JP2006296445A - 厨房家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 厨房家具を構成する金属板が加工の困難な厚板やステンレス板であっても簡単な曲げ加工で角部を形成可能であり、また、この角部の丸みを極力なくしてあたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する厨房家具を提供する。
【解決手段】 厨房家具を構成するステンレス板の裏面に一本または平行な複数本のV字溝を溝切りし、このV字溝の部位でステンレス板を折曲して角部22を形成している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、台所に設置されるシステムキッチンなど厨房家具にかかり、特に、この厨房家具を構成する金属板を折曲して形成した角部の構造に関する。
本出願人は、本発明の関連技術として、特許文献1(特開平11−137349号公報)に記載の複合調理家具を提案している。複合調理家具は、たとえばシステムキッチンであり厨房家具の一つである。
この複合調理家具は、機能的であれば十分であるという近年のニーズに応えて、厨房家具として実用上最小限に簡易な構造を有している。そして、この複合調理家具では、カウンターとベースキャビネットとの結びつきをフリーにしてしかも構造部材を少なくし、これら構造部材を容易にジョイント可能にできる構造にしている。
これにより、保管,輸送,施工,配管を簡単にし、さらには、複合調理家具の基本機能のみを構造的に実現することによって、使い方を制約せずユーザーのニーズに合わせた組み合わせの製品を提供可能にしている。
一方、特許文献2(実開平3−85935号公報)には、シンクなどを備えたカウンターの下方を開いた空間とした流し台が記載されている。
図8は、従来技術を示す図で、厨房家具を構成する金属板に角部を形成するときの部分断面図である。
図8(A)に示すように、金属板101を、治具102に押し当てた状態で45度ずつ二箇所で折曲して合計で90度の角部103を形成する場合がある。また、図8(B)に示すように、金属板101を治具102aに押し当てて、一箇所で折曲して90度の角部103を形成する場合もある。
特開平11−137349号公報 実開平3−85935号公報
特許文献1に記載の複合調理家具において、カウンターは人工大理石などにより形成されているので重厚感,高級感は発揮されるが、本発明のように、ステンレス板など金属板でカウンターやキャビネットなどを構成する点については記載されていない。
一方、特許文献2に記載の流し台では、金属薄板によりカウンターを形成し、その下面を合板などによって補強している。
特許文献2における流し台やその他の従来のシステムキッチンでは、板厚が約0.8mm〜1.2mmの金属板でカウンターやキャビネットなどを一体形成し、その角部は曲げ加工で形成する場合が一般的である。
しかしながら、カウンターやキャビネットなどの角部を曲げ加工で形成すると、角部はどうしても丸くなって金属の持つシャープさに欠ける傾向がある。特に、金属板の板厚を厚くする場合や板材の素材がステンレスの場合などには、曲げ加工で角部を形成するのが困難であった。
たとえば、図8(A),(B)に示すように金属板101に角部103を形成する場合に、金属板101を折曲する際に、角部103の外面側が伸びて、角部103に丸み104ができ、金属の持つシャープさに欠ける傾向がある。また、金属板101を厚板にすれば重厚感は発揮されるとしても、板厚が厚くなればなるほどこれを折曲するのに大きな力を要することになる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、厨房家具を構成する金属板が加工の困難な厚板やステンレス板であっても簡単な曲げ加工で角部を形成可能であり、また、この角部の丸みを極力なくしてあたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する厨房家具を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる厨房家具は、厨房家具を構成する金属板の裏面に一本または平行な複数本のV字溝を溝切りし、このV字溝の部位で前記金属板を折曲して角部を形成している。
