JP2006165338A - 集積型薄膜太陽電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができる集積型薄膜太陽電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板(10)と、基板(10)上に順次積層された第1電極膜(11)、半導体膜(12)及び第2電極膜(13)とを含み、複数のユニットセル(20)のそれぞれは、第1分割溝(11a)により分割された第1電極膜(11)と、第2分割溝(12a)により分割された半導体膜(12)と、第3分割溝(13a)により分割された第2電極膜(13)とを含む積層体から構成されており、第1分割溝(11a)内において、少なくとも第2分割溝(12a)側に位置する側端部(111a)は、基板(10)の一部が除去されている集積型薄膜太陽電池(1)とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板(10)と、基板(10)上に順次積層された第1電極膜(11)、半導体膜(12)及び第2電極膜(13)とを含み、複数のユニットセル(20)のそれぞれは、第1分割溝(11a)により分割された第1電極膜(11)と、第2分割溝(12a)により分割された半導体膜(12)と、第3分割溝(13a)により分割された第2電極膜(13)とを含む積層体から構成されており、第1分割溝(11a)内において、少なくとも第2分割溝(12a)側に位置する側端部(111a)は、基板(10)の一部が除去されている集積型薄膜太陽電池(1)とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、薄膜状の光吸収層を含む薄膜太陽電池が直列接続された集積型薄膜太陽電池及びその製造方法に関する。
従来、複数の薄膜太陽電池(ユニットセル)が直列接続された集積型薄膜太陽電池が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の集積型薄膜太陽電池の製造方法について、図7A〜Eを参照して説明する。まず、図7Aに示すように、ガラス基板等からなる基板101上に、スパッタリング法等によりMo等からなる第1電極膜102を形成する。続いて、レーザ等を用いて、第1電極膜102を貫通する分割溝102aを形成する。
次に、図7Bに示すように、第1電極膜102上及び分割溝102a内に、蒸着法、スパッタリング法、化学析出法等の手段により、半導体膜103を形成する。半導体膜103としては、例えばIb族元素、IIIb族元素及びVIb族元素を含む化合物半導体(カルコパイライト構造半導体)であるCuInSe2(以下、「CIS」ともいう)や、これにGaを固溶させたCuIn(1−X)GaXSe2(Xは0<X<1の間の実数、以下、「CIGS」ともいう)を含むものが使用できる。
次に、図7Cに示すように、メカニカルパターニング法等により、半導体膜103を貫通し、かつ分割溝102aに沿って分割溝103aを形成する。
続いて、図7Dに示すように、半導体膜103上及び分割溝103a内に、スパッタリング法等により第2電極膜104を形成する。
そして、図7Eに示すように、メカニカルパターニング法等により、第2電極膜104及び半導体膜103を貫通し、かつ分割溝103aに沿って分割溝104aを形成する。これにより、各ユニットセル105の第2電極膜104と、これに隣接するユニットセル105の第1電極膜102とが接続され、複数のユニットセル105が直列接続された集積型薄膜太陽電池100が得られる。
特公平4−72392号公報
しかしながら、上述した製造方法では、分割溝103aを形成する際(図7C参照)、分割溝102aを塞ぐ半導体膜103の一部103bが剥離する場合がある。特にCISやCIGSを含む半導体膜103を使用する場合は、メカニカルパターニング法で半導体膜103の一部(分割溝103aに相当する部分)を除去するため、チッピングによる剥離が起きやすい。分割溝102aを塞ぐ半導体膜103の一部103bが剥離すると、第2電極膜104を積層した際に、隣接する第1電極膜102同士が、第2電極膜104を介して短絡したり、隣接する第2電極膜104同士が、第1電極膜102を介して短絡したりする場合がある。前記短絡を避けるため、通常は、分割溝103aを形成する際に、マージンを設けて半導体膜103の一部を除去している。そのため、従来の集積型薄膜太陽電池100では、非発電領域が増加し、単位面積当たりの光電変換効率の向上が妨げられていた。
本発明は、前記課題を解決するために、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができる集積型薄膜太陽電池及びその製造方法を提供する。
本発明の集積型薄膜太陽電池は、直列接続された複数のユニットセルと、前記複数のユニットセルが設けられた基板とを含む集積型薄膜太陽電池であって、
前記基板上に順次積層された第1電極膜、半導体膜及び第2電極膜を含み、
前記複数のユニットセルのそれぞれは、第1分割溝により分割された前記第1電極膜と、第2分割溝により分割された前記半導体膜と、第3分割溝により分割された前記第2電極膜とを含む積層体から構成されており、
