JP2006196249A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体のエネルギー効率を向上させるとともに、システムのコンパクト化、動作の安定化、低コスト化を図る燃料電池システムを提供する。
【解決手段】第1の加湿装置を供給燃料ガス及び供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートとを水分移動膜を介して供給ガスの流路と排出ガスの流路とが接するように複数積層し、第2の加湿装置を、供給燃料ガス及び供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第2の流路プレートと、冷却水の流路を形成する第1の流路プレートとを水分移動膜を介して供給ガスの流路と冷却水の流路とが接するように複数積層し、第1の加湿装置の排出ガス流路入口を排出ガス流路出口よりも上方に配置し、第2の加湿装置の冷却水流路入口を冷却水流路出口よりも下方に配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池を用いて発電と熱供給とを行なう燃料電池システムに関するものである。
従来、この種の燃料電池システムでは、燃料電池において、燃料ガスとして供給される水素リッチなガスと、酸化剤ガスとして供給される空気等とを反応させることにより、電力及び熱を発生させるものとして知られている。この燃料ガス及び酸化剤ガスは、それぞれ加湿手段によって加湿された後に、燃料電池に供給される。前記燃料ガス及び酸化剤ガスの加湿手段としては、例えば、ヒータにより加熱された温水中に燃料ガス及び酸化剤ガスを通して加湿を行なうバブラーがある(例えば、特許文献1参照)。
一方、燃料電池の空気極側から排出される排出空気(オフガス)に含まれる水分(水蒸気)を、燃料電池の空気極側に供給する空気に、水蒸気透過膜を介して移動させ、それにより供給空気の加湿を行なう加湿装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。この加湿装置は、高温の排出空気を用いて加湿を行なうことにより、加湿に要するエネルギーの低減化を図ることができる。
特開平7−288134号公報 特開平6−132038号公報
しかしながら、上記従来の構成では、バブラーにおいて、水を加熱するためにエネルギーを消費するため、燃料電池システムのエネルギー効率の低下を招くものである。
また、オフガスにより加湿を行う場合において、被加湿ガス(ここでは加湿される供給空気)を、加湿ガス(ここでは水分の供給元となる排出空気)以上の露点温度に加湿することができず、さらに、被加湿ガスを高露点温度まで加湿するには、大きな膜面積の水蒸気透過膜が必要となり、よって、加湿装置の規模が大きくなる課題があった。
したがって、上記従来の燃料電池システムは、コンパクト化が困難なものであった。
上記従来の課題を解決するために本発明は、燃料電池から排出された燃料ガス及び酸化剤ガス等の排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分を用いて加湿を行うものとした燃料電池システムにおける前記第1の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと、前記排出燃料ガス及び前記排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートを、水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記排出ガスの流路とが接するように複数積層した構成とし、さらに、前記第1の加湿装置の前記排出燃料ガス及び前記排出酸化ガスの少なくとも一方の排出ガス流路入口を、排出ガス流路出口よりも上方に配置したことにより、前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスである排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分が、第1の加湿器内で凝縮した時に滞留することなく流出し、圧損上昇に伴う空気供給装置の大型化が防止できる。
