JP2006167461A - 互換性のある組織浸軟および彫刻方法ならびに装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】選択的な塊状除去および組織の高精度彫刻のための外科用流体ジェット切断器械を提供する。
【解決手段】一実施形態では、外科用流体ジェット切断器械(10)は、高圧流体ジェットを形成するノズル(18)を備えた流体送出管(12)と、この管に選択的にかつ取外し可能に結合される少なくとも2本の吸出管(14,16 )とを有する。各吸出管は、高圧流体ジェット(22)を受け入れるようにノズルに対向すると共にこれから間隔を置いて位置決めされる吸出ポート又はジェット受入れ開口部(14a、16a)を有する。各吸出管は、特定の使用が可能であり、例えば、この器械は、組織の塊状除去を可能にする第1の吸出管(14)および組織の高精度彫刻を可能にする第2の吸出管(16)を有することできる。
【選択図】図1A

Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本願は、組織を浸軟して彫刻する高圧流体ジェットに関する。
〔発明の背景〕
組織を切断したり剥離させたりする高圧流体ジェットシステムが、当該技術分野において知られている。流体ジェットカッタは、加圧流体を集中させて所望の組織に衝撃を与え、それにより組織を浸軟する。すると、組織を手術部位から吸引し又はこれとは違ったやり方で取り出すことができる。多くの器械は、流体ジェットノズルから距離を置いて位置決めされていて、流体ジェットと取り出された組織の両方を捕集する捕集管を有する閉ループ系を利用している。
公知の高圧流体ジェットシステムは有効であるが、これらシステムは一般に、塊状組織を除去する際の使用に限定されている。特に、現在の高圧流体ジェットに関し、流体送出管を捕集管に対して位置決めすることによっては、流体ジェットの経路内の2本の管相互間に位置決め可能な組織を除去できるに過ぎない。流体捕集管は、ユーザが流体ジェットを凹状であり、平らであり、又はそれどころか僅かに凸状である組織の方へ差し向けるのを阻止する。かくして、組織の高精度彫刻および侵食は、達成が困難である。
したがって、当該技術分野においては、組織の塊状除去および高精度彫刻の際に用いられる改良型高圧流体ジェットが要望されている。
〔発明の概要〕
組織の選択的な塊状除去と高精度彫刻のための種々の流体ジェット切断器械が提供される。例示の一実施形態では、流体ジェット切断器械が提供され、この流体ジェット切断器械は、流体ジェットを形成するノズルを備えた流体送出管(fluid delivery tube)と、流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合できる複数本の吸出管(evacuation tube)とを有するのがよい。各吸出管は、ノズルにより形成された流体ジェットを捕集するようにノズルに対向すると共にこれから間隔を置いて位置決めされるようになった吸出ポートを有するのがよく、各吸出管の吸出ポートは、吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が、互いに異なっているのがよい。
例示の一実施形態では、流体ジェット切断器械は、第1の吸出ポートを備えた第1の吸出管および第2の吸出ポートを備えた第2の吸出管を含むのがよく、第1の吸出ポートの断面積は、第2の吸出ポートの断面積よりも大きいのがよい。例示の別の実施形態では、第1の吸出管の吸出ポートは、ノズルにより形成される流体ジェットの最大直径よりも実質的に大きい直径を有するのがよく、第2の吸出管の吸出ポートは、ノズルにより形成される流体ジェットの最大直径とほぼ同じである直径を有するのがよい。
例示の別の実施形態では、流体を形成するノズルを備えた流体送出管と、流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合可能な第1および第2の吸出管とを有する外科用流体ジェット切断器械が提供される。各吸出管は、ノズルにより形成される流体ジェットを受け入れるようにノズルと対向して位置決めされるようになったジェット受入れ開口部を有するのがよい。一実施形態では、第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっているのがよく、第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっているのがよい。特に、例示の一実施形態では、第1の吸出管の流体ジェット受入れ開口部の断面積は、第1の吸出管の流体ジェット受入れ開口部のところで測定してノズルにより形成される流体ジェットの断面積よりも実質的に大きいのがよく、第2の吸出管の流体ジェット受入れ開口部の断面積は、第2の吸出管の流体ジェット受入れ開口部のところで測定して流体ジェットの断面積とほぼ同じであるのがよい。
