JP2006138095A - 現場打ち鋼管コンクリート杭 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】杭上部10は、鉛直に延び内面が平滑な鋼管11と、鋼管の上部外周面又は内周面に溶接又はボルトなどで固定され鉄筋コンクリート造のフーチング1内へ延びる複数の定着筋12と、鋼管の下端部内面に軸方向に間隔を隔てて形成された断面山形状の複数の第1環状リブ13と、該第1環状リブの内側に杭下部から鋼管の下端部内まで延設された複数の第1杭主筋14と、第1杭主筋に直交しこれを囲む複数の第1フープ筋15と、鋼管内に上端から下端まで連続して充填されたコンクリート16とからなる。
【選択図】図1
Description
また、地震時において、建築物が水平方向に揺れるとフーチング51の上部に水平力が作用し、杭体には曲げモーメント、軸方向力及びせん断力が作用する。そのため、現場打ち鋼管コンクリート杭の継手部54は、杭上部に作用するこの曲げモーメント、軸方向力及びせん断力を確実に杭下部に伝達できる必要があり、種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
かかるリブ付き鋼管は、鋼管内面にリブが形成されているため、鋼管とコンクリートとの密着性が高く、鋼管からコンクリートへ、あるいはコンクリートから鋼管への応力伝達が確実に行われる特徴を有する。
しかし、リブ付き鋼管は、その製法上、突起の形状・寸法・間隔及び突起を付ける範囲を自由に変える事ができず、つまりは経済設計ができないという問題があった。
現場打ち鋼管コンクリート杭は、地盤内に杭孔を形成して、鉄筋籠(主筋やあばら筋と呼ばれる鉄筋で構成される筒状の鉄筋網)及び鋼管を挿入して、杭孔の最下部から上部に向かってコンクリートを打設して構築するものである。
そして、杭孔内には、杭孔壁の崩壊を防ぐためにベントナイトなどの孔壁安定液が満たされており、これらを押し上げながら、コンクリートを打設する。
従って、鋼管の上下方向の複数箇所にダイアフラムを設けると、ダイアフラムの出幅が大きい場合は、鋼管とダイアフラム入隅部へのコンクリートの充填が完全には行われない懸念がある。そして、コンクリートの充填が不完全だと鋼管コンクリートの強度低下につながるので、適切に処理する手段が必要であり、施工上大変な手間を要することになる。
杭上部は、鉛直に延び内面が平滑な鋼管と、該鋼管の上部外周面又は内周面に溶接又はボルトなどで固定され鉄筋コンクリート造のフーチング内へ延びる複数の定着筋と、鋼管の下端部内面に軸方向に間隔を隔てて形成された断面山形状の複数の第1環状リブと、該第1環状リブの内側に杭下部から鋼管の下端部内まで延設された複数の第1杭主筋と、該第1杭主筋に直交しこれを囲む複数のフープ筋と、鋼管内に上端から下端まで連続して充填されたコンクリートとからなる、ことを特徴とする現場打ち鋼管コンクリート杭が提供される。
また、第1環状リブは肉盛溶接、その他の手段により自由に形状及び条数(リブが螺旋状の場合は巻き数)を設定できるので、設計自由度が高く、かつ安価にできる。
さらに、第1環状リブは、高さが6mm以上、幅が5mm以上、側部と鋼管の内面または外面とのなす角度が60°から90°で、側部に直線部を有し、上部が曲線となる曲線形状の突起を有するので、コンクリート打設の際に、コンクリートの充填を損なわず、かつコンクリートと孔壁安定液との混合物が滞留しやすい突起間の溝の入隅部の影響が少なく、コンクリートと鋼管との付着力に対する影響を抑制することができる。
鋼管11は、使用状態において鉛直に延び内面が平滑な鋼管、例えばストレートシーム鋼管である。
なお、図1(A)において、フーチング1は鉄筋コンクリート造であるが、鉄筋の図示は省略してある。また、定着筋12は、鋼管11の外周又は内周に沿って複数本固定されているが、側面の2本だけを図示している。
