JP2007100631A - ブローバイガス還元装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルセパレータ内の液状オイルがブローバイガスと共にエンジンの吸気系へ流れ込んでしまうことを防止できるブローバイガス還元装置を提供する。
【解決手段】直列型エンジンEに備えられるPCV装置9における車体前後方向の両側にPCVバルブ95a,95bを設ける。車両の登坂時や加速時、後側のPCVバルブ95bのみを閉鎖する一方、車両の降坂時や減速時、前側のPCVバルブ95aのみを閉鎖する。これにより、オイルセパレータ92内部の液状オイルがブローバイガスと共にエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうことを阻止し、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化といった不具合を回避する。
【選択図】図1
【解決手段】直列型エンジンEに備えられるPCV装置9における車体前後方向の両側にPCVバルブ95a,95bを設ける。車両の登坂時や加速時、後側のPCVバルブ95bのみを閉鎖する一方、車両の降坂時や減速時、前側のPCVバルブ95aのみを閉鎖する。これにより、オイルセパレータ92内部の液状オイルがブローバイガスと共にエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうことを阻止し、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化といった不具合を回避する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車等に搭載されるエンジン(内燃機関)のブローバイガス中に含まれるオイルミスト(霧状となったエンジンオイル等)をオイルセパレータによって分離し、このオイル分離後のブローバイガスをエンジンの吸気系へ送るブローバイガス還元装置(以下、PCV(Positive Crankcase Ventilation)装置という)に係る。特に、本発明は、液状のオイルがエンジンの吸気系へ流れ込んでしまうことを防止するための対策に関する。
従来より、自動車用エンジンには、シリンダとピストンとの隙間からクランクケース内に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に導くためのPCV装置が備えられている。つまり、このPCV装置によって、一酸化炭素や炭化水素等を含むブローバイガスをエンジンの吸気系を経て燃焼室に送り込み、このブローバイガスの大気中への放出を防止し、またオイルパンに貯留されているエンジンオイルの劣化を防止している。
また、下記の特許文献1にも開示されているように、このPCV装置はオイルセパレータを備えている。このオイルセパレータによって、ブローバイガス中に含まれているオイルミストが分離され、このオイルがオイルパン等のオイル溜まり部へ送られる一方、オイルミストが分離除去された後のブローバイガスがエンジンの吸気系に還流されるようになっている。
具体的に、上記オイルセパレータの内部には、オイルミストを分離するためのオイル分離手段が収容されている。例えば、オイルセパレータ内部に複数のバッフルプレートが配置されてブローバイガス流路が迷路状に構成されたものや、パンチングプレートが配置されたものが一般に知られており、オイルセパレータ内部をブローバイガスが流れていく間に所謂慣性衝突作用によってオイルミストが捕捉されるようになっている。また、オイルセパレータには、PCVバルブが備えられており、オイルミストが分離除去された後のブローバイガスが、このPCVバルブの開放動作に伴ってエンジンの吸気系に還流されるようになっている。
尚、エンジン形態の一つとしてV型エンジンが知られているが、この種のエンジンにおける上記オイルセパレータの配置形態として、例えば特許文献2に開示されているように、左右の各バンクそれぞれに設置されたものがある。この場合、エンジンの低負荷時には一方のバンクに設けられたオイルセパレータからクランクケース内に外気(新気)を導入し、他方のバンクに設けられたオイルセパレータからブローバイガスを吸気系に送り出してクランクケース内の換気を行う一方、エンジンの高負荷時には両バンクのオイルセパレータそれぞれからブローバイガスを吸気系に送り出すようにしている。
実公平6−45611号公報
特開平7−243316号公報
ところで、上述したPCV装置にあっては、車両の走行姿勢や走行状態によっては、オイルセパレータ内部の液状オイル(ブローバイガスから分離されたオイル)がブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性があった。
具体的に、車両の登坂時には、車体の傾きに伴いオイルセパレータ内部の液状オイルは、このオイルセパレータ内の後方側(車両の後側)に片寄ることになるが、上記PCVバルブがオイルセパレータの後方側に設けられている場合にはPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、このPCVバルブ内に液状オイルが流れ込んでしまってブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある。同様に、車両の降坂時には、車体の傾きに伴いオイルセパレータ内部の液状オイルは、このオイルセパレータ内の前方側(車両の前側)に片寄ることになるが、上記PCVバルブがオイルセパレータの前方側に設けられている場合にはPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、このPCVバルブ内に液状オイルが流れ込んでしまってブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある。
また、車両の加速時や減速時においても同様の状況を招くことがある。つまり、車両の加速時(特に急発進時)には、オイルセパレータ内部の液状オイルは、その慣性によりオイルセパレータ内の後方側(車両の後側)に片寄ることになるが、上記PCVバルブがオイルセパレータの後方側に設けられている場合にはPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、液状オイルがブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある。同様に、車両の減速時(特に急制動時)には、オイルセパレータ内部の液状オイルは、その慣性によりオイルセパレータ内の前方側(車両の前側)に片寄ることになるが、上記PCVバルブがオイルセパレータの前方側に設けられている場合にはPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、液状オイルがブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある。
また、各バンクそれぞれにPCV装置を備えたV型エンジンであって横置き配置(クランクシャフトの軸線が車幅に延びるように配置)されたものにおいても、上述の場合と同様に、車両の登坂時、降坂時、加速時、減速時において一方のPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、このPCVバルブ内に液状オイルが流れ込んでしまってブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある。図11は、横置き配置されたV型エンジンEにおけるPCV装置9L,9Rの設置状態(右側が車体前方)の概略を示している。この図に示すように、PCV装置9L,9RのPCVバルブ95L,95Rは、Vバンク2L.2Rの中央側(ヘッドカバーの上端位置近傍)に設置されて液状オイルが流れ込み難くなってはいるが、上述したような車両の登坂時、降坂時、加速時、減速時にあっては、一方のPCVバルブ95R(95L)内に液状オイルが流れ込んでしまう可能性がある。尚、図11(a)は車両の登坂時や加速時における液状オイルの状態を示しており、図11(b)は車両の降坂時や減速時における液状オイルの状態を示している。
一方、縦置き配置(クランクシャフトの軸線が車体前後方向となるように配置)されたV型エンジンにあっては、車両の旋回時や車幅方向で傾斜する傾斜路の走行時においても同様の状況を招くことがある。つまり、車両の右旋回時(特に急旋回時)や左に傾いた(左側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には、オイルセパレータ内部の液状オイルは、遠心力や重力の影響を受けてオイルセパレータ内の左側(車両の左側)に片寄ることになるが、この際、右側バンクのPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、このPCVバルブ内に液状オイルが流れ込んでしまってブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある(図11を縦置き配置されたV型エンジンを後方から見た図と仮定した場合、図11(a)と同様の状況)。同様に、車両の左旋回時(特に急旋回時)や右に傾いた(右側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には、オイルセパレータ内部の液状オイルは、遠心力や重力の影響を受けてオイルセパレータ内の右側(車両の右側)に片寄ることになるが、この際、左側バンクのPCVバルブの吸い込み口に液状オイルの液面が達し、このPCVバルブ内に液状オイルが流れ込んでしまってブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまう可能性がある(図11を縦置き配置されたV型エンジンを後方から見た図と仮定した場合、図11(b)と同様の状況)。このような車両の旋回時や車幅方向で傾斜する傾斜路の走行時における不具合は、縦置き配置されたV型エンジンに限らず、直列型エンジンにおいてPCVバルブがオイルセパレータにおける車幅方向の一方寄りに設けられている場合であっても同様に生じてしまう可能性がある。
以上のような状況が発生してオイルセパレータ内部の液状オイルがブローバイガスと共にエンジンの吸気系に送り込まれてしまうと、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等の不具合を招いてしまうことになる。
特に、近年、エンジン全体の小型化の要求に伴ってオイルセパレータの薄型化が要求されつつあるが、このようにオイルセパレータを薄型にする場合には、上述したようなPCVバルブ内に液状オイルが流れ込むといった状況が生じやすくなってくる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オイルセパレータ内の液状オイルがブローバイガスと共にエンジンの吸気系へ流れ込んでしまうことを防止できるブローバイガス還元装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、オイルセパレータのセパレータケース内部で、ブローバイガスから分離されたオイルが一方側に片寄る状況が生じた場合には、それを検知し、そのオイルが片寄る側のPCVバルブを強制的に閉鎖させ、これによって、そのPCVバルブからオイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうことがないようにした。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、オイルセパレータのセパレータケース内部で、ブローバイガスから分離されたオイルが一方側に片寄る状況が生じた場合には、それを検知し、そのオイルが片寄る側のPCVバルブを強制的に閉鎖させ、これによって、そのPCVバルブからオイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうことがないようにした。
−解決手段−
具体的に、本発明は、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記PCVバルブを、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設する。そして、車両の登坂時には、車体前方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の降坂時には、車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
