JP2007034026A - 遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートおよびその製造方法 - Google Patents

遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 遮光パターンの印刷性を低下させることなく、かつ、密着性も良好な保存安定性の良い遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートの提供。
【解決手段】 レンチキュラーレンズシート基板上に光硬化樹脂層が積層され、その上に遮光パターン層が積層された遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートにおいて、光硬化樹脂層の硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下とし、好ましくは、上記光硬化樹脂層が、以下の成分(A)ガラス転移温度が60℃以上180℃以下である重合体、(B)活性エネルギー線により重合可能なエチレン性不飽和化合物及び(C)重合開始剤を含み、成分(A)の配合量(Awt)と成分(B)の配合量(Bwt)が下記式(1)及び(2)
0.3≦(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.6 (1)
0.4≦(Bwt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.7 (2)
を満足する光硬化性樹脂組成物の硬化物であるものとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、背面投写型表示装置用の透過型スクリーンに用いられる遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートおよびその製造方法並びにそれを用いた光学物品に関する。
背面投写型スクリーンに用いられるレンチキュラーシートはコントラストを向上させるために遮光パターンを施すことが一般的である。しかしながら近年高画質化・高精細化が求められており、背面投写型スクリーンではより画素の小さい液晶ディスプレイやデジタルマイクロミラーデバイスを表示方式とする要求が増えつつある。そこで、レンチキュラーレンズシートにも画素とレンチキュラーレンズの干渉によるモアレ模様を回避すべく、より微細ピッチの遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートが必要となっている。
遮光パターンの形成方法としては特許文献1や、特許文献2に例示されるように、感光性樹脂の部分硬化物を用いて粘着及び非粘着のコントラストを利用した方法が採用されている。これらの方法の概略はレンチキュラーシートの観察面側へ粘着性光硬化性樹脂を積層し、レンズ面から露光することにより集光部分のみ硬化させることによって粘着性を消失させ、更に観察面側よりトナー散布あるいは転写法によって粘着性の残っている部分にのみトナーを付着させる方法である。粘着及び非粘着のコントラストを利用した遮光パターンの形成方法に用いる光硬化性樹脂としては特許文献3で提案されているように有機高分子、光反応性単量体、光重合開始剤を含む樹脂組成物を用いることが多い。これらの方法は微細遮光パターンを形成できる、優れた方法であるが、作製したレンチキュラーレンズをロール状に巻き取った状態で保存すると膠着が生じるという危険性がある。これを回避するために光硬化性樹脂の弾性率を上げると遮光パターンの印刷性が低下したり、レンチキュラーレンズと光硬化樹脂相関の密着性が低下したり、巻き取り時に光硬化性樹脂層に割れが発生したりするなどの問題点があった。
このため、遮光パターンの印刷性を低下させることなく、かつ、密着性も良好な保存安定性の良い遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートが求められていた。
特開昭59−121033号公報 特開2001−113538号公報 特開2000−47332号公報
従って本発明の課題は遮光パターンの印刷性を低下させることなく、かつ、密着性も良好な保存安定性の良い遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートの提供することにある。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートに用いる光硬化樹脂層には最適な硬さがあることを見出し、さらに検討を重ねた結果、上記課題を解決し得る本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はレンチキュラーレンズシート上に光硬化樹脂層が積層され、その上に遮光パターン層が積層された遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートにおいて、光硬化樹脂層のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下である遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートである。
