JP2006308577A - 自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法 - Google Patents

自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】荷重及びモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法を提供すること。
【解決手段】ハブボルト261を係合するフランジ部26を有するインナーレース2と、インナーレース2の軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列40を介してインナーレース2に外挿されるアウターレース3とを有する自動車ホイール用の軸受1。アウターレース3は、各ベアリングボール列40に接触する内周部31と、内周部31の外周側に配置されると共に、内周部31を弾性的に保持する外周部32とを有している。外周部32と内周部31との間の少なくとも一箇所には、内周部31と外周部32との間に生じる歪を計測するための歪計測用センサ(荷重センサ5)を配置してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷重センサを内蔵した自動車ホイール用の軸受、及び車輪に作用する荷重を測定する荷重測定方法に関する。
従来、自動車等の車輪に作用する荷重を計測して、車輪に作用する摩擦力或いは摩擦係数を計測する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置は、ホイール用の軸受、及び車輪を懸架するサスペンション機構に、歪ゲージからなる荷重センサを配設し、該荷重センサによって、車輪に作用する荷重を計測するよう構成してある。
しかしながら、上記従来の荷重測定装置は、車軸の前後方向或いは上下方向の荷重を測定することはできても、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを測定することができないという問題がある。
特公平6−70600号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、荷重及びモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間の少なくとも一箇所には、上記内周部と上記外周部との間に生じる歪を計測するための歪計測用センサを配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受にある。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
本発明の自動車ホイール用の軸受においては、上記インナーレースを軸支する上記アウターレースの内周部と、該内周部を弾性的に保持する上記外周部との間に、上記歪計測用センサを配置してある。そのため、該歪計測用センサにより、上記内周部と上記外周部との間に生じる歪を計測することができ、この歪を基に、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができる。
また、上記歪計測用センサを軸芯方向に2個並列配置することにより、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することも可能となる。即ち、例えば、軸芯方向に直交する荷重が上記フランジ部に作用すると、インナーレース全体を回転させようとするモーメントが生じる。このとき、アウターレースの外周部と内周部との間に応力がかかるが、その応力は、軸芯方向の位置によって異なる。この応力の差異に基づく歪み量の差異を基に、上記モーメントを求めることができる。従って、歪計測用センサを軸芯方向に2個並列配置してそれぞれの位置における歪み量を計測すれば、モーメントの計測を容易に行うことができる。
以上のごとく、本発明によれば、荷重及びモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の軸受を提供することができる。
第2の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL1にて2個ずつ並列配置してあり、
上側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz1を、遠い側の荷重センサにより荷重fz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz3を、遠い側の荷重センサにより荷重fz4をそれぞれ検出し、
これらの荷重fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=k1{(fz1+fz2)−(fz3+fz4)}〔k1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=k2{(fz1+fz4)−(fz2+fz3)}×L1〔k2:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法にある。
上記荷重測定方法においては、上記インナーレースを軸支する上記内周部と、該内周部を弾性的に保持する上記外周部との間に配置した荷重センサにより、上記内周部と上記外周部との間に作用する荷重を計測することがでる。そのため、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができる。
また、上記荷重センサは、軸芯方向に2個並列配置してある。そのため、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。
また、上記荷重センサは、インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方となる位置にそれぞれ配設されている。そのため、それぞれの位置に配置された荷重センサにより荷重を計測し、上側の荷重センサによる計測値の合計と下側の荷重センサによる計測値の合計との差分を求めることにより、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz又はその部分荷重を導くことができる。部分荷重は上記荷重Fzに略比例するため、導かれた部分荷重に所定の係数をかけることにより、上記荷重Fzを求めることができる。
また、フランジ部に近い側の上側の荷重センサによる計測値fz1とフランジ部から遠い側の下側の荷重センサによる計測値fz4との和と、フランジ部から遠い側の上側の荷重センサによる計測値fz2とフランジ部に近い側の下側の荷重センサによる計測値fz3との和との差分を求め、これにモーメントアームL1をかけることにより、前後軸回りのモーメントMx又はその部分モーメントを導くことができる。部分モーメントは上記モーメントMxに略比例するため、導かれた部分モーメントに所定の係数をかけることにより、上記モーメントMxを求めることができる。
以上のごとく、本発明によれば、鉛直方向の荷重及び前後軸回りのモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の荷重測定方法を提供することができる。
第3の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL2にて2個ずつ並列配置してあり、
前側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx1を、遠い側の荷重センサにより荷重fx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx3を、遠い側の荷重センサにより荷重fx4をそれぞれ検出し、
これらの荷重fx1、fx2、fx3、fx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=k3{(fx1+fx2)−(fx3+fx4)}〔k3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=k4{(fx1+fx4)−(fx2+fx3)}×L2〔k4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法にある。
本発明においても、上記第2の発明と同様に、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができると共に、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。
また、上記荷重センサは、インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方となる位置にそれぞれ配設されている。そのため、それぞれの位置に配置された荷重センサにより荷重を計測し、前側の荷重センサによる計測値の合計と後側の荷重センサによる計測値の合計との差分を求めることにより、車輪に作用した前後方向の荷重Fx又はその部分荷重を導くことができる。部分荷重は上記荷重Fxに略比例するため、導かれた部分荷重に所定の係数をかけることにより、上記荷重Fxを求めることができる。
また、フランジ部に近い側の前側の荷重センサによる計測値fx1とフランジ部から遠い側の後側の荷重センサによる計測値fx4との和と、フランジ部から遠い側の上側の荷重センサによる計測値fx2とフランジ部に近い側の後側の荷重センサによる計測値fx3との和との差分を求め、これにモーメントアームL2をかけることにより、鉛直軸回りのモーメントMz又はその部分モーメントを導くことができる。部分モーメントは上記モーメントMzに略比例するため、導かれた部分モーメントに所定の係数をかけることにより、上記モーメントMzを求めることができる。
以上のごとく、本発明によれば、前後方向の荷重及び鉛直軸回りのモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の荷重測定方法を提供することができる。
