JP2006129948A - 送気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】腹腔内と管腔内とでそれぞれに適した圧力となるように気体を送気可能で、小型で安価な送気装置を実現する。
【解決手段】送気装置41は、所定の気体を供給する供給源と、この供給源から供給される所定の気体を患者の第1の体腔内へ供給する第1の管路と、供給源から供給される所定の気体を患者の第1の体腔内又は近傍の第2の体腔内へ供給する第2の管路と、供給源から第1及び第2の管路を介して患者に供給される気体のそれぞれの圧力を調整する電空比例弁93と、第1の管路の圧力を検出する第1圧力センサ95Aと、第2の管路の圧力を検出する第2圧力センサ95Bと、第1及び第2圧力センサ95A,95Bによる検出結果に基づき、第2の体腔内の圧力が、第1の体腔内の圧力よりも所定値高くなるように電空比例弁93を制御する制御部98と、を備えて構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、腹腔内及び管腔内に気体を供給する送気装置に関する。
近年、腹腔鏡下外科手術は、広く行われている。この腹腔鏡下外科手術は、患者への侵襲を小さくする目的で、開腹することなく治療処置を行う場合が多い。
前記腹腔鏡下外科手術においては、患者の腹部に、例えば観察用の硬性内視鏡を体腔内に導く第1のトラカールと、治療処置を行う処置具を処置部位に導く第2のトラカールとが穿刺されて行われるようになっている。
このような腹腔鏡下外科手術においては、前記硬性内視鏡の視野を確保する目的及び前記処置具を操作するための領域を確保する目的で、腹腔内に気腹用ガスとして例えば炭酸ガス(以下、CO2とも記載する)などを供給する気腹装置が用いられている。
また、胃や大腸などの管腔内の診断や処置を行う場合には、管腔内に挿入される細長で可撓性を有する挿入部を備えた軟性内視鏡と、この軟性内視鏡の処置具チャンネルを挿通して前記挿入部先端部のチャンネル開口から突出する処置具により治療処置を行う処置具とが用いられている。
このような内視鏡観察下で患者の胃や大腸などの管腔内の診断や処置などの医療処置を行う際にも、前記軟性内視鏡の視野を確保する目的及び前記処置具を操作するための領域を確保する目的で、管腔内に管腔用ガスとして空気などの気体が注入される場合もある。この場合、管腔に供給される空気は、送気ポンプによって管腔内に送気される場合が多いが、上述した炭酸ガスを用いることも可能である。
近年、新たな試みとして、腹腔鏡下外科手術において、腹腔内に前記硬性内視鏡を挿入すると共に、管腔内に前記軟性内視鏡を挿入して処置部位を特定して治療を行うことがある。この場合にも、管腔内に挿入した前記軟性内視鏡から例えば空気を送り込んで管腔を膨らませることがある。
このような場合に、生体に吸収され易い、例えば炭酸ガスを大腸に供給する装置であるエンドスコープ・CO2・レギュレータ(以下、ECRと称す)を使用することが考えられる。
図13は、前記ECRを備えた従来の腹腔鏡下外科手術システムの全体構成図である。
図13に示すように、前記従来の腹腔鏡下外科手術システム150では、使用する周辺医療用機器の種類が多く、複数の医療用機器が数台のカート160,170に分けて搭載されている。また、これらのカート160,170は、ほぼ一ヶ所に集められて操作性が向上されている。
例えば、前記第1のカート160には、モニタ161,集中表示パネル162,第1TVカメラ163a,第1光源164a,第2TVカメラ163b,第2光源164b,システムコントローラ165,ビデオミキサー166,VTR167,分配器168,通信用コネクタ169などが搭載されている。また、前記第2カート170には、モニタ171,高周波焼灼装置172,気腹器173,CO2ボンベ174,吸引ボトル175,分配器176,通信用コネクタ177などが搭載されている。
各種医療用機器は、前記第1のカート160及び前記第2のカート170内で図示しない通信ケーブルを介してそれぞれのカート160,170に配設されている分配器168,176と電気的に接続されている。また、前記第1のカート160と前記第2のカート170とは、通信ケーブルを内設したユニバーサルケーブル178を介して電気的に接続されている。更に、前記第1カート160及び前記第2カート170と前記周辺機器コントローラ180とは、通信ケーブルを内設したユニバーサルコード182を介して電気的に接続されている。
前記周辺機器コントローラ180には、第1のカート160及び第2のカート170に搭載されている医療用機器のうち頻繁に使う必要のある設定スイッチが集中制御操作部181に集約されている。
更に、前記第1カート160の第1光源164a又は、第2光源164bに、炭酸ガス(CO2)供給用チューブ192を介してECR190が接続されている。このECR190は、炭酸ガスボンベ(以下、CO2ボンベとも記載する)191に接続されている。
このように、内視鏡下で外科手術を行う従来の腹腔鏡下外科手術システムに前記ECR190を設けて構成した場合には、前記腹腔鏡下外科手術システム150は、前記気腹器173及びCO2ボンベ174と、前記ECR190及びCO2ボンベ191とを別々に配置することになる。
一方、腹腔内に炭酸ガスを送気する気腹器などの送気装置においては、従来より種々提案がなされている。
例えば、特開2000−139830号公報には、送気流量が設定値に達していない場合には、圧力調整部である電空比例弁(又は、電磁比例弁とも言う)の出力圧力が上昇するように制御信号を前記電空比例弁に供給して、生体内圧が設定値となるように送気流量を制御するようにした送気装置が開示されている。
また、特開平8−256972号公報には、気体供給源から気腹用の挿入具に至る気体供給管路の流通状態を切替える複数の管路切替部(電磁弁)をマニホールドバルブと一体的に組み付けて構成することにより、流量制御部の小型化を図るようにした気腹装置が開示されている。
また、特開2000−139823号公報には、空気を管腔に送気し、内部を一定の圧力に保つ送気装置が開示されている。
特開2000−139830号公報 特開平8−256972号公報 特開2000−139823号公報
しかしながら、図13に示す従来例の腹腔鏡下外科手術システムは、腹腔内に前記硬性内視鏡を挿入すると共に、管腔内に前記軟性内視鏡を挿入して処置部位を特定して治療を行うようになっている。この場合、前記ECRは、通常の内視鏡検査に適した設計、即ち、大腸などの管腔内のみに適した送気圧で炭酸ガスを前記軟性内視鏡を介して送気するように設計されているため、腹腔鏡下では気腹圧の影響で十分に炭酸ガスを供給することが困難になってしまう。
また、前記従来例では、気腹器と前記ECRとを別々に用意しなくてはならず、準備が煩雑になってしまったり、スペース的に非効率であるといった問題点があった。