具体的に、本発明は、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記PCVバルブを、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設する。そして、車両の登坂時には、車体前方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の降坂時には、車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
この解決手段は、例えば直列型内燃機関において一つのセパレータケースに対して前後2箇所にPCVバルブを取り付けた場合などが想定される。この場合、車両の登坂時にはオイルセパレータ内の車体後方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車体前方側に位置しているPCVバルブを開放する。これにより、PCV装置としての機能(クランク室内の換気機能)を維持しながらも、車体後方側に位置しているPCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。一方、車両の降坂時にはオイルセパレータ内の車体前方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車体後方側に位置しているPCVバルブを開放する。これによっても、PCV装置としての機能を維持しながらも、車体前方側に位置しているPCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
また、車両の登坂時及び降坂時の不具合を解決する他の解決手段としては以下のものも挙げられる。つまり、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記セパレータケースが、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースにおける車体前後方向の前方側にPCVバルブを設ける一方、他の一部のセパレータケースにおける車体前後方向の後方側にPCVバルブを設ける。そして、車両の登坂時には、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の降坂時には、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
この解決手段は、例えば横置き型V型内燃機関において、後側バンクに備えられたセパレータケースにおける車体前後方向の前方側にPCVバルブを設け、前側バンクに備えられたセパレータケースにおける車体前後方向の後方側にPCVバルブを設けた場合などが想定される。この場合、車両の登坂時には各オイルセパレータ内の車体後方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、前側バンクのPCVバルブ)を閉鎖する一方、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、後側バンクのPCVバルブ)を開放する。これにより、PCV装置としての機能(クランク室内の換気機能)を維持しながらも、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。一方、車両の降坂時には各オイルセパレータ内の車体前方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、後側バンクのPCVバルブ)を閉鎖する一方、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、前側バンクのPCVバルブ)を開放する。これによっても、PCV装置としての機能を維持しながらも、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
上述した各解決手段において、車両の登坂時においてその勾配が所定値を超えている場合及び車両の降坂時においてその勾配が所定値を超えている場合に、PCVバルブ制御手段を作動させて、一部のPCVバルブを開放すると共に、他の一部のPCVバルブを閉鎖するようにしている。これによれば、PCVバルブから液状オイルが吹き出す可能性が高い場合にのみ、そのPCVバルブを閉鎖することになるため、不必要なPCVバルブの閉動作を実行することがなく、クランク室内の換気性能を高く維持できる。
また、車両の加速時及び減速時の不具合を解決する解決手段としては以下のものが挙げられる。つまり、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記PCVバルブを、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設する。そして、車両の加速時には全てのPCVバルブ又は車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時には、車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
車両の加速時にはオイルセパレータ内の車体後方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車体後方側に位置しているPCVバルブ又は全てのPCVバルブを閉鎖する。逆に、車両の減速時にはオイルセパレータ内の車体前方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車体後方側に位置しているPCVバルブを開放する。このような動作を行うことにより、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
また、車両の加速時及び減速時の不具合を解決する他の解決手段としては以下のものも挙げられる。つまり、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記セパレータケースが、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースにおける車体前後方向の前方側にPCVバルブを設ける一方、他の一部のセパレータケースにおける車体前後方向の後方側にPCVバルブを設ける。そして、車両の加速時には全てのPCVバルブ又はセパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時には、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
この解決手段も、例えば横置き型V型内燃機関において、後側バンクに備えられたセパレータケースにおける車体前後方向の前方側にPCVバルブを設け、前側バンクに備えられたセパレータケースにおける車体前後方向の後方側にPCVバルブを設けた場合などが想定される。この場合、車両の加速時には各オイルセパレータ内の車体後方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、前側バンクのPCVバルブ)又は全てのPCVバルブを閉鎖する。逆に、車両の減速時には各オイルセパレータ内の車体前方側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、後側バンクのPCVバルブ)を閉鎖する一方、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブ(上記の場合、前側バンクのPCVバルブ)を開放する。このような動作を行うことにより、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
上述した各解決手段において、車両の加速時においてその加速度が所定値を超えている場合及び/または車両の減速時においてその減速度が所定値を超えている場合に、PCVバルブ制御手段を作動させて、少なくとも一部のPCVバルブを閉鎖するようにしている。これにより、不必要なPCVバルブの閉動作を実行することがなく、クランク室内の換気性能を高く維持できる。
更に、車両の旋回時の不具合を解決する解決手段としては以下のものが挙げられる。つまり、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記PCVバルブを、一つのセパレータケースに対して車幅方向に亘る複数箇所に配設する。そして、車両の右旋回時には、車幅方向右側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車幅方向左側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の左旋回時には、車幅方向左側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車幅方向右側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
車両の右旋回時にはオイルセパレータ内の車幅方向左側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車幅方向左側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車幅方向右側に位置しているPCVバルブを開放する。逆に、車両の左旋回時にはオイルセパレータ内の車幅方向右側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、車幅方向右側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車幅方向左側に位置しているPCVバルブを開放する。このような動作を行うことにより、PCV装置としての機能を維持しながらも、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
また、車両の旋回時の不具合を解決する他の解決手段としては以下のものも挙げられる。つまり、車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置を前提とする。このブローバイガス還元装置に対し、上記セパレータケースが、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースにおける車幅方向の左側にPCVバルブを設ける一方、他の一部のセパレータケースにおける車幅方向の右側にPCVバルブを設ける。そして、車両の右旋回時には、セパレータケースに対してその車幅方向の右側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車幅方向の左側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の左旋回時には、セパレータケースに対してその車幅方向の左側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車幅方向の右側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えさせている。
この解決手段は、例えば縦置き型V型内燃機関において、左側バンクに備えられたセパレータケースにおける車幅方向右側位置にPCVバルブを設け、右側バンクに備えられたセパレータケースにおける車幅方向左側位置にPCVバルブを設けた場合などが想定される。この場合、車両の右旋回時には各オイルセパレータ内の車幅方向左側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車幅方向左側位置に設けられているPCVバルブ(上記の場合、右側バンクのPCVバルブ)を閉鎖する一方、セパレータケースに対してその車幅方向右側位置に設けられているPCVバルブ(上記の場合、左側バンクのPCVバルブ)を開放する。逆に、車両の左旋回時には各オイルセパレータ内の車幅方向右側にオイルが片寄る可能性があるが、本解決手段では、このような場合、セパレータケースに対してその車幅方向右側位置に設けられているPCVバルブ(上記の場合、左側バンクのPCVバルブ)を閉鎖する一方、セパレータケースに対してその車幅方向左側位置に設けられているPCVバルブ(上記の場合、右側バンクのPCVバルブ)を開放する。このような動作を行うことにより、PCV装置としての機能を維持しながらも、PCVバルブを経て液状オイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止できる。
上述した各解決手段において、車両の右旋回時に車体に作用する横Gが所定値を超えている場合及び車両の左旋回時に車体に作用する横Gが所定値を超えている場合に、PCVバルブ制御手段を作動させて、一部のPCVバルブを開放すると共に、他の一部のPCVバルブを閉鎖するようにしている。これにより、不必要なPCVバルブの閉動作を実行することがなく、クランク室内の換気性能を高く維持できる。