また、前記燃料電池システムにおける前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する第2の加湿装置を、冷却水である温水を用いて加湿を行うものとし、さらに前記第2の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第2の流路プレートと、冷却水の流路を形成する第1の流路プレートとを、前記水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記冷却水の流路とが接するように複数積層し、前記第2の加湿装置における前記冷却水の冷却水流路入口を、冷却水流路出口よりも下方に配置したもので、前記第2の加湿装置内の運転時において、冷却水は、前記冷却水流路内の前記第1の流路プレート内において満水状態にあり、その結果、流路内における空気の噛み込みによる温度・湿度の交換効率の低下が防止できる。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池に供給するガスの加湿に要するエネルギーを削減することに加えて、加湿装置内での温・湿度交換の効率を向上させることにより、よりシステム全体のエネルギー効率を向上させるとともに、システムのコンパクト化、システム動作の安定化、低コスト化を図ることができる。
請求項1に記載の発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する第1の加湿装置を備え、該第1の加湿装置を、それぞれ前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスである排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分を用いて加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第1の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと、前記排出燃料ガス及び前記排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートを、水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記排出ガスの流路とが接するように複数積層した構成とし、さらに、前記第1の加湿装置の前記排出燃料ガス及び前記排出酸化ガスの少なくとも一方の排出ガス流路入口を、排出ガス流路出口よりも上方に配置したものである。
かかる構成とすることにより、前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスである排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分が、第1の加湿器内で凝縮した時に滞留することなく流出し、圧損上昇に伴う空気供給装置の大型化が防止できる。その結果、圧損上昇に伴う空気供給装置の大型化が防止でき、システム動作の安定化がはかれ、低コスト、コンパクトな燃料電池コージェネレーションシステムを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する第2の加湿装置を備え、該第2の加湿装置を、冷却水である温水を用いて加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第2の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第2の流路プレートと、冷却水の流路を形成する第1の流路プレートとを、前記水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記冷却水の流路とが接するように複数積層し、前記第2の加湿装置における前記冷却水の冷却水流路入口を、冷却水流路出口よりも下方に配置したものである。
かかる構成とすることにより、運転時、前記第2の加湿装置内における冷却水を、前記冷却水流路内の前記第1の流路プレートにおいて満水状態とすることができ、流路内での空気の噛み込みによる温度・湿度の交換効率の低下が防止できる。その結果、安定したシステム動作が得られ、低コスト、コンパクト、高効率な燃料電池コージェネレーションシステムを提供することができる。
