JP2006242011A - 排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法 - Google Patents

排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガスを効率的に浄化することができる排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気通路中に配置され、触媒手段を含む排気浄化部材を備えた排気浄化装置であって、少なくとも前記排気浄化部材に流入する排気ガスの空燃比を制御するためのλ制御用ガス供給手段と、λ制御用ガス供給手段の噴射口から噴射されるλ制御用ガスを、排気通路における排気浄化部材の上流側に配置された供給口から供給するための流路と、を備えるとともに、噴射口と、供給口と、の間の距離を可変とすることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関における排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法に関する。特に、排気浄化部材に流入する排気ガス中に所定量の一酸化炭素を含ませて、排気ガスを効率的に浄化することができる排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法に関する。
従来のディーゼルエンジン等の内燃機関には、その排気ガス中における粒子状物質(PM)やNOX等の化学物質を除去するために、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)やNOX吸蔵触媒(LNT)に代表される排気浄化部材が備えられている。かかる排気浄化部材においては、排気ガス中のPMやNOX等を捕集するとともに、堆積したPMを燃焼させたり、NOX等を酸化還元反応させたりして、排気ガスの浄化を行っている。
かかる排気浄化部材を備えた排気浄化装置において、排気浄化部材の上流側に、酸化触媒(DOC)やNOX還元触媒(NSC)等の触媒手段を配置して、排気浄化部材に捕集されたPM等を効率的に燃焼させたり還元させたりして、排気ガスの浄化効率を向上させることが行われている。すなわち、DOCやNSCを備えることにより、下流側に配置された排気浄化部材に流入する排気ガスの温度を昇温させて、当該排気浄化部材に捕集されたPM等を効率的に燃焼させたり、NOX等の還元反応を促進させたりすることができる。
しかしながら、かかるDOCやNSCを備えた場合であっても、排気ガスの温度がDOCやNSCの活性温度以下である場合には、排気ガス中からPMやNOX等を効率的に除去することができないという問題があった。
そこで、低温始動時等において、触媒手段に流入する排気ガス温度を強制的に昇温させて、触媒手段を迅速に活性化させることにより、DPFの再生効率を向上させた排気ガスの浄化装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より詳細には、図7に示すように、内燃機関が運転を開始すると、コントローラの燃料供給指示部は電磁ポンプ351による燃料の供給を開始させるとともに、コントローラの燃焼指示部はエアーサプライ部及び燃焼部に燃焼を指示し、これによって、バーナ装置305は燃焼を開始し燃焼ガスを熱交換器304に供給する。そして、排気ガス入口311から流入される排気ガスは、熱交換器304により酸化触媒303の活性化温度以上に加熱されて酸化触媒303に至り、DPF302が再生される排気ガスの浄化装置である。
また、別の排気浄化装置として、排気ガスを触媒手段に二回通過させることにより、排気ガスの温度を迅速に昇温させて、DPFの再生効率を向上させた黒煙(PM)除去装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
より詳細には、図8に示すように、DPF406の上流側に触媒燃焼器417を備えた黒煙(PM)除去装置400において、触媒燃焼器417の酸化触媒の低温始動を迅速化し、かつ、耐久性を向上させた排気ガス黒煙除去装置400である。かかる黒煙除去装置400によれば、機関から排出される排気ガスを、触媒燃焼器417を通過させた後にさらにDPF406を通過させることにより、排気ガスに含まれる黒煙をDPF406に堆積させる。一方、触媒燃焼器417の酸化触媒の作用により、DPF406に捕集された黒煙を燃焼除去する排気ガス黒煙除去装置400において、触媒燃焼器417は、排ガスが異なる方向に流れる二つ以上の区域417a、417bに区分されるとともにこれらの区域間には熱交換可能な隔壁が介装されている。