そこで、例えば、炭酸ガスを使用する、前記気腹器と前記ECRとを単純に一体化して構成した場合、装置が大型化し、コストも上昇する。また、気腹用送気と管腔用送気とでは、各送気圧がそれぞれ異なるために、それぞれに適した送気圧で炭酸ガスを送気しなければならない。
しかしながら、前記特開2000−139830号公報、前記特開平8−256972号公報、前記特開2000−139823号公報に記載の従来例では、気腹器のみの構成しか述べられてはおらず、上述したように前記気腹器と前記ECRとを一体化して構成した送気装置に関する技術については開示がなされていない。
また、管腔臓器は、腹腔の内部にあるため、管腔内部の圧力は腹腔圧の影響を受ける。また、管腔内部へ送気を行って管腔が膨脹すると、腹腔内の容積が圧迫されるため、腹腔圧にも影響を受ける。このように、管腔内部の圧力と腹腔内の圧力は互いに影響を及ぼしあうために、この両者に送気を行って膨らませる場合、安定して膨らみを保つことが困難であった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、腹腔内と管腔内とでそれぞれに適した圧力となるように気体を送気可能で、小型で安価な送気装置を提供することを目的とする。
本発明による送気装置は、所定の気体を供給する供給源と、前記供給源から供給される所定の気体を患者の第1の体腔内へ供給する第1の管路と、前記供給源から供給される所定の気体を前記患者の前記第1の体腔内又は近傍の第2の体腔内へ供給する第2の管路と、前記供給源から前記第1及び第2の管路を介して前記患者に供給される気体のそれぞれの圧力を調整する圧力調整手段と、前記第1の管路の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、前記第2の管路の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、前記第1及び第2の圧力検出手段による検出結果に基づき、前記第2の体腔内の圧力が、前記第1の体腔内の圧力よりも所定値高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の送気装置は、腹腔内と管腔内とでそれぞれに適した圧力となるように気体を送気可能で、小型で安価に構成できるといった利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図10は本発明の実施例1に係り、図1は実施例1の送気装置を備えた腹腔鏡下外科手術システムの全体構成図、図2は図1の集中操作パネルの画像構成例、図3は図1の集中表示パネルの画像構成例、図4は図1の送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図、図5は図1の送気装置の構成を説明するブロック図、図6は図5の制御部の制御動作例を示すフローチャート、図7は図6のフローチャートによる制御を示す時間に対する腹腔内の圧力(以下、腹腔圧と略記する)を表すグラフ、図8は図7のグラフの腹腔圧変化を行うための時間に対する電空比例弁の出力圧力の変化を表すグラフ、図9は図6のフローチャートによる制御を示す時間に対する管腔内の圧力(以下、管腔圧と略記する)を表すグラフ、図10は図9のグラフの管腔圧変化を行うための時間に対する電空比例弁の出力圧力の変化を表すグラフである。
図1に示すように本実施例の腹腔鏡下外科手術システム(以下、外科手術システムと略記する)1は、第1内視鏡システム2と、第2内視鏡システム3と、送気システム4を備えるとともに、システムコントローラ5と、表示装置であるモニタ6と、集中表示パネル7と、集中操作パネル8と、カート9とを備えて主に構成されている。
尚、符号10は、患者である。符号11は、手術台であり、患者10が横たわる。符号12は、電気メス装置である。電気メス装置12には、手術器具である電気メス13が接続される。符号14、15、16は、患者の腹部に穿刺されるトラカールである。第1トラカール14は、後述する内視鏡を腹腔内に導くトラカールである。第2トラカール15は、組織の切除や処置を行う電気メス13等の処置具を腹腔内に導くトラカールである。第3トラカール16は、送気システム4を構成する送気装置(後述)から供給される気腹用気体である、例えば生体に吸収され易い二酸化炭素ガス(以下、炭酸ガスと記載する)を腹腔内に導くトラカールである。尚、炭酸ガスを第1トラカール14又は第2トラカール15から腹腔内に導くようにしてもよい。
第1内視鏡システム2は、第1の内視鏡である例えば挿入部が硬性な硬性内視鏡21と、第1光源装置22と、第1のカメラコントロールユニット(以下、第1CCUと略記する)23と、内視鏡用カメラ24とで主に構成されている。
硬性内視鏡21の挿入部(不図示)は、第1トラカール14に挿通配置される。挿入部内には、被写体像を伝送するリレーレンズ(不図示)等で構成される観察光学系やライトガイド(不図示)等で構成される照明光学系を備えている。挿入部の基端部には、観察光学系によって伝送された光学像を観察する接眼部25が設けられている。接眼部25には、内視鏡用カメラ24が着脱自在に配設される。内視鏡用カメラ24の内部には、撮像素子(不図示)が備えられている。
第1光源装置22は、硬性内視鏡21に照明光を供給する。第1CCU23は、内視鏡用カメラ24の撮像素子に結像して光電変換された電気信号を映像信号に変換し、例えばモニタ6や集中表示パネル7にその映像信号を出力する。このことによって、モニタ6又は集中表示パネル7の画面上に硬性内視鏡21でとらえた被写体の内視鏡画像が表示される。
尚、硬性内視鏡21と第1光源装置22とは、硬性内視鏡21の基端部側部から廷出するライトガイドケーブル26によって接続される。第1CCU23と内視鏡用カメラ24とは、撮像ケーブル27によって接続される。
第2内視鏡システム3は、第2の内視鏡である大腸等の管腔内に挿入される軟性な挿入部34を有する軟性内視鏡31と、第2光源装置32と、第2カメラコントロールユニット(以下、第2CCUと略記する)33とで主に構成されている。
軟性内視鏡31は、挿入部34と、操作部35と、ユニバーサルコード36とを備えて構成されている。操作部35には、送気・送水スイッチ35aや吸引スイッチ35b、図示しない湾曲部を湾曲動作させる湾曲操作ノブ37、図示しない処置具チャンネルに連通する処置具挿通口38が設けられている。ユニバーサルコード36の基端部には、光源コネクタ36aが設けられている。
第2光源装置32は、軟性内視鏡31に照明光を供給する。この第2光源装置32には、光源コネクタ36aが着脱自在に接続される。光源コネクタ36aを第2光源装置32に接続することによって、照明光が図示しないライトガイドファイバを伝送されて挿入部34の図示しない先端部に設けられている照明窓から出射される。