例示の別の実施形態では、外科用流体ジェット切断器械が提供され、この外科用流体ジェット切断器械は、流体送出管および吸出管の周りに摺動自在に設けられたシースを有するのがよい。シースは、吸出管を取り外して交換できるようになっているのがよい。
本発明は又、組織の選択的な塊状除去と高精度彫刻のための方法を提供する。例示の一実施形態では、組織を除去するには、高圧流体ジェットを組織表面に隣接して位置決めして組織を塊状で除去するのがよい。高圧流体ジェットおよび組織を第1の吸出管に形成された第1の吸出ポート内に捕集するのがよい。例示の実施形態では、第1の吸出ポートは、第1の吸出ポートを開口部を横切って測定して断面積が高圧流体ジェットの断面積よりも実質的に大きい。次に、第1の吸出管に代えて第2の排気ポートを備えた第2の吸出管を用いるのがよく、第2の吸出ポートは、第2の吸出ポートの開口部を横切って測定して断面積が高圧流体ジェットの断面積とほぼ同じである。次に、高圧流体ジェットを組織表面に隣接して位置決めして組織を正確に彫刻するのがよい。高圧流体ジェットおよび組織を第2の吸出管の第2の吸出ポート内に捕集するのがよい。例示の実施形態では、高圧流体ジェットは、流体送出管に設けられたノズルにより形成され、第1および第2の吸出管は、流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合できる。
さらに別の実施形態では、組織を除去する方法が提供され、この方法は、第1の吸出管を流体送出管に結合して、第1の吸出管に形成された第1の吸出ポートを流体送出管に設けられたノズルに対向して位置決めする段階を有する。第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっているのがよい。次に、ノズルにより形成される流体ジェットを用いて組織を塊状で除去するのがよく、流体ジェットおよび組織を第1の吸出管の第1の吸出ポート内に捕集するのがよい。次に、第1の吸出管に代えて第2の吸出管を用いて第2の吸出管に形成された第2の吸出ポートを流体送出管のノズルに対向して位置決めする。第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっているのがよい。ノズルにより形成される流体ジェットを用いて組織表面を高精度彫刻し、流体ジェットおよび組織を第2の吸出管の第2の吸出ポート内に捕集するのがよい。一実施形態では、第1の吸出ポートは、第1の吸出ポートの開口部を横切って測定して断面積が流体ジェットの断面積よりも実質的に大きいのがよく、第2の吸出ポートは、第2の吸出ポートの開口部を横切って測定して断面積が流体ジェットの断面積とほぼ同じであるのがよい。他の例示の実施形態では、第1の吸出管に代えて第2の吸出管を用いる段階は、第1の吸出管の周りに設けられたシースを摺動自在に取り外す段階と、第1の吸出管を取り外す段階と、第2の吸出管を流体送出管に対して位置決めする段階と、シースを第2の吸出管および流体送出管上でこれに沿って摺動させる段階とを含むのがよい。
〔発明の詳細な説明〕
組織の選択的な塊状除去と高精度彫刻のための種々の流体ジェット切断器械が提供される。例示の一実施形態では、この器械は、高圧流体ジェットを形成するノズルを備えた流体送出管と、流体送出管に選択的にかつ取外し可能に結合されるようになった少なくとも2本の吸出管とを有するのがよい。各吸出管は、高圧流体ジェットを受け入れるようにノズルと対向してかつこれから間隔を置いて位置決めされるようになった吸出ポート又はジェット受入れ開口部を有するのがよい。各吸出管は又、特定の使用に供されるようになっているのがよい。例えば、この器械は、組織の塊状除去を可能にするようになった第1の吸出管と、組織の高精度彫刻を可能にするようになった第2の吸出管とを有するのがよい。当業者であれば、理解されるように、この器械は、特定の用途に供されるようになった種々の吸出管を有することができ、又、本明細書において開示する例示の特徴を当該技術分野において知られている種々の他の流体ジェット切断器械に組み込むことができると共に(或いは)かかる例示の特徴は、かかる公知の器械に存在する特徴を含むことができる。
