JP2006211925A - 加工青果の乾燥方法並びに復元方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライス乃至千切り状などに加工した青果を変色することなく、新鮮な状態に乾燥でき、しかも短時間に能率良く復元可能な方法を実現する。
【解決手段】小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させることを特徴とする加工青果の乾燥方法であり、水に戻す際は、乾燥加工青果を水槽中の水中に沈めた状態で、前記水槽の上部空間に接続した真空ポンプの作用で乾燥加工青果中を真空吸引した後、加圧状態にして、乾燥加工青果の内部に水分を圧入させることによって、乾燥加工青果を復元させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、苦瓜やパパイヤ、大根などの青果をスライス乃至千切り状などに加工して乾燥したり、水に戻して復元させる方法に関する。
特開平10−309161号のように、乾燥野菜を製造する際に、加熱処理や加糖処理を施し、乾燥させて水分を減少させた後、真空乾燥又は真空凍結乾燥することにより、復元後に野菜特有の風味や色彩が失われず、復元時間が短く、長期保存が可能な乾燥野菜を得る製造方法が提案されている。
あるいは、通常の80〜90℃の熱風で機械乾燥したり天日乾燥すると、高温を受けて品質低下が著しい。これに対し、特開2003−225077号のように、被乾燥食品に対して温風を作用させる加熱乾燥工程と、続いて常温以下の冷風に乾燥させる冷風乾燥工程からなる乾燥サイクルを数回くり返して行なうことにより、短時間で食品を熟成乾燥させる乾燥方法が提案されている。
特開平10−309161 特開2003−225077
しかしながら、苦瓜やパパイヤなどのような青果をスライスしたり千切り状にして乾燥させる際に、天日乾燥や機械乾燥を行なうと、乾燥時間は短縮できるが、茶褐色に変色し、商品価値が低下する。また、乾燥品に水分を含ませて元に戻す際に、色つやや歯ごたえなどが劣り、元の新鮮な状態に復元できないという問題がある。これに対し、特許文献2の方法のように、温風乾燥工程と冷風乾燥工程からなる乾燥サイクルを数回くり返す方法は作業が複雑で、製造コストが高くなる。特許文献1のように、真空乾燥又は真空凍結乾燥する方法も、設備費が高価となり、普及が期待できない。
また、別の問題として、乾燥青果を大量にかつ短時間に元の状態に復元する場合、水中に長時間にわたって浸漬する手法が採られるが、学校給食や食堂、レストランなどのように大量に復元する必要がある場合には、作業能率が悪いという問題がある。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、スライス乃至千切り状などに加工した青果を変色することなく、新鮮な状態に乾燥でき、しかも短時間に能率良く復元可能な方法を実現することにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、スライス又は千切りなどの手法で小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させる工程を経ることを特徴とする加工青果の乾燥方法である。本発明は、このように小さく加工した青果を先ず水洗して、切り口に浸出している青果自体の樹液やアクを洗い流してから、酸性水を散水又は浸漬して接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させる方法を採っている。従来の乾燥方法において、変色を来すのは、加工青果の切り口に浸出している樹液やアクが熱で酸化し、加工青果自体に悪影響を及ぼすことが原因と思われる。本発明では、この樹液やアクを一旦洗い流すので、樹液の酸化に起因する変色を抑制できる。しかも、酸性水を散水又は浸漬して接触させるので、各種の雑菌類を殺菌でき、衛生的で安心して食べられる。さらに、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させるので、高温の熱風を当てる場合と違って、茶褐色に変色するのを抑制でき、かつ加工青果の組織を破壊せずに乾燥でき、その結果、水に戻して復元する際に、元の自然な状態に復元できるという効果を奏する。
