JP2006158335A - 分注装置および培養処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】培養容器内への液体の注入時に、ノズルから放出される液体の一部が飛沫となって培養容器外の空間に飛散することを防止する。
【解決手段】容器23内に液体Aを注入する分注口5aと、該分注口5aの近傍に設けられ、分注口5からの液体Aの注入時に、分注口5aの周囲の空気を吸引する吸引口6aとを備える分注装置1を提供する。吸引口を介して分注口の周囲の空気が吸引されるので、分注口の先端で生じた飛沫は、吸引口を介して吸引されるので、飛沫の飛散が防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、分注装置および培養処理装置に関するものである。
従来、自動培養装置として、複数の培養容器を収納可能な固定式の収納棚と、水平・昇降・回転移動可能な搬送手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この自動培養装置は、培養室内に配置された収納棚に、鉛直方向に並ぶ複数の小部屋を備え、各小部屋の中に培養容器を1つずつ収容して培養を行い、培養途中あるいは培養終了時に搬送手段を作動させて、小部屋から1つずつ培養容器を取り出し、あるいは、小部屋へ培養容器を収容するよう構成されている。そして、培養室から取り出された培養容器に対しては、培養室の外部において蓋が開けられて内部に細胞懸濁液、培地あるいは薬液等が供給されるようになっている。
特開2002−262856号公報(図1等)
培養容器内への細胞懸濁液、培地あるいは薬液等の注入は、培養容器の上方に配置したノズルから培地等の液体を培養容器に向けて放出することにより行われるが、この際に、ノズルから放出される液体の一部が、ノズルの先端において液体の主流から剥離して、微細な飛沫が発生し飛散することが考えられる。
ノズルから放出される液体が培地あるいは薬液である場合には、これらの液体の飛沫が飛散すると培養容器の周囲が汚れ、清掃が必要となるという不都合がある。また、ノズルから放出される液体が細胞を含む細胞懸濁液である場合には、外部の他の検体に混入してクロスコンタミネーション等の問題を生ずる不都合がある。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、培養容器内への液体の注入時に、液体の飛沫が培養容器外の空間に飛散することを防止することができる分注装置および培養処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、容器内に液体を注入する分注口と、該分注口の近傍に設けられ、分注口からの液体の注入時に、分注口の周囲の空気を吸引する吸引口とを備える分注装置を提供する。
本発明によれば、分注口から液体を放出して容器内に液体を注入する際に、吸引口を介して分注口の周囲の空気が吸引されるので、分注口から放出される液体の一部が、分注口の先端において剥離して生じた飛沫は、吸引口を介して吸引されることになる。したがって、発生した飛沫が容器の外部に飛散することが防止され、容器外部の汚染やクロスコンタミネーション等の問題の発生を回避することができる。
上記発明においては、前記吸引口が、前記分注口の周囲に円環状に配置されていることが好ましい。
このようにすることで、分注口の先端において発生した飛沫が、円環状に配置されたいずれかの吸引口から吸引される。したがって、液体の飛沫の飛散をさらに確実に抑制することができる。
また、上記発明においては、前記分注口と前記吸引口とが二重管状に形成されていることが好ましい。
このようにすることで、分注口の先端において発生した飛沫は、分注口の全周にわたって連続して形成されている吸引口のいずれかの位置において吸引される。したがって、吸引漏れをより低減して、液体の飛沫の容器外部への飛散をより確実に抑制することができる。
さらに、本発明は、容器に液体を注入する分注口と、該分注口の周囲に設けられ、分注口からの液体の注入時に、液体の注入方向に沿って液体を取り囲む気流を発生させる気体噴出口とを備え、分注口と気体噴射口とが二重管状に形成されている分注装置を提供する。
本発明によれば、分注口から液体を放出して容器内に液体を注入する際に、分注口の周囲に全周にわたって形成された気体噴射口により、液体の注入方向に沿って液体を取り囲む気流が発生させられるので、注入される液体の周囲にエアカーテンが形成される。したがって、分注口の先端において液体の一部が剥離して飛沫となっても、それがエアカーテンを越えて、その外側に出ることが防止され、容器の外部に飛散することがより確実に抑制されることになる。
また、本発明は、上記いずれかの分注装置を備え、培養容器の蓋を開けて、培養容器内の細胞に対し種々の処理を施す培養処理装置を提供する。
本発明によれば、培養容器の外部に液体の飛沫が飛散することが防止されるので、培養容器に対して清浄な雰囲気内で種々の処理を施すことができる。したがって、細胞を健全な状態に維持することができる。また、分注装置から放出される液体に細胞が含まれている場合には、細胞を含む液体の飛沫の飛散が防止されるので、他の検体を入れた培養容器の蓋が開けられる際にクロスコンタミネーションの発生を防止することができる。
本発明によれば、容器の外部への飛沫の飛散を防止しつつ液体を容器内に注入することができ、容器外部の雰囲気や周辺装置の汚染を防止することができるとともに、クロスコンタミネーションや感染等の不都合の発生をより確実に防止することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る分注装置1について、図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る分注装置1は、図1に示されるように、液体を供給する供給ノズル2と、吸引する吸引ノズル3と、これら供給ノズル2および吸引ノズル3に着脱可能に取り付けられるチップ4とを備えている。