前記厨房家具はシステムキッチンで、前記金属板はその板厚が約2mmのステンレス板であり、このステンレス板を前記V字溝の部位で折曲して角度が90度の前記角部を形成するのが好ましい。
前記システムキッチンは、床面上に設置される複数の脚部と、この脚部に支持されたキャビネットと、複数の支柱によりこのキャビネットと連結されてこのキャビネットの上方に配置されたカウンター部とを有する島形のキッチンであり、前記脚部,前記キャビネット,前記支柱および前記カウンター部のうち少なくともこのカウンター部は、前記ステンレス板を折曲することにより箱形に形成されているのが好ましい。
前記脚部,前記キャビネット,前記支柱および前記カウンター部の前記各角部は平行な二本の前記V字溝の部位で折曲されているのが好ましい。
本発明の厨房家具は、上述のように構成したので、厨房家具を構成する金属板が加工の困難な厚板やステンレス板であっても簡単な曲げ加工で角部を形成可能であり、また、この角部には丸みがほとんどできず、あたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する。
下記の実施例では、厨房家具を構成する金属板(たとえば、ステンレス板)の裏面に一本または平行な複数本のV字溝(断面形状がV字形の溝)を溝切りし、このV字溝の部位で金属板を折曲して角部を形成する。
これにより、金属板が加工の困難な厚板やステンレス板であっても、簡単な曲げ加工で角部を形成でき、また、この角部の丸みを極力なくしてあたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮させるという目的を実現している。
本発明における厨房家具としては、台所に設置されるキッチン(たとえば、複合厨房家具の一種であるシステムキッチン)が通常の場合であるが、洗面化粧台であってもよい。下記の実施例では、カウンター部にシンクが設けられたシステムキッチンの場合を示しているが、洗面化粧台の場合には、カウンター部に洗面ボールが設けられている。
以下、本発明にかかる一実施例を図1ないし図7を参照して説明する。
図1,図2,図3は、それぞれ本発明にかかるシステムキッチンの斜視図,正面図,部分斜視図である。
図1ないし図3に示すように、厨房家具としてのシステムキッチン1は、シンク3が所定位置に設けられたカウンター部2を備え、このシステムキッチン1に本発明が適用されている。
システムキッチン1は、いわゆる島形(アイランド形)のキッチンで、台所の壁面から離れた位置に設置されるタイプのものであるが、変形例として、いわゆる半島型のキッチンや、壁面から離れないで設置されるタイプのキッチンであってもよい。。
なお、説明の便宜上、図1中の符号D1,D2,D3,D4を、それぞれシステムキッチン1の左方,右方,前方,後方として説明する。
システムキッチン1は、床面5上に設置される複数の脚部7と、脚部7に支持されたキャビネット4と、カウンター部2とを有している。
カウンター部は、キャビネット4の上方に配置され、複数の支柱8によりキャビネット4と連結されている。カウンター部2は、ユーザーが調理などの作業を行うのに都合の良い高さ位置に水平方向に配置され、平面視で所定形状(ここでは、矩形状)をなす天板である。
カウンター部2の上面は調理台(ワークトップ10)になっており、カウンター部2には、必要に応じて、シンク3に加えてコンロユニットやボールなどが設けられる場合もある。
カウンター部2の下方には、キャビネット4が配置されている。キャビネット4は、フレーム6に支持されて床面5に設置され、全体が矩形状をなしている。フレーム6は、床面5上に設置される複数(たとえば、六本)の脚部7を有している。カウンター部2とキャビネット4は、縦方向に設けられた複数(たとえば、六本)の支柱8により連結されている。
キャビネット4の内部には調理用具,食材などを収納可能になっており、また、キャビネット4には食器洗い乾燥機9も取付けられ、システムキッチン1は、全体として複合厨房家具を構成している。
