JP2006299846A - 内接歯車ポンプ - Google Patents

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JP2006299846A JP2005119347A JP2005119347A JP2006299846A JP 2006299846 A JP2006299846 A JP 2006299846A JP 2005119347 A JP2005119347 A JP 2005119347A JP 2005119347 A JP2005119347 A JP 2005119347A JP 2006299846 A JP2006299846 A JP 2006299846A
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Masakazu Kurata
昌和 倉田
Mizuo Otaki
瑞生 大滝
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Abstract

【課題】 ハウジングとアウタロータとの間のクリアランス管理の煩雑さを低減した内接歯車ポンプを提供する。
【解決手段】 アウタロータの内歯歯車とインナロータの外歯歯車との間に形成される複数のポンプ室のうち最大容積を有する閉じ込み部と最小容積を有する噛合い部とを結ぶ第1軸線に対して対称に設けられ、この複数のポンプ室に開口する第1ポートと第2ポートと、を備え、アウタロータ収容部とアウタロータとの間に形成される径方向隙間は、第1軸線方向よりも、この第1軸線及び駆動軸に対しそれぞれ直交する第2軸線方向が小さくなるよう設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流体の吸入・吐出を行う内接歯車ポンプに関する。
従来、内接歯車ポンプにあっては、内歯歯車を有するアウタロータと外歯歯車を有するインナロータとの間に形成される複数個のポンプ室のうち、容積が最大となる閉じ込み部を挟んで一方側のポンプ室は吸入通路に連通し、他方側のポンプ室は吐出通路に連通している。この吐出側ポンプ室においては、アウタロータがインナロータに対して離間する方向にポンプ吐出圧が作用する。よって、アウタロータの内歯歯車とインナロータの外歯歯車との間に噛合い隙間が過大に生じ、オイル漏れが発生するという問題がある。
この問題を解決するため、例えば特許文献1に開示される内接歯車ポンプにおいては、吐出側のアウタロータ外周に吐出圧を導入し、吸入側のアウタロータ外周に吸入圧を導入することにより、アウタロータをインナロータ側へ押し付け、内歯歯車と外歯歯車との噛合い隙間を減少させている。
特開平11−117876号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、アウタロータ外周に吐出圧及び吸入圧を導入して積極的にアウタロータを偏移させる構造となっているため、クリアランスが小さすぎるとアウタロータの偏移量が十分確保できなかったり、大きすぎるとポンプ内部における圧力リークが大きくなるため、ハウジングとアウタロータとの間のクリアランス管理が煩雑であるという問題があった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ハウジングとアウタロータとの間のクリアランス管理の煩雑さを低減した内接歯車ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明では、アウタロータ収容部を有するハウジングと、前記アウタロータ収容部に回転自在に収容され、アウタロータ収容部側に内歯歯車を有するアウタロータと、前記アウタロータのアウタロータ収容部側に回転自在に設けられ、外周側に前記内歯歯車と噛合う外歯歯車を有するインナロータと、前記インナロータに接続され、前記インナロータを正逆方向に回転駆動する駆動軸と、前記アウタロータの内歯歯車と前記インナロータの外歯歯車との間に形成される複数のポンプ室のうち最大容積を有する閉じ込み部と最小容積を有する噛合い部とを結ぶ第1軸線に対して対称に設けられ、この複数のポンプ室に開口する第1ポートと第2ポートと、を備え、前記アウタロータ収容部と前記アウタロータとの間に形成される径方向隙間は、前記第1軸線方向よりも、この第1軸線及び前記駆動軸に対しそれぞれ直交する第2軸線方向が小さくなるよう設けた。