供給ノズル2および吸引ノズル3は、それらの先端部を揃えて略平行に配置されている。
また、前記チップ4は、前記供給ノズル2の先端に接続され、液体を放出する第1の流路5と、前記吸引ノズル3に接続され、先端付近の雰囲気を吸引する第2の流路6とを備えている。これら第1の流路5の先端開口部(分注口)5aと第2の流路6の先端開口部(吸引口)6aとは、図2に示されるように、相互に隣接して配置されている。
また、図1に示されるように、供給ノズル2および吸引ノズル3には、それぞれ供給配管7と吸引配管8とが接続されている。供給配管7には、供給すべき液体Aを貯留する貯留タンク9から液体Aを汲み上げて供給ノズル2に送給する第1のポンプ10が配置されている。また、吸引配管8には、吸引ノズル3の先端から吸引した飛沫Bを廃棄物タンク11に導く第2のポンプ12が配置されている。
これら第1のポンプ10および第2のポンプ12には、分注制御装置13が接続されている。
分注制御装置13は、第1のポンプ10を制御して、所望のタイミングで貯留タンク9内の液体Aを供給ノズル2に送給し、供給ノズル2の先端から放出させるようになっている。また、分注制御装置13は、第1のポンプ10を制御して供給ノズル2の先端から液体Aを放出させるときに、第2のポンプ12を制御して、吸引ノズル3の先端の雰囲気を吸引させるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る分注装置1によれば、チップ4の先端の第1の流路5の先端開口部5aから液体Aが培養容器23内に供給される際に、分注制御装置13の作動により、これに隣接配置された第2の流路6の先端開口部6aの周囲の雰囲気が吸引される。したがって、第1の流路5の先端開口部5aから液体Aが勢いよく放出される際に、先端においてその液体Aの一部が剥離して飛沫Bとなっても、それが周囲に飛散することなく、第2の流路6の先端開口部6aから第2の流路6内に吸引されることになる。また、培養容器23や液体Cにおいて跳ね返った飛沫(図示せず)も吸引される。
その結果、液体Aの飛沫Bによって培養容器23の周囲が汚れて、清掃が必要となるという不都合の発生を未然に防止することができる。また、供給ノズル2から放出される液体Aが細胞を含む細胞懸濁液である場合においても、その飛沫Bが外部の他の検体に混入してクロスコンタミネーション等の問題を生ずる不都合の発生も未然に防止することができる。
また、先端に取り付けるチップ4を使い捨て可能にしておくことにより、注入する液体Aや培養容器23内の検体を変更する度にチップ4を交換して常に清浄な状態で液体Aの注入を行うことが可能となる。
なお、本実施形態に係る分注装置1においては、液体Aの注入のみを行う場合について説明したが、これに加えて、培養容器23内の液体Cを吸引する作業をも行わせることにしてもよい。この場合には、液体Cを注入する動作を行わせる際には、上述したように、分注制御装置13の作動によって第2の流路6を介した吸引動作を同時に行い、吸引動作を行わせる際には、第2の流路6を介した吸引動作を停止して、第1の流路5を介した吸引動作のみを行うことにすればよい。
また、本実施形態においては、第1の流路5の先端開口部5aに並べて第2の流路6の先端開口部6aを配置したが、これに代えて、図3および図4に示されるように、第1の流路5の先端開口部5aを全周にわたって円環状に取り囲むように第2の流路6を構成したチップ4′を採用してもよい。このように構成すれば、第1の流路5を介して液体Aが放出される際に、第2の流路6を介して周囲の雰囲気を吸引することで、第1の流路5の先端開口部5aにおいて発生した飛沫が全周にわたって第2の流路6の先端開口部6aから吸引される。したがって、飛沫が飛散することをより確実に防止することができる。
また、このように構成する場合には、図3に示されるように、第2の流路6の先端開口部6aを第1の流路5の先端開口部5aより若干突出させておくことにより、さらに確実に飛沫を吸引して、周囲に飛散するのを抑制することができる。
また、飛沫を吸引する第2の流路6には、図5に示されるように、飛沫Bが吸引ノズル3に触れないようにするフィルタ15を第2の流路6内に配置したチップ4″を採用してもよい。また、図6に示されるように、第1の流路5にフィルタ15′を設け、さらに先端開口部5bを流路6の先端開口部6aより突出させることにしてもよい。これにより、流路5で液体Cを吸引、排出する際に、気体を供給または排出するノズル2に液体Cを接触させずに済む。さらに、液体Cを吸引、排出する際に発生する飛沫Bを先端開口部6aから吸引することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る分注装置16について、図7を参照して以下に説明する。
なお、本実施形態の説明においては、上述した第1の実施形態に係る分注装置1と構成を共通とする箇所に同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る分注装置16は、図7に示されるように、液体Aを供給する供給ノズル2と、清浄な空気Dを供給する給気ノズル17と、これら供給ノズル2および給気ノズル17に着脱可能に取り付けられるチップ18とを備えている。
供給ノズル2および給気ノズル17は、それらの先端部を揃えて略平行に配置されている。
また、前記チップ18は、前記供給ノズル2の先端に接続され、液体Aを放出する第1の流路5と、前記給気ノズル17に接続され、第1の流路5の周囲に形成される円環状断面の第2の流路6とを備えている。
また、図7に示されるように、供給ノズル2および給気ノズル17には、それぞれ供給配管7と給気配管19とが接続されている。供給配管7には、供給すべき液体Aを貯留する貯留タンク9から液体Aを汲み上げて供給ノズル2に送給する第1のポンプ10が配置されている。また、給気配管19には、フィルタ19Aを介して清浄な空気Dを吸引し、給気ノズル3の先端から噴射させる第2のポンプ12が配置されている。
