JP2006143176A - フロントカウル及びそれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンダーボーン型自動二輪車等に使用されたとしても十分な剛性を発揮するフロントカウル及びそれを備えた車両を提供する。
【解決手段】 フロントカウル50は、中心点51aを前端として斜め後方に広がった形状に形成されている。フロントカウル50には、ホーン用開口52、灯火器用開口53、及び導風開口54が形成されている。これら開口52〜54は、正面から見て、中央部70を中心とした放射状に配置されている。フロントカウル50には、稜線61,63,65及び谷線64からなる凹凸形状が形成されている。ホーン用開口52と灯火器用開口53との間には、稜線61が配置されている。灯火器用開口53と導風開口54との間には、谷線64及び稜線63,65が配置されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フロントカウル及びそれを備えた車両に関するものである。
従来から、スクータ型の自動二輪車等において、方向指示灯を設けるための開口が形成されたフロントカウルを備えた車両が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたフロントカウルは、縦長の形状を有しており、上下方向のほぼ中央位置における左右両側に、方向指示灯を設けるための開口が形成されている。
特開平5−162676号公報
ところで、スクータ型の自動二輪車とは別に、いわゆるアンダーボーン型の自動二輪車が知られている。アンダーボーン型の自動二輪車では、シートとハンドルとの間のフレームの高さが低くなっており、運転者は車両を容易に跨ぐことができる。一般に、アンダーボーン型自動二輪車では、スクータ型の自動二輪車に比べて前輪が大きい。そのため、アンダーボーン型の自動二輪車では、フロントカウルの縦横比が小さい。一方、車両の横幅はスクータ型でもアンダーボーン型でも大きな違いはなく、また、方向指示灯の大きさも、車両形式の相違による違いはない。そのため、アンダーボーン型の自動二輪車では、フロントカウルの全体に占める開口の面積割合が大きい。
また、エンジンの冷却等を目的として、フロントカウルに前方から空気を取り入れる導風開口を設けることがある。しかし、方向指示灯用の開口に加えて導風開口を設けた場合、フロントカウルの表面積に占める開口の面積割合はますます大きくなる。
したがって、単にスクータ型自動二輪車のフロントカウルの縦横比を小さくしただけでは、アンダーボーン型の自動二輪車等に用いられるような縦横比の小さなフロントカウルとしては、剛性が不足するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アンダーボーン型自動二輪車等に使用されたとしても十分な剛性を発揮するフロントカウル及びそれを備えた車両を提供することである。
本発明に係るフロントカウルは、少なくとも灯火器用開口と導風開口とが形成され、車両に具備されるフロントカウルであって、前記灯火器用開口及び前記導風開口は、正面から見て放射状に配設され、前記各開口の周縁の少なくとも一部にリブが形成されているものである。
上記フロントカウルには複数の開口が形成されているが、それらは放射状に配設されているので、フロントカウルの剛性の低下は抑制される。また、各開口の周縁は剛性が低くなりやすいが、周縁の少なくとも一部にリブが形成されているので、剛性の低下は抑制される。このような開口の放射状配置とリブとの相乗効果により、フロントカウルの剛性が高く維持される。
ここで、灯火器用開口及び導風開口の放射状の配置には、様々な形態があり得る。すなわち、正面から見て、前記灯火器用開口の略中心線と前記導風開口の略中心線とが放射状になっていてもよい。ここで、「略中心線」とは、開口をほぼ対称形状に2分する線を意味する。この線は直線であってもよく、曲線であってもよい。また、2分された開口は、必ずしも同一形状を有していなくてもよい。
あるいは、正面から見て、前記灯火器用開口及び前記導風開口のそれぞれの周縁の一部が放射状になっていてもよい。
また、前記灯火器用開口及び前記導風開口は、正面から見て車幅方向の中心に位置する車両中心線の両側に位置するように左右一対設けられ、これら灯火器用開口及び前記導風開口のそれぞれは、前記車両中心線から外側にいくに従って幅広になる幅広部を有するとともに、前記車両中心線に対して同じ側に位置する灯火器用開口及び前記導風開口は、前記車両中心線から外側にいくに従って互いに離隔するように配置されていてもよい。
