JP2006207756A - ラチェット機構、椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】係合部とラチェット歯とが相互に磨耗することを防止するとともに、姿勢変更をスムーズに行うことができるラチェット機構を提供する。
【解決手段】第1部材J1に設けられ且つ複数の係合凹部J14a、J14bを有するラチェット歯J14と、第2部材J2に保持され且つ第2部材J2を通常姿勢Oに及び前折れ姿勢Pに位置付けた際に複数の係合凹部J14a、J14bの何れかに係合可能な係合部J3と、第2部材J2に設けられ且つ係合部J3を係合凹部J14a、J14bに順次係合させ得る係合可能位置Qとラチェット歯J14に干渉させない干渉回避位置Rとの間で移動可能に保持する係合部保持要素J22とを具備してなり、係合部J3を、第2部材J2を通常姿勢Oから前折れ姿勢Pへ回動させる際に係合可能位置Qに位置付けるとともに、第2部材J2を前折れ姿勢Pから通常姿勢Oへ回動復帰させる際に干渉回避位置Rに位置付けるようにした。
【選択図】図10
【解決手段】第1部材J1に設けられ且つ複数の係合凹部J14a、J14bを有するラチェット歯J14と、第2部材J2に保持され且つ第2部材J2を通常姿勢Oに及び前折れ姿勢Pに位置付けた際に複数の係合凹部J14a、J14bの何れかに係合可能な係合部J3と、第2部材J2に設けられ且つ係合部J3を係合凹部J14a、J14bに順次係合させ得る係合可能位置Qとラチェット歯J14に干渉させない干渉回避位置Rとの間で移動可能に保持する係合部保持要素J22とを具備してなり、係合部J3を、第2部材J2を通常姿勢Oから前折れ姿勢Pへ回動させる際に係合可能位置Qに位置付けるとともに、第2部材J2を前折れ姿勢Pから通常姿勢Oへ回動復帰させる際に干渉回避位置Rに位置付けるようにした。
【選択図】図10
Description
本発明は、一の部材に対して相対回動可能に枢着された他の部材を一の部材に対して複数の角度姿勢で段階的にロックするラチェット機構、及びこのラチェット機構を用いた椅子に関するものである。
従来より、例えば座に対して背もたれを複数の角度姿勢でロックするラチェット機構として、座に取り付けられた第1金具と、背もたれに取り付けられ且つ第1金具に相対回動可能に枢着された第2金具とを備え、第1金具に複数の係合凹部を有するラチェット歯を設ける一方、第2金具にラチェット歯の係合凹部に係合可能な係合爪を設け、背もたれを座に対して所定角度傾斜させる操作に伴って第1金具が第2金具に対して回動し、係合爪がラチェット歯の係合凹部の何れかに順次係合することにより背もたれを座に対して所定角度でロックするようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
このようなラチェット機構は、さらに第1金具に、係合爪と係合凹部との係合及び係合解除を制御すべくしたカム板を設けている。具体的には、カム板の外縁部にラチェット歯と同ピッチで歯部及び係合凹部を形成し、このカム板の歯がラチェット歯の係合凹部を埋める閉塞位置と開放する開放位置とを選択的に取り得るようにカム板を第1金具に揺動可能に設けている。そして、倒伏姿勢にある背もたれを座に対して起立する方向へ所定角度傾斜させる操作に伴って第1金具が第2金具に対して回動し、係合爪が、前記開放位置を取るカム板の係合凹部及びラチェット歯の係合凹部に係合し、さらに座を起立方向へ所定角度傾斜させる操作に伴って、係合爪がカム板の歯部及びラチェット歯の歯部を乗り越えて次位のカム板の係合凹部及びラチェット歯の係合凹部に係合することにより、第2金具が第1金具に対して所定の傾斜姿勢でロックされ、背もたれを座に対して所定の起立姿勢でロックするように構成している。一方、起立姿勢にある背もたれを倒伏姿勢へ回動復帰させるには、先ず背もたれを一旦起立方向へ回動させることにより、第2金具が第1金具に対して回動しカム板の係合凹部及びラチェット歯の係合凹部と係合爪との係合を解除し、この係合爪をカム板の歯部に乗り上げさせ、その状態で第2金具を倒伏方向へ回動復帰させることによりカム板が前記閉塞位置を取り、係合爪をカム板の歯部及びラチェット歯の歯部に順次滑らせることにより行うように構成している。
実公昭59−20119号(第2図、第3図等)
しかしながら、従来のラチェット機構は、起立姿勢にある背もたれを倒伏する方向へ所定角度傾斜させる、すなわち第2金具を第1金具に対して回動復帰させる際に、前記閉塞位置を取るカム板の歯部及びラチェット歯の歯部に係合爪を順次滑らせる必要があるため、前記操作を繰り返すうちに係合部と各歯部が相互に摩擦して損傷し易いという不具合が生じる。その結果、カム板を前記閉塞位置に位置付けた場合にも、カム板の歯部がラチェット歯の係合凹部を正確に閉塞することができず、係合爪がカム板の歯部とラチェット歯の歯部との間に生じた隙間に入り込み易くなり、第2金具をスムーズに回動復帰させることができず、起立姿勢にある背もたれを倒伏姿勢へ回動復帰させる操作を的確に行うことができないという問題も発生する。また、カム板に、ラチェット歯と同ピッチで歯部及び係合凹部を形成したものであるため、カム板の製作加工が複雑であり、コスト高になるといった不具合もあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、前記第2金具に相当する部材を一の姿勢から他の姿勢へ回動復帰させる際に係合部とラチェット歯とが相互に磨耗することを防止するとともに、前記第2金具に相当する部材の姿勢変更をスムーズに行うことができるラチェット機構、及びこのラチェット機構を備えた椅子を提供することにある。
すなわち、本発明のラチェット機構は、一の部材に相対回動可能に枢着された他の部材を少なくとも第1姿勢及び当該第1姿勢から所定角度回動させた第2姿勢でロックするものであって、前記一の部材又は前記他の部材の何れか一方に設けられ且つ複数の係合凹部を有するラチェット歯と、他方に保持され且つこの他方を前記第1姿勢及び前記第2姿勢に位置付けた際に前記複数の係合凹部の何れかに係合可能な係合部と、他方に設けられ且つ前記係合部を前記複数の係合凹部に順次係合させ得る係合可能位置と前記ラチェット歯に干渉させない干渉回避位置との間で移動可能に保持する係合部保持要素とを具備してなり、前記係合部を、前記他の部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へ回動させる際に前記係合可能位置に位置付けるとともに、前記他の部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢へ回動復帰させる際に前記干渉回避位置に位置付けていることを特徴とする。
このようなものであれば、係合部保持要素を利用して係合部を干渉回避位置に位置付けた状態で他の部材を第2姿勢から第1姿勢へ回動復帰させることにより、係合部とラチェット歯とが相互に摩擦することを防止することができるため、係合部及びラチェット部の磨耗を抑制することができる。さらに、他の部材を回動復帰させる際、係合部とラチェット歯とが相互に干渉しないため、他の部材の回動復帰動作をスムーズに行うことができる。また、係合部保持要素を利用して係合部を係合可能位置に位置付けた状態で他の部材を第1姿勢から第2姿勢へ回動させることにより、係合部をラチェット歯に沿わせながら係合凹部に確実に係合させることができる。加えて、係合部が係合部保持要素に常に保持されているため、一の部材と他の部材とを相対回動時にも係合部の安定した保持状態が確保され、他の部材の姿勢変更に支障を来たすことがなく、好適である。
特に、前記係合部保持要素が、長孔状をなし前記係合可能位置にある前記係合部を保持し得る第1保持部と、前記第1保持部とは異なる方向に沿って延びる長孔状をなし前記干渉回避位置にある前記係合部を保持し得る第2保持部とを有し、これら第1保持部及び第2保持部の一端部同士を連続させたものであるため、従来のカム板と比較して製作加工が簡単であり、コストを抑えることができる。さらに、係合部の係合可能位置と干渉回避位置との間の移動をよりスムーズ且つ確実に行うことができる。