なお、清浄な空気Dはクリーン度、クラス100以下、望ましくは、クラス10以下、さらに望ましくは、クラス1以下とするのがよい。
また、分注制御装置13は、第1のポンプ10を制御して供給ノズル2の先端から液体Aを放出させるときに、第2のポンプ12を制御して、給気ノズル17の先端から清浄な空気流Dを噴射させるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る分注装置16によれば、チップ18の先端の第1の流路5の先端開口部5aから液体Aが培養容器23内に供給される際に、分注制御装置13の作動により、供給されている液体Aの周囲に、液体Aを取り囲む筒状に清浄な空気流Dが形成される。したがって、第1の流路5の先端開口部5aから液体Aが勢いよく放出される際に、先端においてその液体Aの一部が剥離して飛沫Bとなっても、発生した飛沫Bは、その周囲に形成されている筒状の空気流Dに乗って下方に押し流され、培養容器23内に導かれることになる。
また、培養容器23や培地Cにおいて跳ね返った飛沫(図示略)も培養容器23内に導かれることになる。
すなわち、飛沫Bが発生しても、それが、培養容器23の外部に飛散することが防止される。したがって、液体Aの飛沫Bによって培養容器23の周囲が汚れて、清掃が必要となるという不都合の発生を未然に防止でき、また、供給ノズル2から放出される液体Aが細胞を含む細胞懸濁液である場合においても、その飛沫Bが外部の他の検体に混入してクロスコンタミネーション等の問題を生ずる不都合の発生も未然に防止することができる。
次に、上記分注装置を使用する本発明の一実施形態に係る培養処理装置20について、図8〜図14を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る培養処理装置20は、図8に示される自動培養装置21に適用する。
この自動培養装置21は、図8に示されるように、シャッタ22を介して相互に連絡する第1空間S1と第2空間S2とを備えている。
第1空間S1の両側空間S11,S13には、培養容器23を収容する培養室24が2個ずつ計4個配置され、中央空間S12には、培養容器23を移動するための搬送ロボット25が備えられている。中央空間S12の上部には、中央空間S12内の空気を浄化するために清浄な下降空気流を送る空気清浄部26が設けられている。
4個の培養室24は、それぞれ中央空間S12に向けて扉24aを配置することにより、横に並んだ2個ずつが相互に扉24aを対向させて、間隔をあけて配置されている。
前記各培養室24は、図9および図10に示されるように、一側面に開口部24bを有し、該開口部24bを開閉可能な扉24aを備えている。開口部24bに向かって左右の側壁には、対応する高さ位置に複数のレール状のトレイ保持部材24cが設けられており、左右対となる各トレイ保持部材24cに掛け渡すようにして、トレイ27を上下方向に複数段収容できるようになっている。なお、トレイ保持部材24cはレール状に限定されず、トレイ27を出し入れ可能に支持することができれば任意の形態でよい。また、各培養室24内は、所定の培養条件、例えば、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO濃度5%等に維持されている。
各トレイ27には、複数個、例えば、10個の培養容器23を並べて載置できるようになっている。各培養容器23は、図11に示されるように、容器本体23aと、該容器本体23aの上面に設けられた蓋体23bとからなり、容器本体23aの左右の側面には、後述する第2空間内のハンドにより引っかけられる突起23cが設けられている。
各培養室24の下方には、図8に示されるように、未使用の培養容器23をトレイ27に搭載した状態で複数収容するストッカ28が配置されている。
前記搬送ロボット25は、4個の培養室24の間隔位置のほぼ中央に配置されている。該搬送ロボット25は、水平回転可能な第1アーム25aと、該第1アーム25aの先端に鉛直軸回りに回転可能に連結された第2アーム25bと、該第2アーム25bの先端に鉛直軸回りに回転可能に取り付けられ、それ自身は駆動部、伝導機構などの培養室内の環境を劣化させる機構を持たないハンド25cと、これら第1アーム25a、第2アーム25bおよびハンド25cを昇降可能な昇降機構25dとを備えている。これにより、搬送ロボット25は、4個の培養室24内の全てのトレイ27にアクセスするとともに、前記シャッタ22を跨いで第1空間S1と第2空間S2との間に配置されたコンベア29上にトレイ27を引き渡すことができる水平方向の動作範囲を有している。
前記コンベア29は、搬送ロボット25のハンド25cの幅寸法より大きな間隔をあけて左右に配置された2本の無端ベルト29aを備え、これら無端ベルト29aに掛け渡してトレイ27を載置できるようになっている。また、搬送ロボット25は、培養室24内の全てのトレイ27にアクセスするとともに、前記ストッカ28内の少なくとも最上段のトレイ27に対応する位置に設けられた導入口(図示略)にアクセスできる垂直方向の動作範囲を有している。
なお、ベルト29aは無端ベルトに限られない。
前記ハンド25cは、トレイ27を載置可能に水平方向に延びる平坦な形状に形成されており、培養室24に収容されているトレイ27間の隙間に挿入可能な厚さ寸法に形成されている。そして、ハンド25cは、トレイ27間の隙間に挿入された状態から上昇させられることにより、2本の腕によってトレイ27を下方から押し上げてトレイ保持部材24cから取り上げるとともに、トレイ27を安定して保持できるようになっている。
前記第2空間S2には、図8、図12および図13に示されるように、培養処理装置20が構成されている。
培養処理装置20は、検体導入部65、ハンドリングロボット66,給排ロボット(分注装置)30、遠心分離器31、分注ロボット(分注装置)33、チップ供給装置35、チップ回収部51、試薬等供給装置36、顕微鏡37、貯留タンク38、水平移動機構39および載置台41を備えている。
