JP2006233779A - 水力発電利用型施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリーンなエネルギーを用いて自家発電を行うことができるとともにコスト削減を図った水力発電利用型施設を提供することを課題とする。
【解決手段】 排水経路11・12を具備するマンション1等の施設において、排水経路の中途部に設けた小型水力発電機3・4と、小型水力発電機で発電された電力を前記施設内の電機機器に供給する分電盤5と、小型水力発電機で発電された電力が施設内の電機機器で消費される電力よりも多い場合に、小型水力発電機で発電された電力の一部又は全部を蓄電して、小型水力発電機で発電された電力が前記施設内の電機機器で消費される電力よりも少ない場合に、施設内の電機機器に電力を補助的に供給する蓄電池6と、を備えた水力発電利用型施設であるマンション1を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、オフィスビルや、ホテル、病院、マンション等において自家発電を行う水力発電利用型施設に関する。
従来より、オフィスビルや、ホテル、病院、マンション等の施設において、内燃機関により発電機を回して電力を供給する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この内燃機関による発電では化石燃料を使用するため、二酸化炭素や硫黄酸化物、窒素酸化物等が発生して環境にも影響し、この中で二酸化炭素は温室効果ガスと呼ばれて、地球温暖化の原因物質として問題になっている。我が国では、1997年の第3回気候変動枠組条約締約国会議で採択された京都議定書に基づき、二酸化炭素の排出量の削減に取り組んでおり、今後はその方向で技術開発が行われることが要望されている。
その後、中高層建築物において、化石燃料を使用しないで自家発電を行う技術が発明されており(特許文献2参照)、この特許文献2に開示されている自家発電システムは、トイレ汚水排水枝管からトイレ汚水排水垂管(同号公報の図1の縦の配管)に集約されて落下するトイレ汚水の位置エネルギーで駆動する落水発電設備により発電を行わせるように構成されている。
特開平5−111298号公報 特開2004−204448号公報
この特許文献2に開示されている自家発電システムは、中高層階からトイレ汚水排水垂管を通じてトイレ汚水を落として、その位置エネルギーを利用して発電機のタービンを回すというもので発想としては面白いが、このトイレ汚水には尿のみならず糞やトイレットペーパー等の粘性固形物も含まれており、該粘性固形物が発電機のタービンに付着したり、タービンの可動部に付着するなどして、タービンの回転抵抗となることがある。さらに、トイレ汚水排水垂管を通じて一度に多量の粘性固形物が落下してくると、発電機のタービンが捌けなくなり、該多量の粘性固形物が該発電機のタービンに引っ掛かってその回転を制止し、トイレ汚水排水垂管を詰まらせることがある。
また、発電機のタービンは粘性固形物が当たる度にかなりの衝撃を受け、例えば、泥で丸めたおにぎり大の団子をビルの中高層階(例えば、10階)から落とした場合を想像するとよくわかるが、この粘性固形物が発電機のタービンに当たるときの衝撃はかなり大きなものになり、繰り返して当たるうちにタービンが疲労して破損する原因にもなる。
加えて、この発電機及びトイレ汚水排水垂管は定期的にメンテナンスを行う必要があり、発電機のタービンやその周辺のトイレ汚水排水垂管には糞尿が付着していることを考えると、心理的にあまり触りたくないものである。
本願発明は、この特許文献2が有する問題点がなく、特許文献2とは全く異なる構成で、クリーンなエネルギーを用いて自家発電を行うことができるとともにコスト削減を図った水力発電利用型施設を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
まず、請求項1に記載のように、排水経路を具備する施設において、前記排水経路の中途部に設けた小型水力発電機と、前記小型水力発電機で発電された電力を前記施設内の電機機器に供給する分電盤と、前記小型水力発電機で発電された電力が前記施設内の電機機器で消費される電力よりも多い場合に、前記小型水力発電機で発電された電力の一部又は全部を蓄電して、前記小型水力発電機で発電された電力が前記施設内の電機機器で消費される電力よりも少ない場合に、前記施設内の電機機器に電力を補助的に供給する蓄電池と、を備えた水力発電利用型施設を構成する。
