JP2006297765A - Icタグ付き本 - Google Patents

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Takashi Iihara
岳志 飯原
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Abstract

【課題】物流時に破損しにくく、また積み重ね状態での複数同時読取りに際しての読取り率の低下を招かず、しかも価格的な観点から実使用が可能なICタグ付き本を提供すること。
【解決手段】扁平な袋体の中にICタグ用インレット10を移動が自由な状態で封入してなる袋状ICタグ3を本の構成部材に用いる。それぞれの本においてICタグ用インレット10の位置にバラツキが生じるため、ICタグ用インレット10による凹凸が分散し、局所的な圧力が弱まることから、物流時に重ねたり束ねたりしても破損しにくい。また、積み重ね状態での複数同時読取りに際し、相互干渉が緩和されるので読取り率が低下しない。しかも、大量生産による安価なICタグ用インレットを使用し、これを袋体に封入したものを構成部材に用いるだけであるので、コスト的に見ても実使用が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、書籍、雑誌等のいわゆる本の技術分野に属し、詳しくは、パッシブ型のICタグを取り付けたICタグ付き本に関するものである。
近年、外部処理装置との通信を非接触で行うICタグが一般に広く知られるようになってきた。このICタグは、情報を発信するために電池を内蔵しているアクティブ型と、電池を内蔵せずに受けた電波で電力を得て発信するパッシブ型に分類される。このうちパッシブ型のICタグは、リーダライタが電波を使って電力を送り込み、その電力でICが起動するもので、その電波には指示や要求も載っており、リーダライタから電力と命令を同時に受け取るようになっている。そして、ICタグはその指示に対する答えを搬送波と呼ばれる電波に載せて送り出す。電波の到達距離は最大で数メートルと短いが、小型かつ軽量で、アクティブ型に比べると非常に安価に製造できる。そのため、今後はパッシブ型のICタグが多くの商品などに搭載されることが期待されている。
このパッシブ型のICタグは、ICチップとアンテナを備えていさえすればどんな形状であってもよい。例えば、円盤型、円筒型、カード型、箱型などがあるが、いずれも長い方向で数センチほどの大きさである。また、研究開発が進み、価格についても安価になることが見えてきたことから、様々な商品にICタグをつけて物流過程、保管時等における情報管理を可能にすることが提案されている。例えば、書籍、雑誌等の本にICタグを付けることにより、万引き防止機能を付与するのみならず、流通過程において必要な情報の管理を行うようにしたものが提案されている。
特開2003−63655号公報
上記した特許文献1に記載されている書籍、雑誌等の本は、背部の表紙内側にICタグを備えた構造をしており、物流時にICタグが外力により破損しにくいという利点がある。しかしながら、本にICタグを取り付ける場合、背部以外の場所に取り付けるタイプも含めて、量産の都合からICタグの取付け位置は統一されてしまう。このように、ICタグの取付け位置が同じになると、本を複数重ねたり束ねたりした状態で、ゲートアンテナにより複数同時読取りを行う場合、相互干渉が起こり、読取り率が低下するという問題が生じる。
一方、上記したパッシブ型のICタグは、小型化・低価格化に向けての研究開発が行われており、最近では、極小のICチップに外部アンテナを装着し、テープ状にした印刷アンテナインレット型のICタグ用インレットが供給されている。そして、このICタグ用インレットを用いてタグ化することで、各種用途に応じた形態のICタグを製造することができるようになっており、ICタグの普及を図る上においてこの小さくて安価なICタグ用インレットを利用することが望ましいという背景がある。
本発明は、上記のような問題点や事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、物流時に破損しにくく、また積み重ね状態での複数同時読取りに際しての読取り率の低下を招かず、しかも価格的な観点から実使用が可能なICタグ付き本を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のICタグ付き本は、扁平な袋体の中にICタグ用インレットを移動が自由な状態で封入してなる袋状ICタグを構成部材に用いたことを特徴とするものである。
そして、上記の構成部材が、本文の一枚、表紙、綴込みハガキ、カバー等であることを特徴とするものである。