前記第1分割溝は、前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して形成されており、
前記第2分割溝は、前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝に沿って形成されており、
前記第3分割溝は、前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って形成されており、
前記第1分割溝内において、少なくとも前記第2分割溝側に位置する側端部は、前記基板の一部が除去されていることを特徴とする。
前記基板上に順次積層された第1電極膜、半導体膜及び第2電極膜を含み、
前記複数のユニットセルのそれぞれは、第1分割溝により分割された前記第1電極膜と、第2分割溝により分割された前記半導体膜と、第3分割溝により分割された前記第2電極膜とを含む積層体から構成されており、
前記第1分割溝は、前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して形成されており、
前記第2分割溝は、前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝に沿って形成されており、
前記第3分割溝は、前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って形成されており、
前記第1分割溝内において、少なくとも前記第2分割溝側に位置する側端部は、前記基板の一部が除去されていることを特徴とする。
本発明の集積型薄膜太陽電池の製造方法は、
基板上に第1電極膜を形成し、
前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して、少なくとも側端部の一方において前記基板の一部が除去された第1分割溝を形成し、
前記第1電極膜上及び前記第1分割溝内に半導体膜を形成し、
前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝内において前記基板の一部が除去された側端部に沿って第2分割溝を形成し、
前記半導体膜上及び前記第2分割溝内に第2電極膜を形成し、
前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って第3分割溝を形成する集積型薄膜太陽電池の製造方法である。
基板上に第1電極膜を形成し、
前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して、少なくとも側端部の一方において前記基板の一部が除去された第1分割溝を形成し、
前記第1電極膜上及び前記第1分割溝内に半導体膜を形成し、
前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝内において前記基板の一部が除去された側端部に沿って第2分割溝を形成し、
前記半導体膜上及び前記第2分割溝内に第2電極膜を形成し、
前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って第3分割溝を形成する集積型薄膜太陽電池の製造方法である。
本発明の集積型薄膜太陽電池及びその製造方法によれば、第2分割溝を形成する際、第1分割溝内に形成された半導体膜の一部の剥離を防止することができるため、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができる集積型薄膜太陽電池を提供できる。これにより、例えば集積型薄膜太陽電池の単位面積当たりの光電変換効率を向上させることができる。
本発明の集積型薄膜太陽電池は、直列接続された複数のユニットセルと、複数のユニットセルが設けられた基板とを含む集積型薄膜太陽電池であって、基板上に順次積層された第1電極膜、半導体膜及び第2電極膜を含む。
基板としては、第1電極膜や半導体膜との間で電気的な絶縁を保つことができる限り特に限定されず、例えばガラス基板、金属層の表面に電気絶縁膜が形成された基板、金属層の表面が電気絶縁処理された基板等が使用できる。金属層の表面に電気絶縁膜が形成された基板の具体例としては、ステンレス鋼等からなる金属層上に、400℃以上の温度で融解したSiO2、Al2O3等の無機材料をコーティングすることによって、ガラス質の電気絶縁膜を形成したもの等が挙げられる。また、金属層の表面が電気絶縁処理された基板の具体例としては、ゾル・ゲル基板や金属琺瑯基板等が挙げられる。また、基板の厚みは、例えば50〜500μmとすればよい。
第1電極膜及び第2電極膜の材料としては、一般に太陽電池に使用される電極材料が使用できる。例えば、第2電極膜を光の入射側の電極とする場合は、第1電極膜の材料としてMo、Al等が使用でき、第2電極膜の材料として、酸化インジウム−錫(ITO)、SnO2、ZnO等を使用することができる。この場合、第1及び第2電極膜の厚みは、例えばそれぞれ0.3〜2μm及び0.1〜1μmとすればよい。
