JP2006134802A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化反応に対して耐久性を向上させた燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池1は、電解質膜15の両面に、担持体に触媒を担持させてなる触媒層4、5を備える。また、触媒層4、5に隣接して、プロトン伝導機能を有するガス拡散層6、7を備え、さらにガス拡散層6、7に接触して腐食部21、22を設ける。このように、触媒層4、5との間で、プロトンおよび電子の移動が可能な腐食部21、22を備えることで、触媒層4、5の腐食反応を抑制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池に関する。特に燃料電池の電極構造に関する。
燃料電池では、運転時に、燃料極に燃料ガスとして例えば水素が充填され、酸化剤極に酸化剤ガスとして例えば空気が充填されて、(1)、(2)式のような反応を生じる。
燃料極 :H2→2H++2e- ・・・(1)
酸化剤極:1/2O2+2H++2e-→H2O ・・・(2)
これに対して、一方の極に空気が充満し、もう一方の極に空気が存在する領域と水素が存在する領域が混在する場合には、触媒担持担体の劣化反応が生じる。例えば、燃料極、酸化剤極共に空気が存在している状態からシステムを起動させる場合に、燃料極側のガス流路に水素を供給し始めた初期には、燃料ガス流路内に水素が存在する領域と存在しない領域が形成される。燃料極に水素が供給されている領域においては、通常の動作状態と同様の反応が起こり、酸化剤極側には0.8V以上の電位になる。一方、燃料極に水素が存在しない領域では、これに対峙する酸化剤極で、触媒担持担体の劣化反応が生じる。例えば、触媒担持担体としてカーボンを用いた場合には、次式のような反応が生じる。
C+2H2O→CO2+4H++4e- ・・・(3)
その結果、Pt等の触媒を担持しているカーボン担体の腐食が起こり、酸化剤極の電極触媒が大きく劣化し、その後の燃料電池の性能を低下させる要因となる。このとき燃料極側の空気が存在する領域においては、(4)式のような反応が生じ、水が生成される。
2+4H++4e-→2H2O ・・・(4)
従来の燃料電池システムにおいては、この現象による酸化剤極の劣化を防止するために、短時間(1秒以下)で、燃料極内の水素が存在する領域と存在しない領域の境界(以後、水素/空気フロントと呼称)が、燃料ガス流路中を通過するように水素を供給することが提案されている(例えば、特許文献1、参照)。
米国特許出願公開第2002/0076582号明細書
しかしながら、上記従来の燃料電池システムのように、短時間(1秒以下)で水素/空気フロントが燃料ガス流路中を通過する為には、水素を燃料ガス流路に供給する配管流路の途中に高出力のコンプレッサを配置する必要があり、大きさや重さが増すなどデメリットも大きい。他にも、燃料極側ガス流路の断面積を小さくして燃料極側ガス流路中の流速を早めるなどの方法があるが、発電のための有効面積が減少することや通常運転時の圧損増加などの問題があった。
また、起動時に燃料極側ガス流路内に水素/空気フロントを形成させないために燃料ガス流路に水素を、酸化剤ガス流路に空気を供給する前に窒素などの不活性ガスを用いてパージ操作を行う事などが、米国特許出願公開第2002/0076582号明細書の中にも従来技術として挙げられている。しかしながら、この場合はシステム中に窒素ボンベ等の不活性ガス貯蔵装置を持つ、もしくは燃焼器などの酸素消費装置をシステム中に持たせる必要があり、システムを複雑かつ肥大化させるなどの問題があった。
そこで本発明は、上記問題を鑑みて、触媒層の酸化反応に対して耐久性を向上させた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質の両面に設けられ、担持体に触媒を担持させてなるアノード触媒層とカソード触媒層と、を備えた燃料電池において、前記アノード触媒層とカソード触媒層のうち少なくとも一方の触媒層との間で電子とプロトンの移動が可能であり、かつ、プロトン伝導機能を有し、かつ、前記担持体よりイオン化傾向が大なる腐食領域を備える。
アノード触媒層とカソード触媒層のうち少なくとも一方の触媒層との間で電子とプロトンの移動が可能であり、かつ、プロトン伝導機能を有し、かつ、触媒担持体よりイオン化傾向が大なる腐食領域を備える。触媒層に比較して腐食領域は酸化され易いので、触媒層の酸化による燃料電池の劣化を抑制し、耐久性を向上することができる。
図1を参照して、第1の実施形態による燃料電池システムの構成を説明する。
カソード1cに酸化剤ガスとしての空気を、アノード1aに燃料ガスとしての水素を供給することにより発電反応を生じる燃料電池1を有する燃料電池スタック10を備える。図1では、便宜上、燃料電池スタック10を一つの燃料電池1で示しているが、複数の燃料電池1を積層することにより燃料電池スタック10を構成する。なお、燃料電池スタック10を、一つの燃料電池1で構成してもよい。