請求項3に記載の発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する加湿装置を備え、前記加湿装置を、第1の端板と第2の端板に挟持された第1の加湿装置と、前記第2の端板と第3の端板に挟持された第2の加湿装置より構成し、前記第1の加湿装置を、それぞれ前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガス等の排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分を用いて前記加湿を行うものとし、前記第2の加湿装置を、冷却水である温水を用いて前記加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第1の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと、前記排出燃料ガス及び前記排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートとを、水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記排出ガスの流路とが接するように複数積層して構成し、さらに前記第2の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する前記第2の流路プレートと、前記冷却水の流路を形成する前記第1の流路プレートとを、前記水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記冷却水の流路とが接するように複数積層して構成し、前記第1の加湿装置における前記排出燃料ガス及び前記排出酸化ガスの少なくとも一方の排出ガス流路入口を、排出ガス流路出口よりも上方に配置したものである。
かかる構成とすることにより、前記第2の加湿装置における水温の著しい低下が抑制でき、前記水温の維持に消費するエネルギーが抑制できる。また、前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスである排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分の凝縮による前記第1の加湿器内での滞留が抑制され、これに起因した圧損上昇に伴う空気供給装置の大型化が防止できる。その結果、圧損上昇に伴う空気供給装置の大型化が防止でき、システム動作の安定化がはかれ、低コスト、コンパクトな燃料電池コージェネレーションシステムを提供することができる。
請求項4に記載の発明は、前記第2の加湿装置における冷却水流路入口を、冷却水流路出口よりも下方に配置したもので、運転時における前記第2の加湿装置内の冷却水は、前記冷却水流路内の前記第1の流路プレートにおいて満水状態で、流路内での空気の噛み込みによる温度・湿度の交換効率の低下が防止でき、安定したシステム動作が得られ、また、低コスト、コンパクト、高効率な燃料電池コージェネレーションシステムを提供することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池コージェネレーションシステム(以下、単に燃料電池システムと称す)の構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の燃料電池システムは、空気供給装置40と、第1の加湿装置22と、第2の加湿装置21aよりなる加湿装置50と、燃料電池11と、燃料供給装置41と、燃料処理装置42と、燃料処理加湿装置21bと、冷却水放熱器13と、冷却水タンク14と、冷却水ポンプ12と、空気経路3と、第1の冷却水流路6aと、第2の冷却水流路6bと、第3の冷却水流路6cと、貯湯タンク45と、貯湯水循環経路15とを主な要素として含んで構成されている。
空気供給装置40から空気経路1を介して加湿装置50に供給された空気は、第1の加湿装置22で加湿され、さらに第2の加湿装置21aによって加湿される。第2の加湿装置21aによって加湿された空気は、酸化剤ガスとして、空気経路3を介して燃料電池11の空気極側に供給される。
一方、燃料処理装置42には、燃料供給装置41から燃料経路8を介して、少なくとも炭素及び水素から構成される化合物を含むガス等及びアルコール等の原料が供給される。前記炭素及び水素から構成される化合物を含むガス等及びアルコール等としては、例えば、都市ガス、プロパン、メタン、天然ガス等が好ましい。ここでは、燃料処理装置42として、具体的には、改質反応により水素を含む改質ガスを生成する改質部、及び、改質ガス中の一酸化炭素を変成反応により低減する変成部、該変成部を経た改質ガス中の一酸化炭素をさらに選択酸化反応により低減する浄化部が設けられた構成を採用した場合について説明する。
燃料処理装置42では、供給された原料を、水蒸気を含む雰囲気下で加熱することにより、水素リッチなガスが生成される。該水素リッチなガスは、燃料ガス経路9aを介して燃料処理加湿装置21bに供給され、加湿される。ここで燃料処理加湿装置21bとしては、第2の加湿装置21aにおいて前述した加湿装置が用いられている。
加湿された水素リッチなガスは、燃料電池11の燃料ガスとして、燃料ガス経路9bを通じて燃料電池11の燃料極側に供給される。燃料電池11では、空気極側に供給された空気と、燃料極側に供給された水素リッチなガス(以下、燃料ガスと称す)とが反応することにより発電が行われ、電気と熱が発生する。