検体導入部65は、例えば、医療機関等で患者から採取された骨髄液を導入され、供給された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を集める部分であって、提供された骨髄液にPBS(リン酸緩衝化食塩水)等を供給して攪拌し、攪拌された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を分離するようになっている。
ハンドリングロボット66は、例えば、搬送ロボット25と同様の水平多関節ロボットであって、先端に設けたハンドを移動させてトレイ27に載置されている培養容器23を載置台41上移載するようになっている。
給排ロボット30は、シャッタ22が開かれた状態で第1空間S1からコンベア29によって搬送されてきたトレイ27上の培養容器23に対し、上記検体導入部65において集められた検体を供給し、あるいは、培地を供給、回収するようになっている。
また、給排ロボット30は、水平多関節型ロボットであって、例えば、図8に示す例では、2種類の電動ピペット30a,30bを備えるヘッド30cと、水平旋回可能な2つのアーム30d,30eと、アーム30eの先端に設けられヘッド30cを昇降させる昇降機構30fとを備えている。電動ピペット30aは、上述した供給ノズル2と吸引ノズル3または給気ノズル17とを備え、貯留タンク38からダクト30gを介して導かれた培地を供給し、あるいはピペッティング動作を行うようになっている。電動ピペット30bは、培養容器23内あるいは遠心容器内の不要な培地を吸引し、ダクト30gを介して他の貯留タンク38へ廃液として排出するようになっている。
電動ピペット30aによるピペッティング動作は、電動ピペット30aの先端に後述するチップ供給装置35から供給されたチップ4(またはチップ4′,4″,18)を装着して、細胞と培地との混合液に対し、吸引および放出を10回〜20回繰り返す。これにより、混合液を均一に攪拌するようになっている。
また、給排ロボット30は、ピペッティング動作の後に、電動ピペット30aによって、遠心分離機31により分離された細胞と培地との混合液を吸引し、載置台41上に搭載された培養容器23内に上部開口から供給するようになっている。
一旦使用された使用済みのチップ4は、チップ回収部51において取り外され回収されるようになっている。したがって、給排ロボット10は、載置台41、チップ供給装置35、チップ回収部51および遠心分離機31からの細胞供給装置(図示略)等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。
前記遠心分離機31は、ピペッティングにより混合された細胞懸濁液を貯留した遠心容器を受け取って低速回転させることにより、骨髄液内に含有されている間葉系幹細胞等の白血球をその他の体液から分離して沈下させるようになっている。また、遠心分離機31は、給排ロボット30から供給された細胞入り培地を低速回転させることにより培地内に浮遊していた比重の重い細胞を培地から分離して沈下させるようになっている。
分注ロボット33は、血清や試薬等の種々の液体を分注するための電動ピペット32を備えた水平回転および昇降移動可能なロボットであって、第2空間S2内に4台設置されている。電動ピペット32も上述した供給ノズル2と吸引ノズル3または給気ノズル17とを備えている。
これら分注ロボット33は、それぞれ、先端にチップ4を着脱可能に取り付ける電動ピペット32を備えた水平回転可能なアーム33aと、該アーム33aを昇降させる昇降機構33bとを備えている。分注ロボット33は、水平移動機構39によって搬送されて来た培養容器23内へ、培地や種々の試薬を供給するようになっている。したがって、分注ロボット33は、水平移動機構39上の載置台41、チップ供給装置35、チップ回収部51および試薬等供給装置36等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。
これら給排ロボット30および分注ロボット33は、後述するチップ供給装置35により供給されたチップ4を電動ピペット30a,30b,32の先端に取り付けるようになっている。
前記チップ供給装置35は、これら給排ロボット30の電動ピペット30a,30bおよび分注ロボット33の電動ピペット32先端に取り付ける使い捨て可能なチップ4を複数収容していて給排ロボット30および分注ロボット33の動作範囲内に提供するようになっている。
すなわち、チップ供給装置35は、上方に開口した容器35a内に、電動ピペット30a,30b,32への取付口を上向きにして複数のチップ4を配列状態に収容している。そして、給排ロボット30や分注ロボット33が、新たなチップ4を必要とするときに、電動ピペット30a,30b,32を上方から挿入するだけで、電動ピペット30a,30b,32の先端にチップ4を取り付けることができるように構成されている。
容器35aは、給排ロボット30や分注ロボット33による電動ピペット30a,30b,32の移動方向に対して交差する方向に往復移動させられるように移動機構35bに取り付けられている。また、分注ロボット33にチップ4を供給するチップ供給装置35には、移動機構35bによる移動方向とは直交する方向に容器35aを移動させる他の移動機構35cが備えられている。これにより、容器35a内の全てのチップ4に対して電動ピペット30a,30b,32がアクセスすることができるようになっている。
前記チップ回収部51は、使用済みのチップ4を廃棄回収するようになっている。このチップ回収部51は、廃棄容器59の入口に、チップ4を把持する把持装置(図示略)を備えていて、給排ロボット30や分注ロボット33において使用されたチップ4が把持装置に挿入されると、これを把持するようになっている。そして、この状態で給排ロボット30や分注ロボット33が電動ピペット30a,30b,32を移動させることにより、電動ピペット30a,30b,32先端から使用済みチップ4が取り外され、廃棄容器59内にダクト60を介して回収されるようになっている。廃棄容器59は、空間S222内に着脱可能に配置されており、必要に応じて交換可能となっている。