前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、前記第2姿勢に位置付けた前記他の部材を前記第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変更させる回動方向と同一方向にさらに回動させる動作に伴って前記係合可能位置に位置付けられている前記係合部と当接し、且つこの係合部を前記係合部保持要素を利用して前記干渉回避位置へ案内する第1当接案内部を設けていれば、この第1当接案内部により係合部の係合可能位置から干渉回避位置への移動をスムーズに行うことができる。しかも第2姿勢にある他の部材をさらに回動させるという簡単な操作で自動的に係合部を係合可能位置から干渉回避位置へ移動させることができ、操作性に優れる。
また、前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、前記第2姿勢に位置付けた前記他の部材を前記第1姿勢へ回動復帰させる過程で前記干渉回避位置に位置付けられている前記係合部と当接し、且つこの係合部を前記係合部保持要素を利用して前記係合可能位置へ案内する第2当接案内部を設けていれば、この第2当接案内部により係合部の干渉回避位置から係合可能位置への移動をスムーズに行うことができる。
簡素な構造を担保しつつ係合部の係合可能位置と干渉回避位置との間における移動をより確実に行わせるには、前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、この部材の肉厚方向に貫通する開口部を形成し、この開口部の縁部に、少なくとも前記第1当接案内部、前記ラチェット歯及び前記第2当接案内部をこの順で連続して形成すればよい。
他の部材を第1姿勢及び第2姿勢に位置付けた際に、係合部と係合凹部とを確実に係合させるためには、前記係合部を前記係合凹部に係合させる方向に付勢する第1付勢部を備えることが好ましい。
具体的な実施態様としては、前記係合部が、前記一の部材及び他の部材に抜脱不能に取り付けた単一のロックピンであるものが挙げられる。
また、前記他の部材を、前記第1姿勢から前記第2姿勢へ回動させる過程において複数の角度姿勢でロックするようにしても構わない。
前記他の部材を少なくとも前記第1姿勢及び前記第2姿勢に位置付けた際に節度停止させる節度機構を設けていれば、他の部材を第1姿勢及び第2姿勢でより的確にロックすることができる。
節度機構の好適な実施態様としては、前記一の部材又は他の部材の何れか一方に設けた節度子と、他方に所定のピッチで設けられ前記節度子を一時的に保持し得る複数の節度子保持部とから構成したものが挙げられる。この場合、前記一の部材及び前記他の部材が共に概略平板状をなすものであり、前記節度子を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方の部材に肉厚方向に貫通させた貫通孔を形成し当該貫通孔内で前記節度子が遊動するように設定し、前記節度子保持部を設けた他方の部材を、前記一方の部材を挟み得る位置に対にして設けていることが好ましい。
前記他の部材を第1姿勢及び第2姿勢に位置付けた際に確実に節度停止させるには、前記節度子保持部に前記節度子を保持させるように前記節度子保持部を設けた前記他方の部材と前記節度子を配する前記一方の部材とを相互に近寄せる方向に付勢する第2付勢部を設ければよい。この場合、前記一の部材及び前記他の部材に軸孔を形成し、これら軸孔に連続して挿通した軸部材の少なくとも一端部に弾性部材を配した状態でナットを締結することにより前記一の部材及び前記他の部材を相互に当接又は近接させる方向に弾性付勢するように構成し、この弾性部材を前記第2付勢部として機能させていることが望ましい。
一方、このようなラチェット機構を適用した椅子としては、前記背もたれが、所定の高さ位置で仕切られ下方側に位置する第1背もたれ部及び上方側に位置する第2背もたれ部を備えたものであり、前記第2背もたれ部を、少なくとも前記第1背もたれ部と略直線状をなす通常姿勢と、通常姿勢より前記第1背もたれ部に対して前方に前折れさせ又は後方に後折れさせた折れ姿勢とでロックする折れ装置を備え、この折れ装置を前記ラチェット機構を用いて構成し、ラチェット機構の前記他の部材が第1姿勢に位置付けられることにより第2背もたれ部が前記通常姿勢に位置付けられ、前記他の部材が第2姿勢に位置付けられることにより第2背もたれ部が前記折れ姿勢に位置付けられるようにしているものが挙げられる。この場合、前記第1背もたれ部を構成する第1背もたれフレームの上端部に前記一の部材を取り付けるとともに、前記第2背もたれ部を構成する第2背もたれフレームの下端部に前記他の部材を取り付ければよい。
以上説明したように本発明によれば、係合部保持要素を利用して係合部を係合可能位置に位置付けた状態で他の部材を第1姿勢から第2姿勢へ回動させるように構成しているため、係合部をラチェット歯に沿わせながら係合凹部に確実に係合させることができるとともに、係合部保持要素を利用して係合部を干渉回避位置に位置付けた状態で他の部材を第2姿勢から第1姿勢へ回動復帰させるように構成しているため、係合部とラチェット歯とが相互に摩擦して損傷することを防止し、他の部材の回動復帰動作をスムーズに行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るラチェット機構Jは、例えば図1に示す椅子Xに適用される。先ず、この椅子Xについて説明する。
椅子Xは、図1乃至図3に示すように、ベース1と、座本体21及びこの座本体21の前端側に配される補助座22を備える座2と、座本体21を支持する本体座受31及び補助座22を支持する補助座受32を備える座支持体3と、下背もたれ部41、中背もたれ部42及び上背もたれ部43を備える背もたれ4と、背もたれ4の上端部の前面側に配されるヘッドレスト5と、座2の前端部に枢着されたレッグレスト6と、ベース1の左右両端部の上端側に配した左右一対の肘掛7と、ベース1に支持される補助作業台8とを備えたものである。なお、図2以下では作図の都合上補助作業台8を省略している。
以下、各部について説明する。
ベース1は、金属製のベース本体11と、このベース本体11に着脱可能に取り付けられるベースカバー部12とを具備するものである。
より具体的には、ベース本体11は、左右一対を成す左ベース部111及び右ベース部112と、これら両ベース部111、112の下端部間を連結する底ベース部113とを具備する。
さらに詳述すると、左ベース部111は、側面視略直線状をなして伸びる下ベースパイプ111aと、この下ベースパイプ111aの上側に対向して配され側面視略部分円弧状を成す上ベースパイプ111bと、これら下ベースパイプ111aと上ベースパイプ111bとを連結する5本の上下連結パイプ111cとを具備し、本実施形態ではこれら各パイプ111a、111b、111cを角パイプを用いて形成している。右ベース部112は、左ベース部111と同様の構成であるので説明を省略する。
底ベース部113は、両ベース部111、112の5本の上下連結パイプ111cのうち、前側から2番目と4番目の上下連結パイプ111c同士を連結する、角パイプを用いて形成した前連結ベースパイプ113a及び後連結ベースパイプ113bを具備する。なお、本実施形態では、各連結ベースパイプ113a、1113bの両端部には、平面視略コ字状をなし且つ正面視略台形状の補強部材113cを設け、補強部材113cと上下連結パイプ111cとをネジ等を用いて締結している。
ベースカバー部12は、側面視した際に、左ベース部111または右ベース部112と略重合する外形寸法を有する木製のベースカバー部本体に布製のベースカバー部被覆部を被覆したものである。
座2を構成する座本体21は、平面視略矩形状をなすプレート状の座板211と、座板211の上方に配されウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した座クッション212と、座クッション212の表面を被覆し且つ座板211の裏面側でタッカ等で留めた布製の座本体カバー部213とから構成され、座板211の裏面側の両側縁部をそれぞれ本体座受31に取り付けたものである。