「塊状除去」という用語およびその変形語は、大量の余剰の組織、例えば脂肪、脂肪パッド、皺、変形性関節症組織(これらには限定されない)のまとめての切除を含むことを意図しており、「高精度彫刻」およびその変形語は、元の形状および機能に近付けるために損傷した又は疾患のある機能的解剖学的構造の除去又は付形を意味することを意図している。「浸軟」およびその変形語は、組織が切除される(ほぼ液状物体になる)ような流体ジェットと捕集管の一部との間における押し潰しを含むことを意図し、「切断」およびその変形語は、組織がジェットによって押圧され又はジェット中に同伴されて捕集管内に捕集されるように流体ジェットを用いて組織を人体から除去することを含むことを意図している。
図1A〜図2Bは、外科用流体ジェット切断器械10の一部の例示の一実施形態を示している。図示のように、器械10は主要構成要素として、流体送出管12、第1の吸出管14および第2の吸出管16を有する。第1の吸出管14および第2の吸出管16は、所望の形態の吸出管14,16を使用意図に基づいて選択できるよう流体送出管12に選択的にかつ取外し可能に嵌合できる。特に、図1Aは、流体送出管12に結合された第1の吸出管14を示している。この例示の実施形態では、第1の吸出管14は、組織の塊状除去を可能にするようになっている。図1B、図2Aおよび図2Bでは、第1の吸出管14は、取り外され、これに代えて第2の吸出管16が用いられており、この第2の吸出管は、流体送出管12に結合された状態で示されている。この例示の実施形態では、第2の吸出管16は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている。
流体送出管12は、種々の形態のものであってよいが、例示の一実施形態では、この流体送出管は、近位端部(図示せず)、遠位端部12bおよびこれを貫通して延びる内部管腔12c(図2Bに示す)を備えた全体として細長い形状のものである。流体送出管12の近位端部は、流体を流体送出管12に送り出す高圧液体源、例えば高圧ポンプ又は液体ディスペンサに結合されるよう設計されたものであるのがよい。流体送出管12は、その遠位端部のところに形成されていて、高圧流体ジェット22を形成して送り出すノズル18(図2Bに示す)をさらに有するのがよい。ノズルは、流体送出管12の近位端部を高圧流体源に結合すると、流体送出管12を通って流体をノズルに送り出すことができるような内部管腔12cと連通状態にあり、ノズルは、特定の寸法形状の流体ジェット22を形成する。
各吸出管14,16も又、種々の形態のものであってよいが、例示の一実施形態では、各管14,16は、近位端部(図示せず)、遠位端部14b,16bおよびこの少なくとも一部を貫通して延びる内部管腔を備えた実質的に細長い形状のものである。図1A〜図2Bには示していないが、各吸出管14,16の近位端部は、管14,16を器械10に結合したときに、吸出管14,16を通って吸出される流体および組織を捕集する吸引源、例えば真空ポンプ、吸引装置又は廃棄物キャニスタに直接的又は間接的に結合されるよう構成されたものであるのがよい。各管14,16の遠位端部14b,16bも又、種々の形態のものであってよい。しかしながら、図示した例示の実施形態では、各吸出管14,16は、流体ジェット22およびこの中に含まれた組織を受け入れる吸出ポート14a,16aを有する。吸出ポート14a,16aは、組織を含んだ流体ジェットを捕集できるよう各吸出管14,16を貫通して延びる内部管腔14c,16c内へ延びるのがよい。各吸出ポート14a,16aの寸法形状は、以下に詳細に説明するようにこれ又様々であってよい。図1A〜図2Bに示す実施形態では、各吸出ポート14a,16aの形状は実質的に円形である。
さらに図1Aおよび図1Bに示すように、例示の実施形態では、各吸出ポート14a,16aは、ノズル18から距離d1,d2を置くと共にこれに対向して位置決めされるようになっているのがよい。これは、例えば、各吸出管14,16の遠位端部14b,16bに形成された湾曲部により達成でき、したがって各吸出管14,16を流体送出管12に結合すると、各管14,16の遠位端部14b,16bは、図1Aおよび図1Bに示すように流体送出管12の遠位端部12bから距離d1,d2を置いて位置するようになっている。図示していないが、さらに又は変形例として、流体送出管12に湾曲部を形成してもよい。当業者であれば理解されるように、ノズルと各吸出ポート14a,16aとの間の距離d1,d2は、互いにばらつきがあってよく、又、流体ジェットの寸法に応じてばらつきがあってよい。