カウンター部2は、キャビネット4とは分離独立してその上部に配置され、カウンター部2の下面は外部に対して露出しているので、システムキッチン1における開放感が演出されている。
また、カウンター部2とキャビネット4を分離し、キャビネット4をフレーム6で支持しているので、システムキッチン1を含めた空間の広がりを損なうことなく、しかも足下まわりの空間をすっきりと見せることができ、且つ湿気の籠もりやすい台所の雰囲気に対してシステムキッチン1の周囲の風通しを良くして常に清潔に保つことができる。
システムキッチン1は、カウンター部2がキャビネット4に対して分離独立しているが、カウンター部2がキャビネットと分離せずにキャビネットの上部を構成するいわゆるキャビネット形キッチン(または、キャビネット形システムキッチン)であってもよい。この場合には、支柱8が不要になる。
また、システムキッチン1は、キャビネット4を備えている場合を示したが、キャビネット4がなくて、カウンター部2が、縦方向に長い複数の脚部などで直接支持されている場合であってもよい。
図4は、システムキッチン1のカウンター部2の展開図、図5は、システムキッチン1を構成するステンレス板20に二本のV字溝21を溝切りする工程図、図6は、ステンレス板20を折曲して角部22を形成する工程図、図7は、本実施例の変形例を示す図6相当図で、ステンレス板20に一本のV字溝21を溝切りして角部22を形成する工程図である。
図3ないし図7に示すように、本発明は、厨房家具としてのシステムキッチン1を構成する金属板としてのステンレス板20の裏面23に、一本または平行な複数本(たとえば、二本)のV字溝21を溝切りし、このV字溝21の部位でステンレス板20を折曲して角部22を形成している。
これにより、システムキッチン1を構成するステンレス板20が加工の困難な厚板(たとえば、板厚t=約2mm)であっても、簡単な曲げ加工で角部22を形成することができる。曲げ加工をしても角部22には丸みがほとんどできないので、システムキッチン1は、あたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する。
厨房家具を構成する金属板として、ステンレス板20の場合を示しているが、鉄板またはその他の金属板であってもよい。また、ステンレス板20はその板厚t=約2mmの厚板で、このステンレス板20をV字溝21の部位で折曲して、角度θが90度の角部22を形成する場合を示している。なお、角部22の角度θとしては、90度以外の角度であってもよい。
金属板の素材がステンレスの場合には、これを折り曲げたのち放置するとその復元力により角部22が次第に拡がるように変形するので、角部22の角度θを90度のまま保つのは難しい。
そこで、本発明では、あらかじめV字溝21を溝切りしたので、V字溝21のところで折曲して形成した部位(すなわち、角部22)での復元力は小さくなり、角部22が90度の角度θを維持することができる。
システムキッチン1において、脚部7,キャビネット4,支柱8およびカウンター部2のうち少なくともカウンター部2(ここでは、脚部7,キャビネット4,支柱8およびカウンター部2の全部)は、ステンレス板20を折曲することにより箱形に形成されている。これにより、システムキッチン1の各部材7,4,8,2の強度を向上させるとともに、外観的な重厚感や高級感を発揮することができる。
下記の説明では、ステンレス板20を折曲して箱形のカウンター部2を形成する場合を例示している。
カウンター部2は、シンク3と、シンク3が一体的にまたは別体で(ここでは、別体で)設けられた上部カウンター24と、上部カウンター24の下面およびシンク3の外面をそれぞれ覆うように所定形状に形成された下部カウンターとを有している。
上部カウンター24と下部カウンターの間には、木製または樹脂製の補強用の芯材が配置されている。芯材は、上部カウンター24と下部カウンターとの間で且つシンク3とシンクカバー部の部位を除いた所定位置に配置されて補強機能を発揮している。
芯材は、ビスのみ(または、ビスと接着剤との併用)により取付けられている。この芯材を設けることによりカウンター部2の剛性を向上させて、カウンター部2自体の変形やこの変形時における音の発生などを防止している。
