JP2006192590A - インク着弾観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類を決定することができるインク着弾観察装置を提供すること。
【解決手段】インク吐出部と記録媒体の隙間距離が3mm以内で、インク一滴の量が平均30ピコリットル以下のインクジェットプリンタを対象としたインク着弾観察装置において、記録媒体とインクヘッドの間に、鏡面加工を施された厚さ500μm以下のごく薄いピエゾ素子をインク吐出部と記録媒体の隙間に配置し、記録媒体上に発射されたインクの着弾状態、記録媒体への吸収状態の実像を、電力を供給され緊張状態となっているピエゾ素子の鏡面部に反射させ、その像を等倍以上の撮像倍率の光学系によって観察し、実際にインクへッドが画像形成のために80mm/sec〜2000mm/secの物理的空間移動動作をしているときと同等の状態でインク着弾からインク吸収までを観察する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インク滴を吐出する記録ヘッドにより記録媒体上に画像を形成するインクジェットプリンタのインク着弾観察装置に関する。
インクジェット方式のプリンタは、記録ヘッドから非常に小さなインク液滴を吐出することで像を形成する。この方式は記録する媒体、主に、紙の品質によって形成される像の品質が大きく左右される。記録に使用するインク液滴は2003年現在で30ピコリットル以下の極少量になっており、それにより形成される画像は今まで以上に紙質の影響を受けるようになっている。
そこで、紙質に応じた記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類等を細かく制御する必要性が生じている。
従来は、ユーザが紙質に応じた記録ヘッドの動作モードを、出力する用紙によって「写真画質用紙」、「高品位用紙」、「普通紙」等のように、マニュアルで選択することで対応してきた。
しかしながら、この方法は、ユーザーが用紙の種類に応じた動作モードを適切に選択しなかった場合、不適切な出力像が形成される。例えば、動作モードが「写真画質用紙」の記録ヘッドで、普通紙に出力を行うと、インク量が過多になり、出力画像の空間周波数の高い部分等が潰れてしまう。実際にモード設定の間違いによる用紙出力の失敗は多くあり、これらの全て自動で行えることが理想とされている。
そこで、フォトセンサを使って、印刷前に紙質を予め測定するという方法が提案され、製品化もされており公知の技術になっている。この方法は被測定用紙の表面粗さが用紙の品質によって違うということを選択基準にしており、用紙に検査光を照射して、その正反射成分と乱反射成分をフォトセンサで検出し、検出された信号の比率から用紙の品質を決定する。
しかしながら、この方式は前述の通り高品位な出力が可能な用紙は表面が滑らかで、低品位な出力しかできない用紙の表面は荒れている、という原則に従っており、高品位な画像形成が可能であるにも拘らず表面が荒れているという用紙が出現した場合には対応ができない。実際にインク滴を素早く吸収するためのクレーコート層を形成した用紙は、高品位用紙とされている表面が非常に滑らかな用紙よりも表面反射率が低いものも存在する。
又、普通紙に実際のインク滴の着弾寸前に、インク定着液滴を吐出しておき、その上部にインク滴を着弾させることにより、普通紙で高品位用紙並の画像形成能力を持たせる方法も提案され、実際に製品化がされており公知の技術になっている。こちらも先ほどと同様に用紙の表面荒さの違いによる検査光の反射率を使った紙質判定方法では対応できない。
そこで、着弾中のインク液滴のドット広がりを測定することで紙質を判別するのが確実であると、インクジェットプリンタ業界での意見の一致が見られる。現在までに提案されているのは特許文献1に代表されるような方式である。この方式はインク液滴を吐出する記録ヘッドと同期してセンサ、又はカメラが動き、インクの着弾後の画像を撮影する。撮影した画像を計算機等で画像処理して着弾したインク滴の広がり具合を定量化し、記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類の決定を行う。
インクジェット方式の画像の鮮鋭化のためには、設計やシュミレーション通りに、吐出されたインク滴の弾道がなるべく直線でノズル直下に落ちなければならない。しかしながら、実際はインクジェットプリンタ装置内の気流の動き等があるので、インク滴が極少量になればなるほど、気流の影響を受けることになる。この影響をなるべく少なくするために2003年現在では、記録ヘッドのインク吐出のためのノズル部から用紙までの距離、俗に紙間と呼ばれる距離が1.0mm〜1.5mmという狭さになっている。