特開2003−328728号公報 (特許請求の範囲 図1) 特開平9−125932号公報 (特許請求の範囲 図1)
しかしながら、特許文献1に記載された排気浄化装置や、特許文献2に記載された黒煙除去装置は、排気ガスを昇温させつつ、その熱量を利用して、触媒手段を昇温、活性化させる構成であり、特に、始動時等の低温状況下においては、活性化温度に到達するまでに未だ時間がかかるという問題が見られた。
そのために、触媒手段に対して、特定構造のバーナ等を用いて不完全燃焼ガスを噴射するとともに、当該不完全燃焼ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)や生ガス(HC)を、発熱剤や還元剤として直接的に供給することによって、触媒手段を効率的に昇温、活性化させるという方法がある。
しかしながら、バーナから噴射される不完全燃焼ガスの温度が、COの自発火温度以上の状態で内燃機関の排気ガスと衝突、混合されると、排気ガス中の酸素(O2)とCOとが反応して二酸化炭素(CO2)が生成されてしまう場合があった。したがって、DOCやNSC等の触媒手段に対して、COを充分に供給することができなくなり、排気ガスの浄化効率が低下するという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者らは以上の問題を鋭意検討した結果、所定のλ制御用ガス供給手段を備えるとともに、当該λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路におけるλ制御用ガスの供給口との間の距離を可変とすることにより、排気ガスの温度とは独立的に、λ制御用ガスの温度を容易に制御できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、DOCやNSC等の触媒手段に対して、COを所定量以上含ませた排気ガスを供給して、排気ガスの浄化を効率的に行なうことができる排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法を提供することである。
本発明によれば、内燃機関の排気通路中に配置され、触媒手段を含む排気浄化部材を備えた排気浄化装置であって、少なくとも前記排気浄化部材に流入する排気ガスの空燃比を制御するためのλ制御用ガス供給手段と、λ制御用ガス供給手段の噴射口から噴射されるλ制御用ガスを、排気通路における排気浄化部材の上流側に配置された供給口から供給するための流路と、を備えるとともに、噴射口と、供給口と、の間の距離を可変とすることを特徴とする排気浄化装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の排気浄化装置を構成するにあたり、流路がテレスコピックパイプからなることが好ましい。
また、本発明の排気浄化装置を構成するにあたり、λ制御用ガス供給手段を、流路中において、供給口に対して進退移動可能とすることにより、噴射口と、供給口と、の間の距離を可変とすることが好ましい。
また、本発明の排気浄化装置を構成するにあたり、λ制御用ガス供給手段は、燃料を供給するためのインジェクタと、燃料に空気を混合するための第1の空気導入管と、供給された燃料を加熱して蒸発させるための燃料蒸発装置と、気化した燃料を拡散噴射させるためのオリフィスと、燃料の燃焼を補助するための空気を取り入れる第2の空気導入管と、噴射された燃料に着火して燃焼ガスとするための燃料点火装置と、を含むことが好ましい。
また、本発明の排気浄化装置を構成するにあたり、λ制御用ガスの供給口と、排気浄化部材と、の間に、排気ガスの空燃比を測定するためのラムダセンサを備えることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、内燃機関から排出される排気ガスを、触媒手段を含む排気浄化部材を用いて浄化する排気ガスの再生方法であって、λ制御用ガス供給手段により、λ制御用ガスを発生させるとともに、λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における排気浄化部材の上流側に配置された供給口と、の間の距離を変えることにより、λ制御用ガスの温度を調整した後、排気ガス中に混合させて、排気浄化部材に流入させることを特徴とする排気ガスの浄化方法である。