また、請求項2に記載のように、前記排水経路における前記小型水力発電機の上流側に中間タンクを設けた構成とする。
そして、請求項3に記載のように、前記排水経路における前記小型水力発電機の上流側で分岐するバイパス経路と、前記小型水力発電機へ向けて流れる排水の流量が所定量以上か否かを検出する流量検出手段と、前記流量検出手段により検出された流量が所定量未満のときには、前記バイパス経路を閉じ、前記流量検出手段により検出された流量が所定量以上のときには、前記バイパス経路を開く電磁弁と、を備えた構成とする。
本発明は、以上のように構成したことにより、次のような効果を奏する。
まず、請求項1に記載の発明では、排水経路を通じて流す生活排水や雨水を利用して小型水力発電機を回すことができ、この生活排水や雨水を利用しての発電は二酸化炭素を発生しないクリーンなエネルギーであり、環境に優しく地球温暖化防止に貢献する。また、この発明では生活排水や雨水を利用して小型水力発電機を回すので燃料費が掛からず経済的であり、発電電力による施設の維持管理費の軽減を図ることができる。
また、この水力発電利用型施設が具備する蓄電池は、小型水力発電機で発電された電力が施設内の電機機器で消費される電力よりも多い場合に、小型水力発電機で発電された電力の一部を蓄電(施設内の電機機器で消費される電力が0の場合、小型水力発電機で発電された電力の全部を蓄電)して、小型水力発電機で発電された電力が施設内の電機機器で消費される電力よりも少ない場合に、施設内の電機機器に電力を補助的に供給するように構成したことで、施設内の電機機器への電力供給の安定化を図ることができる。
また、請求項2に記載の発明では、排水の量と時期とは一日のうちでもまちまちであるが、一旦中間タンクに溜めてその上で小型水力発電機に供給するように構成したので、流量が変わって発電機のタービンの回転速度が急に速くなったり遅くなったりすることなく小型水力発電機に安定的に排水を供給することができて発電が安定し、施設内の電機機器への電力供給の安定化を図ることができる。
そして、請求項3に記載の発明では、排水の量と時期とは一日のうちでもまちまちであるが、流量検出手段により検出された流量が所定量未満のときには、電磁弁を閉じてバイパス経路を閉じ、流量検出手段により検出された流量が所定量以上のとき、すなわち、小型水力発電機に排水が過剰に供給されているときには、電磁弁を開いてバイパス経路を開くように構成したことで、小型水力発電機に向けて多量に流れてくる排水を捌くことができ、中間タンクでオーバフローを起こしたり、シンク等の排水口でオーバフローを起こしたりすることもなく、排水をスムースに行うことができる。
次に、本発明に係る水力発電利用型施設の実施の一形態を、図面を参照しながら説明する。
以下では水力発電利用型施設の一例としてマンション1を取り上げて説明するが、該水力発電利用型施設は、オフィスビルや、ホテル、病院、フェリーボート等の客船等にも適用され、特に限定するものではない。
マンション1は、各階の各住居の台所のシンクや洗面台や風呂場の浴槽等からの生活排水(但し、トイレからの排泄汚水は除く)を排水する第1排水経路11と、建物の外部に設けられて雨水や雪解け水を排水する第2排水経路12と、各階の各部屋のトイレからの排泄汚水を排水する第3排水経路(図示略)と、第1排水経路11の中途部に設けた第1小型水力発電機3と、第2排水経路12の中途部に設けた第2小型水力発電機4と、第1小型水力発電機3で発電された電力と第2小型水力発電機4で発電された電力とをマンション1の施設内の電機機器15に供給する分電盤5と、を備えている。
更に、上水道20から揚水ポンプ21により屋上に設置した貯水タンク22に水道水が貯められ、該貯水タンク22から配管24を介して各戸に供給される。この配管24もしくは揚水ポンプ21から貯水タンク22の間の配管の間にも第3小型水力発電機23を配置することができる。こうして水力発電利用型施設が構成されている。
水力発電はその出力の規模によって、次のようにおおよそ分類され、10万kW以上を発電する大水力発電、1万〜10万kWを発電する中水力発電、1000〜1万kWを発電する小水力発電、100〜1000kWを発電する小規模水力発電、100kW以下の発電の超小規模水力発電、とに分類されており、本願発明では、小型水力発電機3・4を用いて超小規模水力発電を行うものとする。
