JP2007024497A - γ線検出用放射線検出器 - Google Patents
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Abstract
【構成】γ線の最低エネルギー領域のエネルギー特性を確保する手段として、50keV以上でこれに近い低エネルギーγ線を所定の感度で検出するために放射線検出素子12の前面に配置されている金属フィルタに、放射線検出素子12の放射線有感部121の面積の20分の1程度の面積を有する貫通孔131を形成した金属フィルタ13aを備える。貫通孔をテ―パ孔や肉薄部、有底テ―パ孔に置き換えることは有効であり、これらを複数とすることも有効である。
【選択図】 図1
Description
図6は、このような個人警報線量計の一例の構成を示す外観斜視図であり、図7は、個人警報線量計に用いられるγ線検出用放射線検出器の一例の構成を示す断面図であり、図8は、個人警報線量計に用いられる信号処理回路の一例の構成を示すブロック図である。
個人警報線量計100は、業務従事者の作業着の胸ポケットに収まる大きさであって、概ね100×50×10 mm3程度の形状であり、業務従事者が被ばくした放射線量(以下では「被ばく線量」という)等を表示する液晶ディスプレイ3、規定値以上の被ばく時に放射線管理区域から離脱することを促すための警報ブザー部4、筺体内に内蔵されている不図示のγ線検出用放射線検出器(以下においては、図も含めて単に「放射線検出器」という)1や信号処理回路2や通信手段5、を備えている。
ダイオード構造の半導体検出素子は、pn接合部に所定の大きさの空乏層を形成するように逆方向バイアスが印加されて使用され、この空乏層内で放射線によって直接および間接に生成される電子および正孔を電流パルスとして出力する。言い換えれば、逆方向バイアスで形成される空乏層が放射線への有感部となっている。
CPU23には、液晶ディスプレイ3および警報ブザー部4、通信手段5が接続されている。業務従事者は、液晶ディスプレイ3によって被ばく線量をリアルタイムで確認することができ、警報ブザー部4によって規定値以上の被ばくを知ることができる。また、通信手段5によって、被ばく線量が集中管理システムへ無線情報として送信される。集中管理システムでは、受信した無線情報に基づいて当該業務従事者の被ばく線量の推移や所定期間中の累積被ばく線量等が算出され、当該業務従事者の放射線の被ばく管理がなされる。
この発明の課題は、このような問題点を解消して、20keV以上のγ線を検出できる小型で低コストの放射線検出器を提供することである。
貫通孔の部分はγ線をほとんど減弱させることがないので、金属フィルタに貫通孔が形成されていると、金属フィルタで遮蔽されていた低エネルギーのγ線が、貫通孔の部分を通過し放射線検出素子の放射線有感部に到達することができる。したがって、放射線検出素子の放射線有感部の面積に対応させて貫通穴の面積を選定すれば、50keV以下のγ線に対しても所定の感度を得ることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記貫通孔として、壁面を傾斜させたテーパ孔が形成されている。
請求項3の発明は、放射線検出素子とこれの放射線有感部に到達するγ線量を調節して所望のエネルギー特性を得るための金属フィルタとを備えた放射線検出器であって、前記金属フィルタには、このフィルタの厚さでは遮蔽するエネルギー領域のγ線を所定の感度に相当する分だけ通過させるための1つまたは複数の肉薄部が形成されている。
この発明の肉薄部は、請求項1の発明の貫通孔と同様の機能をもつものであるが、肉薄部を残すことによって、放射線検出器の内部の気密性を確保することができ、且つ放射線検出素子の放射線有感部に到達するγ線の最低エネルギーを肉薄部の厚さで制御することができる。
肉薄部を囲む壁面をテーパ状に形成することは、請求項2の発明のテーパ孔の場合と同様に、金属フィルタに対して傾いて入射するγ線に対する肉薄部の実効面積の低減を緩和させる。
請求項2の発明においては、請求項1の発明の貫通孔として、壁面を傾斜させたテーパ孔が形成されている。金属フィルタの厚さに比べて貫通穴の直径が十分に大きくない場合には、金属フィルタに対して傾いて入射するγ線に対する貫通孔の実効面積が大幅に小さくなって感度が低下するが、貫通孔をテーパ孔とし、その傾角を選定することによって、この実効面積の低減を緩和し、必要な方向特性を得ることができる。
請求項4の発明においては、請求項3の発明の肉薄部を囲む壁面をテーパ状に形成している。肉薄部を囲む壁面をテーパ状に形成することは、請求項2の発明のテーパ孔の場合と同様に、金属フィルタに対して傾いて入射するγ線に対する肉薄部の実効面積の低減を緩和させ、必要な方向特性を得させる。
以下において、この発明の最良の実施形態について実施例を用いて説明する。
なお、従来技術と同じ機能を有する部分には同じ符号を付ける。
この実施例の放射線検出器1aは、図7に示した従来例における金属フィルタ13を、貫通孔131を有する金属フィルタ13aに置き換えた構成となっており、素子ケース11および放射線検出素子12は同じものである。貫通孔131の面積は、放射線検出素子12の放射線有感部121の面積の20分の1程度に設定されている。この面積割合は、所定感度を必要とする最低エネルギーのγ線が所定感度に相当する量だけ放射線検出素子12の放射線有感部に到達できることに対応している。
この構成は、前記面積割合が20分の1程度と小さいので、従来例の検出下限γ線エネルギー(上記従来例の場合は50keV)以上のエネルギー領域においては、従来例の放射線検出器と同等のγ線検出特性を有する。しかも、放射線検出素子12の放射線有感部121の面積の20分の1程度という小さい面積の貫通孔を通して検出感度の高い最低エネルギー領域のγ線が放射線検出素子12の放射線有感部121に到達し、所定の感度を確保する。言い換えれば、この実施例は、貫通孔131およびここを通過したγ線を検出する放射線検出素子12の放射線有感部121の一部が金属フィルタ13を備えていない小面積の放射線検出器を構成し、これが従来例の放射線検出器に併備されたのとほぼ同様の機能をもつことになる。この結果として、この実施例によれば、従来技術においては2つの放射線検出器を必要とした最小20keVのγ線までの検出を、従来例と同じ面積の放射線検出器1つで可能とすることができる。
