JP2006282948A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 重合体30〜90質量%及び重合性単量体10〜70質量%からなる熱硬化性樹脂と、上記熱硬化性樹脂100質量部に対してβ−ジケトン0.05〜3質量部とを含んでなる熱硬化性樹脂組成物であって、上記重合性単量体は、アルキル置換スチレン系単量体を全単量体成分100質量%に対して50質量%以上含有する熱硬化性樹脂組成物である。
【選択図】 なし
Description
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、平成15年7月1日に施行された改正建築基準法における「シックハウス対策に係る建築基準法等の一部を改正する法律」を受け、建築分野等における建築材料等の最終製品が、ホルムアルデヒド発散量を充分に低減することを可能とするものである。
以下に本発明を詳述する。
上記熱硬化性樹脂において、重合性単量体としては、アルキル置換スチレン系単量体を必須とするものであるが、本発明の作用効果を損なわない範囲内でその他の単量体を含むことができる。
上記アルキル置換スチレン系単量体の使用量としては、全単量体成分を100質量%とすると、50質量%以上であることが適当である。50質量%未満であると、重合性単量体の揮散を充分に抑制することができず、また、硬化性や塗膜物性を充分に向上することができないおそれがある。下限値としては、60質量%であることが好ましい。より好ましくは70質量%であり、更に好ましくは80質量%であり、最も好ましくは100質量%、すなわちアルキル置換スチレン系単量体のみで重合性単量体を構成することである。
なお、例えば、人造大理石や化粧板用途等の低粘度の樹脂が好まれる用途においては、アルキル置換スチレン系単量体の上限値は95質量%であることが好適である。95質量%を超えると、相対的に後述する(メタ)アクリレート系単量体の割合が減少するため、樹脂組成物の粘度を充分に低減することができないおそれがあり、また、経済的に不利となることがある。より好ましくは80質量%であり、更に好ましくは70質量%である。また、この場合の下限値としては60質量%であることが好適である。
上記その他の単量体の使用量としては、全単量体成分を100質量%とすると、45質量%以下であることが好適であるが、30質量%以下であることが好ましい。
なお、上記分子量とは、IUPACで規定された相対分子質量を意味する。
上記分子量150以下の(メタ)アクリレート系単量体の使用量としては、全単量体成分を100質量%とすると、下限が5質量%、上限が50質量%であることが好適である。5質量%未満であると、良好な希釈効果が得られず、粘度を充分に低減できないおそれがあり、また、耐候性や耐熱水性等を向上できず、例えば、熱環境に曝されたときの酸化による黄変等を充分に防止できないおそれがある。50質量%を超えると、相対的にアルキル置換スチレン系単量体の割合が減少するため、硬化性や、化粧板用途に要求されるフィルム剥離性を充分に向上できないおそれがある。より好ましい下限値は20質量%であり、更に好ましくは30質量%である。また、より好ましい上限値は40質量%である。
上記重合体の含有比率としては、熱硬化性樹脂100質量%に対し、30〜90質量%であることが適当である。90質量%を超えると、粘度を充分に低減することができず、作業性に優れたものとはならないおそれがあり、30質量%未満であると、耐候性や耐熱水性を充分に向上することができないおそれがある。下限値としては35質量%であることが好ましく、より好ましくは40質量%である。上限値としては85質量%であることが好ましく、より好ましくは80質量%である。
<不飽和ポリエステル>
上記不飽和ポリエステルは、酸成分(多塩基酸成分)と、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とを縮合反応して得ることができる。なお、酸成分と、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分との反応モル比としては特に限定されず、例えば、酸成分:グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とした場合に、10:8〜10:12であることが好適である。また、多塩基酸成分やアルコール分(グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分)を縮合させる方法も特に限定されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件も適宜設定すればよい。
上記酸成分としては、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分に含まれる水酸基及び/又はエポキシ基と反応してエステル結合を生成することができる置換基を2つ以上有する化合物であればよく、不飽和多塩基酸を必須とし、その一部を飽和多塩基酸に置き換えて使用してもよい。
上記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸等のα,β―不飽和多塩基酸;ジヒドロムコン酸等のβ,γ―不飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステル等の1種又は2種以上を使用することができる。