また本発明はレンチキュラーレンズシートの製造方法であって、以下の工程(I)〜(IV)を用いる遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート製造方法;
工程(I):片面にレンズ形状が形成され、反対面が平坦であるレンチキュラーレンズシートを作製する工程
工程(I):工程(I)で得られたレンチキュラーレンズシートの平坦面上に硬化後のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下であるである光硬化性樹脂層を形成する工程;
工程(III):工程(II)で得られた積層体のレンズ形状が形成された面から紫外線を照射し、レンズによって集光した部分の光硬化性樹脂を硬化させる工程;
工程(IV):工程(III)で得られた積層体の部分硬化させた感光性樹脂層面に遮光層を密着させ、未硬化部分にのみ遮光層を転写させる工程;
を含むことを特徴とするレンチキュラーレンズの製造方法である。
本発明によれば保存安定性の良い遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートを得ることができるので、背面投写型スクリーンに有利に適用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は上記のとおり、レンチキュラーレンズシート上に光硬化樹脂層が積層され、その上に遮光パターン層が積層され、光硬化樹脂層のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下であることを特徴としている。
本発明に用いるレンチキュラーレンズシートは、片面にレンズが形成されており、反対面が平坦であるレンチキュラーレンズシートの平坦面上に遮光層が形成されている。
本発明に用いるレンチキュラーレンズシートは、光源とレンズシートの干渉によるモアレ模様防止の観点から、レンズピッチが200μm以下であることが好ましい。またレンズ形状は一次元形状、すなわちシリンドリカルレンズが配列されたものでも良いし、二次元形状、すなわち複数の凸レンズが配列されたものでも良い。また、レンズ層が2層積層された構成でも良い。
工程(I)においてレンチキュラーレンズシートを製造する方法としては、特に制限されず、公知の方法が採用される。例えば、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、メチルメタアクリレートとスチレンの共重合体などの熱可塑性樹脂を押出成形や射出成形によって加工する方法、光硬化性樹脂や熱可塑性樹脂をポリエチレンテレフタレートなどの基材上に塗布した後、金型を用いて成形しながら光照射によって硬化させる方法などが挙げられる。上記光硬化性樹脂や熱可塑性樹脂は公知のものであれば特に制限はなく、光硬化性樹脂の具体例としてはアクリル酸エステルに光ラジカル発生剤を加えたものや、エポキシエステルやオキセタンエステルに光酸発生剤を加えたものなどが挙げられる。また熱硬化性樹脂の具体例としてはエポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
次に本発明においてレンチキュラーレンズシート上に形成される遮光パターン層について説明する。遮光パターン層はレンズ面から入射した光が乱反射した場合に観察面側に漏れて画像が二重に見える現象が発生することを防ぐためおよび出射部以外に入射した外光の反射を抑制するための層である。遮光パターン層の膜厚は特に制限はないが薄いと遮光性が低下し厚いと割れやすくなるので1〜3μm程度が好ましい。また遮光パターン層の色目についても特に制限はないが外観品位を向上させるため黒色が好ましい。遮光層の透過濃度は3.0以上6.0以下が好ましく、4.0以上が好ましく、5.0以上がより好ましい。透過濃度が低い場合は遮光性が低下することがある。
次に本発明においてレンチキュラーレンズシート上に形成される光硬化樹脂層について説明する。光硬化樹脂層はナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下である必要がある。ナノインデンテーション法とは硬さ試験の一種であるが、圧子の押し込み時の荷重と重さの関係から微小領域での硬さや弾性率を求める方法である。具体的には先端形状が正三角形のダイヤモンドBerkovich型圧子を薄膜に押し込みながら変形中の荷重と変位を精密に測定できる方法である。ナノインデンテーション法は同一試料を用いても測定条件によって異なる結果が得られるため、本発明における測定条件は以下に従って測定する必要がある。
測定環境は大気中で温度20〜30℃、湿度25〜50%の範囲内であり、圧子はBerkovich型圧子(先端稜角142.3°の三角錐型ダイヤモンド製圧子)を用いる。測定試料の膜厚は3μm以上であり測定を行う10μm四方において平滑でなければならない。測定回数は10cm以上離れた二つの領域について各々20点測定を行い計40点の平均値を値として採用する。また、ナノインデンテーションを行う前に、操作型プローブ顕微鏡のZ軸のピエゾ素子を用いて試料表面を、圧子に加わる力が0.5μN以下の条件で圧子に接触させ、インデント前の初期位置とし、測定時の荷重設定値は初期荷重を0μNとし100μN/秒で4秒間加可し最大荷重400μNに到達した後、−100μN/秒で4秒間除荷して0μNとする。なお、実際の測定荷重は試料の硬さ、弾性率によって到達最大荷重は異なっていてもよい。