前記ダクト60および廃棄容器59の交換時には、培養処理装置20の側壁50a,50bに設けられた図示しないドアを開くことにより、培養処理装置20の外部からアクセスすることとすればよい。
試薬等供給装置36は、血清や試薬等の種々の液体を複数の容器に貯留している。
この試薬等供給装置36は、例えば、図13に示されるように、円筒状のケーシング内部に、水平回転可能なテーブル36aを収容し、該テーブル36a上に、扇型の底面形状を有する筒状の試薬等容器36bを周方向に複数配列して搭載している。ケーシング内部は一定の温度に保冷されている。各試薬等容器36bには、種々の試薬等が貯留されている。例えば、細胞を培養するために必要な培地を構成するMEM(Minimal Essential
Medium:最小必須培地)、DMEM(Dulbecco's Modified
Eagle Medium)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)やヒト血清のような血清、培養容器23内の細胞を剥離させるトリプシンのような蛋白質分解酵素や、培養に際して細胞を成長させるサイトカインのような成長因子、細胞を分化させるデキサメタゾンのような分化誘導因子、ペニシリン系抗生物質のような抗生剤、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤が貯留されている。
試薬等供給装置36のケーシングの上面には、分注ロボット33が電動ピペット32先端のチップ4を挿入する挿入口36cが設けられている。この挿入口36cは、前記分注ロボット33の動作範囲内に配置されている。また、各試薬等容器36bは、その上面に、前記挿入口36cに一致する位置に配置される開口部(図示略)を備えている。これにより、テーブル36aを回転させて試薬等容器36bの開口部をケーシングの挿入口36cの鉛直下方に配置することで、分注ロボット33が、電動ピペット32先端のチップ4を上方から試薬等容器36b内へ挿入して、内部に貯留されている試薬等を吸引することができるようになっている。試薬等供給装置36を2台設けているのは、検体に共通のトリプシンのような薬液と、検体に固有の血清のような液体とを分離して取り扱うようにしているためである。
顕微鏡37は、培養容器23内における細胞の様子を観察できるようになっている。培養容器23内の細胞の様子を観察する場合には、ハンドリングロボット66を作動させて、載置台41上に載置されている培養容器23を顕微鏡37に移載するようになっている。
顕微鏡37は、培養工程の途中、あるいは、培地交換の際に、培養容器23内の細胞の様子や増殖の程度を観察したり、細胞数を計数したりする場合等に使用されるようになっている。顕微鏡37のXYステージ37aや作動距離調整、倍率の変更等は全て遠隔操作により行うことができるように構成されている。第2空間S2の外方に向けて接眼レンズを配置しておくことにより、自動培養装置21の外部から培養容器23内の細胞の状態を観察できるようにしてもよい。
貯留タンク38は、各試薬および培地交換等により廃棄される廃液をそれぞれ貯留するように複数設けられている。水平移動機構39は、前記コンベア29と各ロボット30,33との間で培養容器23を受け渡し可能とするように、培養容器23を移動させるようになっている。前記載置台41は、水平移動機構39のスライダ40に取り付けられ、受け取った培養容器23を載置するように構成されている。
また、貯留タンク38は、例えば、全ての検体に共通して使用できるMEMやPBS(リン酸緩衝化食塩水)等を貯留しておき、必要に応じて試薬等供給装置36内の試薬等容器36b内に供給するようになっている。また、貯留タンク38には、廃液タンクとして、培地交換の際に排出される廃培地等を貯留するものもある。
なお、第2空間S2にも、該第2空間S2内の空気を浄化するために清浄な下降気流を形成する空気清浄機52が設けられている。
前記水平移動機構39は、直線移動機構により水平方向に移動可能なスライダ40を備えている。スライダ40上には前記載置台41が搭載されており、載置台41に搭載された培養容器23を、コンベア29から分注ロボット33の動作範囲まで移動させることができるようになっている。
前記載置台41は、コンベア29上のトレイ27内から移載された培養容器23を搭載して保持する保持機構(図示略)を備えている。また、該培養容器23に振動を付与する加振装置(図示略)を備えていてもよい。加振装置は、例えば、培養容器23を所定の角度範囲で往復揺動させる装置の他、超音波振動を加える装置や、水平方向の振動を加える装置を採用してもよい。
本実施形態に係る自動培養装置21の各種装置には、図示しない制御装置が接続されている。制御装置は、各工程の順序や動作タイミング等を制御するとともに、動作履歴等を記録保存するようになっている。
前記第2空間S2に構成された培養処理装置20は、その高さ方向の中間位置に配され第2空間S2内を上部空間S21と下部空間S22とに上下に区画する第1の区画壁53と、該第1の区画壁53により形成された下部空間S22内をさらに上下に区画する第2の区隔壁54とにより、上下方向に並ぶ3つの空間S21,S221,S222に区画されている。
第1の区画壁53は、前記コンベア29の高さに配置され、その上方の上部空間S21内に、載置台41、給排ロボット30、分注ロボット33のアーム33a、顕微鏡37のXYテーブル37a以上の機構部等を配置している。これらの装置は、培養容器23の移動に必要な装置、および培養容器23の上部開口からアクセスすることが必要な装置だからである。なお、試薬等供給装置36の上面も第1の区画壁53の上面に露出しているが、これはチップ4の挿入口36cを上部空間S21に開口させるためである。
