JP2006109090A - スピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピーカ装置の振動板の補強が簡単かつ良好に行えるようにする。
【解決手段】 ドーム状振動板21とエッジ状振動板22とが連結されて構成されボイスコイルを用いて振動されるスピーカ用振動板20と、その振動板の連結平坦部あるいは連結平坦部の近傍を補強する補強用リング30とを具備したスピーカ装置において、補強用リング30として、通気性を有する材料にて形成し、その通気性を有する補強用リング30を振動板20の連結平坦部あるいは連結平坦部の近傍に接着する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種音響機器や映像機器などに使用されるスピーカ装置に係わり、特に音響振動板の連結平坦部の強度を向上させたスピーカ装置に関する。
従来のスピーカ装置に使用される音響振動板として、例えば図7に示すような構成の音響振動板10がある。図7では説明のために半分に切断して示してあり、この音響振動板10は、中央にドーム形状のドーム状振動板11を有すると共に、このドーム状振動板111の円形辺縁から断面形状が所定の凹又は凸の曲率を有するように又は直線状のエッジ状振動板12を一体に高分子フィルムや金属等で構成している。さらに、エッジ状振動板12の外周部に、連結平坦部13を介して振動板辺縁14が接続されるように、一体に形成してある。
この音響振動板10のドーム状振動板11とエッジ状振動板12とを一体化する連結部には、ボイスコイル17を巻回したボビン16を垂下する様に接合して、図示しない磁気空隙を形成するギャップ内にボイスコイル17を上下に揺動可能に配設させ、スピーカ装置として組み立てられる。音響振動板10とボビン16との接合については、接着剤が使用される。
この図7に示す形状の音響振動板を使用したスピーカ装置は、例えば比較的小型で高域(例えば100kHz)まで再生可能な動電型スピーカとして構成される。ところで、この種の音響振動板10は、薄い金属シート、例えば、アルミニウム、チタニウム、或は高分子シート等を一体成型して得られるものであったため、ドーム状振動板11とエッジ状振動板12を連結する部分の金属シートや高分子シートは、振動板としての形状に成形時に、ドーム状振動板11およびエッジ状振動板12側の両方向に引っ張られるため厚さが薄くなって、機械的強度が弱くなる不都合があった。
また、ドーム状振動板11とエッジ状振動板12との連結部に、ボビン16を接着し、ボイスコイル17に音響信号を入力すると、所定の周波数では、薄くて、機械的強度の弱い連結平坦部12を節としてドーム状振動板11とエッジ状振動板12が180度位相のずれた振動を生ずる。この周波数ではドーム状振動板11から生じた音響信号とエッジ状振動板12から生じた音響信号が互いに打ち消し合い、音圧のディップを生じるという不都合があった。特に、このディップが可聴帯域にある場合には音響信号の品質を低下させるという不都合があった。
さらに、20kHz以上の高い周波数においては、ボビン16からの駆動力が、接着剤および機械的強度の弱い振動板10の接着面により吸収されてしまい、エッジ状振動板12に伝達されなくなってしまう。これにより20kHz以上の高い周波数では必要な音圧が得られないという課題があった。
これらの課題を解決するために本発明者らは先に、特許文献1において、図8に示すように、音響振動板10のボビン16接着箇所に、樹脂フィルム製補強リング15を貼り付けて、その補強リング15を介してボビン16が取り付けられるようにしたものを提案した。このように、補強リングを介して音響振動板にボビンを取り付けることで、この部分の機械的強度の増大を図ることができ、上述した各種課題を解決することができる。
特開2003−348691号公報
ところで、上述した補強用リングは、予め接着固定される形状された上で、ドーム状振動板とエッジ状振動板とが連結されて構成されるスピーカ用振動板を成型後に、接着剤を用いて接着固定するならば、何ら問題は無い。しかしながら、ドーム状振動板とエッジ状振動板とが連結されて構成されるスピーカ用振動板を成型する際に、補強用リングを接着固定する場合には以下の問題が生じる。