座2を構成する補助座22は、同図に示すように、平面視略矩形状をなすプレート状の補助座板221と、補助座板221の上方に配されウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した補助座クッション222と、補助座クッション222の表面を被覆し且つ補助座板221の裏面側でタッカ等で留めた布製の補助座カバー部223とから構成され、補助座板221の裏面を補助座受32に取り付けたものである。補助座22の前端側の下端部に、取付金具24を介してレッグレスト6を回動可能に取り付けている。本実施形態においては、補助座22の奥行き寸法を座本体21の奥行き寸法より小さく設定するとともに、補助座22の肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法と略同一に設定している。より具体的には、補助座22の後端部における肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法と略同一に設定するとともに、後端部から中央部に亘る領域の肉厚寸法を漸次大きくし且つ中央部から前端部に亘る領域の肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法より若干大きく設定している。
このような座本体21及び補助座22を備えた座2は、さらに座本体21の前端部における下端部と補助座22の後端部における上端部とを連結する図示しない連結部23を備える(図6(b)参照)。連結部23は、ウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した薄肉のクッション材に布製の連結カバー部を被服したものであり、この連結部の基端部を座本体21の前端部における下端部に縫着するとともに先端部を補助座22の後端部における上端部に縫着している。連結部23は、補助座22を、その座面を座本体21の座面より低位置に位置付けてなる第2使用位置に位置付けた場合に座本体21の前端部と補助座22の後端部との間に延びた倒伏姿勢を取る。
座支持体3を構成する本体座受31は、ベース1に支持されるとともに座本体21を支持するように左右一対に設けられたものであり、これら一対の本体座受31の前端部間及び後端部間を連結する本体座受前側連結パイプ31a及び本体座受後側連結パイプ31bによって有効な支持強度及び連結強度を有する。
より具体的に、これら本体座受31は、それぞれ左ベース部111及び右ベース部112の内側に配されるものであり、座本体21の側縁部に沿って配されるとともに座本体21と当接してこれを支持する平面視略矩形状の本体座受鍔部311と、この本体座受鍔部311の内側縁から垂下する本体座受主部312と、この本体座受主部312の前端側に膨出し且つ側面視略三角形状を成す本体座受膨出部313と、本体座受主部312の後端部から上方に向けて突出する側面視略三角形状を成す本体座受突出部314とを具備し、これら各部を板金素材の塑性変形加工等により形成している。各本体座受膨出部313の先端部が、対面する左ベース部111又は右ベース部112の5本の上下連結パイプ111cのうち、最前の上下連結パイプ111cにスペーサ313aを介して回動可能に支持されるように構成している。
座支持体3を構成する補助座受32は、前記補助座22の裏面に宛がわれ且つ補助座22を後述する第1使用位置に位置付けた場合に座本体21の裏面側の前半部位に当接又は近接する裏当て部321と、裏当て部321の両側縁からそれぞれ垂下してなる一対の垂下片322とを板金素材の塑性変形加工等により一体に備えたものである。
背もたれ4を構成する下背もたれ部41は、左右一対の下背もたれ縦フレーム部411と、この下背もたれ縦フレーム部411の上端部間に横架させた下背もたれ横フレームパイプ412とを具備するものである。下背もたれ縦フレーム部411は、側面視略三角形状の下背フレーム基部411aと、この下背フレーム基部411aの略中央部に支持され斜め後方に伸びる下背フレーム本体411bとを具備する。下背フレーム基部411aは、板金素材を塑性変形加工等して形成したものであって、その前端部を本体座受31の後端部に回動可能に接続している。
背もたれ4を構成する中背もたれ部42は、左右一対の中背もたれ縦フレームパイプ421と、この中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部間及び下端部間にそれぞれ横架させた中背もたれ上横フレームパイプ422及び中背もたれ下横フレームパイプ423とを具備するものである。
背もたれ4を構成する上背もたれ部43は、左右一対の上背もたれ縦フレームパイプ431aと各上背もたれ縦フレームパイプ431aの上端部間を接続してなる上背もたれ上横フレームパイプ431bとを一体成形した正面視略門型をなす上背もたれフレームパイプ本体431と、各上背もたれ縦フレームパイプ431aの中央部間に横架させた上背もたれ中横フレームパイプ432と、この上背もたれ中横フレームパイプ432と上背もたれ上横フレームパイプ431bとを接続する一対のスライドレール433とを具備するものである。
このような各背もたれ部41、42、43の各フレームパイプの前面側に例えばウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した背クッション44を配するとともに、これら各背もたれ部41、42、43を布製の背もたれカバー部45によって被覆している。
ヘッドレスト5は、図4に示すように、上背もたれ部43のスライドレール433に取付金具55を介して取り付けられる枕ベース51と、枕ベース51の前面側に設けられるヘッドクッション52と、このヘッドクッション52を被覆する枕カバー部53と、この枕カバー部53をさらに被覆するウォッシャブルカバー部54とを備えたものである
枕ベース51は、枕ベース本体511と、この枕ベース本体511の両側端にそれぞれヒンジ51hを介して設けられ枕ベース本体511に対して所定角度範囲内で角度変化可能な一対の可動ベース体512とを備えたものであり、枕ベース本体511の両側端部に、後述する引込用ゴム紐531が引っ掛かり得る引っ掛け部511aを形成している。
枕ベース51は、枕ベース本体511と、この枕ベース本体511の両側端にそれぞれヒンジ51hを介して設けられ枕ベース本体511に対して所定角度範囲内で角度変化可能な一対の可動ベース体512とを備えたものであり、枕ベース本体511の両側端部に、後述する引込用ゴム紐531が引っ掛かり得る引っ掛け部511aを形成している。
ヘッドクッション52は、枕ベース本体511に支持されるヘッドクッション本体521と、ヘッドクッション本体521の両側端部に配され可動ベース体512に支持される一対の可動クッション体522とを備えたものであり、これらヘッドクッション本体521及び可動クッション体522は、それぞれ前方に膨出した断面視略部分円弧状をなし、適宜箇所において相互を縫い合わせることにより一体的に取り付けてある。
枕カバー部53は、背面側において前記ヘッドクッション本体521を表出させた状態でヘッドクッション52を被覆するものであり、内面側にヘッドクッション本体521及び枕ベース本体511を周回し得る引込用ゴム紐531を内面側に設けている。そして、この枕カバー部53によってヘッドクッション52及び枕ベース51を被覆した状態で、前記引込用ゴム紐531を枕ベース本体511の引っ掛け部511aに引っ掛けてヘッドクッション本体521及び枕ベース本体511に周回させるととともに、枕カバー部53の上端部及び下端部に設けた面ファスナー53fと枕ベース本体511の上端部及び下端部に設けた面ファスナー511fとを相互に留めている。
ウォッシャブルカバー部54は、背面側において前記枕ベース本体511を表出させた状態で面ファスナー54fを利用して枕カバー部53の外面を被覆するものであり、上端部に設けた樹脂ボタン(オス)54bを、枕カバー部53の上端部に設けた樹脂ボタン(メス)53bに留めることにより枕カバー部53に取り付けている。
このような構成を有するヘッドレスト5は、取付金具55を介して上背もたれ部43の一対のスライドレール433に取り付けられ、背もたれ4の高さ方向に沿ってスライド可能に設定されるとともに、ヘッドレスト5の両端部をヘッドレスト5の中央部に向かって内側へ折り曲げる操作力を付与することにより、可動ベース体512がヒンジ51hを利用して枕ベース本体511に対して角度変化し、この可動ベース体512の角度変化に連動して可動クッション体522がヘッドクッション本体521に対して角度変化する。このように、本実施形態のヘッドレスト5は、両側端部の角度調整を行えるように設定し、着座者の頭部を安定した状態で支持することができるようにしている。
