JP2006226366A - 回転伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2方向クラッチの係合および係合解除を制御する電磁クラッチの電磁石を弾性部材の押圧によって支持の安定化を図るようにした回転伝達装置において、電磁石を軸方向に位置決めする固定装置の構成の簡素化とコストの低減を図ることである。
【解決手段】外輪1と内輪2間に2方向クラッチ10を組込み、その2方向クラッチ10の係合および係合解除を制御する電磁クラッチ20を上記2方向クラッチ10に並設する。電磁クラッチ20を形成する電磁石23のコア23bの端部を静止部材30に形成された凹部31内に挿入する。凹部31の内周に形成された係合溝33に止め輪34を取付け、コア23bの外周に形成された係合溝35に皿ばね36の内周部を係止し、その皿ばね36が止め輪34を押圧する反力によりコア23bを凹部31の閉塞端面に押し付けて電磁石23を軸方向に位置決めする。
【選択図】図1
【解決手段】外輪1と内輪2間に2方向クラッチ10を組込み、その2方向クラッチ10の係合および係合解除を制御する電磁クラッチ20を上記2方向クラッチ10に並設する。電磁クラッチ20を形成する電磁石23のコア23bの端部を静止部材30に形成された凹部31内に挿入する。凹部31の内周に形成された係合溝33に止め輪34を取付け、コア23bの外周に形成された係合溝35に皿ばね36の内周部を係止し、その皿ばね36が止め輪34を押圧する反力によりコア23bを凹部31の閉塞端面に押し付けて電磁石23を軸方向に位置決めする。
【選択図】図1
Description
この発明は、動力の伝達経路上において、動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関するものである。
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行なう回転伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記回転伝達装置は、プロペラシャフトに連結される外輪とディファレンシャルのピニオンシャフトに連結される内輪間に2方向クラッチを組込み、その2方向クラッチに並設した電磁クラッチによって2方向クラッチの係合および係合解除を制御し、上記2方向クラッチの係合により外輪と内輪とを結合して、外輪の回転を内輪に伝えるようにしている。
ここで、2方向クラッチは、外輪の内周に円筒面を設け、内輪の外周には上記円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび状空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面との間にローラを組込み、そのローラを保持する保持器と内輪の相対回転によりローラを円筒面およびカム面に係合させるようにしている。また、内輪と保持器との間にスイッチばねを組込み、そのスイッチばねによってローラが円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持している。
一方、電磁クラッチは、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、外輪に回り止めされてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータに対向配置された電磁石とを有し、上記電磁石の電磁コイルに対する通電によりロータにアーマチュアを吸着し、外輪と共に回転するアーマチュアと内輪の相対回転によりローラを円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
電磁クラッチによって2方向クラッチを制御する上記のような回転伝達装置においては、ハウジングから成る静止部材に電磁石を取付けるようにしているが、各部品の加工精度によってその取付けが不安定になる可能性があり、上記電磁石が軸方向に移動し得る不安定な取付けになると、スイッチばねを撓ませる大きさのスイッチトルクを保持器に負荷することができず、2方向クラッチを確実に作動させることができない場合が生じる。
また、車体の振動等によって電磁石がガタつき、異音を発生させるという不都合が発生する。
そのような不都合を解消するため、上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、電磁石の電磁コイルを支持するコアにフランジを設け、静止部材には上記フランジが嵌合される凹部を形成し、この凹部の内周に係合溝を設け、その係合溝に取付けた止め輪とフランジとの間に弾性部材を組込んでフランジを凹部の閉塞端面に圧接させるようにしている。
特開2003−191769号公報