よって、第1軸線に対して直角方向の第2軸線方向が小さくなるよう設けることで、ハウジングとアウタロータとの間のクリアランス管理の煩雑さを低減した内接歯車ポンプを提供できる。
以下、本発明の内接歯車ポンプを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
[内接歯車ポンプを適用したパワーステアリング装置のシステム構成]
実施例1につき図1ないし図5に基づき説明する。図1は、本願内接歯車ポンプ1を適用したパワーステアリング装置のシステム構成図である。運転者がステアリングホイール2aを操舵すると、ステアリングシャフト2b及びコラムシャフト2cを介してピニオンシャフト2dが駆動され、所謂ラック&ピニオン機構によりラック軸4aが軸方向に移動し、前輪を操舵する。ステアリングシャフト2bには、運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサ3aが設けられ、コントロールユニット3bに対しトルク信号を出力する。
ラック軸4aには、運転者の操舵トルクに応じてラック軸4aの移動をアシストするパワーステアリング機構が設けられている。このパワーステアリング機構は、モータ1aにより駆動する可逆式の内接歯車ポンプ1と、ラック軸4aを左右に移動させるシリンダ4bが設けられている。このシリンダ4bの内部には軸方向移動可能なピストン4cが設けられ、このピストン4cにより第1シリンダ室4d及び第2シリンダ室4eが画成される。
第1シリンダ室4dと内接歯車ポンプ1は第1油路5aを介して接続され、第2シリンダ室4eと内接歯車ポンプ1は第2油路5bを介して接続されている。また、第1、第2油路5a,5bはそれぞれ第1、第2吸入油路8a,8bを介してリザーバタンク8と接続し、第1、第2吸入油路8a,8bにはそれぞれ吸入チェックバルブ7e,7fが設けられる。
吸入チェックバルブ7e,7fによりリザーバタンク8側への逆流を防止するとともに、第1、第2油路8a,8bにおけるオイルが不足した場合にはリザーバタンク8からオイルを補給可能な構成となっている。
第1、第2油路5a,5bは第1、第2連通路6a,6bにより内接歯車ポンプ1を介さずに接続され、第1、第2連通路6a,6bはそれぞれ第1、第2接続部9a,9bにおいて第3連通路6cにより接続されている。この第3連通路6cには常開の電磁切換弁9が設けられて連通/遮断が行われる。
第1連通路6a上であって第1接続部9aと第1、第2油路5a,5bとの間にはそれぞれ第1、第2チェックバルブ7a,7bが設けられている。第1チェックバルブ7aは第1油路5aから第1接続部9aへの流れのみを許容し、第2チェックバルブ7bは第2油路5bから第1接続部9aへの流れのみを許容するよう設けられている。
一方、第2連通路6b上であって第2接続部9bと第1、第2油路5a,5bとの間にはそれぞれ第3、第4チェックバルブ7c、7dが設けられている。第3チェックバルブ7cは第2油路5bから第2接続部9bへの流れのみを許容し、第4チェックバルブ7dは第1油路5aから第2接続部9bへの流れのみを許容するよう設けられている。
コントロールユニット3bには、トルクセンサ3aからのトルク信号に加え、イグニッションスイッチからのスイッチ信号、エンジン回転数センサからのエンジン回転数信号、車速センサからの車速信号等が入力され、これら各種信号に基づいて操舵アシスト力を決定し、モータ1a及び電磁切換弁9に対し指令信号を出力する。
[内接歯車ポンプの構成]
(軸方向断面図)
図2は内接歯車ポンプ1の軸方向断面図である。内接歯車ポンプ1はいわゆる双方向ポンプであり、第1、第2ハウジング10,20、アウタロータ30、インナロータ40、駆動軸50、及びカムリング60を有する。なお、説明のため内接歯車ポンプ1の軸方向をz軸、z軸に垂直な平面内であって吸入ポート210から吐出ポート220へ向かう方向をx軸と定義する。
