JP2006200380A - ルーツ式流体機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 騒音及び圧力脈動を確実に低減する。
【解決手段】 ルーツ式ブロワにおいて、ケーシング13内周面の吐出口11両側に、吐出口11につながった圧力室とこの圧力室よりも進行方向後側の圧力室とを連通させる5つの溝39a〜39eをそれぞれ吐出口11に連続するように形成する。5つの溝39a〜39eの長さL1〜L5をそれぞれ異ならせる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ルーツ式ブロワにおいて、ケーシング13内周面の吐出口11両側に、吐出口11につながった圧力室とこの圧力室よりも進行方向後側の圧力室とを連通させる5つの溝39a〜39eをそれぞれ吐出口11に連続するように形成する。5つの溝39a〜39eの長さL1〜L5をそれぞれ異ならせる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、ルーツ式流体機械に関するものである。
従来より、ルーツ式ブロワやルーツ式真空ポンプ等に代表されるルーツ式流体機械は、水処理や空気輸送等、様々な産業分野で利用されている。
ルーツ式流体機械では、複数の葉片を有するロータを密閉型のケーシング内で各々の葉片が噛み合うように互いに反対方向に同期回転させることにより、葉片とケーシング内周面とによって区画形成された複数の圧力室が吸込口側から吐出口側へと移動する。そして、吸込口から圧力室に吸い込まれた流体は、圧力室の移動と共に吐出口側へ搬送され、吐出口から吐出される。
ところで、吐出口側は高圧であるのに対し吸込口側は低圧であり、圧力室の圧力は、当該圧力室が吐出口とつながるまでは低圧のままである。一方、移動してきた圧力室が吐出口とつながる瞬間には、吐出口側の高圧と圧力室の低圧との間で大きな圧力差が生じ、吐出口から圧力室に向かって高圧の流体が急激に逆流する。このため、従来のルーツ式流体機械では、上記逆流が原因となって大きな騒音が発生していた。また、圧力脈動が生じ、運転の不安定化を招くおそれがあった。
そこで、このような高圧流体の逆流を抑制することによって低騒音化や圧力脈動の低減を図る技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ケーシング内周面に、吐出口につながる前の圧力室を吐出口側と連通させる溝を複数設けたルーツ式流体機械が開示されている。このルーツ式流体機械では、吐出口につながる前の圧力室に上記各溝を通じて吐出口側の高圧流体が徐々に流れ込むため、上記圧力室が吐出口とつながる瞬間には、吐出口側と上記圧力室との圧力差がある程度緩和され、急激な高圧流体の逆流の発生が防止されて低騒音化や圧力脈動の抑制を図るようにしている。
特開2001−82370号公報(第4頁、図8及び図9)
しかし、特許文献1では、吐出口側と隣の圧力室との圧力差がある程度緩和されるとはいっても、複数の溝が全て同じ長さに設定されているため、吐出口につながる前の圧力室に吐出口側の高圧流体が一斉に流れ込み、圧力室に生ずる圧力変動が大きくなって低騒音化や圧力脈動の抑制を十分には図ることができない。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、騒音及び圧力脈動を確実に低減することである。
上記の目的を達成するため、この発明は、溝の長さを工夫したことを特徴とする。
具体的には、この発明は、吸込口及び吐出口が形成されたケーシングと、このケーシング内に収容され複数の葉片を有する一対のロータとを備え、これら一対のロータを各々の葉片が噛み合うように互いに反対方向に同期回転させることにより、上記吸込口側から吐出口側に移動する複数の圧力室を区画形成しながら流体を吸込口からケーシング内に吸い込んで吐出口から吐出するルーツ式流体機械を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記ケーシング内周面の吐出口両側には、吐出口につながった圧力室とこの圧力室よりも進行方向後側の圧力室とを連通させる複数の溝がそれぞれ吐出口に連続するように形成され、当該複数の溝のうち少なくとも一部は他の溝と長さが異なっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ロータは葉片を3つ有する3葉タイプであり、溝の長さは、上記ロータの回転中心と吐出口の開口端縁とを結ぶ直線に対してロータの回転中心からの角度が10°以上60°以下の領域に収まるように設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、最大角度と最小角度との角度差が25°を超えていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、溝の幅は吐出口に近づくに従って次第に広くなっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、溝の深さは吐出口に近づくに従って次第に深くなっていることを特徴とする。