上記条件においてナノインデンテーションを行い横軸に押し込み深さ、縦軸に荷重をとってプロットすることで加荷・除荷曲線を得、得られた曲線の最大荷重Pmaxを圧子接触部の投影面積Aで除した値Pmax/Aを硬さ(H)として算出する。弾性率(Er)は最大荷重到達直後の除荷曲線の傾きSから以下の関係式により導出する。
S=2/(π1/2×Er×A1/2) (3)
具体的な導出方法はTriboScopeUsersManual(Hysitron社出版)記載方法に従うことが好ましい。
なお、標準試料として溶融シリカの弾性率Erが70±3GPaとなるよう事前に装置を校正し、装置校正後にナノインデンテーションにより測定した溶融シリカの硬さHが9±0.5GPaの範囲内であることがより好ましい。
本発明において用いる光硬化樹脂層はナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下である必要があり、0.30GPa以上0.45GPa以下がより好ましい。硬さが大きい場合は基材と巻き取り時に光硬化樹脂層が破壊する危険性があり、小さいと保存安定性が低下する危険性がある。また同様の理由で弾性率は5.0GPa以上6.5GPa以下であることが好ましい。
光硬化性樹脂層の厚みには特に制限はないが、5μm以上30μm以下が好ましく、10μm以上25μm以下がより好ましい。厚みが薄い場合あるいは厚い場合共に印刷性が低下する危険性がある。
本発明において用いる光硬化樹脂層は、ナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下であれば特に制限はないが、以下の成分(A)〜(C):
(A)ガラス転移温度が60℃以上180℃以下である重合体;
(B)活性エネルギー線により重合可能なエチレン性不飽和化合物;及び
(C)重合開始剤
を含み、成分(A)の配合量(質量部)を(Awt)とし、成分(B)の配合量(質量部)を(Bwt)としたときに下記式(1)及び(2)
0.3≦(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.6 (1)
0.4≦(Bwt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.7 (2)
の関係を満足する光硬化性樹脂組成物の硬化物からなることが好ましい。
以下それぞれの成分について説明する。
(A)ガラス転移温度が60℃以上180℃以下である重合体は、ガラス転移温度(複数のガラス転移温度を持つ場合は、少なくとも一つ)が60℃以上180℃以下である熱可塑性重合体であることが好ましく、80℃以上140℃以下である熱可塑性重合体であることがより好ましい。また、上記熱可塑性重合体は、成分(B)のエチレン性不飽和化合物との相溶性を向上させる観点から、非水溶性の熱可塑性重合体であることがより好ましい。
かかる成分(A)の熱接着性重合体の具体例としては、メタクリル酸メチル系重合体、スチレン系重合体、ポリアクリロニトリル、ポリビニルクロライド、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、セルロース樹脂、ブチラール樹脂これらの重合体を含むランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などが挙げられる。成分(B)のエチレン性不飽和化合物との相溶性の観点からメタクリル酸メチル系重合体がより好ましい。ガラス転移温度が60℃以下の重合体を用いると得られた硬化樹脂層の硬さが0.25GPa以下となる可能性があり、ガラス転移温度が180℃以上の場合は成分(B)の重合可能なエチレン性不飽和化合物と相溶性が悪い可能性がある。
上記成分(B)の重合可能なエチレン性不飽和化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ビフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビフェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、フェニルエポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−[2−(メタ)アクリロイルエチル]−1,2−シクロヘキサンジカルボイミド、N−[2−(メタ)アクリロイルエチル]−1,2−シクロヘキサンジカルボイミド−1−エン、N−[2−(メタ)アクリロイルエチル]−1,2−シクロヘキサンジカルボイミド−4−エン、γ−(メタ)アクリロイルキシプロピルチリメトキシシラン等の単官能性(メタ)アクリレート系モノマー;
