JP2006102902A - ステージ装置および工作機械 - Google Patents

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【課題】テーブルをベースに対して移動するリニアモータのコイルの発熱を効率的に冷却してテーブルの熱変形等を防止するコンパクトなステージ装置及び工作機械を提供する。
【解決手段】リニアモータ8のコイルは、内部シャフト12内に配置されているので、電流を供給されたコイルはその電流値と抵抗値とに応じた発熱を生じ、内部シャフト12を加熱することになる。ステージ装置1によれば、内部シャフト12に形成された貫通孔14に、オイル供給装置からの温度調節されたオイルが流通させられているので、コイルにおいて発生した熱がオイルによって冷却され、内部シャフト12の発熱によるスライダ13の加熱、さらには、スライダ13に接続されたテーブル5の加熱が発生することが防止される。したがって、テーブル5における熱変形の発生が防止され、テーブル5の位置決め精度の低下を防止する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ステージ装置および工作機械に関し、特に、リニアモータを備えるステージ装置および工作機械に関するものである。
従来、工作機械や半導体処理装置等のステージ装置を備える各種の機械において、リニアモータを備える構造のものがある(例えば、特許文献1参照。)。リニアモータは、磁石により生み出される磁場によって、可動体を浮上させた状態で直線的に推進させるものであり、摩擦を伴わないために、機械部品の摩耗の問題がなく、高い位置決め精度を継続的に維持できるという利点がある。
しかし、リニアモータを駆動するためのコイルには、通常、大電流が供給されるため、供給される電流によってコイルの抵抗に起因する発熱が生ずるという不都合がある。リニアモータにおいて過大な発熱が生ずると、その周囲に配置されている機構部品、例えば、作業ステージ自体が熱変形して位置決め精度や部品の加工精度が低下してしまう不都合が考えられる。
これを解決するために、特許文献1においては、作業ステージに固定されて、中央シャフトに対して浮上させられるスライダを構成するコイルハウジング内に冷却用流体の流路を設けている。そして、流体源から供給した冷却用流体をコイルハウジング内の流路に循環させることにより、リニアモータのコイルによる発熱を冷却して、作業ステージの熱変形を防止することとしている。
また、流体源からコイルハウジングへの冷却用流体の供給は、可撓性のチューブを介して行われ、作業ステージの移動に伴うコイルハウジングの移動に応じてチューブを湾曲させて冷却用流路を確保するようになっている。
特開2001−218443号公報
しかしながら、特許文献1に示されるように、テーブルとともに移動するハウジングコイルに冷却用流体を供給する方式を採用する場合、可撓性または可動式のチューブを設ける必要があり、チューブの耐久的な使用に問題がある他、移動するチューブの設置スペースを確保するために、装置が大型化してしまうという問題があった。また、チューブの屈曲による反力がテーブルの位置決めに影響する問題もあった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、コイルにおける発熱を効率的に冷却してテーブルの熱変形等を防止するとともに、冷却用流体の供給系をコンパクトに構成して装置の大型化の防止を図ることができるステージ装置および工作機械を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、ベースと、テーブルと、該テーブルを前記ベースに対して水平方向に移動可能に支持するガイド手段と、前記テーブルを前記ベースに対して水平方向に推進するリニアモータとを備え、該リニアモータが、前記テーブルに固定される筒状の可動部材と、前記ベースに固定され前記可動部材の中央孔に貫通させられる内部シャフトとを備え、前記可動部材の中央孔内面に、前記内部シャフトを取り囲み、軸方向に複数配列された円環状の永久磁石が備えられ、前記内部シャフトに、前記可動部材の永久磁石に作用する磁場を形成するコイルと、該内部シャフトを軸方向に貫通して内部に冷却用流体を流通させる冷却流路とが設けられているステージ装置を提供する。
本発明によれば、リニアモータの内部シャフト内のコイルに電流を供給することにより、内部シャフトの周囲に磁場が形成され、該磁場内に配される可動部材の磁石に、内部シャフトの軸方向に沿う推進力が発生し、テーブルがベースに対して水平方向に推進される。テーブルは、ガイド手段によってベースに対して水平方向に移動可能に支持されているので、重量物を搭載した状態であっても、安定して、精度よく水平方向に案内される。