上述したように、各吸出ポート14a,16aは、流体送出管12に選択的にかつ交換可能に嵌合可能であるのがよい。これは、当該技術分野において知られている種々の技術を用いて達成できるが、例示の一実施形態では、器械10は、流体送出管12の少なくとも一部および吸出管14,16のうちの一方を受け入れるようになった外側ハウジング、例えばシース26を有するのがよい。シース26は、事実上任意の寸法形状のものであってよく、又、任意的に器械の把持を容易にする取っ手の形態をしていてもよいが、図示の例示の実施形態では、シース26は、これを貫通して延びていて、流体送出管12および吸出管14,16のうちの一方を受け入れる第1の通路26aおよび第2の通路26bを備えた全体として細長い形状のものである。各吸出管14,16は、第1および第2の通路26a,26b内に取外し可能に設けられるようになっているのがよく、種々の技術を用いると、吸出管14,16を一時的にシース26に嵌合させることができる。例えば、シース26は、吸出管、例えば吸出管16を露出させるよう近位側へ摺動するよう構成されたものであるのがよく、それにより管16を取り外してこれに代えて別の吸出管、例えば吸出管14を用いることができる。次に、シース26を遠位側へ摺動させて、交換管、例えば管14を流体送出管12に対して定位置に係止するのがよい。他の例示の嵌合技術としては、例えば、吸出管14,16を流体送出管に整列させるようになっていて、管14,16の容易な取外しおよび交換を可能にする締り嵌め、スナップ嵌め、係止嵌め合い、キー止め嵌め合い又は任意他の技術が挙げられる。
また上述したように、第1および第2の吸出管14,16は、特定の目的に合うようになっていてもよく、かくして、各吸出ポート14a,16aは、種々の形状のものであってよい。例示の一実施形態では、第1の吸出管14および吸出ポート14aは、組織の塊状除去に用いられるよう構成されたものであってよく、これに対し、第2の吸出管16および吸出ポート16aは、組織の高精度彫刻に用いられるよう構成されたものであってよい。具体的に説明すると、第1の吸出管14は、例えば開口部を横切って測定した直径d1の寸法のような、断面積又は広がりを備えた吸出ポート14aを有するのがよく、これは、第2の吸出ポート16aの、例えばその開口部を横切って測定した直径d2の寸法のような、断面積又は広がりよりも大きい。第1の吸出ポート14aは又、吸出ポート14aの開口部を横切って受け入れられたときに測定して、ノズル18により形成される流体ジェット22の寸法よりも大きな寸法を有するのがよく、第2の吸出ポート16aは、吸出ポート16aの開口部を横切って受け入れられたときに測定して、ノズル18により形成される流体ジェット22の寸法と実質的に同じ又はこれよりも僅かに大きい寸法を有するのがよい。第1の吸出ポート14aの寸法が比較的大きいと、組織の高精度彫刻が妨げられる場合があるが、これは、以下に詳細に説明するように組織の塊状除去を可能にすることになる。これとは逆に、第2の吸出ポート16aの寸法が比較的小さいと、以下に詳細に説明するように組織の高精度彫刻が可能になる。
各吸出ポート14a,16aの寸法は様々であってよいが、例示の一実施形態では、各吸出ポート14a,16aは、流体ジェット22が吸出ポート14a,16aの所定の面積を占めるように形作られたものであるのがよい。この所定の面積は、使用意図に応じて様々であってよいが、例示の一実施形態では、流体ジェット22は、第1の吸出管14の吸出ポート14aの一部、例えば80%未満、より好ましくは約50%〜約60%以下を占めるに過ぎないのがよく、他方、この流体ジェットは、第2の吸出管16の吸出ポート16aの実質的に全て、例えば約90%以上を占めるのがよい。かかる構成により、第2の吸出管16は、比較的小さな寸法を有することができ、かくして、流体ジェット22を以下に詳細に説明するように管16からの妨害を受けないで組織表面に対して接線方向に位置決めすることができる。
