JP2007012377A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
セルの耐薬品性の改善も図れる、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】 本発明に係る太陽電池モジュール1Aは、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層5を有して構成され、窓極として機能する第一電極4aと、少なくとも一部に電解質層7を介して前記第一電極と対向して配される第二電極4bとを備え、第一電極を設ける第一基材2は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部21を有することを特徴とする。なお、隔壁部は、第二電極を載置する第二基材に設ける構成としてもよい。
【選択図】 図1
Description
このZ型、W型と呼ばれるモジュールは、例えば、図16及び図17にそれぞれ示すように、何れも基材101と透明導電層102と半導体層103からなる三層構造の透明基板を光が入射する側の作用極(窓側電極)108とし、一方、透明導電層102を塗布した基材101を対極109として、この作用極108と対極109とで電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)105を挟み込んだ構造をしている。そして、Z型のモジュール100Aは、図16に示すように、隔壁106で分割された各セル110a,b,c・・・を、作用極108は何れか一方側に、対極109は他方側となるようにそれぞれ分けて配置すると共に、隣接する各セル110a,b,c・・・の作用極108と対極109とをセル間接続部材107を用いて繋ぎ合わせて電気接続した構造をしている。一方、W型のモジュール100Bは、図17に示すように、隔壁106で分割された各セル110a,b,c・・・を、隣接する作用極108と対極109とが交互になるように配置して裏面入射可能とすると共に、隣り合う一対のセル110a,110b、110b,110c・・・の作用極108と対極109とを同一基材101上に設けて接続した構造をしている。
また、Z型のモジュールからさらに進んだ構造として、一つの基板上にユニットセルを並べて配し、隣接するユニットセル同士を電気的に接続してなるモノリシック型モジュールを実現しようとするアイデアも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これら2つの提案に基づき作製されたZ型のモジュールにおいては、特筆するほど優れた光電変換効率が得られたという報告例は見られない。
本発明の請求項2に係る太陽電池モジュールは、請求項1において、前記隔壁部は、前記第一基材又は前記第二基材と一体化されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る太陽電池モジュールは、請求項1において、前記第一基材は、前記多孔質酸化物半導体層と接する面に透明導電層を備え、該透明導電層は前記隔壁部の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る太陽電池モジュールは、請求項3において、前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に直接接続されており、その接続周囲には絶縁性接着部材が配されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る太陽電池モジュールは、請求項3において、前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に間接接続されており、両者間には導電性接着部材が配されていることを特徴とする。
特に、窓極として機能する第一電極に隔壁部を設けて、隔壁部間をなす凹状の空間内にユニットセルを形成する構成とした場合には、対極との間で起電力を生じさせる多孔質酸化物半導体層をこの凹状の空間内の全域にわたって配置できるので、従来より多孔質酸化物半導体層の大面積化により発電効率が向上する。
また、本発明の太陽電池モジュールを構成する基材(第一基材または第二基材)は、その表面が殆ど耐薬品性に優れた電極(第一電極または第二電極)により被覆されているので高い耐薬品性を備えることが可能となる。これに加えて、本発明の太陽電池モジュールは、従来の構造とは異なり、2つの基材(第一基材、第二基材)同士を接続するために、隔壁部の上部にのみ少量の接着剤を設けるだけで良いので、接着剤が電解液と接触する面積を極めて小さく抑えることが可能となり、ひいては耐薬品性の向上が図れる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールは、カーボン等を用いたセル間接続部材を用いる必要も無いので、従来の太陽電池モジュールに比べて絶縁膜のピンホール等による暗電流の上昇が抑制されることにより、発電効率の向上が容易となる。
図1及び図2は何れも、本発明に係る太陽電池モジュールの構造例を示す概略断面図であり、図1は、窓極として機能する電極を設けた基板と対極として機能する電極を設けた基板とを直接接続してなる第一形態であり、図2は、窓極として機能する電極を設けた基板と対極として機能する電極を設けた基板とを間接接続してなる第二形態である。
そして、第一形態および第二形態に係る太陽電池モジュールは、何れも増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有して構成され、窓極として機能する第一電極と、少なくとも一部に電解質層を介して前記第一電極と対向して配される第二電極とを備え、前記第一電極を設ける第一基材は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を有するものである。
このように、基材に凹凸加工を施し、隔壁部を基材と一体化して形成することで、両極基板を接着する接着部材と電解質層との接触面積が低減し、セルの耐薬品性が向上すると共に、暗電流の問題が起こりにくいものとなる。