この場合において、内部シャフトにおいては、供給された電流によってコイルが発熱することになるが、内部シャフトを軸方向に貫通する冷却流路が設けられているので、冷却流路内を流通させられる冷却用流体によってコイルの発熱が冷却されることになる。内部シャフトは、ベースに固定されているので、内部シャフトの冷却流路に冷却用流体を供給する配管を固定配管とすることができる。その結果、可動チューブを設ける必要がなく、設置スペースを最小限に抑えることができ、装置の小型化を図ることができる。また、チューブの屈曲による反力を受けることがなく、テーブルの位置決め精度を向上することができる。さらに、冷却用流体をテーブル側に引き出すことなく内部シャフトから直接外部に排出でき、複雑な断熱処理を施すことなく、テーブルの熱変形をより確実に防止することができる。
上記発明においては、前記ガイド手段が、該テーブルと前記ベースとの間に配置され油圧によりベースに対してテーブルを浮上した状態に支持する静圧パッドと、該静圧パッドにオイルを供給する圧油供給装置とを備えることとしてもよい。
ガイド手段として、圧油供給装置から供給した加圧したオイルにより、ベースに対してテーブルを浮上した状態に支持する静圧パッドを採用することによって、機械部品の摩耗なくテーブルに推進力を加えるリニアモータの利点を最大限に利用したステージ装置を提供することができる。
また、上記発明においては、前記圧油供給装置に、オイルの温度を制御する圧油温度制御装置が設けられ、前記リニアモータの内部シャフトに形成された冷却流路に、圧油供給装置から供給された温度制御されたオイルが流通させられることが好ましい。
油圧によりベースに対してテーブルを浮上した状態に支持する静圧パッドは、使用するオイルの温度のよって位置精度が変動するため、圧油温度制御装置の作動によりオイルの温度を所定の範囲に制御することにより、高い位置精度を維持することができる。このようにして静圧パッドに必要とされる圧油温度制御装置により温度制御された圧油供給装置からのオイルを流用して、内部シャフトの冷却流路に流通させることにより、リニアモータを冷却することができる。これにより、リニアモータ冷却用の冷却装置を別途設ける必要がなく、装置の構成を簡易にすることができる。
また、上記発明においては、前記リニアモータの内部シャフトに形成された冷却流路に、前記静圧パッドから排出されたオイルが流通させられることとしてもよい。
上述したように静圧パッドには、温度管理されたオイルが供給される。静圧パッドは、大きな発熱源ではなく、静圧パッドを流通させられたオイルは、管理された温度に近い温度を保っている。したがって、静圧パッドから排出されたオイルを冷却流路に流通させることにより、リニアモータの発熱を冷却し、位置決め精度の低下を防止することができる。
また、本発明は上記ステージ装置を備え、前記テーブルに、被加工部材または工具を装着する工作機械を提供する。
この発明によれば、ガイド手段によって、テーブルが精度よく案内された状態で、リニアモータの作動により、高い位置決め精度で推進される。したがって、テーブル上に装着した被加工部材を精度よく加工し、あるいは、テーブル上に装着した工具を精度よく移動させて高い加工精度で被加工物を加工することができる。
本発明によれば、内部シャフトにコイルを有するリニアモータを採用し、ベースに固定された内部シャフトに貫通形成された冷却流路に冷却用流体を流通させることにより、コイルの発熱を効率的に冷却し、複雑な断熱構造を採用しなくても、加熱された冷却用流体の熱をテーブル側に伝達することなく排出できる。また、ベースに固定された内部シャフトの冷却流路に冷却用流体を流通させることにより、可動配管をなくしてテーブルの位置決め精度を高く維持しつつ、装置全体をコンパクトに構成することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るステージ装置について、図1〜図3を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るステージ装置1は、図1に示されるように、工作機械2のステージ装置1であって、ベース3と、ワーク(被加工部材)Wを把持するチャック4を搭載するテーブル5とを備えている。図中符号6はワークWを加工(切削等)するための工具である。
ベース3とテーブル5との間には、図2に示されるように、ベース3に対してテーブル5を水平移動可能に支持するガイド手段7と、ベース3に対してテーブル5を水平方向に推進するリニアモータ8とが備えられている。
ガイド手段7は、図2に示されるように、ベース3に対して微小隙間を空けて配置されるテーブル5のベース3との対向面を凹ませた複数の凹部9に加圧されたオイルを供給してなる複数の静圧パッド(以下、静圧パッド7とも言う。)により構成されている。加圧されたオイルの供給については後述する。
静圧パッド7は、ベース3またはテーブル5を水平方向および垂直方向に挟んで対向する位置にそれぞれ設けられている。これらの静圧パッド7に所定の圧力のオイルを供給して、テーブル5に対して上下方向および水平方向に静圧力を加えてバランスさせることで、ベース3に対してテーブル5を上下方向および水平方向に浮上した状態に維持することができるようになっている。