半導体膜についても特に限定されず、一般に太陽電池に使用される太陽電池用半導体膜が使用できる。特に、半導体膜として、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなるP型半導体層と、IIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなるN型半導体層とが積層された積層体を使用すると、光電変換効率が高い上、光照射等による光電変換効率の劣化が少ない集積型薄膜太陽電池を形成することができるため好ましい。なお、前記P型半導体層としては、例えば、CIS、CIGS、CuInS2等からなる半導体層を使用することができる。また、前記N型半導体層としては、例えば、CdS、ZnO、ZnMgO、Zn(O,OH)、Zn(O,OH,S)等からなる半導体層を使用することができる。また、前記P型半導体層及び前記N型半導体層の厚みは、例えばそれぞれ0.5〜3μm及び0.01〜0.1μmとすればよい。
また、本発明に使用される半導体膜としては、上述したもの以外にも、例えばアモルファスシリコン薄膜、多結晶シリコン薄膜、微結晶シリコン薄膜等を使用してもよいし、これらをタンデムで使用してもよい。アモルファスシリコン薄膜を使用する場合、前記薄膜の厚みは、例えば0.3〜2.0μmとすればよい。また、多結晶シリコン薄膜を使用する場合、前記薄膜の厚みは、例えば2〜20μmとすればよい。また、微結晶シリコン薄膜を使用する場合、前記薄膜の厚みは、例えば0.5〜20μmとすればよい。
また、複数のユニットセルのそれぞれは、第1分割溝により分割された第1電極膜と、第2分割溝により分割された半導体膜と、第3分割溝により分割された第2電極膜とを含む積層体から構成されている。第1分割溝は、第1電極膜を貫通し、かつ基板の一部を除去して形成されており、第2分割溝は、半導体膜を貫通し、かつ第1分割溝に沿って形成されており、第3分割溝は、第2電極膜を貫通し、かつ第2分割溝に沿って形成されている。なお、第1、第2及び第3分割溝の溝幅は、例えばそれぞれ10〜200μm、10〜200μm及び5〜100μmとすればよい。また、各々のユニットセルの幅は、例えば2〜10mmとすればよい。また、ユニットセルの個数は特に限定されず、要求される発電量に応じて適宜設定すればよい。
また、第1分割溝内において、少なくとも第2分割溝側に位置する側端部(以下、「第1側端部」ともいう)は、基板の一部が除去されている。これにより、集積型薄膜太陽電池の製造工程において、半導体膜を形成した際、第1分割溝における第1側端部側の外縁部に形成された半導体膜の厚みが薄くなる(又は、前記外縁部において、半導体膜が断続的に形成される)。そのため、第2分割溝を形成する際、第1分割溝内に形成された半導体膜の一部の剥離(例えば、チッピングに起因する剥離)が起きにくくなる。よって、第2分割溝を形成する際にマージンを設ける必要がなくなる。これにより、本発明の集積型薄膜太陽電池は、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができるため、例えば集積型薄膜太陽電池の単位面積当たりの光電変換効率を向上させることができる。
また、本発明の集積型薄膜太陽電池は、第1分割溝の幅方向の断面において第1分割溝の両端の溝深さが相違し、かつ第2分割溝が、第1分割溝における溝深さが深い方の側端部に沿って形成されている集積型薄膜太陽電池としてもよい。上述した効果をより確実に発揮させることができるからである。また、前記構成における第1分割溝の溝深さは、第1分割溝の幅方向の断面において、溝深さが浅い方の側端部(以下、「第2側端部」ともいう)から第1側端部に向けて連続的に深くなっていてもよい。半導体膜のうち、第1分割溝内及び第1分割溝の直上に形成された領域が、第2側端部から第1側端部に向けて傾斜する傾斜状に形成されるため、例えばチッピングに起因する半導体膜の一部の剥離を、より確実に防止することができるからである。
また、上述した効果をより確実に発揮させるため、本発明の集積型薄膜太陽電池は、第1分割溝内における第1側端部の溝深さをDとし、第1電極膜の厚み及び第1電極膜上における半導体膜の厚みをそれぞれT1及びT2としたときに、(D−T1)の値が(T2−T1)の値の30%以上200%以下であることが好ましい。
また、本発明の集積型薄膜太陽電池は、第1分割溝が、半導体膜で塞がれている集積型薄膜太陽電池としてもよい。電極間の短絡を、より確実に防止できるからである。
本発明の集積型薄膜太陽電池の製造方法は、上述した本発明の集積型薄膜太陽電池を製造するための好適な製造方法である。よって、以下に述べる各構成要素等は、上述した本発明の集積型薄膜太陽電池と同様である。
本発明の集積型薄膜太陽電池の製造方法は、まず、基板上に、例えばスパッタリング法等により第1電極膜を形成する。
続いて、第1電極膜を貫通し、かつ基板の一部を除去して、少なくとも側端部の一方において基板の一部が除去された第1分割溝を形成する。第1分割溝の形成は、例えばレーザビームの照射により行えばよい。
次に、第1電極膜上及び第1分割溝内に半導体膜を、例えば、蒸着法、スパッタリング法、化学析出法等により形成する。
そして、半導体膜を貫通し、かつ第1分割溝内において基板の一部が除去された側端部(第1側端部)に沿って第2分割溝を形成する。第2分割溝の形成は、例えばメカニカルパターニング法により行えばよい。
