疑似スロット20を2個設け、ロータ側疑似スロット30を1個設けてもよい。また、ステータ側疑似スロット20を3個、ロータ側疑似スロット30を4個設けてもよい。
(3)変更例3
上記実施形態ではインナーロータ型モータであったが、ステータの外周にロータが配されたアウターロータ型モータであってもよい。
本発明モータは、ブラシレスモータを駆動源とする洗濯機、冷蔵庫、空調機などの家電機器に好適であり、特に静音性が要求される家電機器に好適である。
本発明の一実施形態を示すティースとポールピースの拡大平面図である。 同じくモータの横断面図である。 本実施形態のモータのスロット高調波を示す表である。 従来のモータのティースとポールピースの拡大平面図である。 従来のモータのスロット高調波を示す表である。
符号の説明
10 モータ
12 ステータ
14 コアバック
16 ティース
18 ステータコア
20 ステータ側疑似スロット
22 コイル
24 ロータ
26 連結部
28 ポールピース
30 ロータ側疑似スロット
32 マグネット
34 回転軸

Claims (5)

  1. ステータとロータを有するモータにおいて、
    前記ステータは、
    リング状のコアの内周部から等間隔に複数のティースが突出し、
    前記各ティースにコイルがそれぞれ巻回されて、前記巻回された各コイルは前記隣接するティース間のスロットにそれぞれ収納され、
    前記ティースの内周側の先端部に、一または複数の溝であるステータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられ、
    前記ロータは、
    回転軸を中心として複数のポールピースが等間隔に放射状に配され、
    前記隣接するポールピースの間のスロットにマグネットが配され、
    前記ポールピースの外周側の先端部に、一または複数の溝であるロータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられた
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記ティースの内周側の先端部に1個のステータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられ、
    前記ポールピースの外周側の先端部に2個のロータ側疑似スロットが軸方向に沿って設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記モータは、ブラシレスDCモータ、ブラシレス同期モータ、または、ブラシレスサーボモータである
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  4. 前記モータは、前記ステータの内周に前記ロータが配されたインナーロータ型モータである
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  5. 前記モータは、前記ステータの外周に前記ロータが配されたアウターロータ型モータである
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
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