ところで、上記従来の回転伝達装置においては、上記のようにコアに設けられたフランジと止め輪との間に弾性部材を組込んで電磁石を軸方向に位置決めする部品点数の多い構成であり、しかも、フランジがコアと別体であってその固定に溶接又はリベットの加締めによる手段を採用する必要があるため、電磁石を軸方向に位置決めするための固定コストが高くつくという不都合がある。
この発明は、外輪と内輪間に組込まれた2方向クラッチの係合および係合解除を電磁クラッチによって制御するようにした回転伝達装置において、電磁クラッチを形成する電磁石の固定装置の簡素化と固定コストの低減を図ることを技術的課題としている。
上記の課題を解決するために、この発明においては、外輪とその内側に組込まれた内輪とを相対的に回転自在に支持し、外輪と内輪との間に、その両輪の対向面に対して係脱される係合子およびその係合子を保持する保持器を有する2方向クラッチを組込み、この2方向クラッチの係合および係合解除を制御する電磁クラッチを前記2方向クラッチに並設し、前記電磁クラッチが、保持器に対して回り止めされたアーマチュアと、外輪に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータに軸方向で対向し、通電によりロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成り、前記電磁石のコアの端部を静止部材に形成された凹部内に挿入して軸方向に位置決めするようにした回転伝達装置において、前記凹部の内周に係合溝を形成し、その係合溝に止め輪を取付け、前記コアの外周には前記止め輪から凹部の閉塞端面側に片寄った位置に係合溝を形成し、その係合溝に皿ばねの内周部を係止し、その皿ばねの外周部が前記止め輪を押圧する反力によりコアを凹部の閉塞端面に押し付けるようにした構成を採用したのである。
ここで、皿ばねとして、係合溝に係止される複数の弾性片を内周に有する皿ばねを用いることにより、その皿ばねをコアの端部からコア外周に嵌合する皿ばねの取付け時に弾性片が弾性変形し、係合溝の形成位置まで皿ばねが嵌合されると、復元弾性により弾性片が係合溝に係合するため、コアの外周に皿ばねを簡単に取付けることができる。
上記のように、コアの外周に形成した係合溝に皿ばねを取付け、その皿ばねの外周部が凹部の内周に取付けられた止め輪を押圧する反力によりコアを凹部の閉塞端面に押し付けるようにしたことにより、皿ばねはコアを凹部の閉塞端面に押し付ける機能と、コアを軸方向に位置決めする機能の2つの機能を持ち、電磁石を軸方向に位置決めする固定装置の構成の簡素化と固定コストの低減を図ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図示のように、外輪1の内側には内輪2が組込まれ、その外輪1と内輪2は軸受3によって相対的に回転自在に支持されている。
外輪1と内輪2間には2方向クラッチ10が組込まれている。2方向クラッチ10は、外輪1の内周に円筒面11を形成し、内輪2には上記円筒面11と対向する位置に大径部12を設け、その大径部12の外周に上記円筒面11との間で周方向の両端が狭小のくさび状空間を形成する複数のカム面13を形成し、各カム面13と円筒面11との間に係合子としてのローラ14を組込み、そのローラ14を保持器15で保持したローラタイプの2方向クラッチから成っている。
図2に示すように、内輪2の大径部12の端面にはばね収容凹部16が形成され、そのばね収容凹部16内にスイッチばね17が組込まれている。スイッチばね17はC形をなし、その両端には一対の押圧片17aが設けられている。一対の押圧片17aはばね収容凹部16の外周壁に形成された切欠部18から保持器15の端部に設けられた切欠き19内に挿入されて上記切欠部18および切欠き19の周方向で対向する側面を相反する方向に押圧し、その押圧によってローラ14が円筒面11およびカム面13に対して係合解除される中立位置に保持器15を弾性保持している。
図1に示すように、外輪1と保持器15の相互間には2方向クラッチ10の係合および係合解除を制御する電磁クラッチ20が上記2方向クラッチ10に並設する状態で設けられている。
電磁クラッチ20は、保持器15の端面に対向配置されたアーマチュア21と、そのアーマチュア21に対向配置されたロータ22と、そのロータ22に対向配置された電磁石23とから成る。
アーマチュア21は保持器15に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されている。そのアーマチュア21の支持に際し、ここでは、保持器15の端部内に連結プレート24を嵌合し、その連結プレート24の外周対向位置に形成されたL形の係合片25を保持器15に形成された切欠き19内に嵌合して連結プレート24を回り止めし、上記係合片25をアーマチュア21に設けられた係合孔26内に挿入して、アーマチュア21を回り止めし、かつ軸方向に移動自在としている。
アーマチュア21とロータ22の対向面間には離反ばね27が組込まれ、その離反ばね27はアーマチュア21をロータ22から離反する方向に向けて押圧している。
