JP2006111465A - 窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】窒化アルミニウム焼結体を製造する際に、一度、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を廃棄するのではなく、再度、製品として使用可能とするために、該不良品を焼成し、反りを解消する焼結不良品の再生方法を提供する。
【解決手段】 焼結助剤を使用して得られる窒化アルミニウム焼結体のうち、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を選別し、該窒化アルミニウム焼結不良品を不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で、1700℃以上の温度で5時間以上焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法である。
【選択図】なし
【解決手段】 焼結助剤を使用して得られる窒化アルミニウム焼結体のうち、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を選別し、該窒化アルミニウム焼結不良品を不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で、1700℃以上の温度で5時間以上焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、反りの生じた窒化アルミニウム焼結体の不良品を再生方法に関するものである。詳しくは、反りの生じた窒化アルミニウム焼結体を特定の条件下で再度、焼成することにより、反りを解消することができる窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法に関するものである。
窒化アルミニウム焼結体は高い熱伝導率を有しており、半導体装置の放熱基板等に使用されている。
一般的に窒化アルミニウム焼結体は下記の製造方法によって生産されている。即ち、窒化アルミニウム焼結体は、先ず窒化アルミニウム粉末に焼結助剤と、結合剤、分散剤、可塑剤、溶媒等を添加して混合した後、得られた混合物をプレス成形、ドクターブレード法等により成形体とし、得られた成形体を脱脂した後、次いで、前記成形体を脱脂した脱脂体を焼成用の容器に入れ、脱脂体同士、または脱脂体と容器とが溶着するのを防止するため、しき粉を介在させ、脱脂体を焼成することにより製造されている。
ところが上記方法により窒化アルミニウム焼結体を製造する場合、得られる焼結体に反りが生じる場合がある。このような反りの発生を押えるために、様々な検討が行われている。
例えば、窒化アルミニウムのグリーンシートを窒素雰囲気下、空気中の2段階で脱バインダを行った後、荷重をかけながら焼成することにより、反りを抑制する方法(特許文献1参照)、窒素雰囲気下、一定量の残量炭素分を有する脱脂体を、特定の温度、昇温速度で焼成することにより、反りの発生を抑制する方法(特許文献2参照)、非結晶質炭素を含有する窒化アルミニウム粉等のからなるしき粉を介して窒化アルミニウム成型体を多段に積層配置して焼成することにより、変形を抑制する方法(特許文献3参照)等が提案されている。
しかしながら、従来の特許文献1〜3に記載されている方法は、反りが少ない窒化アルミニウム焼結体を得るための方法であり、一度、反りが生じた窒化アルミニウム焼結体の不良品を再生する方法ではなく、未だ該不良品を再生する方法は提案されていないのが現状である。
従って、本発明の目的は、一度、反りが生じた窒化アルミニウム焼結体の不良品を選別し、該不良品の反りをなくして再生することができる窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法を提供することにある。
本発明者等は上記技術課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、反りが発生した窒化アルミニウム焼結不良品を窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器中で、再度、不活性ガス下にて焼成することにより、反りを解消できることを見出した。
即ち、本発明は、焼結助剤を使用して得られる窒化アルミニウム焼結体のうち、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を選別し、該窒化アルミニウム燒結不良品を不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で、1700℃以上の温度で5時間以上焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法である。
本発明によれば、反りが生じた窒化アルミニウム焼結体を製品として再生することが可能となるため、焼結体製品の歩留向上に貢献することができ、更に、不良品を低減することができるため、廃棄物の削減にもつながる。
本発明において、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品は、通常の窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生するものであり、製品としては使用できない程度反りが生じたものである。前記窒化アルミニウム焼結不良品とは、デジマチックインジケーターにより測定した基板の反りの値が、100μm以上の窒化アルミニウム焼結体である。
本発明において、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品は、前記の通り、通常の窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生するものであるから、該焼結不良品に使用する窒化アルミニウム粉末は、公知の純度、粒径のものを使用することができ、具体的には、酸素含有量が3質量%、平均粒径0.05〜5μmのものを使用することができる。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品は、焼結助剤を使用して窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生するものである。使用する焼結助剤は、特に制限されるものではなく、公知のものを使用することができ、具体的には、希土類金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物であって、平均粒径10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが更に好ましい。また、使用する量も特に制限されるものではないが、窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、0.1〜10重量部使用することが好ましく、1〜7重量部使用することが更に好ましい。前記範囲で焼結助剤を使用することにより、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品中に焼結助剤が含まれるため、後記の再生条件において、反りを解消できるためものと考えられる。
