JP2006105204A - ディスクロータ締結構造 - Google Patents

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Naoto Kawashima
尚登 川島
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Abstract

【課題】 低コスト化および信頼性向上を同時に実現したディスクロータ締結構造を提供すること。
【解決手段】 ディスクロータとハブとがボルトにより締結されるディスクロータ締結構造であって、ハブのハブフランジ部には円周方向に沿って複数のボルト穴が形成され、ハブフランジ部のディスクロータと接触する側面において、ボルト穴の周囲には凸部が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、概して、車両用のディスクブレーキ装置に採用されるディスクロータ締結構造に関する。
従来、ディスクロータがホイールとハブとに挟まれ、締結されるディスクロータ締結構造であって、ディスクロータのハブフランジ部と接触する側面において、ハブボルト穴の周囲が肉厚に形成されているディスクロータ締結構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−206966号公報
しかしながら、上記従来のディスクロータ締結構造においては、ディスクロータのハブフランジ部と接触する側面において、ハブボルト穴の周囲が肉厚に形成されている。ディスクロータの側面のハブボルト穴の周囲に肉厚となる部分を付加して形成する場合、ディスクロータの軸方向にスペースを必要とし、またディスクロータを含めた回転体の質量及び製造コストが増加する。一方、ハブボルト穴の周囲の厚さを変えずに、ハブボルト穴の周囲以外の部分の厚さを薄くして、ハブボルト穴の周囲を肉厚に形成すると、ディスクロータの倒れ及び面振れの原因となる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、低コスト化および信頼性向上を同時に実現したディスクロータ締結構造を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、ディスクロータとハブとがボルトにより締結されるディスクロータ締結構造であって、上記ハブのハブフランジ部には円周方向に沿って複数のボルト穴が形成され、上記ハブフランジ部の上記ディスクロータと接触する側面において、上記ボルト穴の周囲には凸部が形成されていることを特徴するディスクロータ締結構造である。
この一態様において、上記ハブのハブフランジ部には円周方向に沿って上記複数のボルト穴が形成され、上記ハブフランジ部の上記ディスクロータと接触する側面において、上記ボルト穴の周囲には上記凸部が形成されている。これにより、上記ハブ及び上記ディスクロータが上記ボルトにより締結された状態で、上記ボルトの締結力は上記ハブフランジ部に形成された上記凸部に集中し、上記ハブフランジ部の上記凸部及び上記ディスクロータの接触面は、上記ボルトの軸方向に圧縮した状態で固定される。例えば、上記ディスクロータ及び上記ハブに外力が負荷された場合でも、上記ハブフランジ部の上記凸部及び上記ディスクロータの接触面は、上記ボルトの軸方向に圧縮した状態で維持される。したがって、上記ハブフランジ部と上記ディスクロータとの接触面において、圧縮及び遊離を局所的に繰り返すことがない。すなわち、上記ハブフランジ部と上記ディスクロータとの間の接触面において、いわゆるフレッティングを防止でき、このフレッティングに起因する異音の発生を防止することができる。また、上記凸部が上記ハブフランジ部に形成されていることから、上記ディスクロータ側に上記凸部が形成される場合と比較して、上記ディスクロータの上記ハブフランジ部と接触する側面の厚さを変えずに、もとの厚さを維持できる。したがって、上記ディスクロータの軸方向にスペースをとることなく、また上記ディスクロータを含めた回転体の質量及び製造コストを抑えることができる。さらに、上記ディスクロータの倒れ及び面振れが生じるおそれもない。すなわち、低コスト化及び信頼性向上を同時に実現したディスクロータ締結構造を提供することができる。
なお、この一態様において、例えば上記凸部は上記ボルト穴を中心として円環状に形成されているが好ましい。
本発明によれば、低コスト化および信頼性向上を同時に実現したディスクロータ締結構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、車両用ディスクブレーキ装置の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
図1は、本発明の一実施例に係るディスクロータ締結構造を示す断面図である。