請求項2は、乾燥加工青果を水槽中の水中に沈めた状態で、前記水槽の上部空間に接続した真空ポンプの作用で乾燥加工青果中を真空吸引した後、加圧状態にして、乾燥加工青果の内部に水分を圧入させることを特徴とする乾燥加工青果の復元方法である。このように、乾燥加工青果を水槽中の水中に沈めた状態で、水槽の上部空間に接続した真空ポンプで乾燥加工青果中を真空吸引した後、加圧状態にして、乾燥加工青果の内部に水分を圧入させる方法によると、乾燥加工青果の内部を一旦真空状態にしてから、水分を加圧し圧入するので、短時間に確実に水分を含浸させて、元の状態に復元できる。したがって、業務用のように大量に乾燥加工青果を水で戻して使用する場合に適している。
請求項3は、前記の乾燥加工青果が、小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させたものであることを特徴とする請求項2に記載の乾燥加工青果の復元方法である。このように、前記の乾燥加工青果として、小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させたものを使用するため、短時間に自然の状態に乾燥加工青果を復元させて調理に使用できる。
請求項4は、真空ポンプを接続した水槽において、加圧手段と、大気開放手段と、乾燥加工青果を水中に沈めるための押さえ手段を有し、かつ前記押さえ手段を水面より下側に位置決め可能にしてあることを特徴とする乾燥加工青果の復元装置である。このように、真空ポンプを接続した水槽において、乾燥加工青果を水中に沈めるための押さえ手段を有し、かつ前記押さえ手段を水面より下側に位置決め可能にしてあるため、乾燥加工青果を水面より下側に押し込んで完全に水中に沈めた状態にでき、乾燥加工青果中を確実に真空吸引できる。また、加圧手段と大気開放手段を有しているので、水分を含浸する際は、一旦大気開放して大気圧に戻してから、加圧できるので、円滑にかつ効率的に水分を圧入し含浸できる。
請求項1のように、小さく加工した青果を水洗して、切り口に浸出している樹液やアクを洗い流してから、酸性水を散水又は浸漬して接触させてから、50〜65℃の温風を当てて乾燥させる方法を採っている。従来の乾燥方法において、変色を来すのは、加工青果の切り口に浸出している樹液やアクが熱で酸化し、加工青果自体に悪影響を及ぼすことが原因と思われるが、本発明では、この樹液やアクを一旦洗い流すので、樹液やアクの酸化に起因する変色を抑制できる。しかも、酸性水を散水又は浸漬して接触させるので、雑菌類を殺菌でき、衛生的で安心して食べられる。さらに、50〜65℃の温風を当てて乾燥させるので、高温の熱風を当てる場合と違って、茶褐色に変色するのを抑制でき、かつ加工青果の組織を破壊せずに乾燥でき、その結果、水で戻す際に元の自然な状態に復元できるという効果を奏する。
請求項2のように、乾燥加工青果を水槽中の水中に沈めた状態で、水槽の上部空間に接続した真空ポンプで乾燥加工青果中を真空吸引した後、加圧状態にして、乾燥加工青果の内部に水分を圧入させる方法によると、乾燥加工青果の内部を一旦真空状態にしてから、水分を加圧し圧入するので、短時間に確実に水分を含浸させて、元の状態に復元できる。したがって、業務用のように大量に乾燥加工青果を水で戻して使用する場合に適している。
請求項3のように、前記の乾燥加工青果として、小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させたものを使用するため、原料が上質であることと相まって、短時間に自然の状態に乾燥加工青果を復元させて調理に使用できる。
請求項4のように、真空ポンプを接続した水槽において、乾燥加工青果を水中に沈めるための押さえ手段を有し、かつ前記押さえ手段を水面より下側に位置決め可能にしてあるため、乾燥加工青果を水面より下側に押し込んで完全に水中に沈めた状態にでき、乾燥加工青果中を確実に真空吸引できる。また、加圧手段と大気開放手段を有しているので、水分を含浸する際は、一旦大気開放して大気圧に戻してから、加圧できるので、円滑にかつ効率的に水分を圧入し含浸できる。