第4の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してあり、
上側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz1を、遠い側の荷重センサにより荷重fz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz3を、遠い側の荷重センサにより荷重fz4をそれぞれ検出し、
これらの荷重fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=k1{(fz1+fz2)−(fz3+fz4)}〔k1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=k2{(fz1+fz4)−(fz2+fz3)}×L〔k2:係数〕を求め、
前側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx1を、遠い側の荷重センサにより荷重fx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx3を、遠い側の荷重センサにより荷重fx4をそれぞれ検出し、
これらの荷重fx1、fx2、fx3、fx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=k3{(fx1+fx2)−(fx3+fx4)}〔k3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=k4{(fx1+fx4)−(fx2+fx3)}×L〔k4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法にある。
本発明によれば、上述した第2の発明の作用効果及び第3の発明の作用効果の双方を奏することができる。即ち、車輪にかかる上下方向の荷重と前後方向の荷重とを容易に計測することができると共に、前後軸回りのモーメント及び鉛直軸回りのモーメントを容易に計測することができる。
第5の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL1にて2個ずつ並列配置してあり、
上側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz1を、遠い側の変位センサにより変位hz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz3を、遠い側の変位センサにより変位hz4をそれぞれ検出し、
これらの変位hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=j1{(hz1+hz2)−(hz3+hz4)}〔j1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=j2{(hz1+hz4)−(hz2+hz3)}×L1〔j2:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
上記荷重測定方法においては、上記インナーレースを軸支する上記内周部と、該内周部を弾性的に保持する上記外周部との間に配置した変位センサにより、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測することができる。そのため、この変位を基に、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができる。
また、上記変位センサは、軸芯方向に2個並列配置してある。そのため、それぞれの変位センサによって計測される2箇所の変位を基に、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。
また、上記変位センサは、インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方となる位置にそれぞれ配設されている。そのため、それぞれの位置に配置された変位センサにより荷重を計測し、上側の変位センサによる計測値の合計と下側の変位センサによる計測値の合計との差分を求めることにより、この差分に略比例する、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fzを導くことができる。
また、フランジ部に近い側の上側の変位センサによる計測値fz1とフランジ部から遠い側の下側の変位センサによる計測値fz4との和と、フランジ部から遠い側の上側の変位センサによる計測値fz2とフランジ部に近い側の下側の変位センサによる計測値fz3との和との差分を求め、これに比例定数j2及びモーメントアームL1をかけることにより、前後軸回りのモーメントMxを導くことができる。
以上のごとく、本発明によれば、鉛直方向の荷重及び前後軸回りのモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の荷重測定方法を提供することができる。
第6の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL2にて2個ずつ並列配置してあり、
前側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx1を、遠い側の変位センサにより変位hx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx3を、遠い側の変位センサにより変位hx4をそれぞれ検出し、
これらの変位hx1、hx2、hx3、hx4を基に、車輪に作用した前後方向の変位Fx=j3{(hx1+hx2)−(hx3+hx4)}〔j3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=j4{(hx1+hx4)−(hx2+hx3)}×L2〔j4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法にある。
本発明においても、上記第5の発明と同様に、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができると共に、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。
また、上記変位センサは、インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方となる位置にそれぞれ配設されている。そのため、それぞれの位置に配置された変位センサにより変位を計測し、前側の変位センサによる計測値の合計と後側の変位センサによる計測値の合計との差分を求めることにより、この差分に略比例する、車輪に作用した前後方向の荷重Fxを導くことができる。
また、フランジ部に近い側の前側の変位センサによる計測値fx1とフランジ部から遠い側の後側の変位センサによる計測値fx4との和と、フランジ部から遠い側の上側の変位センサによる計測値fx2とフランジ部に近い側の後側の変位センサによる計測値fx3との和との差分を求め、これに比例定数j4及びモーメントアームL2をかけることにより、鉛直軸回りのモーメントMzを導くことができる。
以上のごとく、本発明によれば、前後方向の荷重及び鉛直軸回りのモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の荷重測定方法を提供することができる。
第7の発明は、ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してあり、
上側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz1を、遠い側の変位センサにより変位hz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz3を、遠い側の変位センサにより変位hz4をそれぞれ検出し、
これらの変位hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=j1{(hz1+hz2)−(hz3+hz4)}〔j1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=j2{(hz1+hz4)−(hz2+hz3)}×L〔j2:係数〕を求め、
前側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx1を、遠い側の変位センサにより変位hx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx3を、遠い側の変位センサにより変位hx4をそれぞれ検出し、
これらの変位hx1、hx2、hx3、hx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=j3{(hx1+hx2)−(hx3+hx4)}〔j3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=j4{(hx1+hx4)−(hx2+hx3)}×L〔j4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法にある。
本発明によれば、上述した第5の発明の作用効果及び第6の発明の作用効果の双方を奏することができる。即ち、車輪にかかる上下方向の荷重と前後方向の荷重とを容易に計測することができると共に、前後軸回りのモーメント及び鉛直軸回りのモーメントを容易に計測することができる。
上記第1の発明において、上記歪計測用センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直方向の上下いずれか一方又は双方における上記内周部の外周面上に配置してあることが好ましい。
この場合には、車輪にかかる鉛直方向の荷重、及び前後軸の回りのモーメントを容易に計測することができる。
なお、上記歪計測用センサは、上下双方に配置してあることが好ましい。