さらに、第一基材2は、後に導電層を形成した基板上に色素担持用の多孔質半導体として高分子バインダを含む二酸化チタン(TiO2) を焼結する場合は、500℃程度の高熱に耐える導電性耐熱ガラスが望ましい。
また、導電層4aは、隔壁部21の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられ、隣接する位置にあるセル構造体を直列に繋ぎ合わせるセル間接続部材として作用する。したがって、本実施形態の場合、導電層4aをそのまま利用して窓極と対極とを電気的に接続可能とする構成となっている。
そして、第一基材2上に光透過率の高い透明な導電層4aを形成することにより、窓極(作用極)基板8とする。
多孔膜化の手法としては、例えばコロイド溶液や分散液(必要に応じて添加剤を含む)を、スクリーンプリント、インクジェットプリント、ロールコート、ドクターブレード、スピンコート、スプレー塗布等、種々の塗布法を用いて塗布する他、微粒子の泳動電着、発泡剤の併用等によるものでも構わない。この多孔質酸化物半導体層5の粒子間には、増感色素が含まれている。
酸化還元対も特に限定されるものでは無いが、例えばヨウ素/ヨウ化物イオン、臭素/臭化物イオン等を選ぶことができ、前者であればヨウ化物塩(リチウム塩、四級化イミダゾリウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等を単独、あるいは複合して用いることができる)とヨウ素を単独、あるいは複合して添加することにより与えることができる。
有機溶媒としては、アセトニトリルやメトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン等を用いた揮発性電解液が例示される。
また、イオン性液体としては、例えば、四級化イミダゾリウム誘導体や四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体といった四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとした室温で液体の常温溶融性塩がある。
電解液7には、更に必要に応じてリチウム塩やtert−ブチルピリジン等種々の添加物を加えても構わない。更に、このような電解液と同様に電荷輸送能力を有する高分子固体電解質等を電解質層として用いても構わない。
図3〜図8は、太陽電池モジュールを構成する窓極(作用極)基板8を作製する工程を順に示す概略断面図であり、図9〜図12は、太陽電池モジュールにおける対極基板9を作製する工程を順に示す概略断面図である。そして、図13は、本発明に係る第一形態の太陽電池モジュールの製造例を示す概略断面図である。
図3に示すように、凹凸加工を施すことが可能な第一基材2を準備する。第一基材2は、通常用いられているガラス板でも差し支えないが、凹凸加工が施し易く、経済的で、軽量なモジュールを得ることができる樹脂板(プラスチック板)が好ましい。
次に、図4に示すように、この第一基材2の一方の面に凹凸加工を施し、凹部20と凸部(以下、隔壁部とも呼ぶ)21を形成する。これにより、この凸部21は第一基材2と一体化されたものとなり、隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21と機能する。凹凸加工の方法としては、例えば、射出成形法や切削法、ダイスタンプ法等の簡便な方法が挙げられる。
そして、この凹部21の深さ(すなわち、凸部の高さ)は、極間距離の関係から、100μm以下、多孔質酸化物半導体層の厚さ以上が望ましい。凹部の深さが100μm以上であると、電解質層が厚過ぎて内部抵抗が大きくなり芳しくなく、一方、多孔質酸化物半導体層の厚さより凹部の深さが浅いと、対極とぶつかってしまい両極間に多孔質酸化物半導体層が収納されないためである。
図9に示すように、プラスチックよりなる第二基材3を準備し、この第二基材3の一面に導電層4b’を設ける。導電層4b’の形成方法としては、第一基材2の場合と同様に、導電層4b’の材料に応じて公知の方法を用いて行えば良く、例えば、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法等により、スズ添加酸化インジウム(ITO)等の酸化物半導体からなる薄膜を形成する。この導電層4b’は、厚過ぎると密着性が芳しくなく、一方、薄過ぎると導電性が劣ってしまうこととなるため、密着性と導電性の両方を考慮して、0.030μm〜2μm程度の膜厚にするとよい。
次いで、窓極基板8を構成する隔壁部21の頂面に載置された導電層4aと、対極基板9の導電層4bとが直接接続(直に接触)するように熱プレスにより貼り合わせる(太い矢印方向)。その際、絶縁性接着部材11’は、導電層4aと導電層4bに挟まれ、接触部の外周方向(細い矢印方向)に押し出される[図13(b)]。ここで、絶縁性接着部材11”は、接触部の外周方向へ移動しつつある絶縁性接着部材を表す。
最終的に、導電層4aと導電層4bとが直接接続(直に接触)した状態に至り、両極間の電気的な導通が確保されると共に、絶縁性接着部材11’は接触部の外周域を囲い込み、両極間の接触部を側方から保持した状態で固化する[図13(c)]。ここで、絶縁性接着部材11は、接触部の外周域を囲い込み固化した状態の絶縁性接着部材を表す。
その後、セル10内に電解液を注入して封止することにより、図1に示すような、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュール1Aが得られる。
以下、第二形態として、窓側電極基板8と対極基板9とが間接接続された太陽電池モジュールについて説明する。