レッグレスト6は、互いに連動動作する先端側レッグレスト部61と基端側レッグレスト部62との2つのレッグレスト部61、62を備えたものである。そして、前記起立状態では、先端側レッグレスト部61の略全体が基端側レッグレスト部62に収容される一方、前記水平状態では、先端側レッグレスト部61の略全体が基端側レッグレスト部62から露出するように構成されている。
肘掛7は、側面視略部分円弧状を成す肘掛本体71と、肘掛本体71の前端部及び後端部に接続され且つ前記左ベース部111及び右ベース部112の上ベースパイプ111bに支持される肘掛前支持部72と肘掛後支持部73とを具備するとともに、肘掛本体71の上端部を略覆う位置に肘掛カバー部74を設けている。なお、本実施形態では、肘掛本体71と肘掛前支持部72と肘掛後支持部73とをアルミダイキャストにより一体に形成する一方、肘掛カバー部74を木製にて形成しているが、これら各部を同一素材で形成すること等を妨げない。
補助作業台8は、平面視略矩形状をなす薄板状の補助作業台本体81と、この補助作業台本体81の裏面に設けた補助作業台用アーム部82と、前記補助作業台本体81を水平面内で回動し得るように前記補助作業台用アーム部82を回動可能に支持し且つ右ベース部112の前端部に支持される補助作業台用支持支柱83とを具備するものである。なお、本実施形態では、補助作業台本体81の幅寸法を座本体21の幅寸法と略一致させた木製のものとしているが、各部の寸法及び素材等は実施態様に応じて適宜変更可能である。
このような各部から構成される本実施形態に係る椅子Xは、さらに、本体座受31の後傾動作に対応して、座2と背もたれ4とを連動させながら後傾動作させる連動後傾装置Aと、補助座22の座面を座本体21の座面を略一致させてなる第1使用位置と補助座22の座面を座本体21の座面より低位置に位置付けてなる第2使用位置との間で補助座22を座本体21に対して昇降移動させるための昇降移動装置Bと、図示しない共通のアクチュエータを用いて前記レッグレスト6を回動させつつ伸長させて略水平な水平状態又は回動させつつ縮小させて略起立する起立状態にするレッグレスト部用駆動装置Cと、下背もたれ部41に対して中背もたれ部42を通常姿勢より後方に後折れさせるための背反り装置Dと、中背もたれ部42に対して上背もたれ部43を通常姿勢より前方に前折れさせるための前折れ装置Eとを具備している。
そして、本実施形態の椅子Xは、連動後傾装置A、昇降移動装置B、レッグレスト部用駆動装置C、背反り装置D及び前折れ装置Eの中から1または複数選択して適宜動作させることにより、例えば、アップライト作業に最適とされる通常の着座姿勢(図5(a))、胡坐姿勢(図5(b))、リクライニング作業に最適とされる姿勢(図6(e))、各種ストレッチングに最適とされる姿勢(図5(c)、(d)及び図6(f))、仮眠に最適とされる姿勢(図6(g))、睡眠に最適とされる姿勢(図6(h))など着座者の様々な使用態様に対応した背角度及び座角度等を実現して、ホームワーカの知的活動を好適に支援したり、作業の合間に効果的にリフレッシュしたり、短時間での休息の効果を向上させたりすることができるようにしてある。
また、背もたれ4に、作業姿勢をサポートするためのランバーサポート装置Gを備えるようにしてもよい。
このランバーサポート装置Gの具体的な態様としては、図7(なお、同図(a)、(b)は、それぞれはランバーサポート装置Gの平面図、正面図である)に示すように例えば、薄肉で断面視略部分円弧状を成す4枚の可動バーG1と、最下段の可動バーG1のにさらに下端側に配され且つ同図に示さない前記下背もたれ横フレームパイプ412に取り付けられるベース板G2と、隣接する可動バーG1同士の両端部及び最下端の可動バーG1とベース板G2との両端部を連結する一対のジョイント部材G3と、最上段の可動バーG1をベース板G2側に引き寄せるためのランバーサポート操作部G4と具備し、ランバーサポート操作部G4を操作して最上段の可動バーG1をベース板G2側に引き寄せることにより、4枚の可動バーG1が、同図(a)に示す矢印Gaの方向に全体的に撓んで、着座者の腰部をサポートするランバーサポートとしての機能を発揮するようにしたものが挙げられる。
また、このとき、ランバーサポート操作部G4が、略三角形状を成すとともにベース板G2に中央部を回動可能に支持させたカム部材G41と、一端側G42aを最上段の可動バーG1に取り付けられ且つ他端側G42bをカム部材G41の一端部G41aに回動可能に支持される薄板状の可動バー引き寄せ部材G42と、ベース板G2に2箇所G2x、G2yで支持され且つ一端側にランバーサポート調整用グリップG431を備え且つ他端側でカム部材G41の他端部G41bを枢支するネジ棒G43などとを備えるようにしているが、ランバーサポート操作部G4の構成はこれに限られない。
しかして、本実施形態では、前記前折れ装置Eを以下に詳述するラチェット機構Jを用いて構成している。
本実施形態に係るラチェット機構Jは、図2、図3、図8乃至及び図12に示すように、中背もたれ部42(本発明における「第1背もたれ部」に相当)を構成する中背もたれ縦フレームパイプ421(本発明における「第1背もたれフレーム」に相当)の上端部に基端部を取り付けられる第1部材J1と、上背もたれ部43(本発明における「第2背もたれ部」に相当)を構成する上背もたれ縦フレームパイプ431a(本発明における「第2背もたれフレーム」に相当)の下端部に基端部を取り付けられ且つ先端部を第1部材J1に枢着される第2部材J2とを用いてなり、第2部材J2を、この第2部材J2と第1部材J1とが略直線状をなす通常姿勢(O)(本発明における「第1姿勢」に相当)と、通常姿勢(O)より第1部材J1に対して前方へ所定角度回動させた前折れ姿勢(P)(本発明における「第2姿勢」に相当)とでロックするものである。
このラチェット機構Jは、第1部材J1に形成され且つ第1係合凹部J14a及び第2係合凹部J14bを有するラチェット歯J14と、第2部材J2に保持され且つ第1部材J1を通常姿勢(O)及び前折れ姿勢(P)に位置付けた際に前記係合凹部J14a、J14bの何れかに係合可能な単一の係合部J3と、第2部材J2に設けられ且つ係合部J3を前記係合凹部J14a、J14bに順次係合させ得る係合可能位置(Q)とラチェット歯J14に干渉させない干渉回避位置(R)との間で移動可能に保持する係合部保持要素J22とを備えたものである。
第1部材J1は、図9(a)に図示するように、概略平板状をなし、中央部に肉厚方向に貫通する軸孔J11を形成するとともに、先端部に側面視略扇形状を有する先端膨出部J12を設け、この先端膨出部J12に肉厚方向に貫通し且つ先端膨出部J12より小さい概略相似形状をなす開口部J13を形成している。この開口部J13の縁部のうち、前記軸孔J11に近い方の円弧に、第2部材J2を通常姿勢(O)に位置付けた場合に係合部J3が係合可能な第1係合凹部J14aと、第2部材J2を前折れ姿勢(P)に位置付けた場合に係合部J3が係合可能な第2係合凹部J14bとを有するラチェット歯J14を設けている。本実施形態では、第1係合凹部J14aの中心部と軸孔J11の中心部とを結ぶ第1仮想直線Laを第1部材J1の長手方向に沿った中心線L1(以下、「第1部材中心線L1」と称す)と略一致させるとともに、第2係合凹部J14bの中心部と軸孔J11の中心とを結ぶ第2仮想直線Lbが前記第1仮想直線Laに対して略15度をなすように設定している。ラチェット歯J14は、第1係合凹部J14aと第2係合凹部J14bとの間に、係合部J3の第1係合凹部J14aから第2係合凹部J14bへの移動を許容し且つ係合部J3の第2係合凹部J14bから第1係合凹部J14aへの移動を規制する歯部J14cを有している。また、開口部J13の縁部のうち、ラチェット歯J14の第2係合凹部J14bから前記軸孔J11に遠い方の円弧J15(以下「外側円弧部J15」と称す)の一端に向かって直線状に延びる第1側縁部J16を、前記第2仮想直線Lbに対して前記第1部材中心線L1から離れる方向(前方)へ所定角度(本実施形態では略25度)傾斜させるとともに、第1係合凹部J14aから外側円弧部J15の他端に向かって直線状に延びる第2側縁部J17を、第1部材中心線L1に対して平行をなすように設定している。第1部材J1には、前記第1部材中心線L1上及び第2仮想直線Lb上にそれぞれ軸孔J11を挟んで対向する貫通孔J18を設け、これら計4つの貫通孔J18内で後述する節度機構J8を構成する節度子J81(図9及び図10にパターンを付して示す)がそれぞれ遊動し得るようにしている。