以上のように、本発明に係るフロントカウルによれば、開口の面積割合が大きくても、十分な剛性を発揮することができる。そのため、スクータ型の車両は勿論のこと、アンダーボーン型の車両等に使用されたとしても、十分な剛性を発揮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図中の矢印FWDは、実施形態に係る自動二輪車の走行方向を示している。
図1及び図2に示すように、実施形態に係る鞍乗型車両は、いわゆるアンダーボーン型の自動二輪車1である。アンダーボーン型の自動二輪車1では、悪路での走行安定性の確保等のため、スクータ型の自動二輪車に比べて直径の大きな車輪が用いられる。また、アンダーボーン型の自動二輪車1では、いわゆるスポーツ型の自動二輪車と異なり、シートとハンドルとの間のフレーム(メインフレーム)が低くなっており、運転者が車体を跨ぎやすくなっている。
図1に示すように、自動二輪車1は、複数のフレームからなる車体フレーム2を備えている。車体フレーム2は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方斜め下向きに延びるメインフレーム4と、メインフレーム4の後側部分から後方斜め上向きに延びるシートレール5と、メインフレーム4の後端部とシートレール5の後端部との間に架け渡されたバックステー6とを備えている。メインフレーム4の後端部の下側には、下方に延びるリヤアームブラケット7が固定されている。
ヘッドパイプ3の上方には、ハンドル8と、ハンドル8を覆うカバー部材9とが設けられている。カバー部材9は、ハンドル8と一体となって回動するように構成されている。
図2に示すように、カバー部材9の左右両側には、バックミラー35が取り付けられている。また、カバー部材9の中央部には、バルブ36aとバルブ36aを覆うヘッドライトカバー36bとを含むヘッドライト36が取り付けられている。
図1に示すように、ヘッドパイプ3の下部には、左右一対のフロントフォーク11が取り付けられている。両フロントフォーク11の下端には、前輪12が取り付けられている。前述したように、前輪12の直径は、スクータ型自動二輪車の前輪の直径に比べて大きい。前輪12の上方にはフロントフェンダ13が配置されている。
ヘッドパイプ3の前側には、ブラケット14が取り付けられている。ブラケット14の下部には、前方に向かって警報音を発するホーン15が固定されている。ヘッドパイプ3及びブラケット14の前方には、フロントカウル50が取り付けられている。なお、フロントカウル50の構成については後述する。ヘッドパイプ3の前方且つフロントカウル50の裏側には、電装品等のハーネス10が配設されている(図2も参照)。ハーネス10は、ヘッドパイプ3に沿って上下方向に延びており、ハンドル8と共に左右に回転する。
メインフレーム4の下方には、エンジン16が配置されている。エンジン16は、シリンダ16aの軸線16bが前方斜め上向きに延びるような姿勢で取り付けられている。エンジン16の前方且つ上方であってメインフレーム4の下方には、エンジン16を冷却するラジエータ17が設けられている。
図2に示すように、ラジエータ17は、自動二輪車1の幅方向(図示A方向)に所定間隔を隔てて配置された一対のタンク部17a,17bと、これらタンク部17a,17bの間に配置されたコア部17cとを有している。コア部17cには、走行風が通過する多数の孔(図示せず)が設けられている。
図1に示すように、ラジエータ17とエンジン16とは、冷却水を循環させるための供給パイプ18及び戻しパイプ19を介して接続されている。また、エンジン16の前側部分の下方には、リザーバタンク(リカバリータンク)20が配置されている。リザーバタンク20は、給排パイプ21を介してラジエータ17に接続されている。なお、このリザーバタンク20は、ラジエータ17内の冷却水の量を一定に保つ機能を有する。エンジン16には、排気管22が接続されている。排気管22の後端には、マフラー23が取り付けられている。
リヤアームブラケット7には、ピボット軸24が設けられている。このピボット軸24には、リヤアーム25の前端部が上下方向に揺動自在に支持されている。リヤアーム25の後端部には、後輪26が取り付けられている。