上述したように、流体ジェット22により占められるべき各吸出ポート14a,16aの所望の面積は、流体ジェット22の寸法、ノズル18と各吸出ポート14a,16aとの間の距離d1,d2に応じて様々であってよい。例示の一実施形態では、流体ジェット22は、図3に示すように円錐角Aを有するよう形作られたものであるのがよく、この円錐角Aは、約15゜〜約20゜、より好ましくは約17゜〜19゜であり、距離d1,d2は、約1mm〜5mmであるのがよい。ノズル18と各吸出ポート14a,16aとの間の距離d1,d2は、同一であってもよく、或いは、任意的にばらつきがあってもよい。流体ジェット22の圧力も又、ばらつきがあってよいが、例示の実施形態では、流体ジェット22は、約1,000PSI〜約20,000PSI、より好ましくは、5,000PSI〜15,000PSIの圧力で送り出される。
使用に当たり、第1の吸出管14を組織の塊状除去に用いることができ、第2の吸出管16を組織の高精度彫刻に用いることができる。まず最初に、図3を参照すると、流体ジェット22が、詳細に示されており、この流体ジェット22は、図示のように、その長さに沿ってその周囲周りに形成された剪断切断平面およびこの切断平面の内部に位置する浸軟ゾーンを有する。第1の吸出管14により、流体ジェット22を剪断切断平面が組織表面に対して横方向に位置し、即ち、組織表面内へ延びるよう位置決めすることができ、かくして流体ジェット22を組織の塊状除去に用いることができ、したがって浸軟ゾーン内の組織が浸軟されるようになっている。次に、第1の吸出管14を取り外し、これに代えて第2の吸出管16を用いることができ、この第2の吸出管により、流体ジェット22を剪断切断平面が組織表面に対して実質的に接線方向に位置するように位置決めすることができ、かくして流体ジェット22を組織の高精度彫刻に用いることができる。図4は、流体送出管12および吸出管16に類似した流体送出管12′および吸出管16′を備えた一実施形態としての流体ジェット切断器械10′を示しており、さらに、剪断切断平面が組織表面に対して実質的に接線方向に位置するよう位置決めされた流体ジェット22′を示しており、かくして、流体ジェット22′を組織の高精度彫刻に用いることができるようになっている。したがって、選択的に交換可能な吸出管14,16を設けることにより、流体ジェット22を組織の塊状除去に用いたり組織の高精度彫刻に用いたりするよう選択的に位置決めできる。
当業者であれば、上述の実施形態に基づく本発明の別の特徴および利点を理解されよう。したがって、本発明は、特許請求の範囲の記載事項を除き、具体的に図示して説明した形態によっては限定されない。本明細書において引用される全ての刊行物および文献の記載内容全体を参照によりここに引用する。
〔実施の態様〕
本発明の具体的な実施態様は、次の通りである。
(1)流体ジェット切断器械であって、
流体ジェットを形成するノズルを備えた流体送出管と、
前記流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合できる複数本の吸出管と、を有し、
各前記吸出管は、前記ノズルにより形成された流体ジェットを捕集するように前記ノズルに対向すると共にこれから間隔を置いて位置決めされるようになった吸出ポートを有し、
各前記吸出管の前記吸出ポートは、前記吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が、互いに異なっている、流体ジェット切断器械。
(2)実施態様(1)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記複数本の吸出管は、第1の吸出ポートを備えた第1の吸出管および第2の吸出ポートを備えた第2の吸出管を含み、
前記第1の吸出ポートの前記断面積は、前記第2の吸出ポートの前記断面積よりも大きい、流体ジェット切断器械。
(3)実施態様(2)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記第1の吸出ポートは、前記第1の吸出ポートの開口部を横切って測定した直径が、前記ノズルにより形成される流体ジェットの最大直径よりも実質的に大きく、
前記第2の吸出ポートは、前記第2の吸出ポートの開口部を横切って測定した直径が、前記ノズルにより形成される前記流体ジェットの最大直径とほぼ同じである、流体ジェット切断器械。
(4)実施態様(2)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっており、
前記第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている、流体ジェット切断器械。