このような状況になった今、前述の先願例のような方式では、インクが用紙に着弾してから或る一定時間がたってからしか、インク滴の具合がセンシングできない。2003年現在、キヤノン社の代表的な高速インクジェットプリンタは記録ヘッドが600mm/sec程度で用紙上を動くことを実現している。しかしながら、記録ヘッドの体積をゼロということにはできないので、前述の先願例の方式をキヤノン社の前述のプリンタに応用すると、実際のインク着弾が起こってから約300msec以降のインク拡がりの様子しか観察できない。
現在、インクジェットプリンタによって画像形成する際に発生している現象で、分かっていることは2つあり、1つは、インク滴が着弾してから浸透が完了するまでに約10msec〜500msec掛かっているということと、もう1つは、異色のインク滴が混合する場合の化学反応は100μsec以下で起こっているということである。高品質な画像出力のためには、これらの2つの現象をセンサやカメラで捉えて定量化し、記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類を決定をすることが必要であるとされている。
特開平07−137290号公報
このことは、紙間が1.0mm〜1.5mmの非常に狭いところに、所望の照明(検査光)を照射し、且つ、インク滴を吐出する記録ヘッドのノズル直下における用紙へのインク着弾の様子を観察しなければならないという課題となる。又、主に発売されているインクジェットプリンタは、インクヘッドは直線動作させることによって、画像を形成させるため、インクヘッド動作が500mm/sec〜2000mm/secの高速になると、観察装置全体の振動やインクヘッドと記録媒体の間における乱気流等の影響が生じ、等倍以上の光学系でインク着弾を観察することは非常に困難な課題となる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類を決定することができるインク着弾観察装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、インク滴を吐出する記録ヘッドにより記録媒体上に画像を形成し、インク吐出部と記録媒体の隙間距離が3mm以内で、インク一滴の量が平均30ピコリットル以下のインクジェットプリンタを対象としたインク着弾観察装置において、記録媒体とインクヘッドの間に、鏡面加工を施された厚さ500μm以下のごく薄いピエゾ素子をインク吐出部と記録媒体の隙間に配置し、記録媒体上に発射されたインクの着弾状態、記録媒体への吸収状態の実像を、電力を供給され緊張状態となっているピエゾ素子の鏡面部に反射させ、その像を等倍以上の撮像倍率の光学系によって観察し、実際にインクへッドが画像形成のために80mm/sec〜2000mm/secの物理的空間移動動作をしているときと同等の状態で、インク着弾からインク吸収までを高速度カメラを用いて連続的に観察できることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェットプリンタの記録ヘッドのインク吐出ノズル直下の用紙へのインク着弾の様子を捉えることができ、その結果を定量化することで、記録ヘッドのインクの吐出量、インクの吐出タイミング、インクの吐出サイクル、インクの種類を決定することができる。特に、インクの種類、つまり、インク組成の決定等は職人的、経験的な開発要素を減らし、客観的なインクジェットプリンタ製品の開発を行うことができる。
本発明は、インクジェットプリンタ製品の記録ヘッドと記録媒体のごく狭い隙間に、鏡面を施したピエゾ素子を配置して、インク着弾観察時には、そのピエゾ素子に電力を供給して、それ自体に緊張力を持たせ、インクヘッドが生じさせる乱気流による鏡面の振動を最小限に抑え、ぶれの無い反射像を取得できるインク着弾観察を実施する。
以下、本発明の詳細を図示した実施のの形態に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタの概要を示したものである。用紙101の上でスライドバー102によって移動位置を規制されたインクを吐出する記録ヘッド103が、キャリッジモータ104に接続されたキャリッジタイミングベルト105によって往復運動する。同時に給紙ステップモータ106にカップリング接続された給紙ローラ107、排紙ステップモータ108にカップリング接続された排紙ローラ109が用紙101を移動させる。