ロータ22は磁性体から成る。このロータ22は外周および内周に同一方向に向く円筒部22a、22bを有し、外側円筒部22aは外輪1の開口端部に接続された非磁性体から成るロータガイド28内に圧入されている。その圧入によってロータ22は外輪1と一体に回転するようになっている。一方、内側円筒部22bはその内部に組込まれた軸受29によって回転自在に支持されている。
電磁石23は、ロータ22の外側円筒部22aと内側円筒部22b間に組込まれている。この電磁石23は、電磁コイル23aと、その電磁コイル23aを支持する断面コの字形のコア23bとから成り、上記コア23bはその開口端がロータ22と対向する配置とされ、閉塞端部は静止部材30に形成された凹部31内に挿入され、位置決め手段32により軸方向に位置決めされている。
図3に示すように、位置決め手段32は、凹部31の内周に係合溝33を設け、その係合溝33に止め輪34を取付け、一方、コア23には上記止め輪34から凹部31の閉塞端面側に片寄った位置に係合溝35を形成し、その係合溝35に皿ばね36の内周部を係止し、皿ばね36の外周部が上記止め輪34を押圧する反力によりコア23を凹部31の閉塞端面に押し付けている。
ここで、皿ばね36として、外周一部を切り離したものや図4(I)、(II)に示すものを採用することができる。
図4(I)、(II)に示す皿ばね36は複数の弾性片36aを内周に有している。弾性片36aを内周に有する皿ばね36においては、コア23bの端部からコア23bの外周に嵌合する取付け時、弾性片36aが弾性変形し、係合溝35の形成位置まで皿ばね36が嵌合されると復元弾性により弾性片36aが係合溝35に係合するため、コア23bに対して皿ばね36を簡単に取付けることができる。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造から成り、外輪1には入力軸を接続し、一方、内輪2には出力軸を接続する。その入力軸および出力軸の接続のため、外輪1の内周および内輪2の内周にはスプライン歯40、41が設けられている。
図1および図2は、電磁石23の電磁コイル23aに対して通電を遮断した状態を示し、2方向クラッチ10のローラ14はスイッチばね17の弾性力により円筒面11およびカム面13に対して係合解除された中立位置に保持されている。
このため、外輪1が回転しても、その回転は内輪2に伝達されず、外輪1のみがフリー回転する。
外輪1の回転状態において、電磁石23の電磁コイル23aに通電すると、アーマチュア21がロータ22に吸着されてアーマチュア21が外輪1に結合される。このとき、アーマチュア21は保持器15に回り止めされているため、保持器15は外輪1と共に回転すると共に、内輪2に対して相対回転する。その相対回転によりローラ14が円筒面11およびカム面13に係合し、外輪1の回転はローラ14を介して内輪2に伝達される。
保持器15が内輪2に対して相対回転するとき、スイッチばね17が弾性変形する。このため、電磁石23の電磁コイル23aに対する通電を遮断すると、スイッチばね17の復元弾性により保持器15が回動され、ローラ14は円筒面11およびカム面13に対して係合解除される中立位置に戻されて外輪1から内輪2への回転伝達が遮断される。
電磁石23の電磁コイル23aに対する通電と遮断とによって2方向クラッチ10の係合および係合解除を制御する上記のような回転伝達装置において、電磁石23の軸方向の位置決めが不安定であると、スイッチばね17を弾性変形させることのできるスイッチトルクを保持器15に負荷することができず、また、振動等により電磁石23が軸方向にガタつき、異音を発生させることになる。
実施の形態では、コア23bの端部外周に取付けた皿ばね36により凹部31の内周に取付けた止め輪34を押圧し、その押圧による反力によりコア23bを凹部31の閉塞端面に押し付けるようにしているため、電磁石23が振動等で軸方向に移動することがなく、きわめて安定した取付け状態を得ることができる。
また、皿ばね36はコア23bを凹部31の閉塞端面に押し付ける機能の他にコア23bを軸方向に位置決めする2つの機能をもつため、部品点数の少ない簡単な構成によって電磁石23を軸方向に非可動に支持することができ、電磁石23の固定化を図る固定装置のコストの低減を図ることができる。
実施の形態では、2方向クラッチ10としてローラタイプのものを示したが、2方向クラッチ10はこれに限定されるものではない。例えば、係合子としてスプラグを用いたスプラグタイプの2方向クラッチであってもよい。スプラグタイプの2方向クラッチの場合は、外輪の内周および内輪の外周に円筒面を形成し、その円筒面間にスプラグを組込み、このスプラグを径の異なる二つの保持器で保持し、その小径側の保持器を内輪に固定し、大径側保持器と内輪の相互間にスイッチばねを組込んでスプラグを円筒面に対して係合解除される中立位置に保持する。また、大径側保持器を電磁クラッチによって外輪に係合又は係合解除させるようにする。