次に本発明による加工青果の乾燥方法並びに復元方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は乾燥装置の模式縦断面図であり、簀の子状の棚1上に、乾燥させるための加工青果2を載せてある。すなわち、加工青果2は、効果的に乾燥できるように、青果をスライスしたり千切り状にカットするなどの加工を施してある。なお、青果の種類は特に限定されず、例えば苦瓜やパパイヤ、大根などが適している。3は温度制御装置、4は風速制御装置である。
図2は、この乾燥装置における乾燥方法を工程順に示すフローチャートである。まず、ステップS1のように、苦瓜やパパイヤなどの青果を用意し、ステップS2において、乾燥処理や保管・使用などが簡便なように、スライス乃至千切りなどの加工を施す。次いで、ステップS3で水洗して、青果自身が浸出している樹液やアク、汚れ、ゴミなどを洗い流す。そして、ステップS4で、できれば遠心分離手段などを利用して、水切り脱水すると、次の酸性水付着の効果がより向上する。
その後、ステップS5において、切り口に酸性水を接触させる。例えばpH3前後の酸性水を散水したり、噴霧する。あるいは、酸性水の中に浸漬してもよい。つまり、酸性水で洗浄してもよい。そして、ステップS6において、できるだけ、酸性水を水切りる。簀の子などの上に載せて、自然に酸性水を滴下させてもよいが、この場合も、できれば遠心分離手段などを利用して、より効率的により完全に水切りすると、乾燥が容易になる。こうして、少なくとも切り口に酸性水を接触させると、雑菌類を殺菌でき、腐敗や変色なとの品質低下を抑制でき、保存性も向上する。
このように、水洗と酸性水散水を行なって水切りした後、図1の乾燥棚1に載せると、加工青果2のようなる。この状態で、温度制御装置3と風速制御装置4を用いて、乾燥空気の風速と温度を設定する。すなわち、50〜65℃の範囲内において、所望の温度に設定する。なお、風速は特に限定されないが、通常の風速で足りる。従来は、温度制御装置3によって80度以上に設定し、殺菌も兼ねていたが、本発明の場合は、前処理として、水洗後に酸性水洗浄を行なっているので、50〜65℃の温風で乾燥しても、雑菌の繁殖を抑制して、保存性を維持できる。また、50〜65℃で温風乾燥するため、青果の加工部位の組織にダメージを与えたりすることは少なく、変色も抑制できる。水洗によって、切断部位から浸出した樹液を洗い流したり、酸性水で雑菌を洗い流したことも、変色抑制に寄与している。
以上のように、本発明の場合は、50〜65℃の範囲内の温風で乾燥するので、乾燥時間は15〜24時間と長くなるが、組織のダメージないし破壊が少なく、乾燥製品は新鮮で自然な緑色を維持でき、少なくとも約1年間は品質の低下を防止できる。また、調理に使用する際に、従来より短時間で容易に元の新鮮状態に戻すことができ、歯ごたえも良好である。
図3は、業務用などのように乾燥加工青果を短時間に大量に水で戻す装置であり、水槽5内には、乾燥加工青果6を入れた網袋7の浮き上がりを防ぐ押さえ板8を設けてある。9は真空弁、10は大気弁、11は加圧弁、Mは圧力計である。使用に際しては、まずボルトBを外して蓋板12を開け、乾燥加工青果6を入れた網袋7を水槽5中に入れてから、押さえ板8をストッパーSの下にセットし、網袋7の浮き上がりを防止する。
すなわち、堅牢で変形しない金網又は多数の穴の開いた押さえ板8の外周にはストッパーSを避ける切り欠きがあるので、この切り欠きがストッパーSを通過してから、押さえ板8をわずかに回転させるだけで、図示のように、押さえ板8がストッパーSの下側にロックされる。次いで、押さえ板8が完全に水中に隠れるまで、水又はぬるま湯Wを入れる。試作装置の場合、押さえ板8までの水深dは、例えば15cm程度である。水槽5の底から押さえ板8までは例えば約50cm程度、水面13から、蓋板12までの高さHは例えば約75cm、水槽5の直径は例えば80cm程度である。