継手部18および杭下部3において、垂直方向に第1杭主筋14が複数本円筒状に配列され、第1杭主筋14と直交する方向に円形状のフープ筋15があり、図1(B)に示すように、いわゆる鉄筋籠が形成されている。なお、図1(A)では第1杭主筋のうち4本のみ図示している。
この第1環状リブ13(及び後述する第2環状リブ)は、炭酸ガスシールド溶接、MIG溶接などにより、鋼管の内周に山形断面の肉盛溶接突起を形成するのが好ましい。
また、鋼管11の内面に螺旋状の突起を形成したい場合には、当て板5を鋼管11の内面に対して円周方向に相対移動させつつ、鋼管11を鋼管11の軸方向に移動させてもよいし、あるいは当て板5及び溶接トーチを鋼管11の軸線方向に移動させてもよい。
また、突起は連続的にも断続的にも形成することが出来る。
このように、1対の当て板5を鋼管内面に配置して肉盛溶接リブを形成することにより、リブの大きさ、リブの間隔、リブの突出高さ等を自由に設定することができる。
なお、リブの形成手段は、肉盛溶接に限定されず、予め所定の形状に加工したリング状部材を鋼管11の内面に溶接してもよく、或いは、内面が平滑な鋼管の下部に従来のリブ付き鋼管を溶接接合したものでもよい。
また、本発明は、鋼管の外側に突起を形成した場合にも適用することができる。
この図は、上記第1実施形態により、継手部18に相当する部分の鋼管11の内面にリブ13を形成した状態を示している。
リブの間隔pは、100mm±10mmとし、リブの本数nd(突起条数)やリブの突出高さhe(突起有効高さ)は、[数1]の式(1)(2)によって、必要とされる許容耐力に対応するリブの本数やリブの突出高さを設定する。
式(1)によって、算出される値Wが、必要とされる許容耐力以上になれば良く、地盤状況や建物の規模に応じて必要とされる許容耐力を別途算出し、それに応じて鋼管径や鋼管厚、突起条数、突起有効高さを変えながら、最適な形状を決定する。
なお、上式は長期許容耐力に対する算定式であり、短期許容耐力に対応させる場合は、許容耐力の数値を1.5倍として算定する。
第2杭主筋21は、複数の第1杭主筋14の一部又は全部に下端が固定されフーチング1まで延設されている。
この構成により、杭下部3の杭主筋を伸延させることで、杭上部の耐力を高めるとともにフーチング1から杭上部10を介して杭下部3まで応力伝達をより強固にすることができ、杭の応力負担を大きくする場合に用いることができる。
この例において、本発明の現場打ち鋼管コンクリート杭は、更に、複数の第2環状リブ23、及び複数の第3杭主筋24を有する。
第2環状リブ23は、断面山形状であり、鋼管11の上端部内面に軸方向に間隔を隔てて形成される。第2環状リブ23は、上述した第1環状リブ13と実質的に同一である。
第3杭主筋24は、第2環状リブ23の内側にフーチング1から鋼管11の上端部内まで延設される。
第3実施形態は、鋼管11の上部にもリブ23を有するものだが、第1実施形態と同様、リブの条数(リブが螺旋状の場合は巻き数)やリブの突出高さ(突起有効高さ)の変更によって、微妙な耐力調整ができるので、設計の自由度が向上する。
さらに、鋼管内面の環状リブ13、23は、高さが6mm以上、幅が5mm以上、側部と鋼管の内面または外面とのなす角度が60°から90°で、側部に直線部を有し、上部が曲線となる曲線形状の突起を有するので、コンクリート打設の際に、コンクリートの充填を損なわず、かつコンクリートと孔壁安定液との混合物が滞留しやすい突起間の溝の入隅部の影響が少なく、コンクリートと鋼管との付着力に対する影響を抑制することができる。
第4杭主筋26は第1杭主筋14及び第3杭主筋24と一体の連続した杭主筋であるのが好ましいが、重ね継手を用いて接合してもよいし溶接等で強固に接合してもよい。また、第4杭主筋26は、第1杭主筋14及び第2杭主筋21はより多い場合もあり、その場合の鉄筋下端は鋼管の下端部のレベルまで伸ばしておくのがよい。。
この実施形態は、第2、第3の実施形態と同じく、フーチングから杭上部10への応力伝達をより強固にすると共に、杭上部の耐力を高め、杭の応力負担をより大きくする場合に用いることができる。