燃料電池スタック10に空気を供給する空気供給系31として、フローコントローラ、調圧弁、フィルタ等よりなる酸化剤供給機構32と、空気をシステム内に取り込むブロア33を備える。ブロア33により取り込まれた空気は燃料電池スタック10に供給され、さらに、各燃料電池1のカソード1c側に導入されて、発電反応に用いられる。また、燃料電池スタック10の下流には、燃料電池1のカソード1c内の圧力を調整するバルブ34を備える。なお、ブロア33の替わりにコンプレッサを用いたり、空気源として空気ボンベを用いても良い。
また、燃料電池スタック10に水素を供給する水素供給系35として、水素タンク36を備える。水素タンク36には高圧の水素が貯蔵され、その取り出し口には減圧弁やフローコントローラ等を備える。水素タンク36から取り出された水素は、燃料電池スタック10に供給され、さらに各燃料電池1のアノード1a側に導入されて、発電反応に用いられる。また、燃料電池スタック10の下流には、アノード1a内の圧力を調整するバルブ37を備える。なお、水素タンク36の替わりに改質システムを用い、燃料ガスとして水素を含有する改質ガスを用いても良い。
さらに、燃料電池スタック10で発生した電力を取り出す外部回路38を備える。外部回路38には、可変負荷装置39を備え、取り出し出力を制御可能に構成する。
次に、図2を用いて、燃料電池スタック10の構成を説明する。図2においても、便宜上、燃料電池スタック10を一つの燃料電池1で示す。
燃料電池1には、固体高分子電解質膜(以下、電解質膜)15と、その両主面に設けられたアノード触媒層4、カソード触媒層5と、それらを狭持するアノードガス拡散層6とカソードガス拡散層7と、からなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)29を備える。電解質膜15の構成材としては、プロトン伝導性を有するものであれば何れのものを適用してもよい。例えば、リン酸等の各種酸性溶液や、ナフィオン(Nafion:登録商標)に代表されるパーフルオロスルホン酸型イオン交換樹脂(以下、アイオノマ)などの高分子電解質を用いることができる。
また、アノード触媒層4は水素酸化触媒を有し、カソード触媒層5は酸素還元触媒を有する。これら触媒としては、白金担持カーボンや白金黒を用いることができる。触媒層4、5としては、無定形カーボンを1000℃以上で焼成してなる結晶化カーボンに白金を担持させたものを用いることが望ましい。本実施形態では、以下のように触媒層4、5を製造した。
導電性カーボンブラック(Vulcan XC−72:Cabot社、登録商標)5gを予め電気炉内にて窒素雰囲気下、2800℃、1時間焼成して得られたグラファイト化カーボンブラックを1質量%Pt含有塩化白金酸水溶液500g中にホモジナイザを用いて十分に分散させた後、クエン酸ナトリウム4.5gを加え、十分に溶解させて反応液を調整した。その後、還流反応装置を用い、反応液を攪拌しながら85℃で4時間加熱還流して、白金をカーボンブラック表面へ還元担持させた。反応後、室温まで試料溶液を放冷し、白金担持されたカーボンブラック粉末を吸引濾過装置で濾別し、十分に水洗した。水洗した粉末を80℃で8時間減圧乾燥することによりPt担持カーボンブラック粉末を得た。
上記の電極触媒の質量に対し、5倍量のイオン交換水を加えた後、0.5倍量のイソプロピルアルコールを加え、さらにはNafion(登録商標)の質量が1倍量となるようにNafion溶液(Aldrich社製5質量%Nafion含有)を加えた。得られた混合スラリーを超音波ホモジナイザで十分に分散させ、それに加えて減圧脱泡操作を加えることによって触媒スラリーを作成した。電解質膜15(Dupont社製NR211)に転写法によって触媒スラリーを塗布することにより、アノード触媒層4、カソード触媒層5を構成する。なお、触媒層4、5は酸化・還元機能を有すればよく、その製造方法は上記の限りではない。
さらに、ガス拡散層6と7は、多孔質材(例えばCARBEL CL:ジャパンゴアテックス社製、登録商標)にアイオノマとしてNafion溶液(Aldrich社製5質量%Nafion含有)を含浸、乾燥させて製造する。ガス拡散層6と7を構成する多孔質材としては、電気伝導性を有し、かつ、反応ガスを触媒層4、5に拡散させるべく気孔があるものであれば、如何なる部材を使用してもよい。但し、ガス拡散層6と7を構成する多孔質材は、触媒層4、5と同じ程度、あるいは相対的にイオン化傾向が小なるものが望ましい。アイオノマをカーボンクロスの気孔を封孔することなく含浸させ、含浸後にガス拡散層6、7が良好なガス拡散性を有するように構成する。ガス拡散層6、7は、触媒層4、5の反応面に均一に反応ガスを供給し、かつ、触媒層4、5からの水の蒸発を抑制して電解質膜15を良好な湿潤状態に維持する。
また、燃料電池1は、MEA29の外側にアノードセパレータ8とカソードセパレータ9を備える。アノードガス拡散層6に隣接されたアノードセパレータ8は、アノードガス拡散層6と対峙する面に溝状のアノード流路2を備える。また、アノードセパレータ8には、アノード流路2を構成する溝壁面にアノード腐食部21を備える。アノード腐食部21を以下のように調整したスラリーをアノード流路2の壁面に塗布することにより構成する。