本発明の排気浄化装置によれば、λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における供給口との間の距離を可変とすることにより、排気ガスの温度とは独立的に、λ制御用ガスの温度を、COが自発火する温度以下まで容易に冷却させることができる。したがって、酸化触媒(DOC)やNOX還元触媒(NSC)等の触媒手段に流入する排気ガスに、一酸化炭素(CO)を所定量以上含ませることが容易になる。
よって、DOCやNSCを効率的に昇温、活性化させて、DPF等の排気浄化部材に捕集されたPM等を燃焼させることができ、排気ガスの浄化効率を向上させることができる。
また、本発明の排気浄化装置において、流路を所定構造とすることにより、比較的簡易な構成で、流路を所望の長さに、確実且つ容易に設定できるため、λ制御用ガスの噴射口と、排気通路における供給口との間の距離を精度良く変えることができる。したがって、排気ガスの温度とは独立的に、λ制御用ガスの温度を精度良く制御することができる。
また、本発明の排気浄化装置において、λ制御用ガス供給手段が、流路中を進退移動可能に構成することにより、流路の外形を変えることなく、λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路に置ける供給口との間の距離を容易に変えることができる。したがって、排気ガスの温度とは独立的に、λ制御用ガスの温度を精度良く制御することができる。
また、本発明の排気浄化装置において、所定構造のλ制御用ガス供給手段とすることにより、小型かつ簡易な構成で、DOCやNSCに対して、COやHCを効率的に供給することができるために、DOCやNSC等の触媒手段を有効に昇温、活性化させることができる。
また、本発明の排気浄化装置において、所定位置に、排気浄化部材に流入する排気ガスにおける空燃比を測定するためのラムダセンサ(酸素センサ)を備えることにより、排気ガスのラムダ値が所定範囲となるように、λ制御用ガスにおける設定空燃比を制御することができる。したがって、内燃機関の運転状態や、排気ガスの温度等の条件に応じてラムダ値を制御した、λ制御用ガスを効率的に供給することができる。
また、本発明の排気ガスの浄化方法によれば、排気ガスとは独立的に所定温度に制御したλ制御用ガスを、排気ガスと混合させることにより、DOCやNSC等の触媒手段に対して、排気ガス中にCOやHCを所定量含ませた状態で触媒手段に流入させることができる。したがって、触媒手段を効率的に昇温、活性化させて、DPF等の排気浄化部材に捕集されたPM等を燃焼させられるために、排気ガスの浄化を効率的に行うことができる。
本発明の実施形態は、内燃機関の排気通路中に備えられて排気ガスを浄化するための排気浄化部材を備えた排気浄化装置、及びそれを用いた排気ガスの浄化方法である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本実施形態による内燃機関における排気浄化装置及び排気ガスの浄化方法について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
1.排気浄化装置
(1)基本的構成
本実施形態の排気浄化装置10は、図1に示すように、内燃機関51の排気通路19中に配置され、触媒手段11を含む排気浄化部材13を備えた排気浄化装置10であって、少なくとも前記排気浄化部材に流入する排気ガスの空燃比を制御するためのλ制御用ガス供給手段と、λ制御用ガス供給手段の噴射口から噴射されるλ制御用ガスを、排気通路における排気浄化部材の上流側に配置された供給口から供給するための流路と、を備え、噴射口及び供給口の間の距離Lを可変とすることを特徴とする排気浄化装置10である。
すなわち、かかる排気浄化装置10によれば、λ制御用ガスを供給するためのλ制御用ガス供給手段17を備えることにより、一酸化炭素(CO)や生ガス(HC)を容易に排気ガス中に含ませることができる。また、λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における供給口との間の距離Lを可変とすることにより、排気ガスとは独立的に、λ制御用ガスの温度を制御することができるために、COやHCの量を保持しつつ、排気ガスを触媒手段11に流入させることができる。したがって、触媒手段11を効率的に昇温、活性化させつつ、DPF等の排気浄化部材13に捕集されたPMやNOX等を効率的に除去することができる。