シートレール5の上方には、シート27が配置されている。また、メインフレーム4及びシートレール5の上方には、車体の前側から後側にわたって車体カバー28が取り付けられている。車体カバー28は、ヘッドパイプ3、メインフレーム4及びシートレール5を覆っている。車体カバー28の後側には、後輪26の上方を覆うリヤフェンダ29が取り付けられている。
また、車体カバー28の前側には、運転者の脚の前方を覆う左右一対のレッグシールド31が配置されている。図2に示すように、レッグシールド31の前側には、開口30が形成されている。各レッグシールド31には、ラジエータ17に走行風を導くための樹脂製の導風壁32が設けられている。図1に示すように、導風壁32の前側部分は、レッグシールド31よりも前方に突出している。
図3に示すように、レッグシールド31には、走行風を導く導風路47が形成されている。導風路47は、ラジエータ17を通過した走行風46と、フロントカウル50の導風開口54を通過した走行風45とを、車体の外側に排出する空気通路である。導風路47の後方斜め下側には、走行風45及び46を排出するための排出口48が設けられている。また、導風路47の途中には、ラジエータ17を通過した走行風46を外側に導くための開口部49が形成されている。
なお、図1〜3では、説明の便宜上、フロントカウル50は模式的に表されている。フロントカウル50の実際の形状は、図4及び図5に示すとおりである。
次に、フロントカウル50の詳細な構成について説明する。なお、前述の説明では、「左右」とは車両に跨った運転者から見た場合の左右を意味していたが、以下の説明では、フロントカウル50を正面から見た場合(車両前方視)の左右を意味するものとする。
図4に示すように、フロントカウル50は左右対称形に形成されている、本実施形態のフロントカウル50は縦横比(縦方向長さ/横方向長さ)が比較的小さなものであり、縦横比は約1程度となっている。また、図1に示すように、フロントカウル50の縦方向長さDは、前輪12の半径Rと略等しく、少なくとも前輪12の直径よりは短くなっている。
図4及び図5に示すように、フロントカウル50は薄肉の殻状部材からなり、中心点51aを前端として斜め後方に広がった三次元形状に形成されている。なお、ここでいう中心点51aは、フロントカウル50の幾何形状上の中心となる点を意味しており、左右方向の中心線上に位置しかつ上下方向の略中央に位置する点である。ただし、中心点51aは物理的に点状に形成されている必要はなく、面の一部の領域であってもよい。本実施形態では、後述する灯火器用開口53の略中心線L1、導風開口54の略中心線L2、及びホーン用開口52の略中心線L3の延長線が車両の左右幅方向の中心線Lと交差する点51a,51bの周囲の領域を、フロントカウル50の中央部70と称する。なお、上記交差する点は、点51aのように正面から見てフロントカウル50上に位置していてもよく、点51bのように正面から見てフロントカウル50から外れた箇所に位置していてもよい。
また、フロントカウル50には、正面から見て、中央部70から外側に向かって延びる方向に沿った複数の稜線及び谷線が形成されている。詳しくは、フロントカウル50には、中央部70から左右に延びる谷線64と、中央部70から左右の斜め上方向に延びる稜線61及び63と、中央部70から左右の斜め下方向に延びる稜線65とが形成されている。
フロントカウル50には、少なくとも上記稜線61,63,65により、表側に突出する凸部が形成されている。また、上記谷線64により、裏側にへこんだ凹部が形成されている。このように、フロントカウル50は、中央部70の周囲に沿った形状が凹凸形状に形成されている。言い換えると、フロントカウル50には、稜線又は谷線からなる凹凸部が設けられている。なお、図示は省略するが、図4における稜線61の外側にはゆるやかな谷線が形成されている。その結果、表面S2は表面S1よりも表側に膨らんでいる(図5参照)。
なお、谷線64及び稜線61,63,65は、中央部70から外側に向かって延びる方向に沿った線であり、必ずしも中央部70とつながっている必要はない。すなわち、各線の端部は、必ずしも中央部70内に位置している必要はない。