第2CCU33は、軟性内視鏡31の挿入部34の図示しない先端部に設けられている撮像素子に結像して光電変換された電気信号を映像信号に変換し、例えばモニタ6や集中表示パネル7にその映像信号を出力する。このことによって、モニタ6又は集中表示パネル7の画面上に軟性内視鏡31でとらえた被写体の内視鏡画像が表示される。尚、符号39は、光源コネクタ36aに設けられている電気コネクタ36bと第2CCU33とを電気的に接続する電気ケーブルである。
送気システム4は、送気装置41と、炭酸ガス供給部である炭酸ガスボンベ42と、挿通口用アダプタ(以下、アダプタと略記する)43と、管腔供給ガス制御スイッチであるフットスイッチ44と、チューブ45a、45bとで主に構成されている。炭酸ガスボンベ42には、炭酸ガスが液化した状態で貯留されている。
送気装置41には、第1の供給口金である腹腔用供給口金41Aと、第2の供給口金である管腔用供給口金41Bとが設けられている。腹腔用供給口金41Aには、腹腔用チューブ45aの一端部が連結され、この腹腔用チューブ45aの他端部は、第3トラカール16に連結される。管腔用供給口金41Bには、管腔用チューブ45bの一端部が連結され、この管腔用チューブ45bの他端部は、アダプタ43の例えば側部に設けられているチューブ連結部43aに連結される。
フットスイッチ44は、例えばスイッチ部44aが足によって押圧されている状態のとき炭酸ガス供給状態になって、管腔用供給口金41Bを介して炭酸ガスを供給する。そして、スイッチ部44aから足を離すことによって、炭酸ガス供給停止状態になって炭酸ガスの供給が停止される。
送気装置41と炭酸ガスボンベ42とは、高圧ガス用チューブ46によって連結されている。送気装置41とフットスイッチ44とは、フットスイッチケーブル44bによって電気的に接続されている。前記チューブ45a、45bは、シリコンやテフロン(登録商標)で形成されている。
システムコントローラ5は、外科手術システム1全体を一括して制御を行う。システムコントローラ5には、図示しない通信回線を介して、集中表示パネル7及び集中操作パネル8や、内視鏡周辺装置である電気メス装置12、光源装置22、32、CCU23、33及び送気装置41等が双方向通信を行えるように接続されている。
モニタ6の画面上には、第1CCU23又は第2CCU33から出力される映像信号を受けて、硬性内視鏡21又は軟性内視鏡31でとらえた被写体の内視鏡画像が表示されるようになっている。
集中表示パネル7には、液晶ディスプレイ等の表示画面が設けられている。集中表示パネル7は、システムコントローラ5に接続されていることにより、表示画面上に前記被写体の内視鏡画像とともに内視鏡周辺装置の動作状態の集中表示が可能になっている。
集中操作パネル8は、液晶ディスプレイ等の表示部と、この表示部の表示面上に一体的に設けられたタッチセンサ部とで構成されている。集中操作パネル8の表示部には、各内視鏡周辺装置の操作スイッチ等を設定画面として表示させる表示機能とともに、タッチセンサ部の所定領域を触れることによって操作スイッチを操作する操作機能とを有している。
集中操作パネル8は、システムコントローラ5に接続されていることにより、表示部に表示されているタッチセンサ部を適宜操作することによって、各内視鏡周辺装置にそれぞれ設けられている操作スイッチを直接操作したのと同様に、この集中操作パネル8上で遠隔的に各種操作或いは設定等を行える。
カート9には、周辺装置である電気メス装置12、光源装置22、32、CCU23、33及び送気装置41と、システムコントローラ5と、集中表示パネル7と、集中操作パネル8と炭酸ガスボンベ42等が搭載される。
図2には、図1の前記集中操作パネル8の構成例が示されている。
図2に示すように、前記集中操作パネル8には、送気装置41による腹腔用又は管腔用の気腹流量を調節するための設定操作ボタン8aと、前記電気メス装置(高周波燃焼装置)12の出力値を調節するための操作ボタン8bと、前記第1CCU23,第2CCU33の色調を調節するための操作ボタン8cと、モニタ6に表示する映像情報の表示切換えを指示するための操作ボタン8dと、前記VTRによる録画又は録画停止を指示するための操作ボタン8eと、前記第1光源装置22及び前記第2光源装置32の光量を調節するための操作ボタン8fとが設けられている。
図3には、図1の前記集中表示パネル7の表示画面の一例が示されている。
図3に示すように、例えば、前記集中表示パネル7の表示画面上には、前記システムコントローラ5が通信制御している機器である送気装置41、電気メス装置12、送水・吸引ポンプ(図示せず)、VTR(図示せず)の機能に関する設定・動作状態がそれぞれの表示エリア7A(7a,7b),7c,7d,7eに表示されるようになっている。尚、前記表示エリア7Aは、前記送気装置41に関する設定、動作状態を表示するようになっており、管腔圧表示7a及び腹腔圧表示7bや炭酸ガス残量表示、流量表示等を表示している。
次に、前記送気装置41のフロントパネルの構成例について図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、前記送気装置41のフロントパネルには、操作情報を入力するための設定操作手段である設定操作部63及び表示部64が設けられている。これら設定操作部63及び表示部64は、炭酸ガスボンベ42に関する設定、操作及び表示のための供給源設定表示部41Cと、腹腔に関する設定、操作及び表示のための腹腔用設定表示部41Dと、管腔に関する設定、操作及び表示のための管腔用設定表示部41Eとに分割されている。また、前記腹腔用設定表示部41Dの下側には、気腹用送気ポートとしての腹腔用供給口金41Aが設けられている。更に、前記管腔用設定表示部41Eの下側には、管腔用送気ポートとしての管腔用供給口金41Bが設けられている。このような配置構成により、術者にとって前記送気装置41の操作がし易く、また各表示が見易いものとなっている。
前記供給源設定表示部41Cには、前記設定操作部63である電源スイッチ71、送気開始ボタン72、送気停止ボタン73、前記表示部64であるガス残量表示部76が設けられている。
前記腹腔用設定表示部41Dには、前記表示部64である腹腔圧表示部77a,腹腔圧設定表示部77b、腹腔流量表示部78a,腹腔流量設定表示部78b、送気ガス総量表示部79及び圧力警告灯84、前記設定操作部63である腹腔圧設定ボタン74a,74b、腹腔送気ガス流量設定ボタン75a,75b、腹腔指示ボタン82が設けられている。
前記管腔用設定表示部41Eには、前記表示部64である管腔圧表示部80a,管腔圧設定表示部80b、前記設定操作部63である管腔指示ボタン83、管腔圧設定ボタン81a,81bが設けられている。
前記電源スイッチ71は、送気装置41の電源をオン状態又はオフ状態に切り替えるスイッチである。この電源スイッチ71をオン状態にすることによってフットスイッチ44が操作可能な状態になる。前記送気開始ボタン72は、腹腔への炭酸ガスの供給開始を指示するボタンである。前記送気停止ボタン73は、腹腔への炭酸ガスの供給停止を指示するスイッチである。