第2部材J2は、図9(b)に図示するように、概略平板状をなし、先端部に肉厚方向に貫通する軸孔J21を形成するとともに、中央部に側面視略L字状の溝孔である係合部保持要素J22を形成している。この係合部保持要素J22は、係合可能位置(Q)にある係合部J3を保持し得る長孔状の第1保持部J221と、第1保持部J221と略直交する方向に沿って延びる長孔状をなし干渉回避位置(R)にある係合部J3を保持し得る第2保持部J222とを有し、これら第1保持部J221及び第2保持部J222の基端部同士を連続させたものである。本実施形態においては、第1保持部J221の長手方向に沿った中心線を第2部材J2の長手方向に沿った中心線L2(以下「第2部材中心線L2」と称す)と一致させ、第2保持部J222の先端部を第1保持部J221の基端部から後方に向かって延伸させている。また第2部材J2は、前記第2部材中心線L2上に軸孔J21を挟んで対向する位置に、他の部位より窪ませてなる一対の第1凹部J23を形成するとともに、軸孔J21を中心としこれら一対の第1凹部J23を通る仮想円M上であって且つ軸孔J21を挟んで対応する位置に、他の部位より窪ませてなる一対の第2凹部J24及び一対の第3凹部J25を形成している。各第2凹部J24を通る第3仮想直線Lcと第2部材中心線L2とがなす角度を、第1部材J1の第2仮想直線Lbと前記第1仮想直線Laとがなす角度(本実施形態では略15度)と一致するように設定し、各第3凹部J25を通る第4仮想直線Ldが第2部材中心線L2を中心として第3仮想直線Lcと対象となるように設定している。第1凹部J23、第2凹部J24及び第3凹部J25は、節度子J81を一時的に保持し得る本発明の節度子保持部としての役割を果たす。
本実施形態では、このような構成を有する第2部材J2を、第1部材J1を挟み得る位置に対にして設けている(図8参照)。これら第1部材J1及び一対の第2部材J2は、各部材J1、J2の軸孔J11、J21に連続して挿通した軸部材J4の先端部にナットJ5を締結することにより相対回動可能に枢着される。本実施形態では、軸部材J4としてボルトを適用している。また、図10におけるA−A線端面図である図11(a)に図示するように、軸部材J4の頭部J41と一方の第2部材J2との間に3枚の皿バネJ6を介在させている。この皿バネJ6が第1部材J1及び一対の第2部材J2を相互に当接又は近接させる方向に弾性付勢している。
一方、係合部J3は、第2部材J2の係合部保持要素J22に保持されながら第1部材J1に設けたラチェット歯J14の各係合凹部J14a、J14bに順次係合可能なものであり、本実施形態においては、係合部J3として概略円柱状のロックピンを用いている(図9及び図10にパターンを付して示す)。なお、係合部J3は、その両端部に係合部J3が第1部材J1及び第2部材J2から抜出することを防止する抜止用鍔部J31を設けている。
また、ラチェット機構Jは、係合部J3を係合凹部J14a、J14bに係合させる方向に付勢する第1付勢部J7と、第2部材J2を通常姿勢(O)及び前折れ姿勢(P)に位置付けた際に節度停止させる節度機構J8とを備えている。
本実施形態では、第1付勢部J7として上端部を係合部J3の一端部に引っ掛け且つ下端部を軸部材J4の一端部に引っ掛けたコイルばねを適用している(図10参照)。
節度機構J8は、図10におけるB−B線端面図である図11(b)に図示するように、第1部材J1に設けた各貫通孔J18内でそれぞれ遊動可能な計4つの節度子J81と、第2部材J2に所定のピッチで設けられ節度子J81を一時的に保持し得るそれぞれ一対の前記第1凹部J23、前記第2凹部J24及び前記第3凹部J25とから構成される。節度子J81は、概略球状をなす剛体であり、その一部が第1凹部J23、第2凹部J24又は第3凹部J25に選択的に嵌り込んで係合するように設定している。また、前記軸部材J4の頭部J41と一方の第2部材J2との間に介在させた3枚の皿バネJ6が、第1部材J1及び一対の第2部材J2を相互に当接又は近接させる方向に弾性付勢することにより、節度子J81は対面する各第2部材J2に当接又は近接した状態でこれら第2部材J2間に保持される。その結果、計4つの節度子J81が、第1凹部J23及び第2凹部J24に対面する位置、又は第1凹部J23及び第3凹部J25に対面する位置に位置付けられた際、4つの節度子J81は、対面する第1凹部J23及び第2凹部J24、又は第1凹部J23及び第3凹部J25にそれぞれ同時に嵌り込む。すなわち、4つの節度子J81が計6つの凹部のうち4つの凹部に同時に嵌り込む。これにより、第1部材J1と第2部材J2とが相互にぶれることを抑制する。このように、皿バネJ6が、節度子J81を第1凹部J23、第2凹部J24又は第3凹部J25の何れかに保持させるように第1部材J1と第2部材J2とを相互に近寄せる方向に付勢する本発明の第2付勢部として機能する。
次に、このような構成を有するラチェット機構Jの動作及び作用について図10を参照して説明する。
先ず、第2部材J2を、前記通常姿勢(O)に位置付けた場合(同図(a)参照、)、第2部材J2に設けた係合部保持要素J22の第1保持部J221の先端部と第1部材J1に形成したラチェット歯J14の第2係合凹部J14bとが略一致し、係合部J3が、係合部保持要素J22の第1保持部J221に保持された状態で第2係合凹部J14bに係合し、第2部材J2の第1部材J1に対する姿勢変更が規制される。さらに、各節度子J81が一対の第1凹部J23及び第3凹部J25に弾性係合して一時的に保持されている。
一方、通常姿勢(O)を取る第2部材J2を前記前折れ姿勢(P)に位置付けるには、第2部材J2を軸部材J4を中心として前方に回動させる操作力を付与する。この操作力によって、経過的に、係合部J3と第2係合凹部J14bとの係合状態が解除されるとともに、節度子J81と第1凹部J23、第3凹部J25との係合状態も解除され、係合部J3が係合部保持要素J22の第1保持部J221に保持されながらラチェット歯J14の歯部J14cに乗り上げる(同図(b)参照)。この際、図13に示すように、第1保持部J221の長手寸法を、歯部J14cの突出寸法と係合部J3の直径との和よりも大きく設定しているため、係合部J3が歯部J14cに乗り上げた状態において、係合部J3は第1保持部J221内に保持され、係合部J3が第2保持部J222へ移動することはない。引き続き、第2部材J2を前方に回動させると、第1保持部J221の先端部と一致する第1係合凹部J14aに係合する(10図(c)参照)。この際、係合部J3は、前記第1付勢部J7によって軸部材J4側に付勢され第1係合凹部J14aに確実に係合する。このように、第2部材J2を通常姿勢(O)から前折れ姿勢(P)へ回動させる際、係合部保持要素J22の第1保持部J221に保持された係合部J3は、第2係合凹部J14b及び第1係合凹部J14aに順次係合可能な係合可能位置(Q)に位置付けられている。また、係合部J3が第1係合凹部J14aに係合するのと略同時に各節度子J81が一対の第1凹部J23及び一対の第2凹部J24に弾性係合し一時的に保持される。以上の結果、第2部材J2を第1部材J1に対して所定角度(本実施形態では略15度)傾斜させた前折れ姿勢(P)に位置付けられ、この状態において、ラチェット歯J14の歯部J14cによって係合部J3の第1係合凹部J14aから第2係合凹部J14bへの移動を規制しているため、第2部材J2が後方へ不意に回動することがなく、安定した状態でロックされる。