燃料電池11に供給された空気のうち、反応に利用されなかった空気は、排出空気経路4を介して、第1の加湿装置22に供給される。前記第1の加湿装置では、供給された該排出空気に含まれる水分を利用して、酸化剤ガスとして燃料電池11に供給される空気の加湿が行われる。そして、第1の加湿装置22を経た空気は、排出空気経路4よりも下方に配置された排出ガス経路5を通じて排出される。一方、燃料電池11での反応に利用されなかった燃料ガスは、排出ガス経路10を介して排出される。
第2の加湿装置21aには、燃料電池11から回収した第1の冷却水流路6aが接続され、空気経路1を通り、第1の加湿装置22で加湿された空気を第2の加湿装置21aでさらに加湿した該冷却水が、第1の冷却水流路6aよりも上方に配置された第2の冷却水流路6bへ流れる。
貯湯水タンク45と貯湯タンク45に貯めた水を給水するための貯湯水ポンプ44と貯湯タンク45から給水した水を、熱交換器で構成される冷却水放熱器13を経由して再び貯湯タンク45に戻す貯湯水循環経路15とにより、第2の加湿装置21aで加湿に利用された後の冷却水から、冷却水放熱器13に熱が与えられ、この熱が貯湯水循環経路15を通って貯湯水タンク45に供給され、ここで蓄熱される。
また、燃料電池11で発生した熱を除去するために、冷却水タンク14の冷却水が、冷却水ポンプ12によって加圧され、冷却水流路7を介して燃料電池11に供給される。ここでは、冷却水タンク14の冷却水が、70℃程度に維持されている。燃料電池11の熱は、供給された冷却水によって除去される。
そして、前記熱を回収して温度が75℃程度となった冷却水は、第1の冷却水流路6a、第2の冷却水流路6b、第3の冷却水流路6cを順次通り、再び冷却水タンク14に戻される。ここで、第2の冷却水流路6bと第3の冷却水流路6cの間には、冷却水放熱器13が設けられており、冷却水の熱は、冷却水放熱器13によって放出される。このような放熱により、冷却水は、再び70℃程度まで冷却される。
燃料電池システムでは、このように冷却水が循環する構成となっており、また、該冷却水の温度が安定して所定の温度に維持されていることから、燃料電池11を所定の温度に維持することが可能となる。
次に、本実施の形態の特徴である、加湿装置50について説明する。
図2、図3、図4及び図5は、図1の燃料電池システムにおける第1の加湿装置の構成を説明するための図であり、図2は第1の流路プレートの構成を模式的に示す斜視図、図3は第2の流路プレートの構成を模式的に示す斜視図、図4は、図2の第1流路プレートと図3の第2の流路プレートを積層して構成された加湿装置の模式的な斜視図、図5は、図4の加湿装置の構成を示す模式的な縦断面図である。
図4及び図5に示すように、第1の加湿装置22は、第1の端板31と第2の端板32との間に介挿されており、第1の流路プレート24と第2の流路プレート25が水分移動膜23を介して、交互に複数積層されて構成されている。そして、排出ガス流路入口51は、排出ガス流路出口52よりも上方に位置する如く第1の端板31に配置されている。
ここで、水分移動膜23は、水分を選択的に透過させる膜であり、例えば、ナフィオン系膜等のプロトン導電性の高分子電解質膜が用いられる。
次に、図2乃至図5に基づき、第1の流路プレート24および第2の流路プレート25からなる第1の加湿装置21について説明する。
第1の流路プレート24と第2の流路プレート25は、同図に示す如く矩形をベースとする金属材料からなり、それぞれ外周に沿って外周シール部24s、25sを有している。この外周シール部24s、25sは、第1の流路プレート24および第2の流路プレート25の積層状態において、第1の加湿装置22から外部への供給空気及び排出空気の漏れをシールするものである。
そして、第1の流路プレート24には、図2に示す如く中央部に、空気供給装置40から供給される空気の流路(以下、供給流路と称す)24aが設けられている。この供給流路24aは、第1の流路プレート24の貫通した中空部(貫通空間)により形成されている。加えて、供給流路24aと連通する一対の各マニホールド孔28a、28bが異なる位置(図2では対角位置)に設けられている。
また、第2の流路プレート25についても同様に、図3に示す如く中央部に、燃料電池11から排出された空気の流路(以下、排出流路と称す)25aが設けられている。この排出流路25aは、第2の流路プレート25の貫通した中空部(貫通空間)により形成されている。加えて、排出流路25aと連通する一対の各マニホールド孔29a、29bが異なる位置(図3では対角位置)に設けられている。