より具体的には、触媒手段11を含む排気浄化部材13に流入する排気ガス中にCOやHCを含ませることにより、当該COが触媒手段11の発熱剤又は還元剤として働き、触媒手段11を昇温、活性化させることができるために、排気ガス中のPMやNOX等を効率的に浄化させることができる。このため、λ制御用ガス供給手段17によりCOやHCを多量に含むλ制御用ガスを供給して、触媒手段11に流入するCO及びHCの量を増加させることが有効である。ところが、λ制御用ガスの温度が、COの自発火温度以上である状態で、排気ガスと混合、衝突した場合には、λ制御用ガス中のCOと排気ガス中のO2とが反応して、二酸化炭素(CO2)が生成されてしまい、触媒手段11に流入するCO量が減少してしまう。そのため、λ制御用ガスをCOの自発火温度以下まで冷却させて、排気ガスと混合させることにより、排気浄化部材13に流入する排気ガスに含まれるCO量及び熱量の減少をそれぞれ防止することができる。
なお、本発明の排気浄化装置10による排気ガスの浄化方法については、後で詳しく説明する。
(2)内燃機関
排気ガスを排出する内燃機関51としては、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンが典型的であるが、排気浄化部材の取り付けが必須であるばかりか、その再生が必須のディーゼルエンジンを対象とすることが適している。
また、図1中に示される運転状態検出手段53は、内燃機関51の運転状態、すなわち、内燃機関51の回転数や、排気温度等を検出する手段であって、当該検出結果に基づいて、後述するλ制御用ガス供給手段17から噴射されるλ制御用ガスにおける空燃比が制御されるように構成してあることが好ましい。
(3)排気通路
また、排気通路19は、内燃機関の排気口に接続されており、当該排気通路19の途中に、触媒手段11や排気浄化部材13が備えられている。かかる排気通路19の断面形状は、円形、楕円、あるいは角柱の排気通路19であれば特にその形態は特に制限されるものではない。
ただし、内燃機関とは独立的に、所定のλ制御用ガス供給手段17を取り付けやすくするために、図1に例示するように、排気通路19の途中に屈曲部28を設けることが好ましい。そして、その屈曲部28に供給口29を介して、λ制御用ガス供給手段17を接続できるように構成してあることが好ましい。
(4)排気浄化部材及び触媒手段
また、触媒手段を含む排気浄化部材13としては、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)が典型的である。かかるDPFは公知材料から構成することができるが、例えば、セラミック材料から構成されたハニカム構造のフィルタであって、排気ガス中のPMその他の微粒子を補集してこれを浄化するものである。また、かかるDPFはフィルタ単体であっても構わないが、例えば、触媒やNOX吸着剤がコーティングされたものとすることもできる。
ただし、本発明の排気浄化装置は、DPF13の上流側に、酸化触媒(DOC)やNOX還元触媒(NSC)等の触媒手段11を含んでいる。したがって、当該触媒手段11に流入する排気ガス中に含まれるCO等が発熱剤や還元剤となって、触媒手段11が昇温、活性化されるために、NOXを効率的に還元除去したり、下流側のDPF等に流入する排気ガスの温度を昇温して、捕集されたPM等を効率的に燃焼させたりすることができる。
例えば、DOCを備える場合には、昇温用バーナからの燃焼ガスによる熱により、DOCの温度が活性化温度以上に昇温させられる。また、後述のλ制御用ガス供給手段から排出されたCOとHCとが、活性化温度以上になったDOCで排気ガス中のO2と酸化反応し、その酸化熱でDOCの温度をさらに上昇させて、昇温した排気ガスをDPFに流入させることができる。
一方、NSCを備える場合には、昇温用バーナからの燃焼ガスの熱により、NSCの温度が昇温させられる。また、活性化温度以上になったNSCで、後述のλ制御用ガス供給手段から排出されたCOやHCは、NSCに捕集されたNOX等の還元剤として働き、NOXは窒素に還元され、COやHCは酸化する。そのときの反応熱によってNSCの温度をさらに上昇させて、昇温した排気ガスをDPFに流入させることができる。
よって、DPFの上流側にDOCやNSC等の触媒手段を備えることにより、昇温用バーナからの燃焼ガスの熱により昇温させられた排気ガスは、λ制御用ガス供給手段から排出されたCOやHCによる効率的な触媒燃焼で、さらに排気ガスを昇温させ、DPFに捕集されたPM等を燃焼させて排気ガスを浄化させることができる。
(5)λ制御用ガス供給手段、及び流路
また、λ制御用ガス供給手段17は、COやHCを多量に含むλ制御用ガスを発生させるとともに、排気通路19中を通過する排気ガス中に供給させるための手段である。かかるλ制御用ガス供給手段17から噴射されるλ制御用ガスは、排気浄化部材13の上流側で排気通路19に接続された供給口29を介して、排気通路19中に供給される。したがって、排気浄化部材における触媒手段11に所定量以上のCOやHCを流入させることができるために、触媒手段11を昇温、活性化させて、排気ガスを効率よく浄化させることができる。
