JP2006293326A - 感光性組成物及び該組成物を用いた構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐熱性が高いミクロ相分離構造のパターンを形成するための感光性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 (A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、(B)感光性分解剤とを含有し、前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、(B)感光性分解剤とを含有し、前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、感光性組成物、それを用いてフォトリソグラフィー工程により形成されたパターンの中に、さらに小さい次元のブロックコポリマーのミクロ相分離構造パターンが形成された無機物質からなる構造体の製造方法に関する。特に、低誘電率絶縁膜への応用が期待される。
近年の電子機器の高速・高機能化、小型・軽量化の急速な進展は、LSIの高性能化が大きな駆動力となっている。LSIにおいてチップ上に集積されるトランジスタの中心技術として開発された半導体集積回路(半導体IC)は格段の進歩を遂げており、これら半導体ICでは高度な微細加工技術が要求されている。代表的な微細加工技術であるリソグラフィー技術は一括露光であるがゆえ、スループットの面で高密度化に対応でき、集積度のより高い大規模LSIの実現において大きな役割を果たしてきた。しかし、光リソグラフィー技術における線幅の物理的限界(100nm〜数10nm)が指摘されている。この限界に対応する技術として、液浸露光法や電子線リソグラフィーなどの手法も開発されている。だが、微細加工の工程数が多くなるほど、また微細加工サイズが小さくなるほど、設備コストや運用コストなど製造コストが高くなり、また加工スピードの観点からも実用上の壁の高さが認識されている。
上記リソグラフィー技術の限界を打破する方法としては、ブロックコポリマーの自己組織化を利用した微細構造形成技術が検討されている。ポリマーブレンド、ポリマーアロイの分野でよく知られているように、一般に異なる高分子は互いに非相溶性であり、それらの混合物およびブロックコポリマーは相分離状態を取る。一般に、ポリマーブレンドではその相分離のスケールは数μm以上のマクロなもの(マクロ相分離)となる。これに対し、各成分が共有結合で連結されたブロックコポリマーでは、ブロックの長さにより相分離のスケールが規制されるため、安定にナノメートルサイズの微細かつ均質な相分離状態を与える。
種々の分子構造のブロックコポリマーを用いることにより、広範囲でミクロ相分離構造を制御することができる。例えばAブロックとBブロックの繰り返し単位のモル分率を変化させることで、AブロックとBブロックの相分離構造を海島構造からラメラ構造に変化させる事が可能である。また、AブロックとBブロックの分子量を変化させる事で相分離構造のドメインサイズを制御することができる。
このようなブロックコポリマーのミクロ相分離構造を用いたパターン形成例としては、以下のような例が挙げられる。リアクティブイオンエッチング(RIE)法を用いて、ポリスチレン(PS)−ポリブタジエン(PB)ブロックコポリマーのミクロ相分離構造をテンプレートとした、窒化シリコン基板上へのパターン形成方法が報告されている(非特許文献1)。また、ポリイソプレン(PI)−ポリエチレンオキシド(PEO)ブロックコポリマー、シランカップリング剤、および金属アルコキシドからなる組成物の塗膜のミクロ相分離構造より無機成分からなるナノ構造体の形成方法が報告されている(非特許文献2)。さらに、PS−PMMAブロックコポリマーなどを用いてパターンを形成し、エッチングにより一成分を選択的に除去した後に、基板へパターンを転写することで高密度磁気記録媒体など種々の電子部品を製造する方法が開示されている(特許文献1)。
サイエンス(Science)、1997年、276巻、1401頁 アドバンスド マテリアルズ(Advanced Materials)、1999年、11巻、141頁 特開2002−287377号公報
サイエンス(Science)、1997年、276巻、1401頁 アドバンスド マテリアルズ(Advanced Materials)、1999年、11巻、141頁
しかしながら、これまでに開示されているブロックコポリマーのミクロ相分離構造を用いた上記のパターン形成方法は、ブロックコポリマーを構成するブロック鎖が主として有機成分で構成されているため、テンプレートとしての耐熱性が低いという課題があった。
そこで、上述の課題を解決するために、本発明は、耐熱性が高いミクロ相分離構造のパターンを形成するための感光性組成物を提供することを目的とした。
本発明は、
(A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、
(B)感光性分解剤とを含有し、
前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
(A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、
(B)感光性分解剤とを含有し、
前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
また、本発明は、
ミクロ相分離構造を含む構造体の製造方法であって、
以下の工程を含む製造方法を提供するものである。
(1)(A)ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下であるアルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと(B)感光性分解剤とを含有する組成物からなる膜を露光する工程
(2)前記露光工程後、前記膜を現像する工程
(3)前記露光工程後、前記膜を加熱する工程
ミクロ相分離構造を含む構造体の製造方法であって、
以下の工程を含む製造方法を提供するものである。
(1)(A)ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下であるアルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと(B)感光性分解剤とを含有する組成物からなる膜を露光する工程
(2)前記露光工程後、前記膜を現像する工程
(3)前記露光工程後、前記膜を加熱する工程
一セグメント中に無機成分を含んだ繰り返し単位から構成されるブロックコポリマーを含有する組成物は、フォトリソグラフィーパターンの中にさらに小さい次元のパターンを形成することが可能になる。これにより、従来にない耐熱性や耐溶剤性の高い、階層構造をもった構造体を形成することができる。
本発明の第1の実施形態は、
(A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、
(B)感光性分解剤とを含有し、
前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
(A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、
(B)感光性分解剤とを含有し、
前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下である感光性組成物を提供するものである。
さらに、この組成物に(C)酸または塩基の存在下で前記(A)を架橋しうる化合物を含有することが好ましい。
まず、(A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを一成分として含むブロックコポリマーについて説明する。ブロックコポリマーとは、2成分以上の単量体のホモポリマー鎖が1分子内で結合したポリマーである。例えばセグメントAとセグメントBを含んで構成されるブロックコポリマーは2成分系のAB型ブロックコポリマーである。これに限らず、3成分を含んだABC型、ABA型、BAB型トリブロックコポリマーやそれ以上の成分を含んだマルチブロックコポリマーを用いてもよい。
本発明で用いられるブロックコポリマーには、ブロックコポリマーを構成する少なくとも一ブロックにアルコキシシリル基を含有してなる単量体を繰り返し単位として含む。前記アルコキシシリル基は、下記一般式(1)で表され、単量体中に少なくとも1つのアルコキシシリル基を含む。
上記式(1)において1価の有機基としては、例えばアルキル基、脂環式基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アルキル基の好ましい炭素数は1〜10である。これらのアルキル基は直鎖状であっても、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。脂環式基としては、例えばシクロヘキシル基、ノルボルニル基等を挙げることができる。また、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。また、上記式(1)においてnが0、または1のものを使用することが好ましい。これらアルコキシシリル基の種類は、所望の加水分解性、反応速度、入手の容易さ、コストなどの観点から選択すればよく、特に制限はなく、また、単量体1分子中に含まれるこれらアルコキシシリル基の数は1つ以上であれば特に制限はない。
アルコキシシリル基を含有する単量体として、より具体的な例としては、下記一般式(2)〜(4)で表される。
上記式中、R3は水素原子またはメチル基を示す。R4は、アルキレン基、アルキレンアリーレンアルキレン基、アリーレン基、アルキルシリレン基、または単結合であり、上記アルキレン基は、−O−、−CO−、−COO−、−OCOO−、−S−、−SO2−、または−CONH−結合を含んでいてもよい。R5〜R8は、相互に同一でありまたは異なり、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10の(ハロゲン化)アルキル基、フェニル基、p−フルオロフェニル基、ナフチル基、ベンジル基などの芳香族置換アルキル基、ヒドロキシルアルキル基、アルコキシアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、または水酸基、アミノ基、カルボニル基、メルカプト基、アルデヒド基、アミド基、およびスルホニル基から選ばれる置換基である。
上記(2)で示される化合物としては、例えば、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリプロポキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリイソプロポキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリブトキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリプロポキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリイソプロポキシシラン、γ−(アクリロイルオキシプロピル)トリブトキシシランなどが用いられるが、特にこれらに限定されない。