さらに、第1の流路プレート24には、第2の流路プレート25との積層状態において第2の流路プレート25に設けた各マニホールド孔29a、29bと連通するマニホールド孔29a、29bがマニホールド孔28a、28bとは異なる位置(異なる対角位置)に設けられている。なお、図示はしないが、第1の流路プレート24に設けられた各マニホールド孔29a、29bの各周囲には、シール材が設けられている。
また、第2の流路プレート25についても同様に、第1の流路プレート24との積層状態において第1の流路プレート24に設けた各マニホールド孔28a、28bと連通するマニホールド孔28a、28bがマニホールド孔29a、29bとは異なる位置(異なる対角位置)に設けられている。なお、図示はしないが、第2の流路プレート25に設けられた各マニホールド孔28a、28bの各周囲には、シール材が設けられている。
したがって、第1の流路プレート24および第2の流路プレート25における相互の積層状態においては、各マニホールド孔28a、28b、29a、29bそれぞれが連通した4本の通路を構成する。この通路については後述する。
上記構成からなる第1の流路プレート24および第2の流路プレート25を、水分移動膜23を介して交互に適宜枚数積層し、第1の端板31と第2の端板32で挟持することにより、第1の加湿装置22が構成される。
その結果、マニホールド孔28aは、水分移動膜23によって両面が閉塞された供給流路24aと連通しつつ積層方向に延びる供給空気の導入流路28a’を形成し、同様にマニホールド孔28bは、水分移動膜23によって両面が閉塞された供給流路24aと連通しつつ積層方向に延びる供給空気の取り出し流路28b’を形成し、マニホールド孔29aは、水分移動膜23によって両面が閉塞された排出流路25aと連通しつつ積層方向に延びる排気空気の導入流路29a’を形成し、同様にマニホールド孔29bは、水分移動膜23によって両面が閉塞された排出流路25aと連通しつつ積層方向に延びる排気空気の取り出し流路29b’を形成する。
そして、マニホールド孔28aが連通してなる供給空気の導入流路28a’の入口端は、第1の端板31を介して、空気経路1に接続され、マニホールド孔28bが連通してなる供給空気の取り出し流路28b’は、第2の端板32に設けたマニホールド孔30に接続されている。また、排気空気の導入流路29a’の入口端は、第1の端板31を介して流入側の排出空気経路4に接続され、排出流路25aを介して排気空気の導入流路29a’に連通した排気空気の取り出し流路29b’の出口端は、第1の端板31を介して流出側の排出空気経路5に連通している。
ここで、前述の如く第1の端板31において、排出空気経路5に相当する排出ガス流路出口52は、排出空気経路4に相当する排出ガス流路入口51よりも下方に位置するようにその配置が構成されている。
以上の構成により、第1の加湿装置22が構成されている。
次に、第2の加湿装置21aについて説明する。
第2の加湿装置21aは、図4及び図5に示すように、第2の端板32と第3の端板33との間に介挿されている。この第2の加湿装置21aについても、第1の加湿装置22と同様に、図2および図3に示す第1の流路プレート24と第2の流路プレート25を、水分移動膜23を介して交互に積層することにより構成され、供給空気及び冷却水の外部への漏れがないシール性を有する構造となっている。
したがって、マニホールド孔28aは、水分移動膜23によって両面が閉塞された供給流路24aと連通しつつ積層方向に延びる冷却水の導入流路6a’を形成し、同様にマニホールド孔28bは、水分移動膜23によって両面が閉塞された供給流路24aと連通しつつ積層方向に延びる冷却水の取り出し流路6b’を形成し、マニホールド孔29aは、水分移動膜23によって両面が閉塞された排出流路25aと連通しつつ積層方向に延びる供給空気の導入流路29a’’を形成し、同様にマニホールド孔29bは、水分移動膜23によって両面が閉塞された排出流路25aと連通しつつ積層方向に延びる供給空気の取り出し流路29b’’を形成する。
そして、マニホールド孔28aが連通してなる冷却水の導入流路6a’入口端は、第3の端板33を介して、第1の冷却水流路6aに接続され、マニホールド孔28bが連通してなる冷却水の取り出し流路6b’は、第3の端板33に設けた第2の冷却水流路6bに接続されている。
また、供給空気の導入流路29a’’の入口端は、第2の端板32に設けられたマニホールド孔30に接続され、排出流路25aを介して供給空気の導入流路29a’’に連通した供給空気の取り出し流路29b’’の出口端は、第3の端板33を介して空気経路3に連通している。