また、前記リニアモータ8は、図1に示されるように、ブラケット10およびナット11により、ベース3に固定された内部シャフト12と、テーブル5に固定されたスライダ(可動部材)13とを備えている。内部シャフト12には、外部から供給される電流により周囲に磁場を発生するコイル(図示略)が内蔵されているとともに、軸方向に貫通する貫通孔14が設けられている。また、前記スライダ13は略筒状に形成され、その中央孔13aに前記内部シャフト12が貫通状態に配されるようになっている。スライダ13の中央孔13a内面には、軸方向に沿って複数の円環状の永久磁石15が配列されている。永久磁石15は、軸方向に沿ってN極とS極とを交互に逆方向に向けて配列されている。
したがって、内部シャフト12のコイルに電流が供給されて内部シャフト12の周囲に磁場が形成されると、その磁場内に配される永久磁石15の磁力の作用によって内部シャフト12に対してスライダ13が軸方向に推進させられるようになっている。そして、コイルに加える電流を制御することにより、スライダ13を内部シャフト12に対して任意の水平方向位置に位置決めすることができるようになっている。
次に、本実施形態に係るステージ装置1へのオイルの供給について説明する。
本実施形態に係るステージ装置1は、前記静圧パッド7に加圧されたオイルを供給するオイル供給装置16を備えている。オイル供給装置16は、図3に示されるように、オイルを貯留するオイルタンク17と、該オイルタンク17内のオイルを加圧して送り出すモータポンプ18と、オイルタンク17内のオイルの温度を調節するオイル温度調節装置19とを備えている。図中、符号20はストレーナ、符号21は油面計、符号22はフィルタ、符号23はアキュムレータ、符号24は圧力計、符号25は圧力スイッチ、符号26はオイルパンである。
オイル供給装置16の作動により、各静圧パッド7には所定の圧力および温度に調節されたオイルが、オイル供給配管27を介して供給されるようになっている。
また、オイル供給装置16は、前記内部シャフト12に設けられた貫通孔14にもオイル供給配管28を介して接続されている。これにより、内部シャフト12の貫通孔14には、オイル供給装置16によって所定の温度に調節されたオイルが流通させられるようになっている。
また、静圧パッド7およびリニアモータ8から排出されたオイルはオイルパン26に回収されて、オイル供給装置のオイルタンクに戻されるようになっている。
なお、工具6を搭載した工具台29にも静圧パッド30とリニアモータ(図示略)とが設けられ、これら静圧パッド30およびリニアモータにも、オイル供給配管27,28を介して、温度調節された所定の圧力のオイルが供給されるようになっている。
このように構成された本実施形態に係るステージ装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係るステージ装置1によりワークWを水平移動させるには、まず、オイル供給装置16を作動させて、オイル温度調節装置19により所定の温度に調節されたオイルを、モータポンプ18によって加圧供給する。オイルが静圧パッド7に供給されることにより、テーブル5がベース3に対して上下方向および水平方向に浮上した状態に支持される。オイルは、所定の温度に温度調節されているので、オイルの発熱によってテーブル5やベース3が熱変形を生ずることがなく、所定の温度に維持される。また、オイル供給装置16が作動させられると、リニアモータ8を構成する内部シャフト12の貫通孔14にも流通させられる。
次いで、リニアモータ8のコイルに電流を供給して、テーブル5に対し水平方向に推進力を付与する。この場合に、コイルに供給する電流を制御することにより、テーブル5の移動速度やテーブル5の位置を調節することができる。
リニアモータ8のコイルは、内部シャフト12内に配置されているので、電流を供給されたコイルはその電流値と抵抗値とに応じた発熱を生じ、内部シャフト12を加熱することになる。本実施形態に係るステージ装置1によれば、内部シャフト12に形成された貫通孔14に、オイル供給装置16からの温度調節されたオイルが流通させられているので、コイルにおいて発生した熱がオイルによって冷却され、内部シャフト12の発熱によるスライダ13の加熱、さらには、スライダ13に接続されたテーブル5の加熱が発生することが防止される。したがって、テーブル5における熱変形の発生が防止され、テーブル5の位置決め精度の低下を防止することができる。
そして、この場合において、リニアモータ8の冷却が、ベース3に固定された内部シャフト12に設けられた貫通孔14にオイルを流通させることにより行われるので、オイル供給装置16から内部シャフト12の貫通孔14にオイルを供給するオイル供給配管28を固定配管とすることができる。その結果、テーブル5側に配置したコイルを冷却するために可動チューブを必要としていた従来の方法とは異なり、オイルの供給用のチューブの移動スペースを確保する必要がない。また、チューブの屈曲による反力を受けないので、テーブルの位置決め精度を向上することができる。
また、可動部分の耐久性確保のために、十分な長さのチューブを十分な大きさの曲率半径で湾曲させなければならなかった可動チューブの場合と異なり、固定配管とすることによって、オイル供給配管28の設置スペースを小さくすることができ、また、小さい曲率半径で湾曲させても耐久性を低下させることがないという利点がある。