アノード触媒層4やアイオノマを含浸させたアノードガス拡散層6よりも、イオン化傾向が大なるカーボンである活性炭(クラレコールYP:クラレケミカル社、登録商標)9gを質量に対して5倍量のイオン交換水を加えた後、0.5倍量のイソプロピルアルコールを加える。さらにNafion(登録商標)の質量が1倍量になるようにNafion溶液(Aldrich社製5質量%Nafion含有)を加える。このようにして得られた混合スラリーを超音波ホモジナイザで十分に分散させ、それに加えて減圧脱泡操作を加えることによりカーボンスラリーを調整した。このようにイオン化傾向が大なるカーボンにてアイオノマ/カーボン混合体を調整し、スプレー装置を用いてアノード流路2の内壁にコーティングすることによりアノード腐食部21を構成する。
また、カソードガス拡散層7に隣接されたカソードセパレータ9は、カソードガス拡散層7と対峙する面に溝状のカソード流路3を備える。また、カソードセパレータ9には、カソード流路3を構成する溝の内壁にカソード腐食部22を備える。カソード腐食部22を、アノード腐食部21と同様に構成する。つまり、カソード触媒層5やアイオノマを含浸させたカソードガス拡散層7よりも絶対的にイオン化傾向が大なるカーボンを用いてアノード1a側と同様に調整したアイオノマ/カーボン混合体を、スプレー装置を用いてカソード流路3の内壁にコーティングすることにより、カソード腐食部22を構成する。
燃料電池1の組み立て時には、アノード腐食部21とアノードガス拡散層6が、アノード流路2を構成する溝の開口部近傍で、それぞれ良好に接するようにアノードセパレータ8を設置する。また、カソードセパレータ9についても同様に、カソード腐食部22とカソードガス拡散層7が、カソード流路3を構成する溝の開口近傍で、良好に接するようにカソードセパレータ9を設置する。
また、MEA29から積層面外周方向に水素や空気が漏洩するのを防ぐために、MEA29の外縁に沿ってエッジシール20を備える。
さらに燃料電池スタック10は複数の燃料電池1を積層する。ただし、上述したように、図2では一つの燃料電池1のみを図示している。燃料電池1の積層方向端部には、アノード集電板11、カソード集電板12、アノードエンドプレート13、カソードエンドプレート14を備える。アノードエンドプレート13には、アノード流路2に連通するアノード入口16とアノード出口18を備え、カソードエンドプレート14には、カソード流路3に連通するカソード入口17とカソード出口19を備える。
次に、燃料電池1内で生じる反応について説明する。
通常運転時には、図1に示したバルブ34と37を所定の開度に設定して、アノード流路2に水素を、カソード流路3に空気を供給する。これにより、アノード触媒層4では(1)式の反応が生じる。
2 → 2H+ + 2e- ・・・(1)
この反応により、水素がプロトンと電子に分離され、プロトンは電解質膜15の内部を拡散してカソード触媒層5に到達し、電子は外部回路38を通って出力として取り出される。
一方、カソード触媒層5においては、電解質膜15中を拡散してきたプロトン、外部回路38を通じて移動した電子、および空気中の酸素よりなる三相界面上で、(2)式の反応が生じる。
1/2O2+ 2H+ + 2e- → H2O ・・・(2)
この種の燃料電池1を用いた燃料電池スタック10を移動体、例えば自動車用の動力源として活用する場合には、起動停止が頻繁に行われる事になる。燃料電池スタック10の停止中には、水素および空気の供給は停止された状態で放置される事になる。停止操作手順としては、アノード触媒層4中の残留水素を強制的に排気する為に、空気や窒素等の不活性ガスでアノード流路2をパージする方法や、アノード触媒層4中の残留水素を酸素等と反応させて消費するなどの停止方法がある。いずれの場合においても長時間の停止中には、アノード流路2に大気が侵入してアノード触媒層4中に空気が存在する状態となる可能性がある。
この状態、すなわちアノード触媒層4、カソード触媒層5共に空気が混在する状態からシステムを起動させる場合、アノード流路2に水素を供給し始めた初期の期間に、カソード1cには空気が充満し、アノード1aには水素が存在する領域と空気が存在する領域とが形成される。
このとき、上述したカソード腐食部22を備えない従来の燃料電池101においては、図3(a)に示す反応を生じる。アノード触媒層104に水素が供給されている領域では通常の動作状態と同様の反応が起こりカソード触媒層105側に0.8V以上の電位が生じる。そのため、水素/空気フロントを境に、アノード触媒層104の空気が存在する領域に対向するカソード触媒層105では、次の(3)式の反応が生じる。
C + 2H2O → CO2 + 4H+ + 4e- ・・・(3)
このように、触媒を担持しているカーボン担体の酸化が起こり、カソード触媒層105が劣化して、燃料電池101の発電性能を低下させてしまう。この時、アノード触媒層104側の空気が存在する領域では、以下の反応により水が生成される。
2 + 4H+ + 4e- → 2H2O ・・・(4)
一方、図3(b)のように、カソード触媒層5やカソードガス拡散層7に比較して十分にイオン化傾向が大なるカソード腐食部22を備えることで、カソード触媒層5の劣化を抑制することができる。