また、上記歪計測用センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平方向の前後いずれか一方又は双方における上記内周部の外周面上に配置してあることが好ましい。
この場合には、車輪にかかる前後方向の荷重、及び鉛直軸回りのモーメントを容易に計測することができる。
なお、上記歪計測用センサは、前後双方に配置してあることが好ましい。
また、上記アウターレースは、上記外周部と上記内周部とを一体的に一部品として形成してあり、上記外周部と上記内周部との間には、軸芯方向に貫通する貫通孔を穿設してあり、該貫通孔に上記歪計測用センサを配置してあることが好ましい。
この場合には、上記貫通孔に面する上記内周部の剛性を適度に抑制して、該内周部から作用する荷重のセンシングに適した弾性変形を、該内周部において生じ易くすることができる。
そして、上記内周部と上記外周部との間に配置した上記歪計測用センサによって、上記インナーレースから上記内周部に作用した荷重に基づく内周部と外周部との間の歪みを、精度良く計測することができる。
また、上記歪計測用センサは、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測する荷重センサからなり、軸芯方向に2個並列配置してあることが好ましい。
この場合には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を検出して、これに基づき、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重及びモーメントを容易に計測することができる。
即ち、上記荷重センサにより、上記内周部と上記外周部との間に作用する荷重を計測することができ、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができる。
また、上記荷重センサは、軸芯方向に2個並列配置してあるため、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。即ち、例えば、軸芯方向に直交する荷重が上記フランジ部に作用すると、インナーレース全体を回転させようとするモーメントが生じる。このとき、アウターレースの外周部と内周部との間に応力がかかるが、その応力は、軸芯方向の位置によって異なる。この応力の差異を基に、上記モーメントを求めることができる。従って、並列配置した2個の荷重センサにより応力を計測すれば、モーメントの計測を容易に行うことができる。
軸芯方向に並列配置された2個の上記荷重センサの配設ピッチは、例えば2.0〜20mmであることが好ましい。この場合には、軸受の小型化を阻害することなく、上記モーメントをより正確に計測することができる。
また、上記荷重センサは、予め予荷重が印加されていることが好ましい。
この場合には、上記荷重センサにかかる負の荷重に対しても、計測が可能となる。また、小荷重の範囲まで精度良く計測することができる。
また、上記荷重センサは、セラミックセンサであることが好ましい。
この場合には、高剛性であって、かつ、荷重に対する変形量が小さいという特徴を有する上記セラミックセンサを用いて、上記外周部に対して上記内周部を剛性高く支持しながら、両者間に作用する荷重を精度良く計測できる。
高剛性な上記セラミックセンサによれば、上記内周部を剛性高く支持することにより、上記アウターレース全体の剛性を高く維持することができる。
なお、上記セラミックセンサとしては、セラミック材料を主体とし、高荷重に耐えうるものであれば様々なものを採用することができる。その中でも特に、次のような特徴を有する力学量センサ材料から作製したセンサを適用するのが好ましい。
好適な力学量センサ材料としては、例えば、電気絶縁性セラミック材料よりなるマトリックスに圧力抵抗効果材料を電気的に連続につながるように分散させた材料がある。この力学量センサ材料では、セラミック材料という強度的に優れた材料に対し圧力抵抗効果を発揮させるための材料を分散させている。
また、ガラスからなるマトリックスに導電粒子としてRuO2を分散してなる感圧体を用いたセンサ素子を、上記荷重センサとして用いることもできる。
上記マトリックスとなりうるセラミック材料としては、例えばZrO2、Al2O3、MgAl2O4、SiO2、3Al2O3・2SiO2、Y2O3、CeO2、La2O3、Si3N4及びこれらの固溶体より選択される1種以上よりなる物質等がある。
また、圧力抵抗効果材料としては、ペロブスカイト構造の(Ln1-xMax)1-yMbO3-z(ここに0<x≦0.5、0≦y≦0.2、0≦z≦0.6、Ln;ランタノイド元素、Ma;1種類またはそれ以上のアルカリ土類元素、Mb;1種類またはそれ以上の遷移金属元素)、層状ペロブスカイト構造の(Ln2-uMau)1-vMb2O7-w(ここに0<u≦1.0、0≦v≦0.2、0≦w≦1.0、Ln;希土類元素、Ma;1種類またはそれ以上のアルカリ土類元素、Mb;1種類またはそれ以上の遷移金属元素)、Si及びこれらに微量の添加元素を加えた物質のいずれか1種以上よりなる物質等が挙げられる。
また、この圧力抵抗効果材料は、球状、楕円状、繊維状等の様々な粒子形態とすることができる。
上記の力学量センサ材料から作製したセラミックセンサでは、高荷重や高圧力等に対する抵抗力は上記のセラミック材料が担うため、高強度なセンサとなる。
また、この力学量センサ材料では、セラミック材料の内部で、上記の圧力抵抗効果材料が連続してつながるように存在するため、各圧力抵抗効果材料は電気的に連続状態にある。
そして、この力学量センサ材料では、圧力抵抗効果材料のみで構成された通常のセンサ材料と同様に、圧力や荷重を加えることで電気抵抗値が変化するという特性を発揮し得る。
従って、この力学量センサ材料から作製したセラミックセンサを適用した場合には、高応力や高荷重に耐えて、圧縮荷重等の力学量の測定を行なうことができる。
そして、このようなセラミックセンサによれば、荷重計測用のセンサとして利用できるほか、機械部品等の構造部材の一部として活用できる。すなわち、上記外周部に対して上記内周部を剛性高く支持することで、上記アウターレース全体の剛性を向上することができる。
また、上記歪計測用センサは、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測する変位センサからなり、軸芯方向に2個並列配置してあることが好ましい。
この場合には、上記内周部と上記外周部との間の変位を検出して、これに基づき、上記インナーレースのフランジ部に作用する車輪の荷重及びモーメントを容易に計測することができる。
軸芯方向に並列配置された2個の上記変位センサの配設ピッチは、例えば2.0〜20mmであることが好ましい。この場合には、軸受の小型化を阻害することなく、上記モーメントをより正確に計測することができる。
上記第4の発明において、上記自動車ホイール用の軸受は、車輪に軸芯方向の車体側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、
車輪に軸芯方向の車体と反対側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加するよう構成されており、
上記荷重fx1、fx2、fx3、fx4、fz1、fz2、fz3、fz4を基に、上記車輪にかかる軸芯方向の荷重Fy=k5{(fz1+fz3+fx1+fx3)−(fz2+fz4+fx2+fx4)}〔k5:係数〕を求めることが好ましい。
この場合には、車輪にかかる軸芯方向の荷重を容易に計測することができる。
即ち、軸芯方向の車体側に荷重Fyがかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少する。これにより、フランジ部に近い側の荷重センサにかかる荷重fz1、fz3、fx1、fx3が増加し、遠い側の荷重センサにかかる荷重fz2、fz4、fx2、fx4が減少する。
軸芯方向の車体と反対側に荷重Fyがかかったときには、これとは逆向きの現象が生ずる。
従って、フランジ部に近い側の荷重センサにかかる荷重の総計と、遠い側の荷重センサにかかる荷重の総計との差分を求めることにより、軸芯方向の荷重の部分荷重を測定することが可能となる。
上記第7の発明において、上記自動車ホイール用の軸受は、車輪に軸芯方向の車体側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、
車輪に軸芯方向の車体と反対側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加するよう構成されており、
上記変位hx1、hx2、hx3、hx4、hz1、hz2、hz3、hz4を基に、上記車輪にかかる軸芯方向の荷重Fy=j5{(hz1+hz3+hx1+hx3)−(hz2+hz4+hx2+hx4)}〔j5:係数〕を求めることが好ましい。
この場合には、車輪にかかる軸芯方向の荷重を容易に計測することができる。
即ち、軸芯方向の車体側に荷重Fyがかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少する。これにより、フランジ部に近い側の変位センサにおいて計測される変位hz1、hz3、hx1、hx3が増加し、遠い側の変位センサにおいて計測される変位hz2、hz4、hx2、hx4が減少する。
軸芯方向の車体と反対側に荷重Fyがかかったときには、これとは逆向きの現象が生ずる。
従って、フランジ部に近い側の変位センサにおいて計測される変位の総計と、遠い側の変位センサにおいて計測される変位の総計との差分を求め、この差分に係数j5をかけることにより、軸芯方向の荷重を測定することが可能となる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法につき、図1〜図11を用いて説明する。
本例の自動車ホイール用の軸受1は、図1〜図3に示すごとく、ハブボルト261を係合するフランジ部26を有するインナーレース2と、該インナーレース2の軸芯方向(Y軸方向)に配列された2列のベアリングボール列40を介して上記インナーレース2に外挿されるアウターレース3とを有する。