本発明に係る第二形態を示す太陽電池モジュール1Bは、図2に示すように、隣接するユニットセル10,10間を分離する隔壁部21を備えた透明部材からなる第一基材2と、第一電極として機能する導電層4aと、導電層4a上に設けた多孔質酸化物半導体層5とからなる構造体を、光が入射する側の窓極(作用極)基板8とする。一方、第二基材3と第二電極として機能する導電層4bと、電極部材6とからなる構造体を、対極基板9とする。そして、窓極基板8と対極基板9との間に電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)7を設けてなる。また、窓極基板8の導電層4aは一端が隔壁部21の頂面まで延び、この頂面において対極基板9の導電層4bとの間に導電性接着部材12を設けることによって、間接接続するように構成されたものである。
導電性接着部材12は、加熱加圧することで接合する異方性導電接着剤が好適である。異方性導電接着剤は接着・導電・絶縁という3つの機能を兼ね備えた接続材料であって、熱圧着することにより、その厚み方向には導通性、面方向には絶縁性という電気的異方性をもつ。この導電性接着部材12としては、例えば、ペースト状のACP(Anisotropic Conductive Paste)や、フィルム状のACF(Anisotropic Conductive Film) 等が挙げられる。また、導電性を向上させるために、金属導線を異方性導電接着剤と組み合わせることも有効である。なお、金属導線と組み合わせて利用する場合は、異方性導電接着剤に代えて、絶縁性接着部材であるNCP(Non Conductive Paste)を用いてもよい。
図14に示すように、図8に示した窓極基板8と図12に示した対極基板9とを、窓極基板8に設けた多孔質酸化物半導体層5と対極基板9に設けた電極部材6とが向かい合うように配置し、窓極基板8の隔壁部21の頂面に設けられた導電層4aと対極基板9の導電層4b(または電極部材6)との間に導電性接着部材12を配して間接接続して熱プレスにより貼り合わせする。
その後、セル10内に電解液を注入して封止することにより、図2に示すような、ユニットセルを直列接続してなる太陽電池モジュール1Bとする。
以下、第三形態として、窓側電極基板8と対極基板9とが間接接続された太陽電池モジュールについて説明する。
本発明に係る第三形態を示す太陽電池モジュール51Bは、図15に示すように、透明部材からなる第一基材52と、第一電極として機能する導電層54aと、導電層54a上に設けた多孔質酸化物半導体層55とからなる構造体を、光が入射する側の窓極(作用極)基板8とする。一方、隣接するユニットセル60,60間を分離する隔壁部71を有する第二基材53と第二電極として機能する導電層54bと、電極部材56とからなる構造体を、対極基板59とする。そして、窓極基板58と対極基板59との間に電解質層(電解液もしくは電解質ゲル)57を設けてなる。また、対極基板59の導電層4bは一端が隔壁部71の頂面まで延び、この頂面において窓極基板58の導電層4aとの間に導電性接着部材62を設けることによって、間接接続するように構成されたものである。
隣接するユニットセル60,60間を分離する隔壁部71は、本実施形態の場合、第二基材53と一体化されており、例えば、第二基材53の表面に凹凸加工を施すことで形成することができる。この凹凸加工は、第二基材53としてガラス板を用いた場合、エッチング法等を用いることで行なうことができる。また、第二基材53が金属である場合は、切削法やプレス法、キャスト法、エッチング法等を用いることで凹凸加工を施すことが出来、例えば、材質として純チタンが好適と思われる。
また、対極基板に隔壁部を配置する作用・効果は、図1の構成例(第一形態)と同様に、絶縁性接着部材を用いる場合にも有効である。
そして、得られた各太陽電池モジュールを、JIS−C8934に規定されるJIS−C級ソーラーシミュレータを用い、発電特性として開放電圧を測定した。その結果を、表1に示す。
(1)本発明に係る構成とした太陽電池モジュール(実施例)は、ユニットセルを直列接続した際に、接続したユニットセルの個数にほぼ比例して開放電圧が増大する。
(2)従来の構成とした太陽電池モジュール(比較例)は、確かに接続したユニットセルの個数に応じて開放電圧が僅かに増加するが、その増加量は実施例に比べて極めて低い。セル数の増加に伴って作製が難しくなり、正常なモジュールが得られず、ユニットセルが23個の場合には発電しなかった。
以上の結果より、本発明に係る太陽電池モジュールは、ユニットセルを直列接続した際に、開放電圧が接続したユニットセルの個数に比例して増大することから、発電特性の著しい向上が図れることが確認された。
Claims (5)
- 増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有して構成され、窓極として機能する第一電極と、少なくとも一部に電解質層を介して前記第一電極と対向して配される第二電極とを備え、
前記第一電極を設ける第一基材又は前記第二電極を設ける第二基材は、隣接するユニットセル間を分離する隔壁部を有することを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記隔壁部は、前記第一基材又は前記第二基材と一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記第一基材は、前記多孔質酸化物半導体層と接する面に透明導電層を備え、該透明導電層は前記隔壁部の一方の側面とこれに連なる頂面のみを覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
- 前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に直接接続されており、その接続周囲には絶縁性接着部材が配されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
- 前記頂面において、前記透明導電層は前記第二電極と電気的に間接接続されており、両者間には導電性接着部材が配されていることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
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