上記(3)で示される化合物としては、例えば、ビニルベンジルトリメトキシシラン、ビニルベンジルトリエトキシシラン、ビニルベンジルトリプロポキシシラン、ビニルベンジルトリイソプロポキシシラン、ビニルベンジルトリブトキシシラン、ビニルベンジルトリメトキシジメチルジシランなどが用いられるが、特にこれらに限定されない。
上記(4)で示される化合物としては、例えば、(3−アクリルアミドプロピル)トリメトキシシラン、(3−アクリルアミドプロピル)トリエトキシシラン、(3−アクリルアミドプロピル)トリプロポキシシラン、(3−アクリルアミドプロピル)トリイソプロポキシシラン、(3−アクリルアミドプロピル)トリブトキシシラン、(3−メタクリルアミドプロピル)トリメトキシシランなどが用いられるが、特にこれらに限定されない。
他のアルコキシシリル基含有不飽和化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシランなどを用いることができる。
本発明におけるブロックコポリマー一分子中に含まれる、アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるブロックの体積分率は、所望とするミクロ相分離構造を形成するような比率であれば特に限定されないが、5〜95%であることが望ましい。5%以下もしくは95%以上であるとミクロ相分離構造を形成することが困難になる場合がある。
本発明におけるアルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを一成分として含むブロックコポリマーの製造方法は、リビング重合法に基づいており、特にリビングラジカル重合法が好ましく用いられる。リビングラジカル重合法は近年様々な手法が開発されており、以下の様な例が挙げられる。例えば、Macromol.Chem.Rapid Commun.1982年,3巻,133頁に示されるイニファーター重合、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1994年、27巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1995年、117巻、5614頁に示されるような有機ハロゲン化物等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラジカル重合」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1998年、31巻、5559頁に示される「RAFT:Reversible Addition−Fragmentationchain Transfer重合」などがあげられる。これらのうち、本発明を特に限定するものではないが、原子移動ラジカル重合法による合成法が特に好ましく用いられる。
この原子移動ラジカル重合法における開始剤としては、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子内に少なくとも1つ有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有する化合物やベンジル位にハロゲンを有する化合物)、およびハロゲン化スルホニル化合物等を好適に用いることができる。
具体的には、1−フェニルエチルクロリド、1−フェニルエチルブロミド、クロロメチルスチレン、クロロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素、2−クロロプロピオニトリル、2−ブロモプロピオニトリル、2−クロロイソプロピオン酸エチル、2−クロロイソプロピオン酸メチル、2−クロロイソプロピオン酸エチル、2−ブロモイソプロピオン酸メチル、2−ブロモイソプロピオン酸エチル、2−ブロモイソ酪酸メチル、2−ブロモイソ酪酸エチル、クロロ酢酸ビニル、p−トルエンスルホン酸クロリド、パーフルオロエチルアイオダイド、パーフルオロプロピルアイオダイド、パーフルオロブチルアイオダイド、2,2−ビス(クロロメチル)−1,3−ジクロロプロパン、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−ジクロロプロパン、α,α’−ジブロモキシレン、およびヘキサキス(α−クロロメチル)−ベンゼン等を挙げることができる。
原子移動ラジカル重合法を使用する場合は、上記重合開始基とともに、触媒としてハロゲン含有金属錯体を使用してラジカル重合性単量体をリビングラジカル重合させる。上記金属触媒としては、周期表7族〜11族から選ばれる少なくとも1種の遷移金属(M)が中心金属である金属錯体から成る触媒を使用するが、具体的に使用される金属(M)としては、Cu、Ni、Pd、Pt、Rh、Co、Ir、Fe、Ru、Re、Mnの群から選ばれる金属であり、中でも、Cu、Ru、Fe、Niが好ましく、さらに銅が特に好ましい。上記ハロゲン含有金属錯体の中心金属として銅を用いた場合、ハロゲン含有銅錯体としては、塩化第一銅、臭化第一銅が特に好適に用いられるが、特にこれらに限定されない。
上記の金属錯体には有機配位子が使用される。有機配位子は、重合溶媒への可溶化および金属錯体の可逆的なレドックス反応を可能にするため使用される。金属への配位原子としては、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子などが挙げられるが、好ましくは窒素原子である。有機配位子の具体例としては、2,2’−ビピリジル及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン、トリス(ジメチルアミノエチル)アミン、トリフェニルホスフィン等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
上記原子移動ラジカル重合法で得られた重合体は、更なる重合を開始することが可能なハロゲン末端Xを有しているため、第1のモノマーが重合で消費されて第1のブロック鎖を形成した後、第2のモノマーを添加して第1のブロック鎖の末端から成長する第2のブロック鎖を形成することが出来る。すなわち、上記アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位とするブロック鎖および他の単量体を繰り返し単位とするブロック鎖からなるブロックコポリマーを製造することができる。そして、さらにはマルチブロックコポリマーを製造することも出来る。ブロック共重合を行う順序は、アルコキシシリル基を含有する単量体および他の単量体のどちらが先となる順序でもよく、また3種類以上の単量体から構成されるマルチブロックポリマーでもよい。
本発明において、アルコキシシリル基を含有しないブロックを構成する単量体については、公知のラジカル重合性単量体を用いることができる。本発明のラジカル重合方法で使用し得る上記不飽和モノマーを以下に例示することができるが、特にこれらに限定されるものではない。
スチレン、スチレンのα−、o−、m−、p−アルキル、アルコキシル、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、エステル置換体;スチレンスルフォン酸、2,4−ジメチルスチレン、パラジメチルアミノスチレン、ビニルベンジルクロライド、ビニルベンズアルデヒド、インデン、1−メチルインデン、アセナフタレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルフルオレン等の重合性不飽和芳香族化合物。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類;クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸エチルなどの不飽和モノカルボン酸エステル類;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチルシロキサニルジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキサニル)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルプロピルジメチルシリルエーテルなどのシロキサニル化合物類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミン含有(メタ)アクリレート類;クロトン酸2−ヒドロキシエチル、クロトン酸2−ヒドロキシプロピル、ケイ皮酸2−ヒドロキシプロピルなどの不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類;(メタ)アリルアルコールなどの不飽和アルコール類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和(モノ)カルボン酸類;(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−β−プロピルグリシジル、α−エチルアクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−エチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−5−メチル−5,6−エポキシヘキシル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチルなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;およびこれらのモノ、ジエステル類。
その他、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドなどのN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド類;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和ポリカルボン酸(無水物)類、塩化ビニル、酢酸ビニルなどが挙げられる。上記に例示したラジカル重合性単量体は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
またアルコキシシリル基を含有しないセグメントを構成する高分子については、上記のラジカル重合性単量体の重合体以外に、エステル基またはエーテル基を主鎖に有する高分子、特に脂肪族ポリエステル系ポリマーまたは脂肪族ポリエーテル系ポリマーを好適に用いることができる。これらは、ラジカル重合により得られる高分子主鎖がC−C結合からなる重合体より一般に熱分解温度が低いため、低い焼成温度でも構造体を形成でき、また焼成後の炭素(コーク)残留物が少ないため、本発明の目的に有用である。これらは市販のものを用いてもよく、また必要に応じて合成してもよい。