アウターレース3は、各ベアリングボール列40に接触する内周部31と、該内周部31の外周側に配置されると共に、該内周部31を弾性的に保持する外周部32とを有している。
そして、外周部32と内周部31との間の4箇所に、内周部31から外周部32に作用する荷重を計測するための荷重センサ5を、軸芯方向に2個並列配置してある。
図2に示すごとく、上記荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して鉛直方向(Z軸方向)の上下双方における内周部31の外周面上と、インナーレース2の回転軸21に対して水平方向(X軸方向)の前後双方における内周部31の外周面上との合計4箇所に配置してある。
なお、本例の軸受1においては、車輪にかかる荷重のうちの一部が荷重センサ5にかかるように構成されており、荷重の大半はアウターレース3自体において吸収される。
また、アウターレース3は、外周部32と内周部31とを一体的に一部品として形成してある。外周部32と内周部31との間には、軸芯方向に貫通する貫通孔33を穿設してあり、該貫通孔33に荷重センサ5を配置してある。
また、荷重センサ5は、予め予荷重が印加されている。この予荷重は、各荷重センサ5に対して50MPaである。
また、上記荷重センサ5は、セラミックセンサである。
以下において、本例の自動車ホイール用の軸受1の構成につき詳説する。該軸受1は、図1に示すごとく、アウターレース3とインナーレース2との間に配置した2列のベアリングボール列40を介して、アウターレース3に内挿したインナーレース2を回転自在に支持する軸受である。
ここで、図1〜図3に示すごとく、各列のベアリングボール列40では、図示しない保持器により複数の転動ボール41が、円周方向等距離に保持されるよう構成してあり、各転動ボール41は、複列の外側軌道面34と内側軌道面24との間に介在して、それぞれの軌道面上を転動するよう構成してある。
なお、本例においては、ベアリングボール列40を複数の球体の転動ボール41によって構成しているが、転動ボール41に代えて、円錐ころを使用することもできる。
上記アウターレース3には、図2に示すごとく、同軸2重構造を呈するように配置された内周部31と外周部32とを一体的に形成してある。
そして、内周部31と外周部32との間には、周方向に等間隔な4箇所に、軸芯方向に貫通する貫通孔33を設けてある。また、周方向に隣り合う貫通孔33の間隙には、内周部31と外周部32とを連結するブリッジ部35を形成してある。
なお、本例の貫通孔33は、周方向における中央部にあって、荷重センサ5を収容する断面略矩形状の収容部331と、軸芯中心の円弧方向に沿って傾いた状態で、収容部331の両側に隣接する断面長穴状の弾性変形部332とから形成してある。
そして、この貫通孔33は、全体として略円弧状の断面形状を呈するように形成してある。
図2に示すごとく、内周部31と外周部32とは、隣り合う貫通孔33間のブリッジ部35により連結されている。
そして、略円弧状の貫通孔33に面する内周部31は、薄肉の円弧状に形成され、弾性変形を生じ易いように構成されている。
すなわち、本例のアウターレース3では、上記インナーレース2から伝達された荷重により上記薄肉円弧状の内周部31が弾性的に変形し、外周部32に対して内周部31が微小に相対移動し得るように構成されている。
また、本例のアウターレース3の貫通孔33には、同図に示すごとく、薄肉円弧状を呈する内周部31の外周面に荷重計測面を当接させた状態で、荷重センサ5を配置してある。
そして、内周部31の外周面に当接させた荷重センサ5によれば、内周部31から外周部32に作用した荷重を、直接的に計測することができる。
本例のアウターレース3においては、図1に示すごとく、外周部32の内周面から貫通孔33に向けて突出させた位置決めピン(図示略)を、2個の荷重センサ5を含むセンサユニット50に係合させて、貫通孔33内の所定位置に荷重センサ5を固定してある。図1、図3、図4に示すごとく、このセンサユニット50に配設された荷重センサ5は、軸芯方向(Y軸方向)に、ピッチL=7.5mmにて2個配置されている。
なお、このセンサユニット50を貫通孔33に収容するに当たっては、ジャッキ等を用いて貫通孔33の開口部を径方向に強制的に拡げておき、該開口部側から貫通孔33内へセンサユニット50を挿入する。
ここで、本例では、貫通孔33内に収容した荷重センサ5に対しては、それぞれ50MPaの予荷重が印加されるように、貫通孔33、センサユニット50や荷重センサ5等、各部の寸法等を設計してある。さらに、各荷重センサ5で計測した予荷重の値に基づいて、予め、各荷重センサ5のゼロ点補正を実施し、寸法誤差等が予荷重に与える影響を抑制してある。
このように予荷重を付与した各荷重センサ5によれば、小荷重の範囲まで精度良く計測することができる。さらに、予荷重を下回る荷重、いわば引張側荷重の計測も可能である。また、実測した予荷重値によって、予め、ゼロ点補正した荷重センサ5によれば、さらに高精度な荷重計測が可能である。
ここで、本例で適用した荷重センサ5は、図5(a)に示すごとく、後述する力学量センサ材料51(図6)から作製したセンサである。
そして、図5(a)に示すごとく、縦2mm、横2mmの荷重計測面を有する厚さ2mmのセラミック製のブロックの両端面に、リード線518を接続する電極519を形成して荷重センサ5としてある。
上記センサユニット50は、この荷重センサ5を個別に2個作製した後、ピッチLにて配置することにより構成することもできるし、図5(b)に示すごとく、2個の荷重センサ5を一つのセラミック体から一体に、互いのピッチがLとなるように作製することにより構成することもできる。なお、電極519は、図5(a)に示すごとく荷重センサ5の両端面の全面に形成してもよいし、図5(b)に示すごとく荷重センサ5の両端面の一部に形成してもよい。
なお、本例では、100MPaの縦方向への荷重に対して、約1μmの変位を生じるように荷重センサ5を構成してある。
本例のアウターレース3においては、図2に示すごとく、自動車の鉛直上下方向(Z軸方向)及び、水平前後方向(X軸方向)に対応する内周部31の外周面上の4箇所に、それぞれ上記荷重センサ5を2個ずつ軸芯方向(Y軸方向)に並列配置してある。
そのため、本例のアウターレース3によれば、荷重センサ5で計測した荷重に基づいて、車輪の鉛直上下方向及び水平前後方向に作用する荷重を、精度良く計測することができる。
また、内周部31の軸芯方向の2箇所の内周面には、図1、図3に示すごとく、複列の外側軌道面34を形成してある。各外側軌道面34は、内周部31の軸方向の内方に向かって凹む曲面である。そして、この外側軌道面34に沿ってベアリングボール列40の転動ボール41を転動させるように構成してある。
外側軌道面34に挟まれた中間部分の内径は、図1、図3に示すごとく、両端部よりも小径に形成してある。すなわち、本例のアウターレース3では、その軸方向の両端側から各ベアリングボール列40の転動ボール41を挿入、配置するように構成してある。
また、図2に示すごとく、上記外周部32における上記インナーレース2のフランジ部26の反対側にある端面には、車体側の取付け部材、例えば懸架装置から延設されたナックルアームを取り付けるための車体側フランジ部325を形成してある。さらに、該車体側フランジ部325には、ナックルアームを固定するためのボルト孔326を穿設してある。
次に、本例で用いた力学量センサ材料51について説明する。この力学量センサ材料51は、図6に示すごとく、電気絶縁性セラミック材料511よりなるマトリックスに圧力抵抗効果材料512を電気的に連続につながるように分散させた材料である。
なお、同図に示すごとく、一部の圧力抵抗効果材料513は電気的に連続することなく、孤立してセラミック511材料中に存在するものもある。
本例では、電気絶縁性セラミック材料としては、12mol%のCeO2を添加したZrO2を用い、圧力抵抗効果材料としては、La0.8Sr0.2MnO3を用いた。
また、ガラスからなるマトリックスに導電粒子としてRuO2を分散してなる感圧体を用いたセンサ素子を、上記荷重センサ5として用いることもできる。
次に、上記インナーレース2は、図1に示すごとく、上記アウターレース3に挿入される挿入部28とハブボルト261を係合するフランジ部26とを有している。
該フランジ部26におけるハブボルト261が突出する側の端面は、図示しないブレーキディスクを取付けるための取付け面である。そしてさらに、フランジ部26には、該フランジ部26に係合するハブボルト261により、上記ブレーキディスクを介して図示しない車輪を取り付けるように構成してある。
インナーレース2の挿入部28は、図1に示すごとく、内側軌道面24を形成したメインシャフト部281と、該メインシャフト部281に外挿するリング状の加圧リング283と、メインシャフト部281の先端のネジ部288に螺合して上記加圧リング283を軸芯方向に押圧する軸ナット285とからなる3分割構造を呈している。
メインシャフト部281の内側軌道面24は、同図に示すごとく、フランジ部26に向かって凹む曲面である。そして、内側軌道面24は、上記内周部31に形成した外側軌道面34との間に、ベアリングボール列40の転動ボール41を転動自在に保持するように構成してある。
また、加圧リング283には、図1、図3に示すごとく、曲面状に凹む内側軌道面24を形成してある。そして、この加圧リング283をネジ部288側からインナーレース2に外挿した際、上記内側軌道面24が、メインシャフト部281の上記内側軌道面24に対向配置されるように構成してある。
そして、内側軌道面24は、上記内周部31に形成した外側軌道面34との間に、ベアリングボール列40の転動ボール41を転動自在に保持するように構成してある。
また、図4に示すごとく、フランジ部26に近い側の内側軌道面24からベアリングボール列40を介して外側軌道面34へかかる押圧力Faの方向は、軸芯方向(Y軸方向)に対して40°の角度を有する。また、フランジ部26から遠い側の内側軌道面24からベアリングボール列40を介して外側軌道面34へかかる押圧力Fbの方向は、軸芯方向(Y軸方向)に対して140°の角度を有する。それ故、車輪に軸方向への荷重がかからない場合には、Fa=Fbであり、Y軸方向成分は打ち消し合い、Z軸及びX軸方向成分の荷重がインナーレース2からアウターレース3へかかることとなる。