さらに、本実施形態に係るステージ装置1においては、内部シャフト12を冷却した後の加熱されたオイルは、内部シャフト12の貫通孔14他端から直接外部のオイルパン26に排出することができる。従来のように、一旦テーブル5の上方に引き出した後に排出、回収する方法と比較すると、内部シャフト12を冷却することにより加熱されたオイルによってテーブル5が加熱されてしまう不都合をより確実に防止することができる。
したがって、本実施形態に係るステージ装置1によれば、ベース3に対してテーブル5を浮上させた状態に支持する静圧パッド7と、同じく、内部シャフト12に対してスライダ13を浮上させた状態で推進力を加えるリニアモータ8との組み合わせにより、機械部品の摩耗やバックラッシュのない理想的なステージ装置1を提供することができる。また、温度調節されたオイルによって内部シャフト12内のコイルの発熱を冷却するので、テーブル5の温度上昇を防止して熱変形を抑制し、位置決め精度の低下を防止することができる。そして、オイル供給配管28を固定配管のみで構成でき、ステージ装置1のコンパクト化と耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係るステージ装置1によれば、静圧パッド7に供給する温度調節されたオイルを利用してリニアモータ8の発熱を冷却するので、リニアモータ8の冷却用にオイル温度調節装置やオイル供給装置を別個に設ける必要がなく、構成を簡易にして製品コストを低下させることができる。
また、本実施形態に係るステージ装置1を備えた工作機械2は、テーブル5上に搭載したワークWを移動させるチャック4を、高い精度で移動させることができ、誤差を低減した精密な加工を行うことができる。なお、工具台29に静圧パッド30およびリニアモータを設けることとすれば、さらに工具6側の位置精度を高めることができ、より精密な加工を行うことができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、図3に示されるように、単一のオイル供給装置16から静圧パッド7および内部シャフト12の貫通孔14に並列にオイルを供給することとしたが、これに代えて、静圧パッド7に供給して排出されてきたオイルを内部シャフト12の貫通孔14に流通させることにしてもよい。この場合、静圧パッド7から排出された時点でオイルの圧力が低下しているので、図示しないポンプによって再度加圧することが必要となる。
本発明の一実施形態に係るステージ装置を備えた工作機械を示す一部を破断した正面図である。 図1のステージ装置の静圧パッドを説明する一部を破断した側面図である。 図1のステージ装置におけるオイルの供給系を説明する回路図である。
符号の説明
1 ステージ装置
2 工作機械
3 ベース
5 テーブル
7 静圧パッド(ガイド手段)
8 リニアモータ
12 内部シャフト
13 可動部材
13a 中央孔
14 貫通孔(冷却流路)
15 永久磁石
16 オイル供給装置(圧油供給装置)
19 オイル温度制御装置(圧油温度制御装置)
W ワーク(被加工部材)

Claims (5)

  1. ベースと、
    テーブルと、
    該テーブルを前記ベースに対して水平方向に移動可能に支持するガイド手段と、
    前記テーブルを前記ベースに対して水平方向に推進するリニアモータとを備え、
    該リニアモータが、前記テーブルに固定される筒状の可動部材と、前記ベースに固定され前記可動部材の中央孔に貫通させられる内部シャフトとを備え、
    前記可動部材の中央孔内面に、前記内部シャフトを取り囲み、軸方向に複数配列された円環状の永久磁石が備えられ、
    前記内部シャフトに、前記可動部材の永久磁石に作用する磁場を形成するコイルと、該内部シャフトを軸方向に貫通して内部に冷却用流体を流通させる冷却流路とが設けられているステージ装置。
  2. 前記ガイド手段が、該テーブルと前記ベースとの間に配置され油圧によりベースに対してテーブルを浮上した状態に支持する静圧パッドと、該静圧パッドにオイルを供給する圧油供給装置とを備える請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記圧油供給装置に、オイルの温度を制御する圧油温度制御装置が設けられ、
    前記リニアモータの内部シャフトに形成された冷却流路に、圧油供給装置から供給された温度制御されたオイルが流通させられる請求項2に記載のステージ装置。
  4. 前記リニアモータの内部シャフトに形成された冷却流路に、前記静圧パッドから排出されたオイルが流通させられる請求項3に記載のステージ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のステージ装置を備え、
    前記テーブルに、被加工部材または工具を装着する工作機械。
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