これらの中でも、耐熱水性や強度が特に要求される用途に使用する場合には、イソフタル酸及び/又はテレフタル酸を用いることが好ましい。この場合、イソフタル酸及び/又はテレフタル酸の使用量としては、全酸成分100モル%に対して下限が30モル%、上限が70モル%であることが好適である。30モル%未満であると、耐熱水性が充分とはならないおそれがあり、70モル%を超えると、不飽和酸の使用量が低下し、硬化性や強度を向上することができないおそれがある。より好ましい下限値は40モル%である。また、より好ましい上限値は60モル%であり、更に好ましくは50モル%である。
上記不飽和結合を有するグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分としては、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンモノアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の1種又は2種以上を使用することができる
このような置き換えにより、ジシクロペンタジエン骨格を有する不飽和ポリエステルを得ることができ、これによって、樹脂の低粘度化を実現することができるとともに、重合性単量体の使用割合を低減できるため、重合性単量体の揮散を充分に抑制することが可能となり、一般積層用途に特に好適なものとすることが可能となる。
上記ジシクロペンタジエン(ノルボルネン)骨格とは、下記一般式(1)又は(2);
ジシクロペンタジエン骨格含有率(質量%)=(ジシクロペンタジエン骨格の質量)/(ジシクロペンタジエン骨格を有する不飽和ポリエステルの全体質量)×100
により求められる値である。
なお、「ジシクロペンタジエン骨格の質量」とは、使用したジシクロペンタジエン骨格を有する化合物のモル数に、ジシクロペンタジエン骨格の分子量(133)を乗じて得た値であり、「ジシクロペンタジエン骨格を有する不飽和ポリエステルの全体質量」とは、不飽和ポリエステルの原料のうち、エステル鎖を形成する成分(酸成分並びにグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分の総質量(ジシクロペンタジエン骨格を有する化合物の質量を含む))から、酸成分とグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分との縮合反応で脱離する成分の質量を差し引いた値である。ここで、縮合重合時にジシクロペンタジエン骨格を有する化合物を生成させた場合には、ジシクロペンタジエン骨格を有する化合物の質量は、その生成に用いた原料の質量から計算した理論量とすればよい。
上記ビニルエステルとしては、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応により得ることができる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA系樹脂、ノボラック系樹脂、レゾール系樹脂、ビスフェノールF系樹脂、水素化ビスフェノールA系の脂肪族系のエポキシ樹脂等が好適である。また、ビスフェノールA系樹脂やビスフェノールF系樹脂としては、ビスフェノールA及び/又はビスフェノールFと脂肪族ジグリシジルエーテル型エポキシ化合物とを反応させて得られる反応生成物であることが好ましい。
上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が好適である。
上記ビニルエステルにおけるエポキシ樹脂や不飽和一塩基酸の種類や使用量としては特に限定されず、使用用途に応じて適宜設定すればよい。また、これらを反応させる方法としては特に限定されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件も適宜設定すればよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオールと、ポリイソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとの反応により得ることができる。
上記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリブタジエンポリオール等の1種又は2種以上が好適であり、数平均分子量が200〜3000であるものが好ましい。より好ましくは、数平均分子量が400〜2000のものである。なお、ポリエーテルポリオールとは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレンオキサイドの他に、ビスフェノールAやビスフェノールFにアルキレンオキサイドを付加させたポリオールも使用することができる。また、ポリエステルポリオールとは、二塩基酸成分と多価アルコール成分との縮合重合体、又は、ポリカプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合体である。
上記ウレタン(メタ)アクリレートにおけるポリオール、ポリイソシアネート及び水酸基を有する(メタ)アクリレートの種類や使用量としては特に限定されず、使用用途に応じて適宜設定すればよい。また、これらを反応させる方法としては特に限定されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件も適宜設定すればよい。
これらの中でも、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸アニリド、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、N−ピロジニノアセトアセタミド、N,Nジメチルアセトアセタミドを用いることが好ましい。
なお、上記樹脂組成物が使用される用途に応じてこれらの化合物を適宜選択することが好ましく、例えば、着色が特に重要視される用途においては、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等の着色が少ないβ−ジケトンを用いることが好適であり、これにより着色が充分に抑制されることとなる。また、着色が重要視されない用途では、樹脂組成物の必要物性に応じて選択すればよい。