この発明によれば、吐出口側に移動している圧力室は、長さの異なる溝を介して段階的に吐出口と連通するので、吐出口側の高圧の流体が各溝を通じて徐々にしかも段階的に流入し、吐出口側への移動に伴って圧力室の圧力が徐々にしかも段階的に上昇し、上記圧力室が吐出口とつながる瞬間には、既に吐出口側との圧力差が大きく緩和されていて、吐出口側の圧力室から進行方向後側の圧力室に向かう流体の逆流速度を小さく抑えることができる。したがって、騒音及び圧力脈動を確実に低減することができる。特に、請求項2,3では、ロータが3葉タイプである場合に上述の如き効果を実現することができる。請求項4,5では、吐出口側の圧力室から進行方向後側の圧力室に向かう流体の逆流速度をさらに小さく抑えることができるので、騒音及び圧力脈動の低減効果を高めることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図2〜4はこの発明の実施の形態に係るルーツ式流体機械としてのルーツ式ブロワを示す。図2〜4中、1はベースであり、このベース1上にはブロワ本体3が設置され、ブロワ本体3の隣にはモータ5が据付台7を介して設置されている。上記ブロワ本体3は上端に吸込口9が下端に吐出口11がそれぞれ形成された密閉型のケーシング13を備え、ケーシング13内には、一対のロータ15,17(以下、駆動ロータ15及び従動ロータ17という)が水平に並んで収容されている。これら駆動ロータ15及び従動ロータ17は共に葉片15a,17aを3つずつ有する3葉タイプであり、両端に軸部15b,17bがそれぞれ一体に突設されている。なお、葉片15a,17aの数は3つに限定されるものではなく、2つ又は4つ以上であってもよい。
上記軸部15b,17bは上記ケーシング13の側壁13a,13bを貫通し、駆動ロータ15及び従動ロータ17は、ケーシング13の側壁13a,13bを軸受プレートとして該側壁13a,13bと軸部15b,17bとの間に介装された軸受19でケーシング13に回転自在に軸支され、各々の葉片15a,17aが互いに非接触状態で噛み合わされている。
上記駆動ロータ15及び従動ロータ17の各々の一方の軸部15b,17bにはギヤ21が固定され、この両ギヤ21は互いに噛合している。上記ケーシング13の一方の側壁13aにはギヤケース23が接合され、ギヤケース23と側壁13aとの間にオイル室25が形成され、このオイル室25に上記両ギヤ21がオイルに晒されるように収容されている。
上記ケーシング13の他方の側壁13bには軸受カバー27が接合され、駆動ロータ15の他方(反ギヤ側)の軸部15bが軸受カバー27から外部に突出し、この軸部15bの突出端部に従動プーリ29が固定されている。
一方、上記モータ5の出力軸5aには駆動プーリ31が固定され、この駆動プーリ31及び上記従動プーリ29にはエンドレスベルト33が巻き付けられている。そして、上記モータ5の回転力を駆動プーリ31、エンドレスベルト33及び従動プーリ29を介して軸部15bに伝達して駆動ロータ15を回転させ、この回転力を従動ロータ17に両ギヤ21を介して伝達し、駆動ロータ15及び従動ロータ17を各々の葉片15a,17aが噛み合うように互いに反対方向に同期回転させることにより、上記吸込口9側から吐出口11側に移動する複数の圧力室R1〜R4を区画形成しながら流体としてのエアを吸込口9から上記ケーシング13内に吸い込んで吐出口11から吐出するようになっている。具体的には、吸込口9とつながった圧力室R1は、駆動ロータ15及び従動ロータ17が回転するに従って、各々の葉片15a,17aとケーシング13内周面とによって密閉された圧力室R2,R3となり、その後、吐出口11とつながった圧力室R4となる。このように圧力室が移動することにより、吸込口9から吸い込まれたエアが搬送され、吐出口11から吹き出される。
図4中、35は上記ケーシング13の吸込口9に上方突設された円筒形状のサイレンサであり、このサイレンサ35上端にはリング状のエアフィルタ(図示せず)が取り付けられ、エアを吸込口9に導入する過程で消音及び浄化するようにしている。37は駆動プーリ31、従動プーリ29及びエンドレスベルト33を上方から覆うベルトカバーである。