N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカプロラクタム、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸アリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニル系モノマー;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジエポキシジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールのエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ビス(4−(メタ)アクリルチオフェニル)スルフィドなどの2官能性(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンのテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンのテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホルマール、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−ヒドラジンなどの3官能以上の多官能性モノマー;ウレタンアクリレート、エステルアクリレートなどのオリゴアクリレートが挙げられる。これらのうち硬化物の硬さを0.25GPa以上0.50GPa以下とするためには1官能モノマーと2官能以上の多官能モノマーを混合して用いることがより好ましい。
また、請求項2記載の(B)活性エネルギー線により重合可能なエチレン性不飽和化合物が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有するエチレン性不飽和化合物を少なくとも1種類含むことが、基材との密着性向上の観点からより好ましい。具体的には、エポキシ変性フェニルアクリレート、フタル酸ハーフエステルアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、トリアジントリアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。
また、必要に応じて、活性エネルギー線で重合可能なビニルエーテル系、エポキシ系またはオキセタン系の化合物等を、成分(B)のエチレン性不飽和化合物と共に使用してもよい。
上記ビニルエーテル系化合物の具体例としては、エチレンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性ビスフェノール−F−ジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性カテコールジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性レゾルシノールジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性ハイドロキノンジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性−1,3,5,ベンゼントリオールトリビニルエーテルなどが挙げられる。
上記エポキシ系化合物の具体例としては、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、フェノールノボラックのグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、オキセタン化合物の具体例としては3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキ セタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタンなどが挙げられる。
成分(C)の重合開始剤としては、硬化手段である活性エネルギー線の種類(紫外線、可視光、電子線等)に応じて適宜選択することができる。また、光重合を行う場合には、光重合開始剤を使用し、その他に光増感剤、光促進剤などから選ばれる1種類以上の公知の光触媒化合物を併用することが望ましい。
上記光重合開始剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントフルオレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−オキサントン、カンファーキノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等が挙げられる。また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する光重合開始剤も用いることができる。
光重合開始剤の硬化性樹脂組成物中の含有量は、希釈剤を除いた固形分(硬化後に固形化する成分も含む)中に好ましくは0.1重量%以上10重量%以下、より好ましくは3重量%以上5重量%以下である。
本発明において、光重合を促進させるために光重合開始剤と共に光増感剤を使用してもよい。光増感剤の具体例としては、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
また、本発明においては、光重合を促進させるために光重合開始剤と共に光促進剤を使用してもよい。光促進剤の具体例としては、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、p−ジメチルアミノ安息香酸2−n−ブトキシエチル、安息香酸2−ジメチルアミノエチルなどを挙げることができる。