カムリング60は円環状部材であり、第1、第2ハウジング10,20内部に収装され、円環内部にアウタロータ30、インナロータ40を収装する。なお、アウタロータ30を収容するカムリング60の内周61(アウタロータ収容部)は真円ではなく、2つの半円を組み合わせた長孔となっている(図3参照)。
また、第1ハウジング10のz軸正方向面11であって図中I−II直線よりもx軸負方向の領域には第1吸入ポート110が設けられ、x軸正方向の領域には第1吐出ポート120が設けられている。
(軸方向正面図)
図3は第2ハウジング20を取り去った内接歯車ポンプ1の軸方向正面図、図4は第1ハウジング10の軸方向正面図である。また、x軸及びz軸(図2参照)に対し直交するy軸と定義し、このy軸はアウタロータ30とインナロータ40との噛合い部方向を正とする。
カムリング60は円管内部にアウタロータ30を収装し、アウタロータ30の内部にはインナロータ40が収装される。ここで、カムリング60の内周61は2つの半円を組み合わせた長孔状に設けられ、長径側のy軸方向(第1軸線方向)を長さをa、短径側のx軸方向長さ(第2軸線)をb(a>b)に設けられている。
アウタロータ30は内周61に内歯歯車310を有し、外周面320においてカムリング60に回転自在に収装されるとともに、内歯歯車310においてインナロータ40の外歯歯車410と噛み合う。
この内歯歯車310と外歯歯車410は同ピッチで設けられ、また内歯歯車310の歯数は外歯歯車410の歯数よりも1つ多く設けられている。なお、内歯歯車310の歯数は外歯歯車410の歯数に対し2つ以上であってもよく特に限定しない。
内歯歯車310の歯数は外歯歯車410の歯数よりも1つ多いため、内歯歯車310と外歯歯車410が噛合う際互いに偏心して噛合い、アウタロータ30の中心Oに対しインナロータ40の中心O‘がy軸正方向側にずれることとなる。偏心により内歯歯車310と外歯歯車410により隔成されたポンプ室500が形成される。
第1ハウジング10であってポンプ室500対応する位置には、吸入ポート110及び吐出ポート120が設けられている。この吸入、吐出ポート110,120はそれぞれIII-III直線に対し対称な三日月型凹部であり、それぞれ吸入、吐出油路5a,5bと連通してポンプ室500へオイルの給排を行う。
また、第1ハウジング10における吸入、吐出ポート110,120にはx軸方向に延びる吸入側、吐出側油溝111,121が設けられている。この吸入側、吐出側油溝111,121は第1ハウジング10の軸中心Oよりもy軸負方向側に設けられ、カムリング60、アウタロータ30間のクリアランスDと、吸入、吐出ポート110,120を連通して吸入、吐出ポート110,120の油圧をクリアランスDに導入する。
アウタロータ30とインナロータ40の偏心により、内歯歯車310と外歯歯車410はそれぞれy軸正方向へ向かうほど密に噛合い、y軸正方向端部Aにおいて完全に噛合ってポンプ室500は最小容積となる。また、y軸負方向へ向かうほど噛合を解かれ、y軸負方向端部Bにおいて完全に噛合を解かれて最大ポンプ容積となる。なお、y軸負方向端部Bにおける内歯歯車310と外歯歯車410のクリアランスは、接触を回避しつつ略ゼロとなるよう設けられている。
すなわち、インナロータ40及びアウタロータ30が反時計回りに回転されると、ポンプ室500におけるIII-III直線に対しx軸負方向側領域(第1、第2吸入ポート110,210に対応)では回転に伴って容積が増加する吸入領域510となり、x軸正方向側領域(第1、第2吐出ポート120,220に対応)では回転に伴って容積が減少する吐出領域520となる。時計回りに回転する場合は、吸入及び吐出が逆となる。
z軸と平行に設けられた駆動軸50は、モータ1a(図1参照)に接続されてインナロータ40を駆動する。インナロータ40とアウタロータ30の噛み合いにより、駆動軸50の回転に伴ってインナロータ40及びアウタロータ30は回転駆動される。この駆動軸50が正逆回転を行うことで内接歯車ポンプ1は双方向ポンプとして機能する。