腹腔圧設定ボタン74a、腹腔送気ガス流量設定ボタン75a、管腔圧設定ボタン81aは、ボタン操作することによって設定値を徐々に高くなる方向に変化させられる。一方、腹腔圧設定ボタン74b及び腹腔送気ガス流量設定ボタン75b、管腔圧設定ボタン81bは、ボタン操作することによって設定値を徐々に低くなる方向に変化させられる。
ガス残量表示部76には、炭酸ガスボンベ42内の炭酸ガスの残量が表示される。
腹腔圧表示部77aには、後述の第1圧力センサ95Aで測定された測定結果が表示される。一方、腹腔圧設定表示部77bには、例えば腹腔圧設定ボタン74a、74bをボタン操作して設定された圧力設定値が表示される。
腹腔流量表示部78aには、後述の第1流量センサ96Aによって測定された測定結果が表示される。一方、腹腔流量設定表示部78bには、腹腔送気ガス流量設定ボタン75a、75bをボタン操作して設定された流量設定値が表示される。
送気ガス総量表示部79には、後述の第1流量センサ96A及び第2流量センサ96Bの計測値に基づいて制御部98のCPUで演算によって求められる送気ガス総量が表示される。
管腔圧表示部80aには、後述の第2圧力センサ95Bによって測定された測定結果が表示される。一方、管腔圧設定表示部80bには、管腔圧設定ボタン81a、81bをボタン操作して設定された圧力設定値が表示される。
前記腹腔指示ボタン82は、前記送気装置41による炭酸ガスの送気を腹腔内に対して行う腹腔送気モードを選択するための指示ボタンであり、ボタン操作することにより、前記腹腔送気モードが選択されるようになっている。
前記管腔指示ボタン83は、前記送気装置41による炭酸ガスの送気を管腔内に対して行う管腔送気モードを選択するための指示ボタンであり、ボタン操作することにより、前記管腔送気モードが選択されるようになっている。
前記圧力警告灯84は、例えば消灯状態から点滅表示状態又は赤色発光状態に変化して、腹腔圧が設定値より高くなったことを術者等に告知するようになっている。尚、管腔用の前記設定表示部41Eに、前記圧力警告灯84と同様の管腔圧力警告灯を設けても良い。
尚、腹腔圧又は管腔圧の設定、腹腔及び管腔の送気ガス流量の設定等は、前記集中操作パネル8によっても行える。また、前記集中表示パネル7に、腹腔圧表示部77a、腹腔圧設定表示部77b、腹腔流量表示部78a,腹腔流量設定表示部78b、管腔圧表示部80a,管腔圧設定表示部80b、送気ガス総量表示部79に表示される値の中から術者が予め指定した1つ又は複数の値を表示させるようにしてもよい。
次に、前記送気装置41の内部構成について図5を参照しながら説明する。
図5に示すように送気装置41内には、供給圧センサ91、減圧器92、圧力調整手段である電空比例弁93、第1電磁弁94A及び第2電磁弁94B、第1及び第2の圧力検知手段である第1圧力センサ95A及び第2圧力センサ95B、第1流量センサ96A及び第2流量センサ96B、排出部である第1リリーフ弁97A及び第2リリーフ弁97B、制御手段である制御部98が主に設けられている。
また、送気装置41には、前記腹腔用供給口金41A,管腔用供給口金41Bに加えて、高圧口金99、スイッチ用コネクタ100、前記設定操作部63、前記表示部64とが設けられている。
前記電空比例弁93の下流側は2つに分岐しており、一方は第1電磁弁94A、第1圧力センサ95A、第1流量センサ96A、第1リリーフ弁97A、腹腔用供給口金41A、腹腔用チューブ45aで構成される第1の管路としての腹腔用流路であり、他方は、第2電磁弁94B、第2圧力センサ95B、第2流量センサ96B、第1リリーフ弁97A、管腔用供給口金41B、管腔用チューブ45bで構成される第2の管路としての管腔用流路である。
前記高圧口金99には、前記高圧ガス用チューブ46が接続される。前記スイッチ用コネクタ100には、前記フットスイッチケーブル44bが接続される。このスイッチ用コネクタ100は、制御部98に接続されている。従って、フットスイッチ44から出力される管腔内に炭酸ガスを供給するか否かを指示する制御信号が制御部98に入力されるようになっている。
前記供給圧センサ91は、前記炭酸ガスボンベ42から供給された炭酸ガスの圧力を計測して制御部98に出力する。前記減圧器92は、前記高圧口金99を介して供給された炭酸ガスを所定の圧力に減圧する。
前記電空比例弁93は、図示しないマグネットコイルと磁針とから形成された電磁石によって、圧力制御用薄膜に作用する減圧ばねの力を変化させて圧力を電気的に調節するように構成されており、入力電圧(電流)に比例して開度が可変するようになっている。この電空比例弁93は、制御部98から出力される制御信号に基づいて、前記減圧器92で減圧された炭酸ガスの圧力を0〜500mmHgの範囲内で減圧可能である。
前記第1電磁弁94A及び前記第2電磁弁94Bは、制御部98から出力される制御信号に基づいて開閉動作される。第1圧力センサ95Aは、腹腔圧を測定して、その測定結果を制御部98に出力する。第2圧力センサ95Bは、管腔圧を測定して、その測定結果を制御部98に出力する。第1流量センサ96Aは、腹腔用供給口金41Aに供給されていく炭酸ガスの流量を測定して、その測定結果を制御部98に出力する。第2流量センサ96Bは、管腔用供給口金41Bに供給されていく炭酸ガスの流量を測定して、その測定結果を制御部98に出力する。
前記第1リリーフ弁97Aは、制御部98からの制御信号に基づいて開閉動作される。第1リリーフ弁97Aが開状態のとき、第1リリーフ弁97Aに送られたガスは、大気中に放出される。前記第2リリーフ弁97Bは、制御部98からの制御信号に基づいて開閉動作される。第2リリーフ弁97Bが開状態のとき、第2リリーフ弁97Bに送られたガスは、大気中に放出される。
これにより、腹腔内又は管腔内の炭酸ガスが大気中に放出されて、腹腔圧又は管腔圧が減圧されるようになっている。
従って、炭酸ガスボンベ42内に貯留されている液状の炭酸ガスは、送気装置41内に送られ減圧器92で減圧された後、制御部98から出力される制御信号に基づいて、腹腔用流路を介して腹腔内又は管腔用流路を介して管腔内に供給されるようになっている。
また、送気装置41には、メモリ101が設けられている。このメモリ101には、前回設定された設定値が記憶されるようになっている。
前記メモリ101は電源投入時に前回設定された設定値が前記制御部98から読み出され、この読み出された設定値は腹腔圧設定表示部77b、管腔圧設定表示部80b、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部に初期値として表示されるようになっている。
前記制御部98は、前記第1及び第2圧力センサ95A,95B、前記第1及び第2流量センサ96A,96Bの検知結果に基づき、前記電空比例弁93、前記第1及び第2電磁弁94A,94b、前記第1及び第2リリーフ弁97A,97Bを制御して腹腔内と管腔内とでそれぞれに適した圧力となるように適宜調節し、両者を一定の圧力に保つようにしている。