しかし、車輪に軸芯方向の車体側(Y方向+側)への荷重Fyがかかったとき、フランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力Faが増加し、フランジ部26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力Fbが減少する。
その結果、軸芯方向に並列された2つの荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ501(503、505、507)にかかる荷重が増加し、遠い側の荷重センサ502(504、506、508)にかかる荷重が減少する。
そこで、両者の荷重の差分を基に、軸芯方向(Y軸方向)の荷重を計測することが可能となる(後述する式5参照)。
また、車輪に軸芯方向の車体と反対側(Y方向−側)への荷重がかかったとき、フランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力Faが減少し、フランジ部26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力Fbが増加する。
その結果、軸芯方向に並列された2つの荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ501(503、505、507)にかかる荷重が減少し、遠い側の荷重センサ502(504、506、508)にかかる荷重が増加する。
この場合も、両者の荷重の差分を基に、軸芯方向(Y軸方向)の荷重を計測することが可能となる。
また、図1、図3に示すごとく、上記軸ナット285を、メインシャフト部281の先端のネジ部288に螺入していくことにより、軸ナット285の軸芯方向の端面で加圧リング283を押圧できるように構成してある。そして、この軸ナット285の締め込み量の調整によって、ベアリングボール列40に所定の予荷重を付与できるように構成してある。
また、上記アウターレース3と上記インナーレース2とを組み付けた軸受1では、各ベアリングボール列40への水分や埃等の侵入を防止するため、インナーレース2とアウターレース3との間には、図示しないシール材を配置してある。
次に、上記荷重センサ5を用いた本例の荷重測定方法につき、説明する。
荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における内周部31の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してある(図4参照)。この配設ピッチLが下記のモーメントMx、Mzのモーメントアームとなる。
図1に示すごとく、上側に配置した2個の荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ501により荷重fz1を、遠い側の荷重センサ502により荷重fz2をそれぞれ検出する。また、下側に配置した2個の荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ503により荷重fz3を、遠い側の荷重センサ504により荷重fz4をそれぞれ検出する。
これらの荷重fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz及び前後軸回りのモーメントMxを、それぞれ以下の式1、式2により求める。ここで、k1、k2は係数である。
Fz=k1{(fz1+fz2)−(fz3+fz4)}・・・・・(式1)
Mx=k2{(fz1+fz4)−(fz2+fz3)}×L・・・(式2)
また、図3に示すごとく、前側に配置した2個の荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ505により荷重fx1、遠い側の荷重センサ506により荷重fx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の荷重センサ5のうちフランジ部26に近い側の荷重センサ507により荷重fx3を、遠い側の荷重センサ508により荷重fx4をそれぞれ検出する。
これらの荷重fx1、fx2、fx3、fx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx及び、鉛直軸回りのモーメントMzを、それぞれ以下の式3、式4により求める。ここで、k3、k4は係数である。
Fx=k3{(fx1+fx2)−(fx3+fx4)}・・・・・・(式3)
Mz=k4{(fx1+fx4)−(fx2+fx3)}×L・・・・(式4)
また、上記荷重fx1、fx2、fx3、fx4、fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪にかかる軸芯方向の荷重Fyを以下の式5により求める。ここで、k5は係数である。
Fy=k5{(fz1+fz3+fx1+fx3)−(fz2+fz4+fx2+fx4)}・・・・・(式5)
ここで、図1〜図4におけるX軸、Y軸、Z軸の方向を各荷重の+の方向とする。即ち、自動車の水平前後方向をX軸とし、前方を+とする。また、鉛直方向をZ軸とし、上方を+とする。また、車軸の軸芯方向をY軸とし、インナーレース2をアウターレース3へ挿入する方向を+とする。
また、上記荷重センサ5は、圧縮されたときに+の出力を出す。
次に、実際に、図7〜図11に示すごとく、本例の自動車ホイール用の軸受1に荷重を入力したときに検出される各方向の部分荷重fx、fy、fz、及びモーメントmx、mzの大きさを確認した。
図1、図3に示すごとく、Fx、Fy、Fzの荷重を主軸成分として入力した場合、荷重センサ5により計測される荷重及びモーメントは、それぞれ図7、図8、図9に示すとおりであった。
即ち、主軸成分の荷重Fxに対しては、図7(A)に示すごとく、部分荷重fxが出力される。そして、fxとFxとは、略線形の関係を有し、fx=0.025Fxの関係を有する。即ち、式3における係数k3がk3=1/0.025となる。
また、主軸成分の荷重Fyに対しては、図8(B)に示すごとく、部分荷重fyが出力される。そして、fyとFyとは、略線形の関係を有し、fy=0.04Fyの関係を有する。即ち、式5における係数k5がk5=1/0.04となる。
また、主軸成分の荷重Fzに対しては、図9(C)に示すごとく、部分荷重fzが出力される。そして、fzとFzとは、略線形の関係を有し、fz=0.03Fzの関係を有する。即ち、式1における係数k1がk1=1/0.03となる。
また、図1、図3に示すごとく、Fx、Fzの荷重をフランジ部26においてオフセット入力した場合、荷重センサ5により計測される部分荷重及び部分モーメントは、それぞれ図10、図11に示すとおりであった。なお、このとき入力されるモーメントMz、Mxは、Mz=0.05Fx、Mx=0.05Fxとなる。
即ち、オフセット入力した荷重Fx、モーメントMzに対しては、図10(A)、(E)に示すごとく、部分荷重fxと部分モーメントmzとが出力される。そして、Mzとmzとの関係は、略線形の関係を有し、Mz=0.003mzの関係を有する。即ち、式4における係数k4がk4=1/0.003となる。
また、オフセット入力した荷重Fz、Mxに対しては、図11(A)、(E)に示すごとく、部分荷重fzと部分モーメントmxとが出力される。そして、Mxとmxとの関係は、略線形の関係を有し、Mx=0.003mxの関係を有する。即ち、式2における係数k2がk2=1/0.003となる。
また、これらの入力と出力との関係において、ヒステリシス、非線形性は小さいため、入力荷重を正確に計測することができる。
また、出力において、クロストークによる誤差が生じているが、このクロストークは線形であるため、線形マトリックス補正を行うことにより容易に補正することができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
本例の自動車ホイール用の軸受1においては、インナーレース2を軸支するアウターレース3の内周部31と、該内周部31を弾性的に保持する外周部32との間に、上記荷重センサ5を配置してある。そのため、該荷重センサ5により、内周部31と外周部32との間に作用する荷重を計測することができ、インナーレース2のフランジ部26に作用する車輪の荷重を間接的に計測することができる。
また、上記荷重センサ5は、軸芯方向(Y軸方向)に2個並列配置してある。そのため、車軸を傾斜させる回転力に対応するモーメントを計測することができる。即ち、軸芯方向に直交する荷重が上記フランジ部26に作用すると、インナーレース2全体を回転させようとするモーメントが生じる。このとき、アウターレース3の外周部32と内周部31との間に応力がかかるが、その応力は、軸芯方向の位置によって異なる。この応力の差異を基に、上記モーメントを求めることができる。従って、並列配置した2個の荷重センサ5により応力を計測すれば、モーメントの計測を容易に行うことができる。
また、図1、図2に示すごとく、上記荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して鉛直方向の上下双方における内周部31の外周面上に配置してある。そのため、車輪にかかる鉛直方向(Z軸方向)の荷重Fz、及び前後軸(X軸)の回りのモーメントMxを容易に計測することができる。
また、図2、図3に示すごとく、上記荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して水平方向の前後双方における内周部31の外周面上に配置してある。そのため、車輪にかかる前後方向(X軸方向)の荷重Fx、及び鉛直軸(Z軸)の回りのモーメントMzを容易に計測することができる。