上述の成分(A)と、成分(B)の配合比率は成分(A)の配合量(質量部)を(Awt)とし、成分(B)の配合量(質量部)を(Bwt)としたときに下記式(1)及び(2)
0.3≦(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.6 (1)
0.4≦(Bwt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.7 (2)
の関係を満足することが好ましく、下記式(4)及び(5)
0.35≦(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.55 (4)
0.45≦(Bwt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.65 (5)
を満足することがより好ましい。(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]の値が大きいと保存安定性が低下し、小さいと印刷性が低下する危険性がある。
また必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で無機フィラー、重合禁止剤、着色顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、分散剤、光拡散剤、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、非反応性ポリマー、近赤外線吸収材等を含むことも可能である。
また本発明はレンチキュラーレンズシートの製造方法であって、以下の工程(I)〜(IV)を用いる遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート製造方法;
工程(I):片面にレンズ形状が形成され、反対面が平坦であるレンチキュラーレンズシートを作製する工程
工程(II):工程(I)で得られたレンチキュラーレンズシートの平坦面上に硬化後のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下であるである光硬化性樹脂層を形成する工程;
工程(III):工程(II)で得られた積層体のレンズ形状が形成された面から紫外線を照射し、レンズによって集光した部分の光硬化性樹脂を硬化させる工程;
工程(IV):工程(III)で得られた積層体の部分硬化させた感光性樹脂層面に遮光層を密着させ、未硬化部分にのみ遮光層を転写させる工程;を提供する。
工程(I)については上記した通りであり種々の成形方法が適用できる。
工程(II)において光硬化性樹脂層を形成する方法は、含浸法、凸版印刷法、平板印刷法、凹版印刷などで用いられるロールを用いた塗工法、ダイコート、ワイヤーバーコート、基材に噴霧するようなスプレー法、カーテンフローコート法などにより形成することができる。さらに、転写材を用いる方法を利用しても良い。
光硬化性樹脂層を形成する際に用いる硬化性樹脂組成物は希釈剤を加えて塗工してもよい。その際希釈剤の添加量は、目的とする硬化樹脂組成物からなる層の膜厚に合わせて任意の量を加えることができる。かかる希釈剤としては一般の樹脂塗料に用いられている希釈剤であれば特に制限はないが、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチルなどのエステル系化合物;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジオキサン等のエーテル系化合物;トルエン、キシレンなどの芳香族化合物;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族化合物;塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン系炭化水素;メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどのアルコール化合物、水などを挙げることができる。これらの希釈剤は、用いるシート基材樹脂に応じて適宜採用される。
工程(III)は、上述の工程(II)で得られたレンチキュラーレンズ基材シートと光硬化性樹脂層からなる積層体のレンズ形状が形成された面から紫外線を照射し、レンズによって集光した光硬化性樹脂層の一部分を硬化させる工程であり、遮光層を積層したくない部分のみ硬化させる工程である。具体的な紫外線発生源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが挙げられる。紫外線を照射する方法としては、バッチ式でも連続式でも良いが、レンズ面に対し垂直方向から紫外線を照射することが好ましい。また紫外線は拡散光でも良いが、並行光である方がより好ましい。並行光を照射する方法としては公知の方法であれば特に制限はないが、例えばフレネルレンズを通して照射する方法や、スリットを通して照射する方法などが挙げられる。
工程(IV)は、工程(III)で得られたレンチキュラーレンズ基材シートと部分的に硬化させた光硬化性樹脂層からなる積層体の光硬化性樹脂層面に、遮光層を密着させ、未硬化部分にのみ遮光層を転写させ遮光パターンを形成させる工程である。