この実施例の放射線検出器1bは、小面積の放射線有感部121aを有する放射線検出素子12aを備えており、放射線有感部121aが小面積であることに対応させて、実施例1における貫通孔131を有する金属フィルタ13aを、傾いた壁面を有するテ―パ孔132を有する金属フィルタ13bに置き換えられている。
このテ―パ孔132の目的は、実施例1における貫通孔131と全く同様で、所定感度を必要とする最低エネルギーのγ線が所定感度に相当する量だけ放射線検出素子12aの放射線有感部121aに到達できるようにすることである。
金属フィルタの開口部を垂直な貫通孔にするのか、テ―パ孔にするのか、テ―パ孔の壁面の傾角を何度にするのか、は、傾いて入射するγ線に対する感度を所定の範囲内に収めること(方向特性を満たすこと)を条件として決められる。例えば、実施例1のように放射線有感部の面積が大きい放射線検出素子12の場合には、金属フィルタの厚さに対して開口部の寸法、例えば直径、が十分に大きくなるので、開口部を貫通孔とすることができる。しかし、この実施例のように放射線有感部の面積が小さい放射線検出素子12aの場合には、金属フィルタの厚さに対して開口部の寸法が小さくなるので、斜め入射に対する実効面積の確保という点から垂直な貫通孔とすることができず、テ―パ孔とすることが必要となる。テ―パ孔の傾角はフィルタの厚さに対する開口部の寸法の割合で決定することになる。
この実施例の放射線検出器1cは、実施例1における貫通孔131を有する金属フィルタ13aを、肉薄部133を残した穴を有する金属フィルタ13cに置き換えられている。
肉薄部133を残すことによって、放射線検出器の内部の気密性が確保され、更には検出対象にはならない下限値未満のエネルギー(20keV未満)のγ線を遮蔽することができる。実施例1においては、放射線検出器の内部の気密性を必要とする場合には、気密性保持用の膜、例えば樹脂膜、を外面に張り付ける。なお、下限値未満のエネルギーのγ線は遮蔽しなくても、「背景技術」の項で説明したコンパレータの閾値の設定で計数しなくすることはできる。しかし、この領域のγ線が非常に多い場合には、隣り合う信号が重なれあって閾値を越える場合が発生するので、このような場合には、下限値未満のエネルギーのγ線を遮蔽することが必要となってくる。したがって、線量計としてみた場合の下限値未満のエネルギーのγ線の遮蔽効果や使用環境に合わせて、貫通孔にするか肉薄部を残す構造にするかを決定すればよい。
この実施例の放射線検出器1dは、実施例2におけるテ―パ孔132を有する金属フィルタ13bを、肉薄部133を残した有底テ―パ孔134を有する金属フィルタ13dに置き換えられている。
肉薄部133を残す目的は、実施例3と同じであり、放射線検出器の内部の気密性の確保と、下限値未満のエネルギーのγ線の遮蔽である。
この実施例の放射線検出器1eは、複数のテ―パ孔132を有する金属フィルタ13eを備えている。
放射線検出素子の放射線有感部の面積によっては、最低エネルギーのγ線を通過させる部分(貫通孔、テ―パ孔、肉薄部、有底テ―パ孔)を複数箇所に形成することも有効であり、この実施例はテ―パ孔の場合を示したものである。
11 素子ケース
12、12a 放射線検出素子
121、121a 放射線有感部
13、13a、13b、13c、13d、13e 金属フィルタ
131 貫通孔 132 テ―パ孔
133 肉薄部 134 有底テ―パ孔
2 信号処理回路
21 アンプ回路 22 コンパレータ
23 CPU
3 液晶ディスプレイ
4 警報ブザー部
5 通信手段
100 個人警報線量計
Claims (4)
- 放射線検出素子とこれの放射線有感部に到達するγ線量を調節して所望のエネルギー特性を得るための金属フィルタとを備えたγ線検出用放射線検出器であって、
前記金属フィルタには、このフィルタの厚さでは遮蔽するエネルギー領域のγ線を所定の感度に相当する分だけ通過させるための1つまたは複数の貫通孔が形成されている、
ことを特徴とするγ線検出用放射線検出器。 - 前記貫通孔として、その壁面を傾斜させたテ―パ孔が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のγ線検出用放射線検出器。 - 放射線検出素子とこれの放射線有感部に到達するγ線量を調節して所望のエネルギー特性を得るための金属フィルタとを備えたγ線検出用放射線検出器であって、
前記金属フィルタには、このフィルタの厚さでは遮蔽するエネルギー領域のγ線を所定の感度に相当する分だけ通過させるための1つまたは複数の肉薄部が形成されている、
ことを特徴とするγ線検出用放射線検出器。 - 前記肉薄部を囲む壁面がテ―パ状に形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のγ線検出用放射線検出器。
Priority Applications (1)
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| JP2005202386A JP2007024497A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | γ線検出用放射線検出器 |
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- 2005-07-12 JP JP2005202386A patent/JP2007024497A/ja not_active Withdrawn
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