図4に示すように、フロントカウル50には、正面から見て放射状に配設された複数の開口が形成されている。なお、ここでいう放射状とは、単に中央部70から外側に広がっている状態を意味する。図4の一点鎖線L1、L2及びL3は、中央部70から放射状に延びる仮想的な線を表している。具体的には、フロントカウル50には、中心点51aの上側であって左右の両稜線61の間に配設されたホーン用開口52と、稜線61と稜線63との間に形成された左右一対の灯火器用開口53と、稜線65の下側に形成された左右一対の導風開口54とを備えている。これら開口52〜54は、正面から見て中心点51aの周囲に配設されており、隣り合う開口同士の間に稜線又は谷線が位置するように、フロントカウル50の凹凸形状に合わせて配置されている。
詳しくは、車両前方視において、灯火器用開口53の略中心線L1、導風開口54の略中心線L2、及びホーン用開口52の略中心線L3の延長線が車両前方から見て放射状になるように、灯火器用開口53、導風開口54及びホーン用開口52が配置されている。すなわち、車両前方視において、灯火器用開口53の略中心線L1、導風開口54の略中心線L2、ホーン用開口52の略中心線L3が中央部70から離れるにしたがって互いに離隔するように、灯火器用開口53、導風開口54及びホーン用開口52が配置されている。なお、「略中心線」とは、開口をほぼ対称形状に2分する線を意味する。この線は直線であってもよく、曲線であってもよい。また、2分された開口は、必ずしも同一形状を有していなくてもよい。
また、灯火器用開口53及び導風開口54は、車両中心線Lから外側にいくに従って幅広になる幅広部53d,54dをそれぞれ有している。これら幅広部53d,54dは、車両前方視において放射状に配設された周縁部53e,54eをそれぞれ有している。すなわち、車両前方視において、灯火器用開口53及び導風開口54のそれぞれの周縁の一部は放射状になっている。なお、本実施形態では、車両中心線Lは、ホーン用開口52の略中心線L3と一致している。
ホーン用開口52は、ホーン15(図1参照)の前方に位置しており、ホーン15からの警報音を通す開口である。ホーン用開口52は、中央から左上がりに延びる左側開口52aと、中央から右上がりに延びる右側開口52bとからなり、これら開口52a及び52bが連続することにより形成されている。
ホーン用開口52の周縁には、リブ52cが形成されている。リブ52cは、ホーン用開口52の全周囲にわたって設けられている。また、ホーン用開口52の上下方向中央部には、左右方向に延びるバー52dが架け渡されている。なお、バー52dは前下がりに傾斜しており、正面からホーン15が見え難いようになっている。
灯火器用開口53は、斜め上向きに延びる細長い略長円形状に形成されており、中央部70を中心として放射状に配置されている。灯火器用開口53の斜め下側部分(中央部70側の部分)は、中央部70に向かって先細りの形状に形成されている。この灯火器用開口53の斜め下側部分の周縁には、リブ53aが設けられている。また、灯火器用開口53の斜め上側部分も、先細りの形状に形成されている。
図2に示すように、灯火器用開口53の内部には、ポジションランプ40と方向指示灯41とが配置されている。ポジションランプ40及び方向指示灯41は灯火器用開口53の長手方向(斜め方向)に並んでおり、ポジションランプ40は斜め下側に配置され、方向指示灯41は斜め上側に配置されている。すなわち、方向指示灯41は、左側の灯火器用開口53の内部における左側と、右側の灯火器用開口53の内部における右側とに、それぞれ設けられている。ポジションランプ40は、バルブ40aと、バルブ40aの後方を覆う反射板40bとを備えている。また、方向指示灯41も、バルブ41aと、バルブ41aの後方を覆う反射板41bとを備えている。
導風開口54は、走行風を導く開口であり、後方斜め下向きに細長い形状に形成されている。導風開口54も中央部70を中心とした放射状に形成されており、中央部70側は先細り形状になっている。導風開口54の周縁には、リブ54aが設けられている。前述したように(図3参照)、導風開口54を通じて導風路47に導入された走行風45は、ラジエータ17を冷却した走行風46と合流した後、排出口48から後方に排出される。
図5に示すように、フロントカウル50の左右方向の中間位置における上側部分は、表側に向かって膨らんでおり、膨出部55を形成している。したがって、膨出部55の裏側には、余剰スペース56a(図2参照)が形成されている。本実施形態では、この余剰スペース56aにハーネス10が収容されており、フロントカウル50とハーネス10との干渉が抑制されている。