本発明における脂肪族ポリエステルを構成するエステル単位としては、芳香環を含まないエステル単位であればいずれの構造でもよいが、下記式(5)〜(7)で表されるエステル構造を含んでいることが好ましい。
本発明における脂肪族ポリエステルを構成するエステル単位としては、芳香環を含まないエステル単位であればいずれの構造でもよいが、下記式(5)〜(7)で表されるエステル構造を含んでいることが好ましい。
(式中、R12は水素原子または炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を示す。)
式(7)中のR12は、水素原子および炭素数1〜12のアルキル基より選ばれる、異なる2種以上(共重合体)であってもよい。R12がメチル基の場合、ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)であり、R12がメチル基および水素原子の場合3−ヒドロキシ酪酸/3−ヒドロキシプロピオン酸共重合体であり、R12がメチル基およびエチル基の場合3−ヒドロキシ酪酸/3−ヒドロキシバレリアン酸共重合体である。また、式(5)〜(7)は、単独で用いても組み合わせて用いてもよい。
これら式(5)〜(7)で表されるポリマーとしては、ヒドロキシ酸重縮合物、ラクトンの開環重合物、及びα,ω−脂肪族ジカルボン酸とα,ω−脂肪族ジオールとの重縮合物等が挙げられる。前記ポリマーの具体例としては、ヒドロキシ酸重縮合物としてはヒドロキシ酪酸の重縮合物等が、α,ω−脂肪族ジカルボン酸とα,ω−脂肪族ジオールとの重縮合によって得られるポリエステルとしては、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリペンタメチレンサクシネート、ポリヘキサメチレンサクシネート、及びポリエチレンアジペート、ポリペンタメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート等が、ラクトン類としてはポリα−プロピオラクトン、ポリβ−プロピオラクトン、ポリβ−ブチロラクトン、ポリピバロラクトン、ポリα−バレロラクトン、ポリγ−バレロラクトン、ポリε−カプロラクトン等が、ラクチドとしてはポリラクチド、ポリグリコリド等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明における脂肪族ポリエーテルを構成するエーテル単位としては、芳香環を含まないエーテル単位であればいずれの構造でもよいが、分解の容易さ及び入手の容易さの観点から、ポリメチレンオキサイド構造、ポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキシド構造などが挙げられる。具体的には、ポリオキシメチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型化合物などを挙げることができるが、特にこれらに限定されない。また脂肪族ポリエーテルポリマーの両末端または片末端に存在する水酸基を開始点として、前記脂肪族系ポリエステルを合成できることから、本発明におけるアルコキシシリル基を含有しないブロックを構成する高分子は、ポリエーテル系ポリマーとポリエステル系ポリマーの共重合体であってもよい。
前記脂肪族ポリエステル系または脂肪族ポリエーテル系ポリマーをアルコキシシリル基を含有しないセグメントとするブロックコポリマーの合成法としても、リビング重合法が好適に用いられるが、特に制限は無い。また、リビング重合法を用いる場合であっても、(1)アルコキシシリル基を含有する単量体の重合により得られるポリマーをそのまま直接用いて、またはポリマーポリマー末端の官能基変換を行って、脂肪族ポリエステルまたはポリエーテルとブロック化する方法、(2)脂肪族ポリエステルまたは脂肪族ポリエーテルを合成後、そのまま直接、または末端の官能基変換により、アルコキシシリル基を含有する単量体を重合してもよい。前記(2)の脂肪族ポリエステルまたは脂肪族ポリエーテルは、市販の化合物を入手して使用しても良い。
前記脂肪族ポリエステル系または脂肪族ポリエーテル系ポリマーをアルコキシシリル基を含有しないセグメントとするブロックコポリマーの合成法としても、リビング重合法が好適に用いられるが、特に制限は無い。また、リビング重合法を用いる場合であっても、(1)アルコキシシリル基を含有する単量体の重合により得られるポリマーをそのまま直接用いて、またはポリマーポリマー末端の官能基変換を行って、脂肪族ポリエステルまたはポリエーテルとブロック化する方法、(2)脂肪族ポリエステルまたは脂肪族ポリエーテルを合成後、そのまま直接、または末端の官能基変換により、アルコキシシリル基を含有する単量体を重合してもよい。前記(2)の脂肪族ポリエステルまたは脂肪族ポリエーテルは、市販の化合物を入手して使用しても良い。
本発明において用いられる重合溶媒は、ラジカル重合に対する阻害作用がなければ、いかなる種類の溶媒も使用し得るが、その中でも重合に供するモノマーと相溶し、かつラジカル重合の開始種とならない構造を有する溶媒が重合制御の点で有利である。また、溶媒中に水が含まれていると重合反応中にアルコキシシリル基の加水分解反応が進行し、所望のブロックコポリマーが得られないことがあるので、重合溶媒中の水分は除かれていることが好ましい。具体的な重合溶媒として、代表的なものを例示する。
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル類;ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、デカン、ノナン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、ジシクロヘキシル、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アニソール(メトキシベンゼン)等の脂肪族又は芳香族炭化水素類;エチルエーテル、ジメチルエーテル、トリオキサン、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル等のエーテル類;メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸類;ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の硫黄、窒素含有有機化合物類等が挙げられる。これらは、上記溶媒の条件以外に特に制限されることは無く、重合方法の用途に合った溶媒を適宜選択すれば良い。また、これらは単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
本発明における原子移動ラジカル重合は、種々の形態で実施することが可能であり、例えば、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、バルク重合を挙げることができる。本発明を実施するに際し、重合試薬の添加手順などは特に制限は無いが、ラジカル重合性単量体、重合開始剤、金属触媒、および必要に応じてその配位子を混合し、さらに必要に応じて適当な溶媒を添加し、脱気、不活性ガスによる置換を行ったのち、所定の温度に設定し、反応を行う。重合温度は、通常、5〜140℃、好ましくは20〜120℃の間で選択される。重合温度が5℃未満では重合反応が著しく遅くなり工業的に好ましくなく、一方、重合温度が140℃を超えると、分子量分布が広くなる傾向が強くなり好ましくない。
本発明におけるアルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを一成分として含むブロックコポリマーの分子量分布は狭いほど好ましい。その指標となる分子量分布指数(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により確認される。本発明のブロックコポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)は1.8以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。電子素子に応用した場合に、ブロックポリマーの均一性の高さが、周期性の高い構造体の提供を可能にし、素子全体として性能の高いものを提供できる。分子量分布指数が大きいと、ミクロ相分離構造の周期性やサイズが乱れる傾向になる。
次に、(B)感光性分解剤について説明する。本発明で用いられる(B)感光性分解剤は、感光性酸発生剤または感光性塩基発生剤であることができる。
上記感光性酸発生剤としては、活性光線の照射により酸を発生する化合物であれば、公知の化合物を任意に選択して使用することができる。たとえば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、ブロモニウム塩、クロロニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩、ハロゲン含有トリアジン等のハロゲン化合物、スルホニルイミド化合物等を挙げることができるが、好ましくはジフェニルヨードニウムトリフルオロメチルスルフォン酸塩等のヨードニウム塩、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート等のスルホニウム塩、ハロゲン含有トリアジン類、スルホン酸エステル類等を使用することができる。
上記ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキシルトリス(p−クロロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート等を用いることができる。
上記スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等を用いることができる。
上記ハロゲン含有トリアジン類としては、例えばトリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等を用いることができる。
上記スルホン酸エステル類としては、例えばα−ヒドロキシメチルベンゾイン−p−トルエンスルホン酸エステル、α−ヒドロキシメチルベンゾイン−トリフルオロメタンスルホン酸エステル、α−ヒドロキシメチルベンゾイン−メタンスルホン酸エステル、2,4−ジニトロベンジル−p−トルエンスルホン酸エステル、2,4−ジニトロベンジル−トリフルオロメタンスルホン酸エステル、2,4−ジニトロベンジル−メタンスルホン酸エステル、2,4−ジニトロベンジル−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,6−ジニトロベンジル−p−トルエンスルホン酸エステル、2−ニトロベンジル−p−トルエンスルホン酸エステル、2−ニトロベンジル−トリフルオロメタンスルホン酸エステル、2−ニトロベンジル−メタンスルホン酸エステル、4−ニトロベンジル−p−トルエンスルホン酸エステル、4−ニトロベンジル−トリフルオロメタンスルホン酸エステル、4−ニトロベンジル−メタンスルホン酸エステル、4−ニトロベンジル−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を用いることができる。