上部カウンター24は、その上面側(すなわち、ワークトップ10やシンク3の内面)および縁部25の外面が露出するので、これらの露出面が金属光沢を有する仕上げ面になっている。上部カウンター24の裏面は、露出しないので仕上げ加工がされていない。
カウンター部2はその全体が二重構造の箱形をなしており、上部カウンター24の非仕上げ面である下面(裏面23)や、上部カウンター24の裏面23側に設けられた構造部品(たとえば、芯材)は、露出しておらず外部からは見えないので、カウンター部2の外観上の見栄えがよい。
上部カウンター24は、ステンレス(本実施例では、SUS304)製の板材(ステンレス板20)により全体が一体的に形成され、下部カウンターは、ステンレスなど金属(本実施例では、SUS304)製または樹脂製の板材により全体が一体的に形成されている。
上部カウンター24は、シンク3を含んで全体を同時に一体成形してもよいが、本実施例では、ステンレス板20が厚板なので、平面状のワークトップ10の所定位置に切欠部26を形成し、別体のシンク3を切欠部26に嵌め込んで溶接により一体化している。上部カウンター24の矩形状の周囲全周では、V字溝21の部位(折曲部27)で直角に曲げられた縁部25が、全周に渡って一体的に折曲形成されている。
上部カウンター24は、調理などの作業を行うための平面状のワークトップ10と、所定位置に一体的に固定されたシンク3と、外周全周を折曲して形成した縁部25とを有している。
下部カウンターは、ステンレス製の薄板(たとえば、板厚が約0.8mm〜1.2mm)により形成され且つ上部カウンター24の形状に対応して平面視で矩形状に形成された平面部と、シンク3の形状に対応してほぼ相似形に形成され、シンク3の外面のほぼ全体を覆うことが可能なシンクカバー部とを有している。
下部カウンターはステンレス製なので、シンクカバー部を別体で形成し、平面部の切欠部にシンクカバー部を係合させ平面部に溶接により固定して一体化している。下部カウンターの下面側が外方に露出するので、この下面側は仕上げ加工がされた仕上げ面になっている。
カウンター部2を製造する場合には、図4の展開図に示すように、全体が矩形で所定位置に切欠部26や孔などが形成された厚板のステンレス板20の四隅をそれぞれL字状に除去しておく。
縁部25は、矩形状の折曲部27で平面部28に対して90度折曲して形成することになる。そのために、折曲部27となるべき位置には、あらかじめV字溝21を溝切りする。すなわち、カウンター部2(脚部7,キャビネット4,支柱8も同じ)を構成するステンレス板20の裏面23に、平行な二本のV字溝21を溝切りする。
そのためには、たとえば、ステンレス板20の裏面23を上方に向け、裏面23に工具29を当て(図5(A))、工具29を、矢印Bに示すようにステンレス板20内に切込んだ状態で直線的に相対移動させる(すなわち、図5の紙面垂直方向に相対的に移動させる(図5(B)))。これにより、ステンレス板20の裏面23に、V字溝21が溝切りされる。
次いで、工具29を、ステンレス板20に対して所定寸法相対的に平行移動させてステンレス板20の裏面23に当てる(図5(C))。
そして、上述と同じように工具29を、矢印Bに示すようにステンレス板20の内部に切込み、ステンレス板20に対して折曲部27の長手方向(図5の紙面垂直方向)に直線的に相対移動させれば、二本目のV字溝21が溝切りされる(図5(D))。
こうして、折曲部27となるべき位置に、平行な二本のV字溝21が形成される。なお、V字溝21の溝深さ寸法eや形状は、ステンレス板20の板厚t,材質などに応じて最適なものに適宜設定する。たとえば、ステンレス板20の材質がSUS304で、板厚t=約2mmで、V字溝21が二本の場合、V字溝21の溝深さ寸法e=約1.2mm、V字溝21の開き角度α=約45度が好ましい。
同じようにして、ステンレス板20の裏面23における、残りの三箇所の折曲部27予定位置にも、平行な二本のV字溝21を溝切りする。図4は、平面視で矩形状をなす四箇所の折曲部27となるべき部位に、それぞれ二本ずつのV字溝21を溝切りした状態を示している。