この発明の特徴として、図1に拡大して示すように、上記吐出口11のケーシング13接続部は矩形状をなし、ケーシング13内周面の吐出口11両側には、5つの直線状の溝39a〜39eがそれぞれ吐出口11に連続するように形成されている。これら溝39a〜39eは、図1で真ん中の溝39aが一番長く、その左隣、右隣と交互に短くなっていて、全ての溝39a〜39eの長さL1〜L5が異なっているが、これに限らず、当該5つの溝39a〜39eのうち少なくとも一部が他の溝と長さが異なっていればよい。例えば溝39bと溝39cとが同じ長さであってもよい。溝の数も5つに限らない。さらに、溝39a〜39eは直線状以外にジグザグ状の溝やヘリカル状の溝であってもよい。そして、これら溝39a〜39eにより、吐出口11につながった圧力室R4とこの圧力室R4よりも進行方向後側(吸込口9につながる前)の圧力室R2,R3とを連通させるようになっている。また、上記溝39a〜39eの長さL1〜L5は、上記駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転中心Oと吐出口11の開口端縁とを結ぶ直線に対して駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転中心Oからの角度が10°以上60°以下の領域に収まるように設定されている。また、上記角度の最大角度α1(溝39a)と最小角度α2(溝39e)との角度差が25°を超えているものとする。さらに、溝39a〜39eの幅Wは吐出口11に近づくに従って次第に広くなっているとともに、溝39a〜39eの深さDは吐出口11に近づくに従って次第に深くなっている。
次に、このように構成されたルーツ式ブロワでは、駆動ロータ15及び従動ロータ17が回転すると、吸込口9からエアが吸い込まれる。そして、吸い込まれたエアは、吸込口9とつながった圧力室(図2の圧力室R1)に流入する。次に、駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転方向後側の葉片15a,17aの先端部が吸込口9を通過すると、上記圧力室は密閉される。すなわち、上記圧力室は、回転方向の前側の葉片15a,17aと後側の葉片15a,17aとケーシング13内周面とにより区画形成された密閉圧力室(図2の圧力室R2,R3)となる。その後、上記圧力室R2,R3の前側の葉片15a,17aが溝39a〜39eの先頭部分を通過すると、上記圧力室R2,R3は、溝39a〜39eを介して吐出口11側の圧力室R4と連通する。その結果、溝39a〜39eを通じて吸込口9側の圧力室R4から上記圧力室R2,R3に高圧エアが徐々にしかも段階的に導入される。その後、前側の葉片15a,17aが吐出口11を通過し、上記圧力室は吐出口11とつながった状態の圧力室R4となり、駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転に伴って圧力室R4の容積が減少していく。その結果、上記圧力室R4内のエアは吐出口11から吐出される。
このように、この実施の形態では、圧力室には吐出口11とつながる前から長さの異なる溝39a〜39eを通じて高圧エアが徐々にしかも段階的に導入される。このため、吐出口11側との圧力差が大きく緩和され、吐出口11側の圧力室から進行方向後側の圧力室に向かうエアの逆流速度を小さく抑えることができ、吐出口11とつながった瞬間の圧力室への急激な高圧エアの逆流が確実に抑制される。したがって、高圧エアの逆流に起因する騒音及び圧力脈動の発生を効果的に抑制することができる。この効果は、溝39a〜39eの長さL1〜L5が異なることに加えて、溝39a〜39eの長さL1〜L5が駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転中心Oと吐出口11の開口端縁とを結ぶ直線に対して駆動ロータ15及び従動ロータ17の回転中心Oからの角度が10°以上60°以下の領域に収まるように設定されていることと、上記角度の最大角度α1と最小角度α2との角度差が25°を超えていることとによって保障することができるものである。さらに、溝39a〜39eの幅Wが吐出口11に近づくに従って次第に広くなっていることと、溝39a〜39eの深さDが吐出口11に近づくに従って次第に深くなっていることとによって、溝39a〜39eの空間容積を漸増させることができる。したがって、吐出口11側の圧力室から進行方向後側の圧力室に向かう流体の逆流速度をさらに小さく抑えることができて、騒音及び圧力脈動の低減効果を高めることができる。因みに、本実施形態に係るルーツ式ブロワの圧力脈動変化のデータを溝の長さが同じ場合のデータと比較して図5に示す。図5中、●印を付しているのが本実施形態であり、▲印を付しているのが比較例であり、本実施形態の方が比較例に比べて圧力脈動が低減していることが判る。なお、このデータを得るに当たっては、口径125mm、出力22kWのブロワを使用し、吐出圧力は60kPaに設定した。
本発明に係るルーツ式流体機械は、ルーツ式ブロワに限らず、ルーツ式真空ポンプ等、他のルーツ式流体機械であってもよい。