他方、前折れ姿勢(P)を取る第2部材J2を前記通常姿勢(O)に位置付けるには、先ず、第2部材J2をさらに前方へ回動させる操作力を付与する。この操作力によって、経過的に、係合部J3と第1係合凹部J14aとの係合状態が解除されるとともに、節度子J81と第1凹部J23及び第2凹部J24との弾性係合も解除され、係合部J3が、第1部材J1に形成した開口部J13の第1側縁部J16に当接しながらこの第1側縁部J16に沿って係合部保持要素J22の第1保持部J221の先端部から基端部へ移動し、引き続き第2部材J2をさらに前方に回動させると係合部保持要素J22の第2保持部J222へ移動する(同図(d)参照)。そして、係合部J3が第2保持部J222の先端部と第1側縁部J16との間に挟まれた状態で各部(第2保持部J222の先端部、第1側縁部J16)に当接することにより、第2部材J2のそれ以上の前方への回動が規制される。次いで、第2部材J2を逆方向、すなわち後方へ回動復帰させる操作力を付与すると、経過的に、係合部J3が、第2保持部J222の先端部に保持された状態で開口部J13内を移動しながら、開口部J13の第2側縁部J17に当接して(同図(e)参照)、第2保持部J222の先端部から基端部へ押し出され、この第2側縁部J17に沿って前記第1付勢部J7の付勢力により第1保持部J221の基端部から先端部に移動し、ラチェット歯J14の第2係合凹部J14bに係合する(同図(a)参照)。このように、第2部材J2を前折れ姿勢(P)から通常姿勢(O)へ回動復帰させる際、係合部保持要素J22の第2保持部J222に保持された係合部J3は、ラチェット歯J14(特に歯部J14c)に干渉しない干渉回避位置(R)に位置付けられる。また、係合部J3が第2係合凹部J14bに係合するのと略同時に各節度子J81が一対の第1凹部J23及び一対の第3凹部J25にそれぞれ弾性係合し一時的に保持される。これらにより、第2部材J2が第1部材J1に対して前方及び後方へ不意に回動することがなく、第2部材J2が安定した状態で前記通常姿勢(O)でロックされる。第2部材J2を前折れ姿勢(P)から通常姿勢(O)へ姿勢変更させる際、開口部J13の第1側縁部J16が、前折れ姿勢(P)に位置付けた第2部材J2をさらに前方へ回動させる動作に伴って、係合部保持要素J22の第1保持部J221に保持され係合可能位置(Q)に位置付けられている係合部J3と当接し、且つ係合部J3を係合部保持要素J22の第2保持部J222へ移動させることによって干渉回避位置(R)へ案内する本発明の第1当接案内部として機能する。一方、第2部材J2を前折れ姿勢(P)から通常姿勢(O)へ姿勢変更させる際、開口部J13の第2側縁部J17が、係合部保持要素J22の第2保持部J222に保持され干渉回避位置(R)に位置付けられている係合部J3と当接し、且つ係合部J3を係合部保持要素J22の第1保持部J221へ移動させることによって前記係合可能位置(Q)へ案内する本発明の第2当接案内部として機能する。
このような構成を有するラチェット機構Jを中背もたれ部42と上背もたれ部43との間に介在させることにより、このラチェット機構Jが、上背もたれ部43を、この上背もたれ部43と中背もたれ部42とが略直線状をなす通常姿勢(S)と、通常姿勢(S)より中背もたれ部42に対して前方に前折れさせた前折れ姿勢(T)とでロックする前折れ装置Eとして機能する。
具体的には、ラチェット機構Jを中背もたれ部42と上背もたれ部43との間に左右一対にして設けており、第1部材J1の基端部を、中背もたれ部42の各中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部に嵌入するとともに、第2部材J2の基端部を、上背もたれ部43の各上背もたれ縦フレームパイプ431aの下端部に嵌入し、それぞれ図示しないネジ等を用いて締結している。
しかして、通常姿勢(S)を取る上背もたれ部43を前折れ姿勢(T)に姿勢変更するには、上背もたれ部43を前方へ押す操作力を付与する。これにより第2部材J2が第1部材J1に対して前方に回動し、前述した動作を経て前折れ姿勢(P)でロックされ、その結果、第1部材J1と第2部材J2との相対角度に対応して上背もたれ部43が中背もたれ部42に対して所定角度(本実施形態では略15度)傾斜した前記前折れ姿勢(T)でロックされる(図12(a)参照)。
また、前折れ姿勢(P)を取る上背もたれ部43を通常姿勢(O)に姿勢変更するには、先ず、上背もたれ部43をさらに前方へ押す操作力を付与する。これにより、第2部材J2が第1部材J1に対してさらに前方へ回動し、前述した動作を経て、係合部J3が係合部保持要素J22の第1保持部J221から第2保持部J222へ移動する。次いで、上背もたれ部43を後方へ回動復帰させる操作力を付与することにより、第2部材J2が第1部材J1に対して後方に回動復帰し、前述した動作を経て通常姿勢(O)でロックされ、その結果、上背もたれ部43が通常姿勢(O)でロックされる。以上のような簡単な操作により、上背もたれ部43を通常姿勢(O)と前折れ姿勢(P)とでロックすることができ、着座者の使用態様に対応させて、上背もたれ部43を適宜姿勢変更することができる。
このように、本実施形態に係るラチェット機構Jは、第2部材J2を通常姿勢(O)から前折れ姿勢(P)へ回動させる際、係合部J3を係合部保持要素J22に保持させた状態で且つ係合可能位置(Q)に位置付けているため、係合部保持要素J22によって安定保持された係合部J3をラチェット歯J14に沿わせながら係合凹部J14a、J14bに確実に係合させることができるとともに、第2部材J2を前折れ姿勢(P)から通常姿勢(O)へ回動復帰させる際、係合部J3を係合部保持要素J22に保持させた状態で且つ前記干渉回避位置(R)に位置付けているため、係合部保持要素J22によって安定保持された係合部J3がラチェット歯J14と干渉することがなく、係合部J3及びラチェット歯J14が相互に磨耗損傷することを防止するのみならず、良好な操作感を得ることができ、第2部材の姿勢変更をスムーズに行うことができる。
特に、係合部保持要素J22が、長孔状をなし係合可能位置(Q)にある係合部J3を保持し得る第1保持部J221と、第1保持部J221とは異なる方向に沿って延びる長孔状をなし干渉回避位置(R)にある係合部J3を保持し得る第2保持部J222とを有し、これら第1保持部J221及び第2保持部J222の一端部同士を連続させたものであるため、係合部保持要素J22の構成を簡素なものとし、係合部J3の係合可能位置(Q)と干渉回避位置(R)との間の移動をよりスムーズ且つ確実に行うことができる。さらに、係合可能位置(Q)又は干渉回避位置(R)に位置付けられた係合部J3を第1保持部J221又は第2保持部J222に保持させることにより係合部J3の安定した動作を実現することができる。
また、前折れ姿勢(P)に位置付けた第2部材J2をさらに通常姿勢から前折れ姿勢へ姿勢変更する際に回動する方向と同一方向、すなわち前方へ回動させる動作に伴って係合可能位置(Q)に位置付けられている係合部J3と当接し、且つ係合部J3を係合部保持要素J22を利用して干渉回避位置(R)へ案内する第1当接案内部として機能する第1側縁部J16を第1部材J1に設けているため、この第1側縁部J16により係合部J3の係合可能位置(Q)から干渉回避位置(R)への移動を前折れ姿勢(P)にある第2部材J2をさらに回動させるという簡単な操作に伴って自動的に係合部J3を係合可能位置(Q)から干渉回避位置(R)へ移動させることができ、操作性に優れたものとなる。
加えて、前折れ姿勢(P)に位置付けた第2部材J2を通常姿勢(O)へ回動復帰させた際に干渉回避位置(R)に位置付けられている係合部J3と当接し、且つ係合部J3を係合部保持要素J22を利用して係合可能位置(Q)へ案内する第2当接案内部として機能する第2側縁部J17を設けているため、この第2側縁部J17により係合部J3の干渉回避位置(R)から係合可能位置(Q)への移動を、第2部材J2を回動復帰させる操作に伴って自動的に行うことが可能となり、操作の簡便性がさらに向上する。
しかも、第1部材J1の形成した開口部J13の縁部に、第1側縁部J16、ラチェット歯J14、及び第2側縁部J17をこの順で連続して形成しているため、簡素な構造でありながら係合部J3の係合可能位置(Q)と干渉回避位置(R)との間における移動をよりスムーズ且つ確実に行わせることができる。
また、係合部J3を係合凹部J14a、J14bに係合させる方向に付勢する第1付勢部J7を備えているので、係合部J3と係合凹部J14a、J14bとの係合を的確に行わせることができる。
さらに、係合部J3が、前第1部材J1及び第2部材J2に抜脱不能に取り付けた単一のロックピンであるため、係合部J3を簡素なものとすることができ、ラチェット機構J全体の部品点数の削減及び構造簡素化に資する。