この小型水力発電機3・4は容量も小さく比較的簡易な設備であることから、既存の施設にも容易に取り付けることができ、維持管理も容易に行うことができる。
第1排水経路11は、各階の各住居の台所のシンクや洗面台や風呂場の浴槽等と連通して略水平方向に向けて配置された排水管11bと、各階の排水管11b・11b・・・が合流する鉛直方向に向けて配置された主排水管11aと、から成り、第1小型水力発電機3は、主排水管11aにおける各階の排水管11b・11b・・・からの合流部の下流側に設けられており、各階からの生活排水を有効に利用して発電することができるように構成されている。なお、排水管11bの入口にはフィルタを設けて詰まり等が生じないようにしている。
第2排水経路12は、最上階に略水平方向に向けて配置された樋12bと、該樋12bが合流する鉛直方向に向けて配置された主排水管12aと、から成り、第2小型水力発電機4は、主排水管12aにおける中途部に設けられている。なお、主排水管12aの入口にはフィルタを設けて詰まり等が生じないようにしている。
この第1排水経路11の主排水管11aの下流側端部と第2排水経路12の主排水管12aの下流側端部とは下水管10と連通している。
なお、本実施の形態では、小型水力発電機3(又は4)は鉛直方向に向けて配置された主排水管11a(又は12a)内に縦置きにして設置されているが、略水平方向に向けて配置された主排水管内に横置きにして設置したり、斜めに傾斜した主排水管内に斜め置きにして設置するように構成してもよい。
分電盤5内には、第1小型水力発電機3で発電された電力と第2小型水力発電機4(更に第3小型水力発電機23)で発電された電力の合計が前記施設内の電機機器15で消費される電力よりも多い場合に、小型水力発電機3・4(23)で余剰に発電された電力の一部(施設内の電機機器15で消費される電力が0の場合、小型水力発電機で発電された電力の全部を蓄電)を蓄電して、第1小型水力発電機3で発電された電力と第2小型水力発電機4(更に第3小型水力発電機23)で発電された電力の合計が前記施設内の電機機器15で消費される電力よりも少ない場合に、前記施設内の電機機器15に電力を補助的に供給する蓄電池6を備え、施設内の電機機器15への電力供給を安定的に行えるように構成されている。
前記第1小型水力発電機3と前記分電盤5内の電気回路とは第1電磁接触器(図示略)を介して接続されており、該第1電磁接触器はまた蓄電池6と接続されている。この第1電磁接触器は第1小型水力発電機3からの入力線と分電盤5内の電気回路への出力線と蓄電池6への出力線とのジャンクションとなり、第1小型水力発電機3からの入力線と分電盤5内の電気回路への出力線との間は常時接続されて、第1小型水力発電機3からの入力線と蓄電池6への出力線との間は接続状態がON/OFFされるように構成されている。
同様に、前記第2小型水力発電機4と前記分電盤5内の電気回路とは第2電磁接触器(図示略)を介して接続されており、該第2電磁接触器はまた蓄電池6と接続されている。この第2電磁接触器は第2小型水力発電機4からの入力線と分電盤5内の電気回路への出力線と蓄電池6への出力線とのジャンクションとなり、第2小型水力発電機4からの入力線と分電盤5内の電気回路への出力線との間は常時接続されて、第2小型水力発電機4からの入力線と蓄電池6への出力線との間は接続状態がON/OFFされるように構成されている。この第1電磁接触器と第2電磁接触器とは分電盤5内に設けた制御手段のコントローラ8からの制御信号によってON/OFFされるように構成されている。
以上のような構成で、第1排水経路11を通じて流れる生活排水を利用して第1小型水力発電機3を回すことができ、また、第2排水経路12を通じて流れる雨水や雪解け水を利用して第2小型水力発電機4を回すことができて、この生活排水や雨水を利用しての発電は二酸化炭素を発生しないクリーンなエネルギーであり、環境に優しく地球温暖化防止に貢献する。また、この構成では生活排水や雨水を利用して小型水力発電機3・4を回すので燃料費が掛からず経済的であり、発電電力による施設の維持管理費の軽減を図ることができる。