この発明は、ルーツ式流体機械として有用である。
9 吸込口
11 吐出口
13 ケーシング
15 駆動ロータ
17 従動ロータ
15a,17a 葉片
39a〜39e 溝
D 溝の深さ
L1〜L5 溝の長さ
R1〜R4 圧力室
W 溝の幅
11 吐出口
13 ケーシング
15 駆動ロータ
17 従動ロータ
15a,17a 葉片
39a〜39e 溝
D 溝の深さ
L1〜L5 溝の長さ
R1〜R4 圧力室
W 溝の幅
Claims (5)
- 吸込口及び吐出口が形成されたケーシングと、このケーシング内に収容され複数の葉片を有する一対のロータとを備え、これら一対のロータを各々の葉片が噛み合うように互いに反対方向に同期回転させることにより、上記吸込口側から吐出口側に移動する複数の圧力室を区画形成しながら流体を吸込口からケーシング内に吸い込んで吐出口から吐出するルーツ式流体機械であって、
上記ケーシング内周面の吐出口両側には、吐出口につながった圧力室とこの圧力室よりも進行方向後側の圧力室とを連通させる複数の溝がそれぞれ吐出口に連続するように形成され、当該複数の溝のうち少なくとも一部は他の溝と長さが異なっていることを特徴とするルーツ式流体機械。 - 請求項1に記載のルーツ式流体機械において、
ロータは葉片を3つ有する3葉タイプであり、
溝の長さは、上記ロータの回転中心と吐出口の開口端縁とを結ぶ直線に対してロータの回転中心からの角度が10°以上60°以下の領域に収まるように設定されていることを特徴とするルーツ式流体機械。 - 請求項2に記載のルーツ式流体機械において、
最大角度と最小角度との角度差が25°を超えていることを特徴とするルーツ式流体機械。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のルーツ式流体機械において、
溝の幅は吐出口に近づくに従って次第に広くなっていることを特徴とするルーツ式流体機械。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のルーツ式流体機械において、
溝の深さは吐出口に近づくに従って次第に深くなっていることを特徴とするルーツ式流体機械。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005010429A JP2006200380A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | ルーツ式流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2005010429A JP2006200380A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | ルーツ式流体機械 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2006200380A true JP2006200380A (ja) | 2006-08-03 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005010429A Pending JP2006200380A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | ルーツ式流体機械 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2006200380A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111140498A (zh) * | 2020-01-14 | 2020-05-12 | 南通兴国通用机械有限公司 | 一种有效降噪的罗茨泵 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4963507U (ja) * | 1972-09-14 | 1974-06-04 | ||
| JPS635192A (ja) * | 1986-06-20 | 1988-01-11 | ウアンケル・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング | 外軸構造式回転ピストン送気ポンプ |
| JP2001082370A (ja) * | 1999-07-09 | 2001-03-27 | Anlet Co Ltd | ルーツ式真空ポンプ又はルーツ式ブロワ |
-
2005
- 2005-01-18 JP JP2005010429A patent/JP2006200380A/ja active Pending
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