そして、半導体膜上及び第2分割溝内に、スパッタリング法等により第2電極膜を形成した後、第2電極膜を貫通し、かつ第2分割溝に沿って第3分割溝を形成する。第3分割溝の形成は、例えばメカニカルパターニング法により行えばよい。以上の方法により、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができる本発明の集積型薄膜太陽電池を容易に製造することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池について説明する。参照する図1は、第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池の断面図である。
まず、本発明の第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池について説明する。参照する図1は、第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池の断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池1は、基板10と、基板10上に順次積層された第1電極膜11、半導体膜12及び第2電極膜13とを含む。半導体膜12としては、例えばIb族元素とIIIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなるP型半導体層と、IIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなるN型半導体層とが積層された積層体を使用することができる。
そして、基板10上に設けられた複数のユニットセル20のそれぞれは、第1分割溝11aにより分割された第1電極膜11と、第2分割溝12aにより分割された半導体膜12と、第3分割溝13aにより分割された第2電極膜13とを含む積層体から構成されている。また、第1分割溝11aは、第1電極膜11を貫通し、かつ基板10の一部を除去して形成されており、第2分割溝12aは、半導体膜12を貫通し、かつ第1分割溝11aに沿って形成されており、第3分割溝13aは、第2電極膜13及び半導体膜12を貫通し、かつ第2分割溝12aに沿って形成されている。そして、各ユニットセル20の第2電極膜13と、これに隣接するユニットセル20の第1電極膜11とが接続され、複数のユニットセル20が直列接続された集積型薄膜太陽電池1が形成されている。
また、集積型薄膜太陽電池1は、第1分割溝11aの幅方向の断面において第1分割溝11aの両端の溝深さが相違し、かつ第2分割溝12aが、第1分割溝11aにおける溝深さが深い方の側端部である第1側端部111aに沿って形成されている。これにより、後述する集積型薄膜太陽電池1の製造工程において、半導体膜12を形成した際、第1分割溝11aにおける第1側端部111a側の外縁部に形成された半導体膜12の厚みが薄くなる(又は、前記外縁部において、半導体膜12が断続的に形成される)。そのため、第2分割溝12aを形成する際、第1分割溝11a内に形成された半導体膜12の一部の剥離(例えば、チッピングに起因する剥離)が起きにくくなる。よって、第2分割溝12aを形成する際にマージンを設ける必要がなくなる。これにより、集積型薄膜太陽電池1は、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができるため、例えば単位面積当たりの光電変換効率を向上させることができる。
また、第1分割溝11aの溝深さは、第1分割溝11aの幅方向の断面において、溝深さが浅い方の側端部である第2側端部112aから第1側端部111aに向けて連続的に深くなっている。これにより、半導体膜12のうち、第1分割溝11a内及び第1分割溝11aの直上に形成された領域が、第2側端部112aから第1側端部111aに向けて傾斜する傾斜状に形成されるため、例えばチッピングに起因する半導体膜12の一部の剥離を、より確実に防止することができる。
また、集積型薄膜太陽電池1は、第1分割溝11aが、半導体膜12で塞がれている。これにより、電極間の短絡を、より確実に防止できる。
なお、上述した効果をより確実に発揮させるため、集積型薄膜太陽電池1は、第1側端部111aの溝深さをDとし、第1電極膜11の厚み及び第1電極膜11上における半導体膜12の厚みをそれぞれT1及びT2としたときに、(D−T1)の値が(T2−T1)の値の30%以上200%以下であることが好ましい。
以上、本発明の第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。例えば、第2電極膜を分割する第3分割溝が、半導体膜を貫通しておらず、第2電極膜のみを貫通する分割溝であってもよい。また、基板の一部が除去される箇所は、第1分割溝内において、少なくとも第2分割溝側に位置する側端部であればよい。よって、図2に示すように、第1分割溝11aの溝深さが、第2側端部112aから第1側端部111aに向けて連続的に深くなっておらず、断続的に変化する集積型薄膜太陽電池2としてもよい。