また、アウターレース3は、外周部32と内周部31とを一体的に一部品として形成してあり、外周部32と内周部31との間には、上記貫通孔100を穿設してあり、該貫通孔100に上記荷重センサ5を配置してある。そのため、貫通孔100に面する内周部31の剛性を適度に抑制して、該内周部31から作用する荷重のセンシングに適した弾性変形を、該内周部31において生じ易くすることができる。
そして、内周部31と外周部32との間に配置した荷重センサ5によって、インナーレース2から内周部31に作用した荷重を、精度良く計測することができる。
また、荷重センサ5は、予め予荷重が印加されているため、荷重センサ5にかかる負の荷重、即ち荷重センサ5が減圧される方向に働く荷重に対しても、計測が可能となる。また、小荷重の範囲まで精度良く計測することができる。
また、荷重センサ5は、高剛性であって、かつ、荷重に対する変形量が小さいという特徴を有するセラミックセンサからなるため、外周部32に対して内周部31を剛性高く支持しながら、両者間に作用する荷重を精度良く計測できる。
高剛性な上記セラミックセンサによれば、内周部31を剛性高く支持することにより、アウターレース3全体の剛性を高く維持することができる。
また、上記荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して鉛直上方及び下方となる位置にそれぞれ配設されている。そのため、上述したごとく、それぞれの位置に配置された荷重センサ5により荷重を計測し、上側の荷重センサ501、502による計測値の合計と下側の荷重センサ503、504による計測値の合計との差分を求めることにより、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fzの部分荷重fzを導くことができる。部分荷重fzは上記荷重Fzに略比例するため、導かれた部分荷重fzに係数k1(=1/0.03)をかけることにより、上記荷重Fzを求めることができる(上記式1参照)。
また、フランジ部26に近い側の上側の荷重センサ501による計測値fz1とフランジ部26から遠い側の下側の荷重センサ504による計測値fz4との和と、フランジ部26から遠い側の上側の荷重センサ502による計測値fz2とフランジ部26に近い側の下側の荷重センサ503による計測値fz3との和との差分を求め、これにモーメントアームLをかけることにより、前後軸(X軸)回りのモーメントMx又はその部分モーメントmxを導くことができる。部分モーメントmxは上記モーメントMxに略比例するため、導かれた部分モーメントmxに係数k2(=1/0.003)をかけることにより、上記モーメントMxを求めることができる(上記式2参照)。
また、上記荷重センサ5は、インナーレース2の回転軸21に対して水平前方及び後方となる位置にもそれぞれ配設されている。そのため、上述したごとく、それぞれの位置に配置された荷重センサ5により荷重を計測し、前側の荷重センサ505、506による計測値の合計と後側の荷重センサ507、508による計測値の合計との差分を求めることにより、車輪に作用した前後方向の荷重Fxの部分荷重fxを導くことができる。部分荷重fxは上記荷重Fxに略比例するため、導かれた部分荷重fxに係数k3(=1/0.025)をかけることにより、上記荷重Fxを求めることができる(上記式3参照)。
また、フランジ部26に近い側の前側の荷重センサ505による計測値fx1とフランジ部26から遠い側の後側の荷重センサ508による計測値fx4との和と、フランジ部26から遠い側の上側の荷重センサ506による計測値fx2とフランジ部26に近い側の後側の荷重センサ507による計測値fx3との和との差分を求め、これにモーメントアームLをかけることにより、鉛直軸回りのモーメントMzの部分モーメントmzを導くことができる。部分モーメントmzは上記モーメントMzに略比例するため、導かれた部分モーメントmzに係数k4(=1/0.003)をかけることにより、上記モーメントMzを求めることができる(上記式4参照)。
このように、車輪にかかる上下方向の荷重Fzと前後方向の荷重Fxとを容易に計測することができると共に、前後軸回りのモーメントMx及び鉛直軸回りのモーメントMzを容易に計測することができる。
また、上述のごとく、インナーレース2の回転軸21の上下前後に配置した荷重センサ5により検出した荷重を基に、上記車輪にかかる軸芯方向(Y軸方向)の荷重Fyを求めることができる。そのため、車輪にかかる軸芯方向の荷重を容易に計測することができる。
即ち、軸芯方向の車体側に荷重Fyがかかったとき、フランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加し、フランジ部26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が減少する。これにより、フランジ部26に近い側の荷重センサ501、503、505、507にかかる荷重fz1、fz3、fx1、fx3が増加し、遠い側の荷重センサ502、504、506、508にかかる荷重fz2、fz4、fx2、fx4が減少する。
軸芯方向の車体と反対側に荷重Fyがかかったときには、これとは逆向きの現象が生ずる。
従って、フランジ部26に近い側の荷重センサ501、503、505、507にかかる荷重の総計(fz1+fz3+fx1+fx3)と、遠い側の荷重センサ502、504、506、508にかかる荷重の総計(fz2+fz4+fx2+fx4)との差分を求めることにより、軸芯方向の荷重の部分荷重fyを測定することが可能となる。
そして、この部分荷重fyに係数k5(=1/0.04)をかけることにより、車輪にかかる軸芯方向の荷重Fyを求めることができる(上記式5参照)。
以上のごとく、本例によれば、荷重及びモーメントの測定を容易に行うことができる自動車ホイール用の軸受及び荷重測定方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図12、図13に示すごとく、アウターレース3における内周部31と外周部32との間に変位センサ6を配設した例である。
即ち、本例の自動車ホイール用の軸受1は、上記実施例1における荷重センサ5の代わりに変位センサ6を配設してなる。
変位センサ6は、図12、図13に示すごとく、アウターレース3の外周部32に固定されると共に、その先端部が内周部31と外周部32との間の貫通孔33に配置されている。そして、変位センサ6は、その先端部と内周部31の外周表面311との間の距離の変化を検知することで、内周部31と外周部32との間の変位を計測することができるよう構成されている。上記変位センサ6としては、例えば光学式等の非接触式のもの或いは接触式、渦電流式のものを用いることができる。
その他の構成は、実施例1と同様である。
次に、本例の荷重測定方法につき説明する。
変位センサ6は、インナーレース2の回転軸21に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における内周部31の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してある(図4参照)。この配設ピッチLが下記のモーメントMx、Mzのモーメントアームとなる。
図12に示すごとく、上側に配置した2個の変位センサ6のうちフランジ部26に近い側の変位センサ601により変位hz1を、遠い側の変位センサ602により変位hz2をそれぞれ検出する。また、下側に配置した2個の変位センサ6のうちフランジ部26に近い側の変位センサ603により変位hz3を、遠い側の変位センサ604により変位hz4をそれぞれ検出する。
これらの変位hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz及び前後軸回りのモーメントMxを、それぞれ以下の式6、式7により求める。ここで、j1、j2は係数であり、入力荷重と変位との関係から予め求めておいた比例定数である。
Fz=j1{(hz1+hz2)−(hz3+hz4)}・・・・・(式6)
Mx=j2{(hz1+hz4)−(hz2+hz3)}×L・・・(式7)
また、図14に示すごとく、前側に配置した2個の変位センサ6のうちフランジ部26に近い側の変位センサ605により変位hx1、遠い側の変位センサ606により変位hx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の変位センサ6のうちフランジ部26に近い側の変位センサ607により変位hx3を、遠い側の変位センサ608により変位hx4をそれぞれ検出する。
これらの変位hx1、hx2、hx3、hx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx及び、鉛直軸回りのモーメントMzを、それぞれ以下の式8、式9により求める。ここで、j3、j4は係数であり、入力荷重と変位との関係から予め求めておいた比例定数である。
Fx=j3{(hx1+hx2)−(hx3+hx4)}・・・・・・(式8)
Mz=j4{(hx1+hx4)−(hx2+hx3)}×L・・・・(式9)
また、上記変位hx1、hx2、hx3、hx4、hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪にかかる軸芯方向の荷重Fyを以下の式10により求める。ここで、j5は係数であり、入力荷重と変位との関係から予め求めておいた比例定数である。
Fy=j5{(hz1+hz3+hx1+hx3)−(hz2+hz4+hx2+hx4)}・・・・・(式10)
ここで、図12〜図14におけるX軸、Y軸、Z軸の方向を各荷重の+の方向とする。即ち、自動車の水平前後方向をX軸とし、前方を+(プラス)とする。また、鉛直方向をZ軸とし、上方を+とする。また、車軸の軸芯方向をY軸とし、インナーレース2をアウターレース3へ挿入する方向を+とする。
また、上記変位センサ6は、内周部31と外周部32との間が圧縮されたときに+(プラス)の出力を出し、引き延ばされたときに−(マイナス)の出力を出す。