図4に示すように、膨出部55の下側には、正面から見てV字型に延びる谷線73及び稜線74が設けられている。すなわち、膨出部55の下側にも、凹凸形状が形成されている。
なお、フロントカウル50には、他の開口が形成されていてもよい。例えば、フロントカウル50にバスケット等を取り付けるための孔等を設けることも可能である。例えば、図4に示すように、ホーン用開口52の上側に孔56が形成され、谷線73と稜線74との間に孔57が形成されていてもよい。ただし、これらの孔56,57は必ずしも必要ではない。
図6は、図1におけるB部分の拡大断面図である。図6に示すように、ヘッドライトカバー36bの下端部には、ヘッドライトカバー36b内に侵入した水Wを排出するための水抜き孔37が形成されている。
ところが、本実施形態では、ヘッドライトカバー36bの下方には、フロントカウル50が配置されている。フロントカウル50の上側部分は後方斜め上向きに傾斜しており、特に、ヘッドライトカバー36bの真下には膨出部55が位置している。そのため、フロントカウル50の表面に沿って後方に流れてきた空気が、ヘッドライトカバー36bの下方で逆流し、水抜き孔37に向かって流れ込むおそれがある。その結果、水抜き孔37から水Wが円滑に排出されなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、水抜き孔37の後方に、水Wを流出させつつ逆流空気を遮断する遮蔽物として、リブ38を設けることとした。リブ38はカバー部材9の下端部から下方に延びており、リブ38の先端とヘッドライトカバー36bとの間には、水抜き用の隙間37aが形成されている。したがって、このリブ38により、ヘッドライトカバー36bに対する逆流空気の流入が防止される。そのため、水Wは円滑に排出されやすくなる。また、リブ38により、逆流空気に混じって塵埃が流入することも防止することができる。
なお、リブ38の形状や寸法は何ら限定されない。上記の例では、リブ38の先端とヘッドライトカバー36bとの間には、水平方向の隙間37aが形成されていたが、リブ38の位置又は形状等を変更することにより、垂直方向の隙間を形成することも可能である。また、逆流空気を遮断する遮蔽物は、リブ形状に限らず、他の形状の遮蔽物であってもよい。
以上のように、本実施形態に係るフロントカウル50によれば、正面から見てホーン用開口52、灯火器用開口53及び導風開口54を放射状に配置することとしたので、フロントカウル50の全体に占める開口の面積割合が大きいにも拘わらず、フロントカウル50の剛性の低下を抑制することができる。また、開口52,53,54の周縁の少なくとも一部に、それぞれリブ52c,53a,54aを設けることとしたので、剛性が低下しやすい開口の周囲部を補強することができる。したがって、このような開口52,53,54の配置とリブ52c,53a,54aとの相乗効果により、フロントカウル50の剛性を高く維持することが可能となる。
また、本実施形態によれば、灯火器用開口53及び導風開口54の放射状配置の具体的態様として、車両前方視において、灯火器用開口53の略中心線L1と導風開口54の略中心線L2とが放射状になっている。また、車両前方視において、灯火器用開口53及び導風開口54のそれぞれの周縁53e,54eの一部が放射状になっている。また、灯火器用開口53及び導風開口54のそれぞれは、車両中心線Lから外側にいくに従って幅広になる幅広部53d,54dを有し、車両前方視において、幅広部53d,54dは放射状に配設された周縁部53e,54eを有している。そのため、フロントカウル50の剛性を高く維持することが可能となる。
また、本実施形態によれば、外側に比べて開口面積の割合が大きくなる中央部70側(中心点51a側)には、リブ52c,53a,54aを欠かさず配置することとしたので、リブの効率的配置による効果的な剛性向上を図ることができる。
本実施形態によれば、ホーン用開口52は、剛性の低下しやすい中心点51aの近傍に配置されている。しかしながら、ホーン用開口52の周縁にリブ52cを設けることとしたので、剛性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、フロントカウル50は中央部70から斜め後方に広がった形状に形成されている。そのため、開口52〜54の放射状配置の中心である中央部70は、フロントカウル50の三次元的な広がり形状の中央部分でもある。このことによっても、剛性は高く維持されることになる。