本発明のICタグ付き本は、ICタグ用インレットを移動が自由な状態で封入してなる袋状ICタグを構成部材に用いているので、それぞれの本においてICタグ用インレットの位置にバラツキが生じるため、ICタグ用インレットによる凹凸が分散し、局所的な圧力が弱まることから、物流時に重ねたり束ねたりしても破損しにくい。また、積み重ね状態での複数同時読取りに際し、相互干渉が緩和されるので読取り率が低下しない。しかも、大量生産による安価なICタグ用インレットを使用し、これを袋体に封入したものを構成部材に用いるだけであるので、コスト的に見ても実使用が可能である。
以下、具体例を挙げて本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るICタグ付き本の一例を開いた状態で示す斜視図である。
このICタグ付き本B1 は、無線綴じ方式の本に適用したものであって、本文1とその背部に糊付けされた表紙2とからなり、本文1の中程に位置する一枚に袋状ICタグ3が用いられている。この袋状ICタグ3は、扁平な袋体の中にICタグ用インレット10を移動が自由な状態で封入したものである。
袋状ICタグ3は図2に示す手順で作製される。すなわち、図2(a)に示す如くページの2倍より僅かに大きな幅の用紙20を使用し、この用紙20における下側部分の所定位置にICタグ用インレット10を静電吸着により仮止めし、次いで、図2(b)に示す如く上側部分の周囲3辺に沿って糊21を塗布した後、中心線で二つ折りして貼り合わせるとともに除電することにより、図2(c)に示すように、扁平な袋体の中にICタグ用インレット10が移動が自由な状態で封入された袋状ICタグ3を形成する。この仮止め、糊付け、折り、断裁等の加工を行う一連の工程は、連続用紙を使用してインラインで行うことができる。
ICタグ用インレット10としては、図3に示すようなものが使用される。このICタグ用インレット10は、0.01〜0.5mm角の小さなICチップ11(例えばミューチップ)を用い、これに長さ50〜60mmの外部アンテナ12を装着して幅が約1mmのテープ状としたものであり、ICチップ11はPETフィルム等の絶縁性のベースフィルム13上に載置接合され、外部アンテナ12はそのベースフィルム13上に印刷により形成される。またICチップ11は表面及び側面が樹脂封止された状態で外部アンテナ12に接続される。外部アンテナ12の略中央部には、その一端が外部アンテナ12の外縁に達するL字状のスリット14が形成されており、このスリット14の途中に樹脂封止されたICチップ11が実装されている。また、ベースフィルム13にはICチップ11や外部アンテナ12を保護するためのカバーフィルムが必要に応じてラミネートされる。この外部アンテナ12付きのICチップ11は、アンテナ内蔵型のICチップを用いたものよりは通信距離が長く、広い範囲で用いることができるものであり、本発明で使用できるものとして色々の種類がある。このようなICタグ用インレット10は、印刷技術によりアンテナを作製することと、超音波接合技術により安価なフィルム素材を利用することで、大量生産でき、安価に供給することができる。このテープ状のICタグ用インレットをロール状に巻き取った状態とし、順次繰り出しながら裁断しつつ、連続用紙における所定位置に一個一個のICタグ用インレット10を静電吸着により取り付けるようにするのである。
図1に示すICタグ付き本B1 は、折丁、表紙等の他の構成部材とともに袋状ICタグ3を用いて、既存の無線綴じ機により製造される。すなわち、折丁を丁合する時に上記の袋状ICタグ3を一緒に丁合するのである。そして、製本工程における最後の仕上げ断裁工程において、袋状ICタグ3における周囲の貼り合わせ部分をその中程で断裁する。これにより、図1に示すように、袋状ICタグ3はICタグ用インレット10が落下しない状態で綴じられ、しかも中のICタグ用インレット10は袋体の中での移動が自由な状態となる。以下の例でも同様であるが、袋体の内サイズは、縦横ともに収納するICタグ用インレット10の2倍以上の長さであることが望ましい。
図2で説明したような袋状ICタグ3は、単体で無線綴じ本の他に平綴じ本にも適用できる。しかし、中綴じ機のギャザリングチェーンに鞍掛けする部分を有しないため、そのままでは中綴じ本には適用することができない。中綴じ本に適用するには、図2の袋状ICタグ3に鞍掛け用の紙片を貼り合わせたものを使用する。或いは、図4に示す手順で作製した折丁を使用する。