即ち、図12のように鉛直方向の力Fzが車輪を介して車軸に入力されると、変位センサ601、602が取り付けてある貫通孔33の周辺に圧縮荷重が作用するために、上記貫通孔33が狭くなる。それによって変位センサ601、602の変位出力hz1、hz2はプラスとなる。一方、変位センサ603、604が取り付けてある貫通孔33の周辺には引張荷重が作用し、変位センサ603、604の変位出力hz3、hz4はマイナスになる。
なお、上記の鉛直反対側の力が作用したときには、上記の変位出力の極性は反対になる。
そして、これらの変位出力hz1、hz2、hz3、hz4を上記式6に当てはめることにより、荷重Fzを求めることができる。
また、図14のように前後方向の力Fxが車輪を介しで車軸に入力されると、変位センサ605、606が取り付けてある貫通孔33の周辺に圧縮荷重が作用するために、貫通孔33が狭くなる。それによって変位センサ605、606の変位出力hx1、hx2はプラスとなる。一方、変位センサ607、608が取り付けてある貫通孔33の周辺には引張荷重が作用し、変位センサ607、608の変位出力hx3、hx4はマイナスになる。
なお、上記の水平反対側の力が作用したときには、上記の変位出力の極性は反対になる。
そして、これらの変位出力hx1、hx2、hx3、hx4を上記式8に当てはめることにより、荷重Fxを求めることができる。
また、図12、図14のように、車輪を介して車軸の軸芯方向の車体側へ荷重Fyがかかったとき、フランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加する。そのため、フランジ部26から近い側の変位センサ601、603の変位出力hz1、hz3、hx1、hx3はプラスとなる。一方、フランジ部26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力は減少する。そのため、フランジ部26から遠い側の変位センサ602、604の変位出力hz2、hz4、hx2、hx4はマイナスになる。
なお、車輪に軸芯方向の車体と反対側への荷重がかかったときは、上記の変位出力の極性が反対になる。
そして、これらの変位出力hx1、hx2、hx3、hx4、hz1、hz2、hz3、hz4を上記式10に当てはめることにより、荷重Fyを求めることができる。
また、図12のように前後軸周りのモーメントMxが車輪を介して車軸に入力されると、変位センサ601、602が取り付けてある貫通孔33の上記フランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が減少する。そのため、変位センサ601の変位出力hz1はマイナスとなる。
そして、フランジ26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加する。そのため、変位センサ602の変位出力hz2はプラスとなる。
また、変位センサ603、604が取り付けてある貫通孔33のフランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加する。そのため、変位センサ603の変位出力hz3はプラスとなる。フランジ26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が減少するために変位センサ604の変位出力hz4はマイナスとなる。
なお、上記の反対側の前後軸周りのモーメントが加わったときは、上記の変位出力の極性は反対になる。
そして、これらの変位出力hz1、hz2、hz3、hz4を上記式7に当てはめることにより、モーメントMxを求めることができる。
また、図14のように鉛直軸周りのモーメントMzが車輪を介して車軸に入力されると、変位センサ605、606が取り付けてある貫通孔33のフランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加する。そのため、変位センサ605の変位出力hx1はプラスとなる。
そして、フランジ26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が減少する。そのため、変位センサ606の変位出力hx2はマイナスとなる。
また、変位センサ607、608が取り付けてある貫通孔33のフランジ部26に近い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が減少する。そのため、変位センサ607の変位出力hx3はマイナスとなる。
そして、フランジ26から遠い側のベアリングボール列40を介したインナーレース2からアウターレース3の内周部31への押圧力が増加する。そのため、変位センサ608の変位出力hx4はプラスとなる。
なお、上記の反対側の鉛直軸周りのモーメントが加わったときは、上記の変位出力の極性は反対になる。
そして、これらの変位出力hx1、hx2、hx3、hx4を上記式9に当てはめることにより、モーメントMzを求めることができる。
本例の場合には、内周部31と外周部32との間の変位を検出して、これに基づき、インナーレース2のフランジ部26に作用する車輪の荷重及びモーメントを容易に計測することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
上記実施例1、2においては、歪計測センサとして、荷重センサ或いは変位センサを用いる例を示したが、本発明において用いる歪計測センサとしては、これらに限らず、他のセンサを用いることも可能である。
実施例1における、Y−Z平面による自動車ホイール用の軸受の断面図。 図1のA−A線矢視断面図。 実施例1における、X−Y平面による自動車ホイール用の軸受の断面図。 実施例1における、インナーレース及びアウターレースの断面図。 実施例1における、セラミックセンサの電気的結線の様子を示す説明図。 実施例1における、力学量センサ材料の組織を示す説明図。 実施例1における、荷重Fxを軸方向成分として入力した場合の出力を表す線図。 実施例1における、荷重Fyを軸方向成分として入力した場合の出力を表す線図。 実施例1における、荷重Fzを軸方向成分として入力した場合の出力を表す線図。 実施例1における、荷重Fxをオフセット入力した場合の出力を表す線図。 実施例1における、荷重Fzをオフセット入力した場合の出力を表す線図。 実施例2における、Y−Z平面による自動車ホイール用の軸受の断面図。 図12のB−B線矢視断面図。 実施例2における、X−Y平面による自動車ホイール用の軸受の断面図。
符号の説明
1 軸受、2 インナーレース、26 フランジ部、3 アウターレース、31 内周部、32 外周部、40 ベアリングボール列、5 荷重センサ、6 変位センサ

Claims (16)

  1. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間の少なくとも一箇所には、上記内周部と上記外周部との間に生じる歪を計測するための歪計測用センサを配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  2. 請求項1において、上記歪計測用センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直方向の上下いずれか一方又は双方における上記内周部の外周面上に配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  3. 請求項1又は2において、上記歪計測用センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平方向の前後いずれか一方又は双方における上記内周部の外周面上に配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記アウターレースは、上記外周部と上記内周部とを一体的に一部品として形成してあり、上記外周部と上記内周部との間には、軸芯方向に貫通する貫通孔を穿設してあり、該貫通孔に上記歪計測用センサを配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記歪計測用センサは、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測する荷重センサからなり、軸芯方向に2個並列配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  6. 請求項5において、上記荷重センサは、予め予荷重が印加されていることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  7. 請求項5又は6において、上記荷重センサは、セラミックセンサであることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記歪計測用センサは、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測する変位センサからなり、軸芯方向に2個並列配置してあることを特徴とする自動車ホイール用の軸受。
  9. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
    該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL1にて2個ずつ並列配置してあり、
    上側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz1を、遠い側の荷重センサにより荷重fz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz3を、遠い側の荷重センサにより荷重fz4をそれぞれ検出し、
    これらの荷重fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=k1{(fz1+fz2)−(fz3+fz4)}〔k1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=k2{(fz1+fz4)−(fz2+fz3)}×L1〔k2:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  10. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