本発明では、セパレータケース内部においてオイルが一方側に片寄る状況が生じた場合には、そのオイルが片寄る側のPCVバルブを強制的に閉鎖させ、これによって、そのPCVバルブからオイルが内燃機関の吸気系に送り込まれてしまうことがないようにしている。このため、液状オイルが内燃機関の燃焼室内に送り込まれることが原因でエンジン出力が低下したり、オイル消費量が増大したり、排気の白煙化を招くといったことが回避できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係るPCV装置(ブローバイガス還元装置)を自動車用直列型エンジン(内燃機関)、特に、クランクシャフトの軸線が車幅に延びるようにエンジンルーム内に配置された所謂横置き配置されたエンジンに本発明を適用した場合である。
先ず、第1実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係るPCV装置(ブローバイガス還元装置)を自動車用直列型エンジン(内燃機関)、特に、クランクシャフトの軸線が車幅に延びるようにエンジンルーム内に配置された所謂横置き配置されたエンジンに本発明を適用した場合である。
−エンジンの全体構成の説明−
図1は、本実施形態に係るエンジンEをクランクシャフトCの軸心に沿った方向から見たエンジン内部の概略構成を示す図である。上述した如くエンジンEはエンジンルーム内に横置き配置されているため、図1は車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方としている。この図1に示すように、エンジンEは、シリンダブロック1の上端部に設置されたシリンダヘッド3と、その上端に取り付けられたヘッドカバー4とを備えている。上記シリンダブロック1には複数(例えば4個)のシリンダ5が配設されており、これらシリンダ5の内部にピストン51が往復移動可能に収容されている。また、各ピストン51はコネクティングロッド52を介してクランクシャフトCに動力伝達可能に連結されている。更に、シリンダブロック1の下側にはクランクケース6が取り付けられており、上記シリンダブロック1内の下部からクランクケース6の内部に亘る空間がクランク室61となっている。また、このクランクケース6の更に下側にはオイル溜まり部となるオイルパン7が配設されている。
図1は、本実施形態に係るエンジンEをクランクシャフトCの軸心に沿った方向から見たエンジン内部の概略構成を示す図である。上述した如くエンジンEはエンジンルーム内に横置き配置されているため、図1は車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方としている。この図1に示すように、エンジンEは、シリンダブロック1の上端部に設置されたシリンダヘッド3と、その上端に取り付けられたヘッドカバー4とを備えている。上記シリンダブロック1には複数(例えば4個)のシリンダ5が配設されており、これらシリンダ5の内部にピストン51が往復移動可能に収容されている。また、各ピストン51はコネクティングロッド52を介してクランクシャフトCに動力伝達可能に連結されている。更に、シリンダブロック1の下側にはクランクケース6が取り付けられており、上記シリンダブロック1内の下部からクランクケース6の内部に亘る空間がクランク室61となっている。また、このクランクケース6の更に下側にはオイル溜まり部となるオイルパン7が配設されている。
上記シリンダヘッド3には吸気ポート31を開閉するための吸気バルブ32及び排気ポート33を開閉するための排気バルブ34がそれぞれ組み付けられており、シリンダヘッド3とヘッドカバー4との間に形成されているカム室41に配置されたカムシャフト35,36の回転によって各バルブ32,34の開閉動作が行われるようになっている。
一方、シリンダヘッド3に形成されている吸気ポート31には吸気マニホールド8が接続されている。この吸気マニホールド8の上流側はサージタンク81及びスロットルバルブ82を備えた吸気管83に連通されており、吸気管83の上流側にはエアクリーナ84が設けられている。これにより、上記エアクリーナ84から吸気管83内に導入された空気は、サージタンク81を通じて吸気マニホールド8に導入される。上記シリンダヘッド3にはインジェクタ(燃料噴射弁)37が設けられており、吸気ポート31に導入された空気は、このインジェクタ37から噴射された燃料と混合されて混合気となり、吸気バルブ32の開弁に伴って燃焼室38へと導入されることになる。また、この燃焼室38の頂部には点火プラグ39が配設されている。
上記燃焼室38において、点火プラグ39の点火に伴う混合気の燃焼により生じた燃焼ガスは、排気バルブ34の開弁に伴い排気ガスとして、排気ポート33を経た後、排気マニホールドに排出され、排気管を通過して外部に排出されるようになっている。尚、排気管には、触媒コンバータが設けられており、排気ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、及び酸化窒素成分(NOx)が浄化されるようになっている。
−ECU−
上述の如く構成されたエンジンEの運転は、ECU(電子制御ユニット)100によって制御される。このECU100は、図2に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、バックアップRAM104、燃料噴射回数などをカウントするカウンタ105を備えている。
上述の如く構成されたエンジンEの運転は、ECU(電子制御ユニット)100によって制御される。このECU100は、図2に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、バックアップRAM104、燃料噴射回数などをカウントするカウンタ105を備えている。
上記ROM102は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU101は、このROM102に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。上記RAM103は、CPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104は、エンジンEの停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。これらROM102、CPU101、RAM103、バックアップRAM104、カウンタ105は、バス108を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路106及び外部出力回路107と接続されている。
外部入力回路106には、エンジンEのウォータジャケットを循環する冷却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ110、スロットルバルブ82の下流側の吸気圧を検出するバキュームセンサ111、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ112、スロットルバルブ82の開度を検出するスロットルポジションセンサ113、クランクシャフトCの回転数に応じたパルス信号を発信するクランクポジションセンサ114、カムシャフト35,36の回転数に応じたパルス信号を発信するカムポジションセンサ115、イグニッションスイッチ116等が接続されている。また、車両が走行している路面の勾配を認識可能な勾配センサ120、車両の加速状態や減速状態を認識する加速度センサ(前後Gセンサ)121、車幅方向に作用する加速度(横G)を認識する横Gセンサ(122も外部入力回路106には接続されている。
外部出力回路107には、インジェクタ37、点火プラグ39を作動させるイグナイタ117、スロットルバルブ82を作動させるスロットルモータ118、エンジン始動時のクランキング動作を行うためのスタータモータ119等が接続されている。更には、この外部出力回路107には、後述するPCV装置9に備えられている電磁弁方式のPCVバルブ95a,95bも接続されており、これらPCVバルブ95a,95bの開閉動作を個別に制御するようになっている。つまり、ECU100は本発明でいうPCVバルブ制御手段としての機能を備えている。
そして、ECU100は、上記水温センサ110、バキュームセンサ111、アクセルポジションセンサ112、スロットルポジションセンサ113、クランクポジションセンサ114、及びカムポジションセンサ115などの各種センサの出力に基づいて、インジェクタ37の開閉制御(燃料の噴射開始時期及び噴射終了時期の制御)を含むエンジンEの各種制御を実行する。
−PCV装置の説明−
次に、本実施形態の特徴であるPCV装置9について説明する。このPCV装置9は、シリンダ5の内面とピストン51の外面との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に導くためのものである。尚、図3はPCV装置9及びその周辺を示す断面図(気筒列方向に沿う方向から見た断面図)である。
次に、本実施形態の特徴であるPCV装置9について説明する。このPCV装置9は、シリンダ5の内面とピストン51の外面との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に導くためのものである。尚、図3はPCV装置9及びその周辺を示す断面図(気筒列方向に沿う方向から見た断面図)である。
上記PCV装置9は、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを抜き出すためのブローバイガス通路91(図1参照)、このブローバイガス通路91によって抜き出されたブローバイガスからオイルミストを分離するためのオイルセパレータ92、このオイルセパレータ92からブローバイガスを吸気系に導くためのブローバイガス供給配管93を備えている。以下、それぞれについて説明する。
(ブローバイガス通路91)
上記ブローバイガス通路91は、シリンダブロック1からシリンダヘッド3に亘って略鉛直方向に延びる通路として形成されており、これによってクランク室61とカム室41とが連通している。つまり、ブローバイガス回収時には、このブローバイガス通路91によってクランク室61内のブローバイガスがカム室41に導入されるようになっている。
上記ブローバイガス通路91は、シリンダブロック1からシリンダヘッド3に亘って略鉛直方向に延びる通路として形成されており、これによってクランク室61とカム室41とが連通している。つまり、ブローバイガス回収時には、このブローバイガス通路91によってクランク室61内のブローバイガスがカム室41に導入されるようになっている。
(オイルセパレータ92)
オイルセパレータ92は、ヘッドカバー4の内面(下側の面)に取り付けられており、セパレータケース94と、このセパレータケース94内に配置された複数のバッフルプレート(オイル捕捉手段)96,96,…とを備えている。
オイルセパレータ92は、ヘッドカバー4の内面(下側の面)に取り付けられており、セパレータケース94と、このセパレータケース94内に配置された複数のバッフルプレート(オイル捕捉手段)96,96,…とを備えている。
上記セパレータケース94は、一端側(図1及び図3における上側)が開放された金属製で略直方体形状の箱形部材であって、この開放側がヘッドカバー4の内面に取り付けられることによって、このヘッドカバー4との間で略密閉されたセパレータ室(ブローバイガス流路)97を形成している。このセパレータケース94のヘッドカバー4の内面に対する取り付け手段としてはボルト止め等が挙げられる。尚、ここでは、セパレータケース94とヘッドカバー4の内面とによってセパレータ室97を形成しているが、セパレータケース94のみによってセパレータ室97を形成する構成としてもよい。
そして、このセパレータケース94には、ブローバイガス導入孔98、第1及び第2のオイル回収部99a,99bがそれぞれ形成されていると共に、第1及び第2のPCVバルブ95a,95bが取り付けられている。
上記ブローバイガス導入孔98は、セパレータケース94の長手方向(図1及び図3における左右方向)の略中間位置に形成されており、セパレータケース94の内部空間である上記セパレータ室97の中央部とカム室41とを連通するものである。
上記各オイル回収部99a,99bはセパレータケース94の長手方向の両側位置の底面にそれぞれ設けられた所謂オイルプールとして構成されている。つまり、これらオイル回収部99a,99bは、セパレータケース94の底面の一部分が凹陥され、且つこの凹陥部分の底面に比較的小径の開口が形成された構成となっている。これにより、上記セパレータ室97とカム室41とを連通していると共に、このオイルプールにオイルが貯留されることで、クランク室61内のオイルミストがこのオイル回収部99a,99bからセパレータケース94内に流れ込むことを阻止している。