かかるλ制御用ガス供給手段17としては、例えば、図2に示すように、高圧燃料を供給するためのインジェクタ61と、高圧燃料に空気を混合するための第1の空気導入管63と、供給された燃料を加熱して蒸発させるための燃料蒸発装置65と、蒸発して気化した燃料を拡散噴射させるためのオリフィス67と、燃料の燃焼を補助するための空気を取り入れる第2の空気導入管69と、燃料に着火して燃焼ガスとするための燃料点火装置71と、酸化触媒73と、を含むバーナ60とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、例えば、予混合タイプの構成のバーナと比較して、バーナの小型化を図ることができるとともに、噴射する燃焼ガスに含まれるCO量を容易に制御することができるためである。より詳細には、拡散タイプのオリフィス67によって噴射された燃料は、第1の空気導入管63及び第2の空気導入管69から取り入れる空気量の調節により、容易に不完全燃焼させることができる。そして、生ガス(HC)を含む不完全燃焼ガスが、さらに、酸化触媒73を通過することによって、当該HCを効率的に不完全燃焼させて、より多くのCOを生成することができる。
また、かかるバーナ60であれば、例えば後述するラムダセンサ23によって測定された排気ガスの空燃比に基づいて、内燃機関51とは独立的にλ制御用ガス供給手段17での設定空燃比の調整が可能であって、高温状態の排気通路19の途中から、所定量のCOや所定熱量を排気浄化部材における触媒手段11に供給することができる。したがって、内燃機関51の運転状態に関わらず、排気ガスを効率的に浄化することができる。
また、本発明の排気浄化装置10は、上述のλ制御用ガス供給手段17から噴射されるλ制御用ガスを、排気通路19における排気浄化部材13の上流側に配置された供給口29から供給するための流路27を備えている。そして、かかる流路27において、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aと、排気通路19における供給口29との間の距離Lを可変とすることを特徴とする。
すなわち、かかる距離Lを可変とすることにより、上述のλ制御用ガス供給手段17から噴射された、比較的高温のλ制御用ガスが、流路中を通過する際に放出される熱量を異ならせることができる。したがって、λ制御用ガスが排気ガスと混合される時点でのλ制御用ガスの温度を、排気ガスの温度や内燃機関51の運転状態とは別個独立に、一酸化炭素(CO)の酸化が促進される温度以下となるように容易に制御することができる。また、必要以上に温度を低下させることを防止することもできるために、触媒手段11に流入する排気ガス中に、所定量以上のCOと熱量とを確保することができる。
より具体的には、排気通路19におけるλ制御用ガスの供給口29におけるλ制御用ガスの温度が、COの酸化が促進される温度を超える状態にある場合には、当該供給口29と、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aとの間の距離Lを長くすることによって、排気ガスと混合される時点でのλ制御用ガスの温度を低下させることができる。一方、排気通路19におけるλ制御用ガスの供給口29におけるλ制御用ガスの温度が著しく低い場合には、当該供給口29と、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aとの間の距離Lを短くすることによって、排気ガスと混合される時点でのλ制御用ガスの温度を所定温度以上に保つことができる。
かかる噴射口と供給口との間の距離Lを可変とする手段としては、例えば、図3(a)に示すように、λ制御用ガスの流路27の一部をテレスコピックパイプ26から構成することができる。このように構成した場合には、比較的簡易な構成で、流路を所望の長さに、確実且つ容易に設定できるため、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aと、排気通路19における供給口29との間の距離Lを精度良く変えることができる。