鞍掛けが可能な折丁の作製手順は次のようである。まず、図4(a)に示す如く先に説明した用紙20に延長部分20aを足した幅の用紙20’を使用するようにし、この用紙20’における中間部分の所定位置にICタグ用インレット10を静電吸着により仮止めし、次いで、図4(b)に示す如く上側部分の周囲3辺に沿って糊21を塗布した後、上側部分を中間部分に貼り合わせ、かつ延長部分20aを折り曲げ、同時に除電することにより、図4(c)に示すように、袋状ICタグ3と延長部分20aとが連設した折丁4を形成する。この仮止め、糊付け、折り、断裁等の加工を行う一連の工程も、連続用紙を使用してインラインで行うことができる。そして、延長部分20aを有する折丁4を用いることにより、袋状ICタグ3を本文の一枚に綴じ込んだ形態の中綴じ本を作製することができる。
図5は本発明に係るICタグ付き本の別の例を示す斜視図である。
このICタグ付き本B2 も無線綴じ方式の本に適用したものであって、本文1とその背部に糊付けされた表紙2とからなり、表紙2に袋状ICタグ5が用いられている。
無線綴じ機では、丁合された折丁をジョギングにより突き揃えた後、背の部分を2〜4mm切断し、切断面を引っ掻いて足がかりを付け、そこに接着剤を塗って表紙を貼る。この表紙には継ぎ表紙とくるみ表紙とがある。そこで、継ぎ表紙の形態を採る場合には、図2で説明したのと同様の袋状ICタグを利用し、背と糊代の付いた反対側の表紙を袋状ICタグに貼り合わせたものを表紙に用いて製本する。一方、くるみ表紙の形態を採る場合には、図4で説明したのと同様の延長部分を有し且つ袋状ICタグと延長部分との間に背の部分を有するものを表紙に用いて製本する。
図6は本発明に係るICタグ付き本の別の例をその表紙部を開いた状態で示す斜視図である。
このICタグ付き本B3 も無線綴じ方式の本に適用したものであって、本文1とその背部に糊付けされた表紙2に加え、表紙部と最初のページの間に位置する綴込みハガキを備えており、この綴込みハガキに袋状ICタグ6が用いられている。このハガキ大の袋状ICタグ6は、サイズは異なるが、図2で説明したのと同様のものを用いる。この袋状ICタグ6には、必要に応じて綴じ側付近に切取り用のミシン目を入れておいてもよい。
図7は本発明に係るICタグ付き本の別の例を示す斜視図である。
このICタグ付き本B4 も無線綴じ方式の本に適用したものであるが、本文1とその背部に糊付けされた表紙2とからなる本体に加え、本を保護するためのカバー7を備えている。そして、そのカバー7に袋状ICタグ8が用いられている。このようなカバー7を作製するには、図2で説明したのと同様の袋状ICタグ8を使用し、これをカバー7の表裏いずれかに貼り合わせるとよい。或いは、袋状ICタグ8の両側に延長部分を有するものをカバー7に使用するようにしてもよい。
以上、具体例を挙げて本発明を説明したが、本発明によるICタグ付き本は、上記の例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
例えば、上記の説明では、本文の一枚、表紙、綴込みハガキ、カバーに袋状ICタグを利用した場合を例に挙げたが、袋状ICタグを用いた構成部材としては、その他にも、帯紙、売上げスリップ等が挙げられる。
また、無線綴じ方式の本に適用した例を挙げたが、本発明は、中綴じ、アジロ綴じ、かがり綴じ、或いは並製本、上製本と種々ある製本様式を問わず、いかなる製本様式の本についても適用できる。
本発明に係るICタグ付き本の一例を開いた状態で示す斜視図である。 袋状ICタグの作製手順を示す説明図である。 本発明で使用するICタグ用インレットの一例示す平面図である。 別の袋状ICタグの作製手順を示す説明図である。 本発明に係るICタグ付き本の別の例を示す斜視図である。 本発明に係るICタグ付き本の別の例をその表紙部を開いた状態で示す斜視図である。 本発明に係るICタグ付き本の別の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 ,B2 ,B3 ,B4 ICタグ付き本
1 本文
2 表紙
3 袋状ICタグ
4 折丁
5 袋状ICタグ
6 袋状ICタグ
7 カバー
8 袋状ICタグ
10 ICタグ用インレット
11 ICチップ
12 外部アンテナ
13 ベースフィルム
14 スリット
20,20’ 用紙
20a 延長部分
21 糊

Claims (5)

  1. 扁平な袋体の中にICタグ用インレットを移動が自由な状態で封入してなる袋状ICタグを構成部材に用いたことを特徴とするICタグ付き本。
  2. 構成部材が本文の一枚であることを特徴とする請求項1に記載のICタグ付き本。
  3. 構成部材が表紙であることを特徴とする請求項1に記載のICタグ付き本。
  4. 構成部材が綴込みハガキであることを特徴とする請求項1に記載のICタグ付き本。
  5. 構成部材がカバーであることを特徴とする請求項1に記載のICタグ付き本。
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