JP2006105671A - ガスセンサ及びガス濃度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ガスセンサ1のセンサ素子3は、先端が閉塞され後端が開放された試験管状の基体9と、基体9の外周面の先端側に環状に形成された基準電極11と、同外周面にて基準電極11より後端側に環状に形成された検知電極13とから構成されており、基準電極11と検知電極13はガス測定部7に接続されている。基体9は、固体電解質であり、イットリアを添加した安定化ジルコニアからなる。基準電極11は、マンガンとニッケルを含む酸化物(例えばNiMn2O4)を主成分とする電極であり、検知電極13は、白金を主成分とする電極である。従って、ガス測定部7では、基準電極11と検知電極13との間の電位差から酸素濃度を求めることができる。
【選択図】 図1
Description
このλセンサは、例えば固体電解質からなるコップ状の基体の外側と内側に電極を形成し、内側に基準ガスを導入するとともに、外側に被測定ガスを導入し、その際に両電極間に発生する起電力によって、被測定ガス中の酸素の濃度(理論空燃比)を検知しようとするものである(特許文献1参照)。
また、限界電流式ガスセンサでは、精度良く酸素濃度を測定できるものの、拡散律速部を設ける必要があるため、一層構造が複雑になるという問題があった。
尚、前記一方の電極としては、前記マンガンとニッケルを含む酸化物を主成分とするもの(或いは電極全体が前記酸化物であるもの)が好ましい。
(2)請求項2の発明は、前記マンガンとニッケルを含む酸化物が、NixA1-xMn2yB2(1-y)O4で示される酸化物であることを特徴とする。
ここで、xは0<x≦1.0であり、Aは2価の元素であり、yは0<y≦1.0であり、Bは3価の元素である。
本発明は、マンガンとニッケルを含む酸化物の好ましい例を示したものである。
本発明は、マンガンとニッケルを含む酸化物の最も好ましい例を示したものである。
ここで、検知極とは、所定ガスに対して、電気化学反応(例えば酸素分子と酸素イオンと平衡反応)を、相手側の基準極よりもスムーズに平衡に到達させる電極である。そして、この検知極では、所定ガスの濃度に対応して電気化学反応の平衡状態が変化する。一方、基準極とは、接触するガスの種類や濃度が変化しても、その電極と固体電解質との界面での電気化学反応の平衡状態が変化しないガス不活性電極である。
本発明は、所定ガスを例示したものである。両電極が酸素ガスと接触した場合には、両電極における電気化学反応の平衡状態が異なり、両電極間に電位差が生じるので、その電位差からガスの濃度を求めることができる。
本発明は、固体電解質を例示したものである。前記一対の電極を備えた固体電解質を酸素ガス等を含む被測定ガスに晒すことにより、両電極間に酸素濃度に応じた電位差(起電力)が生じるので、その電位差から酸素濃度等を求めることができる。
本発明は、他方の電極(検知極)を例示したものである。この白金族又は白金族の合金を主成分とする電極を用いることにより、安定な電位差が発生するので、酸素濃度等を好適に測定することができる。
本発明は、本発明のガスセンサの好ましい使用温度範囲(従ってセンサ素子の電極近傍の温度)を例示したものである。
本発明では、温度センサやヒータを備えているので、例えば温度センサによりセンサ素子やその周囲の温度(即ち測定温度)をチェックし、ヒータによって所定の温度に制御することにより、被測定ガスの温度が低い場合やガスセンサに温度依存性がある場合でも、常に精度良くガス濃度を測定することができる。
(13)請求項13の発明は、前記一方の電極とそれと対をなす他方の電極との間の電位差を測定し、該電位差に基づいて、前記被測定ガス中の所定ガスの濃度を測定することを特徴とする。
(14)請求項14の発明は、前記前記一方の電極が基準極であり、該基準極と対をなす他方の電極が検知極であることを特徴とする。
本発明では、検知極だけでなく基準極も被測定ガスに晒して所定ガスの濃度を測定することができる。よって、従来の様な基準となる参照ガスや基準ガスを用いる必要がないので、センサの構造を簡素化することができる。
本発明は、本発明のガスセンサの好ましい使用温度範囲を例示したものである。
図1に示す様に、本実施例のガスセンサ(ガス濃度測定装置)1は、被測定ガス中の酸素ガスの濃度(ガス濃度)を測定する酸素センサであり、センサ素子3と、センサ素子3の温度を調節する温度調節部5と、センサ素子3からの信号によってガス濃度を測定するガス測定部7から構成されている。