ここで、第3の端板33において第1の冷却水流路6aに相当する冷却水流路入口53は、第2の冷却水流路6bに相当する冷却水流路出口54よりも下方に位置するようにその配置が構成されている。
上記各経路を形成した状態で第1のプレート24、第2のプレート25の積層構造を、第2の端板32と第3の端板33にて挟持することにより、第2の加湿装置21aが構成されている。
その結果、図4、図5に示す如く第1の加湿装置22および第2の加湿装置21aを組み込んだ加湿装置50が構成される。
次に、以上のように構成された燃料電池システムについて、その動作、作用を説明する。
まず、第1の加湿装置22において、空気経路1から供給された空気(供給空気)は、マニホールド孔28aが連通した供給空気の導入流路28a’を流れて第1の加湿装置22における第1の流路プレート24に供給され、供給通路24aに流入し、ここから供給空気の取り出し流路28b’を流れて第2の端板32のマニホールド孔30に供給される。
一方、マニホールド孔29aが連通してなる排出空気の導入流路29a’は、空気経路4と接続され、また、マニホールド孔29bが連通してなる排出空気の取り出し流路29b’は、空気経路5に接続されている。
したがって、空気経路4から第1の加湿装置22を構成する第2の流路プレート25に供給された空気(排出空気)は、排出空気の導入流路29a´を流れるが、第2の端板32によりその直線的な流れが遮られ、その結果、第2のプレート25の排出流路25aに沿って流れ、排出空気の取り出し流路29b’を流れることにより、略U字形の流路を形成して空気経路5へ流れる。
ここで、第2の流路プレート25の排出流路25aにおいては、対向する供給空気と排出空気の流れが形成される。その結果、空気経路4、5内及び第2の流路プレート25で結露した水は、空気供給装置40により上方から下方に圧送され、第1の加湿装置22の外へ流出する。
上記構成を有する複数の第1の流路プレート24と第2の流路プレート25は、それぞれ水分移動膜23を介して積層されているため、第1の流路プレート24の供給流路24aに形成された供給空気流路を流れる供給空気と、第2の流路プレート25の排出流路25aに形成された排出空気流路を流れる排出空気は、水分移動膜23を介して接している。
ここで、燃料電池11から排出された排出空気は、供給空気よりも多くの水分を含むことから、かかる構成の第1の加湿装置22では、水分移動膜23を介して、排出空気から供給空気に水分(具体的には水蒸気)が与えられる。特に、供給空気と排出空気とは、前述の如く対向する流れを形成して接するため、前記水分の移動が効率よく行われる。また、燃料電池11から排出された排出空気は、供給空気よりも温度が高いため、第1の加湿装置22では、前記水分の移動とともに、熱エネルギーも排出空気から供給空気に与えられ、それにより供給空気が加熱される。
次に、第2の加湿装置21aにおいて、第2の端板32のマニホールド孔30から供給空気の導入流路29a’’を通って第2の加湿装置21aにおける第2の流路プレート25に供給された空気(供給空気)は、第2の流路プレート25の排出流路25aに沿って流れ、供給空気の取り出し流路29b’’を通って空気経路3に送られる。
一方、マニホールド孔28aが連通してなる冷却水流路入口の導入流路6a’は、第1の冷却水流路6aに接続され、また、マニホールド孔28bが連通してなる冷却水の取り出し流路6b’は、第2の冷却水流路6bに接続されている。
上記構成を有する複数の第1の流路プレート24と第2の流路プレート25とが、それぞれ水分移動膜23を介して積層されており、第1の流路プレート24の供給流路24aに形成された供給空気流路を流れる供給空気と、第2の流路プレート25の排出流路25aに形成された排出空気流路を流れる排出空気が、水分移動膜23を介して接している。
ここで、燃料電池11から排出された排出空気は、供給空気よりも多くの水分を含むことから、かかる構成の第1の加湿装置22では、水分移動膜23を介して、排出空気から供給空気に水分(具体的には水蒸気)が与えられる。特に、供給空気と排出空気とは、対向する流れを形成して接するため、前記水分の移動が効率よく行われる。また、燃料電池11から排出された排出空気は、供給空気よりも温度が高いため、第1の加湿装置22では、前記水分の移動とともに、熱エネルギーも排出空気から供給空気に与えられ、それにより供給空気が加熱される。このとき、第1の冷却水流路6aから第2の加湿装置21aにおける第1の流路プレート24に供給された冷却水は、冷却水の導入流路6a’を流れるが、第2の端板32によってその直線的な流れが遮られるため、第1のプレート24の供給流路24aに沿って流れ、冷却水の取り出し流路6b’を流れることにより、略U字形の流路を形成して第2の冷却水流路6bへ流れる。