(カムリングとアウタロータとの摺接面の詳細)
上述のように、カムリング60の内周61は2つの半円を組み合わせた長孔状に設けられ、y軸方向長さをa、x軸方向長さをb(a>b)に設けられている。
したがって、アウタロータ30をカムリング60の内周61に回転可能に設けるためにはアウタロータ30の直径は必然的にb以下となる。一方、アウタロータ30がカムリング60内でx軸方向移動すると、吸入容積と吐出容積が変動するためポンプ性能の低下を招き、好ましくない。
このため、アウタロータ30の直径はカムリング内周61内部でx軸方向移動を規制されつつ回転可能となるよう、内周61の短径側直径bよりもわずかに小さく設けられることとする。
これに伴い、アウタロータ30とカムリング60との摺接部は、内周61の短径側端部62、すなわち内周61とx軸との交点となる。一方、内周61のy軸方向長さはa(a>b)であるため、長径側端部63、すなわちy軸と内周61との交点においてはアウタロータ30と当接しない。
これにより、カムリング60とアウタロータ30との間の径方向クリアランスDはy軸(第1軸線)方向よりもx軸(第2軸線)方向が小さく形成されることとなり、アウタロータ30はカムリング60の内周61においてy軸方向に偏移可能に収装される。なお、本願実施例ではカムリング60とアウタロータ30との間の隙間は、y軸方向において90〜110μm、x軸方向において20〜40μmとするが特に限定しない。
(ハウジングとカムリングの位置決め)
カムリング60であって上述のy軸正、負方向端部A,Bに対応する位置には、それぞれ第1、第2軸方向孔610,620が設けられている。第1、第2軸方向孔610,620にはそれぞれ位置決めピン630が挿入され、第1、第2ハウジング10,20に設けられた位置決め孔130,230(図3参照)に挿通されて第1、第2ハウジング10,20とカムリング60の位置決めを行う。
ここで第1、第2ハウジング10,20は駆動軸50を軸支しており、この駆動軸50にはインナロータ40が設けられている。すなわち、アウタロータ30を収容するカムリング60と、インナロータ40を駆動軸50を介して保持する第1、第2ハウジング10,20とのx軸方向の位置決め精度を確保する。
これにより、インナロータ40とアウタロータ30とのx軸方向の位置決め精度を確保し、第1、第2ハウジング10,20に対するカムリング60のx軸方向の位置決め精度を確保できる。
[クリアランスへのオイル導入とアウタロータの偏移]
図5は、ポンプ駆動時におけるクリアランスDへのオイルの導入とアウタロータ30の偏移を示す図である。説明のため第1ハウジング10については吸入、吐出ポート110,120、吸入側、吐出側油溝111,121のみ示す。
ポンプ駆動により吸入側、吐出側油溝111,121からクリアランスDにおけるy軸負方向側の領域D1にオイルが供給され、領域D1の油圧が上昇してy軸正方向側の領域D2との差圧が発生する。
ここで、オイルはカムリング内周61の短径側端部62とアウタロータ30との間を通って領域D2へ流入しようとするが、短径側端部62はアウタロータ30と摺接しているため流路面積が確保されにくく、オイルは領域D1から領域D2へは流入しづらい。
したがってポンプ駆動時においては領域D1とD2に差圧が発生し、この差圧によってアウタロータ30はy軸正方向に付勢されることとなる。上述のようにアウタロータ30は長孔状のカムリング60によりx軸方向移動を規制されつつy軸方向に偏移可能に収装されるため、アウタロータ30は差圧によってy軸正方向に付勢されて偏移する。
偏移するアウタロータ30に対し、インナロータ40は駆動軸50と一体回転するためy軸方向に偏移しない。そのためアウタロータ30のy軸正方向偏移に伴ってアウタロータ30の内歯歯車310とインナロータ40の外歯歯車410の歯面同士が接近する。
内歯歯車310と外歯歯車410が完全に噛合を解かれるy軸負方向端部Bにおいても、両ロータ30,40の歯面同士の間隙が小さくなる。これによりy軸負方向端部Bにおける流路面積を減少させて吐出領域520から吸入領域510へのリーク量を減少させる。