上記感光性塩基発生剤としては、例えば、特開平4−330444号公報、「高分子」p242−248、46巻6号(1997年)等に記載されているものが好適に用いられ、具体的にはトリフェニルメタノール、ベンジルカルバメートなどが挙げられる。しかしながら、機能として活性光線の照射により塩基が発生すれば、これらに限定されない。
上記感光性酸発生剤もしくは感光性塩基発生剤は、単独或いは複数の感光性酸発生剤または感光性塩基発生剤を組み合わせて使用することができる。上記(B)感光性分解剤は、(A)ブロックコポリマー100質量部に対して、0.01質量部以上用いることが好ましく、0.05質量部以上用いることがさらに好ましい。(B)成分が0.01質量部未満の場合、照射光に対する感度が低下しやすくなる。上限値は好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。(B)成分が20質量部以上の場合、得られる塗膜において現像残渣が残りやすくなる。
次に、本発明で用いられる(C)酸または塩基の存在下でアルコキシシリル基を含有するブロックポリマーを架橋しうる化合物について説明する。アルコキシシリル基を含有するブロックポリマーを架橋しうる化合物としては、下記式(5)で表される金属アルコキシドおよび式(6)で表される金属ハロゲン化物
M(OR)tYu ・・・(5)
MXtYu ・・・(6)
(但し、上記式(5)および(6)で、Mは+2〜5価の原子を表し、Rはアルキル基またはアリール基を表し、Yは水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシル基またはアリールオキシ基を表し、Xはハロゲン原子を表し、そしてtおよびuは0または1以上の整数である。但しt+uは原子Mの原子価数に等しい)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることもできる。
M(OR)tYu ・・・(5)
MXtYu ・・・(6)
(但し、上記式(5)および(6)で、Mは+2〜5価の原子を表し、Rはアルキル基またはアリール基を表し、Yは水素原子、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシル基またはアリールオキシ基を表し、Xはハロゲン原子を表し、そしてtおよびuは0または1以上の整数である。但しt+uは原子Mの原子価数に等しい)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることもできる。
上記式(5)および(6)における+2〜5価の原子Mとしては、例えばSi、Pまたは金属原子を用いることができる。金属原子としては、例えば周期律表2A族、3B族および遷移金属の原子が好ましい。
上記全てのアルキル基およびアルコキシル基中に含まれるアルキル基は炭素数1〜10までの直鎖、分岐、または環状のアルキル基であることができ、これらに含まれる水素原子の一部または全部が塩素原子、臭素原子、パーフロロアルキル基、水酸基、メルカプト基、チオアルキル基、アルコキシル基、アルキルエステル基、アルキルチオエステル基、パーフロロアルキルエステル基、シアノ基、ニトロ基またはアリール基に置換されたものであってもよい。
上記全てのアリール基およびアリールオキシ基中のアリール基としては、互いに独立に、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基またはビフェニル基およびこれらの水素原子が塩素原子、臭素原子、水酸基、メルカプト基、アルコキシ基、チオアルキル基、アルキルエステル基、アルキルチオエステル基、シアノ基またはニトロ基で置換されたものを挙げることができる。
また、ハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素および臭素の原子を好ましいものとして挙げることができる。
上記式(5)で表される化合物を示すと、例えば珪素化合物としてテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン(通称TEOS)、テトラ−n−プロピルオキシシラン、テトライソプロピルオキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランの如きテトラアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシランの如きモノアルキルトリアルコキシシラン;フェニルトリエトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、4−クロロフェニルトリエトキシシラン、4−メチルフェニルトリエトキシシランの如きモノアリールトリアルコキシシラン;フェノキシトリエトキシシラン、ナフチルオキシトリエトキシシラン、4−クロロフェニルオキシトリエトキシシラン、4−メチルフェニルオキシトリエトキシシランの如きモノアリールオキシトリアルコキシシラン;モノヒドロキシトリメトキシシラン、モノヒドロキシトリエトキシシランの如きモノヒドロキシトリアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランの如きジアルキルジアルコキシシラン;メチル(フェニル)ジエトキシシランの如きモノアルキルモノアリールジアルコキシシラン;メチル(ヒドロキシ)ジメトキシシランの如きモノアルキルモノヒドロキシジアルコキシシラン;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシランの如きトリアルキルモノアルコキシシラン;およびテトラメトキシシランの2〜5量体の如き上記化合物のオリゴマー等を用いることができる。
上記式(6)で表される化合物の具体例を珪素化合物として例示すると、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラヨードシラン、トリクロロブロモシラン、ジクロロジブロモシランの如きテトラハロゲノシラン;メチルトリクロロシラン、メチルジクロロブロモシラン、シクロヘキシルトリクロロシランの如きモノアルキルトリハロゲノシラン;フェニルトリクロロシラン、ナフチルトリクロロシラン、4−クロロフェニルトリクロロシランの如きモノアリールトリハロゲノシラン;フェノキシトリクロロシラン、フェノキシジクロロブロモシランの如きモノアリールオキシトリハロゲノシラン;メトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシランの如きモノアルコキシトリハロゲノシラン;ジメチルジクロロシラン、メチル(エチル)ジクロロシラン、メチル(シクロヘキシル)ジクロロシランの如きジアルキルジハロゲノシラン;メチル(フェニル)ジクロロシランの如きモノアルキルモノアリールジハロゲノシラン;およびテトラクロロシランの2〜5量体の如き上記化合物のオリゴマー等を用いることができる。
上記式(5)または上記式(6)で表される化合物としては、その他例えばトリエトキシホウ素、トリクロロホウ素、ジエトキシマグネシウム、ジクロロマグネシウム、トリエトキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム、トリクロロアルミニウム、トリエトキシリン、トリクロロリン、ペンタエトキシリン、ペンタクロロリン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラクロロチタン、ジエトキシ鉄、ジクロロ鉄、トリエトキシ鉄、トリクロロ鉄、ジエトキシニッケル、ジクロロニッケル、トリエトキシガリウム、トリクロロガリウム、テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラクロロゲルマニウム、ジエトキシストロンチウム、ジクロロストロンチウム、トリエトキシイットリウム、トリクロロイットリウム、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラクロロジルコニウム、ジエトキシカドミウム、ジクロロカドミウム、トリエトキシインジウム、トリクロロインジウム、ジエトキシバリウム、ジクロロバリウム、ヘキサエトキシタングステン、ヘキサクロロタングステン、ペンタエトキシタンタル、ペンタクロロタンタル、ジエトキシ鉛、ジクロロ鉛、トリエトキシビスマス、トリクロロビスマスの如きアルコキシドおよびハロゲン化物を同様に用いることができる。
これらのうち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランの如きテトラアルコキシシラン;トリブトキシアルミニウムの如きトリアルコキシアルミニウム;テトラブトキシチタンの如きテトラアルコキシチタン;テトラブトキシジルコニウムの如きテトラアルコキシジルコニウム、テトラクロロシランの如きテトラハロゲノシラン;トリクロロアルミニウムの如きトリハロゲノアルミニウム;テトラクロロチタンの如きテトラハロゲノチタン類等が好適に使用される。
上記(C)成分は、単独あるいは複数の化合物を組み合わせて使用することができる。上記(C)成分の化合物の組成物中における含有量は、機械特性やフォトリソグラフィー工程における露光特性・現像特性に応じて自由に設定できるが、(A)ブロックコポリマー100質量部に対して、100質量部以下で用いることが好ましく、60質量部以下用いることがさらに好ましい。(A)成分100質量部に対して(C)成分が100質量部を超える場合、架橋度が高くなりすぎ、ミクロ相分離構造の形成が困難になることがある。(C)成分の下限値は、目的のナノ構造体の特性や工程に応じて自由に決められるが、通常、(A)成分100質量部に対して0.1質量部以上である。上記(C)成分を含有する組成物とする場合、(B)感光性分解剤は、(A)ブロックコポリマー100質量部に対して、0.01質量部以上用いることが好ましく、0.05質量部以上用いることがさらに好ましい。(B)成分が0.01質量部未満の場合、照射光に対する感度が低下しやすくなる。(B)成分の上限値は好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。(B)成分が20質量部以上の場合、得られる塗膜において現像残渣が残りやすくなる。
本発明で使用する感光性組成物には、本発明の目的を損なわない限りにおいて、その他の添加剤が含有されていてもよい。このような添加剤としては、シランカップリング剤、増感剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等が挙げられる。
例えば、上記シランカップリング剤としては、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが用いられる。これらは1種あるいは2種以上を同時に使用しても良い。