また、前記制御部98は、前記設定操作部63に入力される操作情報に基づき、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるように前記腹腔圧及び前記管腔圧のうち、どちらか一方の圧力設定値を演算設定するようにしている。
前記制御部98は、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるように前記腹腔圧及び前記管腔圧のうち、どちらか一方の圧力設定値を演算する演算部98aを有している。
本実施例では、前記腹腔圧及び前記管腔圧が各々設定可能な構成となっているが、管腔圧設定値が腹腔圧設定値以上にしか設定できないようになっている。
更に、具体的に説明すると、腹腔圧設定表示部77b,管腔圧設定表示部80bに表示される各圧力設定値は、腹腔圧設定ボタン74a、74b,管腔圧設定ボタン81a、81bを操作することで、1mmHg単位で各々設定可能である。
ここで、前記制御部98は、前記演算部98aの演算結果に基づき、管腔圧設定値を腹腔圧設定値より高く、即ち、腹腔圧設定値+1mmHg以上に設定可能としてこの腹腔圧設定値より低く設定されないようにしている。
更に具体的に説明すると、本実施例では、例えば、腹腔圧を3〜25mmHgの範囲で設定可能であり、これに対して管腔圧を最大30mmHgまで設定可能であるが、最小設定値が腹腔圧力+1mmHgとなる。
即ち、管腔圧設定値は、入力される腹腔圧設定値を下限値としてこの下限値より低くならないように制限される。
これにより、送気装置41は、管腔圧設定値が前記腹腔圧設定値を下限値としてこの下限値以上に設定されることで、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるようになる。
前記管腔圧設定値を設定するには、先ず前記腹腔指示ボタン82を押下操作して腹腔圧設定値を設定した後に、前記管腔指示ボタン83を操作して設定する。この場合、腹腔圧設定値を基準としている。
一方、逆に先ず管腔指示ボタン83を押下操作して管腔圧設定値を設定した後に、腹腔指示ボタン82を操作することにより、管腔圧設定値を基準として腹腔圧設定値を設定してもよい。
この場合、前記制御部98は、前記演算部98aの演算結果に基づき、腹腔圧設定値を管腔圧設定値より低く、即ち、管腔圧設定値−1mmHg以下に設定可能としてこの管腔圧設定値より高く設定されないように制御している。
即ち、腹腔圧設定値は、入力される管腔圧設定値を上限値としてこの上限値より高くならないように制限される。
これにより、送気装置41は、腹腔圧設定値が前記管腔圧設定値を上限値としてこの上限値以下に設定されることで、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるようになる。
このように構成される実施例1の送気装置41の作用について説明する。
本実施例の送気装置41は、図1で説明したように外科手術システム1に用いられる。
先ず、電源スイッチ71をオン状態にすると、前記送気装置41は、腹腔圧表示部77aに腹腔圧が表示される状態になるとともに、管腔圧表示部80aに管腔圧が表示される状態となる。
このとき、腹腔圧設定表示部77b、管腔圧設定表示部80b、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、前記メモリ101に記憶されている前回設定された設定値が前記制御部98から読み出されて表示される。
尚、腹腔圧設定表示部77b、管腔圧設定表示部80b、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、例えば集中操作パネル8で予め設定された設定値が表示されてもよい。
これら各設定値が予め設定されていない場合において、術者は、腹腔圧設定ボタン74a、74bや腹腔送気ガス流量設定ボタン75a、75b、管腔圧設定ボタン81a、81bを操作して腹腔圧及び流量設定値又は管腔圧の設定を行う。
術者は、先ず腹腔指示ボタン82を押下操作して腹腔圧設定値を設定した後に、管腔指示ボタン83を操作して管腔圧設定値を設定する。
ここで、腹腔圧は、例えば、3〜25mmHgの範囲で、腹腔圧設定ボタン74a、74bを操作することにより1mmHg単位で設定可能である。
一方、管腔圧設定値は、上述したように最大30mmHgまで管腔圧設定ボタン81a、81bを操作することにより1mmHg単位で設定可能であるが、最小設定値は腹腔圧力+1mmHgとなる。より具体的には、腹腔圧を8mmHgに設定した場合、管腔圧は9〜30mmHgに設定可能である。
尚、上記は腹腔圧を基準とした場合であるが、管腔圧を基準とした場合、術者は、先ず管腔指示ボタン83を押下操作して管腔圧設定値を設定した後に、腹腔指示ボタン82を操作して管腔圧設定値を設定する。
その後、術者は、腹腔鏡下外科手術において、腹腔内に前記硬性内視鏡21を挿入すると共に、大腸などの管腔内に前記軟性内視鏡31を挿入して処置部位を特定して治療を行う。
前記送気装置41は、前記腹腔指示ボタン82及び前記送気開始ボタン72を操作することにより、腹腔用に適した圧力の炭酸ガスの供給を開始する。送気装置41は、腹腔圧が設定値になるように、腹腔圧の制御を継続する。
前記送気装置41は、前記管腔指示ボタン83を操作することにより、管腔用に適した圧力の炭酸ガスの供給を開始する。送気装置41は、管腔圧が設定値になるように、管腔圧の制御を継続する。
送気装置41では、炭酸ガスボンベ42のコックが開けられることで、高圧炭酸ガスが供給されて内部管路を介して減圧器92に導かれ、高圧炭酸ガスが所定の圧力に減圧されている。
図6のフローを参照して腹腔圧及び管腔圧の制御について具体的に説明する。
先ず、制御部98は、腹腔指示ボタン82がボタン操作された腹腔送気モードオンの状態か否かを判断する(ステップS1)。腹腔送気モードがオンの場合、制御部98は、腹腔送気モードに入る。
上述したように減圧器92により所定の圧力に減圧された炭酸ガスは、前記電空比例弁93により、腹腔内に適した圧力、送気流量に調節され、腹腔内及び管腔内の2系統に形成された内部管路に導かれる。
ここで、管腔内への管路へは、前記第2電磁弁94Bが閉じているので、炭酸ガスが供給されない。従って、炭酸ガスは、腹腔内への管路へ導かれ、前記第1電磁弁94A、前記第1流量センサ96A、前記第1リリーフ弁97A、前記腹腔用供給口金41A、前記腹腔用チューブ45a、前記第3トラカール16の内部空間(図示せず)を通って腹腔内に導かれる。
次に、制御部98は、第1電磁弁94Aを閉じた状態での前記第1圧力センサ95Aの計測結果をもとに腹腔圧の測定を行う(ステップS2)。
前記制御部98は、腹腔圧の測定値が予め設定した設定圧に達したか否かを判断する(ステップS3)。
