JP2006257624A - 電子写真用転写紙 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャビテーションによって発生させた気泡を、パルプ懸濁液に接触させて処理し、好ましくは所望の濾水度に調製した化学パルプ、機械パルプまたは古紙パルプを脱墨した後のパルプ等を含有することを特徴とする電子写真用転写紙。キャビテーション処理したパルプの配合量としては、全パルプ中の5重量%以上が好ましい。
【選択図】図1
Description
そのため、このような方法で電子写真用転写紙を得た場合、低密度で嵩高になっとしても、紙の剛度やサイズ度を低下する問題が生じ、走行性、作業性などのコピー適性等に劣る問題があった。
本発明においては、パルプ繊維懸濁液中にキャビテーションを積極的に発生させて処理することで、発生する微細気泡の崩壊衝撃力によって、パルプ繊維の外部フィブリル化を促進する一方、内部フィブリル化を抑制され、従来の方法である機械力による叩解処理したパルプと比較すると、より嵩高でありながら、剛度や寸法安定性が良好なパルプが得られるものであり、このパルプを紙に含有した電子写真用転写紙は、低密度(嵩高)でありながら、走行性、作業性などのコピー適性等に優れるものである。
キャビテーションによって、調製したパルプの所望の濾水度とは、化学パルプの場合、50〜650mlが好ましく、機械パルプの場合は50〜400mlが好ましく、古紙(脱墨)パルプの場合は、50〜400mlの範囲に調製することが好ましい。また、上記のパルプの種類を混合した場合、トータルの濾水度としては、100〜500mlの範囲で調製することが好ましい。
本発明においては、キャビテーションによって気泡を発生させ、これをパルプ懸濁液に接触させて濾水度を調整して処理することで、発生する微細気泡の崩壊衝撃力によって、パルプ繊維自体の嵩を損なわずに、嵩高でありながら剛度の低下が少なく、良好な寸法安定性が得られるという効果を有するものである。キャビテーション処理については、この濾水度の調整を通常の機械力による叩解処理の代わりにキャビテーション処理による叩解処理して所望の濾水度に調製することにより、本発明の効果をより発揮できるものである。また、キャビテーションする前のパルプは、未叩解パルプの方がよりキャビテーション処理の効果が得られるものである。
また、キャビテーション処理の効果を向上させるためには、キャビテーション処理前のパルプとキャビテーション処理後のパルプの濾水度差は、トータル(全)パルプの濾水度差で、100〜500mlが好ましく、より好ましくは150〜450mlで調整することである。各々のパルプについては、化学パルプの場合、100〜500mlが好ましく、より好ましくは150〜400mlであり、機械パルプの場合のキャビテーション前後の濾水度差は60〜300mlが好ましく、より好ましくは100〜250mlであり、古紙パルプの場合の濾水度差は、好ましくは100〜350ml範囲で調節することにより、キャビテーション処理効果がより得られるものである。
基礎と最近の進歩、槇書店、1999)にあるように、キャビテーション気泡の崩壊時に数μmオーダーの局所的な領域に数Gpaにおよぶ高衝撃力を発生し、また気泡崩壊時に断熱圧縮により微視的にみると数千℃に温度が上昇する。その結果、キャビテーションを発生した場合には温度上昇が伴う。これらのことから、キャビテーションは流体機械に損傷、振動、性能低下などの害をもたらす面があり、解決すべき技術課題とされてきた。近年、キャビテーションについて研究が急速に進み、キャビテーション噴流の流体力学的パラメーターを操作因子としてキャビテーションの発生領域や衝撃力まで高精度に制御できるようになった。その結果、気泡の崩壊衝撃力を制御することにより、その強力なエネルギーを有効活用することが期待されはじめている。従って、流体力学的パラメーターに基づく操作・調整を行うことでキャビテーションを高精度に制御することが可能となった。これは技術的作用効果の安定性を保持することが可能であることを示しており、従来のように流体機械で自然発生的に生じる制御不能の害をもたらすキャビテーションではなく、制御されたキャビテーションによって発生する気泡を積極的にパルプ懸濁液に導入し、そのエネルギーを有効利用することが本発明の特徴である。
ここで、キャビテーション数が大きいということは、その流れ場がキャビテーションを発生し難い状態にあるということを示す。特にキャビテーション噴流のようなノズルあるいはオリフィス管を通してキャビテーションを発生させる場合は、ノズル上流側圧力p1、ノズル下流側圧力p2、試料水の飽和蒸気圧pvから、キャビテーション数σは下記式(2)のように書きかえることができ、キャビテーション噴流では、p1、p2、pv間の圧力差が大きく、p1≫p2≫pvとなることから、キャビテーション数σはさらに以下のように近似することができる(H.