また、第1の区画壁53には、載置台41を上部空間S21において移動させるために、載置台41を下部空間S21内の水平移動機構39に連結するための長孔55、第1の区画壁53の下方の空間S221に配置されたチップ供給装置35からチップ4を取り出すための貫通孔56、使用済みのチップ4を廃棄するための廃棄口57が貫通形成されている。さらに、第1の区画壁53には、その側壁50a,50bに沿って、上下に貫通する通気口58が設けられている(斜線部)。
第1の区画壁53と第2の区画壁54との間の空間S221には、図12に示されるように、分注ロボット33の本体部分、チップ供給装置35、試薬等供給装置36、顕微鏡37のXYテーブル37a以下の部分、水平移動機構39および、チップ回収部51の廃棄口57と廃棄容器59とを接続するダクト60が備えられている。前記ダクト60は、図14に示されるように、例えば、その上端にフランジ部60aを備える構造とされ、第1の区画壁53の下部に設けたフック64に引っかけることで、第1の区画壁53と第2の区画壁54との間に着脱可能に設ければよい。第2の区画壁54の側壁50a,50b近傍には、該側壁50a,50bに沿って、上下に貫通する通気口63が設けられている(斜線部)。
さらに、第2の区画壁54の下方の空間S222には、図13に示されるように、遠心分離機31、貯留タンク38、廃棄容器59、および排気ファン61が配置されている。排気ファン61の出口にはHEPAフィルタのようなフィルタ62が設けられ、排気される空気を清浄にするようになっている。
このように構成された本実施形態に係る培養処理装置20および自動培養装置21の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る自動培養装置21を用いて、骨髄間葉系幹細胞を培養するには、まず、患者から採取された骨髄液を遠心分離容器(図示略)に入れた状態で遠心分離機31に投入する。この工程は、作業者が行ってもよく、また、給排ロボット30に行わせてもよい。これにより、遠心分離機31の作動により、骨髄液中から比重の重い骨髄細胞が集められる。
集められた骨髄細胞は、給排ロボット30により、培養容器23に投入される。このとき、コンベア29の作動により、トレイ27に載せた10個の空の培養容器23が、第1空間S1から第2空間S2に差し出されている。トレイ27上の培養容器23の内の2個の培養容器23が、ハンドリングロボット66によってトレイ27上から載置台41上に移載される。そして、図示しない蓋体開閉装置の作動により、載置台41上の培養容器23の蓋体23bが開けられる。
チップ供給装置35が移動機構35bを作動させることにより、未使用のチップ4を給排ロボット30の動作範囲内に配すると、給排ロボット30は、昇降機構30fを作動させることにより、ヘッド30cを下降させて、第1の区画壁53下方のチップ供給装置35から未使用のチップ4を受け取り、電動ピペット30aの先端に取り付ける。
この状態で、給排ロボット30を作動させて、電動ピペット30a先端のチップ4を遠心分離機31内に集められた骨髄細胞懸濁液に接触させる。そして、電動ピペット30aを作動させることにより、チップ4内に骨髄細胞を吸引する。吸引された骨髄細胞は給排ロボット30を作動させることにより、上部開口から投入される。
この場合において、本実施形態に係る培養処理装置20によれば、骨髄細胞の懸濁液を培養容器23内に注入する際に、チップ4の第1の流路5に吸引した骨髄細胞懸濁液を放出する一方、第1の流路5に隣接配置されている第2の流路6によって吸引するので、第1の流路5から放出される際に、骨髄細胞懸濁液が飛沫となって放出されても、第2の流路6によって吸引されて、周囲に飛散することが防止されることになる。したがって、注入時に骨髄細胞懸濁液の飛沫が培養容器23外部に飛散することが防止され、培養処理装置20内の汚染やクロスコンタミネーションの発生を未然に防止することができる。
骨髄細胞を培養容器23内に投入し終わると、給排ロボット30は、チップ4を第1の区画壁53に形成された廃棄口57まで搬送して挿入することにより、取り外し、チップ回収部51に回収させる。廃棄口57において取り外されたチップ4は、ダクト60を介して、最下位の空間S222に配置されている廃棄容器内に投入される。
この状態で、給排ロボット30は、昇降機構30fを作動させることにより、ヘッド30cを下降させて、第1の区画壁53下方のチップ供給装置35から未使用のチップ4を受け取り、電動ピペット30bの先端に取り付ける。そして、給排ロボット30を作動させて、電動ピペット30b先端のチップ4を介して、貯留タンク38に貯留されているDMEMやPBS(リン酸緩衝化食塩水)を培養容器23内に供給する。
この場合においても、給排ロボット30は、第1の流路5を介してDMEMやPBSを培養容器23内に供給する際に、その先端開口部5aにおいて発生する飛沫を、第2の流路6の先端開口部6aから吸引するので、勢いよく供給しても飛沫が培養容器23外部に飛散することが防止される。
その後、上記と同様にして、チップ4が廃棄口57に廃棄される。
次に、骨髄細胞が投入された培養容器23は、水平移動機構39を作動させることにより、載置台41ごと水平移動させられ、各分注ロボット33の動作範囲内に配置される。分注ロボット33は、チップ供給装置35から受け取った未使用のチップ4を先端に取り付けた電動ピペット32を作動させることにより、試薬等供給装置36の試薬等容器36b内からDMEMや血清、あるいは各種試薬を適量吸引した後に、培養容器23の上方まで搬送して培養容器23内に注入する。血清や各試薬の吸引は、各試薬等の吸引毎にチップ供給装置35から未使用のチップ4に交換して行われる。これにより、培養容器23内においては、適正な培地内に骨髄細胞が混合された状態で存在することになる。