(3)式の炭素の酸化反応は、アノード流路2出口が酸素雰囲気下にあり、(4)式の酸素還元反応が進行しているために生じる。カソード触媒層5で進行する(3)式の反応について、性能を保ちたいカソード触媒層5に対して、相対的にイオン化傾向の大なるカソード腐食部22をカソード触媒層5と別個に設置し、犠牲的に酸化させることによりカソード触媒層5の酸化を防止することができる。ここでは、カソードガス拡散層7を介して、カソード触媒層5とカソード腐食部22との間で、プロトンと電子の移動を可能に構成し、カソード腐食部22で酸化反応を生じることにより、カソード触媒層5およびカソードガス拡散層7の酸化を防止することができる。
なお、一般的な電気化学反応において、腐食の抑制機構は必ずしも明らかではない。酸化・還元反応は標準電極電位の差異(過電圧の差異)で発生するものと考えられるが、一般的に化学反応には反応速度を考慮しなければならず、例えば、標準電極電位の差異が大きくとも反応速度が遅ければ見かけ上の反応は進行しがたい。反対に、標準電極電位の差異が小さくても反応速度が速ければ、見かけ上の反応は進行する。これは、電子の移動の速さ、つまりは電子の授受のし易さが影響していると考えられ、本実施形態で示すイオン化傾向とは標準電極電位と、電子移動の早さを示す交換電流密度(単位触媒有効表面積あたりの反応速度)を総合的に考慮した見かけ上の反応速度を考慮して序列をつけるものである。即ち、基準となる物質のイオン化傾向に対して相対的にイオン化傾向の大きい物質は基準となる物質に対して電子の授受が容易であるため、酸化しやすい(腐食し易い)ものと定義する。
また、図3では、便宜上、腐食部21、22の外側に水素や空気の流れを示しているが、本実施形態では、アノードガス拡散層6とカソードガス拡散層7の表面は、一部が腐食部21、22に接触し、一部が水素や空気に接触し、また一部がセパレータ8、9に接触するように構成される。以下、図4、図5についても同様とする。
また、通常運転時には、前述したように、式(1)、(2)に示した発電反応を生じる。しかしながら、一般的な積層型の燃料電池スタック10において、少なくとも一つ以上の燃料電池1への水素の供給が成されなかった場合、水素が供給されない燃料電池1は水素欠乏状態となる。このとき、図4(a)に示すように、アノード腐食部21を備えない場合には、アノード触媒層104で(3)式の反応が生じてカーボン担体が酸化してしまう。
これに対して、本実施形態では、図4(b)に示すように、イオン化傾向の大なるアノード腐食部21をアノード触媒層4およびアノードガス拡散層6と別個に設ける。アノード腐食部21は、アノードガス拡散層6を介してアノード触媒層4との間でプロトンおよび電子の移動を可能に構成するので、アノード腐食部21を犠牲的に酸化させることができる。その結果、アノード触媒層4、アノードガス拡散層6の劣化を抑制することができる。
また、発電が終了し、電力を取り出す必要が無くなると、可変負荷装置39(139)の抵抗は無限大、もしくは、外部回路38(138)から遮断される。このとき、アノード触媒層4では極内において水素の酸化・還元反応の平衡が成立して電位が0Vとなる。一方、カソード触媒層5には空気が存在し、アノード触媒層4に対して水素対酸素の開放端電圧0.8V以上の電圧が発生する。
このとき、図5(a)に示すように、カソード腐食部22を備えない場合には、カソード触媒層5で(3)式の反応が発生してカーボン腐食が生じる。一方、図5(b)に示すようにカソード腐食部22を備えると、(3)式の反応はカソード腐食部22で生じるため、カソード触媒層5の劣化を抑制して触媒面積を維持することができる。
なお、燃料電池1の停止時に、アノード流路2の水素を空気によりパージする構成を備えても良い。この場合にも、起動時と同様に、アノード流路2内には、水素が存在する領域と空気が存在する領域とが、水素/空気フロントを介して形成される。このとき、カソード1cの、アノード流路2の空気が存在する領域に重なる領域では酸化反応が生じるが、本実施形態ではカソード1cにカソード腐食部22を備えることで、カソード触媒層5やカソードガス拡散層7で酸化反応が生じるのを抑制することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
電解質膜15を挟んで配置され、担持体に触媒を担持させてなるアノード触媒層4とカソード触媒層5を備える。このような燃料電池1において、アノード触媒層4とカソード触媒層5のうち少なくとも一方の触媒層(4、5)との間で電子とプロトンの移動が可能であり、かつ、担持体よりイオン化傾向が大なる腐食部(21、22)を備える。触媒担持体より優先的に酸化されるイオン化傾向が大なる腐食部(21、22)を備えるため、カーボン腐食反応が発生する状況では、腐食部(21、22)で犠牲的に腐食反応を生じることができ、触媒層(4、5)の劣化を抑制し、耐久性を向上することができる。
触媒層(4、5)と腐食部(21、22)とを連通する、電解質とカーボンよりなる経路を備える。ここでは、経路として、電解質を有する多孔質なカーボン材からなるガス拡散層(6、7)を備える。このような経路を設けることにより、燃料電池1の触媒層(4、5)上の還元反応と腐食部(21、22)の酸化反応を同時に成立することが可能となる。また、触媒層(4、5)と腐食部(21、22)とを隣接して構成する必要がなくなる。経路をガス拡散層(6、7)とすることで、担持体よりイオン化傾向が大なる腐食部(21、22)をセパレータ(8、9)に設けた場合にも、既存する構成で、プロトンと電子の経路を構成することができる。