1 外輪
2 内輪
10 2方向クラッチ
14 ローラ(係合子)
15 保持器
20 電磁クラッチ
21 アーマチュア
22 ロータ
23 電磁石
23b コア
30 静止部材
31 凹部
33 係合溝
34 止め輪
35 係合溝
36 皿ばね
36a 弾性片
2 内輪
10 2方向クラッチ
14 ローラ(係合子)
15 保持器
20 電磁クラッチ
21 アーマチュア
22 ロータ
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23b コア
30 静止部材
31 凹部
33 係合溝
34 止め輪
35 係合溝
36 皿ばね
36a 弾性片
Claims (2)
- 外輪とその内側に組込まれた内輪とを相対的に回転自在に支持し、外輪と内輪との間に、その両輪の対向面に対して係脱される係合子およびその係合子を保持する保持器を有する2方向クラッチを組込み、この2方向クラッチの係合および係合解除を制御する電磁クラッチを前記2方向クラッチに並設し、前記電磁クラッチが、保持器に対して回り止めされたアーマチュアと、外輪に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータに軸方向で対向し、通電によりロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成り、前記電磁石のコアの端部を静止部材に形成された凹部内に挿入して軸方向に位置決めするようにした回転伝達装置において、前記凹部の内周に係合溝を形成し、その係合溝に止め輪を取付け、前記コアの外周には前記止め輪から凹部の閉塞端面側に片寄った位置に係合溝を形成し、その係合溝に皿ばねの内周部を係止し、その皿ばねの外周部が前記止め輪を押圧する反力によりコアを凹部の閉塞端面に押し付けるようにしたことを特徴とする回転伝達装置。
- 前記皿ばねが前記係合溝に係止される複数の弾性片を内周に有して成る請求項1に記載の回転伝達装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005039385A JP2006226366A (ja) | 2005-02-16 | 2005-02-16 | 回転伝達装置 |
| US11/348,463 US7604105B2 (en) | 2005-02-16 | 2006-02-07 | Rotation transmission device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005039385A JP2006226366A (ja) | 2005-02-16 | 2005-02-16 | 回転伝達装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2006226366A true JP2006226366A (ja) | 2006-08-31 |
Family
ID=36987913
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005039385A Pending JP2006226366A (ja) | 2005-02-16 | 2005-02-16 | 回転伝達装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2006226366A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012039253A1 (ja) * | 2010-09-21 | 2012-03-29 | Ntn株式会社 | クラッチユニット |
| JP2016166638A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | Ntn株式会社 | 回転伝達装置 |
Citations (4)
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| JPS6232265U (ja) * | 1985-08-13 | 1987-02-26 | ||
| JPS62181711U (ja) * | 1986-05-09 | 1987-11-18 | ||
| JPH10196623A (ja) * | 1997-01-10 | 1998-07-31 | Taiyo Ltd | 抜け止め方法及び装置並びに止め輪 |
| JP2003090356A (ja) * | 2001-09-17 | 2003-03-28 | Ntn Corp | 回転伝達装置 |
-
2005
- 2005-02-16 JP JP2005039385A patent/JP2006226366A/ja active Pending
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