このように、カムリング60の内周61をy軸方向に長い長孔とすることで、アウタロータ30のy軸正方向偏移量を確保してリークを低減し、ポンプ性能を確保することができる。また、x軸方向の短径側端部62においてアウタロータ30のx軸方向移動を規制するため、ポンプ室500における吸入、吐出領域510,520の容積変動を抑制してポンプ性能の悪化を回避できる。
さらに、カムリング内周61の短径側端部62はアウタロータ30と高速で摺接するため寸法精度を高める必要があるが、長径側端部63はアウタロータ30と常時摺接しないため、長径側端部63の寸法精度を高める必要はない。したがって、カムリング60における高精度加工箇所を低減することが可能となり、加工容易性及びコスト性に優れた装置とすることができる。加えて、カムリング内周61は長孔であるため組み付け性も向上する。
ここで、アウタロータ30の偏移量はカムリング内周61の長径aにより規定されるめ、長径aの値を調整することで所望の偏移量を得ることができる。アウタロータ30がy軸正方向に偏移しすぎると歯面同士の間隙が小さくなりすぎて両ロータ30,40が干渉するため、カムリング内周61の長径aを歯面同士が干渉しないよう設定し、リーク低減と歯面の干渉回避を同時に確保できる。
加えて、吸入側、吐出側油溝111,121により吸入、吐出ポート110,120の高圧を積極的にカムリング60とアウタロータ30との間のクリアランスDに導入することにより、y軸負方向端部Bにおけるリーク量を低減し、アウタロータ30とインナロータ40との噛合い性を向上させることができる。
[従来例と本願実施例における作用効果の対比]
従来、内接歯車ポンプにあっては、ポンプ室の容積が最大となる閉じ込み部を挟んで一方側は吸入通路に連通し、他方側は吐出通路に連通しているため、アウタロータの内歯歯車とインナロータの外歯歯車との間に噛合い隙間が過大に生じ、リークが発生する。したがって、従来技術にあっては吐出側のアウタロータ外周に吐出圧を導入し、吸入側のアウタロータ外周に吸入圧を導入し、アウタロータをインナロータ側へ押し付けることで内歯歯車と外歯歯車との噛合い隙間を減少させている。
しかしながら上記従来技術にあっては、アウタロータ外周に吐出圧及び吸入圧を導入して積極的にアウタロータを偏移させる構造となっているため、クリアランスが小さすぎるとアウタロータの偏移量が十分確保できない。また、大きすぎるとポンプ内部における圧力リークが大きくなるため、ハウジングとアウタロータとの間のクリアランス管理が煩雑であるという問題があった。
これに対し本願実施例では、アウタロータ30を回転自在に収装する円環状のカムリング60の内周61は、2つの半円を組み合わせた長孔状に設けられることとした。また、内周61はアウタロータ30の内歯歯車310とインナロータ40の外歯歯車410の噛合い部と閉じ込み部を結ぶy軸(第1軸線)方向を長径側とし、y軸と径方向同一平面内であってy軸と直交するx軸(第2軸線)方向を短径側とする長孔とし、カムリング60とアウタロータ30との間に形成される径方向隙間は、y軸方向よりも、y軸に直交するx軸方向が小さくなるよう設けた。
これにより、カムリング60の内周61をy軸方向に長い長孔とすることで、アウタロータ30のy軸正方向偏移量を確保してリークを低減し、ポンプ性能を確保することができる。また、x軸方向の短径側端部62においてアウタロータ30のx軸方向移動を規制するため、ポンプ室500における吸入、吐出領域510,520の容積変動を抑制してポンプ性能の悪化を回避できる。
さらに、カムリング内周61の短径側端部62はアウタロータ30と高速で摺接するため寸法精度を高める必要があるが、長径側端部63はアウタロータ30と常時摺接しないため、長径側端部63の寸法精度を高める必要はない。したがって、カムリング60における高精度加工箇所を低減することが可能となり、加工容易性及びコスト性に優れた装置とすることができる。加えて、カムリング内周61は長孔であるため組み付け性も向上する。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