転写材の遮光層を密着させる方法としては、公知の方法であれば特に制限はなく、例えばロールを用いて圧着させる方法等が挙げられる。また、ロールを用いて圧着させる場合、ロールは25℃程度の室温でも良いが、30〜80℃程度にロールを加熱する方法も使うことができる。
本工程で用いる遮光層は基材上に遮光層が積層された転写材であることが好ましい。転写材は基材上に遮光層が積層されていれば特に問題はないが、層構成としては例えば基材/遮光層、基材/離型層/遮光層、基材/離型層/遮光層/バインダー層、等が挙げられる。
転写材の遮光層の膜厚は特に制限はないが薄いと遮光性が低下し、厚いと割れやすくなるので1〜3μm程度が好ましい。また遮光パターン層の色目に付いても特に制限はないが外観品位を向上させるため黒色が好ましい。遮光層の透過濃度は3.0以上6.0以下が好ましく、4.0以上が好ましく、5.0以上がより好ましい。透過濃度が低い場合は遮光性が低下する危険性がある。
本発明によって得られる遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートはそのまま使用することも可能であるが、拡散板や前面板などと張り合わせて使用することも可能である。この場合遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートの観察面側すなわち遮光パターンの施されている面と被接着板を張り合わせることが好ましい。張り合わせるときには粘着剤や接着材を用いることが可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1〜3]
表1に示す組成からなる光硬化性樹脂組成物をメチルエチルケトンに溶解し、固形分濃度40%に調整した。得られた光硬化性樹脂を離型処理を施した厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に固形分膜厚が20μmになるように塗工した後、100℃で2分間乾燥させ転写フィルム1を作製した。
カーボンブラック 7重量部(トーカブラック#8500F、東海カーボン社製)、ブチラール樹脂 1.5重量部(MOWITAL30B HH、KSE社製)、ポリエステルアマイドアミン塩 1.5重量部(ディスパロンDA−725、楠本化成社製)、メチルエチルケトン 90重量部(MEK、和光社製)からなる遮光層用組成物をボールミルにて24時間混練して遮光層用分散液を得た。得られた分散液を厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に固形分膜厚が2μmになるように塗工した後、100℃で2分間乾燥させ転写フィルム2を作製した。
片面にピッチ150μmのシリンドリカルレンズを配し、他方は平坦面であるレンチキュラーレンズを押出成形により作製し、該レンチキュラーレンズシートの平坦面にラミネータを用いて転写フィルム1をラミネート(装置:MRK−650Y型;株式会社エム・シー・ケー製)した後、レンズ面より露光(HTE−3000B、HI−TECH社製、照射量15mJ/cm)し、集光部のみ部分硬化させた。
さらに、転写フィルム1の基材フィルムを剥離した後、部分硬化させた該光硬化性樹脂層上に転写フィルム2の遮光層面をラミネータを用いてラミネートした。その後、転写フィルム2の基材フィルムを剥離し遮光パターンを形成し、遮光パターン面より全面紫外線照射を行い、遮光パターン付きレンチキュラーレンズを作製した。
[比較例4]
特許文献3の記載に従い、表1に示す組成で光硬化性樹脂組成物を調整した他は、実施例1と同様にして遮光パターン付きレンチキュラーレンズを作製した。
評価方法
(ナノインデンテーション法)
以下の条件にて測定を行った。
・測定装置: 走査型プローブ顕微鏡(日本電子(株)製JSPM−4200型)に付属したナノインデンテーション装置(Hysitron社製Triboscope)
・圧子: Berkovich型圧子と呼ばれる(先端稜角142.3°の三角錐型ダイヤモンド製圧子)
・試料固定方法: 試料は上面にレンチキュラーレンズの観察面が存在する状態にして、下面をコニシ株式会社製ボンドクイック5によりステンレス円盤に固定した後、走査型プローブ顕微鏡に設置した。
・測定部位、回数: 試料は遮光パターン層が積層されていない光硬化樹脂層の部分において10μm×10μm以上の面積に渡り平滑で、かつ、3μm以上の深さに存在する領域を測定領域として選択し、それぞれの試料おいて10cm以上離れた二つの領域について各々20点測定を行い、計40点の平均値を値として採用した。
・測定方法: ナノインデンテーションを行う前に、操作型プローブ顕微鏡のZ軸のピエゾ素子を用いて試料表面を、圧子に加わる力が0.5μN以下の条件で圧子に接触させ、インデント前の初期位置とした。
ナノインデンテーション測定に際し、荷重条件として、初期荷重0μNより100μN/秒で4秒間加荷して最大荷重400μNに到達した後、−100μN/秒で4秒間除荷して0μNとする設定を採用した。
上記条件においてナノインデンテーションを行い横軸に押し込み深さ、縦軸に荷重をとってプロットすることで加荷・除荷曲線を得た。得られた曲線の最大荷重Pmaxを圧子接触部の投影面積Aで除した値Pmax/Aを算出し、これを硬さ(H)として採用した。弾性率(Er)は最大荷重到達直後の除荷曲線の傾きSから以下の関係式により導出した。
S=2/(π1/2×Er×A1/2) (3)