また、触媒層(4、5)の担持体をカーボンにより構成し、腐食部(21、22)を、担持体を構成するカーボンよりイオン化傾向の大なるカーボンにより構成する。これにより、腐食部(21、22)が酸化反応により燃料電池性能に有害な金属イオン等を溶出することなく無害な二酸化炭素として排出できる。
カソード1c側にカソード腐食部22を設けることで、燃料電池1停止時の0.8V以上の開放端電圧によりカソード腐食部22が酸化されるため、カソード触媒層5の酸化を抑制できる。また、起動時の水素/空気フロントによるカソード触媒層5の酸化劣化が抑制できる。一方、アノード腐食部21を、アノード1a側に設けることで、燃料電池1の運転時の燃料欠乏によるアノード触媒層4の酸化を抑制できる。
次に、第2の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。電解質膜15を狭持するアノード触媒層4とカソード触媒層5の構成を同様とし、MEA29を図6に示す。但し、平面図については、ガス拡散層6、7を省略する。
ここでは、アノード触媒層4の外縁に沿ってアノード腐食部23を備える。つまり、アノード腐食部23を、アノード触媒層4の同一積層面上に、アノード触媒層4に接触するように構成する。同様に、カソード触媒層5の外縁に沿ってカソード腐食部24を備える。カソード腐食部24を、カソード触媒層5の同一積層面上に、カソード触媒層5に接触するように構成する。
さらに、アノード触媒層4とアノード腐食部23からなる面に隣接して、アイオノマを含有するアノードガス拡散層6を備え、カソード触媒層5とカソード腐食部24からなる面に隣接して、アイオノマを含有するカソードガス拡散層7を備える。
局所的に電池が発生したり、水素が欠乏した場合には、電子やプロトンは、腐食部23、24と触媒層4、5との間を直接移動して、または、ガス拡散層6、7を介して移動して、アノード腐食部23またはカソード腐食部24で腐食反応を生じる。これにより、触媒層4、5の腐食を抑制し、燃料電池1の性能を維持することができる。
なお、腐食部23、24を、触媒層4、5の同一積層面上に設ける際の形状は、図6の形状に限らない。例えば、図7に示すように、腐食部23と24を、触媒層4と5の外縁に沿った領域と、触媒層4と5の内部を積層面に沿って貫通する領域とから構成してもよい。図7では、触媒層4、5を、碁盤の目のように構成し、その間に腐食部23、24が形成されるため、腐食部23、24が反応面に対してより均一に設けられる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
腐食部(23、24)を、触媒層(4、5)と同一面内に、かつ、触媒層(4、5)に接触する位置に備える。電解質膜15に塗布された触媒層(4、5)に接する位置に触媒部(23、24)を設けることが可能となり、プロトン伝導経路及び電子伝導経路を設けずに、触媒層(4、5)の腐食反応を抑制することができる。
但し、この場合にも、同一面内に形成された触媒層(4、5)と腐食部(23、24)とに隣接して、電解質を有するカーボン材よりなるガス拡散層(6、7)を備えることで、反応面内のプロトン伝導と電子移動を維持することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図8(b)に示すように、カソード腐食部26を、アノード流路2の起動時の水素出口近傍に重なる領域に構成する。アノード流路2の水素流れ方向についての下流側、ここでは下流側略半分に重なる領域に、カソード腐食部26を備える。但し、この限りではなく、カソード腐食部26は、起動時に水素/空気フロントが形成されることにより、カーボンの劣化反応が発生し易い範囲に設ければよい。
カソード腐食部26を備えない燃料電池101においては、起動制御時には、図8(a)に示すように、水素/空気フロントが形成されて、アノード流路102の上流側に重なる領域では通常の(1)、(2)式で示した反応が生じるが、水素が供給されていないアノード流路2の下流側に重なる領域では、(3)、(4)式に示した反応が生じる。アノード流路2の出口近傍には、最も遅く水素が供給されるので、出口近傍ではカソード1c側のカーボンの酸化反応が生じ易い。そこで、本実施形態では、カソード触媒層5が最も腐食し易いアノード流路2の出口近傍に重なる領域にカソード腐食部26を設け、カソード触媒層5の劣化を効率良く防止する。
また、比較的水素欠乏が生じ易いアノード流路2の下流領域に重なる領域に、アノード腐食部25を設ける。これにより、適切にカーボン腐食を抑制することができる。
なお、図8では、便宜上、腐食部25、26の外側に水素や空気の流れを示しているが、本実施形態では、アノードガス拡散層6とカソードガス拡散層7の表面は、一部が腐食部25、26に接触し、一部が水素や空気に接触し、また一部がセパレータ8、9に接触するように構成される。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
アノード触媒層4に燃料ガスを供給するアノード流路2を備え、カソード腐食部26を、アノード流路2の起動時の水素出口近傍に重なる領域に備える。これにより、起動時のカソード触媒層5の腐食を効率的に抑制することができる。