上記アミンとしては、例えば、アニリン、トルイジン、クレゾール等のアニリン類;アセト酢酸アニリド等のアニリド類を含む芳香族アミン類;モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン等の脂環式アミン;オクチルアミン;1−アセチル−2チオ尿素等の1種又は2種以上を使用することが好ましい。より好ましくは、脂環式アミンの一つであるピロリジン、ピペリジン等である。
なお、これら第一級、第二級アミン(第一級、第二級アミン化合物)は、予め樹脂組成物中に配合しておいてもよく、硬化させる直前に配合してもよい。また、本発明で用いる第一級、第二級アミン化合物には、予め配合した第一級、第二級アミン化合物が樹脂組成物中で骨格中や他の配合物と反応し、形成されたアミン化合物も含まれる。
上記リン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、2−エチルヘキシルホスファイト、ベンゼンホスフォン酸、ベンゼンホスフィン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
上記銅化合物としては、例えば、グルコン酸銅、アセチルアセトン銅、酢酸銅、オレイン酸銅、ナフテン酸銅等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
上記ニトロ化合物としては、例えば、ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸、2−ニトロ−4−アミノフェノール、m−ニトロフェノール、o−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
すなわち、上記第四級アンモニウム塩の使用量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、下限が0.001質量部、上限が0.1質量部とすることが好適であり、より好ましくは、下限が0.002質量部、上限が0.06質量部である。
上記リン化合物の使用量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、下限が0.001質量部、上限が0.1質量部とすることが好適であり、より好ましくは、下限が0.002質量部、上限が0.05質量部である。
上記銅化合物の使用量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、下限が0.001質量部、上限が0.1質量部とすることが好適であり、より好ましくは、下限が0.002質量部、上限が0.05質量部である。
上記ニトロ化合物の使用量としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、下限が0.001質量部、上限が0.1質量部とすることが好適であり、より好ましくは、下限が0.002質量部、上限が0.06質量部である。
上記金属石鹸としては、熱硬化性樹脂を100質量部とすると、金属成分量として、0.01〜5質量部であることが適当である。0.01質量部未満であると、樹脂の硬化速度を向上することができず、また、充分に硬化できないおそれがあり、硬化物が持つ本来の強度物性が得られないおそれがある。5質量部を超えると、樹脂の硬化が速すぎるため、作業時間が取れないおそれがあり、また、硬化物の色調を良好なものとすることができないおそれがある。好ましい下限は0.1質量部、上限は2質量部であり、より好ましい下限は0.3質量部、上限は1質量部である
上記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩としては、例えば、ナフテン酸カリウム、オクチル酸カリウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸カルシウム等のカリウム塩及び/又はカルシウム塩であることが好適である。
上記促進助剤としては、熱硬化性樹脂100質量部に対し、下限が0.01質量部、上限が1.0質量部であることが好適である。より好ましくは、下限が0.01質量部、上限が0.7質量部である。なお、この使用量は、β−ジケトンを含む促進助剤の総量である。
上記空気乾燥性付与剤としては、例えば、以下の(1)〜(3)に記載するワックス類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
(1)天然ワックスとしては、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の植物系ワックス;密蝋、ラノリン、鯨蝋等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス等が挙げられる。
(2)合成ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス;動物性油脂の誘導体;カルボキシル基含有単量体とオレフィンとの共重合体;硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス;ステアリン酸、ドデカン酸、ステアリン酸オクタデシル等の炭素数12以上の脂肪酸及びその誘導体;アルキルフェニールや高級アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加したアルコール類等が挙げられる。
(3)その他のものとしては、例えば、天然ワックスや合成ワックス等の配合ワックス等が挙げられる。
また上記ワックス類に、他の成分を含んでもよい。