また例えば、上記増感剤の具体的な例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキシキサントン、チオキサントン、ベンジル、ジベンザルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルp−メチルスチリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、N−フェニル−1−ナスチルアミン、N,N−ジフェニル−1−ナフチルアミン、アミノピレン、N−フェニルアミノピレン、N,N−ジフェニルアミノピレン、N−クロロフェニルアミノピレン、N,N−ジクロロフェニルアミノピレン、トリフェニルアミン、P−ヒドロキシトリフェニルアミン、N−フェニル−N−ベンジル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−N−スチリル−1−ナフチルアミン等が用いられる。
次に、上記感光性組成物を用いた、無機成分のみからなるナノ構造体の形成方法について説明する。本発明の感光性組成物は、その使用に際して、固形分濃度が例えば0.1〜50質量%となるように溶剤に溶解した後、例えば孔径0.1〜10μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールブチルエーテルアセテート、などのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができるが、これら溶媒のうち1種を単独で用いてもよいし、あるいは複数種を混合して使用してもよい。
また、それらの溶媒への溶解度や蒸気圧をコントロールする目的でメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロペンタノン、シクロヘキサン等の脂環式化合物等と混合してもよい。
本発明において、上記の感光性組成物を用いることにより、例えば次のようにしてフォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づく無機ナノ構造体を形成することができる。このプロセスについて説明する。
先ず、上記濾過した感光性組成物の液より、シリコンウエハー等の基板の表面に塗膜を形成する。この際、塗布する方法としては、スピンコート法、浸漬法、ロールコート法、スプレー法などの塗布手段が用いることができる。
得られた塗膜に、例えばパターンマスクを介して、露光工程(a)を行うことで、塗膜の一部において(B)成分より酸または塩基が生成され、この酸または塩基が(A)成分のブロックコポリマー中のアルコキシシリル基、および(C)成分を添加した際には(C)成分にも作用し、−SiOHまたは−M−OH(「M」は(C)成分中の金属原子を表す)を生成し、続く加熱工程(b)により架橋反応が進行する。ここで現像工程(c)を行うことにより、露光部は架橋により不溶化しているのに対し、非露光部は現像液に溶解し、パターンが形成される。さらに、ブロックコポリマーのガラス転移温度(Tg)以上の適当な温度で再加熱する工程(d)により、ミクロ相分離構造を形成するとともに、架橋反応をさらに進行せしめることができ、フォトリソグラフィー工程によるパターン形成が完成される。最後に、ミクロ相分離構造が形成された後、有機物が熱分解する温度以上に加熱する工程(e)により、有機ポリマー相を選択的に除去し、フォトリソグラフィー工程によるパターンの中に、ブロックポリマーのミクロ相分離構造がテンプレートとなった無機物のみからなるナノ構造体が形成される。ここで有機物の除去方法としては、上記(e)焼成工程における有機物の熱分解による除去の代わりに、有機物と無機物のエッチングコントラストが大きいことを利用してリアクティブイオンエッチング(RIE)によって有機物を除去してもよい。この場合のエッチングガスとしてはO2ガスが好ましく用いられる。
本発明における上記パターン形成プロセスにおいては、スピンコートなどによる塗布後に膜中の溶剤を除去するために加熱処理(以下、「ソフトベーク」という)を行うことが好ましい。その加熱条件は、本発明の材料の配合組成、各添加剤の種類等により変わるが、好ましくは30〜200℃、より好ましくは40〜150℃であり、ホットプレートやオーブン、赤外線などを使用して加熱することができる。以下、無機物質からなるナノ構造体のパターン形成における各工程についてさらに詳細に説明する。
上記露光工程(a)においては、光の照射により発生した酸または塩基が、(A)成分のブロックコポリマー中のアルコキシシリル基、および(C)成分を添加した際には(C)成分にも作用し、−SiOHまたは−M−OH(「M」は(C)成分中の金属原子を表す)を生成する。露光工程における照射光としては、波長365nmのi線、404nmのh線、436nmのg線、キセノンランプ等の広域波長光源等の紫外線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー等の遠紫外線、可視光およびこれらの混合線等が挙げられる。これらのうち、紫外光および可視光が好ましい。照度としては照射波長などにもよるが、0.1mW/cm2〜100mW/cm2とすることが最も反応効率が良く好ましい。これらの照射光は、パターンマスクを介して照射することでパターニングすることが可能である。
露光後には加熱処理(露光後ベーク(PEB))工程(b)を行うことが好ましい。この工程により、露光により生成した、−SiOHまたは−M−OH同士の縮合反応が起き、ブロックコポリマー中の架橋反応を促進する。その加熱には、上記ソフトベークと同様な装置が使用でき、その条件は任意に設定することができる。好ましい加熱温度は30〜150℃であり、より好ましくは40〜130℃である。30℃以下では、架橋反応の進行度合いが低すぎ、150℃以上では架橋反応が進行し過ぎてミクロ相分離構造が乱れたり、ミクロ相分離構造の形成そのものが妨げられたりする。
本発明の上記現像工程(c)における現像液としては、組成物中の(A)成分のブロックコポリマー、(B)成分の感光性分解剤、および(C)成分の架橋剤を溶解しうるものであれば特に限定されない。その具体例を挙げれば、イソプロピルアルコール(IPA)などのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)などのケトン類などを用いることができ、また現像液に界面活性剤などを添加してもよい。
現像後の再加熱の工程(d)により、ミクロ相分離構造が完全に形成されるとともに、ブロックコポリマー中の架橋反応も完成される。その加熱には、上記ソフトベークと同様な装置が使用でき、その条件は任意に設定することができる。加熱温度は用いるブロックコポリマーの構造に応じて決定すればよい。すなわち、ブロックコポリマーが分解せずに、かつブロックコポリマーを構成するブロック鎖のガラス転移温度Tgより高い温度が好ましく、通常は50〜250℃であり、より好ましくは80〜200℃である。
上記有機物を除去するための焼成工程(e)は、有機ポリマーの分解温度以上が好ましく、通常は300℃以上であり、より好ましくは450℃以上であるが、用いるブロックコポリマーの構造に応じて適宜設定すればよい。
本発明においては、上記フォトリソグラフィー工程において、マスクを介さずに塗膜全面に直接露光し、現像工程(c)を行わずに、再加熱工程(d)および焼成工程(e)を行うこともできる。
また本発明においては、用いるブロックコポリマーの構造によっては、ミクロ相分離構造が高い温度で形成され、上記工程順序では架橋反応が進行しすぎるためミクロ相分離構造の形成が妨げられる場合がある。その場合は、上記パターン形成工程において、(d)Tg以上での加熱工程、(a)露光工程、(b)PEB工程、(c)現像工程、(e)焼成工程の順序でパターンを形成し、ミクロ相分離構造を形成した後に、架橋反応を進行させるプロセスで行ってもよい。上記工程順序は、ブロックコポリマーの構造に応じて、適宜選択すればよい。
上記無機物質の多孔質膜はこれまでに使用されてきた低誘電率層間絶縁膜(一般的には比誘電率2.5〜3.5)に比べて低誘電率を示し、半導体装置や多層配線板等の電子部品に使用することができる。具体的には、LSI、DRAMなどの半導体素子用層間絶縁膜やエッチングストッパー膜、多層レジストを用いた半導体作製工程の中間層、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶表示素子用の保護膜や絶縁膜の用途として有用である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
ポリ(メチルメタクリレート)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PMMA−b−PTMSPMA、ここで、「b」はブロックポリマーであることを示す記号である)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅0.5ミリモル、2,2’−ジノニルビピリジル1.0ミリモル、パラトルエンスルホニルクロリド1.0ミリモル、メチルメタクリレート150ミリモル、ジフェニルエーテル15gを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、80℃で反応を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたPMMAの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=8300、Mw/Mn=1.07であった。次いで、得られた塩素を末端に有するポリメチルメタクリレート0.4ミリモル、臭化銅(I)0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、TMSPMA160ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPMMA−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=55300、Mw/Mn=1.25であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PMMAブロックが8300、PTMSPMAブロックが47000と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