そして、上記各PCVバルブ95a,95bは、セパレータケース94の長手方向の両側位置にそれぞれ配置され、且つ開閉自在な電磁弁により構成されており、上記ECU100からの制御信号を受けて個別に開閉動作が行われるよう構成されている。つまり、このPCVバルブ95a,95bの開動作時には、セパレータケース94内でオイルが分離除去された後のブローバイガスがPCVバルブ95a,95bを経てブローバイガス供給配管93によりエンジンEの吸気系に導入されることになる。本実施形態では、車体前方側に位置しているPCVバルブを第1PCVバルブ95aと呼び、車体後方側に位置しているPCVバルブを第2PCVバルブ95bと呼ぶこととする。
(ブローバイガス供給配管93)
ブローバイガス供給配管93は、上記セパレータケース94内においてオイルが分離除去された後のブローバイガスを吸気系に導くための配管であって、下流端が、上記吸気管83におけるスロットルバルブ82の直下流側に接続されている。一方、ブローバイガス供給配管93の上流側は第1及び第2の供給配管93a,93bとして2系統に分岐され、第1供給配管93aは第1PCVバルブ95aに、第2供給配管93bは第2PCVバルブ95bにそれぞれ接続されている。このため、オイルセパレータ92内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスは、開放されているPCVバルブ95a,95bからブローバイガス供給配管93(93a,93b)を経てスロットルバルブ82の直下流側に導入されるようになっている。
ブローバイガス供給配管93は、上記セパレータケース94内においてオイルが分離除去された後のブローバイガスを吸気系に導くための配管であって、下流端が、上記吸気管83におけるスロットルバルブ82の直下流側に接続されている。一方、ブローバイガス供給配管93の上流側は第1及び第2の供給配管93a,93bとして2系統に分岐され、第1供給配管93aは第1PCVバルブ95aに、第2供給配管93bは第2PCVバルブ95bにそれぞれ接続されている。このため、オイルセパレータ92内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスは、開放されているPCVバルブ95a,95bからブローバイガス供給配管93(93a,93b)を経てスロットルバルブ82の直下流側に導入されるようになっている。
尚、上記吸気管83におけるスロットルバルブ82の直上流側には新気導入配管85が接続されている。この新気導入配管85の他端(下流側端)は上記クランク室61に連通されており、クランク室61内に新気(外気)が導入されてクランク室61の換気が可能になっている。
また、シリンダブロック1からシリンダヘッド3に亘って略鉛直方向に延びる通路としてオイル戻し通路が形成されており、オイルセパレータ92で分離されたオイルは、オイル回収部99a,99bからオイル戻し通路に排出された後、オイルパン7に向けて回収されるようになっている。
尚、上記オイルセパレータ92の容量やブローバイガス導入孔98の開口寸法、バッフルプレート96の形状や配設枚数は、エンジンEの排気量やブローバイガスの発生量等に適したブローバイガス回収能力が発揮できるように適宜設計される。
−PCV装置9の動作説明−
(基本動作)
次に、上述の如く構成されたPCV装置9の基本的な動作について説明する。この動作は、車両が平坦な路面を走行している場合の動作であって、各PCVバルブ95a,95bは共に開放している。
(基本動作)
次に、上述の如く構成されたPCV装置9の基本的な動作について説明する。この動作は、車両が平坦な路面を走行している場合の動作であって、各PCVバルブ95a,95bは共に開放している。
エンジンEの圧縮行程や膨張行程においてシリンダ5とピストン51との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスは、上記ブローバイガス通路91及びカム室41を経た後、ブローバイガス導入孔98からセパレータケース94内に導入される(図1及び図3に実線で示す矢印参照)。このセパレータケース94内のセパレータ室97に流れ込んだブローバイガスは、セパレータケース94内をその長手方向の両外側に向かって各バッフルプレート96,96,…に衝突しながら流れていくことにより、所謂慣性衝突作用によってオイルミストが捕捉される。これにより、ブローバイガスとオイルミストとが分離される。
そして、オイルミストが分離除去されたブローバイガスは、セパレータケース94内の下流端(長手方向の両外側端)に達し、開放しているPCVバルブ95a,95bを経て、ブローバイガス供給配管93(93a,93b)に流出された後、吸気管83に導入される(図1及び図3に破線で示す矢印参照)。尚、各PCVバルブ95a,95bの開度はブローバイガスの発生量に応じて調整される。例えば、上記クランクポジションセンサ114により検出されるエンジン回転数や、スロットルポジションセンサ113により検出されるスロットルバルブ82の開度等に基づいてブローバイガスの発生量を推測し、それに応じて各PCVバルブ95a,95bの開度が調整される。
一方、分離後のオイルは、図3に一点鎖線で示す矢印の如く、セパレータケース94のオイル回収部99a,99bから排出され、オイル戻し通路によりオイルパン7に向けて回収される。
また、上記ブローバイガス還元動作に伴って、新気導入配管85からクランク室61内に新気が導入され、このクランク室61の換気が行われている。
(坂道走行時の動作)
そして、本実施形態において特徴とするPCV装置9の動作としては、車両の坂道走行時にある。具体的には、本実施形態に係るエンジンEでは、各PCVバルブ95a,95bが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されており、前側に第1PCVバルブ95aが、後側に第2PCVバルブ95bがそれぞれ設けられている。このため、車両の登坂時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため、車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しを防止する。一方、車両の降坂時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため、車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しを防止する。
そして、本実施形態において特徴とするPCV装置9の動作としては、車両の坂道走行時にある。具体的には、本実施形態に係るエンジンEでは、各PCVバルブ95a,95bが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されており、前側に第1PCVバルブ95aが、後側に第2PCVバルブ95bがそれぞれ設けられている。このため、車両の登坂時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため、車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しを防止する。一方、車両の降坂時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため、車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しを防止する。
このような坂道走行時における各PCVバルブ95a,95bの開閉制御動作の手順について図4のフローチャートに沿って説明する。この図4に示すルーチンはエンジンEの運転中の所定時間毎、例えば、数ms毎に実行される。また、所定クランク角度毎に実行するようにしてもよい。
先ず、ステップST1において、上記勾配センサ120からの信号を受信し、車両が現在走行している路面の勾配を認識する。そして、ステップST2において、所定勾配(例えば10%)以上の登り坂を走行しているか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST3に移って、前側に位置している第1PCVバルブ95aを全開にすると共に、後側に位置している第2PCVバルブ95bを全閉にする。これにより、図5(a)に示すようにセパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ったとしても車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
一方、上記ステップST2においてNO判定された場合には、ステップST4において、所定勾配(例えば10%)以上の降り坂を走行しているか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST5に移って、前側に位置している第1PCVバルブ95aを全閉にすると共に、後側に位置している第2PCVバルブ95bを全開にする。これにより、図5(b)に示すようにセパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の前方側(車両の前側)に片寄ったとしても車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
また、上記ステップST4においてNO判定された場合には、車両が現在走行している路面は平坦であるか、または所定勾配未満であって、何れのPCVバルブ95a,95bからも液状オイルが吹き出す状況にはないと判断し、ステップST6に移って各PCVバルブ95a,95bの通常制御を実行する。つまり、ブローバイガスの発生量等に応じた各PCVバルブ95a,95bの開度調整が行われる。
以上説明したように、本実施形態では、車両の登坂時であって第2PCVバルブ95bから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95bを全閉にする一方、車両の降坂時であって第1PCVバルブ95aから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95aを全閉にするようにしている。このため、PCV装置9としての機能(クランク室61内の換気機能)を維持しながらも、PCVバルブ95a,95bを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
また、セパレータケース94としては高さ寸法の短いもの(扁平形状のもの)を採用しても液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうことが阻止できるため、このセパレータケース94の設置スペースとして必要な高さ寸法を短くでき、その結果、エンジンEの高さ寸法を短くして小型化を図ることもでき、エンジンルーム内におけるエンジンEの設置レイアウトの自由度を高めることができる。
<第1実施形態の変形例:A>
上述した第1実施形態では、坂道走行時に一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するものであった。本変形例は、それに代えて、車両の加減速時に一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するようにしたものである。つまり、車両の加速時(急発進時も含む)には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため、車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しを防止する。一方、車両の減速時(急制動時も含む)には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため、車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しを防止する。
上述した第1実施形態では、坂道走行時に一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するものであった。本変形例は、それに代えて、車両の加減速時に一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するようにしたものである。つまり、車両の加速時(急発進時も含む)には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため、車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しを防止する。一方、車両の減速時(急制動時も含む)には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため、車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しを防止する。