また、第2部材J2を通常姿勢(O)及び前折れ姿勢(P)に位置付けた際に節度停止させる節度機構J8を設けていることにより、第2部材J2を通常姿勢(O)及び前折れ姿勢(P)に位置付けた際に適度なクリック感のある抵抗を得られるとともに、各姿勢(O)、(P)における第2部材J2のロック状態をさらに安定したものとすることができる。
特に、節度機構J8を、第2部材J2に形成した貫通孔J18内で遊動可能な節度子J81と、第1部材J1に所定のピッチで設けられ節度子J81を一時的に保持し得る複数の凹部J23、J24とから構成し、且つ一対の第1部材J1によって第2部材J2を挟み得るようにしているため、第2部材J2の回動時に節度子J81が貫通孔J18から抜脱することがなく、第2部材J2を各姿勢(O)、(P)に位置付けた際に、節度子J81を対面する第2部材J2の第1凹部J23又は第2凹部J24に確実に保持させることができる。
さらに、このラチェット機構Jが、各凹部J23、J24を設けた第2部材J2と節度子J81を配した第1部材J1とを相互に近寄せる方向に付勢する第2付勢部を備えているため、節度子J81を各凹部J23、J24何れかに確実に係合させることが可能であり、節度機構J8の機能向上を有効に図ることができる。しかも、第1部材J1及び第2部材J2に軸孔J11、J21をそれぞれ形成し、これら軸孔J11、J21に連続して挿通した軸部材J4の一端部に弾性可能な皿バネJ6を配した状態でナットJ5を用いて締結することにより第1部材J1と第2部材J2とを相互に当接又は近接させる方向に弾性付勢するように構成し、皿バネJ6を前記第2付勢部として機能させているため、第1部材J1と第2部材J2とを共締めする軸部材J4に関連付けて第2付勢部としての役割を果たす皿バネJ6を配することとなり、別途専用の第2付勢部を設ける態様と比較して部品点数の削減及び構造の簡素化に資する。
また、このような効果を奏するラチェット機構Jを用いて、上背もたれ部43を通常姿勢(S)と前折れ姿勢(T)とでロックする前折れ装置Eを構成しているため、簡単な操作で上背もたれ部43を着座者の使用態様に応じて適宜姿勢変更することができ、好適である。具体的には、中背もたれ部42を構成する中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部に第1部材J1を取り付けるとともに、上背もたれ部43を構成する各上背もたれ縦フレームパイプ431aの下端部に第2部材J2を取り付けることにより、第1部材J1と第2部材J2との相対角度変化が中背もたれ部42と上背もたれ部43との相対角度に反映し、上背もたれ部43の通常姿勢(S)と前折れ姿勢(T)との間における姿勢変更を的確且つ容易に行うことができる。
さらに、前折れ装置Eが、前記連動後傾装置A等各装置による各部の動作(例えば連動後傾装置Aによる座2及び背もたれ4の後傾動作)とは独立して上背もたれ部43を通常姿勢(S)と前折れ姿勢(T)との間で姿勢変更可能に構成することにより、前折れ装置Eによる上背もたれ部43の姿勢変更動作(回動)と各装置による各部の動作(連動後傾装置Aによる座2及び背もたれ4の後傾動作等)とが相互に連動することを防止し、着座者の様々な使用態様に対応可能な椅子Xとなる。特に、連動後傾装置Aにより背もたれ4全体及び座3を後傾させた姿勢において、上背もたれ部43を前折れ姿勢(T)に位置付けることにより、リクライニング姿勢で作業することができる(図6(e)参照)。この場合、背もたれ4の中程から上部に亘る部位を前折れさせるようにしているので、胸郭全体を前折れさせる態様となり、ヘッドレスト5を背もたれ4に対して前折れさせる態様と比較して着座者の頚椎に負担が掛かることがなく、疲労感を伴うことがない。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、ラチェット機構について、前折れ姿勢を取った第2部材が通常姿勢の第2部材に対して略15度傾斜している態様を示したが、前折れ姿勢にある第2部材がこれ以外の角度姿勢を取るように設定してもよいことは言うまでもない。
加えて、第2部材を通常姿勢と前折れ姿勢とでロックする態様を示したが、これに限らず、第2部材を通常姿勢と後方に後ろ折れさせた後折れ姿勢とでロックするものであってもよく、あるいは第2部材を前折れ姿勢と後折れ姿勢とでロックするようにしてもよい。すなわち、第2部材を、第1部材に対して所定の初期姿勢たる第1姿勢と、この初期姿勢から所定角度回動しそれ以上同一方向への回動が規制される回動終端姿勢たる第2姿勢とで少なくともロックするものであればよく、第1姿勢及び第2姿勢に位置付けた第2部材の第1部材に対する各角度姿勢は、使用態様等に対応するように適宜設定変更すればよい。さらに、第2部材を、第1姿勢からから第2姿勢へ回動させる過程において複数の角度姿勢でロックするように構成すれば、着座者の種々の着座姿勢に柔軟に対応することができる。この場合、第2部材が取り得る複数の角度姿勢でこの第2部材をロックできるように、ラチェット歯に設ける係合凹部及び歯部を適宜増やせばよい。
また、ラチェット歯を第2部材に設ける一方、係合部を保持する係合部保持要素を第1部材に設け、第2部材の姿勢変更に伴って係合部が順次ラチェット歯に設けた複数の係合凹部に順次係合するように構成してもよい。
また、係合部保持要素や開口部の形状は上記実施形態に示したものに限らず、上記効果を損なわない範囲で種々変更しても勿論構わない。例えば、一の第1部材と一の第2部材とを用いてラチェット機構を構成する場合、係合部保持要素及び開口部をそれぞれ有底の凹陥状又は溝状のものとし、係合部を、これら有底の係合保持要素に保持されながら有底の開口部に設けたラチェット歯の係合凹部に順次係合可能な球状のものとしてもよい。
また、ラチェット歯を設けた第1部材又は第2部材の何れか一方に、本発明の第1当接案内部として機能する部材又は部位を設けず、第2姿勢においてラチェット歯の係合凹部に係合する係合部を適宜の手段(例えばスイッチや手動)で係合凹部との係合を解除する方向に移動させることにより、係合部を干渉回避位置に位置付けるようにしても構わない。同様に、本発明の第2当接案内部として機能する部材又は部位を設けず、第2姿勢から第1姿勢へ回動復帰させた際に適宜の手段(例えばスイッチや手動)で係合部がラチェット歯の係合凹部と係合する方向に移動させることにより、係合部を係合可能位置に位置付けるようにしてもよい。
また、第1付勢部をコイルばねを用いて構成したが、他の付勢部材を用いて構成しても差し支えない。
さらに、節度機構はラチェット機構の必須要件ではないが、節度機構を設けることにより、係合部と係合凹部とが緊密に係合しなくても、姿勢変更する部材を第1姿勢及び第2姿勢で一時的にロックすることができる。これにより、係合部及び係合凹部の設計自由度を高めることもできる。なお、節度機構を構成する節度子としてが、第1部材又は第2部材の一方に設けられ、且つ他方の部材に形成した節度子保持部(例えば凹部))に選択的に弾性係合する突起部を適用してもよい。第2部材を、第1姿勢からから第2姿勢へ回動させる過程において複数の角度姿勢でロックするように構成した場合、第2部材を各角度姿勢で節度停止できるように節度子保持部を適宜増やせばよい。
また、第2付勢部として、皿ばねのかわりに、板ばねやコイルスプリング等の弾性部材を用いてもよい。
一方、前記実施形態では、中背もたれ部42を構成する中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部に第1部材J1を取り付けるとともに、上背もたれ部43を構成する各上背もたれ縦フレームパイプ431aの下端部に第2部材J2を取り付けた態様を示したが、第1部材J1及び第2部材J2をそれぞれ中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部又は上背もたれ縦フレームパイプ431aの下端部に一体に設けた態様であっても構わない。このようにすれば、部品点数の削減及び組立工程の簡略化を図ることができる。
また、背もたれが所定の高さ位置で仕切られ下方側に位置する第1背もたれ部及び上方側に位置する第2背もたれ部とを備えた椅子に、本発明のラチェット機構を適用する場合、第2背もたれ部を第1背もたれ部に対して通常姿勢より後方に後折れさせるための背反り装置をラチェット機構を用いて構成してもよい。あるいは、背もたれ全体を座に対して前方に傾斜させる又は後方に傾斜させる背もたれ角度調整装置を本発明のラチェット機構を用いて構成しても構わない。後者の場合、座と背もたれとの関節部位にラチェット機構を配設すればよい。