    該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL2にて2個ずつ並列配置してあり、
    前側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx1を、遠い側の荷重センサにより荷重fx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx3を、遠い側の荷重センサにより荷重fx4をそれぞれ検出し、
    これらの荷重fx1、fx2、fx3、fx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=k3{(fx1+fx2)−(fx3+fx4)}〔k3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=k4{(fx1+fx4)−(fx2+fx3)}×L2〔k4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  11. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部から上記外周部に作用する荷重を計測するための荷重センサを配置してあり、
    該荷重センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してあり、
    上側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz1を、遠い側の荷重センサにより荷重fz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fz3を、遠い側の荷重センサにより荷重fz4をそれぞれ検出し、
    これらの荷重fz1、fz2、fz3、fz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=k1{(fz1+fz2)−(fz3+fz4)}〔k1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=k2{(fz1+fz4)−(fz2+fz3)}×L〔k2:係数〕を求め、
    前側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx1を、遠い側の荷重センサにより荷重fx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の荷重センサのうち上記フランジ部に近い側の荷重センサにより荷重fx3を、遠い側の荷重センサにより荷重fx4をそれぞれ検出し、
    これらの荷重fx1、fx2、fx3、fx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=k3{(fx1+fx2)−(fx3+fx4)}〔k3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=k4{(fx1+fx4)−(fx2+fx3)}×L〔k4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  12. 請求項11において、上記自動車ホイール用の軸受は、車輪に軸芯方向の車体側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、
    車輪に軸芯方向の車体と反対側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加するよう構成されており、
    上記荷重fx1、fx2、fx3、fx4、fz1、fz2、fz3、fz4を基に、上記車輪にかかる軸芯方向の荷重Fy=k5{(fz1+fz3+fx1+fx3)−(fz2+fz4+fx2+fx4)}〔k5:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  13. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
    該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方及び下方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL1にて2個ずつ並列配置してあり、
    上側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz1を、遠い側の変位センサにより変位hz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz3を、遠い側の変位センサにより変位hz4をそれぞれ検出し、
    これらの変位hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=j1{(hz1+hz2)−(hz3+hz4)}〔j1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=j2{(hz1+hz4)−(hz2+hz3)}×L1〔j2:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  14. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
    該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して水平前方及び後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチL2にて2個ずつ並列配置してあり、
    前側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx1を、遠い側の変位センサにより変位hx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx3を、遠い側の変位センサにより変位hx4をそれぞれ検出し、
    これらの変位hx1、hx2、hx3、hx4を基に、車輪に作用した前後方向の変位Fx=j3{(hx1+hx2)−(hx3+hx4)}〔j3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=j4{(hx1+hx4)−(hx2+hx3)}×L2〔j4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  15. ハブボルトを係合するフランジ部を有するインナーレースと、該インナーレースの軸芯方向に配列された2列のベアリングボール列を介して上記インナーレースに外挿されるアウターレースとを有する自動車ホイール用の軸受において、
    上記アウターレースは、上記各ベアリングボール列に接触する内周部と、
    該内周部の外周側に配置されると共に、該内周部を弾性的に保持する外周部とを有しており、
    上記外周部と上記内周部との間には、上記内周部と上記外周部との間の変位を計測するための変位センサを配置してあり、
    該変位センサは、上記インナーレースの回転軸に対して鉛直上方、下方、水平前方、後方における上記内周部の外周面上に、軸芯方向に配設ピッチLにて2個ずつ並列配置してあり、
    上側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz1を、遠い側の変位センサにより変位hz2をそれぞれ検出し、下側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hz3を、遠い側の変位センサにより変位hz4をそれぞれ検出し、
    これらの変位hz1、hz2、hz3、hz4を基に、車輪に作用した鉛直方向の荷重Fz=j1{(hz1+hz2)−(hz3+hz4)}〔j1:係数〕、及び、前後軸回りのモーメントMx=j2{(hz1+hz4)−(hz2+hz3)}×L〔j2:係数〕を求め、
    前側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx1を、遠い側の変位センサにより変位hx2をそれぞれ検出し、後側に配置した2個の変位センサのうち上記フランジ部に近い側の変位センサにより変位hx3を、遠い側の変位センサにより変位hx4をそれぞれ検出し、
    これらの変位hx1、hx2、hx3、hx4を基に、車輪に作用した前後方向の荷重Fx=j3{(hx1+hx2)−(hx3+hx4)}〔j3:係数〕、及び、鉛直軸回りのモーメントMz=j4{(hx1+hx4)−(hx2+hx3)}×L〔j4:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
  16. 請求項15において、上記自動車ホイール用の軸受は、車輪に軸芯方向の車体側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、
    車輪に軸芯方向の車体と反対側への荷重がかかったとき、上記フランジ部に近い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が減少し、上記フランジ部から遠い側の上記ベアリングボール列を介した上記インナーレースから上記アウターレースの上記内周部への押圧力が増加するよう構成されており、
    上記変位hx1、hx2、hx3、hx4、hz1、hz2、hz3、hz4を基に、上記車輪にかかる軸芯方向の荷重Fy=j5{(hz1+hz3+hx1+hx3)−(hz2+hz4+hx2+hx4)}〔j5:係数〕を求めることを特徴とする自動車ホイール用の荷重測定方法。
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