灯火器用開口53及び導風開口54は、中央部70側に向かって先細りの形状に形成されている。そのため、フロントカウル50の中央部70側における開口面積の割合を小さく抑えることができ、剛性の低下を抑制することができる。
本実施形態によれば、ホーン用開口52と灯火器用開口53との間に稜線61からなる凹凸部を設け、灯火器用開口53と導風開口54との間に谷線64及び稜線63,65からなる凹凸部を設けることとしたので、剛性が低下しやすい開口同士の間の部分を、表面の凹凸形状によって補強することができる。
また、谷線64及び稜線61,63,65は、中央部70を中心とした放射状に配置されている。そのため、谷線64及び稜線61,63,65は、剛性の低下しやすい中央部70側では緻密に配置され、剛性の比較的高い外側部では、疎らに配置されている。したがって、中央部70からの距離に応じて、剛性を適宜に向上させることができる。
ところで、フロントカウル50の外側は、中央側に比べて開口面積の割合が小さいので、本来的に中央側よりも剛性が高い。そして、本実施形態では、方向指示灯41を灯火器用開口53内の外側に配置することとした。すなわち、方向指示灯41を、中央部70とは逆の側に設けることとした。そのため、方向指示灯41は比較的剛性の高い外側に配置されるので、反射板41bを大きくしても、フロントカウル50の剛性の低下を抑制することができる。本実施形態によれば、方向指示灯41をポジションランプ40よりも高い位置に配置しただけでなく、反射板41bを大きくすることができるので、方向指示灯41の視認性を向上させることが可能となる。
本実施形態によれば、フロントカウル50には、正面から見て左斜め下方向に延びる左側導風開口54と、正面から見て右斜め下方向に延びる右側導風開口54とが形成されている。これら導風開口54は斜め下方向に延びているので、前方から吸い込んだ走行風45を容易に下方に導くことができる。したがって、レッグシールド31の導風路47を通じて、走行風45を運転者の膝を避けた位置に容易に導くことができる。
本実施形態に係る自動二輪車1では、ヘッドライト36は、ハンドル8側のカバー部材9に設けられている。したがって、フロントカウル50にヘッドライト36用の開口を設ける必要はなく、その分だけフロントカウル50の剛性を高くすることができる。
また、本実施形態では、フロントカウル50の左右方向の中央部分の上側に膨出部55を設けることとしたので、フロントカウル50とハーネス10との干渉を抑制することができる。すなわち、一般的に自動二輪車等では、ハーネス10をフロントカウル50の裏側且つヘッドパイプ3の前方に配設することが多い。本実施形態に係るフロントカウル50によれば、上記膨出部55が設けられていることにより、上側部分の裏側(ヘッドパイプの前方)に比較的広いスペースが形成される。したがって、ハーネス10とフロントカウル50とが干渉することを抑制することができる。また、本実施形態によれば、膨出部55の下側に、谷線73及び稜線74からなる凹凸部を設けることとした。したがって、膨出部55を設けたことによる剛性の低下を補うことができる。
なお、本実施形態では、左右の灯火器用開口53及び導風開口54は、それぞれ1つの開口によって形成されていた。しかし、左右の灯火器用開口又は導風開口は、例えば中央部70から外側に向かって並ぶ2つ以上の開口によって形成されていてもよい。例えば、図7に示すように、左右の導風開口54を、第1の開口54b及び第2の開口54cに分割するようにしてもよい。
本実施形態では、自動二輪車1はアンダーボーン型の自動二輪車であったが、フロントカウル50を他の形式の自動二輪車(例えばスクータ型の自動二輪車等)に取り付けることも勿論可能である。また、本発明に係る車両は、自動二輪車に限定される訳ではない。
以上説明したように、本発明は、自動二輪車等に用いられるフロントカウル及び自動二輪車等の車両について有用である。
実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 実施形態に係る自動二輪車の正面図である。 車体カバーの前側部分の斜視図である。 フロントカウルの正面図である。 フロントカウルの側面図である。 図1のB部分の拡大断面図である。 他の実施形態に係るフロントカウルの正面図である。
符号の説明
1 自動二輪車(車両)
10 ハーネス
41a バルブ(光源)
41b 反射板(反射体)
50 フロントカウル
51a 中心点
52 ホーン用開口