これらの中でも、パラフィンワックスを用いることが好ましい。
上記空気乾燥性付与剤の使用が必要な場合、その使用量は特に限定されないが、熱硬化性樹脂100質量部に対して、下限が0.001質量部(10ppm)、上限が1質量部とすることが好ましい。より好ましくは、下限が0.003質量部、上限が0.3質量部である。
なお、上記樹脂組成物としては、これらの充填剤を用いることにより、注型(人大)、塗床材により好適に使用することが可能となる。この場合、ATHやシリカを用いることがより好ましく、使用量としては、120質量部以上、200質量部以下であることが好適である。
上記揺変剤としては、例えば、ヒュームドシリカ等が挙げられ、使用量としては特に限定されないが、熱硬化性樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上、5質量部以下であることが好ましい。なお、上記樹脂組成物としては、これらの揺変剤を用いることにより、防水ライニングや塗料、ゲルコート等の用途により好適に使用することが可能となる。
なお、この場合、防水ライニング用材料(防水材)等の調製や施工性の点から、本発明の樹脂組成物を施工した後にクロス(織物)状、マット状、不織布状等のガラス繊維を積層することにより樹脂組成物を繊維強化材に含浸することが好ましい。中でも、マット状のガラス繊維を用いることが好ましい。また、樹脂組成物を施工した後にチョップ状のガラス繊維を散布して積層することにより樹脂組成物を繊維強化材に含浸することもできる。
上記消泡剤としては、シリコン系等の他、市販の高分子系消飽剤その他添加剤を用いることができる。
上記増粘剤としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金属水酸化物;多官能イソシアネート等が好適である。
上記低収縮化剤は、成形収縮を調整するために用いることができ、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、架橋ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル−ポリスチレンブロックコポリマー、アクリル/スチレン等の多相構造ポリマー、架橋/非架橋等の多相構造ポリマー、SBS(ゴム)等が挙げられ、使用量としては特に限定されないが、熱硬化性樹脂100質量部に対して、5質量部以上、50質量部以下であることが好ましい。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フタロシアニンブルー等の通常用いられる顔料が挙げられ、使用量としては、例えば、熱硬化性樹脂100質量部に対して、上限が30質量部であることが好ましい。より好ましい上限は20質量部である。
上記柄剤としては、例えば、酸化アルミニウム、PETフィルム、マイカ、セラミック及びそれらを着色剤、表面処理剤等でコーティングしたもの、メッキ処理したもの、熱硬化性樹脂と無機フィラーと着色剤等とを熱硬化させて粉砕したもの等が挙げられる。
以下に、本発明の樹脂組成物を用いて、(a)塗膜を形成する方法、(b)化粧板を製造する方法、(c)人造大理石を製造する方法について、それぞれ説明する。
上記樹脂組成物により被膜(塗膜)を形成する方法としては、例えば、本発明の樹脂組成物に硬化剤を混合し、基材に塗布した後硬化させることにより被膜を成形する方法;マット状の繊維強化材を用いる場合には、本発明の樹脂組成物に硬化剤を混合し、ハンドレイアップ等により繊維強化材を含浸させて被覆材とし、硬化させることにより被膜を形成する方法等が挙げられる。
上記樹脂組成物により化粧板を成形する方法としては、通常、以下に記述するフィルム法と呼ばれる方法を用いることが好適である。フィルム法の製造工程は以下のような方法で成形する。
(1)成形台にミミがある紙貼り合板をセットする。
(2)硬化剤の入った樹脂組成物を紙貼り合板上に流す。
(3)テンションをかけてフィルムを貼った型枠を載せる。
(4)ローラーを数回掛けて硬化剤の入った樹脂組成物を延伸して、紙貼り合板に含浸させる。
なお、上記(2)〜(5)までの時間は通常1〜3分で行う。
(5)5〜10分後に成形台から化粧板がついた型枠を降ろす。
(6)常温で約1時間以上硬化させる(この間に加熱養生等を行うこともある。)。
(7)化粧板のミミ部を持ち、化粧板をフィルムから剥がす。
(8)このフィルムを貼った型枠を再度使用して上記(1)〜(6)を繰り返して化粧板を成形する。
上記人造大理石の製造方法としては、例えば、上記樹脂組成物を加熱成形することにより得ることができ、通常の注型法、圧縮成形法、射出成形法、トランスファー成形法、インジェクション成形法、押出成形法等を使用することができる。中でも、注型法によることが好適である。注型法としては、FRP(Fiberglass Reinforced Plastics)型を使用し、常温付近で成形する常温注型法;電鋳型、金型を使用し、60〜110℃程度の成形温度で成形する中温注型法等が好ましい
また数平均分子量及び二重結合力価は、下記方法に従って求めた。
(数平均分子量)
下記分析・測定条件下、東ソーGPCシステム8120シリーズを使用して測定した。
使用カラム:TSK gel SUPER HM−H(6mm id.X 150mm)4本直列接続
溶媒:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
検出器:示差屈折率(RI)検出器
標準物質:ポリスチレン(分子量500、2500、9800、37200、189000、707000、1110000)。
(二重結合力価)
被架橋重合体/不飽和多塩基酸(又は不飽和基含有エポキシ)のモル数
とするか、又は、不飽和ポリエステルの場合、