次に、第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池1の製造方法を説明する。参照する図3A〜Eは、集積型薄膜太陽電池1の製造方法における各工程を示す断面図である。なお、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
まず、図3Aに示すように、基板10上に、例えばMo等の導電材料をスパッタリングして第1電極膜11を形成する。
続いて、図3Bに示すように、第1電極膜11を貫通し、かつ基板10の一部を除去して、幅方向の断面において両端の溝深さが相違する第1分割溝11aを形成する。この第1分割溝11aの詳細な形成方法については、後述する。
次に、図3Cに示すように、第1電極膜11上及び第1分割溝11a内に半導体膜12を、例えば、蒸着法、スパッタリング法、化学析出法等により形成する。この際、第1分割溝11aにおける第1側端部111a側の外縁部EDに形成された半導体膜12の厚みが薄くなる(又は、外縁部EDにおいて、半導体膜12が断続的に形成される)。なお、半導体膜12として、P型半導体層とN型半導体層とが積層された積層体を使用する場合は、光吸収層となるP型半導体層を積層した後、P型半導体層上に窓層となるN型半導体層を積層すればよい。
そして、図3Dに示すように、半導体膜12を貫通し、かつ第1分割溝11aにおける第1側端部111aに沿って第2分割溝12aを形成する。第2分割溝12aの形成は、例えばメカニカルパターニング法により行えばよい。この際、上述したように、図3Cに示す外縁部EDに形成された半導体膜12の厚みが薄いため(又は、外縁部EDにおいて、半導体膜12が断続的に形成されているため)、第1分割溝11a内に形成された半導体膜12の一部の剥離(例えば、チッピングに起因する剥離)が起きにくくなる。
そして、図3Eに示すように、半導体膜12上及び第2分割溝12a内に、例えばITO等の透明導電材料をスパッタリングして、第2電極膜13を形成した後、第2電極膜13及び半導体膜12を貫通し、かつ第2分割溝12aに沿って第3分割溝13aを形成する。第3分割溝13aの形成は、例えばメカニカルパターニング法により行えばよい。以上の方法により、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができる集積型薄膜太陽電池1を容易に製造することができる。
次に、上述した集積型薄膜太陽電池1の製造方法の図3Bに示す工程において、第1分割溝11aを形成する方法について、図面を参照して説明する。参照する図4Aは、レーザビームの照射により第1分割溝11aを形成する工程を示す模式図である。
図4Aに示すように、レーザ発振器30により出射されたレーザビームLBを、エキスパンダレンズ31で整形し、スリット32でその一部をカットする。そして、カットされたレーザビームLBを、ミラー33によって反射し、更に加工用レンズ34で集光した後、第1電極膜11上に照射する。この際、カットされた後のレーザビームLBは、図4Bに示すように、非対称のレーザ出力分布(ハッチを付した部分)を有する。よって、例えば、レーザビームLBのうちエネルギーの高い部分(図4BのLBh)を用いて、第1分割溝11aにおける第1側端部111aに相当する部分を除去すれば、図3Bに示すような形状の第1分割溝11aを形成することができる。なお、第1分割溝11aの形成方法は、これに限定されず、例えば、2つのレーザビームを重ね合わせて照射する方法や、レーザビームを斜めに照射する方法等を用いてもよい。
また、第1分割溝11aの別の形成方法として、図5Aに示すように、第1電極膜11上の第1分割溝11aを形成する領域ARの一部に、レーザビームLBの波長に合わせた光吸収材料40(例えばカーボン等)を塗布した後、図5Bに示すように、光吸収材料40上及び第1電極膜11上にレーザビームLBを照射する方法を用いてもよい。
次に、(D−T1)/(T2−T1)×100の値(以下、TAという)を変化させた場合の集積型薄膜太陽電池1の実施例について説明する。まず、基板10として10cm角の基板を用いて、上述した方法で実施例1〜3の集積型薄膜太陽電池1を作製した。この際、ユニットセル20の個数は、いずれも18個とした。また、実施例1についてはTAを20%とし、実施例2についてはTAを100%とし、実施例3についてはTAを300%とした。なお、実施例1については、第2分割溝12aを形成する際、半導体膜12が剥離しないように、第1分割溝11aとの間に50μmのマージンを設けた。実施例2及び実施例3についてはマージンを設けずに作製した。