なお、停止制御時にアノード流路2の空気パージを行う場合には、アノード流路2の空気入口近傍に重なる領域にカソード腐食部26を設けてもよい。アノード触媒層4に水素を供給するアノード流路2を備え、カソード腐食部26を、アノード流路2のパージガス入口近傍に重なる領域に備えることにより、パージ時に形成される水素/空気フロントによるカソード触媒層5の腐食を効率良く抑制することができる。
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態に用いるガス拡散層6、7の構成を図9に示す。以下、第3の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ガス拡散層6、7のうち、触媒層4、5の劣化が発生する可能性がある領域に重なる領域Bのみにアイオノマを含浸させる。言い換えれば、ガス拡散層6、7の腐食部25、26に重なる領域のみに、アイオノマを含浸させて、プロトンの移動を可能に構成する。ここでは、カソードガス拡散層7の、アノード流路2の出口近傍に重なる領域、例えば、アノード流路2の下流に重なる領域に、アイオノマを含浸させる。また、アノードガス拡散層4の、アノード流路2の出口近傍に重なる領域、例えば、アノード流路2の下流に重なる領域に、アイオノマを含浸させる。
ガス拡散層6、7の製造時には、図9に示すように、ガス拡散層6、7の構成部材である多孔質材の、アイオノマを含浸する領域Bを、アイオノマを含浸しない領域Aに比較して気孔率が大きくなるように構成する。例えば、多孔質材の領域Bを領域Aに比較して気孔率が約二倍となるように設定する。アイオノマを含浸させることにより、気孔率は低下するが、このように予め領域AとBで気孔率に差をつけることで、アイオノマ含浸後に、領域Bの気孔率を領域Aの気孔率とほぼ等しくすることができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
ガス拡散層(6、7)は一部に電解質(アイオノマ)を有し、アイオノマを有する領域Bと有さない領域Aとのガス拡散性を均一化するべく、ガス拡散層(6、7)のアイオノマを含浸させる以前の多孔性を設定する。これにより、燃料電池1の反応ガスのガス拡散性能を損なうのを避けることができる。
次に、上記実施の形態による燃料電池1の耐久性の評価について説明する。
ここでは、第1の実施形態で説明した燃料電池1を用いた実施例I、第2の実施形態で説明した燃料電池1を用いた実施例IIについて耐久性の評価を行う。また、比較例Iとして、「MEA29を製造する際に、ガス拡散層6、7にアイオノマを含浸せず、その他は第1の実施形態と同様に構成した」ものと、比較例IIとして、「MEA29を製造する際に、セパレータ2、3に腐食部21、22を形成せず、その他は第1の実施形態と同様に構成した」ものと、について耐久性の評価を行った。
耐久性の評価(1)を以下のように行った。
本測定では、燃料電池1を発電運転させる際に、アノード1a側に水素を供給し、カソード1c側に空気を供給した。両反応ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は70℃、空気は50℃で飽和加湿し、燃料電池1本体の温度は70℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度1.0A/cm2で発電することによって燃料電池1の耐久性評価を行った。その結果を図10に示す。
図10は、実施例I、IIおよび比較例I、IIの燃料電池1において、電流密度を1.0A/cm2に設定した場合のセル電圧の経時変化を示している。腐食部21、22を備えない比較例IIでは、セル電圧の低下速度は大きく、2500時間においてセル電圧は0.5V近くまで低下した。また、触媒層4、5と腐食部21、22の間に配置されたガス拡散層6、7にアイオノマを含浸させない比較例Iの燃料電池1では、3000時間で0.5V付近まで低下した。この結果から、燃料電池1の運転により触媒担体の劣化が進行しているものと推測される。
一方、実施例I、IIでは、比較例I、IIの場合とは大きく異なり、3000時間経過後においても、初期性能と同等のセル電圧が保たれており、耐久性が大幅に改善されている。つまり、腐食部(21〜24)を有し、触媒層4、5と腐食部(21〜24)の間をプロトン移動が可能に構成した場合に、効果的に燃料電池1の性能劣化を抑制することができた。
また、実施例I、比較例I、比較例IIについて、以下の耐久性評価(2)を行った。
本測定では、燃料電池1を発電運転させる場合に、アノード1a側に燃料として水素を供給し、カソード1c側に空気を供給した。両反応ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は70℃。空気は50℃で飽和加湿させ、燃料電池1の温度は70℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度1.0A/cm2で5分間運転した。発電を停止する場合には、取り出す電流密度をゼロにした後、アノード1aは乾燥空気0.1NL/minにてパージして水素を排出した。カソード1cは電流密度1.0A/cm2のとき、空気利用率40%としたガス流量として50℃の飽和加湿空気ガスを供給した。このとき燃料電池1の温度を70℃に維持し、停止時間を1分間とした。停止後、運転を再開する場合には、再び上記条件でセルのガスを導入し、発電を行った。この運転―停止サイクルを繰り返すことにより、燃料電池1の耐久性評価を行った。その結果を図11に示す。