まず、純度99%以上のジルコニア(ZrO2):100molに対して、純度99%以上のイットリアを8molの割合で配合し、湿式混合した後、1300℃の温度で仮焼した。
この造粒物を、ラバープレス法によりコップ状の有底円筒状(又は平板状:実施例2、3)に成形し、砥石によって研削し、その形状を整えた。
また、基準電極11用として、マンガン酸ニッケル(NiMn2O4)の粉末に、バインダとして20重量%のポリエチレングリコール(PEG)を加えるとともに、溶剤としてαーテルピネオールを適当な粘度となるように混合して、ペーストを調製した。例えば「前記(粉末+バインダ):溶剤=2:1」の重量比で混合したペーストを調製した。
本実施例のガス濃度測定方法としては、所定ガスとして酸素ガスを含む被測定ガス(例えばエンジンの排気ガス)を用いる。
このとき、基準電極11側では、基準電極11の構成成分(即ちNiMn2O4)のために、一定電位を示すが、検知電極13側では、検知電極13の構成成分(即ちPt)により、酸素ガスの濃度に応じた電気化学反応が平衡に達する。
d)次に、本実施例の効果を確認するために行った実験例について説明する。
本実験例1は、本発明の範囲の基準電極を用いた場合の各ガスに対する応答(起電力:センサ出力)を調べたものである。
本実験例2は、本発明のガスセンサのセンサ出力における酸素濃度の依存性を調べたものである。
そして、測定温度を600℃とし、5分づつ3分間隔で、5種類の酸素濃度の異なるガスを、100cm3/minの流量で供給した。具体的には、ベースガスである窒素ガスに、(測定対象の所定ガスとして)酸素ガスを5%、10%、20%、50%、80%含む5種の酸素濃度の異なる被測定ガスを供給した。尚、被測定ガスとしては、5%の水蒸気を含むものと水蒸気無しのものとを供給した。
(3)実験例3
本実験例3は、本発明のガスセンサにセンサ出力における酸素濃度の依存性を調べたものである。
そして、測定温度を600℃とし、5分づつ3分間隔で、5種類の酸素濃度の異なるガスを、100cm3/minの流量で供給した。具体的には、ベースガスである窒素ガスに、酸素ガスを5%、10%、20%、50%、80%含む5種の酸素濃度の異なる被測定ガスを供給した。尚、被測定ガスとしては、5%の水蒸気を含むものと水蒸気無しのものとを供給した。
この実験では、基準電極Kは酸素濃度が変化する被測定ガスに接し、内側検知電極Pt-inは酸素濃度が変化しない基準ガスに接しているが、図6から明かな様に、殆ど感度が無いことが分かる。
(4)実験例4
本実験例では、図7に示す様に、基準電極Kと内側検知電極Pt-inを設け、両電極間の電位差を電圧計で測定する構成とした。その他の構成は、前記実施例1と同様である。また、センサ素子の内部空間には、実験のために、基準ガスとして空気を供給した。尚、基準電極を作製する際にはPEGを用いなかった。
前記図8、図10に示す500℃、600℃における実験では、実験開始後50分を経過した後は、酸素濃度を80%に設定した。また、図9に示す550℃における実験では、実験開始後55分を経過した後は、酸素濃度を0%に設定した。更に、図11に示す700℃における実験では、実験開始後40分〜130分は、酸素濃度を20%に設定した。
本実施例は、前記実施例1とはセンサ素子の構造が異なる。
図12に示す様に、本実施例のガスセンサ41のセンサ素子43は、平板状の基体(基板)45の両側に、それぞれマンガン酸ニッケル(NiMn2O4)を主成分とする基準電極47とPtを主成分とする検知電極49とを配置したものであり、この基準電極47と検知電極49とが被測定ガスに接するように構成されている。
本実施例でも、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、センサ素子43の構造を簡素化できるという利点がある。
本実施例は、前記実施例1とはセンサ素子の構造が異なる。
図13に示す様に、本実施例のガスセンサ61のセンサ素子63は、平板状の基体(基板)65の一方の表面(同図の上面)に、マンガン酸ニッケル(NiMn2O4)を主成分とする基準電極67とPtを主成分とする検知電極69とを並べて配置したものであり、この基準電極67と検知電極69とが被測定ガスに接するように構成されている。