次に、作製した実施例1〜3の集積型薄膜太陽電池1について、短絡電流(Isc)、開放電圧(Voc)、曲線因子(FF)及び光電変換効率(Eff)を測定した。なお、測定はエア・マス(AM)1.5の100mW/cm2の疑似太陽光を用いて行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1は実施例2に比べ、Isc及びEffが低下した。実施例1は、第2分割溝12aを形成する際にマージンを設けたため、実施例2に比べ非発電領域が大きくなり(即ち、発電領域が小さくなり)、Isc及びEffが低下したものと考えられる。一方、実施例3は実施例2に比べ、FF及びEffが低下した。実施例3は、実施例2に比べ第1側端部111aの溝深さDが深いため、第2電極膜13が第1分割溝11aを跨ぐ領域の一部において、第2電極膜13の膜厚が薄くなる。そのため、直列抵抗が大きくなり、FF及びEffが低下したものと考えられる。以上の結果から、集積型薄膜太陽電池1は、(D−T1)の値が(T2−T1)の値の30%以上200%以下であることが好ましい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池について説明する。参照する図6は、第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池の断面図である。なお、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池について説明する。参照する図6は、第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池の断面図である。なお、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6に示すように、第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池3は、半導体膜として、アモルファスシリコン薄膜51と多結晶シリコン薄膜52とをタンデムで用いた集積型薄膜太陽電池であって、透明なガラス基板等からなる基板10と、基板10上に順次積層された第1電極膜50、アモルファスシリコン薄膜51、多結晶シリコン薄膜52及び第2電極膜53とを含む。なお、アモルファスシリコン薄膜51と多結晶シリコン薄膜52との間に、中間層として透明な高電気抵抗膜が配置されていてもよい。
アモルファスシリコン薄膜51及び多結晶シリコン薄膜52は、いずれもPIN接合を有する半導体薄膜である。また、第1電極膜50としては、例えばSnO2やITO等からなる透明電極膜を使用することができる。また、第2電極膜53としては、例えばAl等からなる電極膜を使用することができる。その他の構成は、前述した第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池1(図1参照)と同様である。よって、第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池3は、集積型薄膜太陽電池1と同様に、電極間の短絡を防止した上で、非発電領域を低減させることができるため、例えば単位面積当たりの光電変換効率を向上させることができる。
なお、第2実施形態に係る集積型薄膜太陽電池3は、前述した第1実施形態に係る集積型薄膜太陽電池1の製造方法の図3Dの工程において、第2分割溝を形成する際、波長0.532μmのNd:YAGレーザの第2高調波を用いること以外は、第1実施形態の場合と同様の方法によって製造できる。第2分割溝を形成する際は、基板10側からNd:YAGレーザの第2高調波を照射して、アモルファスシリコン薄膜51及び多結晶シリコン薄膜52のみを貫通させればよい。この場合も、第1実施形態と同様に、第1分割溝における第1側端部側の外縁部に形成された前記薄膜51,52の厚みが薄いため(又は、前記外縁部において、前記薄膜51,52が断続的に形成されているため)、第1分割溝内に形成された前記薄膜51,52の一部の剥離が起きにくくなる。
1,2,3 集積型薄膜太陽電池
10 基板
11,50 第1電極膜
11a 第1分割溝
12 半導体膜
12a 第2分割溝
13,53 第2電極膜
13a 第3分割溝
20 ユニットセル
30 レーザ発振器
31 エキスパンダレンズ
32 スリット
33 ミラー
34 加工用レンズ
40 光吸収材料
51 アモルファスシリコン薄膜
52 多結晶シリコン薄膜
111a 第1側端部
112a 第2側端部
LB レーザビーム
10 基板
11,50 第1電極膜
11a 第1分割溝
12 半導体膜
12a 第2分割溝
13,53 第2電極膜
13a 第3分割溝
20 ユニットセル
30 レーザ発振器
31 エキスパンダレンズ
32 スリット
33 ミラー
34 加工用レンズ
40 光吸収材料
51 アモルファスシリコン薄膜
52 多結晶シリコン薄膜
111a 第1側端部
112a 第2側端部
LB レーザビーム
Claims (9)
- 直列接続された複数のユニットセルと、前記複数のユニットセルが設けられた基板とを含む集積型薄膜太陽電池であって、
前記基板上に順次積層された第1電極膜、半導体膜及び第2電極膜を含み、
前記複数のユニットセルのそれぞれは、第1分割溝により分割された前記第1電極膜と、第2分割溝により分割された前記半導体膜と、第3分割溝により分割された前記第2電極膜とを含む積層体から構成されており、
前記第1分割溝は、前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して形成されており、
前記第2分割溝は、前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝に沿って形成されており、