ポリ(メチルメタクリレート)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PMMA−b−PTMSPMA、ここで、「b」はブロックポリマーであることを示す記号である)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅0.5ミリモル、2,2’−ジノニルビピリジル1.0ミリモル、パラトルエンスルホニルクロリド1.0ミリモル、メチルメタクリレート150ミリモル、ジフェニルエーテル15gを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、80℃で反応を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたPMMAの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=8300、Mw/Mn=1.07であった。次いで、得られた塩素を末端に有するポリメチルメタクリレート0.4ミリモル、臭化銅(I)0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、TMSPMA160ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPMMA−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=55300、Mw/Mn=1.25であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PMMAブロックが8300、PTMSPMAブロックが47000と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
(合成例2)
合成例1と異なる組成のPMMA−b−PTMSPMAを、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅0.2ミリモル、2,2’−ジノニルビピリジル0.4ミリモル、パラトルエンスルホニルクロリド0.4ミリモル、メチルメタクリレート136ミリモル、ジフェニルエーテル13gを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、80℃で反応を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたPMMAの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=21200、Mw/Mn=1.11であった。次いで、得られた塩素を末端に有するポリメチルメタクリレート0.4ミリモル、臭化銅(I)0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、TMSPMA160ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPMMA−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=71900、Mw/Mn=1.28であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PMMAブロックが21200、PTMSPMAブロックが50700と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
合成例1と異なる組成のPMMA−b−PTMSPMAを、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅0.2ミリモル、2,2’−ジノニルビピリジル0.4ミリモル、パラトルエンスルホニルクロリド0.4ミリモル、メチルメタクリレート136ミリモル、ジフェニルエーテル13gを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、80℃で反応を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたPMMAの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=21200、Mw/Mn=1.11であった。次いで、得られた塩素を末端に有するポリメチルメタクリレート0.4ミリモル、臭化銅(I)0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、TMSPMA160ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPMMA−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=71900、Mw/Mn=1.28であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PMMAブロックが21200、PTMSPMAブロックが50700と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
(合成例3)
ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PEG−b−PTMSPMA)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。テトラヒドロフラン(THF)に溶解したポリエチレングリコールメタクリレート(Mn:10000)の中に、トリエチルアミン存在下、0℃で、2−ブロモイソブチリル ブロミドと反応させ、ポリエチレングリコールメチルエーテル−2−ブロモイソ酪酸エチル(PEG−Br)を得た。次いで、得られたPEG−Br0.5ミリモル、臭化銅(I)0.25ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.25ミリモル、TMSPMA100ミリモル、アニソール25mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPEG−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=32100、Mw/Mn=1.35であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PEGブロックが10000、PTMSPMAブロックが22100と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PEG−b−PTMSPMA)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。テトラヒドロフラン(THF)に溶解したポリエチレングリコールメタクリレート(Mn:10000)の中に、トリエチルアミン存在下、0℃で、2−ブロモイソブチリル ブロミドと反応させ、ポリエチレングリコールメチルエーテル−2−ブロモイソ酪酸エチル(PEG−Br)を得た。次いで、得られたPEG−Br0.5ミリモル、臭化銅(I)0.25ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.25ミリモル、TMSPMA100ミリモル、アニソール25mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPEG−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=32100、Mw/Mn=1.35であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PEGブロックが10000、PTMSPMAブロックが22100と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
(合成例4)
ポリ(スチレン)−b−ポリ(ビニルベンジルトリメトキシシラン)(PSt−b−PVBTMS)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。ビニルベンジルトリメトキシシラン(VBTMS)は、高分子論文集1981年、38巻、201頁に記載されている方法に従い、グリニヤール試薬を用いて合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅(I)1.7ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン1.7ミリモル、1−フェニルエチルブロミド1.7ミリモル、St425ミリモルを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、110℃でStのバルク重合を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたポリスチレンの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=16600、Mw/Mn=1.17であった。次いで得られた臭素を末端に有するポリスチレン0.4ミリモル、臭化銅0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、VBTMS150ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。100℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPSt−b−PVBTMSの分子量をGPCで確認した結果、Mn=55800、Mw/Mn=1.31であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PStブロックが16600、PVBTMSブロックが39200と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
ポリ(スチレン)−b−ポリ(ビニルベンジルトリメトキシシラン)(PSt−b−PVBTMS)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。ビニルベンジルトリメトキシシラン(VBTMS)は、高分子論文集1981年、38巻、201頁に記載されている方法に従い、グリニヤール試薬を用いて合成した。窒素雰囲気下で、臭化銅(I)1.7ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン1.7ミリモル、1−フェニルエチルブロミド1.7ミリモル、St425ミリモルを混合し、窒素で溶存酸素を置換した後、110℃でStのバルク重合を行った。ガスクロマトグラフィーにより重合率を確認しながら反応を行い、液体窒素で急冷して反応を停止した。得られたポリスチレンの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=16600、Mw/Mn=1.17であった。次いで得られた臭素を末端に有するポリスチレン0.4ミリモル、臭化銅0.2ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.2ミリモル、VBTMS150ミリモル、アニソール30mlを混合、窒素置換した。100℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPSt−b−PVBTMSの分子量をGPCで確認した結果、Mn=55800、Mw/Mn=1.31であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PStブロックが16600、PVBTMSブロックが39200と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