(5)実施態様(1)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記吸出管を選択的に交換できるようにするために前記流体送出管および前記複数本の吸出管のうちの1本の周りに摺動自在に設けられたシースをさらに有する、流体ジェット切断器械。
(6)実施態様(1)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記複数本の吸出管の各々の前記吸出ポートは、前記吸出管を貫通して形成された管腔内に延びる実質的に円形の開口部を有する、流体ジェット切断器械。
(7)外科用流体ジェット切断器械であって、
流体によって形成するノズルを備えた流体送出管と、
前記流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合可能な第1および第2の吸出管と、を有し、
各前記吸出管は、前記ノズルにより形成される流体ジェットを受け入れるように前記ノズルと対向して位置決めされるようになったジェット受入れ開口部を有し、
前記第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっており、
前記第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている、流体ジェット切断器械。
(8)実施態様(7)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記ノズルにより形成される流体ジェットは、前記流体ジェットを受入れ開口部のところで測定した断面積が、前記第1の吸出管の前記流体ジェット受入れ開口部の断面積よりも実質的に小さく、かつ前記第2の吸出管の前記流体ジェット受入れ開口部の断面積とほぼ同じである、流体ジェット切断器械。
(9)実施態様(8)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記第1の吸出管は、前記ノズルにより形成される流体ジェットを前記第1の吸出管の実質的に中間部分で受け入れるようになっている、流体ジェット切断器械。
(10)実施態様(7)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記流体送出管の周りに設けられていて、前記第1および第2の吸出管のうちの一方を選択的かつ取外し可能に受け入れるようになったシースをさらに有する、流体ジェット切断器械。
(11)実施態様(10)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記シースは、前記流体送出管に対して摺動自在である、流体ジェット切断器械。
(12)実施態様(7)記載の流体ジェット切断器械であって、
前記第1および第2の吸出管の前記吸出ポートは、前記吸出管を貫通して形成された管腔内へ延びる実質的に円形の開口部を有する、流体ジェット切断器械。
(13)組織を除去する方法であって、
高圧流体ジェットを組織表面に隣接して位置決めして組織を塊状で除去する段階であって、前記高圧流体ジェットおよび前記組織は、前記第1の吸出管に形成された第1の吸出ポート内に捕集され、前記第1の吸出ポートは、前記第1の吸出ポートを開口部を横切って測定した断面積が前記高圧流体ジェットの断面積よりも実質的に大きい、段階と、
前記第1の吸出管に代えて第2の排気ポートを備えた第2の吸出管を用いる段階であって、前記第2の吸出ポートは、前記第2の吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が前記高圧流体ジェットの断面積とほぼ同じである、段階と、
前記高圧流体ジェットを前記組織表面に隣接して位置決めして前記組織を正確に彫刻する段階であって、前記高圧流体ジェットおよび前記組織は、前記第2の吸出管の前記第2の吸出ポート内に捕集される、段階と、を有する方法。
(14)実施態様(13)記載の方法であって、
前記高圧流体ジェットは、流体送出管に設けられたノズルにより形成され、
前記第1および第2の吸出管は、前記流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合できる、方法。
(15)実施態様(13)記載の方法であって、
前記高圧流体ジェットの切断剪断平面は、前記組織が塊状で除去されるとき、組織表面に対して実質的に横方向に位置決めされ、
前記流体ジェットの前記切断剪断平面は、前記組織が正確に彫刻されるとき、前記組織表面に対して実質的に接線方向に位置決めされる、方法。