ヘッド103、キャリッジモータ104、給紙ステップモータ106、排紙ステップモータ107にはそれぞれヘッド制御信号線110、キャリッジモータ制御信号線111、給紙ステップモータ制御信号線112、排紙ステップモータ制御信号線113が接続されており、これらを外部から独立して制御させることが可能になっている。制御は主にパソコン等によって行われ、パソコンから任意の適当な制御信号をそれぞれに送ることで、用紙101上にインクを滴下して任意の画像を形成することができる。出力画像を白色にするとき、つまり、インクの吐出をさせない時はインク吸収体114の上でヘッド103は待機し、この位置をヘッド103の初期基準位置とする。現存のインクジェットプリンタ製品は以上に述べた構成となっている。
図2は図1のインクジェットプリンタの部品構成を排紙側を視点にして図示したものである。
用紙101は、給紙ローラ107と排紙ローラ109によってプラテン201に押し付けられながら、ヘッド103との距離が常に同じ距離になるように搬送される。ヘッド103と用紙101の距離のことを俗に「紙間」と呼ぶ。本実施の形態では、紙間202が1.5mmになるように非常に狭く設定している。これでインクの極小液滴が気流等の影響で飛翔経路がイレギュラーになることを最小限に抑えている。先述のようにヘッド103にインクの吐出をさせない時は、インク吸収体114の上部で待機しこの位置を初期基準位置203とする。
図3はヘッド103を底面から覗く方向を視点とした図である。C−M−Y−Bkインク、つまりシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを用いて総天然色画像を得るのは、印刷業界公知のカラー印刷原理である。理論的には、シアン、イエロー、マゼンタで、人間の感応で要求する色全てを表現できるが、より好ましい画像、例えばアジア系人種の黒髪の自然画像等をくっきり黒く表現するには、ブラック専用のインクを用意した方が良いので、この構成となっている場合が多い。
Bkノズルは128個を直線的に並べられ、12.7mmのBkノズル列301を構成している。その他の色であるYノズル、Mノズル、Cノズルもそれぞれ同様に128個を直線的に並べられ全長12.7mmの、Yノズル列302、Mノズル列303、Cノズル列304を構成している。Bkノズル列301は端面から15mmの位置に構成され、2.54mm空けてYノズル列302、そこから1.27mmあけてMノズル列303、そこから1.27mmあけてCノズル列304が構成されている。Cノズル列もBkノズル列301同様、端面から15mmに位置する。
これは、2003年現在のキヤノン社におけるインクジェットプリンタのインクヘッド構成である。民生用インクジェットプリンタとして製造販売されているものは、おおかた似たような構成であり、例えばエプソン社、ヒューレットパッカード社、レックスマーク社等のインクジェットプリンタのインクヘッドは同様の構成といって良い。
この構成のインクジェットプリンタのインクヘッドから吐出されるインク滴の記録媒体へのインク着弾、インク吸収等を、先願例である特開平07−137290号公報に記載されたの方式を使ってセンシングするならば端面からのノズル列の距離が近ければ近いほどインク着弾直後のタイムラグを狭めることができるが、現実的に記録ヘッドを製作するには、端面から、約10mm〜15mm程度のスペースが必要となる。キヤノン社の高速インクジェットプリンタの場合は、キャリッジタイミングベルト105の巻き取り速度、つまり記録ヘッド103の移動速度が600mm/sec前後なので、先願例の方式で観察したとすると、インク吐出後25msec以降のインク着弾の様子しか捉えることができない。
図4は本発明に係るインクジェットプリンタのインク着弾観察装置である。
ヘッド103は、原稿の紙面垂直方向に往復運動する。用紙101は、市販製品の実際の印刷動作の際には、用紙101右から左に移動されるが、本発明に係るのインク着弾観察装置の場合は、用紙101は用紙台401上に置いたままである。用紙台401の内部には、エア配管402が構成されており、エアポンプ403を使って常に空気を掃気し、用紙101の平面性を保ったまま吸着している。用紙101が固定されているので、インク着弾を評価するためには、一度の単方向インクヘッドスキャン、又は、一度限りの往復インクヘッドスキャン、又は、複数回のインク滴重ね打ちスキャンだけで評価が完了するようなインク着弾パターンを予め検討、準備しておかなければならない。
インクヘッド103と用紙101に、鏡面を持ったピエゾ素子404を配置する。このピエゾ素子404の底面には、素子に直接、アルミ低温蒸着を施すことによって鏡面部405が構成されている。鏡面部405を含めたピエゾ素子404の厚みは500μmである。ピエゾ素子404には電力を供給するためのピエゾ素子ドライバ406が接続されている。インク着弾観察の際には、ドライバ406から、ピエゾ素子404に電力を供給し、素子自体に緊張力を持たせ、ヘッド103が、用紙101上を高速通過するときに生ずる乱気流などに打ち勝てるようにする。