即ち、スピーカ用振動板の材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート等通気性の非常に低い樹脂フィルムやアルミニウム、チタニウムといった通気性の非常に低い金属フィルム、その他の通気性の低いフィルムを用いて、プレス成型あるいは圧空成型、真空成型、これらを組み合わせた成型方法にて成型する場合、フィルムと振動板成型金型の間に存在している空気を逃がすために何らかの貫通孔を設けるか、ポーラスな金型を用いている。これら通気性の非常に低い材料を用いて、振動板成型方法により、振動板成型とともに、補強用リングを接着固定する場合、振動板と補強用リングとの間に存在する空気を何らかの方法により逃さなければならない。補強用リングの材料として、例えば上述した樹脂フィルムとした場合には、樹脂フィルムを補強用リングの形状に成形させることは比較的容易にできるが、振動板成型時に振動板と補強リングとの間に空気が取り残されてしまい、十分強固に振動板と補強リングが接着されないといった問題が生じる。
このように振動板と補強リングとの間に空気が取り残されてしまうと、それだけ補強用リングと振動板との接着強度が低下し、結局、上述した振動板の機械的強度の不足を解消できないといった問題が生じていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、スピーカ装置の振動板の補強が簡単かつ良好に行えるようにすることを目的とする。
本発明は、ドーム状振動板とエッジ状振動板とが連結されて構成され、ボイスコイルを用いて振動されるスピーカ用振動板と、その振動板の連結平坦部あるいは連結平坦部の近傍を補強する補強用リングとを具備したスピーカ装置において、補強用リングとして、通気性を有する材料にて形成し、その通気性を有する補強用リングを振動板の連結平坦部あるいは連結平坦部の近傍に接着するようにしたものである。
このようにしたことで、補強用リングの振動板への接着状態として、補強用リング自体の通気性により空気が残ることがなく、補強用リングが振動板に密着した良好な接着状態となる。
本発明によると、補強用リングの振動板への接着状態として、補強用リング自体の通気性により空気が残ることがなく、補強用リングが振動板に密着した良好な接着状態となり、確実に振動板のボビン取り付け部を補強することができる。従って、ドーム状振動板とエッジ状振動板を一体成型した振動板の連結平坦部の機械的強度を高めることができ、最も効率の良い振動から音響出力への変換を行うことができ、これにより、例えば100kHzまでの高域まで再生を可能にするスピーカ装置を提供することができるという効果を奏する。
この場合、振動板に接着させるために、補強用リングに接着剤を塗布した状態で、補強用リングが通気性を有する状態とすることで、接着作業時に確実に通気性が確保されて、良好な接着状態が得られる。
また、その場合に補強用リングに塗布した接着剤として、熱可塑性接着剤を使用したことで、振動板の加熱成形処理で、簡単かつ確実に補強用リングを振動板に隙間なく密着させることができる。
さらに、補強用リングの通気性能として、透気抵抗度が100秒以下であることで、十分な透過性能を確保できる。
以下、本発明の一実施の形態を、図1〜図6を参照して説明する。
本例においては、動電型電磁誘導スピーカに適用した例としてあり、まず、本例の動電型電磁誘導スピーカの全体構成を、図3及び図4を参照して説明する。図3は、本例の動電型電磁誘導スピーカの側断面図を示したものであり、図4は図3に示す動電型電磁誘導スピーカの等価回路を示すものである。
図3に於いて、スピーカ装置1はフレーム部および音響振動板ならびに駆動手段で構成される。フレームは、円盤状の金属より成る下面プレート2aの略中心位置に、その下面プレート2aと一体に成形し、下面プレート径より小径の円柱状のポールピース2が立設され、このポールピース2の外周を囲繞するように同心円状のマグネット6を下面プレート2aに接合させる。
さらに、マグネット6上に同心円状に形成した金属より成る盤状の上面プレート7を接合させる。上面プレート7の外周に嵌め込まれた円筒状フレーム5を上面プレート7と一体化させて、フレーム部が構成される。
音響振動板20は、後述するように、中央の凸状のドーム状振動板と、このドーム状振動板の辺縁から断面形状が曲率Rを有するようにまたは直線状のエッジ状振動板とで構成される。