(16)実施態様(15)記載の方法であって、
前記組織は、塊状除去中に浸軟され、前記組織は、高精度彫刻中に切断される、方法。
(17)組織を除去する方法であって、
第1の吸出管を流体送出管に結合して、前記第1の吸出管に形成された第1の吸出ポートを前記流体送出管に設けられたノズルに対向して位置決めする段階であって、前記第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっている、段階と、
前記ノズルにより形成される流体ジェットを用いて組織を塊状で除去する段階であって、前記流体ジェットおよび前記組織は、前記第1の吸出管の前記第1の吸出ポート内に捕集される、段階と、
前記第1の吸出管に代えて第2の吸出管を用いて前記第2の吸出管に形成された第2の吸出ポートを前記流体送出管の前記ノズルに対向して位置決めする段階であって、前記第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている、段階と、
前記ノズルにより形成される流体ジェットを用いて前記組織表面を高精度彫刻する段階であって、前記流体ジェットおよび前記組織は、前記第2の吸出管の前記第2の吸出ポート内に捕集される、段階と、を有する方法。
(18)実施態様(17)記載の方法であって、
前記第1の吸出ポートは、前記第1の吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が前記流体ジェットの断面積よりも実質的に大きく、
前記第2の吸出ポートは、前記第2の吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が前記流体ジェットの断面積とほぼ同じである、方法。
(19)実施態様(17)記載の方法であって、
前記第1の吸出管に代えて前記第2の吸出管を用いる前記段階は、前記第1の吸出管の周りに設けられたシースを摺動自在に取り外す段階と、前記第1の吸出管を取り外す段階と、前記第2の吸出管を前記流体送出管に対して位置決めする段階と、前記シースを前記第2の吸出管および前記流体送出管上に沿って摺動させる段階と、を含む、方法。
例示の一実施形態に従って流体送出管に結合された第1の吸出管を有する高圧流体ジェット切断器械の遠位部分の斜視図である。 別の例示の実施形態に従って流体送出管に結合された第2の吸出管を有する図1Aに示す高圧流体ジェット切断器械の遠位部分の斜視図である。 図1Bの高圧流体ジェット切断器械の遠位部分の斜視図であり、第1および第2の吸出管を流体送出管に交換可能に結合できるようにするシースを示す図である。 図2Aに示す高圧流体ジェット切断器械の断面図である。 切断剪断平面および浸軟ゾーンを有する流体ジェットの略図である。 高圧流体ジェット切断器械の遠位部分の側面図であり、組織の高精度彫刻のために位置決めされた流体ジェットを示す図である。
符号の説明
10 外科用流体ジェット切断器械
12 流体送出管
12c 内部管腔
14 第1の吸出管
14a 吸出ポート
16 第2の吸出管
18 ノズル
22 高圧流体ジェット
26 シース

Claims (13)

  1. 流体ジェット切断器械であって、
    流体ジェットを形成するノズルを備えた流体送出管と、
    前記流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合できる複数本の吸出管と、を有し、
    各前記吸出管は、前記ノズルにより形成された流体ジェットを捕集するように前記ノズルに対向すると共にこれから間隔を置いて位置決めされるようになった吸出ポートを有し、
    各前記吸出管の前記吸出ポートは、前記吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が、互いに異なっている、流体ジェット切断器械。
  2. 請求項1記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記複数本の吸出管は、第1の吸出ポートを備えた第1の吸出管および第2の吸出ポートを備えた第2の吸出管を含み、
    前記第1の吸出ポートの前記断面積は、前記第2の吸出ポートの前記断面積よりも大きい、流体ジェット切断器械。
  3. 請求項2記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記第1の吸出ポートは、前記第1の吸出ポートの開口部を横切って測定した直径が、前記ノズルにより形成される流体ジェットの最大直径よりも実質的に大きく、