本実施例に係るディスクロータ締結構造2においては、ハット部4aを有するディスクロータ4がハブ6のハブフランジ部6aに対して車両外側方向から組み付けられ、さらにホイール8がディスクロータ6のハット部4aに対して車両外側方向から組み付けられる。
また、車両本体に支持されたナックル16の内周には軸受け12の固定輪12aが圧入され、ハブ6の軸の外周には軸受け12の回転輪12bが圧入されている。さらに、ハブ6の軸の内周には車軸10が圧入され、軸受け12の固定輪12aと回転輪12bとの間に周方向に沿って複数の転動体12cが回転自在に介在させられて、ハブ6は車両本体に対して回転自在に組み付けられる。なお、ナックル16の内周には軸受け12の固定輪12aが圧入されているが、ナックル16の内周に軸受け12の固定輪12aがボルト等により固定されていてもよい。また、ハブ6の軸の外周には軸受け12の回転輪12bが別体として圧入されているが、ハブ6の軸と軸受け12の回転輪12bとは一体で構成されていてもよい。
ディスクロータ締結構造2において、ハブ6のハブフランジ部6aには円周方向に沿って5つのハブボルト穴6cが等間隔で形成され、各ハブボルト穴6cにはハブボルト14が嵌合されている。嵌合された各ハブボルト14はディスクロータ4及びホイール8の各々に形成されたボルト穴を、この順で車両内側方向から挿通する。また、5つのナット16が、ディスクロータ4及びホイール8を挿通した5つのハブボルト14と夫々螺合する。なお、5つナット16がディスクロータ4及びホイール8を挿通した5つのハブボルト14と夫々螺合しているが、ハブ6のハブフランジ部6aに雌ネジが切られ、車両外側から5つのボルトがホイール8及びディスクロータ4を挿通し、ハブフランジ部6aの雌ネジに夫々螺合していてもよい。なお、ディスクロータ4は、例えば鋳鉄又はセラミック等から成り、ハブボルト14及びナット16は、例えば鋼又は鋳鋼等から成る。
また、本実施例では、一例として、ホイール8、ハブ6、及びディスクロータ4は、5組のハブボルト14及びナット16によって結合されているが、用いられるハブボルト14及びナット16の組数は任意でよい。
図2(a)はハブ6のハブフランジ部6aのディスクロータ4と接触する側面を示す図であり、図1に示すハブ6をX方向から見た図である。図2(b)は図2(a)に示す凸部6bを直線A−A′で切断した際の断面図である。図2(c)はハブ6のハブフランジ部6aの斜視図である。
図2(a)、(b)及び(c)に示すように、ハブ6のハブフランジ部6aには円周方向に沿ってハブボルト14が嵌合される5つのハブボルト穴6cが形成されている。また、ハブフランジ部6aのディスクロータ4と接触する側面において、ハブボルト穴6cを中心として円環状の凸部6bが形成されている。なお、ハブボルト14がM12(ねじの呼び)であり、円環状の凸部6bの外径dは約30mm、高さ(段差)hは0.1mmとなる。なお、円環状の凸部6bの高さhは0.1mmとしているが、0.1mm以上であればよい。また、円環状の凸部6bの外径dは約30mmとしているが、外径dは任意の値でよい。さらに、ハブボルト14のねじの呼びをM12としているが、用いられるハブボルト14は任意のねじの呼びでよい。すなわち、ハブボルト14によりハブ6、ディスクロータ4及びホイール8が締結された状態で、ハブフランジ部6aの円環状の凸部6bはハブボルト14の軸方向に圧縮変形するが、円環状の凸部6bの高さhは、この圧縮変形量以上となるように設計されていればよい。
ハブフランジ部6aの円環状の凸部6bは、鍛造により形成されているが、平面状態のハブフランジ部6aに対し、切削加工等の機械加工を施すことにより形成されてもよい。
以上、ハブフランジ部6aのディスクロータ4と接触する側面において、ハブボルト穴6cの周囲には円環状の凸部6bが形成されている。これにより、ハブ6、ディスクロータ4及びホイール8がハブボルト14により締結された状態で、ハブボルト14の締結力はハブフランジ部6aに形成された円環状の凸部6bに集中して、ハブフランジ部6aの円環状の凸部6b及びディスクロータ4の接触面は、ハブボルト14の軸方向に圧縮した状態で、固定される。例えば、ホイール8を介してディスクロータ4及びハブ6に外力が負荷された場合でも、ハブフランジ部6aの円環状の凸部6b及びディスクロータ4の接触面は、ハブボルト14の軸方向に圧縮した状態で維持される。したがって、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面において圧縮及び遊離を局所的に繰り返すことがない。すなわち、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との間の接触面において、いわゆるフレッティングを防止でき、このフレッティングに起因する異音及び赤錆の発生を防止することができる。また、ハブフランジ部6aの円環状の凸部6bにより、ハブボルト穴6c周辺の剛性が高まり、ハブ6、ディスクロータ4、及びホイール8がハブボルト14により締結された状態で、ハブボルト穴6c周辺の変形量を抑えることができる。これにより、ディスクロータ4の面振れ精度の低下を抑えることができる。すなわち、ディスクロータ4の面振れ精度の低下を抑えることにより、いわゆる車両制動時のジャダ、及びパッドによるディスクロータ4の摺動面の偏磨耗を防止することができる。