(合成例5)
ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PEG−b−PTMSPMA)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。テトラヒドロフラン(THF)に溶解したポリエチレングリコールメタクリレート(Mn:10000)の中に、トリエチルアミン存在下、0℃で、2−ブロモイソブチリル ブロミドと反応させ、ポリエチレングリコールメチルエーテル−2−ブロモイソ酪酸エチル(PEG−Br)を得た。次いで、得られたPEG−Br0.5ミリモル、臭化銅(I)0.25ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.25ミリモル、TMSPMA100ミリモル、アニソール25mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPEG−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=32100、Mw/Mn=1.35であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PEGブロックが10000、PTMSPMAブロックが22100と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)−b−ポリ(トリメトキシシリルプロピルメタクリレート)(PEG−b−PTMSPMA)を、原子移動ラジカル重合法を用いて以下の手順により合成した。テトラヒドロフラン(THF)に溶解したポリエチレングリコールメタクリレート(Mn:10000)の中に、トリエチルアミン存在下、0℃で、2−ブロモイソブチリル ブロミドと反応させ、ポリエチレングリコールメチルエーテル−2−ブロモイソ酪酸エチル(PEG−Br)を得た。次いで、得られたPEG−Br0.5ミリモル、臭化銅(I)0.25ミリモル、ペンタメチルジエチレントリアミン0.25ミリモル、TMSPMA100ミリモル、アニソール25mlを混合、窒素置換した。80℃で反応を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPEG−b−PTMSPMAの分子量をGPCで確認した結果、Mn=32100、Mw/Mn=1.35であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PEGブロックが10000、PTMSPMAブロックが22100と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
(合成例6)
ポリ(ラクチド)−b−ポリ(ビニルベンジルトリメトキシシラン)(PLA−b−PVBTMS)を、ニトロキシド化合物による重合法を用いて以下の手順により合成した。ビニルベンジルトリメトキシシラン(VBTMS)は、合成例3と同様に合成したものを用いた。0.2ミリモルの4−ヒロドキシTEMPOを乾燥トルエンに溶解した後、ラクチド(3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)40ミリモル、5mlの乾燥トルエンに溶解した2−エチルヘキサン酸スズ(触媒、45mg)を加え、混合した。よく撹拌し、トルエンを蒸発させた後、脱気を数回繰り返すことで完全に水分を除去し、反応受器内を真空にした。次いで、110℃でラクチドの重合を行い、末端にTEMPOを有するポリラクチドを得た。得られたポリラクチドの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=9100、Mw/Mn=1.11であった。得られたTEMPOを末端に有するポリラクチド0.2ミリモル、VBTMS150ミリモル、過酸化ベンゾイル0.18ミリモルを混合し、数回脱気して水分および酸素を除いた後、系を窒素置換した。95℃で3.5時間反応させたのに続いて、125℃で60時間重合を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPLA−b−PVBTMSの分子量をGPCで確認した結果、Mn=49500、Mw/Mn=1.41であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PLAブロックが9100、PVBTMSブロックが40400と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
ポリ(ラクチド)−b−ポリ(ビニルベンジルトリメトキシシラン)(PLA−b−PVBTMS)を、ニトロキシド化合物による重合法を用いて以下の手順により合成した。ビニルベンジルトリメトキシシラン(VBTMS)は、合成例3と同様に合成したものを用いた。0.2ミリモルの4−ヒロドキシTEMPOを乾燥トルエンに溶解した後、ラクチド(3,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン)40ミリモル、5mlの乾燥トルエンに溶解した2−エチルヘキサン酸スズ(触媒、45mg)を加え、混合した。よく撹拌し、トルエンを蒸発させた後、脱気を数回繰り返すことで完全に水分を除去し、反応受器内を真空にした。次いで、110℃でラクチドの重合を行い、末端にTEMPOを有するポリラクチドを得た。得られたポリラクチドの分子量をGPCにより確認した結果、Mn=9100、Mw/Mn=1.11であった。得られたTEMPOを末端に有するポリラクチド0.2ミリモル、VBTMS150ミリモル、過酸化ベンゾイル0.18ミリモルを混合し、数回脱気して水分および酸素を除いた後、系を窒素置換した。95℃で3.5時間反応させたのに続いて、125℃で60時間重合を行った後、液体窒素で急冷し、反応を停止した。メタノールへの再沈澱による精製の後、得られたPLA−b−PVBTMSの分子量をGPCで確認した結果、Mn=49500、Mw/Mn=1.41であった。この結果より、各ブロックの分子量は、PLAブロックが9100、PVBTMSブロックが40400と計算され、1H−NMRのピーク積分値比より求められる両ブロックの組成比と良く一致した。
[実施例1]
合成例1で得られたブロックコポリマー(PMMA−b−PTMSPMA)3g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォネート80mgをPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)60gに溶解させ、得られた溶液を0.1μmのフィルターで濾過することで、本発明の感光性組成物1を得た。
合成例1で得られたブロックコポリマー(PMMA−b−PTMSPMA)3g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォネート80mgをPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)60gに溶解させ、得られた溶液を0.1μmのフィルターで濾過することで、本発明の感光性組成物1を得た。
得られた組成物をスピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で、90℃で2分間加熱し、ソフトベークを行った。次いで、i線を照射光としてマスクを介して露光した後、100℃で90秒間加熱し、PEBを行った。この膜をイソプロピルアルコール/トルエン(体積比1:1)にて現像し、非露光部を除去し、ネガ型のパターンを得た後、この試料をオーブン中、窒素雰囲気下で、180℃で3時間アニールを行い、ミクロ相分離構造を形成した。さらに、10℃/分で550℃まで昇温し、そのまま550℃で2時間焼成した。得られた膜をSEMで観察した結果、2.0μmのL/Sリソグラフィーパターンの中に、直径15nmの球状の空孔が空いており、リソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいた球状パターンが形成されたシリカ多孔質膜であることが確認された。
[実施例2]
合成例2で得られたブロックコポリマー(PMMA−b−PTMSPMA)3g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート50mg、テトラメトキシシラン0.6gをエチルセロソルブアセテート80gに溶解させた。得られた溶液を0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物2を得た。得られた組成物を、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径25nmのシリンダー周期構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
合成例2で得られたブロックコポリマー(PMMA−b−PTMSPMA)3g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート50mg、テトラメトキシシラン0.6gをエチルセロソルブアセテート80gに溶解させた。得られた溶液を0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物2を得た。得られた組成物を、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径25nmのシリンダー周期構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
[実施例3]
合成例3で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、トリブトキシアルミニウム0.2gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物3を得た。最終の焼成工程を550℃から450℃にした以外は実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカ−アルミナハイブリッドナノ構造体であることが確認された。
合成例3で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、トリブトキシアルミニウム0.2gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物3を得た。最終の焼成工程を550℃から450℃にした以外は実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカ−アルミナハイブリッドナノ構造体であることが確認された。
[実施例4]