この場合においても、血清や各試薬等の供給は、チップ4の第1の流路5に吸引した血清や試薬等を放出することにより行われるが、放出の際に、第2の流路6の先端開口部6aから吸引することによって、供給により発生した飛沫が培養容器23外部に飛散することが防止される。
なお、培地内において骨髄細胞を均一に分布させるために、載置台41を作動させて、培養容器23ごと加振することにしてもよい。
そして、全ての処理を終えた培養容器23は水平移動機構39の作動により、コンベア29の近傍まで移動させられ、そこで、再度、蓋体開閉装置およびハンドリングロボット66の作動により、蓋体23bにより上部開口を閉じられた状態で、トレイ27に戻される。
トレイ27上の全ての培養容器23に対して所定の処理が行われた後に、コンベア29を作動させることにより、トレイ27に載せられた培養容器23が第2空間S2から第1空間S1の中央空間S12内に挿入される。
この状態で、搬送ロボット25を作動させることにより、ハンド25cによってトレイ27を持ち上げる。そして、トレイ27を収容する培養室24の前まで搬送したところで、当該培養室24の扉24aを開き、搬送ロボット25によって、空いているトレイ保持部材24c上にトレイ27を挿入する。そして、再度、扉24aを閉じることにより、培養室24内の培養条件を一定に保持して細胞の培養が行われることになる。なお、骨髄細胞投入や、DMEM、血清、各種試薬の投入や吸引の順序は適宜変更してもよいのは言うまでもない。
また、培地交換や容器交換の際にも、上記と同様にして、培養室24外に配置されている搬送ロボット25の作動により、培養室24内の培養容器23がトレイ27ごと取り出され、第1空間S1から第2空間S2へ受け渡される。第2空間S2では、培養容器23内にトリプシンが注入されて、培養容器23内の細胞が剥離させられた状態で、給排ロボット30の作動によって遠心分離機31内に投入され、間葉系幹細胞等の必要なもののみが集められる。その他の処理工程は上記と同様である。
そして、複数回の培地交換や容器交換を介した所定期間にわたる培養工程を行うことにより、間葉系幹細胞が十分な細胞数まで増殖させられることになる。十分な細胞数に達したか否かは、間葉系幹細胞が底面に付着した培養容器23を顕微鏡37まで搬送することにより、観察あるいは測定され、細胞の増殖の程度が判断される。なお、トレイ27上には、同一検体の培養容器23が載置されていてもよいし、異なる検体の培養容器23が混在していてもよい。また、載置台41上には同一検体の培養容器23が載置されてもよいし、異なる検体の培養容器23が混在していてもよい。
また、細胞の増殖の程度を自動的に判断して次の工程に移るのか、もう1サイクル培養工程を行うのかを自動判断するようにしてもよい。
このようにして、本実施形態に係る自動培養装置21により、患者から採取した骨髄液から十分な細胞数の間葉系幹細胞を自動的に培養することが可能となる。なお、十分な間葉系幹細胞が得られた後には、培養容器23内にリン酸カルシウムのような生体組織補填材およびデキサメタゾンのような分化誘導因子を投入して、再度培養工程を継続することにより、生体の欠損部に補填可能な、生体組織補填体を製造することにしてもよい。
この場合において、本実施形態に係る自動培養装置21によれば、培養室24内に、培養容器23を取り出すための機構部が存在しない。すなわち、培養室24内には、トレイ27を載置した状態に支持するトレイ保持部材24cが設けられているのみであり、培養容器23を取り出すための機構部は全て培養室24外に配置された搬送ロボット25に集約されている。そして、搬送ロボット25は、トレイ27の出し入れ作業が行われた後には、培養室24の扉24aの外側に完全に退避することができるようになっている。
したがって、扉24aが閉じられた状態では、培養室24内に機構部が存在せず、機構部の作動によって発生するような塵埃の発生は全く存在しない。また、培養室24内は、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO濃度5%等に維持されるが、機構部が存在しないために、このような環境下においても、腐食等の問題が生ずることがない。また、扉24aが開かれた状態においても、培養室24内に挿入されるのは搬送ロボット25のハンド25c先端のみであり、実質的に回転機構や摺動機構が培養室24内に入ることはない。その結果、培養室24内への塵埃の侵入が抑制され、培養室24内部の清浄度を高めることができる。
なお、培養室24は、COインキュベータ、マルチガスインキュベータ、インキュベータ、または保冷庫等のように、培養に利用されるものあるいはその組合せで構成されていてもよい。
また、本実施形態に係る培養処理装置20および自動培養装置21によれば、培養処理装置20の第2空間S2内が、第1の区画壁53により上部空間S21と下部空間S22とに区画されている。さらに、上部空間S21には清浄な下降気流を発生させる空気清浄機52が設けられている。そして、第1の区画壁53には、その側壁20a,20b近傍に通気口58が設けられている。第1の区画壁53には、通気口58の他に種々の装置を貫通させるための貫通孔56,57等が形成されているが、通気口58の流通断面積を他の貫通孔56,57等の流通断面積より十分に大きく確保しておくことにより、気流を通気口58に通過させることが可能となる。
したがって、上部空間S21内を下降してきた清浄な気流は、第1の区画壁53の近くで側壁20a,20bの方向に向かい、通気口58を介して下部空間S22へと流通させられる。その結果、上部空間S21内に浮遊していた塵埃を下方に向かって押し流してきた気流が、上部空間S21の側壁20a,20b近傍の角部に滞留することがなく、スムーズに下部空間S22へ流通させられることになる。