Soyama, J. Soc. Mat. Sci. Japan,
47(4), 381 1998)。
液体噴流によってキャビテーションを発生させて処理する場合、処理対象であるパルプ懸濁液の固形分濃度は5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%の範囲で処理することが気泡の発生効率の点から好ましい。
本発明で規定したように、パルプ繊維懸濁液中にキャビテーションを発生させて処理し、好ましくはキャビテーションにより所望の濾水度に調製(叩解処理)したパルプを含有する電子写真用転写紙を得ることにより、低密度(嵩高)でありながら、剛度や寸法安定性が良好で、コピー機内やレーザービームプリンタ内での走行性、作業性等に優れる電子写真用転写紙が得られる。特に坪量が40〜70g/m2、密度が0.40〜0.75g/cm3において、本発明の効果をより発揮するものである。また、本発明の電子写真用転写紙は、顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた塗工タイプの電子写真用転写紙の原紙として使用することもできる。
[キャビテーション処理パルプ(化学パルプ)Aの製造]
市販広葉樹漂白クラフトパルプシートを低濃度パルパーで離解し、原料A(濾水度CS
F666ml)とした。原料Aを任意の濃度に調整後、図1に示されるキャビテーション噴流式洗浄装置(ノズル径1.5mm)を用いて、噴射液の圧力(上流側圧力)を7MPa(噴流の流速70m/秒)、被噴射容器内の圧力(下流側圧力)を0.3MPaとして、処理時間15 分で処理し、濾水度を調整した。なお、噴射液として濃度1.1重量%のパルプ懸濁液を使用し、容器内のパルプ懸濁液(濃度1.1重量%)をキャビテーション処理して、キャビテーションパルプAを得た。
処理後のパルプについて、カナダ標準濾水度(CSF)を測定し、結果を表1に示した。
・カナダ標準濾水度(CSF):JIS P 8121:1995に従った。
[キャビテーション処理パルプ(機械パルプ)Bの製造]
ラジアータパインのサーモメカニカルパルプ(濾水度CSF288ml)を原料Bとして、キャビテーションパルプAと同様にキャビテーション噴流式洗浄装置を用いて、噴射液の圧力(上流側圧力)を7MPa(噴流の流速70m/秒)、被噴射容器内の圧力(下流側圧力)を0.3MPaとして、処理時間10分で処理し、濾水度を調整した。得られたパルプのカナダ標準濾水度を測定し、結果を表1に示した。
[キャビテーション処理パルプ(脱墨パルプ)Cの製造]
脱墨処理後の完成した上質系DIP処理パルプ(濾水度CSF325ml)を原料Cとして、キャビテーションパルプAと同様にキャビテーション噴流式洗浄装置を用いて、噴射液の圧力(上流側圧力)を7MPa(噴流の流速70m/秒)、被噴射容器内の圧力(下流側圧力)を0.3MPaとして、処理時間10分で処理し、濾水度を調整した。得られたパルプのカナダ標準濾水度を測定し、結果を表1に示した。
A、B、Cのキャビテーション処理パルプの製造方法において、叩解処理をキャビテーション処理で行う代わりに、原料A〜Cについて、PFIミルを用いて、濃度10%、クリアランス0.2mmで、カウント数を変化させて叩解し、濾水度を調整して処理パルプD、E、Fを得た。
表1に処理したパルプの物性等を示す。
以下に実施例及び比較例における評価方法を示す。
〈評価方法〉
試験条件23℃、50%RHの条件下で、(1)〜(6)の評価を行った。
(1)坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
(2)厚さ及び密度:JIS P
8118に準じて測定した。
(3)裂断長:JIS P
8113に準じて測定した
(4)クラーク剛度(横):JIS
P 8143に準じて測定した。
(5) 電子写真(コピー)適性:富士ゼロックス製複写機(Vivace555)を用い、A4横目でモノクロ印字を行い、1000枚印字した時のジャムトラブル、重送、印字後の紙揃いについて評価した。重送、ジャムトラブル、印字後の紙の不揃いのいずれもが抑えられ良好なものを○とし、重送、ジャムトラブル、印字後の紙の不揃いの何れかが抑えられずやや不良なものを△とし、不良なものを×とした。