また、かかる噴射口と供給口との間の距離Lを可変とする手段の別の例としては、図3(b)に示すように、λ制御用ガス供給手段17が、流路27中において、供給口29に対して進退移動可能に構成することができる。このように構成した場合には、流路27の外形を変えることなく、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aと、排気通路19における供給口29との間の距離Lを容易に変えることができる。
また、かかるλ制御用ガス供給手段17の噴射口17aと、排気通路19における供給口29との間の距離Lを、排気通路19におけるλ制御用ガスの供給口29で測定されるλ制御用ガスの温度をもとに制御可能に構成することが好ましい。
この理由は、様々な環境条件によって、λ制御用ガスの温度が変化した場合であっても、当該温度に対応させて、逐次、排気通路における供給口での温度を精度良く制御することができるためである。
(6)ラムダセンサ
また、λ制御用ガス供給手段17の供給口29と、触媒手段11と、の間に、触媒手段11に流入する排気ガスの空燃比を測定するためのラムダセンサ23を備えることが好ましい。
この理由は、かかるラムダセンサ23を備えることにより、λ制御用ガスが混合された排気ガスにおける空燃比に基づいて、λ制御用ガス供給手段17での設定空燃比を調整することができるためである。したがって、内燃機関の運転状態や排気ガス温度に応じて、触媒手段11を含む排気浄化部材13に流入する排気ガスの空燃比を、触媒手段11が最も活性化する状態に制御することができる。すなわち、内燃機関からの排気ガスの温度が比較的高い場合や低い場合、あるいはかかる排気ガスに含まれるCOやHCの含有量が多い場合には、それらを考慮して、上述した所定のバーナ等により、COやHCの量及び熱量を調整した上で、λ制御用ガスが混合された排気ガスを触媒手段11に供給することができる。よって、触媒手段11を効率的に昇温、活性化させて、排気ガスの浄化効率をさらに向上させることができる。
(7)その他
また、本発明の排気浄化装置は、図4(a)〜(b)に示すように、排気ガスと、λ制御用ガスと、を熱交換させるための熱交換手段15を備えることが好ましい。
この理由は、λ制御用ガスの温度を、COの自発火温度以下まで冷却させる際に放出させる熱量を利用して、排気ガスの温度を昇温させることができるためである。したがって、排気ガスとλ制御用ガスとが衝突、混合する際に、λ制御用ガス中のCOと排気ガス中のO2が反応して二酸化炭素(CO2)が生成されることを防止しつつ、触媒手段を含む排気浄化部材に供給される熱量を維持することができ、触媒手段11の昇温、活性化を有効に行うことができる。
かかる熱交換手段としては特に制限されるものではなく、排気ガスとλ制御用ガスとを熱交換させることができる構造であれば、好適に使用することができる。例えば、図4(a)及び図5(a)に示すような、λ制御用ガス供給手段17の供給口29に配置され、表面に複数の凹凸(フィン部)16を有する管状部材15aを使用することができる。かかる管状部材15aであれば、比較的簡易な構成で、効率的に排気ガスとλ制御用ガスとの熱交換を行うことができるためである。また、図4(b)及び図5(b)に示すような、排気通路19と、当該排気通路19と直交する方向に配置されたλ制御用ガスの流路27とを互いに接するように配置した熱交換部15bを備えることもできる。かかる熱交換部15bであれば、それぞれの流路19、27の配置設計を変えることによって、効率的に熱交換させることができ、上述の管状部材15aを利用する場合と比較して、λ制御用ガスの供給口29の配置設計の自由度を高めることができる
また、本発明の排気浄化装置10は、図6に示すように、排気浄化部材13の上流側に接続された供給口30を介して、排気通路19と接続され、燃料を燃焼させた火炎等によって、排気通路19中を流れてくる排気ガスの温度を昇温させるための昇温用バーナ18を備えることが好ましい。
この理由は、排気ガスとλ制御用ガスが混合される前に、排気ガスの温度を十分に昇温させて、排気ガス中に多量の熱量を含ませることができるためである。また、ポストインジェクション等により排気ガスの温度を上昇させる場合と比較して、加熱効率を著しく高めることができるためである。
かかる昇温用バーナは特に制限されるものではなく、一般に用いられる燃焼用バーナ等を好適に使用することができる。ただし、燃料の使用効率や、燃料タンクの配置等を考慮して、エンジン燃料をそのまま使用して、燃焼させるような構成としてあることが好ましい。
2.排気ガスの浄化方法
次に、上述した本発明の排気浄化装置10を用いて実施する、排気ガスの浄化方法について詳細に説明する。