ここで、第1の流路プレート24の供給流路24aにおいては、対向する供給空気と冷却水の流れが形成され、冷却水流路入口53から冷却水流路出口54の間では、運転時において常に下方から上方に冷却水が流れ、その結果、第1の流路プレート24の供給流路24aでは満水状態が保たれる。よって第1の流路プレート24の全面を用いて前記供給空気と前記冷却水の温度・湿度交換が行なわれることになり、その交換効率は、さらに高い効率となる。
また、第2の加湿装置21aに供給された空気は、前述のようにあらかじめ第1の加湿装置22によって加温及び加湿されているため、従来のように第2の加湿装置21aのみで加湿する場合に比べて、第2の加湿装置21aでは少ない加熱及び加湿でよい。それゆえ、第2の加湿装置21aに要する熱エネルギーや水分を低減することが可能となる。
このように本実施の形態では、あらかじめ第1の加湿装置22によって供給空気の加温及び加湿を行うことにより、第2の加湿装置での21aでの消費エネルギーを低減するため、システム全体のエネルギー効率の向上を図ることが可能となる。また、第2の加湿装置21aでの消費水分を低減できることから、第2の加湿装置21aに補給する水分の量を抑えることが可能となる。その結果、補給した水分による温度変動を抑制し、第2の加湿装置21aにおいて安定した加湿量を実現できる。
さらに、かかる構成の燃料電池システムでは、第1の加湿装置22と第2の加湿装置21aとにより、段階的に効率よく加湿を行うため、供給空気を高露点に加湿する場合においても、大型の第1の加湿装置及び第2の加湿装置を必要とせず、よってシステムのコンパクト化を図ることが可能となる。
本実施の形態においては、燃料電池11に供給される燃料ガス(以下、供給燃料ガスと称す)が、燃料加湿装置21bのみで加湿される場合について説明したが、供給燃料ガスについても、前述の供給空気の場合と同様に、第2の燃料加湿装置の上流に第1の燃料加湿装置を設け、段階的に加湿を行う構成とすることができる。
かかる構成では、燃料電池11から排出される排出燃料ガスが第1の燃料加湿装置に供給され、第1の燃料加湿装置において、排出燃料ガスの水分が供給燃料ガスに与えられて供給燃料ガスの加湿が行われるとともに、排出燃料ガスの熱エネルギーが供給燃料ガスに与えられて供給燃料ガスの加熱が行われる。
それにより、供給空気の場合と同様に、第2の燃料加湿装置21bの消費エネルギーの低減化が図れ、燃料電池システムのエネルギー効率の向上が図れるとともに、第2の燃料加湿装置21bにおける水分の消費量の低減化が図れ、加湿量の安定化が得られる。このような第1の燃料加湿装置は、例えば空気供給側において前述した第1の加湿装置22の構成と同様、水分移動膜23を介して複数の第1の流路プレート24と第2の流路プレート25を積層した構成を有しており、この場合、第1の流路プレート24の供給流路24aは供給燃料ガスが流れる流路となり、第2の流路プレート25の排出流路25aは排出燃料ガスが流れる流路となる。
このように、燃料電池システムにおいて、燃料電池11からの排出ガスを用いて供給ガスの加湿を行う第1の加湿装置22は、空気側及び燃料側の両方に設けられてもよく、また、いずれか一方に用いられてもよい。なお、燃料電池11からの排出空気は、排出燃料ガスよりも高湿度であり、また、排出空気の方が、排出燃料ガスよりも、水分移動膜23を介した水分移動において、効率よく水分のみを供給空気に与えることが可能である。このことから、空気供給側に第1の加湿装置22を配置することが好ましい。
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、燃料電池に供給するガスの加湿に要するエネルギーを削減することにより、システム全体のエネルギー効率を向上させるとともに、システムのコンパクト化、システム動作の安定化、低コスト化を図ることが可能となるので、第1の加湿器の排出空気経路4の除湿が行なえることを利用して、空気の除湿等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を示す模式図 同実施の形態における加湿装置を構成する第1の流路プレートの構成を模式的に示す斜視図 同実施の形態における加湿装置を構成する第2の流路プレートの構成を模式的に示す斜視図 同実施の形態における加湿装置の模式的な斜視図 同実施の形態における図4の加湿装置の構成を示す模式的な縦断面図
符号の説明
1,3,4 空気経路
5 排出空気経路
6a 第1の冷却水流路
6b 第2の冷却水流路
6c 第3の冷却水流路