合成例3で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、テトラメトキシシラン1.0gをPGMEA90gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物4を得た。実施例3と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
合成例3で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、テトラメトキシシラン1.0gをPGMEA90gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物4を得た。実施例3と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
[実施例5]
合成例4で得られたブロックコポリマー(PSt−b−PVBTMS)5g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォネート120mg、テトラエトキシシラン1.0gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物5を得た。最終の焼成工程を550℃から600℃にした以外は、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径25nmのシリンダー周期構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
合成例4で得られたブロックコポリマー(PSt−b−PVBTMS)5g、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルフォネート120mg、テトラエトキシシラン1.0gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物5を得た。最終の焼成工程を550℃から600℃にした以外は、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径25nmのシリンダー周期構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
[実施例6]
実施例4の感光性組成物4を用い、スピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で、90℃で2分間、ソフトベークを行った。次いで、i線を照射光としてマスクを介さずに直接全面に露光した後、100℃で1分加熱し、PEBを行った。この試料を現像工程を行わずにオーブンに入れ、窒素雰囲気下で、180℃で3時間アニールを行った後、10℃/分で550℃まで昇温し、そのまま550℃で2時間焼成した。得られた膜をSEMで観察した結果、膜全面に直径15nmのジャイロイド共連続構造の空隙が形成されたシリカ多孔質膜であることが確認された。
実施例4の感光性組成物4を用い、スピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で、90℃で2分間、ソフトベークを行った。次いで、i線を照射光としてマスクを介さずに直接全面に露光した後、100℃で1分加熱し、PEBを行った。この試料を現像工程を行わずにオーブンに入れ、窒素雰囲気下で、180℃で3時間アニールを行った後、10℃/分で550℃まで昇温し、そのまま550℃で2時間焼成した。得られた膜をSEMで観察した結果、膜全面に直径15nmのジャイロイド共連続構造の空隙が形成されたシリカ多孔質膜であることが確認された。
次にこの膜の比誘電率を測定した。比誘電率は、蒸着法によりAl電極を膜上に形成し、Al電極とシリコンウエハーで形成されるキャパシターの容量を測定し、膜厚とAl電極の面積から比誘電率を計算した。容量測定はインピーダンスアナライザーを用いて100kHzで行った。その結果、比誘電率は2.1と低い値を示した。
[実施例7]
本実施例は、アルコキシシリル基を含有しないセグメントがポリエーテル系ポリマーからなるブロックコポリマーを用いた例である。合成例5で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、テトラメトキシシラン1.0gをPGMEA90gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物5を得た。実施例4と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
本実施例は、アルコキシシリル基を含有しないセグメントがポリエーテル系ポリマーからなるブロックコポリマーを用いた例である。合成例5で得られたブロックコポリマー(PEG−b−PTMSPMA)5g、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート80mg、テトラメトキシシラン1.0gをPGMEA90gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、感光性組成物5を得た。実施例4と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmのジャイロイド状共連続構造の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
[実施例8]
本実施例は、アルコキシシリル基を含有しないセグメントがポリエステル系ポリマーからなるブロックコポリマーを用いた例である。合成例6で得られたブロックコポリマー(PLA−b−PVBTMS)3g、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン90mg、テトラエトキシシラン0.6gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物6を得た。最終の焼成工程を550℃から400℃にした以外は、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmの球状の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
本実施例は、アルコキシシリル基を含有しないセグメントがポリエステル系ポリマーからなるブロックコポリマーを用いた例である。合成例6で得られたブロックコポリマー(PLA−b−PVBTMS)3g、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン90mg、テトラエトキシシラン0.6gをPGMEA100gに溶解させた。そして、0.1μmのフィルターで濾過することにより、本発明の感光性組成物6を得た。最終の焼成工程を550℃から400℃にした以外は、実施例1と同様の工程によりパターンを形成した。得られた膜について実施例1と同様に、2.0μmのL/SパターンをSEMで観察した。その結果、リソグラフィーパターンの中に直径15nmの球状の空隙が空いており、フォトリソグラフィーパターンの中にミクロ相分離構造に基づいたパターンが形成されたシリカナノ構造体であることが確認された。
[実施例9]
実施例7の感光性組成物5を用い、スピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で、90℃で2分間、ソフトベークを行った。次いで、i線を照射光としてマスクを介さずに直接全面に露光した後、100℃で1分加熱し、PEBを行った。この試料を現像工程を行わずにオーブンに入れ、窒素雰囲気下で、180℃で3時間アニールを行った後、10℃/分で550℃まで昇温し、そのまま550℃で2時間焼成した。得られた膜をSEMで観察した結果、膜全面に直径15nmのジャイロイド共連続構造の空隙が形成されたシリカ多孔質膜であることが確認された。
実施例7の感光性組成物5を用い、スピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で、90℃で2分間、ソフトベークを行った。次いで、i線を照射光としてマスクを介さずに直接全面に露光した後、100℃で1分加熱し、PEBを行った。この試料を現像工程を行わずにオーブンに入れ、窒素雰囲気下で、180℃で3時間アニールを行った後、10℃/分で550℃まで昇温し、そのまま550℃で2時間焼成した。得られた膜をSEMで観察した結果、膜全面に直径15nmのジャイロイド共連続構造の空隙が形成されたシリカ多孔質膜であることが確認された。
次にこの膜の比誘電率を測定した。比誘電率は、蒸着法によりAl電極を膜上に形成し、Al電極とシリコンウエハーで形成されるキャパシターの容量を測定し、膜厚とAl電極の面積から比誘電率を計算した。容量測定はインピーダンスアナライザーを用いて100kHzで行った。その結果、比誘電率は2.1と低い値を示した。
本発明の多孔質無機ナノ構造体は、半導体装置や多層配線基板等の低誘電率絶縁膜として好適に使用できるので、その利用価値は極めて高いものである。
Claims (8)
- (A)アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと、
(B)感光性分解剤とを含有し、
前記ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下であることを特徴とする感光性組成物。 - (C)酸または塩基の存在下で前記(A)を架橋しうる化合物を含有する請求項1記載の感光性組成物。
- 前記感光性分解剤が感光性酸発生剤又は感光性塩基発生剤のいずれかである請求項1記載の感光性組成物。
- 前記アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーにおいて、
アルコキシシリル基を含まないセグメントの主鎖にエステル結合を含むことを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。 - 前記アルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーにおいて、
アルコキシシリル基を含まないセグメントの主鎖にエーテル結合を含むことを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。 - ミクロ相分離構造を含む構造体の製造方法であって、
以下の工程を含むことを特徴とする。
(1)(A)ブロックポリマーの分子量分布指数(Mw/Mn)が1.8以下であるアルコキシシリル基を含有する単量体を繰り返し単位としてなるセグメントを含むブロックコポリマーと(B)感光性分解剤とを含有する組成物からなる膜を露光する工程
(2)前記露光工程後、前記膜を現像する工程
(3)前記露光工程後、前記膜を加熱する工程 - 前記(3)の工程後に、前記(2)の工程を行うことを特徴とする請求項6記載の構造体の製造方法。
- 前記(1)から(3)の工程後に、さらにブロックコポリマーのガラス転移温度の温度以上で加熱する工程を備えることを特徴とする請求項6記載の構造体の製造方法。
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