次いで、図6に示すように、裏面23が下方を向くようにステンレス板20をひっくり返して、このステンレス板20を所定形状の治具35上に位置決め固定する(図6(A))。
この治具35は、上面36と、この上面36に対して直角な側面37と、上面36および側面37に対して45度傾斜する傾斜面38とを有している。傾斜面38の幅d1は、互いに平行な二本のV字溝21の幅d2とほぼ同じ寸法になっている。
ステンレス板20の一方のV字溝21が傾斜面38の上方側の角部の位置とほぼ一致するように、ステンレス板20を治具35に対して位置決め固定した状態で、ステンレス板20のうち治具35から浮き上がっている部分を矢印C1に示すように折り曲げる(図6(A))。
すると、ステンレス板20は一方のV字溝21のところで、45度折り曲げられて傾斜面38に密着するとともに、一方のV字溝21はそれまで開いていたのが閉じる方向に変形する(図6(B))。
続いて、ステンレス板20のうち治具35から浮いている部分を、矢印C2に示すように折り曲げる。すると、ステンレス板20は、他方のV字溝21のところで45度折り曲げられて側面37に密着するとともに、他方のV字溝21もそれまで開いていたのが閉じるように変形する。
このようにして、ステンレス板20は二箇所で45度ずつ折り曲げられて、角度θが90度の角部22が形成されるとともに、角部22に平面状の斜面(斜めのエッジ)39が形成される(図6(C))。
ステンレス板20を折曲した後、角部22において閉じられた元V字溝21だった部位を溶接するとともに、ステンレス板20の四隅の部分も溶接により一体化して、研磨による形状出しを行う。
ステンレス板20で形成された上部カウンター24の切欠部26に、シンク3を係合させるとともに溶接により固定し、この上部カウンター24と下部カウンターとの間に芯材などの構造部品を配置する。
その後、下部カウンターを溶接(または、ビスなど締結部材)により上部カウンター24に固定する。その結果、二重構造をなす箱形のカウンター部2が完成し、このカウンター部2を、複数の支柱8を介してキャビネット4の上部に位置決め固定可能になる。
本実施例では、ステンレス板20の裏面23にあらかじめV字溝21を溝切りしたので、板厚tが厚くて加工の困難なステンレス板20であっても、簡単な曲げ加工で角部22を形成することができる。
また、V字溝21の部位で折り曲げても、ステンレス板20の表面側における折曲部の位置ではステンレス素材はほとんど引っ張られずに直角に曲がるので、角部22には丸みはほとんど形成されない。その結果、折り曲げ後のステンレス板20は、あたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する。
しかも、V字溝21を二本平行に形成したので、各V字溝21ごとの折曲角度は45度ですむ。その結果、ステンレス板20を曲げ加工するための力が小さくてすみ、曲げ加工自体を容易に行うことができる。
角部22に平面状の斜面(斜めのエッジ)39を積極的に形成したので、この斜面39でも光が反射して、シャープさと重厚感に加えて高級感も強調されるとともに、安全性と美感の点でも好ましい。
図7に示す変形例では、ステンレス板20の裏面23に一本のV字溝21を溝切りして、角度θが90度の角部22を形成している。
図7(A)に示すように、ステンレス板20の裏面23に一本のV字溝21を溝切りし、図7(B)に示すように、ステンレス板20をV字溝21の部位で矢印C1に示すように90度折曲して角部22を形成している。
ステンレス板20は、材質がSUS304,板厚t=約2mmの厚板で、角部22の角度θは90度で、V字溝21の溝深さ寸法e=約1.2mm、開き角度α=約90度である。
ステンレス板20は、カウンター部2のほかに脚部7,キャビネット4,支柱8を形成するのに使用可能であり、これらの部材2,7,4,8は、ステンレス板20を折曲することにより箱形に形成されている。したがって、この変形例においても、前記実施例と同じ作用効果を奏する。