また、図2に示すように、第1排水経路11の主排水管11aにおける各階の排水管11b・11b・・・からの合流部の下流側であって、第1小型水力発電機3の上流側、又は/及び、第2排水経路12の主排水管12aにおける第2小型水力発電機4の上流側に、に中間タンク16を設けた構成としてもよい。この中間タンク16の出口に電磁弁17を設け、該電磁弁17をコントローラ8と接続することで、排水の量と時期(時間帯)とは一日のうちでもまちまちであるが、一旦中間タンク16に溜めてその上で小型水力発電機3(又は4)に供給するように構成することで、流量が変わって小型水力発電機3(又は4)のタービンの回転速度が急に速くなったり遅くなったりすることなく、小型水力発電機3(又は4)に安定的に排水を供給することができて発電が安定し、施設内の電機機器15への電力供給の安定化を図ることができる。また、電力の消費が少なく第1、第2、第3の何れか一つで消費電力をまかなえる場合、または、電力消費がないときには、電磁弁17を閉じて水を溜め、必要な時のみ電磁弁17を開けて発電するのである。
あるいは、図3に示すように、第1排水経路11の主排水管11aにおける各階の排水管11b・11b・・・からの合流部の下流側であって、第1小型水力発電機3の上流側、又は/及び、第2排水経路12の主排水管12aにおける第2小型水力発電機4の上流側で一端が下水管10と接続されるバイパス経路13を分岐させて、この分岐部に、小型水力発電機3(又は4)へ向けて流れる排水の流量が所定量以上か否かを検出する流量検出手段である流量検出計18と、流量検出計18により検出された流量が所定量未満のときには、バイパス経路16への入口を閉じ、流量検出計18により検出された流量が所定量以上のときには、バイパス経路への入口を開く電磁弁19と、設けてもよい。なお、このバイパス経路13を設ける構成は、中間タンク16を設ける構成と併用してもよい。
この電磁弁19と流量検出計18は制御手段であるコントローラ8に接続されて、該コントローラ8からの制御信号により開閉されるように構成されており、排水の量と時期とは一日のうちでもまちまちであるが、流量検出計18により検出された流量が所定量未満で少ないときには、電磁弁19を閉じてバイパス経路13を閉じ、流量検出計18により検出された流量が所定量以上のとき、すなわち、小型水力発電機3(又は4)に排水が過剰に供給されているときには、電磁弁19を開いてバイパス経路13を開くように構成されている。これにより小型水力発電機3(又は4)に向けて多量に流れてくる排水を捌くことができて、各部屋のシンク等の排水口でオーバフローを起こしたりすることもなく、排水をスムースに行うことができる。
水力発電利用型施設の一例であるマンション1の概略構成を示す図。 排水経路11(又は12)における小型水力発電機3(又は4)の上流側に設けた中間タンク16の構成を示す図。 排水経路11(又は12)における小型水力発電機3(又は4)の上流側で分岐させたバイパス経路13の構成を示す図。
符号の説明
1 マンション
3 第1小型水力発電機
4 第2小型水力発電機
5 分電盤
6 蓄電池
8 コントローラ
10 下水管
11 第1排水経路
12 第2排水経路
13 バイパス経路
15 電機機器
16 中間タンク
17 電磁弁
18 流量検出計
19 電磁弁

Claims (3)

  1. 排水経路を具備する施設において、
    前記排水経路の中途部に設けた小型水力発電機と、
    前記小型水力発電機で発電された電力を前記施設内の電機機器に供給する分電盤と、
    前記小型水力発電機で発電された電力が前記施設内の電機機器で消費される電力よりも多い場合に、前記小型水力発電機で発電された電力の一部又は全部を蓄電して、前記小型水力発電機で発電された電力が前記施設内の電機機器で消費される電力よりも少ない場合に、前記施設内の電機機器に電力を補助的に供給する蓄電池と、
    を備えたことを特徴とする水力発電利用型施設。
  2. 前記排水経路における前記小型水力発電機の上流側に中間タンクを設けたことを特徴とする請求項1に記載の水力発電利用型施設。
  3. 前記排水経路における前記小型水力発電機の上流側で分岐するバイパス経路と、
    前記小型水力発電機へ向けて流れる排水の流量が所定量以上か否かを検出する流量検出手段と、
    前記流量検出手段により検出された流量が所定量未満のときには、前記バイパス経路を閉じ、前記流量検出手段により検出された流量が所定量以上のときには、前記バイパス経路を開く電磁弁と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水力発電利用型施設。
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