腹腔圧が設定圧に達していない場合、前記制御部98は、前記第1電磁弁94Aを開けるとともに、前記電空比例弁93を開け(ステップS4,5)、炭酸ガスを腹腔内に供給する。このとき、前記制御部98は、前記第1圧力センサ95A及び第1流量センサ96Aの計測結果に基づき、前記電空比例弁93を調節して腹腔内への炭酸ガスの圧力を送気圧力の適した範囲の0〜80mmHgに、流量を送気流量の適した範囲の0.1〜35L/minに制御する。
そして、制御部98は、再び第1電磁弁94Aを閉じ(ステップS6)、腹腔圧が設定圧に達するまでS1〜S6を繰り返す。
これによって、腹腔の気腹状態が所定状態に保たれて、第1トラカール14に配置された硬性内視鏡21によって、処置部位の観察を行いながら、第2トラカール15を介して腹腔内に挿入した電気メス13で処置等を行える。
尚、制御部98に入力される第1圧力センサ95Aからの測定結果が腹腔圧設定表示部77bに表示されている設定値より所定の値、高くなった場合には、制御部98は制御信号を第1リリーフ弁97Aに対して出力する。このことによって、第1リリーフ弁97Aが開状態にされて、腹腔内の炭酸ガスを大気中に放出されて、腹腔圧が減圧される。このとき、前記制御信号の出力とともに、圧力警告灯84を例えば点滅表示状態にさせて、術者に腹腔圧が設定値より高くなったことを告知している。
腹腔送気モードがオフの場合、及び腹腔圧が設定圧に達した場合、制御部98は、管腔指示ボタン83がボタン操作された管腔送気モードオンの状態か否かを判断する(ステップS7)。管腔送気モードがオンの場合、制御部98は、管腔送気モードに入る。
ここで、腹腔内への管路へは、前記第1電磁弁94Aが閉じているので、腹腔には炭酸ガスが供給されない。従って、炭酸ガスは、管腔内への管路へ導かれ、前記第2電磁弁94B、前記第2流量センサ96B、前記第2リリーフ弁97B、前記管腔用供給口金41B、前記管腔用チューブ45b、前記アダプタ43(の内部空間:図示せず)、前記軟性内視鏡31の処置具チャンネル(図示せず)を通って管腔内に導かれる。
次に、制御部98は、第2電磁弁94Bを閉じた状態での前記第2圧力センサ95Bの計測結果をもとに前記管腔圧の測定を行う(ステップS8)。
前記制御部98は、管腔圧が予め設定した設定圧に達したか否かを判断する(ステップS9)。尚、ここで、管腔圧設定値は、上述したようにその最小設定値が腹腔圧設定値より+1mmHgに設定されている。
管腔圧が設定圧に達していない場合、前記制御部98は、前記第2電磁弁94Bを開けるとともに、前記電空比例弁93を開け(ステップS10,11)、炭酸ガスを管腔内に供給する。このとき、前記制御部98は、前記第2圧力センサ95B及び第2流量センサ96Bの計測結果に基づき、前記電空比例弁93を調節して管腔内への炭酸ガスの圧力を送気圧力の適した範囲の0〜500mmHgに、流量を送気流量の適した範囲の1〜3L/minに制御する。
そして、制御部98は、再び第2電磁弁94Bを閉じ(ステップS12)、管腔圧が予め設定した管腔設定圧に達するまでS7〜S12を繰り返す。
これによって、管腔内が所望の膨らみ状態を維持できる。そして、術者は、軟性内視鏡31による観察、硬性内視鏡21による観察を行って処置部位を特定し、前記電気メス13又はアダプタ43、処置具チャンネルを介して管腔内に処置具を挿通して処置を行う。
また、その間、腹腔モードがオンの場合には、ステップS2及びS3における、腹腔圧の測定と、設定値との比較を行い、腹腔圧が設定圧より下がった場合には、S4〜S6に示す送気を行う。
尚、制御部98に入力される第2圧力センサ95Bからの測定結果が管腔圧設定表示部80bに表示されている設定値より所定の値、高くなった場合には、制御部98は制御信号を第2リリーフ弁97Bに対して出力する。このことによって、第2リリーフ弁97Bが開状態にされて、管腔内の炭酸ガスを大気中に放出されて、管腔圧が減圧される。このとき、前記制御信号の出力とともに、図示しない圧力警告灯を例えば点滅表示状態にさせて、術者に腹腔圧が設定値より高くなったことを告知してもよい。
尚、腹腔内での電気メス13等の処置において、管腔である腸などの膨らみが邪魔となる場合もある。この場合、術者は、上述のように管腔圧設定ボタン81bを操作して第2リリーフ弁97Bの開により管腔圧を下げる。これにより、腹腔内での電気メス13等の処置がし易くなる。
上述のように制御部98は、前記腹腔圧制御と前記管腔圧制御とを行うことで、腹腔用送気と管腔用送気とでそれぞれに適した圧力となるように炭酸ガスを送気している。つまり、制御部98は、腹腔圧が設定圧より下がったら前記ステップS1〜S6を行い、管腔圧が設定圧より下がったら前記ステップS7〜S12を行うようになっている。
ここで、例えば、腹腔圧は、図7に示すように制御されている。この例では、腹腔圧設定値が12mmHgに設定されており、前記電空比例弁93の出力圧力が図8に示すように調節されている。
また、例えば、管腔圧は、図9に示すように制御されている。この例では、管腔圧設定値が30mmHgに設定されており、前記電空比例弁93の出力圧力が図10に示すように調節されている。
この結果、本実施例は、前記設定操作部63に入力される操作情報に基づき、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるように設定(管腔圧設定値の最小設定値が腹腔圧設定値+1mmHg)でき、且つ制御されることにより、管腔圧が腹腔圧に負けることなく、送気開始から速やかに管腔である腸の視野が得られる。
従って、本実施例によれば、1つの送気装置に、従来の気腹器の機能とECRの機能とを持たせて、腹腔用送気と管腔用送気とでそれぞれに適した圧力となるように気体を送気可能で、小型で安価に構成できる。
尚、本発明は、上記図5で説明した管路に限定されず、例えば、送気ポートが3つ以上の場合においても適用できる。
また、本発明は、上記図6のフローチャートで説明した制御に限定されず、腹腔圧、管腔圧を圧力設定値まで到達させる制御であればどんなフローチャートであってもよい。
図11は本発明の実施例2に係る送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図である。
上記実施例1は前記管腔圧が前記腹腔圧よりも高くなるようにその最小設定値が前記腹腔圧よりも+1mmHgとして前記腹腔圧及び前記管腔圧の各圧力設定値を各々設定できるように構成しているが、実施例2は前記管腔圧設定値が前記腹腔圧設定値よりも高くなる管腔拡張圧力(以下、管腔拡張圧と略記する)を設定できるように構成する。それ以外の構成は上記第1実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
即ち、図11に示すように送気装置41は、管腔圧設定表示部80bの代わりに管腔拡張圧表示部80cが、前記管腔圧設定ボタン81a,81bの代わりに拡張圧設定ボタン81c,81dが前記管腔用設定表示部41Eに設けられている。
前記管腔拡張圧表示部80cには、管腔拡張圧設定値が表示される。