さらに、本実施形態に係る培養処理装置20および自動培養装置21によれば、蓋体を開かれた状態の培養容器23が移動させられる上部空間S21には、培養容器23の移動に必要な載置台41、顕微鏡37のXYテーブル37a、培養容器23の上部開口からアクセスすることが必要な給排ロボット30、分注ロボット33の電動ピペット32、顕微鏡37の光源部分等のみが配置され、その他の機構部は下部空間S22に配置されている。したがって、上部空間S21における塵埃の発生が最小限に抑えられ、培養容器23内への塵埃の混入の可能性が低減されることになる。
また、特に、塵埃を発生する可能性の高い装置、例えば、遠心分離機31、廃棄容器59、排気ファン61等は、下部空間S22の内、さらに第2の区画壁54によって区画された最下位の空間S222内に配置されているので、そこで発生した塵埃が上部空間S21に流入することはない。さらに、空間S222内の空気は排気ファン61によって吸引され、HEPAフィルタ62によって塵埃を除去された後に培養処理装置20の外部に放出される。したがって、上部空間S21の清浄度は、極めて高い清浄度に維持されることになる。
また、第2の区画壁54にも、側壁20a,20bに沿って通気口63が設けられているので、上部空間S21から流入した塵埃を含む気流が、空間S221内に広がることなく、スムーズに空間S222に向けて流通させられることになる。
さらに、培地や細胞が付着した使用済みのチップ34を収容した廃棄容器59は、着脱可能であり、必要によりまたは定期的に交換することで、下部空間S22の清浄度をも高い状態に回復することができる。さらに、廃棄容器59への廃棄の際に使用済みのチップ34を通過させるダクト60も、必要によりまたは定期的に取り外して、交換あるいは清掃することで、清浄度の向上に寄与することができる。
さらに、本実施形態に係る自動培養装置21は、搬送ロボット25の設置されている中央空間S12の上部に、空気清浄部26を備えているので、搬送ロボット25の存在する中央空間S12内も常に清浄度が維持されている。したがって、培養室24の扉24aが開かれたときにも、培養室24内に塵埃が流入することを最小限に抑えることが可能となる。
したがって、本実施形態に係る自動培養装置21によれば、培養中の細胞が塵埃等によって汚染される可能性を低減し、健全な細胞を培養することができるという効果がある。
なお、この発明は、上記実施形態に示した構成に限定されるものではない。すなわち、培養室24の形状や数、搬送ロボット25、給排ロボット30および分注ロボット33の形態や数、各種装置の形態や数等は、何ら限定されることなく、適用条件に合わせて任意に設定することができる。
また、成長因子としては、サイトカインの他に、例えば、濃縮血小板、BMP、EGF、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を採用することにしてもよい。また、抗生剤としては、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ホスホマイシン系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。
なお、本発明に係る自動培養装置は、骨髄の間葉系幹細胞の培養に限定されるものではない。生体の種々の組織から採取された細胞や、樹立された細胞ラインを培養してもよい。
また、生体組織補填材としては、リン酸カルシウムに代えて、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタンの様な金属であってもよい。また、生体組織補填材は、顆粒状でもブロック状でもよい。
本発明の第1の実施形態に係る分注装置を説明する全体構成図である。 図1の分注装置に取り付けるチップの先端部の形状を示す平面図である。 図1の分注装置の第1の変形例を示すチップ部分の縦断面図である。 図3の分注装置に取り付けるチップの先端部の形状を示す平面図である。 図1の分注装置の第2の変形例を示すチップ部分の縦断面図である。 図1の分注装置の他の変形例を示すチップ部分の縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る分注装置を説明する全体構成図である。 本発明の一実施形態に係る培養処理装置およびこれを適用する自動培養装置を示す斜視図である。 図8の自動培養装置の第1空間を概略的に示す縦断面図である。 図8の自動培養装置の第1空間を概略的に示す平面図である。 図8の自動培養装置において用いられる培養容器の一例を示す斜視図である。 図8の自動培養装置の培養処理装置の第1の区画壁を除去して第2の区画壁上の装置を示す斜視図である。 図8の自動培養装置の培養処理装置の第1および第2の区画壁を除去して最下位の空間内に設置された装置を示す斜視図である。 図8の自動培養装置の培養処理装置の廃棄容器に接続するダクトの取付構造例を示す縦断面図である。
符号の説明
A 液体
D 空気流(気流)
1,16 分注装置
5a 先端開口部(分注口)
6a 先端開口部(吸引口、気体噴出口)
20 培養処理装置
23 培養容器(容器)
23a 蓋体(蓋)

Claims (5)

  1. 容器内に液体を注入する分注口と、該分注口の近傍に設けられ、分注口からの液体の注入時に、分注口の周囲の空気を吸引する吸引口とを備える分注装置。
  2. 前記吸引口が、前記分注口の周囲に円環状に配置されている請求項1に記載の分注装置。
  3. 前記分注口と前記吸引口とが二重管状に形成されている請求項2に記載の分注装置。
  4. 容器に液体を注入する分注口と、該分注口の周囲に設けられ、分注口からの液体の注入時に、液体の注入方向に沿って液体を取り囲む気流を発生させる気体噴出口とを備え、分注口と気体噴射口とが二重管状に形成されている分注装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の分注装置を備え、培養容器の蓋を開けて、培養容器内の細胞に対し種々の処理を施す培養処理装置。
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