前記第3分割溝は、前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って形成されており、
前記第1分割溝内において、少なくとも前記第2分割溝側に位置する側端部は、前記基板の一部が除去されていることを特徴とする集積型薄膜太陽電池。 - 前記第1分割溝の幅方向の断面において、前記第1分割溝の両端の溝深さが相違しており、
前記第2分割溝は、前記第1分割溝における溝深さが深い方の側端部に沿って形成されている請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。 - 前記第1分割溝の幅方向の断面において、前記第1分割溝の溝深さは、溝深さが浅い方の側端部から溝深さが深い方の側端部に向けて連続的に深くなっている請求項2に記載の集積型薄膜太陽電池。
- 前記第1分割溝内における前記第2分割溝側に位置する側端部の溝深さをDとし、前記第1電極膜の厚み及び前記第1電極膜上における前記半導体膜の厚みをそれぞれT1及びT2としたときに、(D−T1)の値が(T2−T1)の値の30%以上200%以下である請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。
- 前記第1分割溝は、前記半導体膜で塞がれている請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。
- 前記半導体膜は、P型半導体層とN型半導体層とからなる積層体であり、
前記P型半導体層は、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなり、
前記N型半導体層は、IIb族元素とVIb族元素とを含む化合物半導体膜からなる請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。 - 前記半導体膜は、アモルファスシリコン薄膜、多結晶シリコン薄膜及び微結晶シリコン薄膜から選ばれる少なくとも1つの太陽電池用半導体膜を含む請求項1に記載の集積型薄膜太陽電池。
- 基板上に第1電極膜を形成し、
前記第1電極膜を貫通し、かつ前記基板の一部を除去して、少なくとも側端部の一方において前記基板の一部が除去された第1分割溝を形成し、
前記第1電極膜上及び前記第1分割溝内に半導体膜を形成し、
前記半導体膜を貫通し、かつ前記第1分割溝内において前記基板の一部が除去された側端部に沿って第2分割溝を形成し、
前記半導体膜上及び前記第2分割溝内に第2電極膜を形成し、
前記第2電極膜を貫通し、かつ前記第2分割溝に沿って第3分割溝を形成する集積型薄膜太陽電池の製造方法。 - 前記第1分割溝を形成する際、レーザビームの照射によって行う請求項8に記載の集積型薄膜太陽電池の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004355802A JP2006165338A (ja) | 2004-12-08 | 2004-12-08 | 集積型薄膜太陽電池及びその製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2006165338A true JP2006165338A (ja) | 2006-06-22 |
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ID=36667001
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2004355802A Withdrawn JP2006165338A (ja) | 2004-12-08 | 2004-12-08 | 集積型薄膜太陽電池及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2006165338A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008083641A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 線状集光レンズとこれを用いた太陽電池素子及び太陽電池モジュール |
| WO2010065628A3 (en) * | 2008-12-03 | 2010-08-26 | Applied Materials, Inc. | Photovoltaic cells including spaced ramps and methods of manufacture |
| KR101273015B1 (ko) * | 2011-05-19 | 2013-06-10 | 엘지이노텍 주식회사 | 태양광 발전장치 및 이의 제조방법 |
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-
2004
- 2004-12-08 JP JP2004355802A patent/JP2006165338A/ja not_active Withdrawn
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