{(酸成分+グリコール成分)−縮合水}/不飽和酸のモル数
とする。
(重合体Aの合成)
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えた4つ口フラスコを反応器とした。この反応器に、無水マレイン酸100モル、ジシクロペンタジエン90モル及び脱イオン水90モルを仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、130℃で3時間かけて付加反応を行い、ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物を得た。次に、エチレングリコール5モル及びジエチレングリコール50モルを添加混合し、200℃で8時間反応させた。これにより、ジシクロペンタジエン骨格を含む重合体Aを得た。この重合体Aの酸価は15.0mgKOH/gであった。
(重合体Bの合成)
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えた4つ口フラスコを反応器とした。この反応器に、イソフタル酸45モル、ジエチレングリコール25モル、プロピレングリコール10モル、ネオペンチルグリコール65モルを仕込んだ。次に上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、200〜220℃の温度範囲で反応させるとともに、反応物の酸価を、JIS K6911−1995 4.3に記載の方法に準拠して随時測定した。そして酸価が10mgKOH/gとなった時点で、上記反応物に、無水マレイン酸55モルを添加混合し、200〜220℃に昇温し、8時間反応させた。これにより、重合体Bを得た。この重合体Bの酸価は15.0mgKOH/gであった。
(重合体Cの合成)
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えたフラスコを反応器とした。この反応器に、無水フタル酸50モル、無水マレイン酸50モル、プロピレングリコール75モル、ジエチレングリコール35モルを仕込んだ。次に上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら昇温し、無水フタル酸、無水マレイン酸の開環発熱終了後、200〜210℃に昇温し、8時間反応させた。これにより重合体Cを得た。この重合体Cの酸価は35mgKOH/gであった。
(重合体Dの合成)
温度計、撹拌機、空気吹込管及び還流冷却管を備えた四ツ口フラスコに、グリシジルメタクリレート284部、1,12−(6−エチルドデカン)ジカルボン酸と1,16−(6−エチルヘキサデカン)ジカルボン酸との混合物(商品名「SB−20」、岡村製油社製、酸価328mgKOH/g)685部、オクチル酸亜鉛4部、及び、ハイドロキノン0.4部を仕込んだ。続いて、上記混合物を空気気流中で撹拌して、115℃で2時間反応させた。この生成物の酸価は115mgKOH/gであった。更に、ビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名「アラルダイドAER250」、旭チバ社製、平均エポキシ当量185)347部と、トリエチルアミン1.4部とを投入した。この混合物を空気気流中で撹拌して、115℃3時間反応させた。これにより数平均分子量3000、二重結合力価658、酸価が5.0mgKOH/gのビニルエステル(重合体D)を得た。
製造例1〜4で得た重合体A〜D及び表1、2に示す重合性単量体を表1、2に示す質量比で含有する熱硬化性樹脂100部に対し、表1、2に示すβ−ジケトンやアミンを適宜添加することにより熱硬化性樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を用い、下記方法に従ってホルムアルデヒド放散量及びスチレン放散量を測定した。結果を表1、2に示す。
JIS K5601−4−1(2003年)(デシケーター法)に準じて測定を行った。
<スチレン放散量>
JIS A1901(2003年)(小型チャンバー法−建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定法)の(附属書2(参考)小型チャンバーの例(20L))に記載されている手順に基づき、測定温度28℃、湿度50%、換気回数0.5回/hr、試料負荷率2.2m2/m3の条件下で、ガスクロマトグラフ質量分析装置にて試験片からの気中放散スチレンを測定した。
SM:スチレンモノマー
VT:ビニルトルエン(m−ビニルトルエン:p−ビニルトルエン=約65:35のものを実施例で使用した。)
MMA:メチルメタクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
HEPMA:ヒドロキシエチルプロピルメタクリレート
また表1、2において、β−ジケトン及びアミンは、熱硬化性樹脂100部に対する量(部)として示した。
なお、表1の実施例には記載していないが、ビニルトルエンとしてp−ビニルトルエン純品を使用した場合も同様の効果が得られた。
Claims (1)
- 重合体30〜90質量%及び重合性単量体10〜70質量%からなる熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂100質量部に対してβ−ジケトン0.05〜3質量部とを含んでなる熱硬化性樹脂組成物であって、
該重合性単量体は、アルキル置換スチレン系単量体を全単量体成分100質量%に対して50質量%以上含有する
ことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
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