本実施例でも、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、センサ素子63の構造を簡素化できるとともに、その強度を向上できるという利点がある。
(1)例えば、前記実施例では、基準電極として、マンガン酸ニッケル(NiMn2O4)を主成分とする電極を用いたが、基準電極全体をマンガン酸ニッケルで構成してもよく、或いは、基準電極の一部をマンガン酸ニッケルで構成してもよい。
3、43、63…センサ素子
5…温度調節部
7、53、73…ガス測定部
9、45、65…基体
11、47、67…基準電極
13、49、69…検知電極
21…熱電対
23…ヒータ
27…デジタルエレクトロメータ
51、71…ヒータ基板
Claims (16)
- 固体電解質を主成分とする基体に少なくとも1対の電極を設けたセンサ素子を有し、前記電極間の電気的特性に基づいて、被測定ガス中の所定ガスの濃度を検出するガスセンサにおいて、
前記電極のうちの1つの電極が、マンガンとニッケルを含む酸化物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするガスセンサ。 - 前記マンガンとニッケルを含む酸化物が、NixA1-xMn2yB2(1-y)O4で示される酸化物であることを特徴とする前記請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記マンガンとニッケルを含む酸化物が マンガン酸塩であることを特徴とする前記請求項2に記載のガスセンサ。
- 前記マンガン酸塩が、マンガン酸ニッケル(NiMn2O4)であることを特徴とする前記請求項3に記載のガスセンサ。
- 前記一方の電極とそれと対をなす他方の電極との間の電位差を測定し、該電位差に基づいて、前記被測定ガス中の所定ガスの濃度を測定することを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載のガスセンサ。
- 前記一方の電極が基準極であり、該基準極と対をなす他方の電極が検知極であることを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載のガスセンサ。
- 前記所定ガスが酸素ガスであることを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載のガスセンサ。
- 前記固体電解質が安定化ジルコニアであることを特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載のガスセンサ。
- 前記一方の電極と対をなす他方の電極が、白金族又は白金族の合金を主成分とする電極であることを特徴とする前記請求項1〜8のいずれかに記載のガスセンサ。
- 前記ガスの濃度を測定する際の測定温度が、300〜700℃であることを特徴とする前記請求項1〜9のいずれかに記載のガスセンサ。
- 温度センサ及び/又はヒータを備えたことを特徴とする前記請求項1〜10のいずれかに記載のガスセンサ。
- 固体電解質を主成分とする基体に少なくとも1対の電極を設けたセンサ素子を用い、前記電極間の電気的特性に基づいて、被測定ガス中の所定ガスの濃度を検出するガス濃度測定方法において、
前記電極のうちの1つの電極として、マンガンとニッケルを含む酸化物から選ばれる少なくとも1種を含有する電極を用い、前記センサ素子を前記被測定ガス中に配置し、前記電極を前記測定ガスに接触させて、前記所定ガスの濃度を測定することを特徴とするガス濃度測定方法。 - 前記一方の電極とそれと対をなす他方の電極との間の電位差を測定し、該電位差に基づいて、前記被測定ガス中の所定ガスの濃度を測定することを特徴とする前記請求項12に記載のガス濃度測定方法。
- 前記前記一方の電極が基準極であり、該基準極と対をなす他方の電極が検知極であることを特徴とする前記請求項12又は13に記載のガスセンサ。
- 前記一方の電極を基準極とし、該基準極に対して参照ガス又は基準ガスを用いることなく、前記所定ガスの濃度を測定することを特徴とする前記請求項12〜14のいずれかに記載のガス濃度測定方法。
- 前記ガスの濃度を測定する際の測定温度を、300〜700℃に設定することを特徴とする前記請求項12〜15のいずれかに記載のガス濃度測定方法。
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