本実施例では、前記腹腔圧が設定可能となっており、前記管腔圧においては、前記管腔拡張圧を設定可能となっている。
尚、管腔拡張圧とは、管腔外部に存在する圧力に対して管腔を拡張させることが可能な高い圧力のことである。この管腔拡張圧が高いほど、管腔は強く拡張されることとなり、より広い視野が得られることになる。
即ち、管腔拡張圧設定値は、管腔外部よりもどのくらい高い圧力で管腔内部を膨らませるかを示す値であり、管腔の張りを表す値である。
本実施例では、前記腹腔圧設定値に前記管腔拡張圧設定値を加えた値を前記管腔圧設定値としている。
前記管腔拡張圧表示部80cに表示される管腔拡張圧設定値は、前記拡張圧設定ボタン81c,81dを操作することで、1mmHg単位で例えば1〜10mmHgの範囲に設定可能である。
ここで、上記実施例1で説明したのと同様に、前記送気装置41の前記制御部98は、前記演算部98aの演算結果に基づき、管腔圧設定値を腹腔圧設定値より高く、即ち、「腹腔圧設定値+管腔拡張圧設定値」に設定可能としている。
これにより、送気装置41は、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値として管腔拡張圧設定値分高くなるようになる。
この管腔拡張圧設定値を設定するには、先ず前記腹腔指示ボタン82を押下操作して腹腔圧設定値を設定した後に、前記管腔指示ボタン83を操作して設定する。
このように構成される実施例2の送気装置41の作用について説明する。
実施例2の送気装置41は、上記実施例1で説明したのと同様に外科手術システム1に用いられる。
先ず、電源スイッチ71をオン状態にすると、前記送気装置41は、腹腔圧表示部77aに腹腔圧が表示される状態になるとともに、管腔圧表示部80aに管腔圧が表示される状態となる。
このとき、腹腔圧設定表示部77b、管腔拡張圧表示部80c、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、前記メモリ101に記憶されている前回設定された設定値が前記制御部98から読み出されて表示される。
尚、腹腔圧設定表示部77b、管腔拡張圧表示部80c、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、例えば集中操作パネル8で予め設定された設定値が表示されてもよい。
これら各設定値が予め設定されていない場合において、術者は、腹腔圧設定ボタン74a、74bや腹腔送気ガス流量設定ボタン75a、75b、拡張圧設定ボタン81c,81dを操作して腹腔圧及び流量設定値又は管腔拡張圧の設定を行う。
術者は、先ず腹腔指示ボタン82を押下操作して腹腔圧設定値を設定した後に、管腔指示ボタン83を操作して管腔拡張圧設定値を設定する。
ここで、腹腔圧は、上記実施例1で説明したのと同様に例えば、3〜25mmHgの範囲で、腹腔圧設定ボタン74a、74bを操作することにより1mmHg単位で設定可能である。
一方、管腔拡張圧設定値は、上述したように1〜10mmHgの範囲で、拡張圧設定ボタン81c,81dを操作することにより1mmHg単位で設定可能である。
より具体的には、腹腔圧設定値を8mmHgとし、管腔拡張圧設定値を5mmHgとした場合、管腔圧設定値は8+5=13mmHgとなる。この場合、送気装置41は、腹腔圧を8mmHgに、管腔圧を13mmHgになるように送気を制御する。
これにより、送気装置41は、管腔拡張圧が高いほど、管腔が強く拡張されることとなり、より広い視野が得られる。
以降、上記実施例1で説明したのと同様に、腹腔内に前記硬性内視鏡21が挿入されると共に、大腸などの管腔内に前記軟性内視鏡31が挿入されて腹腔鏡下外科手術が行われる。この際、前記送気装置41は、上記実施例1で説明したのと同様に動作する。
尚、術中、腹腔圧の設定が変更された場合には、その都度、「管腔圧設定値=腹腔圧設定値十管腔拡張圧設定値」となり、腹腔圧設定が変更されても管腔の張りが同様に維持される。
この結果、本実施例は、前記設定操作部63に入力される操作情報に基づき、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるように設定(腹腔圧設定値十管腔拡張圧設定値)でき、且つ制御されることにより、管腔圧が腹腔圧に負けることなく、送気開始から速やかに管腔である腸の視野が得られる。
従って、実施例2の送気装置41は、上記実施例1と同様な効果を得ることに加え、腹腔圧の設定を変更した場合でも自動的に管腔圧の設定が変更され、常に同じ程度の管腔の張りを維持できる。
尚、本実施例において、管腔の張りを表す管腔拡張圧設定値を1mmHg単位で設定可能として構成しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、管腔の張りを「高/中/低」の3段階に設定して構成してもよい。
この場合、送気装置は、上記「高/中/低」の3段階の設定を図示しないボタンにより設定可能とし、「高」=10mmHg、「中」=5mmHg、「低」=1mmHgの管腔拡張圧と定義して上記制御を行うように構成する。
図12は本発明の実施例3に係る送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図である。
上記実施例1,2は前記管腔圧が前記腹腔圧よりも高くなるように術者が管腔の設定値を設定するように構成しているが、第3実施例は腹腔圧設定値を設定するのみで、管腔圧設定値を設定可能とするように構成する。それ以外の構成は上記第1実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
即ち、図12に示すように送気装置41は、管腔指示ボタン83及び管腔圧表示部80aのみが前記管腔用設定表示部41Eに設けられている。
本実施例では、圧力設定値として前記腹腔圧設定値のみが設定可能となっており、この腹腔圧設定値に初期値として+5mmHgを加えた値を前記管腔圧設定値としている。
ここで、上記実施例1で説明したのと同様に、前記送気装置41の前記制御部98は、前記演算部98aの演算結果に基づき、管腔圧設定値を腹腔圧設定値より高く、即ち、「腹腔圧設定値+5mmHg」に設定可能としている。
これにより、送気装置41は、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値として+5mmHg高くなるようになる。
このように構成される実施例3の送気装置41の作用について説明する。
実施例3の送気装置41は、上記実施例1で説明したのと同様に外科手術システム1に用いられる。
先ず、電源スイッチ71をオン状態にすると、前記送気装置41は、腹腔圧表示部77aに腹腔圧が表示される状態になるとともに、管腔圧表示部80aに管腔圧が表示される状態となる。
このとき、腹腔圧設定表示部77b、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、前記メモリ101に記憶されている前回設定された設定値が前記制御部98から読み出されて表示される。