かかる排気ガスの浄化方法は、ディーゼルエンジン等の内燃機関51から排出される排気ガスを、触媒手段11を含む排気浄化部材13を用いて浄化する排気ガスの浄化方法であって、λ制御用ガス供給手段により、λ制御用ガスを発生させるとともに、λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における排気浄化部材の上流側に配置された供給口と、の間の距離Lを変えることにより、λ制御用ガスの温度を調整した後、排気ガス中に混合させて、前記排気浄化部材に流入させることを特徴とする。
まず、λ制御用ガス供給手段17により、λ制御用ガスを発生させる。
上述した排気浄化装置においては、図2に示すような所定のバーナ60を用いて、λ制御用ガスとしての、COを多量に含む不完全燃焼ガスを発生させる。かかるバーナ60であれば、上述したとおり、燃料を効率的に不完全燃焼させることができるために、不完全燃焼ガス中に多量のCOを効率的に含ませることができる。このとき、バーナ60から噴射される不完全燃焼ガス(λ制御用ガス)の温度は比較的高温状態であって、COの酸化が促進される温度(約600℃)以上になっている。
次いで、発生させたλ制御用ガスを、流路27を介して、排気通路19における供給口から供給させる。このとき、λ制御用ガスと排気ガスとが混合される際に、λ制御用ガス中に含まれるCOの量が酸化されてCO2が生成され、排気ガス中のCO量が減少することを防止すべく、排気通路19の供給口29におけるλ制御用ガスの温度を測定するとともに、λ制御用ガス供給手段17の噴射口17aと、供給口29との間の距離Lを制御する。すなわち、既に詳細に説明したとおり、供給口29における測定温度が、COの酸化が促進される温度より高い場合には、噴射口17aと供給口29との距離Lが大きくなるように変えて、λ制御用ガスの温度を低下させる。一方、供給口29における測定温度が著しく低い場合には、噴射口17aと供給口29との間の距離Lが小さくなるように変えて、λ制御用ガスの温度を上昇させる。このように制御することにより、λ制御用ガスの温度を過度に低下させることなく、λ制御用ガス中に含まれるCO量を所定量以上に確保することができる。
このとき、排気浄化装置に、図4(a)〜(b)に示す熱交換手段15を備える場合には、λ制御用ガスと排気ガスとを衝突、混合させる前に、あらかじめ、排気ガス及びλ制御用ガスを熱交換させる。すなわち、λ制御用ガスの温度を低下させる際に放出される熱量を利用して、排気ガスの温度を上昇させる。
このようにすることにより、排気ガス及びλ制御用ガス全体としてのエンタルピーをできる限り減少させないで、排気ガス中に所定量の熱量を含めることができるためである。
また、排気浄化装置に、図6に示す昇温用バーナ18を備える場合には、内燃機関51から排出され、排気通路19中を流れてくる排気ガスを、昇温用バーナ18を用いて昇温する。例えば、エンジンが通常運転状態にある場合、排気ガスの温度は約150〜300℃であるが、昇温用バーナ18により、排気ガスを約300〜400℃まで昇温させる。これにより、ポストインジェクションを行う場合と比較して、燃費の悪化を抑止しつつ、効率的に排気ガスの温度を昇温させることができる。
このとき、排気ガス中に含まれるO2を利用して燃料を燃焼させることができるだけの燃料を燃焼させることが好ましい。この理由は、還元剤等としてのHCは、λ制御用ガス供給手段17から供給することができるために、昇温用バーナ18における燃料消費量を最小限に抑えることができるためである。
次いで、排気ガスに対して、λ制御用ガスを混合させて、触媒手段11を含む排気浄化部材13に流入させる。
このとき、上述したとおり、λ制御用ガス中に含まれるCO量を減少させないで、排気ガスと混合させることができるために、触媒手段11に対して、COを所定量含ませた状態で流入させることができる。また、λ制御用ガスの供給口29と触媒手段11との間にラムダセンサ23を備えた場合には、当該ラムダセンサ23によって測定される排気ガスのラムダ値(空燃比)を考慮して、λ制御用ガスの空燃比を制御することにより、内燃機関の運転状態や、排気ガスの温度も考慮しつつ、触媒手段11が効率的に昇温、活性化するように、排気ガスの空燃比を制御することができる。
例えば、触媒手段としてDOCを備える場合には、所定量のCOや熱量を含む排気ガスがDOCを通過することにより、COがDOCの発熱剤として働き、当該DOCを効率的に昇温、活性化させるとともに、排気ガスの温度をさらに昇温させることができる。そのため、DOCの下流側に配置されたDPFに捕集されたPMを燃焼させることができるために、排気ガスの浄化を効率的に行うことができるようになる。