第2実施形態乃至第4実施形態において、第2杭主筋乃至第4杭主筋については、図示しないが、杭主筋の位置決めのために環状鉄筋が配される。また、第2杭主筋乃至第4杭主筋についても、第1杭主筋と同様に適宜フープ筋を配すること妨げるものではない。
本発明の実施形態では、定着筋12は、鋼管の外周面または内周面に、溶接またはボルトなどで固定するようにしているが、施工性を考慮した上での限定であって、定着筋12の固定位置は、外周面と内周面の両方にあってもかまわないし、固定方法についても溶接やボルト固定に限定されるものではない。
また、第1環状リブ13は肉盛溶接、その他の手段により自由に形状及び条数(リブが螺旋状の場合は巻き数)を設定できるので、設計自由度が高く、安価にできる。
さらに、第1環状リブ13は、高さが6mm以上、幅が5mm以上、側部と鋼管の内面または外面とのなす角度が60°から90°で、側部に直線部を有し、上部が曲線となる曲線形状の突起を有するので、コンクリート打設の際に、コンクリートの充填を損なわず、かつコンクリートと孔壁安定液との混合物が滞留しやすい突起間の溝の入隅部の影響が少なく、コンクリートと鋼管との付着力に対する影響を抑制することができる。
10 杭上部、11 鋼管、12 定着筋、
13 第1環状リブ、14 第1杭主筋、15 フープ筋、
16 コンクリート、18 継手部、
21 第2杭主筋、23 第2環状リブ、
24 第3杭主筋、
26 第4杭主筋、
Claims (7)
- 鋼管コンクリート造の杭上部と、鉄筋コンクリート造の杭下部とからなる現場打ち鋼管コンクリート杭であって、
杭上部は、鉛直に延び内面が平滑な鋼管と、該鋼管の上部外周面又は内周面に溶接又はボルトなどで固定され鉄筋コンクリート造のフーチング内へ延びる複数の定着筋と、鋼管の下端部内面に軸方向に間隔を隔てて形成された断面山形状の複数の第1環状リブと、該第1環状リブの内側に杭下部から鋼管の下端部内まで延設された複数の第1杭主筋と、該第1杭主筋に直交しこれを囲む複数のフープ筋と、鋼管内に上端から下端まで連続して充填されたコンクリートとからなる、ことを特徴とする現場打ち鋼管コンクリート杭。 - 更に、前記複数の第1杭主筋の一部又は全部に下端が固定されフーチングまで延設された複数の第2杭主筋を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
- 更に、前記鋼管の上端部内面に軸方向に間隔を隔てて形成された断面山形状の複数の第2環状リブと、該第2環状リブの内側にフーチングから鋼管の上端部内まで延設された複数の第3杭主筋を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
- 前記複数の第1杭主筋の一部又は全部に下端が固定され、前記複数の第3杭主筋の一部又は全部に上端が固定され、鋼管内を延びる複数の第4杭主筋を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
- 前記第1環状リブ及び/又は第2環状リブは、継手部に必要な耐力に対応するように形状及び条数(リブが螺旋状の場合は巻き数)が設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
- 前記第1環状リブ及び/又は第2環状リブは、鋼管の内面又は外面に1対の当て板を間隔を隔てて配置し、該1対の当て板を鋼管の内面又は外面に対して相対移動させつつ、その当て板間に肉盛溶接して形成した肉盛溶接リブである、ことを特徴とする請求項5に記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
- 前記第1環状リブ及び/又は第2環状リブは、高さが6mm以上、幅が5mm以上、側部と鋼管の内面または外面とのなす角度が60°から90°で、側部に直線部を有し、上部が曲線となる曲線形状の突起を有する、ことを特徴とする請求項6に記載の現場打ち鋼管コンクリート杭。
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