尚、腹腔圧設定表示部77b、腹腔流量設定表示部78b等の各設定表示部には、例えば集中操作パネル8で予め設定された設定値が表示されてもよい。
これら各設定値が予め設定されていない場合において、術者は、腹腔圧設定ボタン74a、74bや腹腔送気ガス流量設定ボタン75a、75bを操作して腹腔圧及び流量設定値設定を行う。
術者は、先ず腹腔指示ボタン82を押下操作して腹腔圧設定値を設定する。
ここで、腹腔圧は、上記実施例1で説明したのと同様に例えば、3〜25mmHgの範囲で、腹腔圧設定ボタン74a、74bを操作することにより1mmHg単位で設定可能である。
このとき、送気装置41は、管腔圧設定値が腹腔圧設定値十5mmHgと自動設定される。より具体的には、腹腔圧設定値を8mmHgとした場合、管腔圧設定値は8+5=13mmHgとなる。つまり、送気装置41は、腹腔圧を8mmHgに、管腔圧を13mmHgとなるように送気を制御する。
これにより、送気装置41は、腹腔圧設定値を設定するのみで管腔圧設定値が自動設定できる。
以降、上記実施例1で説明したのと同様に、腹腔内に前記硬性内視鏡21が挿入されると共に、大腸などの管腔内に前記軟性内視鏡31が挿入されて腹腔鏡下外科手術が行われる。この際、前記送気装置41は、上記実施例1で説明したのと同様に動作する。
尚、術中、腹腔圧の設定が変更された場合には、その都度、管腔圧設定値=腹腔圧設定値十5mmHgとなり、腹腔圧設定が変更されても管腔の張りが同様に維持される。
この結果、本実施例は、前記設定操作部63に入力される操作情報に基づき、前記管腔圧が前記腹腔圧よりも所定値高くなるように設定(腹腔圧設定値十5mmHg)でき、且つ制御されることにより、管腔圧が腹腔圧に負けることなく、送気開始から速やかに管腔である腸の視野が得られる。
従って、実施例3の送気装置41は、上記実施例2と同様な効果を得ることに加え、管腔圧を設定する手間が省け、操作が簡略化できる。
また、本発明は、以上述べた実施例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
[付記]
(付記項1)
所定の気体の供給源に接続された第1の管路を腹腔内に導入する第1の導入ステップと、
前記所定の気体の供給源に接続された第2の管路を管腔内に導入する第2の導入ステップと、
前記第2の管路を介して前記管腔内に注入する前記所定の気体の圧力を、前記第1、第2の管路を介して注入する前記所定の気体の圧力を制御する制御装置の操作部により、前記第1の管路を介して前記腹腔内に注入する前記所定の気体の圧力よりも高い圧力に設定する設定ステップと、
を有することを特徴とする送気圧制御方法。
本発明の送気装置は、腹腔内と管腔内とでそれぞれに適した圧力となるように気体を送気可能で、小型で安価に構成できるので、手術室のスペースの有効利用を図ることができ、また、腹腔鏡下外科手術において、腹腔内に硬性内視鏡を挿入すると共に、大腸などの管腔内に軟性内視鏡を挿入して処置部位を特定して治療を行う場合には特に有効である。
実施例1の送気装置を備えた腹腔鏡下外科手術システムの全体構成図である。 図1の集中操作パネルの画像構成例である。 図1の集中表示パネルの画像構成例である。 図1の送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図である。 図1の送気装置の構成を説明するブロック図である。 図5の制御部の制御動作例を示すフローチャートである。 図6のフローチャートによる制御を示す時間に対する腹腔圧(腹腔圧)を表すグラフである。 図7のグラフの腹腔圧変化を行うための時間に対する電空比例弁の出力圧力の変化を表すグラフである。 図6のフローチャートによる制御を示す時間に対する管腔圧(管腔圧)を表すグラフグラフである。 図9のグラフの管腔圧変化を行うための時間に対する電空比例弁の出力圧力の変化を表すグラフである。 実施例2に係る送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図である。 実施例3に係る送気装置の設定操作部及び表示部を示す構成図である。 ECRを備えた従来の腹腔鏡下外科手術システムの全体構成図である。
符号の説明
1…腹腔鏡下外科手術システム
2…第1内視鏡システム
3…第2内視鏡システム
4…送気システム
16…第3トラカール
21…硬性内視鏡
31…軟性内視鏡
41…送気装置
41A…腹腔用供給口金
41B…管腔用供給口金
42…炭酸ガスボンベ
44…フットスイッチ
45a…腹腔用チューブ
45b…管腔用チューブ
63…設定操作部
64…表示部
93…電空比例弁
94A…第1電磁弁
94B…第2電磁弁
95A…第1圧力センサ
95B…第2圧力センサ
96A…第1流量センサ
96B…第2流量センサ
97A…第1リリーフ弁
97B…第2リリーフ弁
98…制御部
98a…演算部
101…メモリ
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (3)

  1. 所定の気体を供給する供給源と、
    前記供給源から供給される所定の気体を患者の第1の体腔内へ供給する第1の管路と、
    前記供給源から供給される所定の気体を前記患者の前記第1の体腔内又は近傍の第2の体腔内へ供給する第2の管路と、
    前記供給源から前記第1及び第2の管路を介して前記患者に供給される気体のそれぞれの圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記第1の管路の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、
    前記第2の管路の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、
    前記第1及び第2の圧力検出手段による検出結果に基づき、前記第2の体腔内の圧力が、前記第1の体腔内の圧力よりも所定値高くなるように前記圧力調整手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする送気装置。
  2. 前記第1及び第2の体腔内の圧力設定値を入力するための設定操作手段を具備し、
    前記制御手段は、前記第2の体腔内の圧力が前記第1の体腔内の圧力よりも所定値高くなるように、前記第1及び第2の体腔内の圧力のうち、少なくともいずれかの圧力設定値演算設定することを特徴とする請求項1に記載の送気装置。
  3. 前記第1の体腔内は、腹腔であり、
    前記第2の体腔内は、管腔である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の送気装置。
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