なお、ハブ6のハブフランジ部6aを加工する際に、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面の平面度を確保するように、ハブフランジ部6aの加工を施す必要がある。この場合、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面積を小さく抑えることができれば、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面の平面度を確保する加工が容易となり、同時に加工後の接触面の精度も向上する。上記一実施例において、ハブフランジ部6aのディスクロータ4と接触する側面において、ハブボルト穴6cの周囲に円環状の凸部6bが形成されることにより、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面積を小さく抑えることができる。したがって、ハブフランジ部6aとディスクロータ4との接触面の平面度を確保する為の加工が容易となり、同時に加工後の接触面の精度も向上する。すなわち、ハブ6及びディスクロータ4の製造コストを低減することができ、かつディスクロータ4の面振れ精度を向上させることができる。以上により、低コスト化及び信頼性向上を同時に実現したディスクロータ締結構造2を提供することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、ハブボルト穴6cの周囲には円環状の凸部6bが形成されているが、形成される凸部6bの形状は円環状の一部6dが欠ける形状であってもよい。なお、図3(a)はハブ6のハブフランジ部6aに形成され、円環状の一部6dが欠ける形状の凸部6bを示す図である。図3(b)は図3(a)に示す凸部6bを直線B−B′で切断した際の断面図である。上記一実施例と同様に、ハブボルトがM12である場合は、円環状の凸部6bの外径dは約30mm、高さhは0.1mmとなっている。
また、上記一実施例において、ハブボルト穴6cの周囲には円環状の凸部6bが形成されているが、ハブボルト穴6cを中心とした略矩形であってもよい(図4)。なお、ハブボルト穴6cを中心とした略矩形は直径dの円形で包絡される形状であればよい。
上記一実施例は、ディスクロータ4がハブ6に対して車両外側方向から組み付けられ、さらにホイール8がディスクロータ6に対して車両外側方向から組み付けられる構成に適用されているが、ディスクロータ4がハブ6に対して車両外側方向から組み付けられ、さらにホイール8がディスクロータ6に対して車両内側方向から組み付けられる構成にも適用可能である。
本発明は、車両用ディスクブレーキ装置において採用されるディスクロータ締結構造に利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
本発明の一実施例に係るディスクロータ締結構造を示す断面図である。 (a)ハブのハブフランジ部のディスクロータと接触する側面を示す図であり、図1に示すハブをX方向から見た図である。(b)図2(a)に示す凸部を直線A−A′で切断した際の断面図である。(c)ハブのハブフランジ部の斜視図である。 (a)ハブのハブフランジ部に形成され、円環状の一部欠ける形状の凸部を示す図である。(b)図3(a)に示す凸部を直線B−B′で切断した際の断面図である。 ハブボルト穴を中心とした略矩形の凸部を示す図である。
符号の説明
2 ディスクロータ締結構造
4 ディスクロータ
4a ハット部
6 ハブ
6a ハブフランジ部
6b 凸部
6c ハブボルト穴
8 ホイール
10 車軸
12 軸受け
14 ハブボルト
16 ナックル

Claims (2)

  1. ディスクロータとハブとがボルトにより締結されるディスクロータ締結構造であって、
    前記ハブのハブフランジ部には円周方向に沿って複数のボルト穴が形成され、該ハブフランジ部の前記ディスクロータと接触する側面において、前記ボルト穴の周囲には凸部が形成されていることを特徴するディスクロータ締結構造。
  2. 請求項1記載のディスクロータ締結構造であって、
    前記凸部は前記ボルト穴を中心として円環状に形成されていることを特徴とするディスクロータ締結構造。
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