尚、後記の窒化アルミニウム焼結体の製造方法によれば、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品には、10〜40000ppmの焼結助剤が残存している。この残存している焼結助剤が、後記の窒化アルミニウム焼結不良品を焼成する場合において、有効に作用するため、反りが解消できるものと推定される。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品は、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生するものであり、即ち、前記窒化アルミニウム粉末と焼結助剤粉末に、公知の結合剤、分散剤、可塑剤、溶媒等を混合して、プレス成形、ドクターブレード法等により成形体を作成し、該成形体を300〜900℃、1〜10時間、脱脂して脱脂体を得、次いで、該脱脂体を1550〜1900℃、1〜50時間、焼成して窒化アルミニウム焼結体を製造する場合に発生するものである。この時、脱脂する際の雰囲気は、特に制限されるものではなく、空気中、窒素中、水素中等の任意の雰囲気下にて脱脂することができる。また、焼成する際の雰囲気も、特に制限されるものではなく、窒素、アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、カーボンガスが存在する還元雰囲気下等で焼成を行うことができる。
本発明において、窒化アルミニウム焼結不良品が発生する原因は明らかではないが、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に、成形体の厚みムラ、脱脂する際の炉内の温度ムラ、脱脂不足、焼成する際の炉内の温度ムラ、しき粉のムラ、脱脂・焼成時における押板(反り防止)の荷重不足等が原因で発生するものと考えられる。
尚、本発明は、前記方法により焼成した窒化アルミニウム焼結体のうち、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を選別して、該不良品を再生するものである。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品を再生するには、不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で、1700℃以上で5時間以上焼成しなければならない。
本発明において、前記不活性ガスは、特に制限されるものではなく、前記の通り、窒素、アルゴン等が挙げられ、中でも窒素であることが好ましい。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品を焼成する際には、不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で行う。窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器は、耐久性もあり、更に、ガスを透過しないため、カーボン炉で焼成を行った場合でも、密閉容器内を不活性ガスの雰囲気下に保つことができる。
本発明において、前記密閉容器は、図1に示す通り、容器本体1と蓋2からなる構成のものを使用することができる。この場合、容器本体1と蓋2とが接触する部分の両者の表面粗さRaが、0.8μm以下であることが、密閉性を高めることができるため好ましい。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品を焼成する温度は、1700℃以上であり、焼成する時間は、5時間以上である。焼成温度が1700℃以下、焼成時間が5時間未満である場合には、反りが十分に解消されない。尚、焼成時間は、好ましくは10時間以上である。焼成温度、焼成時間の上限は特に制限されるものではないが、工業的な生産を考慮すれば、焼成温度1900℃以下、焼成時間は50時間以下であることが好ましい。
本発明において、前記窒化アルミニウム焼結不良品の反りが解消される原因は明らかではないが、前記窒化アルミニウム焼結不良品を、不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で焼成することにより、還元雰囲気の影響を受けることなく、前記窒化アルミニウム焼結不良品内で焼結助剤成分が反応するため、焼結体が再緻密化され、それによって反りが改善されるものと推定される。
以下実施例にて本発明における窒化アルミニウム焼結不良品の焼成法を説明する。下記に示す焼結助剤を含む窒化アルミニウム焼結不良品の再焼成法は一例であり、下記の実施例に限定されるものではない。
1)反り検査
株式会社ミツトヨ製デジマチックインジケーターを使用して焼結体の反りを測定した。
株式会社ミツトヨ製デジマチックインジケーターを使用して焼結体の反りを測定した。
実施例1
平均粒子径1.5μmの窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、焼結助剤として酸化イットリウム粉末を5重量部、分散剤としてソルビタントリオレエートを0.65重量部、結合剤としてポリビニルブチラールを8重量部、可塑剤としてジブチルフタレートを4.72重量部、溶媒としてトルエンを62.4重量部、エタノールを36.4重量部、ブタノールを5.2重量部加えた混合物をボールミルで混合し、脱溶媒した後、ドクターブレード法によりシート成形を行った。得られたシートより69mm角、厚さ1.4mmの成形体を作成した。この成形体を乾燥空気中、550℃で4時間脱脂した。次いで窒化アルミニウム製の容器内に、上記脱脂体数枚を、しき粉を介在させ窒化ホウ素製敷板により上下挟んだものを収容し、窒素雰囲気中、1780℃で50時間焼成した。尚、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品中の焼結助剤量は25000ppmであった。
平均粒子径1.5μmの窒化アルミニウム粉末100重量部に対して、焼結助剤として酸化イットリウム粉末を5重量部、分散剤としてソルビタントリオレエートを0.65重量部、結合剤としてポリビニルブチラールを8重量部、可塑剤としてジブチルフタレートを4.72重量部、溶媒としてトルエンを62.4重量部、エタノールを36.4重量部、ブタノールを5.2重量部加えた混合物をボールミルで混合し、脱溶媒した後、ドクターブレード法によりシート成形を行った。得られたシートより69mm角、厚さ1.4mmの成形体を作成した。この成形体を乾燥空気中、550℃で4時間脱脂した。次いで窒化アルミニウム製の容器内に、上記脱脂体数枚を、しき粉を介在させ窒化ホウ素製敷板により上下挟んだものを収容し、窒素雰囲気中、1780℃で50時間焼成した。尚、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品中の焼結助剤量は25000ppmであった。