インクヘッドの動作による乱気流によって生ずる、インク着弾観察装置への悪影響は、ミラーが空気圧変化によって微細振動を起こし、ミラーに写っている鏡像がぶれることである、特に観察拡大倍率を高くした場合に、この影響が顕著に現れる。
図5に、用紙101と、ピエゾ素子ミラー404と、インクヘッド103の位置関係を示す。ピエゾ素子404は、用紙101の上方800μmの場所に配置する。紙間101は、前述の通り1.5mm、つまり1500μmなので、ピエゾ素子404は乱気流の影響を受け易いヘッド103のごく近く200μmの位置に配置されることになる。しかしながら、本発明の主力請求範囲である、外部から電力を供給することによって任意に緊張力をオンオフできるピエゾ素子ミラーを用いれば、全く問題なくインク着弾を観察することが可能である。
インクの着弾画像は、用紙台401の下部から、等倍から40倍の光学倍率を持った拡大光学系407を通して、ピエゾ素子404の鏡面部405を覗き込み反射像を取得して、高速度カメラ408に決像させる。このことからも分かるように、用紙−鏡面間距離501は、広ければ広いほどインク着弾画像の視野が広く取れることが分かる。ピエゾ素子ではない500μm程度の薄いガラス板に金属蒸着膜を施しただけでは、用紙−鏡面間距離501を広く取ろうとしても、それだけインクヘッド103に接近するので乱気流の影響を直接受けてしまう。その場合は用紙−鏡面間距離501は400〜600μm程度しか広げることができず、光学像に用紙台401によるケラレが生じ、非常に視野の狭い画像しか取得できない。
図6は拡大光学系407の詳細を示したものである。本実施の形態では、前述の通り等倍から40倍の拡大光学系を使用する。照明は同軸落射方式を採用したが、別の照明方式、例えば正反射方式を用いても一向に構わない。
白色光源601から発生したムラのある光は、拡散板602を通過し、一様な光量分布の光となる。そのうちでも分布の素性が良い光軸中心部分の光を照明スリット603によって通過させ、照明レンズ604を使ってビームスプリッタ605に向かわせる。ビームスプリッタ605によって90度曲げられた照明光は対物レンズ606を使ってピント面507に収束される。実際には対物レンズ606とピント面607の間には、ピエゾ素子404の鏡面部405があり光路が曲げられ、ピント面607が、用紙101の表面位置になる。用紙101にインクが着弾したときの像は、観察した対物レンズ606によって平行光にされ、ビームスプリッタ605を再び通過し、拡大光学系407内部に構成された、センサ結像レンズ608によって、高速度カメラ408内部に構成された撮像面609上に用紙101上で生じているインク着弾像が結像される。
インクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの記録ヘッド部を排紙側を視点にした部品の位置関係図である。 代表的な民生品インクジェットプリンタのインクヘッド構成を示す図である。 インク着弾観察装置の各コンポーネントの配置図である。 鏡面を持ったピエゾ素子の配置寸法を示す図である。 インクの着弾状態を観察する同軸照明光学系の構成図である。
符号の説明
103 記録ヘッド
104 キャリッジモータ
105 キャリッジタイングベルト
106 給紙ステップモータ
107 給紙ローラ
108 排紙ステップモータ
109 排紙ローラ
401 用紙台
402 エア配管
403 エアポンプ
404 ピエゾ素子
405 鏡面部
406 ピエゾ素子ドライバ
407 拡大光学系
408 光速度カメラ
601 白色光源
602 拡散板
603 照明スリット
604 照明レンズ
606 対物レンズ

Claims (1)

  1. インク滴を吐出する記録ヘッドにより記録媒体上に画像を形成し、インク吐出部と記録媒体の隙間距離が3mm以内で、インク一滴の量が平均30ピコリットル以下のインクジェットプリンタを対象としたインク着弾観察装置において、
    記録媒体とインクヘッドの間に、鏡面加工を施された厚さ500μm以下のごく薄いピエゾ素子をインク吐出部と記録媒体の隙間に配置し、記録媒体上に発射されたインクの着弾状態、記録媒体への吸収状態の実像を、電力を供給され緊張状態となっているピエゾ素子の鏡面部に反射させ、その像を等倍以上の撮像倍率の光学系によって観察し、実際にインクへッドが画像形成のために80mm/sec〜2000mm/secの物理的空間移動動作をしているときと同等の状態で、インク着弾からインク吸収までを高速度カメラを用いて連続的に観察できることを特徴とするインク着弾観察装置。
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