7 冷却水流路
11 燃料電池
12 冷却水ポンプ
13 冷却水放熱器
14 冷却水タンク
15 貯湯水経路
21a 第2の加湿装置
22 第1の加湿装置
23 水分移動膜
24 第1の流路プレート
24a 供給流路
24s,25s 外周シール部
25 第2の流路プレート
25a 排出流路
31 第1の端板
32 第2の端板
33 第3の端板
50 加湿装置
51 排出ガス流路入口
52 排出ガス流路出口
53 冷却水流路入口
54 冷却水流路出口

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する第1の加湿装置を備え、該第1の加湿装置を、それぞれ前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガスである排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分を用いて加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第1の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと、前記排出燃料ガス及び前記排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートを、水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記排出ガスの流路とが接するように複数積層した構成とし、さらに、前記第1の加湿装置の前記排出燃料ガス及び前記排出酸化ガスの少なくとも一方の排出ガス流路入口を、排出ガス流路出口よりも上方に配置した燃料電池システム。
  2. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する第2の加湿装置を備え、該第2の加湿装置を、冷却水である温水を用いて加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第2の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第2の流路プレートと、冷却水の流路を形成する第1の流路プレートとを、前記水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記冷却水の流路とが接するように複数積層し、前記第2の加湿装置における前記冷却水の冷却水流路入口を、冷却水流路出口よりも下方に配置した燃料電池システム。
  3. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、それぞれ前記燃料電池に供給される燃料ガス及び酸化剤ガス等の供給燃料ガス及び、供給酸化剤ガスの少なくともいずれかを加湿する加湿装置を備え、前記加湿装置を、第1の端板と第2の端板に挟持された第1の加湿装置と、前記第2の端板と第3の端板に挟持された第2の加湿装置より構成し、前記第1の加湿装置を、それぞれ前記燃料電池から排出された前記燃料ガス及び前記酸化剤ガス等の排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスの少なくともいずれかに含まれる水分を用いて前記加湿を行うものとし、前記第2の加湿装置を、冷却水である温水を用いて前記加湿を行うものとした燃料電池システムにおいて、前記第1の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する第1の流路プレートと、前記排出燃料ガス及び前記排出酸化剤ガスの少なくとも一方の排出ガスの流路を形成する第2の流路プレートとを、水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記排出ガスの流路とが接するように複数積層して構成し、さらに前記第2の加湿装置を、前記供給燃料ガス及び前記供給酸化剤ガスの少なくとも一方の供給ガスの流路を形成する前記第2の流路プレートと、前記冷却水の流路を形成する前記第1の流路プレートとを、前記水分移動膜を介して前記供給ガスの流路と前記冷却水の流路とが接するように複数積層して構成し、前記第1の加湿装置における前記排出燃料ガス及び前記排出酸化ガスの少なくとも一方の排出ガス流路入口を、排出ガス流路出口よりも上方に配置した燃料電池システム。
  4. 前記第2の加湿装置における冷却水流路入口を、冷却水流路出口よりも下方に配置した請求項3に記載の燃料電池システム。
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