図1ないし図7に示す実施例および変形例におけるシステムキッチン1では、ステンレス板20の裏面23に一本または平行な複数本のV字溝21を溝切りしている。このV字溝21の部位でステンレス板20を折曲すると、ステンレス板20の塑性変形の大部分はV字溝21の変形により吸収され、ステンレス板20自体の塑性変形は極めて限定された狭い部位(すなわち、V字溝21の底の部位)に集中することになる。なお、一箇所の折曲部27当たりのV字溝21の数は、一本と二本の場合を示したが三本以上であってもよい。
その結果、ステンレス板20自体の塑性変形による伸びはほとんど生じないので、角部22は丸みのほとんどない直角になって、システムキッチン1は、あたかも金属塊を削り出したかのようなシャープさと重厚感を発揮する。
また、ステンレス板20は加工の困難な厚板であるが、小さな力で簡単に曲げ加工を行なって角部22を形成することができる。
システムキッチン1は島形のキッチンで、その周囲全体が露出してユーザーからよく見えるが、その構成部材(カウンター部2,脚部7,キャビネット4,支柱8)における角部22には丸みがほとんどないので、シャープさや重厚感,高級感がより引き立ってくる。
本実施例のカウンター部2では、上部カウンター24と下部カウンターの素材を共にステンレス製にしたので、外観上見栄えがよく、耐食性も良好で且つ十分な剛性を発揮する。特に、上部カウンター24と下部カウンターの両者を、同種金属であるSUS304製にしたので、異種金属の電食による錆の発生を防止することができる。
本発明では、厨房家具を構成する金属板に厚板を使用できるので、金属板独特の共鳴音や撓みを抑制することができる。
以上、本発明の実施例(変形例を含む。以下同じ)を説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明は、本実施例のようにカウンター部がキャビネットから分離独立したシステムキッチンのほか、カウンター部がキャビネットの一部を構成するキャビネット形キッチン(または、キャビネット形システムキッチン)や、複合化されていないキッチンに適用する場合が多いが、応用例として、厨房家具としての洗面化粧台にも適用可能である。
図1ないし図7は本発明の実施例を示す図で、図1はシステムキッチンの斜視図である。 前記システムキッチンの正面図である。 前記システムキッチンの部分斜視図である。 前記システムキッチンのカウンター部の展開図である。 ステンレス板に二本のV字溝を溝切りする工程図である。 前記ステンレス板を折曲して角部を形成する工程図である。 本実施例の変形例を示す図6相当図で、ステンレス板に一本のV字溝を溝切りして角部を形成する工程図である。 従来技術を示す図で、金属板に角部を形成するときの部分断面図である。
符号の説明
1 システムキッチン(厨房家具)
2 カウンター部
4 キャビネット
5 床面
7 脚部
8 支柱
20 ステンレス板(金属板)
21 V字溝
22 角部
23 裏面
t 板厚

Claims (4)

  1. 厨房家具を構成する金属板の裏面に一本または平行な複数本のV字溝を溝切りし、このV字溝の部位で前記金属板を折曲して角部を形成したことを特徴とする厨房家具。
  2. 請求項1に記載の厨房家具であって、この厨房家具はシステムキッチンで、前記金属板はその板厚が約2mmのステンレス板であり、このステンレス板を前記V字溝の部位で折曲して角度が90度の前記角部を形成したことを特徴とする厨房家具。
  3. 請求項2に記載の厨房家具であって、
    前記システムキッチンは、床面上に設置される複数の脚部と、この脚部に支持されたキャビネットと、複数の支柱によりこのキャビネットと連結されてこのキャビネットの上方に配置されたカウンター部とを有する島形のキッチンであり、
    前記脚部,前記キャビネット,前記支柱および前記カウンター部のうち少なくともこのカウンター部は、前記ステンレス板を折曲することにより箱形に形成されていることを特徴とする厨房家具。
  4. 請求項2または3に記載の厨房家具であって、前記脚部,前記キャビネット,前記支柱および前記カウンター部の前記各角部は平行な二本の前記V字溝の部位で折曲されていることを特徴とする厨房家具。
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