また、電磁誘導型スピーカの駆動手段はポールピース2あるいは図示しないがポールピース2上に固定した円盤状のポールピースプレートに絶縁して巻回された励磁用1次コイル3aと、上面プレート7の内周間に形成されるギャップ8内に音響振動板5の後述する連結平坦部から垂下したボビン4の内径に嵌着させた導電性リング3を電磁誘導可能に対向配置させ、信号入力線9を介して音響入力信号等の駆動電流を供給すると励磁用1次コイル3aに流れる電流が変化してマグネット6および励磁用1次コイル3aによる磁界が変化することにより、導電性リング3に誘導電流が流れ、電磁力により導電性リング3が上下振動するので、これに対応して音響振動板5が振動する。
図4は図3に示した動電型電磁誘導スピーカの誘導部の等価回路を示すもので、図3に示した励磁用1次コイル3aに相当する入力インピーダンスZinの1次側の抵抗R1及びインダクタンスL1に音響入力信号に相当する電圧V1が印加されると電流I1が流れ、導電性1ターンリング3に相当する2次側の抵抗R2及びインダクタンスL2に相互インダクタンスMによる誘導によって出力信号に相当する電流I2が流れることで導電性1ターンリング3が上下動する駆動力を生じて音響振動板5から音響信号を放音させることができる。
次に、このように構成されるスピーカ装置に取り付けられる、本例の音響振動板20の構成について説明する。図1は、本例のスピーカ用音響振動板20を半分に破断して示した図である。音響振動板20は、中央にドーム状振動板21を有すると共に、このドーム状振動板21の円形辺縁から断面形状が所定の凹又は凸の曲率を有するように又は直線状のエッジ状振動板22を一体に、高分子フィルムや金属等の通気性が非常に低い素材で構成してある。さらに、エッジ状振動板22の外周部に、連結平坦部23を介して振動板辺縁24が接続されるように、一体に形成してある。ここまでの音響振動板20の構成については、従来例として図7、図8に示した音響振動板10と同じ構成である。
そして、図3に示すように、この音響振動板20のドーム状振動板21とエッジ状振動板22とを一体化する連結部には、ボイスコイルに相当する導電性リング3を巻回したボビン4を垂下する様に接合されるが、音響振動板20とボビン4の間には、リング状に形成された補強部材(補強用リング)30が配置される。
図2は、本例の補強部材30を半分に破断させて示した図である。本例の補強部材30は、通気性を有する材料、例えば、紙、樹脂繊維から成る織布、不織布から成る。そして、リング形状の補強部材30の一方の面は、接着剤塗布面31としてある。この場合、接着剤塗布面31に塗布される接着剤としては、例えばホットメルト接着剤のような熱可塑性接着剤を使用してあり、加熱工程で振動板20に接着させることができるようにしてある。さらに、接着剤塗布面31への接着剤の塗布状態としては、例えば粒状の接着剤を均一ではない状態(即ちある程度隙間がある状態)で塗布してあり、接着剤が塗布された状態でも補強部材30が通気性を有するようにしてある。
補強部材30の通気性としては、例えば透気度を表すガーレー値を指標とすることができる。補強部材30を構成する材料のガーレー値は、ガーレデンソメーターB型を用いて、例えば0.1〜100秒/100ccが好ましい。これよりも数値が大きいと、実用上の透過性能が十分でないために、後述する製造工程で、振動板20と補強部材30との間に存在する空気を十分に排除できないためにその機能が発揮できないことがある。一方、数値がこれよりも小さいと、機械的強度に劣る可能性がある。
なお、図2では、リング形状の補強部材30を、ほぼV字型に形成させた状態として、音響振動板20のドーム状振動板21とエッジ状振動板22とを一体化する連結部の形状に合わせた形状としてあるが、実際には補強部材30は、平板のリング状に切り抜いた形状でよく、製造工程で図2に示す形状となって、音響振動板20に貼り付くようになる。
次に、音響振動板20に補強部材30を接着させる製造工程での処理を、図5及び図6を参照して説明する。本例においては、平板状の音響振動板成形用フィルム20′を、図1に示した形状の音響振動板20として成形させる工程時に、同時に補強部材30を接着させるようにしてある。
図5は、音響振動板20として成形させる工程を行う例を示した図である。ここでは、チャンバ100内に配置された金型110に、平板状の音響振動板成形用フィルム20′を押し当てて、図1に示した形状の音響振動板20として成形させる構成としてある。金型110には、ドーム状振動板成形部111、エッジ状振動板成形部112、振動板辺縁成形部113などの、振動板20の形状に対応した形状としてある。