図4は、図3の装置による戻し処理を工程順に説明するフローチャートであり、先ずステップS1において、水槽5中に乾燥加工青果6の網袋7を入れて、押さえ板8をストッパーSの下にセットし、網袋7を押さえた状態にする。次いで、ステップS2において、水又はぬるま湯W(苦瓜の場合は約30℃、パパイヤの場合は約50℃)を水面13まで入れる。
そして、蓋板12を閉じ、ボルトBを締めて密閉してから、ステップS3で真空弁9を開いて、約15分間、真空ポンプで水槽5内部を真空吸引し、次いで約5〜10分間排気状態に維持すると、乾燥加工青果6中の空気が抜ける。次に、ステップS4で真空弁9を閉じ、ステップS5で大気弁10を開いて水槽5内を大気開放して、1気圧に戻す。
次いで、大気弁10を閉じてから、ステップS6において、加圧弁11を開いて、加圧ポンプの作用で水槽5内を3気圧程度まで、約5分間加圧する。その結果、乾燥加工青果6の真空吸引された空隙中に水又はぬるま湯が押し込まれて、水分を含んだ元の状態に復元する。ステップS7で加圧を止めて大気圧とし、排水弁14を開いて排水し、水槽5の蓋12を開いた状態で、押さえ板8を外して、網袋7を取り出す。したがって、網袋7内から、復元した青果6を取り出して調理に使用したり、必要に応じて冷蔵庫で保存する。
以上のように、本発明の復元装置では、一旦真空吸引して、乾燥加工青果中の空気を排除してから、加圧して、水又はぬるま湯を圧入するので、水分を含んだ元の状態に短時間に戻すことができる。したがって、業務用のように、短時間に大量に戻して調理する場合に極めて有効である。
以上のように、本発明によると、苦瓜やパパイヤなどの青果を、復元後に野菜特有の風味や色彩が失われないように、かつ品質低下を来すことなしに乾燥して長期保存でき、かつ短時間に効果的に大量に復元して調理に使用できる。したがって、台風襲来や異常気象などで収穫が一定しない場合でも、品不足を来すことなく、乾燥保存によって年中安定して青果を供給可能となり、漬物製造業や加工業、学校給食、レストランなどは安定した営業が可能となる。
本発明による乾燥装置の模式縦断面図である。 本発明による乾燥方法を工程順に示すフローチャートである。 乾燥加工青果を短時間に大量に戻す復元処理装置の模式縦断面図である。 復元処理方法を工程順に説明するフローチャートである。
符号の説明
1 簀の子状の棚
2 加工青果
5 水槽
6 乾燥加工青果
7 網袋
8 押さえ板
9 真空弁
10 大気弁
11 加圧弁
M 圧力計
S ストッパー
W 復元用の水

Claims (4)

  1. スライス又は千切りなどの手法で小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させる工程を経ることを特徴とする加工青果の乾燥方法。
  2. 乾燥加工青果を水槽中の水中に沈めた状態で、前記水槽の上部空間に接続した真空ポンプの作用で乾燥加工青果中を真空吸引した後、加圧状態にして、乾燥加工青果の内部に水分を圧入させることを特徴とする乾燥加工青果の復元方法。
  3. 前記の乾燥加工青果が、小さく加工した青果を水洗し、かつ酸性水を接触させてから、50〜65℃の範囲内の温風を当てて乾燥させたものであることを特徴とする請求項2に記載の乾燥加工青果の復元方法。
  4. 真空ポンプを接続した水槽において、加圧手段と、大気開放手段と、乾燥加工青果を水中に沈めるための押さえ手段を有し、かつ前記押さえ手段を水面より下側に位置決め可能にしてあることを特徴とする乾燥加工青果の復元装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2453192A (en) * 2007-09-26 2009-04-01 Ahmad Amiri Fruit and vegetable product with enhanced storage and nutrient properties
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