上記焼成後、反りが250μm発生した窒化アルミニウム焼結不良品のみを選別し、蓋と容器本体が接触する部分の両者の表面粗さRaが0.8μmである窒化アルミニウム製の密閉容器に入れ、窒素ガスで容器内を置換した後、1820℃、50時間焼成した。得られた焼結体は反りが7μmであった。
実施例2
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが260μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成温度を1725℃とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが11μmであった。
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが260μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成温度を1725℃とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが11μmであった。
実施例3
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが255μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成時間を10時間とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが12μmであった。
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが255μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成時間を10時間とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが12μmであった。
比較例1
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが240μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成温度を1500℃とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが200μmであった。
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが240μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成温度を1500℃とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが200μmであった。
比較例2
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが250μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成時間を2時間とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが240μmであった。
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが250μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、焼成時間を2時間とした以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが240μmであった。
比較例3
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが260μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、密閉容器内に該不良品100重量部に対して、非晶質炭素を150重量部いれて、還元雰囲気下で焼成した以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが300μmであった。
実施例1と同様の条件で、窒化アルミニウム焼結体を製造する際に発生した反りが260μmの窒化アルミニウム焼結不良品を、密閉容器内に該不良品100重量部に対して、非晶質炭素を150重量部いれて、還元雰囲気下で焼成した以外は実施例1と同様にして実験を行った。得られた焼結体は反りが300μmであった。
1 容器本体
2 蓋
2 蓋
Claims (1)
- 焼結助剤を使用して得られる窒化アルミニウム焼結体のうち、反りが生じた窒化アルミニウム焼結不良品を選別し、該窒化アルミニウム焼結不良品を不活性ガスで置換した窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素製の密閉容器内で、1700℃以上の温度で5時間以上焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004297720A JP2006111465A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004297720A JP2006111465A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2006111465A true JP2006111465A (ja) | 2006-04-27 |
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004297720A Pending JP2006111465A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 窒化アルミニウム焼結不良品の再生方法 |
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| JP (1) | JP2006111465A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010222201A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Tokuyama Corp | 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 |
-
2004
- 2004-10-12 JP JP2004297720A patent/JP2006111465A/ja active Pending
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