上記実施形態に示した椅子は一例であり、他の構成を有する椅子に本発明に係るラチェット機構を適用してもよい。
また、椅子に限らず、相対角度変化可能な一の部材及び他の部材を有する種々の物品において、これら一の部材と他の部材との関節部位に本発明のラチェット機構を配設することにより、これら一の部材と他の部材との相対角度変化を容易に行うことができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
4…背もたれ
42…第1背もたれ部(中背もたれ部)
421…第1背もたれフレーム(中背もたれ縦フレームパイプ)
43…第2背もたれ部(上背もたれ部)
431a…第2背もたれフレーム(上背もたれ縦フレームパイプ)
E…前折れ装置
J…ラチェット機構
J1…第1部材
J13…開口部
J14…ラチェット歯
J14a…第1係合凹部
J14b…第2係合凹部
J16…第1当接案内部(第1側縁部)
J17…第2当接案内部(第2側縁部)
J18…貫通孔
J2…第2部材
J22…係合部保持要素
J221…第1保持部
J222…第2保持部
J23、J24、J25…節度子保持部(第1凹部、第2凹部、第3凹部)
J3…係合部
J4…軸部材
J5…ナット
J6…第2付勢部(皿バネ)
J7…第1付勢部
J8…節度機構
J81…節度子
X…椅子
42…第1背もたれ部(中背もたれ部)
421…第1背もたれフレーム(中背もたれ縦フレームパイプ)
43…第2背もたれ部(上背もたれ部)
431a…第2背もたれフレーム(上背もたれ縦フレームパイプ)
E…前折れ装置
J…ラチェット機構
J1…第1部材
J13…開口部
J14…ラチェット歯
J14a…第1係合凹部
J14b…第2係合凹部
J16…第1当接案内部(第1側縁部)
J17…第2当接案内部(第2側縁部)
J18…貫通孔
J2…第2部材
J22…係合部保持要素
J221…第1保持部
J222…第2保持部
J23、J24、J25…節度子保持部(第1凹部、第2凹部、第3凹部)
J3…係合部
J4…軸部材
J5…ナット
J6…第2付勢部(皿バネ)
J7…第1付勢部
J8…節度機構
J81…節度子
X…椅子
Claims (15)
- 一の部材に相対回動可能に枢着された他の部材を少なくとも第1姿勢及び当該第1姿勢から所定角度回動させた第2姿勢でロックするラチェット機構であって、
前記一の部材又は前記他の部材の何れか一方に設けられ且つ複数の係合凹部を有するラチェット歯と、
他方に保持され且つ当該他方を前記第1姿勢及び前記第2姿勢に位置付けた際に前記複数の係合凹部の何れかに係合可能な係合部と、
他方に設けられ且つ前記係合部を前記複数の係合凹部に順次係合させ得る係合可能位置と前記ラチェット歯に干渉させない干渉回避位置との間で移動可能に保持する係合部保持要素とを具備してなり、
前記係合部を、前記他の部材を前記第1姿勢から前記第2姿勢へ回動させる際に前記係合可能位置に位置付けるとともに、前記他の部材を前記第2姿勢から前記第1姿勢へ回動復帰させる際に前記干渉回避位置に位置付けていることを特徴とするラチェット機構。 - 前記係合部保持要素が、長孔状をなし前記係合可能位置にある前記係合部を保持し得る第1保持部と、前記第1保持部とは異なる方向に沿って延びる長孔状をなし前記干渉回避位置にある前記係合部を保持し得る第2保持部とを有し、これら第1保持部及び第2保持部の一端部同士を連続させたものである請求項1記載のラチェット機構。
- 前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、前記第2姿勢に位置付けた前記他の部材を前記第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変更させる回動方向と同一方向に回動させる動作に伴って前記係合可能位置に位置付けられている前記係合部と当接し、且つ当該係合部を前記係合部保持要素を利用して前記干渉回避位置へ案内する第1当接案内部を設けている請求項1又は2記載のラチェット機構。
- 前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、前記第2姿勢に位置付けた前記他の部材を前記第1姿勢へ回動復帰させる過程で前記干渉回避位置に位置付けられている前記係合部と当接し、且つ当該係合部を前記係合部保持要素を利用して前記係合可能位置へ案内する第2当接案内部を設けている請求項1、2又は3記載のラチェット機構。
- 前記ラチェット歯を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方に、当該部材の肉厚方向に貫通する開口部を形成し、当該開口部の縁部に、少なくとも前記第1当接案内部、前記ラチェット歯、及び前記第2当接案内部をこの順で連続して形成している請求項4記載のラチェット機構。
- 前記係合部を前記係合凹部に係合させる方向に付勢する第1付勢部を備えている請求項1、2、3、4又は5記載のラチェット機構。
- 前記係合部が、前記一の部材及び他の部材に抜脱不能に取り付けた単一のロックピンである請求項1、2、3、4、5又は6記載のラチェット機構。
- 前記他の部材を、前記第1姿勢から前記第2姿勢へ回動させる過程において複数の角度姿勢でロックするようにしている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のラチェット機構
- 前記他の部材を少なくとも前記第1姿勢及び前記第2姿勢に位置付けた際に節度停止させる節度機構を設けている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のラチェット機構。
- 前記節度機構を、前記一の部材又は他の部材の何れか一方に配した節度子と、他方に所定のピッチで設けられ前記節度子を一時的に保持し得る複数の節度子保持部とから構成している請求項9記載のラチェット機構。
- 前記一の部材及び前記他の部材がともに概略平板状をなすものであり、前記節度子を設けた前記一の部材又は他の部材の何れか一方の部材に肉厚方向に貫通させた貫通孔を形成し当該貫通孔内で前記節度子が遊動するように設定し、前記節度子保持部を設けた他方の部材を、前記一方の部材を挟み得る位置に対にして設けている請求項10記載のラチェット機構。
- 前記節度子保持部を設けた前記他方の部材と前記一方の部材とを相互に近寄せる方向に付勢する第2付勢部を設けている請求項10又は11記載のラチェット機構。
- 前記一の部材及び前記他の部材に軸孔を形成し、これら軸孔に連続して挿通した軸部材の少なくとも一端部に弾性部材を配した状態でナットを締結することにより前記一の部材と前記他の部材とを相互に当接又は近接させる方向に弾性付勢するように構成し、当該弾性部材を前記第2付勢部として機能させている請求項12記載のラチェット機構。
- 背もたれを備えた椅子であって、
前記背もたれが、所定の高さ位置で仕切られ下方側に位置する第1背もたれ部及び上方側に位置する第2背もたれ部を備えたものであり、
前記第2背もたれ部を、少なくとも前記第1背もたれ部と略直線状をなす通常姿勢と、当該通常姿勢より前記第1背もたれ部に対して前方に前折れさせ又は後方に後折れさせた折れ姿勢とでロックする折れ装置を備え、当該折れ装置を前記請求項1乃至13何れか記載のラチェット機構を用いて構成し、前記ラチェット機構の前記他の部材を前記第1姿勢に位置付けることにより前記第2背もたれ部が前記通常姿勢に位置付けられ、前記他の部材を前記第2姿勢に位置付けることにより第2背もたれ部が前記折れ姿勢に位置付けられるようにしていることを特徴とする椅子。 - 前記第1背もたれ部を構成する第1背もたれフレームの上端部に前記一の部材を取り付けるとともに、前記第2背もたれ部を構成する第2背もたれフレームの下端部に前記他の部材を取り付けている請求項14記載の椅子。
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- 2005-01-31 JP JP2005023213A patent/JP2006207756A/ja active Pending
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