そして、成形時には、この金型110を加熱させた上で、フィルム20′を矢印aで示すように高圧空気で金型110に押し当てる。さらに、金型110には、複数箇所に排気口121を形成させてあり、その排気口121から矢印vで示す様に吸引することで、フィルム20′が金型110の表面に密着し、図6に示すように、所定の形状の音響振動板20に成形される。
ここで本例においては、図5に示すように、予め金型110の、ドーム状振動板21とエッジ状振動板22との連結部が成形される部分に、リング形状の補強部材30を配置しておく。このときには、補強部材30の接着剤塗布面31を、金型110と接しない側の面(図5での上側)にしておく。また、塗布面31に塗布された接着剤は、この成形時の過熱温度で溶融する接着剤とする。
このようにリング形状の補強部材30を配置して、音響振動板20を成形させることで、図6に示すように、成形完了時には、音響振動板20に補強部材30が接着した状態となる。ここで本例の場合には、音響振動板20そのものは通気性が低い素材を使用してあるため、矢印aで示すように高圧空気の押し当てと、金型110の排気口121からの矢印vで示す吸引とで、音響振動板20を構成するフィルムが密着するが、そのときに配置した補強部材30については通気性を有する材料としてあるので、排気口121からの吸気を補強部材30が邪魔することがない。従って、音響振動板20と補強部材30との間に、空気が溜まることがなく、補強部材30が音響振動板20に密着した状態で、接着することになる。
このようにして補強部材30が密着した音響振動板20が得られることで、図3に示すように、この振動板20を使用してスピーカ装置として組み立てられることで、良好な特性のスピーカ装置が得られる。即ち、リング状の補強部材と振動板との接着強度が十分に保たれ、振動板の機械的強度が必要な強度となり、音響特性を良好に保つことができる。例えば、高域までほぼ平坦に再生可能なスピーカ装置を得ることができる。
なお、ここまで説明した実施の形態では、電磁誘導型のスピーカ装置に適用した例について記載したが、本発明は、一般的な動電型のスピーカ装置の音響振動板に適用に適用することも可能である。
本発明の一実施の形態のスピーカ装置に使用される振動板を破断して示す斜視図である。 本発明の一実施の形態のスピーカ装置に使用される補強用リングを破断して示す斜視図である。 本発明の一実施の形態を示すスピーカ装置の構成を示す断面図である。 図3の動作説明用の等価回路図である。 本発明の一実施の形態の振動板の成形状態(成形前の状態)を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の振動板の成形状態(成形後の状態)を示す断面図である。 従来の振動板の例を破断して示す斜視図である。 従来の補強用リングのある振動板の例を破断して示す斜視図である。
符号の説明
1…スピーカ装置、2…ポールピース、3…導電性リング、4…ボビン、5…円筒形フレーム、6…マグネット、7…上面プレート、8…ギャップ、9…信号入力線、20…音響振動板、20′…音響振動板成形用フィルム、21…ドーム状振動板、22…エッジ状振動板、23…連結平坦部、24…振動板辺縁、30…補強部材(補強用リング)、31…接着剤塗布面、100…チャンバ、110…金型、111…ドーム状振動板成形部、112…エッジ状振動板成形部、121…排気口

Claims (4)

  1. ドーム状振動板とエッジ状振動板とが連結されて構成され、ボイスコイルを用いて振動されるスピーカ用振動板と、
    前記振動板の連結平坦部あるいは該連結平坦部の近傍を補強する補強用リングとを具備したスピーカ装置において、
    前記補強用リングとして、通気性を有する材料にて形成し、その通気性を有する補強用リングを前記振動板の連結平坦部あるいは該連結平坦部の近傍に接着したことを特徴とする
    スピーカ装置。
  2. 請求項1記載のスピーカ装置において、
    前記振動板に接着させるために、前記補強用リングに接着剤を塗布した状態で、前記補強用リングが通気性を有することを特徴とする
    スピーカ装置。
  3. 請求項2記載のスピーカ装置において、
    前記補強用リングに塗布した接着剤として、熱可塑性接着剤を使用したことを特徴とする
    スピーカ装置。
  4. 請求項2記載のスピーカ装置において、
    前記補強用リングの通気性能として、透気抵抗度が100秒以下であることを特徴とする
    スピーカ装置。
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