更に、上記各実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記ハウジングの前記アウタロータとの摺接面であって、かつ前記閉じ込み部側に設けられて前記第1ポートに連通する第1油溝と、
前記ハウジングの前記アウタロータとの摺接面であって、かつ前記閉じ込み部側に設けられ、前記第2ポートに連通する第2油溝とを更に備えることを特徴とする内接歯車ポンプ。
第1、第2油溝により第1、第2ポートの高圧を積極的にカムリングとアウタロータとの間の隙間に導入することにより、閉じ込み部におけるリーク量を低減し、アウタロータとインナロータとの噛合い性を向上させることができる。
(ロ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記ハウジングは、前記アウタロータ外周側に設けられ、係合孔を有するカムリングと、このカムリングの軸方向両側に設けられる第1、第2ハウジングと、前記係合孔に係合され、前記第1または第2部材とを位置決めする位置決めピンと、から構成され、
前記係合孔は前記第1軸線上に一対設けられることを特徴とする内接歯車ポンプ。
位置決めピンを第1軸線上に設けることにより、第1、第2ハウジングに対するカムリングの第2軸線方向の位置決め精度を確保することができる。この第1、第2ハウジングは駆動軸を軸支しており、この駆動軸にはインナロータが設けられている。すなわち、アウタロータを収容するカムリングと、インナロータを駆動軸を介して保持する第1、第2ハウジングとの第2軸線方向の位置決め精度を確保することにより、インナロータとアウタロータとの第2軸線方向の位置決め精度を確保することができる。
(ハ)請求項1に記載の内接歯車ポンプにおいて、
前記アウタロータ収容部は、2つの半円を組み合わせた第1軸線方向に長い長孔であることを特徴とする内接歯車ポンプ。
第1軸線方向よりも第2軸線方向が小さいアウタロータ収容部を容易に形成することができる。
本願内接歯車ポンプを適用したパワーステアリング装置のシステム構成図である。 内接歯車ポンプの軸方向断面図である。 第2ハウジングを取り去った内接歯車ポンプの上面図である。 第1ハウジングの軸方向正面図である。 ポンプ駆動時におけるオイルの流れとアウタロータの偏移を示す図である。
符号の説明
1 内接歯車ポンプ
1a モータ
10,20 第1、第2ハウジング
11 z軸正方向面
30 アウタロータ
40 インナロータ
50 駆動軸
60 カムリング
61 カムリング内周
62 短径側端部
63 長径側端部
110,120 吸入、吐出ポート
111,121 吸入、吐出側油溝
130,230 第1、第2位置決め孔
210,220 吸入、吐出ポート
310 内歯歯車
320 外周面
410 外歯歯車
500 ポンプ室
510,520 吸入、吐出領域
610,620 第1、第2軸方向孔
630 位置決めピン
A y軸正方向端部
B y軸負方向端部
D クリアランス
D1 y軸負方向領域
D2 y軸正方向領域

Claims (1)

  1. アウタロータ収容部を有するハウジングと、
    前記アウタロータ収容部に回転自在に収容され、内周側に内歯歯車を有するアウタロータと、
    前記アウタロータの内周側に回転自在に設けられ、外周側に前記内歯歯車と噛合う外歯歯車を有するインナロータと、
    前記インナロータに接続され、前記インナロータを正逆方向に回転駆動する駆動軸と、
    前記アウタロータの内歯歯車と前記インナロータの外歯歯車との間に形成される複数のポンプ室のうち最大容積を有する閉じ込み部と最小容積を有する噛合い部とを結ぶ第1軸線に対して対称に設けられ、この複数のポンプ室に開口する第1ポートと第2ポートと、を備え、
    前記アウタロータ収容部と前記アウタロータとの間に形成される径方向隙間は、前記第1軸線方向よりも、この第1軸線及び前記駆動軸に対しそれぞれ直交する第2軸線方向が小さいこと
    を特徴とする内接歯車ポンプ。
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