図11は、実施例I、比較例I、IIの燃料電池1において、電流密度1.0A/cm2に設定した場合のセル電圧と、運転―停止サイクル数に関する経過を示すグラフである。比較例IIでは、運転開始当初から起動停止サイクル数に対してセル電圧の低下速度が大きく、500サイクルにおいてセル電圧は0.4V近くにまで低下した。比較例Iについては700サイクルで0.4Vまで低下した。これらの結果から、比較例I、IIでは、燃料電池1の起動停止サイクルにより水素/空気フロントが形成され、担持体の腐食がアノードガス出口部領域に対向するカソード触媒層5で局所的に発生し、燃料電池1の性能が著しく低下する。
これに対して、実施例Iでは比較例I、IIの場合と大きく異なり1000サイクル経過後においても0.5A以上のセル電圧が保たれており、従来の燃料電池1に比較して耐久性が大幅に改善されている。
また、実施例I、比較例I、比較例IIについて、以下の耐久性評価(3)を行った。
本測定では、燃料電池1を発電運転させる場合に、アノード1a側に水素を供給し、カソード1c側に空気を供給した。両反応ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は70℃、空気は50℃で飽和加湿させ、燃料電池1の温度は70℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度1.0A/cm2で5分間運転した。その後、外部回路38を遮断し、電流密度0A/cm2として開放端電圧の状態を5分間維持した。開放端電圧維持後、再び電流密度1.0A/cm2とし、この定格負荷運転―開放端サイクルを繰り返すことによって燃料電池1の耐久性評価を行った。その結果を図12に示す。
図12は、実施例I、比較例I、IIにおいて、開放端電圧サイクル数と、電流密度1.0A/cm2の定格負荷に設定した際のセル電圧と、の関係を示すグラフである。比較例IIでは、運転開始当初から定格負荷―開放端電圧サイクル数に対して、セル電圧の低下速度が大きく、300サイクルで0.4V付近まで低下した。比較例Iについては、3000サイクルで0.5V付近まで低下した。この結果から、比較例I、IIでは、燃料電池1の開放端電圧時、カソード1c側が酸化剤により高電位に保持されるため、カソード触媒層5の腐食が進行し、燃料電池1の性能が低下することが示唆されている。
これに対して実施例Iでは、比較例I、IIの場合と異なり、3000サイクル経過後においても0.55V以上のセル電圧が保たれており、従来の燃料電池1に比較して耐久性が改善されている。
また、実施例I、比較例I、IIについて、以下の耐久性評価(4)を行った。
本測定では、燃料電池1を発電運転させる場合に、アノード1a側に燃料として水素を供給し、カソード1c側に空気を供給した。両反応ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は70℃、空気は50℃で飽和加湿し、燃料電池1の温度は70℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度1.0A/cm2で5分間運転した。その後、アノード1a側の水素を遮断し、ガルバノスタットに燃料電池1を接続し、電流密度0.2A/cm2で1分間運転した。運転終了後、ガルバノスタットから燃料電池1を遮断し、再び定格運転時の電流密度1.0A/cm2時の利用率70%となるように水素を供給し、電流密度を1.0A/cm2とした。この定格負荷運転―燃料欠乏運転サイクルを繰り返すことによって、燃料電池1の耐久性評価を行った。その結果を図13に示す。
図13は実施例I、比較例I、IIにおいて、電流密度1.0A/cm2の定格負荷におけるセル電圧とアノード1a側の水素を遮断し、電流密度0.2A/cm2で1分間運転したサイクル数に関する経過について、電流密度1.0A/cm2時のセル電圧を示すグラフである。比較例IIでは、運転開始当初から定格負荷-燃料欠乏サイクル数に対して、セル電圧の低下速度が大きく、15サイクルにおいてセル電圧は0.3V近くにまで低下した。比較例Iについては15サイクルで0.4V以下まで低下した。この結果から比較例I、IIでは、燃料電池1の燃料欠乏時、アノード1aがカソード1cより高電位に保持(転極)されるため、アノード触媒層4のカーボンの腐食が進行し、燃料電池1の性能が低下することが示唆される。
それに対して、実施例Iでは比較例I、IIの場合と異なり、15サイクル経過後においても0.4V以上のセル電圧が保たれており、耐久性が改善される。
なお、第4の実施形態では、第3の実施形態による燃料電池1に対して、ガス拡散層6、7の一部にアイオノマを含浸させ、かつ、ガス拡散層6、7内の気孔率を平均化したが、この限りではなく、第1、第2の実施形態に対しても同様に適用することができる。
また、上記実施の形態においては、アノード腐食部(21、23、25)とカソード腐食部(22、24、26)の両方を備えているが、この限りではなく、どちらか一方としてもよい。