このような加減速時における各PCVバルブ95a,95bの開閉制御動作の手順について図6のフローチャートに沿って説明する。この図6に示すルーチンもエンジンEの運転中の所定時間毎、例えば、数ms毎に実行される。また、所定クランク角度毎に実行するようにしてもよい。
先ず、ステップST11において、上記加速度センサ121からの信号を受信し、車両の現在の加速状態を認識する。そして、ステップST12において、所定加速度(例えば5km/s2)を超える加速状態にあるか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST13に移って、前側に位置している第1PCVバルブ95aを全開にすると共に、後側に位置している第2PCVバルブ95bを全閉にする。これにより、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の後方側(車両の後側)に片寄ったとしても車体後側に設けられている第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
一方、上記ステップST12においてNO判定された場合には、ステップST14において、所定減速度(例えば減速方向に5km/s2)を超える減速状態にあるか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST15に移って、前側に位置している第1PCVバルブ95aを全閉にすると共に、後側に位置している第2PCVバルブ95bを全開にする。これにより、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の前方側(車両の前方側)に片寄ったとしても車体前側に設けられている第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
また、上記ステップST14においてNO判定された場合には、車両の現在の加減速度は所定値以下であって、何れのPCVバルブ95a,95bからも液状オイルが吹き出す状況にはないと判断し、ステップST16に移って各PCVバルブ95a,95bの通常制御を実行する。つまり、ブローバイガスの発生量等に応じた各PCVバルブ95a,95bの開度調整が行われる。
以上説明したように、本実施形態では、車両の加速時であって第2PCVバルブ95bから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95bを全閉にする一方、車両の減速時であって第1PCVバルブ95aから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95aを全閉にするようにしている。このため、PCV装置9としての機能(クランク室61内の換気機能)を維持しながらも、PCVバルブ95a,95bを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
また、一般に車両の加速時にはPCVバルブは閉鎖される場合が多いので、本変形例においても、車両の加速時には第2PCVバルブ95bだけでなく第1PCVバルブ95aも閉鎖するようにしてもよい。
尚、本変形例の構成及び制御動作は、上述した第1実施形態のものと組み合わせることも可能である。つまり、車両の登坂時や車両の加速時であって第2PCVバルブ95bから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95bを全閉にする一方、車両の降坂時や車両の減速時であって第1PCVバルブ95aから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95aを全閉にするといった動作を行うものである。
<第1実施形態の変形例:B>
上述した第1実施形態では、本発明に係るPCV装置9を横置き配置されたエンジンEに適用した場合について説明した。つまり、図1が、車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方とした場合について説明した。言い換えると、各PCVバルブ95a,95bが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明した。
上述した第1実施形態では、本発明に係るPCV装置9を横置き配置されたエンジンEに適用した場合について説明した。つまり、図1が、車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方とした場合について説明した。言い換えると、各PCVバルブ95a,95bが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明した。
本変形例は、それに代えて、縦置き配置されたエンジンEに本発明に係るPCV装置9を適用した場合について説明する。つまり、クランクシャフトCの軸線が車体前後方向に延びるようにエンジンルーム内に配置されたものであり、図1が、車両の後側からエンジンEを見た図とした場合について説明する。言い換えると、各PCVバルブ95a,95bが車幅方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明する。本形態におけるエンジンEの構成及びPCV装置9の基本動作は上述した第1実施形態のものと同様であるのでここでの説明は省略する。
そして、本変形例に係るPCV装置9の特徴とする動作は、車両の旋回時にある。具体的には、本変形例に係るエンジンEでは、各PCVバルブ95a,95bが車幅方向に所定間隔を存して配設されており、右側に第1PCVバルブ95aが、左側に第2PCVバルブ95bがそれぞれ設けられている。このため、車両の右旋回時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、遠心力の影響によりセパレータケース94内部の左側に片寄ることになるため、車幅方向の左側に設けられている第2PCVバルブ95bを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しを防止する。一方、車両の左旋回時には、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、遠心力の影響によりセパレータケース94内部の右側に片寄ることになるため、車幅方向の右側に設けられている第1PCVバルブ95aを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しを防止する。
このような旋回時における各PCVバルブ95a,95bの開閉制御動作の手順について図7のフローチャートに沿って説明する。この図7に示すルーチンもエンジンEの運転中の所定時間毎、例えば、数ms毎に実行される。また、所定クランク角度毎に実行するようにしてもよい。
先ず、ステップST21において、上記横Gセンサ122からの信号を受信し、車幅方向に作用する横Gを認識する。そして、ステップST22において、横Gが所定値を超える右旋回状態にあるか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST23に移って、右側に位置している第1PCVバルブ95aを全開にすると共に、左側に位置している第2PCVバルブ95bを全閉にする。これにより、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の左側に片寄ったとしても車幅方向左側に設けられている第2PCVバルブ95bからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
一方、上記ステップST22においてNO判定された場合には、ステップST24において、横Gが所定値を超える左旋回状態にあるか否かを判定し、この判定がYESである場合は、ステップST25に移って、右側に位置している第1PCVバルブ95aを全閉にすると共に、左側に位置している第2PCVバルブ95bを全開にする。これにより、セパレータケース94内部に残留している液状オイルが、このセパレータケース94内部の右側に片寄ったとしても車幅方向右側に設けられている第1PCVバルブ95aからの液状オイルの吹き出しが防止できる。
また、上記ステップST24においてNO判定された場合には、車幅方向に作用する横Gは所定値以下であって、何れのPCVバルブ95a,95bからも液状オイルが吹き出す状況にはないと判断し、ステップST26に移って各PCVバルブ95a,95bの通常制御を実行する。つまり、ブローバイガスの発生量等に応じた各PCVバルブ95a,95bの開度調整が行われる。
以上説明したように、本実施形態では、車両の右旋回時であって第2PCVバルブ95bから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95bを全閉にする一方、車両の左旋回時であって第1PCVバルブ95aから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95aを全閉にするようにしている。このため、PCV装置9としての機能(クランク室61内の換気機能)を維持しながらも、PCVバルブ95a,95bを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
本変形例では、車両の旋回時、その旋回状態に応じて一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するようにした。これに代えて、車幅方向で傾斜する傾斜路の走行時においても同様にセパレータケース94内部で液状オイルが片寄る状況が発生するため、この路面の車幅方向の傾斜を認識して一方のPCVバルブ95a(95b)を閉鎖するようにしてもよい。つまり、左に傾いた(左側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には、右側に位置している第1PCVバルブ95aを全開にすると共に、左側に位置している第2PCVバルブ95bを全閉にする。逆に、右に傾いた(右側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には、右側に位置している第1PCVバルブ95aを全閉にすると共に、左側に位置している第2PCVバルブ95bを全開にする。これによっても、PCVバルブ95a,95bを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
尚、上述した第1実施形態及び各変形例では、クランクシャフトCの軸心の延長方向とセパレータケース94内でのブローバイガスの流れ方向とがエンジンEの平面視で直交するようにPCV装置9が配置された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、クランクシャフトCの軸心の延長方向とセパレータケース94内でのブローバイガスの流れ方向とが平行となるようにPCV装置9が配置されたものに対しても適用可能である。この場合、エンジンEが横置き配置されたものでは各PCVバルブ95a,95bが車幅方向に所定間隔を存して配設されることになり、エンジンEが縦置き配置されたものでは各PCVバルブ95a,95bが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されることになる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係るPCV装置(ブローバイガス還元装置)を自動車用V型エンジン(内燃機関)、特に、クランクシャフトの軸線が車幅に延びるようにエンジンルーム内に配置された所謂横置き配置されたV型エンジンに適用した場合である。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、本発明に係るPCV装置(ブローバイガス還元装置)を自動車用V型エンジン(内燃機関)、特に、クランクシャフトの軸線が車幅に延びるようにエンジンルーム内に配置された所謂横置き配置されたV型エンジンに適用した場合である。
−エンジンの全体構成の説明−