一方、触媒手段としてNSCを備える場合には、所定量のCOや熱量を含む排気ガスがNSCを通過することにより、COが還元剤となって、NSCに吸着されたNOXは窒素に還元され、COは酸化する。そして、そのときの反応熱によって、当該NSCを効率的に昇温、活性化させる。したがって、通過する排気ガスの温度をさらに昇温させることができるため、NSCの下流側に配置されたDPFに捕集されたPMを効率的に燃焼させて、排気ガスの浄化を効率的に行うことができる。
以上のように、本発明の排気ガスの浄化方法によれば、内燃機関があらゆる運転状態にある場合であっても、λ制御用ガスの温度を独立的に制御して、排気浄化部材における触媒手段に流入させる排気ガス中に所定量のCOを含ませることができる。したがって、排気浄化部材における触媒手段を効率的に昇温、活性化させて、排気ガスを効率的に浄化することができるようになる。
本発明の排気浄化装置を示す図である。 λ制御用ガス供給手段としてのバーナを示す図である。 (a)〜(b)は、それぞれλ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における供給口との距離を可変とする手段について説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、それぞれ熱交換手段を備えた排気浄化装置を示す図である。 (a)は、熱交換手段としての管状部材を示す図であり、(b)は、熱交換手段としての熱交換部を示す図である。 昇温用バーナを備えた排気浄化装置を説明するために供する図である。 従来の排気ガスの浄化装置を説明するために供する図である。 従来の黒煙除去装置を説明するために供する図である。
符号の説明
10:排気浄化装置
11:触媒手段
13:排気浄化部材(DPF)
15:熱交換手段(熱交換部)
17:λ制御用ガス供給手段
17a:噴射口
18:昇温用バーナ
19:排気通路
23:ラムダセンサ
26:流路長可変手段(テレスコピックパイプ)
27:λ制御用ガスの流路
28:屈曲部
29:供給口
51:内燃機関
60:バーナ(λ制御用ガス供給手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路中に配置され、触媒手段を含む排気浄化部材を備えた排気浄化装置であって、
    少なくとも前記排気浄化部材に流入する排気ガスの空燃比を制御するためのλ制御用ガス供給手段と、
    前記λ制御用ガス供給手段の噴射口から噴射されるλ制御用ガスを、前記排気通路における前記排気浄化部材の上流側に配置された供給口から供給するための流路と、を備えるとともに、
    前記噴射口と、前記供給口と、の間の距離を可変とすることを特徴とする排気浄化装置。
  2. 前記流路がテレスコピックパイプからなることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 前記λ制御用ガス供給手段を、前記流路中において、前記供給口に対して進退移動可能とすることにより、前記噴射口と、前記供給口と、の間の距離を可変とすることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  4. 前記λ制御用ガス供給手段は、燃料を供給するためのインジェクタと、前記燃料に空気を混合するための第1の空気導入管と、供給された前記燃料を加熱して蒸発させるための燃料蒸発装置と、気化した前記燃料を拡散噴射させるためのオリフィスと、前記燃料の燃焼を補助するための空気を取り入れる第2の空気導入管と、噴射された前記燃料に着火して燃焼ガスとするための燃料点火装置と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の排気浄化装置。
  5. 前記λ制御用ガスの供給口と、前記排気浄化部材と、の間に、前記排気ガスの空燃比を測定するためのラムダセンサを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 内燃機関から排出される排気ガスを、触媒手段を含む排気浄化部材を用いて浄化する排気ガスの再生方法であって、
    λ制御用ガス供給手段により、λ制御用ガスを発生させるとともに、
    前記λ制御用ガス供給手段の噴射口と、排気通路における前記排気浄化部材の上流側に配置された供給口と、の間の距離を変えることにより、前記λ制御用ガスの温度を調整した後、前記排気ガス中に混合させて、前記排気浄化部材に流入させることを特徴とする排気ガスの浄化方法。
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