また、上記実施の形態においては、触媒層4、5に比較してガス拡散層6、7のイオン化傾向を同等または小としたが、ガス拡散層6、7のイオン化傾向が触媒層4、5のイオン化傾向より大となるように構成してもよい。但し、この場合にも、ガス拡散層6、7のイオン化傾向は、腐食部(21〜26)より十分に小さくなるように設定する。
また、上記実施の形態においては、燃料電池1にガス拡散層6、7を備えたが、反応ガスの拡散性、電解質膜15の水含有状態を適切に維持できるのであれば、ガス拡散層を省略することもできる。この場合には、アノード腐食部(21、23、25)とカソード腐食部(22、24、26)が、それぞれアノード触媒層4、カソード触媒層5に直接接触するように構成する。
また、ここでは、触媒層4、5を電解質膜15に塗布することにより構成するが、この限りではなく、ガス拡散層6、7に塗布することにより構成してもよい。さらには、触媒層4、5を構成する部材を用いても良い。
このように、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることは言うまでもない。
本願発明は、燃料電池に適用することができる。特に、車両等の移動体の動力源として用いるといったように、起動停止が頻繁に行われたり、運転負荷が変動する燃料電池に適用することで、適切な効果を得ることができる。
第1の実施形態による燃料電池システムの概略構成図である。 第1の実施形態による燃料電池スタックの断面図である。 起動時の触媒劣化反応と第1の実施形態による効果を示す図である。 通常運転時の触媒劣化反応と第1の実施形態による効果を示す図である。 停止時の触媒劣化反応と第1の実施形態による効果を示す図である。 第2の実施形態による腐食部の構成図である。 第2の実施形態による別の例の腐食部の構成図である。 第3の実施形態による燃料電池の断面図である。 第4の実施形態によるガス拡散層の断面図である。 耐久性評価(1)の結果を示す図である。 耐久性評価(2)の結果を示す図である。 耐久性評価(3)の結果を示す図である。 耐久性評価(4)の結果を示す図である。
符号の説明
1、101 燃料電池
2 アノード流路
3 カソード流路
4、104 アノード触媒層
5、105 カソード触媒層
6、106 アノードガス拡散層
7、107 カソードガス拡散層
8 アノードセパレータ
9 カソードセパレータ
15、115 電解質膜
38、138 外部回路
39、139 可変負荷装置
21、23、25 アノード腐食部(腐食領域)
22、24、26 カソード腐食部(腐食領域)

Claims (11)

  1. 電解質の両面に設けられ、担持体に触媒を担持させてなるアノード触媒層とカソード触媒層を備えた燃料電池において、
    前記アノード触媒層とカソード触媒層のうち少なくとも一方の触媒層との間で電子とプロトンの移動が可能であり、かつ、前記担持体よりイオン化傾向が大なる腐食領域を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記触媒層と前記腐食領域とを接続する、電解質とカーボンよりなる経路を備える請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記経路は、電解質を有する多孔質なカーボン材からなるガス拡散層である請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記触媒層の担持体をカーボンにより構成し、
    前記腐食領域を、前記担持体を構成するカーボンよりイオン化傾向の大なるカーボンにより構成する請求項1から3のいずれか一つに記載の燃料電池。
  5. 前記腐食領域を、カソード側に設ける請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池。
  6. 前記アノード触媒層に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備え、
    前記腐食領域を、前記燃料ガス流路の起動時の燃料ガス出口近傍に重なる領域に備える請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記アノード触媒層に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備え、
    前記腐食領域を、停止制御時に、前記燃料ガス流路の燃料ガスをパージする際のパージガス入口近傍に重なる領域に備える請求項5に記載の燃料電池。
  8. 前記腐食領域を、アノード側に設ける請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池。
  9. 前記腐食領域を、前記触媒層と同一面内に、かつ、前記触媒層に接触する位置に備える請求項1に記載の燃料電池。
  10. 同一面内に形成された前記触媒層と前記触媒領域とに隣接して、少なくとも一部に電解質を有するカーボン材よりなるガス拡散層を備える請求項9に記載の燃料電池。
  11. 前記ガス拡散層は一部に電解質を有し、前記電解質を有する領域と有さない領域とのガス拡散性を均一化するべく、前記電解質を含有させる以前のガス拡散層の多孔性を設定する請求項3または10に記載の燃料電池。
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