    前記第2の吸出ポートは、前記第2の吸出ポートの開口部を横切って測定した直径が、前記ノズルにより形成される前記流体ジェットの最大直径とほぼ同じである、流体ジェット切断器械。
  4. 請求項2記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっており、
    前記第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている、流体ジェット切断器械。
  5. 請求項1記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記吸出管を選択的に交換できるようにするために前記流体送出管および前記複数本の吸出管のうちの1本の周りに摺動自在に設けられたシースをさらに有する、流体ジェット切断器械。
  6. 請求項1記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記複数本の吸出管の各々の前記吸出ポートは、前記吸出管を貫通して形成された管腔内に延びる実質的に円形の開口部を有する、流体ジェット切断器械。
  7. 外科用流体ジェット切断器械であって、
    流体によって形成するノズルを備えた流体送出管と、
    前記流体送出管に選択的かつ取外し可能に嵌合可能な第1および第2の吸出管と、を有し、
    各前記吸出管は、前記ノズルにより形成される流体ジェットを受け入れるように前記ノズルと対向して位置決めされるようになったジェット受入れ開口部を有し、
    前記第1の吸出管は、組織の塊状除去を可能にするようになっており、
    前記第2の吸出管は、組織の高精度彫刻を可能にするようになっている、流体ジェット切断器械。
  8. 請求項7記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記ノズルにより形成される流体ジェットは、前記流体ジェットを受入れ開口部のところで測定した断面積が、前記第1の吸出管の前記流体ジェット受入れ開口部の断面積よりも実質的に小さく、かつ前記第2の吸出管の前記流体ジェット受入れ開口部の断面積とほぼ同じである、流体ジェット切断器械。
  9. 請求項8記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記第1の吸出管は、前記ノズルにより形成される流体ジェットを前記第1の吸出管の実質的に中間部分で受け入れるようになっている、流体ジェット切断器械。
  10. 請求項7記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記流体送出管の周りに設けられていて、前記第1および第2の吸出管のうちの一方を選択的かつ取外し可能に受け入れるようになったシースをさらに有する、流体ジェット切断器械。
  11. 請求項10記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記シースは、前記流体送出管に対して摺動自在である、流体ジェット切断器械。
  12. 請求項7記載の流体ジェット切断器械であって、
    前記第1および第2の吸出管の前記吸出ポートは、前記吸出管を貫通して形成された管腔内へ延びる実質的に円形の開口部を有する、流体ジェット切断器械。
  13. 組織を除去する方法であって、
    高圧流体ジェットを組織表面に隣接して位置決めして組織を塊状で除去する段階であって、前記高圧流体ジェットおよび前記組織は、前記第1の吸出管に形成された第1の吸出ポート内に捕集され、前記第1の吸出ポートは、前記第1の吸出ポートを開口部を横切って測定した断面積が前記高圧流体ジェットの断面積よりも実質的に大きい、段階と、
    前記第1の吸出管に代えて第2の排気ポートを備えた第2の吸出管を用いる段階であって、前記第2の吸出ポートは、前記第2の吸出ポートの開口部を横切って測定した断面積が前記高圧流体ジェットの断面積とほぼ同じである、段階と、
    前記高圧流体ジェットを前記組織表面に隣接して位置決めして前記組織を正確に彫刻する段階であって、前記高圧流体ジェットおよび前記組織は、前記第2の吸出管の前記第2の吸出ポート内に捕集される、段階と、を有する方法。
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