図8は、本実施形態に係るV型エンジンEをクランクシャフトCの軸心に沿った方向から見たエンジン内部の概略構成を示す図である。上述した如くエンジンEはエンジンルーム内に横置き配置されているため、図8は車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方としている。また、図9は、このエンジンE及び吸排気系の概略を示すシステム構成図である。
図8は、本実施形態に係るV型エンジンEをクランクシャフトCの軸心に沿った方向から見たエンジン内部の概略構成を示す図である。上述した如くエンジンEはエンジンルーム内に横置き配置されているため、図8は車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方としている。また、図9は、このエンジンE及び吸排気系の概略を示すシステム構成図である。
これら図に示すように、V型エンジンEは、シリンダブロック1の上部にV型に突出した一対のバンク2L,2Rを有している。各バンク2L,2Rは、シリンダブロック1の上端部に設置されたシリンダヘッド3L,3Rと、その上端に取り付けられたヘッドカバー4L,4Rとをそれぞれ備えている。上記シリンダブロック1には複数のシリンダ5L,5R,…(例えば各バンク2L,2Rに3個ずつ)が所定の挟み角(例えば60°)をもって配設されており、これらシリンダ5L,5R,…の内部にピストン51L,51R,…が往復移動可能に収容されている。また、各ピストン51L,51R,…はコネクティングロッド52L,52R,…を介してクランクシャフトCに動力伝達可能に連結されている。更に、シリンダブロック1の下側にはクランクケース6が取り付けられており、上記シリンダブロック1内の下部からクランクケース6の内部に亘る空間がクランク室61となっている。また、このクランクケース6の更に下側にはオイル溜まり部となるオイルパン7が配設されている。
また、上記シリンダヘッド3L,3Rには吸気ポート31L,31Rを開閉するための吸気バルブ32L,32R及び排気ポート33L,33Rを開閉するための排気バルブ34L,34Rがそれぞれ組み付けられており、シリンダヘッド3L,3Rとヘッドカバー4L,4Rとの間に形成されているカム室41L,41Rに配置されたカムシャフト35L,35R,36L,36Rの回転によって各バルブ32L,32R,34L,34Rの開閉動作が行われるようになっている。
一方、上記各バンク2L,2Rの内側(バンク間側)の上部には各バンク2L,2Rに対応する吸気マニホールド8L,8Rが配設されており、各吸気マニホールド8L,8Rの下流端が各吸気ポート31L,31R,…に連通している。また、図9に示すように、吸気マニホールド8L,8Rは各バンク共通のサージタンク81及びスロットルバルブ82を備えた吸気管83に連通されており、吸気管83の上流側にはエアクリーナ84が設けられている。これにより、上記エアクリーナ84から吸気管83内に導入された空気は、サージタンク81を通じて吸気マニホールド8L,8Rに導入される。この吸気マニホールド8L,8Rにはインジェクタ(燃料噴射弁)37L,37Rがそれぞれ設けられており、吸気マニホールド8L,8R内に導入された空気は、このインジェクタ37L,37Rから同マニホールド8L,8R内に噴射された燃料と混合されて混合気となり、吸気バルブ32L,32Rの開弁に伴って燃焼室38L,38Rへと導入されることになる。また、この燃焼室38L,38Rの頂部には点火プラグ39L,39Rが配設されている。
上記燃焼室38L,38Rにおいて、点火プラグ39L,39Rの点火に伴う混合気の燃焼により生じた燃焼ガスは、排気バルブ34L,34Rの開弁に伴い排気ガスとして排気マニホールド10L,10Rに排出される。排気マニホールド10L,10Rには排気管11L,11Rがそれぞれ接続され、更に、排気管11L,11Rは共通の集合排気管12に接続されている。この集合排気管12には三元触媒を内蔵した触媒コンバータ13が設けられている。上記排気マニホールド10L,10Rに排出された排気ガスは、排気管11L,11R及び集合排気管12を通過して外部に排出される。この際、触媒コンバータ13を排気ガスが通過することにより、同ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、及び酸化窒素成分(NOx)が浄化されるようになっている。
−ECU−
上述の如く構成されたエンジンEの運転は、ECU(電子制御ユニット)100によって制御される。このECU100の構成は上述した第1実施形態において図2を用いて説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
上述の如く構成されたエンジンEの運転は、ECU(電子制御ユニット)100によって制御される。このECU100の構成は上述した第1実施形態において図2を用いて説明したものと同様であるのでここでの説明は省略する。
−PCV装置の説明−
次に、PCV装置9L,9Rについて説明する。PCV装置9L,9Rは、シリンダ5L,5Rの内面とピストン51L,51Rの外面との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に導くためのものであって、各バンク2L,2Rそれぞれに個別に設けられている。尚、図10は、一方のPCV装置9L及びその周辺を示す断面図(気筒列方向に直交する方向から見た断面図)である。各PCV装置9L,9Rの構成は共に同様であるので、ここでは一方のPCV装置9Lを代表して説明する。
次に、PCV装置9L,9Rについて説明する。PCV装置9L,9Rは、シリンダ5L,5Rの内面とピストン51L,51Rの外面との隙間からクランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを吸気系に導くためのものであって、各バンク2L,2Rそれぞれに個別に設けられている。尚、図10は、一方のPCV装置9L及びその周辺を示す断面図(気筒列方向に直交する方向から見た断面図)である。各PCV装置9L,9Rの構成は共に同様であるので、ここでは一方のPCV装置9Lを代表して説明する。
上記PCV装置9Lは、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスを抜き出すためのブローバイガス通路91L、このブローバイガス通路91Lによって抜き出されたブローバイガスからオイルミストを分離するためのオイルセパレータ92L、このオイルセパレータ92Lからブローバイガスを吸気系に導くためのブローバイガス供給配管93Lを備えている。以下、それぞれについて説明する。
(ブローバイガス通路91L)
上記ブローバイガス通路91Lは、シリンダブロック1からシリンダヘッド3Lに亘って形成されており、これによってクランク室61とカム室41Lとが連通している。つまり、ブローバイガス回収時には、このブローバイガス通路91Lによってクランク室61内のブローバイガスがカム室41Lに導入されるようになっている(図10に実線で示す矢印参照)。
上記ブローバイガス通路91Lは、シリンダブロック1からシリンダヘッド3Lに亘って形成されており、これによってクランク室61とカム室41Lとが連通している。つまり、ブローバイガス回収時には、このブローバイガス通路91Lによってクランク室61内のブローバイガスがカム室41Lに導入されるようになっている(図10に実線で示す矢印参照)。
(オイルセパレータ92L)
オイルセパレータ92Lは、ヘッドカバー4Lの内面(下側の面)に取り付けられており、図10に示すように、セパレータケース94Lと、このセパレータケース94L内に配置された複数のバッフルプレート(オイル捕捉手段)96L,96L,…とを備えている。
オイルセパレータ92Lは、ヘッドカバー4Lの内面(下側の面)に取り付けられており、図10に示すように、セパレータケース94Lと、このセパレータケース94L内に配置された複数のバッフルプレート(オイル捕捉手段)96L,96L,…とを備えている。
上記セパレータケース94Lは、一端側が開放された金属製で略直方体形状の箱形部材であって、この開放側がヘッドカバー4Lの内面に取り付けられることによって、このヘッドカバー4Lとの間で略密閉されたセパレータ室(ブローバイガス流路)97Lを形成している。このセパレータケース94Lのヘッドカバー4Lの内面に対する取り付け手段としてはボルト止め等が掲げられる。尚、ここでは、セパレータケース94Lとヘッドカバー4Lの内面とによってセパレータ室97Lを形成しているが、セパレータケース94Lのみによってセパレータ室97Lを形成する構成としてもよい。
そして、このセパレータケース94Lには、ブローバイガス導入孔98L、オイル回収部99Lがそれぞれ形成されていると共に、PCVバルブ95Lが取り付けられている。
上記ブローバイガス導入孔98Lは、セパレータケース94Lの長手方向(ヘッドカバー4Lに取り付けられた状態での気筒配列方向)の一方寄り(図10における左寄り)の底面に形成されており、セパレータケース94Lの内部空間である上記セパレータ室97Lとカム室41Lとを連通するものである。
上記オイル回収部99Lは、セパレータケース94Lの長手方向の他方寄り(図10における右寄り)の底面に設けられた所謂オイルプールとして構成されている。つまり、このオイル回収部99Lは、セパレータケース94Lの底面の一部分が凹陥され、且つこの凹陥部分の底面に比較的小径の開口が形成された構成となっている。これにより、上記セパレータ室97Lとカム室41Lとを連通していると共に、このオイルプールにオイルが貯留されることで、クランク室61内のオイルミストがこのオイル回収部99Lからセパレータケース94L内に流れ込むことを阻止している。
また、上記PCVバルブ95Lは、開閉自在な電磁弁により構成されており、このPCVバルブ95Lの開動作時には、セパレータケース94L内でオイルが分離除去された後のブローバイガスが、このPCVバルブ95Lを経てブローバイガス供給配管93LによりエンジンEの吸気系(サージタンク81)に導入されることになる。
(ブローバイガス供給配管93L)
ブローバイガス供給配管93Lは、上記セパレータケース94L内においてオイルが分離除去された後のブローバイガスを吸気系に導くための配管であって、下流端が上記サージタンク81に接続され、上記PCVバルブ95Lの開放に伴い、ブローバイガスを、サージタンク81を介してエンジンEの吸気系に戻すようにしている。
ブローバイガス供給配管93Lは、上記セパレータケース94L内においてオイルが分離除去された後のブローバイガスを吸気系に導くための配管であって、下流端が上記サージタンク81に接続され、上記PCVバルブ95Lの開放に伴い、ブローバイガスを、サージタンク81を介してエンジンEの吸気系に戻すようにしている。
(新気導入用開口14)
また、上記シリンダブロック1の前面におけるVバンクの中間位置(クランクシャフトCの鉛直上方位置)には、新気導入用の開口(外気導入孔)14(図8に仮想線で示す)が形成されている。この開口14は、一端が外気に、他端がクランク室61にそれぞれ連通しており、クランク室61内を換気するための外気(新気)を導入するようになっている。より具体的に、この新気導入用開口14は、シリンダブロック1に形成された水平方向に延びる通路で成り、外気側の一端はチェーンケースの内部空間に開放されている一方、クランク室61内側の他端はエンジンオイル等の飛散のない比較的高い位置に設定されている。尚、この新気導入用開口14には、クランク室61内のブローバイガスがエンジン外部に噴出するのを防止するために逆止弁を設けておいてもよい。
また、上記シリンダブロック1の前面におけるVバンクの中間位置(クランクシャフトCの鉛直上方位置)には、新気導入用の開口(外気導入孔)14(図8に仮想線で示す)が形成されている。この開口14は、一端が外気に、他端がクランク室61にそれぞれ連通しており、クランク室61内を換気するための外気(新気)を導入するようになっている。より具体的に、この新気導入用開口14は、シリンダブロック1に形成された水平方向に延びる通路で成り、外気側の一端はチェーンケースの内部空間に開放されている一方、クランク室61内側の他端はエンジンオイル等の飛散のない比較的高い位置に設定されている。尚、この新気導入用開口14には、クランク室61内のブローバイガスがエンジン外部に噴出するのを防止するために逆止弁を設けておいてもよい。
以上、一方のPCV装置9Lを代表して説明したが、他方のPCV装置9Rも同様の構成となっており、各図においては、上記符号「L」に代えて符号「R」を付している。
−PCV装置9L,9Rの動作説明−
上述の如く構成された各PCV装置9L,9Rの基本的な動作としては、上述した第1実施形態の場合と同様に、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスがセパレータケース94L,94R内に導入され、このセパレータケース94L,94R内でオイルミストが捕捉され、これにより、ブローバイガスとオイルミストとが分離される。