53 灯火器用開口
54 導風開口
52c,53a,54a リブ
55 膨出部
61,63,65 稜線
64 谷線
70 中央部

Claims (15)

  1. 少なくとも灯火器用開口と導風開口とが形成され、車両に具備されるフロントカウルであって、
    前記灯火器用開口及び前記導風開口は、正面から見て放射状に配設され、
    前記各開口の周縁の少なくとも一部にリブが形成されているフロントカウル。
  2. 正面から見て、前記灯火器用開口の略中心線と前記導風開口の略中心線とが放射状になっている、請求項1に記載のフロントカウル。
  3. 正面から見て、前記灯火器用開口及び前記導風開口のそれぞれの周縁の一部が放射状になっている、請求項1に記載のフロントカウル。
  4. 前記灯火器用開口及び前記導風開口は、正面から見て車幅方向の中心に位置する車両中心線の両側に位置するように左右一対設けられており、
    これら灯火器用開口及び前記導風開口のそれぞれは、前記車両中心線から外側にいくに従って幅広になる幅広部を有するとともに、前記車両中心線に対して同じ側に位置する灯火器用開口及び前記導風開口は、前記車両中心線から外側にいくに従って互いに離隔するように配置されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  5. 正面から見て前記灯火器用開口及び前記導風開口よりも中央側に位置する中央部を備え、前記中央部から斜め後方に広がった形状に形成されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  6. 正面から見て前記灯火器用開口及び前記導風開口よりも中央側に位置する中央部を備え、
    前記リブは、前記各開口の少なくとも前記中央部側の一部に形成されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  7. 正面から見て前記灯火器用開口及び前記導風開口よりも中央側に位置する中央部を備え、
    前記各開口の少なくとも前記中央部側は、前記中央部に向かって先細りの形状に形成されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  8. 前記開口のうち少なくとも一組の隣り合う開口同士の間に、正面から見て当該フロントカウルの中央部から外側に向かって延びる方向に沿った稜線または谷線を有する凹凸部を備えている、請求項1に記載のフロントカウル。
  9. 前記灯火器用開口として、左右一対の灯火器用開口が形成され、
    正面から見て左側の灯火器用開口の内部における左側と、右側の灯火器用開口の内部における右側とに、光源と前記光源の後方を覆う反射体とを有する方向指示灯がそれぞれ設けられている、請求項1に記載のフロントカウル。
  10. 前記灯火器用開口として、正面から見てそれぞれ左斜め上方向、右斜め上方向に延びる左右一対の灯火器用開口が形成され、
    前記左右の灯火器用開口の下端部の間に、ホーン用開口が形成され、
    前記ホーン用開口の周縁にリブが設けられている、請求項1に記載のフロントカウル。
  11. 前記灯火器用開口として、正面から見てそれぞれ左斜め上方向、右斜め上方向に延びる左右一対の灯火器用開口が形成され、
    前記左右の灯火器用開口の下端部の間に、ホーン用開口が形成され、
    前記各灯火器用開口と前記ホーン用開口との間に、正面から見て当該フロントカウルの中央部から外側に向かって延びる方向に沿った稜線または谷線を有する凹凸部が設けられている、請求項1に記載のフロントカウル。
  12. 前記導風開口として、正面から見て左斜め下方向に延びる左側導風開口と、正面から見て右斜め下方向に延びる右側導風開口とが形成されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  13. ヘッドライトを有する車両における前記ヘッドライトと離れた箇所に取り付けられる、請求項1に記載のフロントカウル。
  14. 左右方向の中央部分の上側に、表側に膨らんだ膨出部が形成され、
    前記膨出部の周囲の少なくとも一部に、凹凸部が形成されている、請求項1に記載のフロントカウル。
  15. 請求項1〜14のいずれか一つに記載のフロントカウルを備えた車両。

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