導出はTriboScopeUsersManual(Hysitron社出版)記載方法に従った。
なお、標準試料としてTriboScope付属の溶融シリカの弾性率Erが70±3GPaとなるよう事前に装置を校正した。装置校正後にナノインデンテーションにより測定した溶融シリカの硬さHは9±0.5GPaの範囲内であった。
(BS印刷性)
得られた遮光パターン付きレンチキュラーレンズの遮光パターンを光学顕微鏡にて観察し、均一な遮光パターンが形成できている場合を○、それ以外を×とした。
(密着性)
得られた遮光パターン付きレンチキュラーレンズの観察面側より、碁盤目テープ法(JIS K5400)に準じて接着強度を測定した。
(保存安定性)
得られた遮光パターン付きレンチキュラーレンズを10cm×10cmにカットし、レンズ面と観察面が接するように3枚重ね合わせた後、200gの重りを載せ24時間放置した。重りを外した後、レンズ面と観察面の膠着状態を観察し、目視観察によって膠着が起こらず且つ観察面側にレンズ形状の痕跡が残らない場合を○、それ以外の場合を×とした。
Figure 2007034026
表1に示されるとおり、レンチキュラーレンズシート上に光硬化樹脂層が積層され、その上に遮光パターン層が積層された遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートにおいて、光硬化樹脂層のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下である遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート(実施例1〜4)では、印刷性と保存安定性を両立させることが可能であり、ナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以下である場合(比較例1,2,4)は保存安定性が悪く、ナノインデンテーション法による硬さが0.50GPa以上である場合(比較例3)は印刷性が低下することがわかる。すなわち、本発明を用いることによって、遮光パターンの印刷性を低下させることなく、かつ、密着性も良好な保存安定性の良い遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートを得ることができる。

Claims (5)

  1. レンチキュラーレンズシート上に光硬化樹脂層が積層され、その上に遮光パターン層が積層された遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートにおいて、光硬化樹脂層のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下である遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート。
  2. 請求項1記載の光硬化樹脂層が以下の成分(A)〜(C):
    (A)ガラス転移温度が60℃以上180℃以下である重合体;
    (B)活性エネルギー線により重合可能なエチレン性不飽和化合物;及び
    (C)重合開始剤
    を含み、成分(A)の配合量(質量部)を(Awt)とし、成分B)の配合量(質量部)を(Bwt)としたときに下記式(1)及び(2)
    0.3≦(Awt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.6 (1)
    0.4≦(Bwt)/[(Awt)+(Bwt)]≦0.7 (2)
    の関係を満足する光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる請求項1記載の遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート。
  3. (B)の活性エネルギー線により重合可能なエチレン性不飽和化合物が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有するエチレン性不飽和化合物を少なくとも1種類含むことを特徴とする請求項2記載の遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート。
  4. 以下の工程(I)〜(IV)を含む遮光パターン付きレンチキュラーレンズシート製造方法。
    工程(I):片面にレンズ形状が形成され、反対面が平坦であるレンチキュラーレンズシートを作製する工程
    工程(II):工程(I)で得られたレンチキュラーレンズシートの平坦面上に硬化後のナノインデンテーション法による硬さが0.25GPa以上0.50GPa以下であるである光硬化性樹脂層を形成する工程
    工程(III):工程(II)で得られた積層体のレンズ形状が形成された面から紫外線を照射し、レンズによって集光した部分の光硬化性樹脂を硬化させる工程
    工程(IV):工程(III)で得られた積層体の部分硬化させた感光性樹脂層面に遮光層を密着させ、未硬化部分にのみ遮光層を転写させる工程
  5. 請求項1または2記載の遮光パターン付きレンチキュラーレンズシートを用いた光学物品。
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