上述の如く構成された各PCV装置9L,9Rの基本的な動作としては、上述した第1実施形態の場合と同様に、クランク室61内に吹き抜けたブローバイガスがセパレータケース94L,94R内に導入され、このセパレータケース94L,94R内でオイルミストが捕捉され、これにより、ブローバイガスとオイルミストとが分離される。
そして、オイルミストが分離除去されたブローバイガスは、図10に破線で示す矢印の如くPCVバルブ95L,95Rの開放動作に伴ってブローバイガス供給配管93L,93Rに流出されてサージタンク81に導入される。また、各PCVバルブ95L,95Rの開度はブローバイガスの発生量に応じて調整される。例えば、上記クランクポジションセンサ114により検出されるエンジン回転数や、スロットルポジションセンサ113により検出されるスロットルバルブ73の開度等に基づいてブローバイガスの発生量を推測し、それに応じて各PCVバルブ95L,95Rの開度が調整される。
一方、分離後のオイルは、図10に一点鎖線で示す矢印の如く、セパレータケース94L,94Rのオイル回収部99Lからオイル戻し通路15L,15Rに排出された後、オイルパン7に向けて回収される。
また、この際、上記新気導入用開口14からクランク室61内に新気が導入され、このクランク室61内の換気が行われている。
(坂道走行時の動作)
そして、本実施形態において特徴とするPCV装置9L,9Rの動作としては、車両の坂道走行時にある。具体的には、本実施形態に係るエンジンEでは、各PCV装置9L,9Rが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている。このため、各PCVバルブ95L,95Lも車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている。つまり、前側に第1PCVバルブ95Rが、後側に第2PCVバルブ95Lがそれぞれ設けられている。このため、車両の登坂時には、前側のセパレータケース94Rでは、その内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94R内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため(図11(a)の状態を参照)、第1PCVバルブ95Rを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95Rからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第2PCVバルブ95Lは全開にする。一方、車両の降坂時には、後側のセパレータケース94Lでは、その内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94L内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため(図11(b)の状態を参照)、第2PCVバルブ95Lを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95Lからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第1PCVバルブ95Rは全開にする。
そして、本実施形態において特徴とするPCV装置9L,9Rの動作としては、車両の坂道走行時にある。具体的には、本実施形態に係るエンジンEでは、各PCV装置9L,9Rが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている。このため、各PCVバルブ95L,95Lも車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている。つまり、前側に第1PCVバルブ95Rが、後側に第2PCVバルブ95Lがそれぞれ設けられている。このため、車両の登坂時には、前側のセパレータケース94Rでは、その内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94R内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため(図11(a)の状態を参照)、第1PCVバルブ95Rを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95Rからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第2PCVバルブ95Lは全開にする。一方、車両の降坂時には、後側のセパレータケース94Lでは、その内部に残留している液状オイルが、車体の傾きに伴いセパレータケース94L内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため(図11(b)の状態を参照)、第2PCVバルブ95Lを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95Lからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第1PCVバルブ95Rは全開にする。
これにより、上述した第1実施形態の場合と同様に、車両の登坂時や降坂時に、PCVバルブ95L,95Rを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
<第2実施形態の変形例:A>
上述した第2実施形態では、坂道走行時に一方のPCVバルブ95L(95R)を閉鎖するものであった。本変形例は、それに代えて、車両の加減速時に一方のPCVバルブ95L(95L)を閉鎖するようにしている。つまり、車両の加速時(急発進時も含む)には、前側のセパレータケース94Rでは、その内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94R内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため(図11(a)の状態を参照)、第1PCVバルブ95Rを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95Rからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第2PCVバルブ95Lは全開にする。一方、車両の減速時(急制動時も含む)には、後側のセパレータケース94Lでは、その内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94L内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため(図11(b)の状態を参照)、第2PCVバルブ95Lを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95Lからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第1PCVバルブ95Rは全開にする。
上述した第2実施形態では、坂道走行時に一方のPCVバルブ95L(95R)を閉鎖するものであった。本変形例は、それに代えて、車両の加減速時に一方のPCVバルブ95L(95L)を閉鎖するようにしている。つまり、車両の加速時(急発進時も含む)には、前側のセパレータケース94Rでは、その内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94R内部の後方側(車両の後側)に片寄ることになるため(図11(a)の状態を参照)、第1PCVバルブ95Rを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95Rからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第2PCVバルブ95Lは全開にする。一方、車両の減速時(急制動時も含む)には、後側のセパレータケース94Lでは、その内部に残留している液状オイルが、その慣性によりセパレータケース94L内部の前方側(車両の前側)に片寄ることになるため(図11(b)の状態を参照)、第2PCVバルブ95Lを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95Lからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第1PCVバルブ95Rは全開にする。
これにより、上述した第1実施形態の変形例Aの場合と同様に、車両の加速時であって第1PCVバルブ95Rから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95Rを全閉にする一方、車両の減速時であって第2PCVバルブ95Lから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95Lを全閉にするようにしている。このため、PCVバルブ95L,95Rを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
また、一般に車両の加速時にはPCVバルブは閉鎖される場合が多いので、本変形例においても、車両の加速時には第1PCVバルブ95Rだけでなく第2PCVバルブ95Lも閉鎖するようにしてもよい。
尚、本変形例の構成及び制御動作は、上述した第2実施形態のものと組み合わせることも可能である。つまり、車両の登坂時や車両の加速時であって第1PCVバルブ95Rから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95Rを全閉にする一方、車両の降坂時や車両の減速時であって第2PCVバルブ95Lから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95Lを全閉にするといった動作を行うものである。
<第2実施形態の変形例:B>
上述した第2実施形態では、本発明に係るPCV装置9L,9Rを横置き配置されたV型エンジンEに適用した場合について説明した。つまり、図8が、車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方とした場合について説明した。言い換えると、各PCV装置9L,9Rが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明した。
上述した第2実施形態では、本発明に係るPCV装置9L,9Rを横置き配置されたV型エンジンEに適用した場合について説明した。つまり、図8が、車両の側方からエンジンEを見た図であり、図中の右方向を車体前方とした場合について説明した。言い換えると、各PCV装置9L,9Rが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明した。
本変形例は、それに代えて、縦置き配置されたV型エンジンEに本発明に係るPCV装置9L,9Rを適用した場合について説明する。つまり、クランクシャフトCの軸線が車体前後方向に延びるようにエンジンルーム内に配置されたものであり、図8が、車両の後側からエンジンEを見た図とした場合について説明する。言い換えると、各PCV装置9L,9Rが車幅方向に所定間隔を存して配設されている場合について説明する。本形態におけるエンジンEの構成及びPCV装置9L,9Rの基本動作は上述した第2実施形態のものと同様であるのでここでの説明は省略する。
そして、本変形例に係るPCV装置9L,9Rの特徴とする動作は、車両の旋回時にある。具体的には、本変形例に係るエンジンEでは、各PCV装置9L,9Rが車幅方向に所定間隔を存して配設されており、右側のPCV装置9Rの左寄りに第1PCVバルブ95Rが、左側のPCV装置9Lの右寄りに第2PCVバルブ95Lがそれぞれ設けられている。このため、車両の右旋回時には、右側のセパレータケース94Rでは、その内部に残留している液状オイルが、遠心力の影響によりセパレータケース94R内部の左側(車幅方向の左側)に片寄ることになるため(図11(a)の状態を参照)、第1PCVバルブ95Rを強制的に閉鎖し、この第1PCVバルブ95Rからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第2PCVバルブ95Lは全開にする。一方、車両の左旋回時には、左側のセパレータケース94Lでは、その内部に残留している液状オイルが、遠心力の影響によりセパレータケース94L内部の右側(車幅方向の右側)に片寄ることになるため(図11(b)の状態を参照)、第2PCVバルブ95Lを強制的に閉鎖し、この第2PCVバルブ95Lからの液状オイルの吹き出しを防止する。この際、第1PCVバルブ95Rは全開にする。