(6)加熱収縮:23℃、相対湿度50%で24時間以上調湿した後、105℃の送風乾燥器内に5分間放置した前後の長さを測定し、収縮率を求めた。
[実施例1〜8及び比較例1〜3]
表2中に示したパルプ配合、及びパルプ絶乾重量に対して炭酸カルシウム及びカオリンをそれぞれ4重量%を加え、その他の薬品としてアルケニルコハク酸無水物、カチオン化デンプンをそれぞれ0.1重量%、0.5重量%を添加したスラリーをツインワイヤー抄紙機にて抄紙し、デンプンを6%、表面サイズ剤を0.5%、導電剤として塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムをそれぞれ0.5、0.18%配合したサイズプレス液を両面で1.0g/m2塗布して坪量が60〜64g/m2である電子写真用転写紙を得た。
化学パルプをキャビテーション処理したパルプを含有する実施例1〜4とキャビテーション処理していない比較例1を比較すると、実施例1〜4は、嵩高でありながらクラーク剛度が低下せず、加熱収縮率も低く、剛度や寸法安定性が良好あり、コピー適性も良好な電子写真用転写紙が得られる。また、機械パルプをキャビテーション処理したパルプを含有する実施例5、6とキャビテーション処理していない比較例2、及び脱墨パルプをキャビテーション処理したパルプを含有する実施例7、8とキャビテーション処理していない比較例3についても同様な効果を有するものである。
2:ノズル
3:キャビテーション噴流セル
4:プランジャポンプ
5:上流側圧力制御弁
6:下流側圧力制御弁
7:上流側圧力計
8:下流側圧力計
9:給水弁
10:循環弁
11:排水弁
12:温度センサー
13:ミキサー
Claims (5)
- キャビテーションによって発生させた気泡を、パルプ懸濁液に接触させて処理したパルプを含有することを特徴とする電子写真用転写紙。
- 化学パルプまたは機械パルプのパルプ懸濁液を、所望の濾水度に調製したパルプを含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真用転写紙。
- 古紙パルプを脱墨した後のパルプのパルプ懸濁液を、所望の濾水度に調製したパルプを含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真用転写紙。
- クラーク剛度(横)が30cm3/100以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用転写紙。
- 前記キャビテーション処理したパルプを全パルプ中の5重量%以上含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用転写紙。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2006040868A JP2006257624A (ja) | 2005-02-18 | 2006-02-17 | 電子写真用転写紙 |
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|---|---|---|---|
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| JP2006040868A JP2006257624A (ja) | 2005-02-18 | 2006-02-17 | 電子写真用転写紙 |
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2006
- 2006-02-17 JP JP2006040868A patent/JP2006257624A/ja active Pending
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