これにより、上述した第1実施形態の変形例Bの場合と同様に、車両の右旋回時であって第1PCVバルブ95Rから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第1PCVバルブ95Rを全閉にする一方、車両の左旋回時であって第2PCVバルブ95Lから液状オイルが吹き出す可能性がある場合には、この第2PCVバルブ95Lを全閉にするようにしている。このため、PCVバルブ95L,95Rを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
本変形例では、車両の旋回時、その旋回状態に応じて一方のPCVバルブ95L(95R)を閉鎖するようにした。これに代えて、車幅方向で傾斜する傾斜路の走行時においても同様にセパレータケース94L,94R内部で液状オイルが片寄る状況が発生するため、この路面の車幅方向の傾斜を認識して一方のPCVバルブ95L(95R)を閉鎖するようにしてもよい。つまり、左に傾いた(左側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には(オイルは図11(a)に示す状態となっている)、左側に位置しているPCV装置9Lの第2PCVバルブ95Lを全開にすると共に、右側に位置しているPCV装置9Rの第1PCVバルブ95Rを全閉にする。逆に、右に傾いた(右側に向かって下側に傾斜する)傾斜路の走行時には(オイルは図11(b)に示す状態となっている)、右側に位置しているPCV装置9Rの第1PCVバルブ95Rを全開にすると共に、左側に位置しているPCV装置9Lの第2PCVバルブ95Lを全閉にする。これによっても、PCVバルブ95L,95Rを経て液状オイルがエンジンEの吸気系に送り込まれてしまうといったことを阻止でき、エンジン出力の低下、オイル消費量の増大、排気の白煙化等といった不具合を回避することができる。
尚、上述した第2実施形態及び各変形例では、クランクシャフトCの軸心の延長方向とセパレータケース94L,94R内でのブローバイガスの流れ方向とが平行となるようにPCV装置9L,9Rが配置された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、クランクシャフトCの軸心の延長方向とセパレータケース94L,94R内でのブローバイガスの流れ方向とがエンジンEの平面視で直交するようにPCV装置9L,9Rが配置されたものに対しても適用可能である。この場合、エンジンEが横置き配置されたものでは各PCVバルブ95L,95Rが車体の前後方向に所定間隔を存して配設されることになり、エンジンEが縦置き配置されたものでは各PCVバルブ95L,95Rが車幅方向に所定間隔を存して配設されることになる。
<その他の実施形態>
以上説明した第1実施形態及びその変形例では、エンジンEに一つのPCV装置9を配設した場合について説明した。本発明はこれに限らず、例えば二つのPCV装置を備えさせ、各PCV装置それぞれに1個のPCVバルブを設けておき、車両の走行姿勢や走行状態に応じて一方のPCVバルブを閉鎖するようにしてもよい。
以上説明した第1実施形態及びその変形例では、エンジンEに一つのPCV装置9を配設した場合について説明した。本発明はこれに限らず、例えば二つのPCV装置を備えさせ、各PCV装置それぞれに1個のPCVバルブを設けておき、車両の走行姿勢や走行状態に応じて一方のPCVバルブを閉鎖するようにしてもよい。
また、ガソリンエンジンに限らずディーゼルエンジンに搭載されるPCV装置としても本発明は適用可能である。更に、自動車用に限らず、その他のエンジンにも適用可能である。また、気筒数、燃料噴射方式、その他、エンジンEの仕様は特に限定されるものではない。
また、PCV装置9のオイル捕捉手段としては、パンチングプレートとバッフルプレートとを備えさせ、パンチングプレートの開口を通過して流速が上昇したブローバイガスをバッフルプレートに衝突させるようにしたものを適用してもよい。また、パンチングプレートに代えてメッシュ状のプレートを採用してもよい。
また、上述した第2実施形態及びその変形例においてクランク室61内に外気を導入するための新気導入用の開口14の形成位置としては、シリンダブロック1の前面におけるVバンクの中間位置に設定していたが、この形成位置は、クランク室61内に外気が導入可能な位置であれば任意に設定可能である。
9,9L,9R PCV装置(ブローバイガス還元装置)
92,92L,92R オイルセパレータ
94,94L,94R セパレータケース
95a,95b,95L,95R PCVバルブ
E エンジン(内燃機関)
92,92L,92R オイルセパレータ
94,94L,94R セパレータケース
95a,95b,95L,95R PCVバルブ
E エンジン(内燃機関)
Claims (10)
- 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記PCVバルブは、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設されており、
車両の登坂時には車体前方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の降坂時には車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記セパレータケースは、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースには車体前後方向の前方側にPCVバルブが設けられている一方、他の一部のセパレータケースには車体前後方向の後方側にPCVバルブが設けられており、
車両の登坂時には、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の降坂時には、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 上記請求項1または2記載のブローバイガス還元装置において、
PCVバルブ制御手段は、車両の登坂時においてその勾配が所定値を超えている場合及び車両の降坂時においてその勾配が所定値を超えている場合に作動して、一部のPCVバルブを開放すると共に、他の一部のPCVバルブを閉鎖するよう構成されていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記PCVバルブは、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設されており、
車両の加速時には全てのPCVバルブ又は車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時には車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記セパレータケースは、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースには車体前後方向の前方側にPCVバルブが設けられている一方、他の一部のセパレータケースには車体前後方向の後方側にPCVバルブが設けられており、
車両の加速時には全てのPCVバルブ又はセパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時には、セパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記PCVバルブは、一つのセパレータケースに対して車体前後方向に亘る複数箇所に配設されており、
車両の加速時においてその加速度が所定値を超えている場合には全てのPCVバルブ又は車体後方側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時においてその減速度が所定値を超えている場合には車体後方側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車体前方側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記セパレータケースは、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースには車体前後方向の前方側にPCVバルブが設けられている一方、他の一部のセパレータケースには車体前後方向の後方側にPCVバルブが設けられており、
車両の加速時においてその加速度が所定値を超えている場合には全てのPCVバルブ又はセパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の減速時においてその減速度が所定値を超えている場合にはセパレータケースに対してその車体後方側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車体前方側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記PCVバルブは、一つのセパレータケースに対して車幅方向に亘る複数箇所に配設されており、
車両の右旋回時には車幅方向右側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車幅方向左側に位置しているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の左旋回時には車幅方向左側に位置しているPCVバルブを開放すると共に、車幅方向右側に位置しているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 車両用内燃機関に搭載され、この内燃機関で発生したブローバイガスをセパレータケース内に導入し、このセパレータケース内でオイルミストが分離除去された後のブローバイガスを、PCVバルブを経て内燃機関の吸気系へ送るブローバイガス還元装置において、
上記セパレータケースは、複数箇所に配設されており、一部のセパレータケースには車幅方向の左側にPCVバルブが設けられている一方、他の一部のセパレータケースには車幅方向の右側にPCVバルブが設けられており、
車両の右旋回時には、セパレータケースに対してその車幅方向の右側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車幅方向の左側に設けられているPCVバルブを閉鎖する一方、車両の左旋回時には、セパレータケースに対してその車幅方向の左側に設けられているPCVバルブを開放すると共に、セパレータケースに対してその車幅方向の右側に設けられているPCVバルブを閉鎖するPCVバルブ制御手段を備えていることを特徴とするブローバイガス還元装置。 - 上記請求項8または9記載のブローバイガス還元装置において、
PCVバルブ制御手段は、車両の右旋回時に車体に作用する横Gが所定値を超えている場合及び車両の左旋回時に車体に作用する横Gが所定値を超えている場合に作動して、一部のPCVバルブを開放すると共に、他の一部のPCVバルブを閉鎖するよう構成されていることを特徴とするブローバイガス還元装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005293394A JP2007100631A (ja) | 2005-10-06 | 2005-10-06 | ブローバイガス還元装置 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2005293394A JP2007100631A (ja) | 2005-10-06 | 2005-10-06 | ブローバイガス還元装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2007100631A true JP2007100631A (ja) | 2007-04-19 |
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ID=38027815
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| JP2005293394A Pending JP2007100631A (ja) | 2005-10-06 | 2005-10-06 | ブローバイガス還元装置 |
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-
2005
- 2005-10-06 JP JP2005293394A patent/JP2007100631A/ja active Pending
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